JP6341466B2 - 触媒式蓄熱燃焼装置 - Google Patents

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Description

本発明は、概略的には、触媒式蓄熱燃焼装置に関し、詳細には、排ガス中に含まれる可燃性有害成分を触媒燃焼による処理で無害化しながら、処理済の排ガスの熱を回収して未処理排ガスの予備加熱に利用する触媒式蓄熱燃焼装置に関する。
各種生産設備や処理設備から排気され、有害成分あるいは揮発性有機化合物などの可燃性有害成分を含む排ガスは、公害防止の観点から直接、大気中に放出することができない。このため、このような排ガスは、排ガス処理装置によって無害化された後に大気に放出されている。
このような排ガス処理装置として、蓄熱材を収容した蓄熱室を燃焼室に連結し、可燃性有害成分が燃焼させられた高温の処理済みガスで蓄熱材を加熱し、未処理の排ガスを燃焼室内に導入する前に加熱された蓄熱材で予備加熱することによりランニングコストを低下させる蓄熱燃焼装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、可燃性有害成分を分解する触媒と蓄熱体との間に、加熱手段を設置した触媒式蓄熱燃焼装置も提案されている(例えば、特許文献2)。
この方式によれば、未処理の排ガスを蓄熱体によって予備加熱できるという蓄熱燃焼装置のメリットを生かしつつ、触媒燃焼により比較的低温度領域で可燃性有害成分を分解できるため、ランニングコストを大幅に削減できる。
しかし、上記特許文献2の触媒式蓄熱燃焼装置では、加熱手段が触媒に対向して設置されているので、加熱手段からの輻射熱によって触媒が過熱し劣化が促進されるため、触媒の頻繁な交換が必要となりランニングコストが増大するという問題がある。さらに、加熱手段が触媒に対向して設置されているので、劣化した触媒を交換するたびに加熱手段を取り外さなければならないという問題があった。
このような問題を解決するために、触媒の加熱室側に第二の蓄熱層を設置した燃焼装置(例えば、特許文献3)や、熱風発生装置を外部に設け、この熱風発生装置と加熱室を熱風供給ダクトで接続することによって、加熱手段からの輻射熱による触媒の過熱を防止した燃焼装置が提案されている(例えば、特許文献4)。
特開平5−332523号公報 特開平5−66005号公報 特開平9−262437号公報 特開平9−253449号公報
しかしながら、特許文献3のように、触媒の加熱室側に第二の蓄熱層を設置する燃焼装置では、第二の蓄熱層における抵抗によって、圧力損失が増大し送風機等の電力消費量が増加し、ランニングコストが増大するという問題があった。また、触媒を交換するたびに第二の蓄熱層を取り外す必要があり、メンテナンスが容易でないという問題もあった。さらに、メンテナンスを容易にすべく、触媒と第二の蓄熱層の間に触媒を取り出すための空間を設けた構成とすると、燃焼装置が大型化するという問題点があった。
一方、特許文献4のように、別体の熱風発生装置を設け、この熱風発生装置と加熱室をダクトで接続する燃焼装置では、両者を接続する高温ガス用ダクトとダンパが付加的に必要となる。さらに、特許文献4の燃焼装置は、熱風によって間接的に排ガスを加熱する方式であるため、加熱用の熱風によって蓄熱燃焼装置内のガス流量が増加し、装置の圧力損失が増大し、装置のランニングコストが増加するという問題点、圧力損失を低く保つためには、装置を大型化しなければならないという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、触媒が過熱されず、メンテナンス作業が容易であり且つ低いランニングコストで運転が可能な触媒式蓄熱燃焼装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、
排ガス中の可燃性有害成分を燃焼して排ガスを浄化する触媒式蓄熱燃焼装置であって、
排ガスが通過可能な蓄熱体と前記可燃性有害成分を燃焼させる触媒とが順次に配列されて内部に配置された複数の蓄熱浄化室と、
前記排ガスを加熱する加熱部を有し、前記各蓄熱浄化室の前記触媒が配置されている側で、前記複数の蓄熱浄化室間の各々と接続されている加熱室と、
前記複数の蓄熱浄化室の前記蓄熱体が配置されている側に接続され、前記複数の蓄熱浄化室の一つに前記排ガスを選択的に供給するように前記排ガスの流れを切り換えるガス流切り換え手段と、を備え、
前記加熱部は、該加熱部からの輻射が、前記触媒に達しない位置に配置されている、
ことを特徴とする触媒式蓄熱燃焼装置が提供される。
なお、本発明において排ガスに含有されている可燃性有害成分とは、例えば、トルエン、酢酸エチルなどの可燃性有害成分あるいは揮発性有機化合物などを指す。
