JP6341347B2 - 蒸着用メタルマスク - Google Patents

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Description

本発明は、蒸着用メタルマスクに関する。
蒸着法を用いて製造される表示デバイスの1つとして有機ELディスプレイが知られている。有機ELディスプレイが備える有機層は、蒸着工程において昇華された有機分子の堆積物である。蒸着工程にて用いられるメタルマスクは複数のマスク孔を有し、各マスク孔は、昇華された有機分子が通る通路である。
各マスク孔は、メタルマスクを厚さ方向に沿って貫通している。複数のマスク孔が開口した面と対向する平面視において、各マスク孔は長方形状の領域を区画し、複数のマスク孔は、例えば千鳥配列状に並んでいる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−281339号公報
ところで、互いに隣り合うマスク孔間の幅は、マスク孔の延在方向と、その延在方向と交差する方向とにおいて、相互に異なる大きさを有する場合がある。マスク孔間の幅の中で相対的に小さい部分は、メタルマスクにおける他の部分と比べて、強度の低い脆弱部である。厚さが1mmにも満たないメタルマスクにおいて、こうした脆弱部とマスク孔とが1つの方向に沿って1つずつ交互に繰り返されると、脆弱部の並ぶ方向に沿って連なる折れがメタルマスクにおいて生じる場合がある。
こうした事項は、有機ELディスプレイを含む表示デバイスの製造に用いられる蒸着用メタルマスクに限らず、各種のデバイスが備える配線の形成や、各種のデバイスが備える機能層などの蒸着に用いられる蒸着用メタルマスクにも共通している。また、こうした事項は、複数のマスク孔が開口する1つの面と対向する平面視において、複数のマスク孔が格子状に並ぶメタルマスクや、各マスク孔の開口がほぼ正方形状を有する構成においても共通している。
本発明は、マスク孔の並ぶ方向に沿って連なる折れを抑えることを可能にした蒸着用メタルマスクを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための蒸着用メタルマスクは、第1方向と、前記第1方向と直交する第2方向とに沿って並ぶ複数のマスク孔を備える蒸着用メタルマスクである。前記蒸着用メタルマスクは、第1面と第2面とを備え、前記各マスク孔は、前記第1面に開口した第1開口と、前記第2面に開口した第2開口とを有する。前記各マスク孔を区画する前記蒸着用メタルマスクの要素は、前記第1方向において互いに対向する2つの第1マスク要素と、前記第2方向において互いに対向する2つの第2マスク要素とから構成される。前記第1マスク要素と前記マスク孔とが、前記第1方向に沿って1つずつ交互に繰り返され、かつ、前記第2マスク要素と前記マスク孔とが、前記第2方向に沿って1つずつ交互に繰り返される。前記第1マスク要素が前記第1方向に沿って有する幅は、前記第2マスク要素が前記第2方向に沿って有する幅よりも小さい。前記第1方向と直交する断面において、前記第2マスク要素の厚さにおける極大値に対する前記第1マスク要素の厚さにおける極小値の比が、70%以上である。前記各マスク孔において、前記第1方向と直交する断面における前記マスク孔の幅がマスク孔幅であり、前記第1開口での前記マスク孔幅が、前記第2開口での前記マスク孔幅よりも小さい。前記第1開口から前記第2開口までの間における前記マスク孔幅の最小値に対する前記第2マスク要素の厚さにおける前記極大値の比が、41%以上である。
上記構成によれば、第1方向と直交する断面において、第2マスク要素の厚さにおける極大値と、第1マスク要素の厚さにおける極小値との差が30%よりも小さくなるように、蒸着用メタルマスク内での厚さのばらつきが抑えられる。そのため、第1マスク要素の連なる部分において折れが生じることが抑えられる程度に、蒸着用メタルマスクの中で、第1マスク要素の連なる部分と、それ以外の部分とにおける強度の差が抑えられる。
また、蒸着用メタルマスクにおいて、マスク孔幅が大きいほど、第2方向に沿う第1マスク要素の長さが大きくなる。一方で、第1マスク要素の厚さは、第2方向において第1マスク要素を挟む第2マスク要素の厚さにおける極大値によっておおよそ決まり、極大値が大きいほど、第1マスク要素の厚さが大きくなる。
