JP6341647B2 - グラフト共重合体の製造方法、および熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

グラフト共重合体の製造方法、および熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、グラフト共重合体の製造方法、および熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
自動車部品や各種電気機器筐体用の熱可塑性樹脂成形品の表面は、意匠性やその他の機能性を高めるために、銅、クロム、ニッケル等の金属層でメッキ表面処理される場合がある。また、真空蒸着法やスパッタリング法等によって、アルミニウムやクロム等の金属層を成形品表面に形成する金属化処理が施される場合もある。
従来、真空蒸着法やスパッタリング法等によって熱可塑性樹脂成形品の表面を金属化処理するに際しては、成形品表面の凹凸をなくし平滑性を得るために、前処理工程として塗装やプラズマ重合処理によりアンダーコート処理層を形成していた。その後、真空蒸着法等で金属層(厚み数十〜数百nm)を形成し、必要に応じて金属層保護の目的でシリコーン系塗料などを塗装してトップコート層を形成する。
このように熱可塑性樹脂成形品の金属化処理は多数の工程と専用の装置、高コストの処理剤を必要とするものであった。
近年、アンダーコート処理層を形成する前処理工程を省いた、いわゆる「ダイレクト(直接)蒸着法」が行われている。
このダイレクト蒸着法により金属化処理された成形品の意匠性は、樹脂材料の種類や金属化処理前の成形品の表面状態によって大きく変動する。ダイレクト蒸着法において、特に、表面曇りのない美麗な光輝外観を得ることは重要な課題の一つである。
ダイレクト蒸着性に優れた熱可塑性樹脂組成物として、例えば特許文献1には、特定の粒子径分布を有するゴム質重合体(ポリオルガノシロキサン系重合体、アクリル酸エステル重合体等)にビニル系単量体(スチレン、アクリロニトリル)をグラフト重合してなるゴム含有グラフト共重合体と、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体と必要に応じて用いられる他の共重合可能な不飽和単量体とを共重合してなる硬質共重合体とを含有する熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、架橋アクリルゴム、ポリオルガノシロキサン系ゴムからなる群より選ばれた少なくとも一種のゴム質重合体の存在下に、シアン化ビニル単量体、芳香族単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体、他のビニル単量体から選ばれた少なくとも1種からなる単量体単位をグラフト重合して得られるグラフト重合体10〜100重量部と、芳香族ビニル系単量体単位、シアン化ビニル系単量体単位、他のビニル系単量体単位からなる共重合体0〜90重量部からなる熱板溶着用熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
特開2001−2869号公報 特開平10−310676号公報
しかしながら、特許文献1に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形した成形品本体の表面にダイレクト蒸着法により金属層を形成した成形品は、光輝性に対する近年の高い要求レベルを十分に満足するものではなかった。
より高レベルな光輝性を発現させるには、粒子径が5000Å以上の粗大粒子の割合を減らせばよいが、その場合は成形品の耐衝撃性が低下しやすくなり、ダイレクト蒸着法を適用した場合の光輝性と耐衝撃性を同時に満足することは困難であった。
特許文献2に記載の熱可塑性樹脂組成物からは、耐衝撃性や耐候性に優れた成形品本体が得られる。しかし、該成形品本体の表面に金属層をダイレクト蒸着法により形成した場合、必ずしも十分な光輝性が得られるとはいえず、近年の高い要求レベルには到達しないこともあった。
本発明は、耐衝撃性、およびダイレクト蒸着後の光輝性に優れた成形品を得ることができる熱可塑性樹脂組成物の材料として好適なグラフト共重合体、および熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を包含する。
[1] 分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム1〜20質量%と、(メタ)アクリル酸エステル単量体80〜99質量%(ただし、分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴムと(メタ)アクリル酸エステル単量体の合計を100質量%とする。)とをラジカル重合して得られる複合ゴム20〜50質量%に、芳香族アルケニル化合物単量体およびシアン化ビニル化合物単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体50〜80質量%(ただし、該単量体と複合ゴムの合計を100質量%とする。)をグラフト重合するグラフト共重合体の製造方法であって、前記分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴムは、ビニル重合性官能基含有シロキサン単位0.2〜3モル%およびジメチルシロキサン単位97〜99.8モル%からなる直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン100質量部に対し、重合性不飽和基を2つ以上含む架橋剤5〜10量部の存在下で、ラジカル反応により前記重合性不飽和基を架橋して得られ、前記架橋剤が、アリルメタクリレート、エチレングリコ−ルジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートからなる群より選ばれる1種以上である、グラフト共重合体の製造方法
[2] [1]に記載のグラフト共重合体の製造方法によりグラフト共重合体を得る工程を有する、熱可塑性樹脂組成物の製造方法
本発明のグラフト共重合体は、耐衝撃性、およびダイレクト蒸着後の光輝性に優れた成形品を得ることができる熱可塑性樹脂組成物の材料として好適である。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性、およびダイレクト蒸着後の光輝性に優れた成形品を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、以下の説明において、本発明のグラフト共重合体を含有する熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品を「成形品本体」といい、該成形品本体表面をダイレクト蒸着したものを「成形品」という。すなわち、「成形品」は、成形品本体と、成形品本体表面にダイレクト蒸着により形成された金属層とを有するものである。
「グラフト共重合体」
本発明のグラフト共重合体(D)は、分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A)(以下、「(A)成分」ともいう。)と、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)とをラジカル重合して得られる複合ゴム(E)に、芳香族アルケニル化合物単量体およびシアン化ビニル化合物単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体(C)(以下、「(C)成分」ともいう。)をグラフト重合して得られる共重合体である。