このような構成によれば、触媒は、加熱室の加熱部からの輻射が触媒に達しない位置に配置されているので、加熱部からの輻射熱によって過熱されることがない。このため、触媒の寿命が延びて交換回数が減少し、ランニングコストを低減することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記加熱室は、前記蓄熱体と前記触媒との配列方向において、前記触媒とオフセットして配置されている。
このような構成によれば、加熱部の輻射から確実に遮蔽できる位置に触媒を配置することができるとともに、燃焼装置を小型化することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記触媒と前記加熱室との間に、第1の温度測定手段が設けられ、
前記第1の温度測定手段の検出結果に基づいて、前記加熱部の作動が制御される。
このような構成によれば、触媒を通過した排ガスの温度、および触媒に供給される排ガスの温度が測定されるので、加熱室の温度制御を正確に行うことができる。さらに、加熱室における過剰な加熱を防ぐことができるので、ランニングコストを抑制できる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記触媒と前記蓄熱体との間に、第2の温度測定手段が設けられ、
該第2の温度測定手段の測定結果に基づいて、前記ガス流切り換え手段が作動させられる。
このような構成によれば、第2の温度測定手段により測定された排ガスの温度に基づいて適切なタイミングで排ガスの流れ方向の切換制御を行うことができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記ガス流切り換え手段は、前記排ガスが供給されている蓄熱浄化室に設けられた第2の温度測定手段により計測された温度が、該排ガス中に含まれる可燃性有害成分が前記触媒で燃焼を開始する燃焼開始温度より高い温度まで低下したときに、前記排ガスの流れ方向を切換える。
本発明によれば、触媒が過熱されず、メンテナンス作業が容易であり且つ低いランニングコストで運転が可能な触媒式蓄熱燃焼装置が提供される。
本発明の好ましい実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置の構造を示す模式的な斜視図である。 図1の触媒式蓄熱燃焼装置の断面図であり、(A)は触媒式蓄熱燃焼装置の前後方向の縦断面であり、(B)は、左右方向の縦断面図である。 図1の触媒式蓄熱燃焼装置における、排ガスのガス流れ方向の切換えを説明するための図面である。 図1の触媒式蓄熱燃焼装置の動作の説明するためのタイムチャートである。 図1の触媒式蓄熱燃焼装置の加熱室の変更例の図面であり、(A)は、一の変形例の左右方向の縦断面図であり、(B)は、別の変形例の左右方向の縦断面図であり、(C)は、さらに別の変形例の断面図である。 本発明の触媒式蓄熱燃焼装置の他の実施態様の触媒式蓄熱燃焼装置の前後方向の縦断面である。 本発明の触媒式蓄熱燃焼装置のもう一つの実施態様の触媒式蓄熱燃焼装置の図面であり、(A)は、更に別の実施態様の触媒式蓄熱燃焼装置の模式的な斜視図であり、(B)は左右方向の模式的な縦断面図である。 本発明の触媒式蓄熱燃焼装置の更にもう一つの実施態様の触媒式蓄熱燃焼装置の図面であり、(A)は、更にもう一つの実施態様の触媒式蓄熱燃焼装置の模式的な斜視図であり、(B)は、左右方向の模式的な縦断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1について図面を参照して説明する。
触媒式蓄熱燃焼装置1は、排ガス中の可燃性有害成分を燃焼して排ガスを浄化するいわゆる触媒式蓄熱燃焼装置である。本明細書において、排ガスとは、各種生産設備や処理設備から排気され、有害成分あるいは揮発性有機化合物などの可燃性有害成分を含むガスを指す。また、排ガスに含まれる可燃性有害成分とは、トルエン、酢酸エチルなどの可燃性有害成分あるいは揮発性有機化合物などを指す。
図1は本発明の好ましい実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1の模式的な斜視図である。図2は、触媒式蓄熱燃焼装置1の内部構造を示す模式的な縦断面図である。
図1及び図2に示されているように、触媒式蓄熱燃焼装置1は、排ガスに含まれる可燃性有害成分を燃焼して排ガスを浄化するための2つの蓄熱浄化室10、20と、排ガスを加熱するための加熱室30と、を備えている。
2つの蓄熱浄化室10、20は、並列配置状態で一体的に形成されており、中央に配置された仕切り壁10aによって個々の蓄熱浄化室10、20に分割されている。尚、蓄熱浄化室10、20は、それぞれが分離した構造としてもよい。
各蓄熱浄化室10、20の内部には、蓄熱体11、21と触媒層12、22とが配置されている。
蓄熱体11、21は、蓄熱浄化室10、20の底面から所定距離だけ上方に離間した状態で、蓄熱浄化室10、20の下方領域に配置されている。すなわち、蓄熱体11、21の下方には空間部が形成されている。