この点で、上記構成によれば、マスク孔幅の最小値に対する第2マスク要素の厚さにおける極大値の比が41%以上であるため、各第1マスク要素の強度が、蒸着用メタルマスクにおける他の部分に比べて、第1マスク要素に折れが集中しない大きさになる。
結果として、マスク孔の並ぶ方向に沿って連なる折れが蒸着用メタルマスクに生じることが抑えられる。
上記蒸着用メタルマスクにおいて、複数の前記マスク孔は、前記第1方向に沿って一定のピッチで並び、前記ピッチに対する極大値の比が6%以上であり、当該極大値は、前記第2方向と直交する断面における前記第1マスク要素の厚さにおける極大値であることが好ましい。
第1方向に沿うピッチは、蒸着用メタルマスクを構成する要素、すなわち第1マスク要素と空間との最小単位である。このうち、第1マスク要素は、蒸着用メタルマスクによって形成する有機層の大きさに関わらず、ほぼ所定の大きさに維持される部分である。第1マスク要素の大きさは、例えば、周辺回路などの大きさによって決まり、有機ELディスプレイでの発光の効率を高める上では、最小限の大きさとされる部分である。一方で、ピッチに含まれる空間は、有機ELディスプレイに求められる解像度などによって大きさが変わる部分である。
この点で、蒸着用メタルマスクでは、ピッチの大きさが変わっても、すなわち、ピッチに含まれる空間の大きさが変わっても、第1マスク要素の厚さにおける極大値が所定の大きさ以上に維持される。そのため、蒸着用メタルマスクのうち、第1マスク要素における折れの発生が抑えられる。
上記蒸着用メタルマスクにおいて、前記マスク孔幅が前記第2方向に沿うマスク孔幅である第2マスク孔幅であり、前記第2方向と直交する断面における前記マスク孔の幅が前記第1方向に沿うマスク孔幅である第1マスク孔幅であり、前記第1開口での前記第1マスク孔幅が、前記第2開口での前記第1マスク孔幅よりも小さく、前記第1開口から前記第2開口までの間における前記第1マスク孔幅の最小値に対する前記第1マスク要素の厚さにおける極大値の比が、7%以上であることが好ましい。
蒸着用メタルマスクにおいて、第1方向に沿って延びる空間であるマスク孔の幅に対して、第1方向においてマスク孔を区画する第1マスク要素の厚さにおける極大値が大きいほど、蒸着用メタルマスクの強度が高まる。
この点で、上記構成によれば、第1マスク孔幅の最小値に対する第1マスク要素の厚さにおける極大値の比が7%以上であるため、各第1マスク要素の強度が、蒸着用メタルマスクにおける他の部位に比べて、第1マスク要素に折れがより集中しない大きさになる。
上記蒸着用メタルマスクにおいて、前記蒸着用メタルマスクが広がる方向と直交する方向から見て、複数の前記マスク孔は千鳥配列状に並んでいてもよい。
上記構成によれば、複数のマスク孔が千鳥配列状に並んでいる蒸着用メタルマスクにおいて、マスク孔が並ぶ方向に沿って連なる折れを抑えることができる。
本発明によれば、マスク孔の並ぶ方向に沿って連なる折れを抑えることができる。
本発明の蒸着用メタルマスクを具体化した一実施形態における一部斜視構造を示す部分斜視図。 第1面と対向する平面視における蒸着用メタルマスクの一部平面構造を示す部分平面図。 第1方向と直交する断面の一部を模式的に示す部分断面図。 第1方向と直交する断面の一部を模式的に示す部分断面図。 第2方向と直交する断面の一部を模式的に示す部分断面図。 蒸着用メタルマスクの製造方法におけるレジスト層の形成工程を説明するための工程図。 蒸着用メタルマスクの製造方法におけるレジスト層のパターニング工程を説明するための工程図。 メタルマスク用基材の第1面と対向する平面視におけるレジストパターンの一部平面構造を示す部分平面図。 メタルマスク用基材の第2面と対向する平面視におけるレジストパターンの一部平面構造を示す部分平面図。 蒸着用メタルマスクの製造方法におけるメタルマスク用基材を第1面からエッチングする工程を説明するための工程図。 蒸着用メタルマスクの製造方法におけるメタルマスク用基材を第2面からエッチングする工程を説明するための工程図。 実施例1から実施例3における第1方向と直交する断面の一部を模式的に示す部分断面図。 比較例1,3,5における第1方向と直交する断面の一部を模式的に示す部分断面図。 比較例2,4,6における第1方向と直交する断面の一部を模式的に示す部分断面図。 変形例の蒸着用メタルマスクにおける第1面と対向する方向から見た平面構造を示す平面図。
図1から図14を参照して、本発明の蒸着用メタルマスクを具体化した一実施形態を説明する。以下では、蒸着用メタルマスクの構成、蒸着用メタルマスクの製造方法、および、実施例を順に説明する。なお、以下に説明する蒸着用メタルマスクは、複数の有機層を備える有機ELディスプレイの製造に用いられる蒸着用メタルマスクである。