なお、詳しくは後述するが、複合ゴム(E)は、(A)成分と、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)を主成分とするポリ(メタ)アクリル酸エステル(B)とが複合した複合ゴムである。
<分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A)>
(A)成分は、分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴムである。
(A)成分は、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)に対し、重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)の存在下で、ラジカル反応により前記重合性不飽和基を架橋して得られる。
(直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1))
直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)は、ビニル重合性官能基含有シロキサン単位0.2〜3モル%およびジメチルシロキサン単位97〜99.8モル%からなる。
ビニル重合性官能基含有シロキサン単位が0.2モル%未満、ジメチルシロキサン単位が99.8モル%超であると、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(B)との複合化が不十分となる。その結果、成形品本体の表面に(A)成分がブリードアウトし、成形品本体および成形品の外観不良が発生する。一方、ビニル重合性官能基含有シロキサン単位が3モル%超、ジメチルシロキサン単位が97モル%未満であると、成形品本体の耐衝撃性が低下する。
耐衝撃性と成形外観のバランスを考慮すると、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)は、ビニル重合性官能基含有シロキサン単位0.3〜2モル%およびジメチルシロキサン単位98〜99.7モル%からなることが好ましく、ビニル重合性官能基含有シロキサン単位0.3〜1モル%およびジメチルシロキサン単位99〜99.7モル%からなることがより好ましい。
直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)は、ビニル重合性官能基含有シロキサンとジメチルシロキサンとからなるシロキサン混合物を重合することで得られる。
ビニル重合性官能基含有シロキサンとしては、ビニル重合性官能基を有し、かつジメチルシロキサンとシロキサン結合を介して結合しうるものであれば特に限定されない。
ビニル重合性官能基としては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(B)と交叉結合可能なものであれば特に限定されるものではないが、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(B)との反応性を考慮すると、メタクリル基、ビニル基、芳香族アルケニル基、メルカプト基、アゾ基などが好ましく、さらに好ましくはメタクリル基である。
このようなビニル重合性官能基含有シロキサンとしては、ジメチルシロキサンとの反応性を考慮するとビニル重合性官能基を有する各種アルコキシシラン化合物が好ましい。具体的には、β−メタクリロキシエチルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン、δ−メタクリロキシブチルジエトキシメチルシラン等のメタクリロキシシロキサン;テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等のビニルシロキサン;p−ビニルフェニルジメトキシメチルシラン;γ−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシロキサンなどが挙げられる。
これらビニル重合性官能基含有シロキサンは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シロキサン混合物100質量%中のビニル重合性官能基含有シロキサンの含有量は、0.2〜3質量%であり、0.3〜2質量%が好ましく、0.3〜1質量%がより好ましい。
ジメチルシロキサンとしては、3員環以上のジメチルシロキサン系環状体が挙げられ、3〜6員環のものが好ましい。具体的にはヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどが挙げられる。
これらジメチルシロキサンは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シロキサン混合物100質量%中のジメチルシロキサンの含有量は、97〜99.8質量%であり、98〜99.7質量%が好ましく、99〜99.7質量%がより好ましい。
シロキサン混合物の重合は、通常、乳化剤と水と酸触媒とを用いて行われる。
乳化剤としてはアニオン系乳化剤が好ましく、具体的にはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウムなどが挙げられる。これらの中でも、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸系の乳化剤が好ましい。
これら乳化剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
乳化剤の使用量は、シロキサン混合物100質量部に対して0.05〜5質量部が好ましい。乳化剤の使用量が0.05質量部以上であれば、分散状態が安定しやすく、微小な粒子径の乳化状態を保持しやすくなる。一方、乳化剤の使用量が5質量部以下であれば、乳化剤に起因する成形品本体の着色を抑制できる。
酸触媒としては、例えば脂肪族スルホン酸、脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸類;硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸類などが挙げられる。これら酸触媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、後述するシロキサンラテックスの安定化作用にも優れている点で脂肪族置換ベンゼンスルホン酸が好ましく、n−ドデシルベンゼンスルホン酸が特に好ましい。また、n−ドデシルベンゼンスルホン酸と硫酸等の鉱酸とを併用すると、シロキサンラテックスの乳化剤成分に起因するグラフト共重合体(D)の着色を低減させることができる。