蓄熱体11、21には、使用温度条件下において十分な熱交換能力を有する蓄熱材が使用されている。蓄熱材としては、具体的には、砂、セラミックス、金属等各種材料が使用される。また、蓄熱材の形状も多孔質材料、ハニカム状、粒状体等の排ガスを流通可能な形状をされている。
本実施形態では、上記のような蓄熱材が内部を排ガスが流通可能な状態で容器に収容されものが、蓄熱体11、21とされている。
このような構造により、処理済(燃焼後)の高温状態の排ガスが、低温の蓄熱体11、21の内部を通過すると、低温の蓄熱材に高温の排ガスから熱が伝達され、蓄熱材が加熱される。一方、低温の未処理の排ガスが、高温状態の蓄熱体11、21の内部を通過すると、未処理の排ガスに高温の蓄熱材から熱が伝達され、排ガスが予備加熱される。
図1および図2に示されているように、触媒層12、22は、蓄熱体11、21から上方に所定の間隔だけ離間し、且つ蓄熱浄化室10、20の天井部分から下方に所定の間隔だけ離間した位置に配置されている。すなわち、本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1では、蓄熱体11、21と触媒層12、22との間、および触媒層12、22と蓄熱浄化室10、20の天井部分との間には、それぞれ、空間部が形成されている。そして、本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1では、蓄熱体11、21と触媒層12、22とが、それぞれ、順次に配置されていることになる。
触媒層12、22は、排ガス中に含まれる可燃性有害成分を燃焼させて分解することができる触媒が容器内に保持されて触媒層12、22として配置されている。
触媒層12、22内に保持される触媒は、未処理の排ガスに含まれる可燃性有害成分を分解できるものであり、貴金属、卑金属酸化物などからなる公知の触媒が用いられている。また、触媒の形状は、多孔質、ハニカム状、粒状体などの排ガスが触媒層の内部を流通可能な形状とされ、触媒層12、22は、内部を排ガスが通過できるような構造とされている。
蓄熱浄化室10、20の下方部分には、蓄熱浄化室10、20内への排ガスの導入・排出を行う接続ダクト13、23が接続されている。図1に示されているように、接続ダクト13、23は、蓄熱体11、21の下方(すなわち、蓄熱体が配置されている側)で蓄熱浄化室10、20に連通するように配置されている。したがって、接続ダクト13、23は、蓄熱体11、21の下方の空間に排ガスを導入し、また蓄熱体11、21の下方の空間から処理済み排ガスを排出する。
図3に示されているように、接続ダクト13、23は、それぞれが、四方弁40(ガス流切換手段)の2つの接続部位に接続されている。四方弁40の他の接続部位には、未処理の排ガスを触媒式蓄熱燃焼装置1に供給するガス給気ダクト41と、触媒式蓄熱燃焼装置1から排出する排気ダクト42とが、それぞれ接続されている。
ガス流切換手段として四方弁40が用いられているので、1つの切換弁で排ガスの流れを切り換えることができ、触媒式蓄熱燃焼装置1の構造を簡単な構造とすることができる。
しかしながら、ガス流切換手段として、他の弁、例えば、バタフライ式開閉弁、ポペット式の開閉弁、3方弁などを用いることもできる。
また、本実施形態では、ガス流切換手段の駆動方法として、圧縮エアを使用したエアシリンダ方式が採用されているが、油圧シリンダ、電動シリンダなどを用いた駆動方法を採用することもできる。
各蓄熱浄化室10、20は、触媒層12、22の上方空間が、接続口14、24を介して加熱室30の内部に連通するように加熱室30に接続されている。
加熱室30は、各蓄熱浄化室10、20の背面側に隣接して配置されている。したがって、本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1では、加熱室30は、上下方向に整列して配置されている蓄熱体11、21と触媒層12、22と、平面視で、重ならない(側方にオフセットした)状態で配置されていることになる。すなわち、本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1では、加熱室30は、蓄熱体11、21と触媒層12、22との配列方向、すなわち垂直方向において、触媒層12、22とオフセットした位置関係で配置される。
図2に示されているように、加熱室30は、蓄熱浄化室10、20と略等しい高さを有し、上方に配置された水平隔壁30aによって、上方領域30bと下方領域30cに分割されている。さらに、上方領域30bは、垂直隔壁30dによって、各蓄熱浄化室10、20に対応した、上方区分30e、30eに分割されている。