[蒸着用メタルマスクの構成]
図1から図5を参照して、蒸着用メタルマスクの構成を説明する。
図1が示すように、蒸着用メタルマスク10は、第1面10aと第2面10bとを備えている。蒸着用メタルマスク10は、第1方向D1に沿って延び、第1方向D1と直交する第2方向D2に沿って所定の幅を有する板状を有している。
蒸着用メタルマスク10は、第1方向D1と第2方向D2とに沿って並ぶ複数のマスク孔11を備えている。第1面10aと対向する方向から見て、第1面10aには、複数のマスク孔11が形成された領域であるマスク領域R1と、マスク領域R1を囲む周辺領域R2とが区画されている。マスク領域R1は、複数のマスク孔11を形成するための加工が施された領域であり、周辺領域R2は、この加工が施されていない領域である。
第1面10aには、第1方向D1に沿って所定の間隔を空けて複数のマスク領域R1が区画されてもよいし、第1方向D1と第2方向D2との各々に沿って所定の間隔を空けて複数のマスク領域R1が区画されてもよい。
蒸着用メタルマスク10は金属製であり、インバー製であることが好ましい。なお、蒸着用メタルマスク10の形成材料は、インバー以外の金属であってもよい。蒸着用メタルマスク10のうち、周辺領域R2における厚さTは、例えば、20μm以上50μm以下であることが好ましい。
図2は、第1面10aと対向する方向から見た蒸着用メタルマスク10の平面構造を示している。
図2が示すように、蒸着用メタルマスク10において、各マスク孔11を区画する蒸着用メタルマスク10の要素は、第1方向D1において互いに対向する2つの第1マスク要素21と、第2方向D2において互いに対向する2つの第2マスク要素22とから構成されている。
蒸着用メタルマスク10では、第1マスク要素21とマスク孔11とが、第1方向D1に沿って1つずつ交互に繰り返され、かつ、第2マスク要素22とマスク孔11とが、第2方向D2に沿って1つずつ交互に繰り返されている。
第1マスク要素21が第1方向D1に沿って有する幅が第1幅W1であり、第2マスク要素22が第2方向D2に沿って有する幅が第2幅W2である。第1マスク要素21の第1幅W1は、第2マスク要素22の第2幅W2よりも小さい。
蒸着用メタルマスク10は第1方向D1と第2方向D2とによって規定される平面に沿って広がり、蒸着用メタルマスク10が広がる方向と直交する方向から見て、複数のマスク孔11は千鳥配列状に並んでいる。言い換えれば、第1面10aと対向する方向から見て、複数のマスク孔11は千鳥配列状に並んでいる。
第1面10aと対向する平面視において、各マスク孔11は矩形状の領域を区画し、各マスク孔11が第1方向D1に沿って有する幅は、そのマスク孔11が第2方向D2に沿って有する幅よりも大きい。複数のマスク孔11は、第1方向D1に沿って一定の第1ピッチP1で並んでいる。
複数のマスク孔11では、第1方向D1に沿って並ぶ複数のマスク孔11が、1つの列を構成している。各列を構成する複数のマスク孔11において、第1方向D1における位置が1列おきに互いに重なる。一方で、第2方向D2において互いに隣り合う列では、一方の列を構成する複数のマスク孔11における第1方向D1での位置に対して、他方の列を構成する複数のマスク孔11における第1方向D1での位置が、1/2ピッチずれている。複数のマスク孔11のうち、第1方向D1における位置が重なるマスク孔11は、第2方向D2に沿って、一定の第2ピッチP2で並んでいる。第2ピッチP2は第1ピッチP1に等しい値である。第1ピッチP1と第2ピッチP2とは、一般に、画素形状に倣って互いに等しい値とされている。
千鳥配列状に並ぶ複数のマスク孔11では、第1方向D1において隣り合う2つのマスク孔11の間に位置する1つの第1マスク要素21が、2つのマスク孔11の各々を区画する蒸着用メタルマスク10の要素として機能する。また、第2方向D2において隣り合う2つのマスク孔11の間では、蒸着用メタルマスク10のうち、一方のマスク孔11に対する第2マスク要素22として機能する部分の一部と、他方のマスク孔11に対する第2マスク要素22として機能する部分の一部とが互いに重なっている。
