JP6342044B1 - フレキシブルフラットケーブル、その製造方法、及びその製造に用いる未発泡絶縁テープ - Google Patents

フレキシブルフラットケーブル、その製造方法、及びその製造に用いる未発泡絶縁テープ Download PDF

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Abstract

【課題】低誘電率、且つ、使用によっても誘電率の変動が小さい、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブル、その製造方法及びその製造に用いる未発泡絶縁テープを提供する。【解決手段】高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブル10であって、複数の導体1と、導体1を挟む2層の接着性絶縁層2と、2層の接着性絶縁層2を挟む樹脂フィルム3と、樹脂フィルム3の一方に少なくとも設けられたシールド層5とを有する。2層の接着性絶縁層2の一方又は両方が、発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡したポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなり、発泡粒の平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は、低誘電率であり且つ使用によっても誘電率の変動が小さい、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブル、その製造方法、及びその製造に用いる未発泡絶縁テープに関する。
加工性及び可撓性に優れたフレキシブルフラットケーブルは、電子機器分野における小型化及び軽量化の要求に応えるため、電子機器の内部配線材として広く用いられている。フレキシブルフラットケーブルは、一般的に、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやPVCフィルム等からなる絶縁フィルムを2枚使用し、そのフィルムの間に複数本の導電体を挟んでドライラミネートする方法や、熱可塑性樹脂を接着性絶縁層としたフィルムを2枚使用し、そのフィルムの間に複数本の導電体を挟んで加熱ロールで接着する方法等により製造されている。
フレキシブルフラットケーブルを高周波伝送用途に使用するためには、絶縁層の低誘電率化が要求され、その要求に応えるため、絶縁層を発泡させて誘電率を小さくしたタイプのものが提案されている。
特許文献1に記載のフラットケーブルは、予め発泡させたシートを貼り合わせてフラットケーブルを作製する場合に生じる発泡潰れ等の問題を解決したものである。具体的には、2枚の接着剤層付き絶縁テープの間に複数本の導体を挟みこみ、加熱した2本のロールを通すことによってラミネートして一体化するフラットケーブルの製造方法であって、加熱ロール部でラミネートして一体化するときに同時に絶縁テープの接着剤層部分を発泡させるというものである。その実施例において、接着剤層用樹脂組成物として共重合ポリエステル樹脂を用い、発泡剤として熱膨張性のマイクロバルーンを用いている。
特開平7−331199号公報
特許文献1では、発泡倍率に関し、実施例による実験的根拠は記載されていないが、接着剤層を加熱してなる発泡層の発泡倍率は1.3〜1.8であることが記載されている。発泡倍率が1.8を超えた場合には、発泡層の強度が不足して潰れやすくなって適当でない旨が記載されている。
近年の発泡層の低誘電率化の要求に対しては、より高い発泡倍率にすることが必要である。しかし、発泡倍率を高くした発泡層は潰れ易く、その結果、使用中に誘電率が変動し易いという難点があるが、従来、こうした点について検討した例はない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、低誘電率であり且つ使用によっても誘電率の変動が小さい、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブル、その製造方法、及びその製造に用いる未発泡絶縁テープを提供することにある。
(1)本発明に係るフレキシブルフラットケーブルは、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブルであって、複数の導体と、前記導体を挟む2層の接着性絶縁層と、前記2層の接着性絶縁層を挟む樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの少なくとも一方に設けられたシールド層とを有し、前記2層の接着性絶縁層の一方又は両方が、発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡したポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなり、発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内である、ことを特徴とする。
この発明によれば、導体を挟む2層の接着性絶縁層の一方又は両方が接着性発泡絶縁層であり、その接着性発泡絶縁層の発泡倍率が上記範囲内で発泡した上記樹脂からなる層であるので、その発泡倍率と樹脂特性とによって低誘電率とすることができる。また、発泡粒の平均径が上記範囲内とすることにより、使用によっても誘電率の変動を小さくすることができる。
本発明に係るフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記接着性絶縁層の厚さが、45μm以上、110μm以下の範囲内である。
本発明に係るフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記樹脂フィルムと前記シールド層との間に発泡粘着層が設けられている。
(2)本発明に係るフレキシブルフラットケーブルの第1の製造方法は、複数の導体を準備する工程と、樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性未発泡絶縁層とを有する未発泡絶縁テープを準備する工程と、前記複数の導体を一対の前記未発泡絶縁テープで挟んで加熱して前記未発泡絶縁テープを発泡絶縁テープに変化させる工程と、前記いずれか一方の発泡絶縁テープ上にシールド層を貼り合わせる工程とを有し、前記加熱する工程は、前記接着性未発泡絶縁層に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内である接着性発泡絶縁層を形成する工程であり、前記接着性発泡絶縁層がポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる、ことを特徴とする。