各上方区分30e、30eの底部を構成する水平隔壁30aには、開口が形成され、この開口に筒状のパイプ部材30fの上端が接続されている。パイプ部材30fの下端は、加熱室30の下方領域30c内で終端している。したがって、加熱室30は、両上方区分30e、30eが、パイプ部材30fを介して、下方領域30cと連通されていることになる。
加熱室30の内部には、加熱部である電気ヒータ31が配置されている。電気ヒータ31は、導入された排ガスを、触媒層12、22において可燃性有害成分を燃焼できる温度まで加熱するための加熱装置であり、加熱室30の天井から内部に挿入されことによって、加熱室30に取付けられている。
各電気ヒータ31は、先端側部分がパイプ部材30f内に配置された3本の細長いヒータ要素hを備えている。本実施形態の電気ヒータ31では、ヒータ要素hのうちパイプ部材30f内に配置された先端側部分が、輻射熱を発生させる発熱部(加熱部)31’である。したがって、本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1では、輻射熱を発生させる発熱部31’が、パイプ部材30f内に配置されている。このような構成によって、発熱部31’からの輻射が、蓄熱浄化室10、20内の触媒に達することがない。
加熱室30は、排ガスが蓄熱浄化室10、20内での流速よりも早い所定の流速で電気ヒータ31と接触するように構成されている。ここで、所定の流速とは、排ガスの局所的な加熱を防止し、均一な加熱が可能な流速である。
本実施形態では、電気ヒータ31の細長い発熱部31’と、その周囲に配置されたパイプ部30fとの間の細長い空間である流路部32によって排ガスの流速を増大させ、上記所定の流速を達成している。
また、各蓄熱浄化室10、20内において、触媒層12、22と蓄熱浄化室10、20の天井との間の空間には、第1温度測定手段15、25がそれぞれ設けられている。
この第1温度測定手段15、25は、熱電対等で構成され、加熱室30の電気ヒータ31の作動制御を行うために、触媒層12、22と蓄熱浄化室10、20の天井との間の空間内の温度を測定する。
さらに、各蓄熱浄化室10、20内において、蓄熱体11、21と触媒層12、22との間の空間には、第2温度測定手段16、26がそれぞれ設けられている。
この第2温度測定手段16、26も熱電対等で構成され、ガス流切換手段により前記各蓄熱浄化室における排ガスの流れ方向の切換制御を行うために、蓄熱体11、21と触媒層12、22との間の空間内の温度を測定する。
さらに、触媒式蓄熱燃焼装置1は、パ2ーソナルコンピュータなどからなる制御装置(図示せず)を備えている。この制御装置は、触媒式蓄熱燃焼装置1全体の動作の制御、例えば、第1温度測定手段15、25による検出温度に基づく加熱室30の電気ヒータ31の制御や第2温度測定手段16、26による検出温度に基づく排ガスの流れ方向の切換制御などを行う。
次に、触媒式蓄熱燃焼装置1を用いた排ガス処理方法について説明する。
本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1では、可燃性有害成分が触媒層12、22で完全に燃焼される温度まで、排ガスを加熱室で加熱するために必要な加熱室30内の目標温度である加熱目標温度T1、四方弁40によりガス流れ方向の切り替えを行うガス流切換温度T2、および触媒層12、22において触媒によって可燃性有害成分が燃焼を開始する燃焼開始温度T3が設定されている。
触媒式蓄熱燃焼装置1の起動時には、まず、蓄熱浄化室10、20に排ガスを導入するための送風機(図示せず)を起動させ、四方弁40を、大気あるいは未処理の排ガスを一方の蓄熱浄化室10に導入する方向に設定する。
次いで、加熱室30の電気ヒータ31を作動させる。触媒式蓄熱燃焼装置1では、起動完了、すなわち、第1温度測定手段15、25による検出温度に基づいて加熱室30内が加熱目標温度T1に到達したと判断されるまで、四方弁40を所定時間ごとに切り換え、蓄熱体11、21を加熱する。
起動完了後に実施される排ガスの処理工程について、図4のタイムチャートに沿って説明する。
時刻ts点を排ガス処理工程の始点とする。まず、四方弁40を作動させ、図3(A)に示すように、図示しない排ガス排出源から供給された可燃性有害成分を含む未処理の排ガスを、未処理ガス給気ダクト41から接続ダクト13を介して、一方の蓄熱浄化室10の下方の空間部(蓄熱体11の下方の空間部)に導入する。
蓄熱浄化室10の下部空間に導入された未処理の排ガスは、蓄熱体11、触媒層12を通過して加熱室30に供給される。蓄熱体11は所定温度に加熱されているので、未処理の排ガスは、蓄熱体11を通過するとき、蓄熱体11によって加熱される。このため、排ガスは、触媒層12を通過するとき、可燃性有害成分の少なくとも一部が燃焼させられる。