酸触媒の混合は、シロキサン混合物と乳化剤と水とを混合するタイミングで行ってもよいし、シロキサン混合物を乳化剤と水によって乳化させたラテックス(シロキサンラテックス)とし、これを微粒子化した後でもよい。直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)の粒子径の制御のしやすさを考慮すると、シロキサンラテックスを微粒子化した後に、該微粒子化したシロキサンラテックスと酸触媒とを混合することが好ましい。特に、微粒子化したシロキサンラテックスを酸触媒水溶液中に一定速度で滴下することが好ましい。
なお、酸触媒をシロキサン混合物と乳化剤と水とを混合するタイミングで混合する場合は、これらを混合した後に微粒子化することが好ましい。
シロキサンラテックスは、例えば高速回転による剪断力で微粒子化するホモミキサーや、高圧発生機による噴出力で微粒子化するホモジナイザー等を使用することで微粒子化できる。
シロキサン混合物と乳化剤と水と酸触媒とを混合する方法や、微粒子化したシロキサンラテックスと酸触媒とを混合する方法としては、例えば高速攪拌による混合、ホモジナイザー等の高圧乳化装置による混合などが挙げられる。中でも、ホモジナイザーを使用した方法は、シロキサンラテックスの粒子径の分布を小さくできるので好適である。
重合温度は、50℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。
なお、微粒子化したシロキサンラテックスを酸触媒水溶液中に滴下する場合、酸触媒水溶液の温度は50℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。
重合時間は、シロキサン混合物と乳化剤と水とを混合するタイミングで酸触媒を混合する場合は、2時間以上が好ましく、5時間以上がさらに好ましい。一方、微粒子化したシロキサンラテックスと酸触媒とを混合する場合は、微粒子化したシロキサンラテックスを酸触媒水溶液中に滴下した後、1時間程度保持することが好ましい。
重合の停止は、反応液を冷却した後、反応液を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ性物質で中和することによって行うことができる。
直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)の質量平均粒子径は、熱可塑性樹脂組成物の顔料着色性を考慮すると、0.2μm以下が好ましく、0.1μm以下がより好ましい。
直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)の質量平均粒子径は、レーザ回折・光散乱法により測定した値である。
(重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2))
重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)は、架橋剤の役割を果たす。
重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)としては、例えばアリルメタクリレート、エチレングリコ−ルジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリアリルイソシアヌレートが好ましい。
これら重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
((A)成分の製造方法)
(A)成分は、上述したように、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)に対し、重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)の存在下で、ラジカル反応により前記重合性不飽和基を架橋して得られる。
ラジカル反応には、通常、ラジカル重合開始剤を用いる。ラジカル重合開始剤としては、過酸化物、アゾ系開始剤、酸化剤と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤などが挙げられる。これらの中では、レドックス系開始剤が好ましく、特に硫酸第一鉄とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩とロンガリッドとクメンヒドロペルオキシドとを組み合わせたスルホキシレート系開始剤が好ましい。
重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)の使用量は、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)100質量部に対して5〜10質量部である。使用量が5質量部未満であると、成形品の光輝性が低下する。一方、使用量が10質量部超であると、成形品本体の耐衝撃性が低下する。
このようにして得られる(A)成分の質量平均粒子径は、熱可塑性樹脂組成物の顔料着色性を考慮すると、0.1μm以下が好ましく、0.07μm以下がより好ましい。
(A)成分の質量平均粒子径は、レーザ回折・光散乱法により測定した値である。
<複合ゴム(E)>
複合ゴム(E)は、(A)成分と(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)とをラジカル重合して得られるものである。このようにして得られる複合ゴム(E)は、(A)成分と、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)を主成分とするポリ(メタ)アクリル酸エステル(B)とが複合した複合ゴムである。
ここで、「主成分」とは、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)に由来する単位を80質量%以上含むことである。
(A)成分と(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)とのラジカル重合は、架橋剤およびグラフト交叉剤の少なくとも一方(以下、これらを総称して「(b2)成分」ともいう。)の存在下で行うことが好ましい。(b2)成分の存在下でラジカル重合を行えば、成形品本体の発色性を改善できる。
(b2)成分の存在下でラジカル重合を行う場合、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)に由来する単位と、架橋剤に由来する単位およびグラフト交叉剤に由来する単位の少なくとも一方とを有するポリ(メタ)アクリル酸エステル(B)と、(A)成分とが複合した複合ゴム(E)が得られる。
(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)は、重合性不飽和基を1つ含むアルキル(メタ)アクリレートであり、具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレ−ト;ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート等のアルキルメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、n−ブチルアクリレートが好ましい。
これら(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤は、重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレートであり、具体的には、1,3−ブチレンジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