(3)本発明に係るフレキシブルフラットケーブルの第2の製造方法は、複数の導体を準備する工程と、樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性未発泡絶縁層とを有する未発泡絶縁テープを準備する工程と、樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性非発泡絶縁層とを有する非発泡絶縁テープを準備する工程と、前記複数の導体を前記未発泡絶縁テープと前記非発泡絶縁テープとで挟んで加熱して前記未発泡絶縁テープを発泡絶縁テープに変化させる工程と、前記発泡絶縁テープ上にシールド層を貼り合わせる工程とを有し、前記加熱する工程は、前記接着性未発泡絶縁層に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内である接着性発泡絶縁層を形成する工程であり、前記接着性発泡絶縁層がポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる、ことを特徴とする。
本発明に係るフレキシブルフラットケーブルの第1及び第2の製造方法において、前記発泡絶縁テープとする工程の後で、前記シールド層を貼り合わせる工程の前に、前記発泡絶縁テープと前記シールド層との間に発泡粘着層を設ける工程を有する。
(4)本発明に係る未発泡絶縁テープは、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブルの製造に用いる絶縁テープであって、樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性未発泡絶縁層とを有し、該接着性未発泡絶縁層は、加熱によって発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡し、発泡後の発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内になる発泡剤を含有するポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる接着性未発泡絶縁層を有する、ことを特徴とする。
この発明によれば、加熱によって発泡倍率が上記範囲内で発泡し、発泡後の発泡粒の平均径が上記範囲内になる発泡剤を含有する上記樹脂からなる接着性未発泡絶縁層を有するので、その発泡倍率と樹脂特性とによって加熱発泡させた後の接着性発泡樹脂層を低誘電率とすることができる。また、未発泡絶縁テープは、加熱発泡後の発泡粒の平均径が上記範囲内になる発泡剤を含有するので、加熱発泡後の接着性発泡樹脂層は、使用によっても誘電率の変動が小さい。また、この接着性未発泡絶縁層は接着性があるので、1又は複数の導体を挟むフレキシブルフラットケーブルの製造に用いる未発泡絶縁テープとして利用できる。
本発明によれば、低誘電率であり且つ使用によっても誘電率の変動が小さい、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブル、その製造方法、及びその製造に用いる未発泡絶縁テープを提供することができる。本発明に係るフレキシブルフラットケーブルは、強度のある低誘電率の接着性発泡絶縁層を有するので、使用によっても誘電率の変動が小さく、4K、8K等のTVの画像伝送ライン又は同等の伝送レートを有する機器の内部配線用に好ましく使用することができる。
本発明に係るフレキシブルフラットケーブルの一例を示す模式的な断面図である。 本発明に係るフレキシブルフラットケーブルの他の一例を示す模式的な断面図である。 フレキシブルフラットケーブルの製造に使用する本発明に係る未発泡絶縁テープの一例を示す模式的な断面図である。 図1に示すフレキシブルフラットケーブルの断面写真である。 図2に示すフレキシブルフラットケーブルの断面写真である。
以下、本発明に係るフレキシブルフラットケーブル、その製造方法、及びその製造に用いる未発泡絶縁テープについて、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態のみに本発明が限定されるものではない。
[フレキシブルフラットケーブル]
本発明に係るフレキシブルフラットケーブル10は、図1及び図2に示すように、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブル10であって、複数の導体1と、導体1を挟む2層の接着性絶縁層2と、2層の接着性絶縁層2を挟む樹脂フィルム3と、樹脂フィルム3の少なくとも一方に設けられたシールド層5とを有している。そして、図1〜図3に示すように、前記2層の接着性絶縁層2の一方又は両方が、発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡したポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなり、発泡粒21の平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内であることに特徴がある。
こうしたフレキシブルフラットケーブル10は、導体1を挟む2層の接着性絶縁層2の一方又は両方が接着性発泡絶縁層2Aであり、その接着性発泡絶縁層2Aの発泡倍率が上記範囲内で発泡した上記樹脂からなる層であるので、その発泡倍率と樹脂特性とによって低誘電率とすることができる。また、発泡粒21の平均径Dが上記範囲内とすることにより、使用によっても誘電率の変動を小さくすることができる。こうした効果を奏するフレキシブルフラットケーブル10は、高速伝送に好ましく使用することができる。
以下、フレキシブルフラットケーブル及びその製造に用いる未発泡絶縁テープの各構成要素について説明する。
<導体>
導体1は、図1及び図2に示すように、フレキシブルフラットケーブルの長手方向に延びる複数の導体であって、後述する接着性絶縁層2で両側から挟まれて並列(「横並び」ともいう。以下同じ。)に配された複数の良導電性金属導体である。導体1の種類は特に限定されないが、銅線、銅合金線、アルミニウム線、アルミニウム合金線、銅アルミニウム複合線等の良導電性の金属導体、又はそれらの表面の全体、若しくは一部にめっきが施されたものを好ましく挙げることができる。高周波伝送の観点からは、銅線、銅合金線が特に好ましい。めっきとしては、はんだめっき、錫めっき、金めっき、銀めっき、ニッケルめっき等を挙げることができる。導体1の断面形状も特に限定されず、断面形状が円形の丸線、断面形状が矩形状の平角線(圧延線、スリッター線ともいう。)等、各種のものを適用できる。導体1の直径や断面積も特に限定されないが、直径0.1mm以上、0.3mm以下の丸線又はその丸線を圧延等して厚さ0.03mm以上、0.1mm以下で幅0.2mm以上、0.7mm以下とした平角線を好ましく挙げることができる。並列に配された場合の導体1の間隔も特に限定されないが、例えば約0.5mm程度とすることができる。