未処理の排ガスを蓄熱体11に供給し続けると、蓄熱体11の温度は、排ガスとの熱交換により低下していく。本実施形態では、蓄熱体11と触媒層12との間に配置された第2温度測定手段16により検出される排ガス温度T2a(すなわち、蓄熱体11によって加熱された排ガスの温度)が、ガス流切換温度T2(例えば、200℃)以上の温度である間は、排ガスを蓄熱浄化室10の下方の空間部に導入し、蓄熱体11、触媒層12を通過させるので、触媒層12を通過するとき、触媒層12は燃焼開始温度T3よりも高い温度に保持されているので、排ガス中の可燃性有害成分の少なくとも一部は燃焼させられることになる。
このように触媒層12を通過した排ガスは、蓄熱浄化室10に対応した加熱室30の上方区分30eに導入される。この上方区分30eに導入された排ガスは、まず、上方区分30eの下方に形成された流路部32内を、所定の流速で流路部32内に配置された発熱部31’に接触しながら、下方に向かって流れる。そして、加熱室30の下方領域30cに流入する。
下方領域30cに流入した排ガスは、次いで、他方の蓄熱浄化室20に対応した加熱室30の上方区分30eの下方に形成された流路部32を、所定の流速で流路部32内に配置された発熱部31’に接触しながら、上方に向かって流れ、蓄熱浄化室20に対応した加熱室30の上方区分30eに流入する。
排ガスは、流路部32内を流れる間、可燃性有害成分が触媒層22において完全に分解される温度まで発熱部31’により加熱される。
流路部32内における排ガスの流速は、排ガスの局部的な加熱を防止し、排ガスを均一に加熱するとともに、圧損が大きくならないように設定されることが好ましい。例えば、5〜30m/s程度に設定される。この速度域では、排ガスが電気ヒータ31の発熱部31’表層付近を比較的高速で通過するため、発熱部31’の表面温度が設定温度より大幅に上昇することがなく、電気ヒータ31を長寿命とすることができる。
電気ヒータ31の出力は、加熱室30の下流側の第1温度測定手段25により検出された温度T1bが加熱目標温度T1となるように出力制御される。
加熱室30で加熱された排ガスは、蓄熱浄化室20の触媒層22を通過する際、可燃性有害成分が燃焼され浄化される。
触媒層22において可燃性有害成分が分解(燃焼)された高温の排ガスは、蓄熱体21を通過する。このとき、蓄熱体21と高温の排ガスとの間で熱交換が行われ、蓄熱体21が加熱される。蓄熱体21を通過した処理済みの排ガスは、接続ダクト23から四方弁40、および排気ダクト42を経由して系外に排気される。
処理が継続されると、排ガスとの熱交換により、蓄熱体11の温度は低下し、未処理の排ガスを十分に加熱することができなくなってくる。このため、蓄熱体11、21において蓄熱される廃熱を有効利用すべく、排ガスの流れ方向が切換えられる。
ガス流れ方向の切換タイミングは、加熱室30の上流側の第2温度測定手段16により検出される排ガス温度に基づいて決定される。すなわち、本実施形態の蓄熱式排ガス浄化装置1では、制御装置(不図示)が、第2温度測定手段16により検出される排ガス温度T2aが、ガス流切換温度T2を下回ったと判断すると、四方弁40を作動させ、図3(B)に示すように、未処理の排ガスが蓄熱浄化室20に供給され、かつ処理済みの排ガスが蓄熱浄化室10から排気されるように、排ガスの流れ方向を切換える。
この切り換えにより、未処理の排ガスが、蓄熱浄化室20に送り込まれ、蓄熱浄化室20内の高温の蓄熱体21により予備加熱された後に、触媒層22を通過して加熱室30に送り込まれてさらに加熱される。予備加熱された排ガスは、触媒層22を通過し、可燃性有害成分の少なくとも一部が燃焼させられる。
電気ヒータ31は、加熱室30の下流側の第1温度測定手段15により検出された温度T1aが加熱目標温度T1となるように制御される。
加熱室30において、さらに加熱された排ガスは、蓄熱浄化室10に送り込まれて触媒層12において可燃性有害物質が分解される。
触媒層12において可燃性有害成分が分解された処理済みの排ガスは、蓄熱体11を通過する。このとき、蓄熱体11と処理済みの排ガスとの間で熱交換が行われ、蓄熱体11が加熱される。
蓄熱体11を通過した処理済みの排ガスは、接続ダクト13から四方弁40、排気ダクト42を経由して系外に排気される。
ガス流れ方向の切換タイミングは、加熱室30の上流側の第2温度測定手段26により検出される排ガス温度に基づいて決定される。本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1では、制御装置は、第2温度測定手段26により検出される排ガス温度T2bが、ガス流切換温度T2を下回ったと判断すると、四方弁40を作動させて、図3(A)に示す状態にガスの流れ方向を切換える。
以後、同様に、ガス流れ方向を交互に切換えることによって、未処理の排ガスを蓄熱浄化室10、20に交互に流入させ、蓄熱体11、21に蓄熱した熱を未処理の排ガスの予備加熱に利用しながら可燃性有害成分の分解処理が行われる。