グラフト交叉剤は、重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレートであり、具体的には、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
これら架橋剤およびグラフト交叉剤は、それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
複合ゴム(E)は、(A)成分のラテックスに(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)を添加し、通常のラジカル重合開始剤を作用させて重合することによって得られる。(b2)成分の存在下でラジカル重合を行う場合は、(A)成分のラテックスに(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)と(b2)成分とを添加し、ラジカル重合開始剤を作用させて重合すればよい。
(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)や(b2)成分の添加方法としては、(A)成分のラテックスに(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)や(b2)成分を一括で添加する方法;(A)成分のラテックスに(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)や(b2)成分を一定速度で滴下する方法などが挙げられる。成形品本体の耐衝撃性を考慮すると、(A)成分のラテックスに一括で添加する方法が好ましい。
なお、(b2)成分の存在下でラジカル重合を行う場合、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)と(b2)成分は個別に添加してもよいし、これらを予め混合して混合物とした後に、該混合物を(A)成分に一括または一定速度で添加してもよい。
ラジカル重合に用いるラジカル重合開始剤としては、(A)成分の製造方法の説明において先に例示したラジカル重合開始剤などが挙げられる。
(A)成分の使用量は1〜20質量%であり、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)の使用量は80〜99質量%(ただし、(A)成分と(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)の合計を100質量%とする。)である。(A)成分の使用量が1質量%未満であり、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)の使用量が99質量%超であると、(A)成分の使用量が少ないため、成形品本体の耐衝撃性が低下する。一方、(A)成分の使用量が20質量%超であり、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)の使用量が80質量%未満であると、成形品本体の顔料着色性が悪く、工業的価値が低くなる。
耐衝撃性と顔料着色性のバランスを考慮すると、(A)成分の使用量は6〜20質量%が好ましく、10〜18質量%がより好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)の使用量は80〜94質量%が好ましく、82〜90質量%がより好ましい。
また、(b2)成分の存在下でラジカル重合を行う場合、(b2)成分の使用量は、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)と(b2)成分の合計100質量%中、0.1〜20質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.2〜1質量%がさらに好ましい。
<グラフト共重合体(D)の製造方法>
本発明のグラフト共重合体(D)は、複合ゴム(E)に(C)成分をグラフト重合して得られる。
(C)成分は、芳香族アルケニル化合物単量体およびシアン化ビニル化合物単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体である。
芳香族アルケニル化合物単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
シアン化ビニル化合物単量体としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等である。
なお、本発明の効果を損なわなければ、必要に応じて(C)成分と共重合可能な他の単量体を、(C)成分とともに複合ゴム(E)にグラフト重合させてもよい。
他の単量体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のアルキルメタクリレート;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアルキルアクリレート;N−フェニルマレイミド等のマレイミド化合物などが挙げられる。
グラフト重合は、複合ゴム(E)のラテックスに(C)成分と必要に応じて他の単量体を加え、通常のラジカル重合開始剤を作用させて一段であるいは多段で行うことができる。成形品本体の耐衝撃性や顔料着色性を考慮すると、二段以上で重合を行うことが好ましい。
複合ゴム(E)の使用量は20〜50質量%であり、(C)成分の使用量は50〜80質量%(ただし、複合ゴム(E)と(C)成分との合計を100質量%とする。)である。複合ゴム(E)の使用量が20質量%未満であり、(C)成分の使用量が80質量%超であると、成形品の光輝性が低下する。一方、複合ゴム(E)の使用量が50質量%超であり、(C)成分の使用量が50質量%未満であると、成形品本体の顔料着色性が低下する。
光輝性と顔料着色性のバランスを考慮すると、複合ゴム(E)の使用量は30〜50質量%が好ましく、40〜50質量%がより好ましい。また、(C)成分の使用量は50〜70質量%が好ましく、50〜60質量%がより好ましい。
グラフト重合に用いるラジカル重合開始剤としては、(A)成分の製造方法の説明において先に例示したラジカル重合開始剤などが挙げられる。
また、グラフト重合を行う際には、得られるグラフト共重合体(D)の分子量やグラフト率を制御するため、各種公知の連鎖移動剤を添加してもよい。
グラフト共重合体(D)は、通常、ラテックスの状態で得られる。グラフト共重合体(D)のラテックスからグラフト共重合体(D)を回収する方法としては、凝固剤を溶解させた熱水中にラテックスを投入して、スラリー状態に凝析することによって回収する方法(湿式法);加熱雰囲気中にラテックスを噴霧することによって、半直接的にグラフト共重合体(D)を回収する方法(スプレードライ法)などが挙げられる。
凝固剤としては、例えば塩化カルシウムまたは酢酸カルシウム等の金属塩などが挙げられる。
このようにして得られるグラフト共重合体(D)の体積平均粒子径は、熱可塑性樹脂組成物の顔料着色性や、成形品本体の耐衝撃性を考慮すると、0.07〜0.2μmが好ましく、0.10〜0.15μmがより好ましい。
グラフト共重合体(D)の体積平均粒子径は、レーザ回折・光散乱法により測定した値である。