導体1の表面には絶縁皮膜(図示しない)が設けられていてもよい。絶縁皮膜の種類と厚さは特に限定されないが、はんだ付け時に良好に分解するものが好ましく、例えば熱硬化性ポリウレタン皮膜等を好ましく用いることができる。絶縁皮膜が設けられた導体1は導体同士が絶縁されているので、導体同士の電気的な短絡を防止でき、例えば錫めっきされた安価な導体等を用いることができる。
<接着性絶縁層>
接着性絶縁層2は、図1及び図2に示すように、幅方向Xに間隔を空けて並列(横並び)に配した複数の導体1を挟んでいる絶縁層であり、接着性を有している。この接着性絶縁層2には、接着性発泡絶縁層2Aと接着性非発泡絶縁層2Bとが含まれる。接着性発泡絶縁層2Aは、図1及び図2に示されており、本発明に係る未発泡絶縁テープ11’を構成する接着性未発泡絶縁層2A’を発泡させて得られる層である。この接着性発泡絶縁層2Aは、発泡前には接着性未発泡絶縁層2A’と呼ばれ、未だ発泡していないが、加熱によって発泡して接着性発泡絶縁層2Aとなる。一方、接着性非発泡絶縁層2Bは、図2に示されており、非発泡絶縁テープ12を構成する接着性非発泡絶縁層であり、発泡剤を含まないので加熱によっても発泡しない。
図1の例では、一対の接着性発泡絶縁層2Aが複数の導体1を挟んでいる。この接着性発泡絶縁層2Aは、接着性があるので、接着性発泡絶縁層同士が貼り合わされて接着するとともに、導体1にも接着している。また、図2の例では、複数の導体1を挟む接着性絶縁層2の一方が接着性発泡絶縁層2Aであり、他方が接着性非発泡絶縁層2Bである。この場合も、接着性発泡絶縁層2Aと接着性非発泡絶縁層2Bとはいずれも接着性があるので、両者は貼り合わされて接着するとともに導体1にも接着している。
(接着性発泡絶縁層)
接着性発泡絶縁層2Aの構成樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂が好ましく用いられる。これらの樹脂は、単独の場合も含まれるし、例えばポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂との共重合体のように2種を共重合させた場合も含まれる。なお、ポリオレフィン樹脂としては、高強度ポリプロピレンやポリプロピレン共重合体を好ましく用いることができる。ポリフェニレンエーテル樹脂については、変性でも無変性でもよいが、無変性のものが好ましい。中でも、ポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂の共重合体を好ましく用いることができる。
接着性発泡絶縁層2Aの具体的な構成材料としては、例えば、SABICイノベーティブプラスチックス社製のSA90(ポリフェニレンエーテルとポリスチレンの共重合体。固有粘度(IV)が0.083dl/gであり、末端水酸基数が2個であり、重量平均分子量Mwが1700である。)等を挙げることができる。こうした樹脂は、優れた誘電特性を有し、架橋密度が向上して強度が充分に高まると考えられる。また、重量平均分子量が上記範囲内で比較的低分子量であるので、発泡性にも優れる。なお、ポリエステル樹脂は、誘電率を下げにくく、強度の点でも十分ではないことから、本発明が求める高周波伝送用の材料としてはあまり好ましくない。
接着性発泡絶縁層2Aは接着性未発泡絶縁層2A’を発泡させて得られるので、その接着性未発泡絶縁層2A’には、発泡剤が含まれている。発泡剤は、加熱によって発泡する作用を持つものであり、接着性未発泡絶縁層2A’を発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内の接着性発泡絶縁層2Aに変化させる。この発泡倍率の範囲で発泡することにより、例えば10GHzでの誘電率が1.7以上、2.2以下の範囲内となる低誘電率を実現できる。発泡倍率が1.81未満では、上記範囲の低誘電率化を実現できないことがある。一方、発泡倍率が2.25を超えると、発泡粒21が大きく且つ多いので、強度が維持できず、使用中の潰れによって誘電率が上昇してしまうことがある。
発泡剤は、接着性発泡絶縁層2A中に平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内の発泡粒21を生じさせる。したがって、発泡した後の接着性発泡絶縁層2Aは、平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内の発泡粒21を含んでいる。平均径Dが前記範囲内であれば、一つ一つの発泡粒の大きさは特に限定されない。
発泡粒21の平均径Dが15μm未満では、十分に低い誘電率(例えば10GHzで1.7以上、2.2以下の範囲)とすることができないことがある。一方、発泡粒21の平均径Dが40μmを超えると、強度が低下して接着性発泡絶縁層2Aが使用中に潰れることがあり、結果として十分に低い誘電率(例えば10GHzで1.7以上、2.2以下の範囲)とすることができないことがある。
発泡剤としては、上記した平均径の発泡粒を生じさせるものであれば特に限定されないが、一般的な化学発泡剤及び物理発泡剤の中から採用することができる。化学発泡剤には、熱分解型及び反応型の有機系発泡剤や無機系発泡剤が含まれる。熱分解型の有機系発泡剤としては、例えば各種のアゾ化合物(アゾジカルボンアミド等)、ニトロソ化合物(N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等)、ヒドラジン誘導体[4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等]、セミカルバジド化合物(ヒドラゾジカルボンアミド等)、アジド化合物、テトラゾール化合物等を挙げることができ、反応型の有機系発泡剤としては、例えばイソシアネート化合物等を挙げることができる。熱分解型の無機系発泡剤としては、例えば重炭酸塩・炭酸塩(炭酸水素ナトリウム等)、亜硝酸塩・水素化物等を挙げることができ、反応型の無機系発泡剤としては、例えば重炭酸ナトリウムと酸との組み合わせ、過酸化水素とイースト菌との組み合わせ、亜鉛粉末と酸との組み合わせ等を挙げることができる。物理発泡剤としては、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロエタン、ジクロロメタン等の塩化炭素水素類、フロン等のフッ化塩化炭化水素類等の有機系物理発泡剤;空気、炭酸ガス、窒素ガス等の無機系物理発泡剤等を挙げることができる。