上述した実施形態では、電気ヒータ31の出力制御が、第1温度測定手段15、25のうち、排ガス流れ方向において加熱室30の下流側に位置する第1温度測定手段15、25により検出された排ガス温度に基づいて行われる。
このような構成によれば、排ガス流れ方向において加熱室30の上流側に位置する触媒層での可燃性有害成分の燃焼熱により排ガスが加熱された分だけ、電気ヒータ31の出力を減少させることができ、ランニングコストを低減することができる。
また、未処理の排ガスに含まれる可燃性有害成分の濃度が変動しても大きな影響を受けることなく、適切なタイミングで排ガスの流れ方向の切換制御を行うことができる。
更に、排ガス流れ方向において、加熱室30の上流側に位置する触媒層12、22での可燃性有害成分の燃焼熱により排ガスが予備加熱され、加熱室30の上流側の第1温度測定手段15、25により検出された排ガス温度T1a、T1bが加熱目標温度T1を超えたときに、電気ヒータ31の出力を即時ゼロに制御することで、電気ヒータ31による過剰な加熱を防止し、かつランニングコストを低減することができる。
上述した本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1によれば、加熱室30の発熱部31’が、触媒層12、22を輻射により加熱しない位置に配置されているため、輻射熱によって触媒層12、22が過熱されることがない。これにより、触媒寿命が延び、交換頻度が低下させられ、触媒式蓄熱燃焼装置のランニングコストを低減することができる。
また、加熱部が触媒層の上方に配置されていないので、触媒層12、22の交換が容易であり、触媒式蓄熱燃焼装置のメンテナンスが簡略化される。
本実施形態では、加熱室30は、断熱材を備えた隔壁17を介して蓄熱浄化室10、20と隣接して配置され、蓄熱体11、21と触媒層12、22とが配列されている方向と略直交する方向に、蓄熱浄化室10、20に接続されている。これにより、触媒層12、22が電気ヒータ31の発熱部31’からの輻射熱を受けない位置に配置することができ、さらに、触媒式蓄熱燃焼装置1を小型化することができる。
上述した本実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1によれば、第1温度測定手段15、25により検出された排ガス温度T1a、T1bに基づいて、触媒層12、22において排ガスの可燃性有害成分が完全に燃焼可能な温度まで排ガスを加熱するための目標温度である加熱目標温度T1となるように電気ヒータ31の出力制御を行うことができるので、電気ヒータ31での電力が過剰に消費されることが抑制される。
また、本実施形態では、触媒層12、22において触媒によって可燃性有害成分が燃焼を開始する燃焼開始温度T3より高く設定されているガス流切換温度T2、及び第2温度測定手段16、26により検出された排ガス温度T2a、T2bに基づいて四方弁40を作動させてガス流れ方向を切換えている。
具体的には、四方弁40の作動により、接続ダクト13を介して未処理の排ガスを一方の蓄熱体11に流入させると、未処理の排ガスによって蓄熱体11の熱が奪われ蓄熱体11と触媒層12の間の空間の排ガス温度T2aが低下していく。排ガス温度T2aが切換温度T2まで低下すると、未処理の排ガスを他方の蓄熱体12に流入させるように四方弁40を切換える。この結果、これまで未処理ガスが流入していた一方の蓄熱体11、および触媒層12は加熱室30の下流側となり、蓄熱体11と触媒層12の間の空間には触媒燃焼後の高温ガスが流入し、この領域における排ガス温度T2aはガス切換温度T2から上昇し、常に切換温度T2以上に保持される。
このように、本実施形態では、上記のような四方弁40の切換えにより、蓄熱体と触媒層の間の空間温度の排ガス温度T2aを、常時、可燃有害成分の燃焼開始温度以上の温度に維持することができ、加熱室30に配置されたヒータの作動を抑制し、消費エネルギを低減することができる。
上記実施形態の蓄熱式排ガス浄化装置1によれば、未処理の排ガスの温度は、排ガス流れ方向において加熱室の上流側に位置する蓄熱体11、21を通過したときに、可燃性有害成分の燃焼開始温度T3以上に加熱されるので、加熱室30の上流側の触媒層12、22を通過するときにも可燃性有害成分の少なくとも一部を燃焼させることができる。
その後、可燃性有害成分の少なくとも一部が燃焼させられた排ガスを、加熱室30において更に加熱することにより、可燃性有害成分を下流側の触媒で燃焼させて完全に分解することができる。
上記実施形態の蓄熱式排ガス浄化装置1では、加熱部として電気ヒータ31が用いられているので、燃料配管や燃焼空気用の送風機などが不要であるため簡単な構造とすることができる。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更又は変形が可能である。