グラフト共重合体(D)のグラフト率は、50〜80質量%が好ましい。グラフト共重合体(D)のグラフト率が50質量%未満であると、成形品本体の顔料着色性が低下する傾向にある。一方、グラフト共重合体(D)のグラフト率が80質量%超であると、ゴム量が低くなるため成形品本体の耐衝撃性が低くなる傾向にある。
顔料着色性と耐衝撃性のバランスを考慮すると、グラフト共重合体(D)のグラフト率は50〜70質量%がより好ましく、50〜60質量%がさらに好ましい。
ここで、「グラフト率」とは、複合ゴム(E)に対し、ゴムに直接グラフト結合している(C)成分の割合のことである。
グラフト共重合体(D)のグラフト率は、以下のようにして測定できる。
グラフト共重合体(D)1gを80mLのアセトンに添加し、65〜70℃ にて3時間加熱還流し、得られた懸濁アセトン溶液を遠心分離機にて14,000rpm、30分間遠心分離して、沈殿成分(アセトン不溶成分)とアセトン溶液(アセトン可溶成分)を分取する。そして、沈殿成分(アセトン不溶成分)を乾燥させてその質量(Y(g))を測定し、下記式(1)によりグラフト率を算出する。なお、式(1)におけるYは、グラフト共重合体(D)のアセトン不溶成分の質量(g)、XはYを求める際に使用したグラフト共重合体(D)の全質量(g)、ゴム分率はグラフト共重合体(D)の複合ゴム(E)の固形分換算での含有割合である。
グラフト率(質量%)={(Y−X×ゴム分率)/X×ゴム分率}×100 ・・・(1)
<作用効果>
以上説明した本発明のグラフト共重合体(D)は、上述した複合ゴム(E)に特定量の(C)成分をグラフト重合して得られるものである。複合ゴム(E)は、(A)成分と、(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)を主成分とするポリ(メタ)アクリル酸エステル(B)とが複合化したものである。また、(A)成分は、特定の構成単位からなる直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)を特定量の架橋剤(重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2))で架橋したものである。このような構成のグラフト共重合体(D)は、耐衝撃性、およびダイレクト蒸着後の光輝性に優れた成形品を得ることができる熱可塑性樹脂組成物の材料として好適である。
「熱可塑性樹脂組成物」
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述した本発明のグラフト共重合体(D)を含有する。
グラフト共重合体(D)の含有量は、熱可塑性樹脂組成物100質量%中、20〜50質量%が好ましい。グラフト共重合体(D)の含有量が20質量%以上であれば、熱可塑性樹脂組成物中のゴム量が十分な量となるため、成形品本体の耐衝撃性がより高まる傾向にある。一方、グラフト共重合体(D)の含有量が50質量%以下であれば、成形品本体の顔料着色性を良好に維持できる。
耐衝撃性と顔料着色性のバランスを考慮すると、グラフト共重合体(D)の含有量は、30〜40質量%がより好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、必要に応じて他の熱可塑性樹脂や添加剤を含有していてもよい。
他の熱可塑性樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−N−フェニルマレイミド共重合体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンエーテル−ポリスチレン複合体などが挙げられる。
添加剤としては、染料、顔料、安定剤、補強剤、充填材、難燃剤などが挙げられる。
熱可塑性樹脂組成物は、グラフト共重合体(D)と、必要に応じて他の熱可塑性樹脂や添加剤とをV型ブレンダやヘンシェルミキサー等により混合分散させ、これにより得られた混合物を押出機、バンバリーミキサ、加圧ニーダ、ロール等の混練機等を用いて溶融混練することにより製造される。
<作用効果>
以上説明した本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明のグラフト共重合体(D)を含有するので、耐衝撃性、およびダイレクト蒸着後の光輝性に優れた成形品を得ることができる。
よって、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ダイレクト蒸着用として好適である。
「成形品」
本発明により得られる成形品は、上述した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品本体と、成形品本体表面にダイレクト蒸着により形成された金属層とを有するものである。
熱可塑性樹脂組成物の成形方法としては、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。成形品本体の形状に特に制限はない。
成形品本体表面にダイレクト蒸着する方法としては、例えば、真空蒸着やスパッタリング処理などが挙げられる。その際に使用する金属としては、例えば、アルミニウム、クロムなどが挙げられる。
成形品の金属層表面には、保護の目的でシリコーン系塗料を塗装したり、シリカ等を蒸着させたりして、被膜を形成させるトップコート処理が施されてもよい。
<作用効果>
本発明により得られる成形品は、成形品本体が上述した熱可塑性樹脂組成物からなるため、耐衝撃性、およびダイレクト蒸着後の光輝性に優れる。しかも、本発明により得られる成形品は、アンダーコート等の特殊な前処理を施さずに、ダイレクト蒸着により金属層を形成できるものであり、多数の工程と専用の装置、高コストの処理剤を使用しなくても得られるものである。
<用途>
本発明により得られる成形品の工業的な用途例としては、車両部品、特にヘッドランプやテールランプ、指示灯、フォグランプ等の車両用ランプハウジング、照明機器ハウジング等の家電部品、OA機器ハウジング、インテリア部材等が挙げられる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例中の「%」および「部」は明記しない限りは質量基準である。
「製造例1:直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)の製造」
オクタメチルシクロテトラシロキサン98部、γ−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン2部を混合してシロキサン混合物100部を得た。これにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.67部を溶解した蒸留水300部を添加し、ホモミキサーにて10000回転/分で2分間攪拌した後、ホモジナイザーに300kg/cmの圧力で1回通し、安定な予備混合オルガノシロキサンラテックスを得た。
別途、試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および撹拌装置を備えた反応器内に、ドデシルベンゼンスルホン酸10部と蒸留水90部とを注入し、10%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液を調製した。