上記以外の発泡剤として、マイクロカプセル化された熱膨張性微粒子である、いわゆるマイクロバルーン発泡剤を採用してもよい。マイクロバルーン発泡剤は、熱可塑性又は熱硬化性樹脂によって構成されているポリマー殻の内部に、固体、液体又は気体からなる加熱膨張性物質を封入したものである。すなわち、マイクロバルーン発泡剤は、マイクロオーダーの平均粒径を有する中空状のポリマー殻と、ポリマー殻の内部に封入されている加熱膨張性物質とを備えるものである。マイクロバルーン発泡剤は、加熱によって体積が40倍以上に膨張し、独立気泡形式の発泡体とすることができるので好ましく適用することができる。したがって、マイクロバルーン発泡剤は、上記した化学発泡剤及び物理発泡剤に比べて発泡倍率がかなり大きくなるという特性を有する。このようなマイクロバルーン発泡剤としては、市販のものを用いることができ、例えばEXPANCEL社製の「461DU20」、「461DU40」、「551DU40」等を挙げることができる。
本発明では、こうした各種の発泡剤から、本発明の発泡状態(発泡倍率と発泡粒の平均径。以下同じ。)を満たすものを用いることが好ましい。用いる発泡剤は、そうした発泡状態になるものであれば、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。特に、上記したマイクロバルーン発泡剤を好ましく用いることができる。
発泡剤は、本発明の発泡状態を満たす量が配合され、固形分換算で上記した樹脂組成物100質量部に対して5質量部以上、11質量部以下の割合で配合されていることが好ましい。2種以上の発泡剤を配合する場合には、例えば発泡粒の平均径が大きい方の発泡粒を形成するための発泡剤と、発泡粒の平均径が小さい方の発泡粒を形成するための発泡剤とを、本発明の構成と効果が阻害されない範囲で、任意の配合量で配合されていることが望ましい。このように2種以上の発泡剤を配合してそれぞれの平均径が異なる場合も、発泡粒21の平均径Dは、上記の通り接着性発泡絶縁層2A中に平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内である。
発泡剤の発泡開始温度は、接着性未発泡絶縁層2A’の構成樹脂の軟化点よりも高い温度であり、上記樹脂のうち例えばポリフェニレンエーテル樹脂の場合は約140℃以上であることが好ましい。したがって、発泡させるために接着性未発泡絶縁層2A’に対して加熱する温度は、140℃以上であればよい。なお、加熱温度の上限は特に限定されないが、構成樹脂として例えばポリフェニレンエーテル樹脂を用いた場合はその温度特性を考慮すれば、160℃程度である。
構成樹脂には、発泡剤の他、難燃剤、ブロッキング剤、耐収縮防止剤、着色剤等の添加剤が含まれていてもよい。難燃剤としては、臭素系難燃剤、難燃性無機フィラー等を用いることができる。臭素系難燃剤としては、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン等の臭素化芳香族系化合物を挙げることができる。難燃助剤としては、三酸化アンチモン、二酸化ケイ素等を好ましく挙げることができる。なお、二酸化ケイ素等は、ブロッキング剤としても作用するとともに、耐収縮防止剤としても作用するので、好ましく用いることができる。なお、酸化チタン等のように、誘電率を挙げてしまうような物質は含まれないことが望ましい。添加剤の配合は、得られる接着性絶縁層2の効果(低誘電率等)を阻害しないとともに、その添加剤の機能を発揮する範囲内で配合されることが好ましい。通常は、用いる樹脂組成物100質量部に対して、50質量部以上、110質量部以下の範囲程度で配合される。
接着性未発泡絶縁層2A’の厚さは特に限定されないが、例えば25μm以上、45μm以下の範囲内であればよい。この接着性未発泡絶縁層2A’は、加熱による発泡作用により、発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で膨張するので、発泡後の厚さは45μm以上、110μm以下の範囲内となる。
(接着性非発泡絶縁層)
接着性非発泡絶縁層2Bの構成樹脂としては、ポリオレフィン樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂が好ましく用いられる。ポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリプロピレン(PP)が用いられ、ポリフェニレンエーテル樹脂としては、無変性ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテルとポリスチレンの共重合体等が用いられる。なお、ポリエステル樹脂は、誘電率を下げにくく、強度の点でも十分ではないことから、本発明が求める高周波伝送用の材料としてはあまり好ましくない。
接着性非発泡絶縁層2Bの具体的な構成材料は、特に限定されず、誘電特性の良いポリオレフィン樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂であればよい。例えば後述の実施例で用いたSABICイノベーティブプラスチックス社製のSA90(ポリフェニレンエーテルとポリスチレンの共重合体)等を好ましく挙げることができる。なお、ポリフェニレンエーテル樹脂については、接着性発泡絶縁層2Aの説明欄で説明したのでここではその説明を省略する。
接着性非発泡絶縁層2Bは発泡しないので、接着性非発泡絶縁層2Bに発泡剤は含まれていない。接着性非発泡絶縁層2Bの誘電率は、2.4以上、3.4以下の範囲程度であればよい。
接着性非発泡絶縁層2Bの構成樹脂には、接着性発泡絶縁層2Aと同様、難燃剤、ブロッキング剤、耐収縮防止剤、着色剤等の添加剤が含まれていてもよい。難燃剤としては、臭素系難燃剤、難燃性無機フィラー等を用いることができる。臭素系難燃剤としては、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン等の臭素化芳香族系化合物を挙げることができる。難燃助剤としては、三酸化アンチモン、二酸化ケイ素等を好ましく挙げることができる。なお、二酸化ケイ素等は、ブロッキング剤としても作用するとともに、耐収縮防止剤としても作用するので、好ましく用いることができる。なお、酸化チタン等のように、誘電率を挙げてしまうような物質は含まれないことが望ましい。添加剤の配合は、得られる接着性絶縁層2の効果(低誘電率等)を阻害しないとともに、その添加剤の機能を発揮する範囲内で配合されることが好ましい。通常は、樹脂組成物100質量部に対して、50質量部以上、110質量部以下の範囲程度で配合される。
接着性非発泡絶縁層2Bの厚さは特に限定されないが、例えば25μm以上、45μm以下の範囲内であればよい。
(構成要素の測定方法)
接着性絶縁層の構成樹脂の同定については、赤外線分光分析装置で行うことができ、いずれの樹脂であるか否かを判別することができる。また、ポリフェニレンエーテル樹脂が無変性であるか変性であるか、さらに変性である場合の末端置換基についても測定することができる。また、既に発泡した後の接着性発泡絶縁層の発泡倍率については、ピクノメータ法により、密度を測定することで算出できる。また、接着性発泡絶縁層中の発泡粒の平均径については、ミクロトームにより精密切断した断面を電子顕微鏡観察して測定することができる。なお、平均径の算出にあたっては、測定個数10個とした。これらの測定方法は、後述の実施例と比較例でも適用した。