なお、千鳥配列状に並ぶ複数のマスク孔11では、第2方向D2において互いに隣り合う列において、マスク孔11における第1方向D1での位置のずれが、1/2ピッチよりも小さくてもよいし、1/2ピッチよりも大きくてもよい。また、各マスク孔11において、第1方向D1に沿って有する幅と、第2方向D2に沿って有する幅とが互いに等しくてもよい。
図3は、蒸着用メタルマスク10において、第1方向D1と直交する断面の構造であって、第1方向D1における第1マスク要素21の中央を通る断面の構造を示している。図3は、図2のI−I線に沿う断面構造を示している。
図3が示すように、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さは極小値T1mを有し、第2マスク要素22の厚さは極大値T2Mを有している。
第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mが、12.5μm以上であることが好ましい。第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mに対する第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mの比が、70%以上である。すなわち、第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mと、第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mとは、以下の式(1)を満たす。
T1m/T2M × 100 ≧ 70 … 式(1)
こうした蒸着用メタルマスク10によれば、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さが、12.5μm以上に確保される。そのため、第1マスク要素21の連なる部分における折れが生じることが抑えられる程度に、蒸着用メタルマスク10の中で、第1マスク要素21の連なる部分と、それ以外の部分とにおける強度の差がより抑えられる。
さらに、第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mと、第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mとの差が30%よりも小さくなるように、蒸着用メタルマスク10内での厚さのばらつきが抑えられる。
そのため、第1マスク要素21の連なる部分において折れが生じることが抑えられる程度に、蒸着用メタルマスク10の中で、第1マスク要素21の連なる部分と、それ以外の部分とにおける強度の差が抑えられる。結果として、マスク孔11の並ぶ方向に沿って連なる折れ、特に、第1マスク要素21が並ぶ方向に沿って連なる折れが蒸着用メタルマスク10に生じることが抑えられる。
各マスク孔11は、第1面10aに開口した第1開口11aと、第2面10bに開口した第2開口11bとを有している。各マスク孔11は、第1開口11aを含む第1孔要素11cと、第2開口11bを含む第2孔要素11dとから構成され、第1孔要素11cと第2孔要素11dとは、蒸着用メタルマスク10の厚さ方向において連なっている。第1孔要素11cと第2孔要素11dとが連なる部分が、連続要素11eである。
各マスク孔11において、第1方向D1と直交する断面におけるマスク孔11の幅であって、第2方向D2に沿うマスク孔11の幅が第2マスク孔幅Wm2である。第1開口11aでの第2マスク孔幅Wm2が、第2開口11bでの第2マスク孔幅Wm2よりも小さい。
第1孔要素11cにおける第2マスク孔幅Wm2は、第1開口11aにおいて最も大きく、連続要素11eに向けて次第に小さくなり、第2孔要素11dにおける第2マスク孔幅Wm2は、第2開口11bにおいて最も大きく、連続要素11eに向けて次第に小さくなる。すなわち、各マスク孔11において、連続要素11eにおける第2マスク孔幅Wm2が最も小さい。また、第1孔要素11cにおける蒸着用メタルマスク10の厚さ方向に沿う長さは、第2孔要素11dにおける蒸着用メタルマスク10の厚さ方向に沿う長さよりも小さい。
第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上である。すなわち、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2と、第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mとは、以下の式(2)を満たす。
T2M/Wmm2 × 100 ≧ 41 … 式(2)