このドデシルベンゼンスルホン酸水溶液を85℃に加熱した状態で、予備混合オルガノシロキサンラテックスを4時間に亘って滴下し、滴下終了後1時間温度を維持し、冷却した。次いでこの反応物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)のラテックスを得た。シロキサン混合物の配合組成を表1に示す。
得られた直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)のラテックスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたところ、17.7%であった。また、ラテックス中の直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)の質量平均粒子径を測定したところ、0.05μmであった。質量平均粒子径の測定結果を表1に示す。
なお、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)の質量平均粒子径は、マイクロトラック(日機装株式会社製、「ナノトラック150」)を用いて測定した。
「製造例2:分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−1)の製造」
オクタメチルシクロテトラシロキサン97部、トリメトキシメチルシラン1部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2部を混合してシロキサン混合物100部を用いた以外は、製造例1と同様にして予備混合オルガノシロキサンを調製した。
製造例1と同様にして調製したドデシルベンゼンスルホン酸水溶液を85℃に加熱した状態で、予備混合オルガノシロキサンを4時間に亘って滴下し、滴下終了後1時間温度を維持し、冷却した。次いでこの反応物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−1)のラテックスを得た。
得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−1)のラテックスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたところ、18.2%であった。また、ラテックス中の分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−1)の質量平均粒子径を(a−1)と同様にして測定したところ、0.05μmであった。
表1にシロキサン混合物の配合組成と、質量平均粒子径の測定結果を示す。
「製造例3:分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−2)の製造」
試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および撹拌装置を備えた反応器内に、製造例1で得た直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)のラテックスを固形分換算で7部と蒸留水90.37部とを混合した後、トリアリルイソシアヌレート0.21部、クメンヒドロペルオキシド0.21部を添加混合して80℃まで昇温した。内部の液温が80℃となった時点で、硫酸第一鉄0.00005部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.00015部およびロンガリッド0.1部を蒸留水10部に溶解させた水溶液を添加し、1時間この状態を維持することで分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−2)のラテックスを得た。直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)100部に対するトリアリルイソシアヌレートの使用量を表2に示す。
得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−2)のラテックスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたところ、5.8%であった。また、ラテックス中の分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−2)の質量平均粒子径を(a−1)と同様にして測定したところ、0.05μmであった。質量平均粒子径の測定結果を表2に示す。
「製造例4:分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−3)の製造」
トリアリルイソシアヌレートの量を0.42部に変更した以外は、製造例3と同様にして分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−3)のラテックスを得た。
得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−3)のラテックスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたところ、5.8%であった。また、ラテックス中の分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−3)の質量平均粒子径を(a−1)と同様にして測定したところ、0.05μmであった。
表2に直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)100部に対するトリアリルイソシアヌレートの使用量と、質量平均粒子径の測定結果を示す。
「製造例5:分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−4)の製造」
トリアリルイソシアヌレートの量を0.63部に変更した以外は、製造例3と同様にして分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−4)のラテックスを得た。
得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−4)のラテックスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたところ、5.8%であった。また、ラテックス中の分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−4)の質量平均粒子径を(a−1)と同様にして測定したところ、0.05μmであった。
表2に直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)100部に対するトリアリルイソシアヌレートの使用量と、質量平均粒子径の測定結果を示す。
「製造例6:分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−5)の製造」
トリアリルイソシアヌレートの量を0.84部に変更した以外は、製造例3と同様にして分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−5)のラテックスを得た。