<樹脂フィルム>
樹脂フィルム3は、上記した2層の接着性絶縁層2を挟むように配置されている。樹脂フィルム3は特に限定されず、一般的なフラットケーブルに用いられている各種のものを用いることができる。特に柔軟性や耐摩耗性等の性質を有するものであることが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム等のポリエステルフィルムが好ましく用いられる。樹脂フィルムの厚さは特に限定されないが、例えば12μm以上、50μm以下の範囲内であることが好ましい。
未発泡絶縁テープ11’は、図3に示すように、樹脂フィルム3と接着性未発泡絶縁層2A’とが重ね合わされたものである。この未発泡絶縁テープ11’は、加熱により接着性未発泡絶縁層2A’が発泡した接着性発泡絶縁層2Aを有する発泡絶縁テープ11となる。すなわち、この未発泡絶縁テープ11’は、高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブルの製造に用いる絶縁テープであって、樹脂フィルム3と該樹脂フィルム3上に設けられた接着性未発泡絶縁層2A’とを有している。そして、その接着性未発泡絶縁層2A’は、加熱によって発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡し、発泡後の発泡粒21の平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内になる発泡剤を含有する樹脂層からなる接着性未発泡絶縁層2A’を有することに特徴がある。この未発泡絶縁テープ11’は、後述するフレキシブルフラットケーブルの第1の製造方法では両面(2つ)で使用され、第2の製造方法では片面(1つ)で使用される。
この未発泡絶縁テープ11’を加熱することにより、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡粒21の平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内となる接着性発泡絶縁層2Aに変化する。このとき、接着性発泡絶縁層2Aは、そうした発泡剤を少なくとも含有する樹脂層である。加熱手段としては、加熱ロールによるラミネートを挙げることができ、加熱温度は、接着性未発泡絶縁層2A’の構成樹脂の軟化点よりも高い温度であり、構成樹脂が例えばポリフェニレンエーテル樹脂である場合は、約130℃以上であることが好ましい。なお、加熱温度の上限は特に限定されないが、構成樹脂が例えばポリフェニレンエーテル樹脂である場合は、その温度特性を考慮すれば、160℃程度である。
非発泡絶縁テープ12は、樹脂フィルム3と接着性非発泡絶縁層2Bとが重ね合わされたものである。この非発泡絶縁テープ12は、加熱によっても接着性非発泡絶縁層2Bは発泡しない。この非発泡絶縁テープ12は、後述するフレキシブルフラットケーブルの第2の製造方法で使用される。
<発泡粘着層>
発泡粘着層4は、一方の樹脂フィルム3上に必要に応じて任意に設けられるが、樹脂フィルム3と後述のシールド層5との間に設けられていることが好ましい。この発泡粘着層4は、粘着性を有するので、樹脂フィルム3上にシールド層5を貼り合わせる際に便利である。さらにこの発泡粘着層4は、インピーダンス制御層としての機能も備えており、フレキシブルフラットケーブルのインピーダンスを微調整する役割も有している。
発泡粘着層4は、インピーダンス制御層としての機能を有するので、任意の誘電特性等に調整することができる。その構成樹脂としては、要求される誘電特性等を実現する発泡樹脂であればよく、例えば、上記したポリフェニレンエーテル樹脂、高密度ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂等の樹脂組成物を挙げることができる。発泡剤としては、上記した発泡剤を任意に選択して用いることができる。なお、接着性発泡絶縁層2Aとは異なり、低誘電率化に主体的に寄与するものではないので、インピーダンス制御層として機能する範囲内で発泡していればよい。発泡粘着層4は、いわゆる粘着テープとして使われているものを利用でき、その厚さは特に限定されないが、例えば50μm以上、150μm以下の範囲内であればよい。
<シールド層>
シールド層5は、少なくとも一方の樹脂フィルム3上に設けられており、好ましくは発泡粘着層4が設けられる側に、その発泡粘着層4を介して貼り合わされていることが好ましい。「少なくとも」としたのは、両方の樹脂フィルム3上に設けられていてもよいことを意味している。
シールド層5としては、シールド機能を有する金属を備えたものであればよく、例えば、アルミニウム箔が接着層を介して樹脂フィルムに貼り合わされたものであることが好ましい。そうした金属としては、アルミニウム箔、錫めっき銅箔等が好ましく、その厚さは特に限定されないが、例えば4μm以上、25μm以下の範囲内であることが好ましい。また、樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム等のポリエステルフィルムが好ましく、その厚さは特に限定されないが、例えば12μm以上、50μm以下の範囲内であることが好ましい。また、接着層としては、溶剤可溶型の高分子ポリエステル樹脂等が好ましく用いられ、その形成方法は特に限定されず、例えば、溶剤に可溶させた樹脂組成物をロールコート法、グラビアコート法等の塗工手段によって樹脂フィルム上に形成することができる。接着層の厚さも特に限定されない。
以上、フレキシブルフラットケーブル10の構成要素を説明したが、本発明に係るフレキシブルフラットケーブル10によれば、導体1を挟む2層の接着性絶縁層2の一方又は両方が接着性発泡絶縁層2Aであり、その接着性発泡絶縁層2A発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡した樹脂層(ポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる層)であるので、その発泡倍率と樹脂特性とによって低誘電率とすることができる。また、発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内とすることにより、使用によっても誘電率の変動を小さくすることができる。また、接着性発泡絶縁層2Aは接着性があるので、未発泡絶縁テープ11’は、1又は複数の導体を挟むフレキシブルフラットケーブルの製造に用いる絶縁テープとして利用でき、高速伝送に好ましく使用することができる。
[フレキシブルフラットケーブルの製造方法]