蒸着用メタルマスク10において、第2マスク孔幅Wm2が大きいほど、第2方向D2に沿う第1マスク要素21の長さが大きくなる。一方で、第1マスク要素21の厚さは、第2方向D2において第1マスク要素21を挟む第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mによっておおよそ決まり、極大値T2Mが大きいほど、第1マスク要素21の厚さが大きくなる。
この点で、上述した蒸着用メタルマスク10では、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上であるため、各第1マスク要素21の強度が、蒸着用メタルマスク10における他の部分に比べて、第1マスク要素21に折れが集中しない大きさになる。
図4が示すように、第2孔要素11dを区画する面が第2内周面11dpであり、第1方向D1と直交する断面において、第2内周面11dpは、第1弧状要素dp1、第2弧状要素dp2、および、変曲要素dp3を有している。第2内周面11dpにおいて、2つの第1弧状要素dp1が第2方向D2において対向し、2つの第2弧状要素dp2が第2方向D2において対向し、かつ、2つの変曲要素dp3が第2方向D2において対向している。
第1弧状要素dp1は、連続要素11eを含み、第2弧状要素dp2は、第2開口11bを含んでいる。第1弧状要素dp1の曲率半径と、第2弧状要素dp2の曲率半径とは互いに異なり、第1弧状要素dp1の曲率半径が、第2弧状要素dp2の曲率半径よりも大きい。変曲要素dp3は、第1弧状要素dp1と第2弧状要素dp2とが繋がる部分である。第1弧状要素dp1と第2弧状要素dp2との各々は、各弧状要素における曲率の中心が、蒸着用メタルマスク10の外側に位置するような曲率を有している。
第1孔要素11cを区画する面が第1内周面11cpであり、第1方向D1と直交する断面において、第1内周面11cpは、第1開口11aと連続要素11eとを含む第1弧状要素cp1を有している。第1内周面11cpにおいて、2つの第1弧状要素cp1が第2方向D2において対向している。第1弧状要素cp1は、第1弧状要素cp1における曲率の中心が、蒸着用メタルマスク10の外側に位置するような曲率を有している。
図5は、蒸着用メタルマスク10において、第2方向D2と直交する断面の構造であって、第2方向D2における第1マスク要素21の中央を通る断面の構造を示している。図5は、図2のII−II線に沿う断面構造を示している。
図5が示すように、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素21は極大値T1Mを有している。上述した第1方向D1に沿う第1ピッチP1に対する第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mの比が6%以上である。すなわち、第1方向D1に沿う第1ピッチP1と、第1マスク要素21の極大値T1Mとは、以下の式(3)を満たす。
T1M/P1 × 100 ≧ 6 … 式(3)
第1方向D1に沿う第1ピッチP1は、蒸着用メタルマスク10を構成する要素、すなわち第1マスク要素21と空間との最小単位である。このうち、第1マスク要素21は、蒸着用メタルマスク10によって形成する有機層の大きさに関わらず、ほぼ所定の大きさに維持される部分である。第1マスク要素21の大きさは、例えば、周辺回路などの大きさによって決まり、有機ELディスプレイでの発光の効率を高める上では、最小限の大きさとされる部分である。一方で、第1ピッチP1に含まれる空間は、有機ELディスプレイに求められる解像度などによって大きさが変わる部分である。
この点で、蒸着用メタルマスク10では、第1ピッチP1の大きさが変わっても、すなわち、第1ピッチP1に含まれる空間の大きさが変わっても、第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mが所定の大きさ以上に維持される。そのため、蒸着用メタルマスク10のうち、第1マスク要素21における折れの発生が抑えられる。
第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素21は、略五角形形状を有している。そのため、第1マスク要素21は、第1面10aに沿う辺からの距離が最も大きい頂点において、厚さにおける極大値T1Mを有する。