得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−5)のラテックスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたところ、5.8%であった。また、ラテックス中の分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−5)の質量平均粒子径を(a−1)と同様にして測定したところ、0.05μmであった。
表2に直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)100部に対するトリアリルイソシアヌレートの使用量と、質量平均粒子径の測定結果を示す。
Figure 0006341647
Figure 0006341647
表1、2中の略号は以下の通りである。
(a1−1):製造例1で得られた直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)
(A−1):製造例2で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−1)
(A−2):製造例3で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−2)
(A−3):製造例4で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−3)
(A−4):製造例5で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−4)
(A−5):製造例6で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−5)
(a1)成分:直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)
(a2)成分:重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)
「実施例1」
<複合ゴム(E)の製造>
試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および撹拌装置を備えた反応器内に、製造例4にて得た分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−3)のラテックスを固形分換算で7部と蒸留水90.37部とを混合し、この反応器に窒素気流を通じることによって、雰囲気の窒素置換を行ない80℃まで昇温した。ブチルアクリレート43部、蒸留水105部、アルケニルコハク酸ジカリウム0.725部、アリルメタクリレート0.258部、1,3−ブチレンジメタクリレート0.086部およびクメンヒドロペルオキシド0.14部の混合物を添加した。硫酸第一鉄0.00008部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.00023部およびロンガリッド0.17部を蒸留水10部に溶解させた水溶液を添加し、ラジカル重合を開始した。アクリレート成分の重合により、液温は78℃まで上昇した。30分間70℃で維持し、アクリレート成分の重合を完結させ分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴムとブチルアクリレートゴム(ポリ(メタ)アクリル酸エステル)とが複合した複合ゴム(E−1)のラテックスを得た。
<グラフト共重合体(D−1)の製造>
引き続き、反応液内部の液温を70℃に維持しながら、アルケニルコハク酸ジカリウム0.2部、硫酸第一鉄0.001部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.003部およびロンガリッド0.318部を蒸留水10部に溶解させた水溶液を添加した。次いでアクリロニトリル10部、スチレン30部およびt−ブチルヒドロペルオキシド0.18部の混合液を80分間にわたって滴下し重合した。滴下終了後、温度75℃の状態を20分間保持した後、アクリロニトリル2.5部、スチレン7.5部、ノルマルオクチルメルカプタン0.02部およびt−ブチルヒドロペルオキシド0.045部の混合液を20分間にわたって滴下し重合した。滴下終了後、温度75℃の状態を20分間保持した後、クメンヒドロペルオキシド0.048部添加し30分間75℃で保持後冷却し、複合ゴム(E−1)に、アクリロニトリル−スチレン共重合体をグラフト重合させたグラフト共重合体(D−1)のラテックスを得た。
得られたラテックス中のグラフト共重合体(D−1)の体積平均粒子径を測定したところ、0.14μmであった。
なお、ラテックス中のグラフト共重合体(D−1)の体積平均粒子径は、マイクロトラック(日機装株式会社製、「ナノトラック150」)を用いて測定した。
次いで、酢酸カルシウムを5%の割合で溶解した水溶液80部を75℃に加熱し攪拌した。この中へグラフト共重合体(D−1)のラテックス100部を徐々に滴下し凝固した。次いで析出物を分離し、洗浄した後乾燥し、グラフト共重合体(D−1)を得た。
得られたグラフト共重合体(D−1)のグラフト率を求めたところ、70質量%であった。
なお、グラフト共重合体(D−1)のグラフト率は、以下のようにして求めた。
すなわち、グラフト共重合体(D−1)1gを80mLのアセトンに添加し、65〜70℃ にて3時間加熱還流し、得られた懸濁アセトン溶液を遠心分離機(日立工機社製「CR21E」)にて14,000rpm、30分間遠心分離して、沈殿成分(アセトン不溶成分)とアセトン溶液(アセトン可溶成分)を分取した。そして、沈殿成分(アセトン不溶成分)を乾燥させてその質量(Y(g))を測定し、下記式(1)によりグラフト率を算出した。なお、式(1)におけるYは、グラフト共重合体(D−1)のアセトン不溶成分の質量(g)、XはYを求める際に使用したグラフト共重合体(D−1)の全質量(g)、ゴム分率はグラフト共重合体(D−1)の複合ゴム(E−1)の固形分換算での含有割合である。
グラフト率(質量%)={(Y−X×ゴム分率)/X×ゴム分率}×100 ・・・(1)
<熱可塑性樹脂組成物の製造>
得られたグラフト共重合体(D−1)40部と、懸濁重合法によって調製したアクリロニトリル−スチレン共重合体22部およびN−フェニルマレイミド−アクリロニトリル−スチレン共重合体38部とをヘンシェルミキサーを用いて混合し、この混合物を260℃に加熱した押出機に供給し、混練してペレット状の熱可塑性樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性樹脂組成物を用いて、以下に示す耐衝撃性および光輝性の評価を行った。結果を表3に示す。
<評価>
(耐衝撃性の評価)
ペレット状の熱可塑性樹脂組成物から、シリンダー温度260℃、金型温度60℃に設定した射出成形機によって試験片(成形品本体)を成形した。この試験片のシャルピー衝撃強度をISO 179に準拠して、23℃雰囲気下で測定した。
(光輝性の評価)
ペレット状の熱可塑性樹脂組成物から、射出成形機(株式会社日本製鋼所製、「JSW−75EIIP」)を用い、シリンダー設定温度250℃、金型温度60℃、射出速度5g/secの条件で、100mm×100mm×2mmの板状の成形品本体を成形した。