本発明に係るフレキシブルフラットケーブル10の製造方法については、第1と第2の製造方法を挙げることができる。第1の製造方法は、複数の導体1を一対の前記未発泡絶縁テープ11’で挟んで加熱して未発泡絶縁テープ11’を発泡絶縁テープ11に変化させる方法であり、導体1の両側にはいずれも発泡絶縁テープ11を設けている。一方、第2の製造方法は、複数の導体1を、未発泡絶縁テープ11’と非発泡絶縁テープ12とで挟んで加熱して、未発泡絶縁テープ11’だけを発泡絶縁テープ11とする方法である。
詳しくは、第1の製造方法は、複数の導体1を準備する工程と、樹脂フィルム3と該樹脂フィルム3上に設けられた接着性未発泡絶縁層2A’とを有する未発泡絶縁テープ11’を準備する準備工程と、前記複数の導体1を一対の前記未発泡絶縁テープ11’で挟んで加熱して未発泡絶縁テープ11’を発泡絶縁テープ11に変化させる加熱工程と、前記いずれか一方の発泡絶縁テープ11上にシールド層5を貼り合わせる工程とを有している。このとき、前記の加熱工程は、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡粒21の平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内である接着性発泡絶縁層2Aを形成する工程であり、その接着性発泡絶縁層2Aがポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる層である、ことに特徴がある。
詳しくは、第2の製造方法は、複数の導体1を準備する準備工程と、樹脂フィルム3と該樹脂フィルム上に設けられた接着性未発泡絶縁層2A’とを有する未発泡絶縁テープ11’を準備する準備工程と、樹脂フィルム3と該樹脂フィルム3上に設けられた接着性非発泡絶縁層2Bとを有する非発泡絶縁テープ12を準備する準備工程と、前記複数の導体1を前記未発泡絶縁テープ11’と前記非発泡絶縁テープ12とで挟んで加熱して前記未発泡絶縁テープ11’を発泡絶縁テープ11とする加熱工程と、前記発泡絶縁テープ11上にシールド層5を貼り合わせる工程とを有している。このとき、前記の加熱工程は、前記接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡粒21の平均径Dが15μm以上、40μm以下の範囲内である接着性発泡絶縁層2Aを形成する工程であり、前記接着性発泡絶縁層2Aがポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる層である、ことに特徴がある。
なお、第1及び第2の製造方法において、発泡絶縁テープ11とする工程の後で、シールド層5を貼り合わせる工程の前に、発泡絶縁テープ11とシールド層5との間に発泡粘着層4を設ける工程を有してもよい。
第1及び第2の製造方法の構成要素については、既に説明したので、ここではその説明を省略する。加熱工程についても、未発泡絶縁テープ11’の説明欄で説明したので、ここではその説明を省略する。
以下、実施例と比較例により本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
図1に示す形態のフレキシブルフラットケーブルを製造した。複数の導体1として厚さ30μmで幅0.3mmの銅平角線を51本準備した。次に、未発泡絶縁テープ11’を準備した。先ず、樹脂フィルム3として厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備し、その上に発泡剤等を含有するポリフェニレンエーテル樹脂組成物を設けて厚さ35μmの接着性未発泡絶縁層2A’を形成し、未発泡絶縁テープ11’を準備した。ここで、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物としては、ポリフェニレンエーテル(PPE)とポリスチレンの共重合体(NORYL Resin SA90、Sabic社製)を用い、発泡剤としては、発泡粒21の平均径Dが20μmとなる発泡剤(EXPANCEL社製、461DU20)を用いた。配合割合は、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物100質量部に対して、発泡剤を7質量部加えた。さらに、臭素系難燃剤としてペンタブロモジフェニルエタンを55質量部加え、アンチモン系難燃助剤として三酸化アンチモンを18質量部加え、ブロッキング剤として二酸化ケイ素を7質量部加えた。得られた接着性未発泡絶縁層2A’の各材料の含有割合は、質量比で、ポリフェニレンエーテル樹脂約55%、発泡剤約6%、臭素系難燃剤約30%、アンチモン系難燃助剤約10%、二酸化ケイ素約4%であった。
次に、51本の導体1を0.5mmピッチで横に並べた状態で、接着性未発泡絶縁層2A’が導体側になるように対向させた一対の未発泡絶縁テープ11’で両側から挟んで加熱した。加熱はヒートローラで行い、未発泡絶縁テープ11’を構成する樹脂フィルム3がヒートローラ側となるようにした。ヒートローラ表面の加熱温度はポリフェニレンエーテル樹脂の軟化点(約140℃)よりも高い150℃とした。この加熱によって、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤が発泡し、未発泡絶縁テープ11’を発泡絶縁テープ11に変化させた。
次に、一方の側の発泡絶縁テープ11の上に、発泡粘着層4を介してシールド層5を貼り合わせた。発泡粘着層4としては、発泡粒を含む粘着テープ(No.516、日東電工株式会社製)を用いた。なお、この粘着テープは、アクリル系樹脂組成物を発泡させた厚さ150μmの発泡粘着層である。シールド層5は、厚さ20μmのアルミニウム箔が厚さ2μmの接着層(溶剤可溶型の高分子ポリエステル樹脂)を介して厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わされたものである。
こうして実施例1のフレキシブルフラットケーブルを得た。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.93の接着性発泡絶縁層2A(厚さ68μm)を形成した。図4に示した断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、全体の発泡粒の平均径は約20μmであった。
[実施例2]
図2に示す形態のフレキシブルフラットケーブルを製造した。複数の導体1として厚さ50μmで幅0.25mmの銅平角線を41本準備した。次に、未発泡絶縁テープ11’を準備した。先ず、樹脂フィルム3として厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備し、その上に発泡剤等を含むポリフェニレンエーテル樹脂組成物を設けて厚さ45μmの接着性未発泡絶縁層2A’を形成し、未発泡絶縁テープ11’を準備した。ここで、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物としては、実施例1と同じものを用い、発泡剤等の配合割合も実施例1と同じにした。