各マスク孔11において、第2方向D2と直交する断面におけるマスク孔11の幅であって、第1方向D1に沿うマスク孔11の幅が第1マスク孔幅Wm1である。第1開口11aでの第1マスク孔幅Wm1が、第2開口11bでの第1マスク孔幅Wm1よりも小さい。
第1マスク孔幅Wm1は、第1開口11aから第2開口11bに向かう方向の途中において、最小値Wmm1を有する。第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mの比が7%以上である。すなわち、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1と、第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mとは、以下の式(4)を満たす。
T1M/Wmm1 × 100 ≧ 7 …式(4)
蒸着用メタルマスク10において、第1方向D1に沿って延びる空間であるマスク孔11の幅に対して、第1方向D1においてマスク孔11を区画する第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mが大きいほど、蒸着用メタルマスク10の強度が高まる。
この点で、蒸着用メタルマスク10では、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mの比が7%以上であるため、各第1マスク要素21の強度が、蒸着用メタルマスク10における他の部位に比べて、第1マスク要素21に折れがより集中しない大きさになる。
なお、こうした蒸着用メタルマスク10を用いた成膜対象に対する有機層の形成は、以下のように行われる。以下では、蒸着用メタルマスク10における第1方向D1および第2方向D2を、成膜後の成膜対象における第1方向D1および第2方向D2に対応させて説明する。
例えば、有機層を形成するときには、まず、蒸着用メタルマスク10を用いて、青色の有機層が成膜対象に形成される。次いで、他の蒸着用メタルマスクを用いて、第2方向D2における青色の有機層間であって、かつ、第2方向D2において、1つの青色の有機層と隣り合う部位に、緑色の有機層と赤色の有機層とが、第1方向D1に沿って並ぶように形成される。
また例えば、まず、蒸着用メタルマスク10を用いて青色の有機層が成膜対象に形成される。次いで、他の蒸着用メタルマスクを用いて、第2方向D2における青色の有機層間であって、かつ、第2方向D2において、1つの青色の有機層と隣り合う部位に、緑色の有機層と赤色の有機層とが、第2方向D2に沿って並ぶように形成される。
[蒸着用メタルマスクの製造方法]
図6から図11を参照して、蒸着用メタルマスク10の製造方法を説明する。なお、図6から図11の各々には、図2のI−I線に沿う断面に相当する断面構造であって、各製造工程に対応する断面構造が示されている。
図6が示すように、蒸着用メタルマスク10を製造する際には、まず、蒸着用メタルマスク10を形成するためのメタルマスク用基材31を準備する。メタルマスク用基材31は、インバー製であることが好ましく、メタルマスク用基材31の有する厚さは、例えば、20μm以上50μm以下であることが好ましい。
メタルマスク用基材31は第1面31aと、第1面31aとは反対側の面である第2面31bとを有している。メタルマスク用基材31の第1面31aは、蒸着用メタルマスク10の第1面10aに相当し、メタルマスク用基材31の第2面31bは、蒸着用メタルマスク10の第2面10bに相当する。
メタルマスク用基材31の第1面31aに第1レジスト層32を形成し、第2面31bに第2レジスト層33を形成する。各レジスト層は、ドライフィルムレジストを貼り付けることによって、メタルマスク用基材31に形成されてもよいし、レジスト層の形成材料を含む塗液が表面に塗布されることによって形成されてもよい。レジスト層の形成材料は、ネガ型のレジスト材料であることが好ましいが、ポジ型のレジスト材料であってもよい。
図7が示すように、第1レジスト層32の一部をメタルマスク用基材31の第1面31aから取り除くことによって、第1レジストパターン34を形成する。また、第2レジスト層33の一部をメタルマスク用基材31の第2面31bから取り除くことによって、第2レジストパターン35を形成する。各レジストパターンを形成するときには、ネガ型のレジスト層であれば、レジスト層のうち、レジストパターンとしてメタルマスク用基材31上に残す部分のみを露光する。そして、露光後のレジスト層を現像する。なお、ポジ型のレジスト層であれば、レジスト層のうち、メタルマスク用基材31から取り除く部分のみを露光すればよい。