また、加熱室は、電気ヒータが発熱部による輻射により触媒層を加熱しえない位置に配置される他の各種構造を採用することができる。
電気ヒータの本数、加熱室内での配置位置は任意に設定することができる。
上述した実施形態では、加熱室30の加熱部として電気ヒータを用いたが、他の加熱手段、例えばバーナなどを採用することもできる。
上述した実施形態では、加熱室30内に流路部32を形成するために2本のパイプを用いたが、排ガスの流速を所定の流速とすることができれば他の構造でもよい。
例えば、加熱室30の他の実施形態の左右方向の縦断面図である図5(A)に示す構成でも良い。この構成では、上記実施形態におけるパイプ部分30fに相当し下方に向かって延びる左右の垂下部分の下端を接続して加熱室30の下方にU字状領域を形成し、このU字状の下方領域内の空間を流路部としている。ここで、図5(A)の構成では、U字状の下方領域の左側の垂下部分のみに発熱部(加熱部)31’を配置している。しかしながら、電気ヒータ31を右側の垂下部分のみに配置した構成、あるいは、左右両側の垂下部分に設けた構成でもよい。
これら構成においても、加熱室30の発熱部(加熱部)31’が、触媒層12、22を輻射により加熱しない位置に配置されていることになる。
また、加熱室30のもう一つの実施形態の左右方向の縦断面図である図5(B)に示すように、水平隔壁33により流路部32を区切る構成を採用することができる。隔壁33は、図1の実施形態の水平隔壁30aに相当する構成要素である。
図5(B)に示されているように、この構成では、水平隔壁33の左右の先端側に形成された開口部により、加熱室30の上方区分30eと下方領域30cとが連通される。そして、水平隔壁33によって上方側が区画された下方領域30cの内部空間に、加熱室30の側面から発熱部(加熱部)31’が下方領域30c(流路部32)に挿入され、この内部空間が流路部32とされている。
この構成においても、加熱室30の発熱部(加熱部)31’が、触媒層12、22を輻射により加熱しない位置に配置されていることになる。
更に、加熱室30のもう一つの実施形態の左右方向の縦断面図である図5(C)に示すように、発熱部(加熱部)31’の挿入方向を変更した構成でもよい。図5(C)に示す構成では、発熱部(加熱部)31’が、加熱室30の底面から、下方領域30c(流路部32)に挿入されている。
この構成においても、加熱室30の発熱部(加熱部)31’が、触媒層12、22を輻射により加熱しない位置に配置されていることになる。
また、加熱室が、隔壁によって蓄熱浄化室10、20から仕切られた構成ではなく、図6に示されているように、蓄熱浄化室10、20から離間して配置され、接続ダクト18等により蓄熱浄化室10、20のそれぞれと接続された構成でもよい。
さらに、図7に示されているように、蓄熱浄化室10と蓄熱浄化室20との間に、加熱室30が隔壁17を介して配置されている構成でもよい。
また、制御装置において、最小切換時間t1及び最大切換時間t2を設定しておき、これらt1及びt2と、第2温度測定手段16、26により検出された排ガス温度とを組み合わせて四方弁40を制御する構成でもよい。
ここで、最小切換時間t1は、第2温度測定手段16、26により検出された排ガス温度がガス流切換温度T2を下回っても最小切換時間t1を超えるまでは四方弁40を動作させない時間である。
また、最大切換時間t2は、第2温度測定手段16、26により検出された排ガス温度がガス流切換温度T2を下回らなくても最大切換時間t2を超えたときに四方弁40を動作させるための時間である。
上記t1、t2は、処理する未処理ガスの量が変動した場合、あるいは未処理ガス中に含まれる可燃性有害成分の量が変動した場合などに利用される。
例えば、装置に流入する未処理の排ガスの量が減少する(例えば、定格処理量の1/2になる)と、未処理の排ガスが供給されている側の蓄熱体11と触媒層12の間の空間の排ガス温度T2aの低下速度が低くなる。このため、蓄熱体11と触媒層12の間の空間の排ガス温度T2aが切換温度T2まで低下するために要する時間が長くなる。一方、反対側(排出側)の蓄熱体から排気される処理済み排ガスの温度は時間の経過とともに、上昇する。この結果、排出側の排ガス経路等の温度が過度に上昇して不具合が発生する可能性がある。このため、排ガスの流入量が減少した場合等には、最大切換時間t2を上限として、四方弁を強制的に作動させ、排ガスの流入方向を切り替える。
又、未処理ガス中に含まれる可燃性有害成分の濃度が増加したときには、加熱室の下流側の蓄熱体と触媒層間の空間の排ガス温度T2aが上昇し、次に未処理ガスが供給されたときにこの部分における排ガス温度T2aが切換温度T2まで低下するまでに要する時間が長くなるため、同様の処理が行われる。