次に、非発泡絶縁テープ12を準備した。先ず、樹脂フィルム3として厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備し、その上に発泡剤を含まないポリフェニレンエーテル樹脂組成物を設けて厚さ35μmの接着性非発泡絶縁層2Bを形成し、非発泡絶縁テープ12を準備した。ここで用いたポリフェニレンエーテル樹脂組成物も実施例1と同じものを用い、添加剤等の配合割合も実施例1と同じにした。
次に、実施例1と同様、41本の導体1を0.5mmピッチで横に並べた状態で、接着性未発泡絶縁層2A’が導体側になるように未発泡絶縁テープ11’を配置するとともに、接着性非発泡絶縁層2Bが導体側になるように非発泡絶縁テープ12を配置した。これらの絶縁テープを導体1の両側から挟んで加熱した。加熱はヒートローラで行い、未発泡絶縁テープ11’及び非発泡絶縁テープ12を構成する樹脂フィルム3がヒートローラ側となるようにした。ヒートローラ表面の加熱温度はポリフェニレンエーテル樹脂の軟化点(約140℃)よりも高い150℃とした。この加熱によって、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤が発泡し、未発泡絶縁テープ11’を発泡絶縁テープ11に変化させた。なお、非発泡絶縁テープ12は変化しない。
次に、発泡絶縁テープ11の上に、実施例1と同様、発泡粘着層4を介してシールド層5を貼り合わせた。発泡粘着層4とシールド層5についても実施例1と同様とした。
こうして実施例2のフレキシブルフラットケーブルを得た。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.96の接着性発泡絶縁層2Aを形成した。図5に示した断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、全体の発泡粒の平均径は約20μmであった。
[実施例3]
下記の発泡剤に変更した他は、実施例1と同様にして、実施例3のフレキシブルフラットケーブルを作製した。発泡剤としては、発泡粒の平均径Dが40μmとなる発泡剤(EXPANCEL社製、461DU40)を用いた。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が2.06の接着性発泡絶縁層2A(厚さ73μm)を形成した。断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、発泡粒の平均径は約40μmであった。
[実施例4]
下記の発泡剤に変更した他は、実施例2と同様にして、実施例4のフレキシブルフラットケーブルを作製した。発泡剤としては、発泡粒の平均径Dが40μmとなる発泡剤(EXPANCEL社製、461DU40)を用いた。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が2.11の接着性発泡絶縁層2A(厚さ95μm)を形成した。断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、発泡粒の平均径は約40μmであった。
[実施例5]
2種類の発泡剤を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例3のフレキシブルフラットケーブルを作製した。発泡剤としては、発泡粒の平均径Dが20μmとなる第1発泡剤(EXPANCEL社製、461DU20)を用い、第2の発泡剤としては、発泡粒の平均径が40μmとなる第2発泡剤(EXPANCEL社製、461DU40)を用いた。配合割合は、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物100質量部に対して、第1発泡剤を5質量部加え、第2発泡剤を1質量部加えた。それ以外の臭素系難燃剤、アンチモン系難燃助剤、三酸化アンチモン、ブロッキング剤は実施例1と同様とした。得られた接着性未発泡絶縁層2A’の各材料の含有割合は、ポリフェニレンエーテル樹脂約55%、第1発泡剤約6%、第2発泡剤約1%、臭素系難燃剤約30%、アンチモン系難燃助剤約10%、二酸化ケイ素約5%であった。
加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる第1及び第2の発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.98の接着性発泡絶縁層2A(厚さ70μm)を形成した。断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、全体の発泡粒の平均径は約28μmであった。なお、小さい方の第1発泡剤は発泡粒の平均径が約20μmであり、大きい方の第2発泡粒は発泡粒の平均径が約40μmであった。
[比較例1]
下記の発泡剤に変更した他は、実施例1と同様にして、比較例1のフレキシブルフラットケーブルを製造した。発泡剤としては、発泡粒の平均径Dが80μmとなる発泡剤(EXPANCEL社製、920DU80)を用いた。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が2.03の接着性発泡絶縁層2A(厚さ71μm)を形成した。断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、全体の発泡粒の平均径は約80μmであった。
[比較例2]
下記の発泡剤に変更した他は、実施例1と同様にして、比較例2のフレキシブルフラットケーブルを作製した。発泡剤としては、発泡粒の平均径Dが9〜15μm程度となる発泡剤(松本油脂製薬株式会社製、F−48)を用いた。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.91の接着性発泡絶縁層2A(厚さ67μm)を形成した。断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、発泡粒の平均径は約12μmであった。
[比較例3]
下記の発泡剤に変更した他は、実施例2と同様にして、比較例3のフレキシブルフラットケーブルを製造した。発泡剤としては、発泡粒の平均径Dが80μmとなる発泡剤(EXPANCEL社製、920DU80)を用いた。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が2.13の接着性発泡絶縁層2A(厚さ96μm)を形成した。断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、全体の発泡粒の平均径は約80μmであった。
[比較例4]