次いで、得られた成形品本体上に、真空蒸着機(アルバック機工株式会社製、「VPC−1100」)により、膜形成速度1.0nm/秒で膜厚約50nmのアルミニウム蒸着膜(金属層)を形成した。このようにしてダイレクト蒸着を行った成形品について、反射率計(有限会社東京電色製、「TR−1100AD」)を用いて拡散反射率を測定した。拡散反射率が小さいほど、光輝性に優れることを意味する。
「実施例2、比較例1〜4」
(A)成分を表1に示す種類のものに変更した以外は、実施例1と同様にしてグラフト共重合体を製造し、熱可塑性樹脂組成物を得た。なお、比較例3では、(A)成分の代わりに、製造例1で得られた直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)を用いた。
得られた熱可塑性樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして耐衝撃性および光輝性の評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006341647
表3中の略号は以下の通りである。
(A)成分:分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A)
(a1)成分:直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)
(b1)成分:(メタ)アクリル酸エステル単量体(b1)
(b2)成分:架橋剤およびグラフト交叉剤の少なくとも一方
(C)成分:芳香族アルケニル化合物単量体およびシアン化ビニル化合物単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体(C)
(A−1):製造例2で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−1)
(A−2):製造例3で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−2)
(A−3):製造例4で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−3)
(A−4):製造例5で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−4)
(A−5):製造例6で得られた分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−5)
(a1−1):製造例1で得られた直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1−1)
また、表3中の「(A)又は(a1):(b1)」は、(A)成分または(a1)成分と、(b1)成分との合計を100質量%とした場合の、(A)成分または(a1)成分と、(b1)成分の使用量(質量%)の比率である。
「(b2)/((b1)+(b2))×100」は、(b1)成分と(b2)成分の合計100質量%中の、(b2)成分の使用量(質量%)である。
「(E):(C)」は、複合ゴム(E)と(C)成分との合計を100質量%とした場合の、複合ゴム(E)と(C)成分の使用量(質量%)の比率である。
表1から明らかなように、実施例1、2で得られた熱可塑性樹脂組成物からは、耐衝撃性に優れた成形品本体が得られた。また、各成形品本体表面をダイレクト蒸着した成形品は、光輝性に優れるものであった。
一方、比較例1〜 4の場合、耐衝撃性およびダイレクト蒸着後の光輝性のいずれかの項目において劣るものであった。
具体的には、比較例1の場合、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)100質量部に対する、重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)の量が3質量部と少なかったため架橋が不十分であり、ダイレクト蒸着後の光輝性に劣っていた。
比較例2の場合、直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)100質量部に対する、重合性不飽和基を2つ以上含むアルキル(メタ)アクリレート(a2)の量が12質量部と多かったため必要以上に架橋が進行し、耐衝撃性に劣っていた。
比較例3の場合、分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A)の代わりに直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン(a1)を用いて複合ゴム(E)を製造したため、耐衝撃性およびダイレクト蒸着後の光輝性の両方に劣っていた。
比較例4の場合、シロキサン混合物中に架橋剤を添加し、ポリオルガノシロキサンの製造と同時に架橋を行って得た分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム(A−1)を用いて複合ゴム(E)を製造したため、耐衝撃性に劣っていた。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた成形品は、本発明のグラフト共重合体(D)を含有しているので、ダイレクト蒸着後に美麗な光輝外観が得られ、さらに高いレベルの耐衝撃性を保持している。耐衝撃性とダイレクト蒸着後の光輝性のバランスは、従来の熱可塑性樹脂組成物に比べて非常に優れているので、各種工業用材料としての利用価値が極めて高い。

Claims (2)

  1. 分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴム1〜20質量%と、(メタ)アクリル酸エステル単量体80〜99質量%(ただし、分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴムと(メタ)アクリル酸エステル単量体の合計を100質量%とする。)とをラジカル重合して得られる複合ゴム20〜50質量%に、芳香族アルケニル化合物単量体およびシアン化ビニル化合物単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体50〜80質量%(ただし、該単量体と複合ゴムの合計を100質量%とする。)をグラフト重合するグラフト共重合体の製造方法であって、
    前記分岐鎖状架橋ポリオルガノシロキサンゴムは、ビニル重合性官能基含有シロキサン単位0.2〜3モル%およびジメチルシロキサン単位97〜99.8モル%からなる直鎖状未架橋ポリオルガノシロキサン100質量部に対し、重合性不飽和基を2つ以上含む架橋剤5〜10量部の存在下で、ラジカル反応により前記重合性不飽和基を架橋して得られ
    前記架橋剤が、アリルメタクリレート、エチレングリコ−ルジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートからなる群より選ばれる1種以上である、グラフト共重合体の製造方法
  2. 請求項1に記載のグラフト共重合体の製造方法によりグラフト共重合体を得る工程を有する、熱可塑性樹脂組成物の製造方法
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