逆に、蓄熱体と触媒層との間の空間の排ガス温度T2aが切換温度T2まで低下するまでに要する時間が短くなると、所定時間(例えば、1時間)の間に四方弁が作動する回数が増加する。ここで、蓄熱浄化室を2つ備えた構成では、加熱室の上流側の蓄熱体の内部、この蓄熱体の下方空間、この蓄熱体の下方空間と切換弁を接続するダクト内部にある未処理の排ガスが、四方弁の切換によって、処理済みのガスを大気に放出するダクトに逆流し、処理されることなく大気中に排出されることがある。
さらに、四方弁が作動しているわずかな時間の間に、未処理の排ガス供給用のダクトと処理済みのガスを大気に放出するダクトとが四方弁を介して連通され、排ガス供給用のダクト中の未処理の排ガスが放出用ダクトを通して大気に放出されることもある。
したがって、所定時間に、四方弁が多数回、作動すると、可燃性有害成分の除去率が低下し、所望の除去性能が得られなくなる。このため、最小切換時間t2を下限として設定し、所定時間あたりの四方弁の作動回数を制限し、可燃性有害成分の除去率の低下を抑制する。
さらに、上記実施形態の触媒式蓄熱燃焼装置1は、2つの蓄熱浄化室10、20を備えた構成であるが、本発明は3室以上の蓄熱浄化室を備えた構成とすることもできる。例えば、図8に示すように、蓄熱浄化室10、20と同様の構造の蓄熱室30をさらに備えた構成でもよい。図8中で、31は蓄熱体、32は触媒層、33は接続ダクト、35は第1温度測定手段、36は第2温度測定手段である。
また、蓄熱室が3つの構成では、排ガスの浄化処理は、3つの蓄熱室のうち、2つの蓄熱室を順次切換えて使用するため、3つのガス流切換手段40が設けられている。
図8(B)は、蓄熱室10に未処理の排ガスを供給し、蓄熱室20から処理済の排ガスを排出する状態を示している。加熱室30の電気ヒータ31の制御、ガス流れ方向の切換などの制御は、蓄熱室が2室の場合と同様に、第1温度測定手段及び第2温度測定手段により検出される排ガス温度に基づいて行う。
この実施形態では、図8(B)の状態に続き、蓄熱室20に未処理の排ガスを供給し、蓄熱室30から処理済の排ガスを排出する状態に排ガスの流れを切換え、続いて、蓄熱室30に未処理の排ガスを供給し、蓄熱室10から処理済の排ガスを排出する状態に切換える。その後、図8(B)の状態に戻し、以後、同様の切り換えを行っていく。
1…触媒式蓄熱燃焼装置
10、20…蓄熱浄化室
11、21…蓄熱体
12、22…触媒層
13、23…接続ダクト
14、24…接続口
15、25…第1温度測定手段
16、26…第2温度測定手段
30…加熱室
31…電気ヒータ
31’…発熱部(加熱部)
32…流路部
40…四方弁(ガス流切換手段)
41…未処理ガス給気ダクト
42…排気ダクト

Claims (5)

  1. 排ガス中の可燃性有害成分を燃焼して排ガスを浄化する触媒式蓄熱燃焼装置であって、
    排ガスが通過可能な蓄熱体と前記可燃性有害成分を燃焼させる触媒とが順次に配列されて内部に配置された複数の蓄熱浄化室と、
    前記排ガスを加熱する加熱部を有し、前記各蓄熱浄化室の前記触媒が配置されている側で、前記複数の蓄熱浄化室間の各々と接続されている加熱室であって、前記蓄熱体と前記触媒の配列方向において前記蓄熱浄化室とオフセットした位置関係で配置され、断熱材を備えた隔壁により前記蓄熱浄化室と隔てられ、さらに、水平隔壁によって前記蓄熱浄化室と連通した上方領域と下方領域とに分割され、前記加熱部が前記下方領域に配置されたパイプ部材内に配置されている加熱室と、
    前記複数の蓄熱浄化室の前記蓄熱体が配置されている側に接続され、前記複数の蓄熱浄化室の一つに前記排ガスを選択的に供給するように前記排ガスの流れを切り換えるガス流切り換え手段と、を備え、
    前記加熱部は、該加熱部からの輻射が、前記触媒に達しない位置に配置されている、
    触媒式蓄熱燃焼装置。
  2. 前記加熱室は、前記蓄熱体と前記触媒との配列方向において、前記触媒とオフセットして配置されている、
    請求項1に記載の触媒式蓄熱燃焼装置。
  3. 前記触媒と前記加熱室との間に、第1の温度測定手段が設けられ、
    前記第1の温度測定手段の検出結果に基づいて、前記加熱部の作動が制御される、
    請求項1または2に記載の触媒式蓄熱燃焼装置。
  4. 前記触媒と前記蓄熱体との間に、第2の温度測定手段が設けられ、
    該第2の温度測定手段の測定結果に基づいて、前記ガス流切り換え手段が作動させられる、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の触媒式蓄熱燃焼装置。
  5. 前記ガス流切り換え手段は、前記排ガスが供給されている蓄熱浄化室に設けられた第2の温度測定手段により計測された温度が、該排ガス中に含まれる可燃性有害成分が前記触媒で燃焼を開始する燃焼開始温度より高い温度まで低下したときに、前記排ガスの流れ方向を切換える、
    請求項4に記載の触媒式蓄熱燃焼装置。
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