下記の発泡剤に変更した他は、実施例2と同様にして、比較例4のフレキシブルフラットケーブルを作製した。発泡剤としては、発泡粒の平均径Dが9〜15μm程度となる発泡剤(松本油脂製薬株式会社製、F−48)を用いた。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が2.11の接着性発泡絶縁層2A(厚さ95μm)を形成した。断面の顕微鏡写真によって発泡粒の大きさを観察したところ、発泡粒の平均径は約12μmであった。
[比較例5]
実施例1において、未発泡絶縁テープ11’を構成するポリフェニレンエーテル樹脂組成物を、ポリエステル樹脂組成物(東洋紡績株式会社製、バイロン300)に変更した他は、実施例1と同様にして、比較例3のフレキシブルフラットケーブルを製造した。得られた接着性未発泡絶縁層2A’の各材料の含有割合は、ポリエステル樹脂約55%、発泡剤約6%、臭素系難燃剤約30%、アンチモン系難燃助剤約10%、二酸化ケイ素約4%であった。加熱工程においては、接着性未発泡絶縁層2A’に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.92の接着性発泡絶縁層2A(厚さ67μm)を形成した。実施例1と同様、発泡粒の大きさを観察したところ、全体の発泡粒の平均径は約20μmであった。
[評価]
ネットワークアナライザー(Agilent Technologies社製、型式:PNA-L Network Analyzar N5230)に誘電共振器を接続して高周波伝送特性を測定した。高周波伝送特性は、10GHzでの誘電率で、実施例1は2.1、実施例2は2.0、比較例1は2.0、比較例2は2.7、比較例3は1.9、比較例4は2.6、比較例5は2.9であった。実施例1,2と比較例1,3は、低誘電率(例えば10GHzで1.7以上、2.2以下の範囲)を実現できたが、比較例2,4,5は不十分であった。低誘電率を実現できたもののうち、実施例1,2は、発泡粒の平均径が所定の範囲内であり、折り曲げても誘電率が変動しなかったが、比較例1,3は、発泡粒の平均径が大きすぎて、折り曲げると誘電率が変動した。
1 導体
2 接着性絶縁層
2A 接着性発泡絶縁層
2A’ 接着性未発泡絶縁層
2B 接着性非発泡絶縁層
3 樹脂フィルム
4 発泡粘着層
5 シールド層
10 フレキシブルフラットケーブル
11 発泡絶縁テープ
11’ 未発泡絶縁テープ
12 非発泡絶縁テープ
21 発泡粒
D 発泡粒の平均径
X 幅方向

Claims (7)

  1. 高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブルであって、
    複数の導体と、前記導体を挟む2層の接着性絶縁層と、前記2層の接着性絶縁層を挟む樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの少なくとも一方に設けられたシールド層とを有し、
    前記2層の接着性絶縁層の一方又は両方が、発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡したポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなり、発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内である、ことを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
  2. 前記接着性絶縁層の厚さが、45μm以上、110μm以下の範囲内である、請求項1に記載のフレキシブルフラットケーブル。
  3. 前記樹脂フィルムと前記シールド層との間に発泡粘着層が設けられている、請求項1又は2に記載のフレキシブルフラットケーブル。
  4. 複数の導体を準備する工程と、樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性未発泡絶縁層とを有する未発泡絶縁テープを準備する工程と、前記複数の導体を一対の前記未発泡絶縁テープで挟んで加熱して前記未発泡絶縁テープを発泡絶縁テープに変化させる工程と、前記いずれか一方の発泡絶縁テープ上にシールド層を貼り合わせる工程とを有し、
    前記加熱する工程は、前記接着性未発泡絶縁層に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内である接着性発泡絶縁層を形成する工程であり、前記接着性発泡絶縁層がポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる、ことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  5. 複数の導体を準備する工程と、樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性未発泡絶縁層とを有する未発泡絶縁テープを準備する工程と、樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性非発泡絶縁層とを有する非発泡絶縁テープを準備する工程と、前記複数の導体を前記未発泡絶縁テープと前記非発泡絶縁テープとで挟んで加熱して前記未発泡絶縁テープを発泡絶縁テープに変化させる工程と、前記発泡絶縁テープ上にシールド層を貼り合わせる工程とを有し、
    前記加熱する工程は、前記接着性未発泡絶縁層に含まれる発泡剤を発泡させて発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内である接着性発泡絶縁層を形成する工程であり、前記接着性発泡絶縁層がポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる、ことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  6. 前記発泡絶縁テープとする工程の後で、前記シールド層を貼り合わせる工程の前に、前記発泡絶縁テープと前記シールド層との間に発泡粘着層を設ける工程を有する、請求項4又は5に記載のフレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  7. 高速伝送に使用されるフレキシブルフラットケーブルの製造に用いる絶縁テープであって、
    樹脂フィルムと該樹脂フィルム上に設けられた接着性未発泡絶縁層とを有し、該接着性未発泡絶縁層は、加熱によって発泡倍率が1.81以上、2.25以下の範囲内で発泡し、発泡後の発泡粒の平均径が15μm以上、40μm以下の範囲内になる発泡剤を含有するポリフェニレンエーテル樹脂及びその共重合体、ポリスチレン樹脂及びその共重合体、ポリオレフィン樹脂及びその共重合体から選ばれる樹脂からなる接着性未発泡絶縁層を有する、ことを特徴とする未発泡絶縁テープ。
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