なお、第1レジスト層32の露光と第2レジスト層33の露光とは同時に行ってもよいし、個別に行ってもよい。また、第1レジスト層32の現像と第2レジスト層33の現像とは、同時に行ってもよいし、個別に行ってもよい。
第1レジストパターン34は、複数の第1パターン要素34aと、複数の第2パターン要素34bとを有している。第1レジストパターン34は、複数のマスク孔11における第1孔要素11cをメタルマスク用基材31に形成するためのレジストパターンである。このうち、各第1パターン要素34aは、メタルマスク用基材31に第1マスク要素21を区画するためのパターン要素であり、各第2パターン要素34bは、メタルマスク用基材31に第2マスク要素22を区画するためのパターン要素である。
第2レジストパターン35は、複数の第1パターン要素35aと、複数の第2パターン要素35bとを有している。第2レジストパターン35は、複数のマスク孔11における第2孔要素11dをメタルマスク用基材31に形成するためのレジストパターンである。第1レジストパターン34と同様、各第1パターン要素35aは、メタルマスク用基材31に第1マスク要素21を区画するためのパターン要素であり、各第2パターン要素35bは、メタルマスク用基材31に第2マスク要素22を区画するためのパターン要素である。
図8は、メタルマスク用基材31の第1面31aと対向する平面視における第1レジストパターン34の平面構造を示している。なお、図8では、第1レジストパターン34の形状を把握しやすくする便宜上、第1レジストパターン34にドットが付されている。
図8が示すように、メタルマスク用基材31の第1面31aと対向する平面視において、第1パターン要素34aは、第2方向D2に沿って延び、第1方向D1に沿って一定の間隔を空けて並んでいる。第1方向D1において、第1パターン要素34aの繰り返されるピッチは、蒸着用メタルマスク10において、第1マスク要素21が第1方向D1に沿って繰り返されるピッチにほぼ等しい。
第2パターン要素34bは、第1方向D1に沿って延び、第2方向D2において隣り合う2つの第2パターン要素34bは、第1パターン要素34aの長さの分だけ互いから離れて位置している。第1方向D1に沿って第1パターン要素34aが有する幅W34aは、第2方向D2に沿って第2パターン要素34bが有する幅W34bよりも小さい。
図9は、メタルマスク用基材31の第2面31bと対向する平面視における第2レジストパターン35の平面構造を示している。なお、図9では、第2レジストパターン35の形状を把握しやすくする便宜上、第2レジストパターン35にドットが付されている。
図9が示すように、メタルマスク用基材31の第2面31bと対向する平面視において、第1パターン要素35aは第2方向D2に沿って延び、第1方向D1に沿って一定の間隔を空けて並んでいる。第1方向D1において、第1パターン要素35aの繰り返されるピッチは、蒸着用メタルマスク10において、第1マスク要素21が第1方向D1に沿って繰り返されるピッチにほぼ等しい。
第2パターン要素35bは、第1方向D1に沿って延び、第2方向D2において隣り合う2つの第2パターン要素35bは、第1パターン要素35aの長さの分だけ互いから離れて位置している。第2パターン要素35bは、第1方向D1に沿って延びる隙間35cを有し、隙間35cは、各第2パターン要素35bにおける第2方向D2の中央に位置している。
第2方向D2に沿って隙間35cが有する幅W35cは、第2方向D2における2つの第2パターン要素35b間の距離、すなわち、第2方向D2に沿って第1パターン要素35aが有する幅W35a2よりも小さい。また、第1方向D1に沿って第1パターン要素35aが有する幅W35a1は、第2方向D2に沿って第2パターン要素35bが有する幅W35bよりも小さい。
第1パターン要素35aは、第2方向D2に沿って隣り合う第2パターン要素35bの間に位置し、第2方向D2において、第1パターン要素35aを挟む2つの第2パターン要素35bに接続している。
図10が示すように、第1レジストパターン34を用いてメタルマスク用基材31を第1面31aからエッチングする。なお、図10は、メタルマスク用基材31を第1面31aからエッチングしている途中におけるメタルマスク用基材31の状態を示している。メタルマスク用基材31がインバー製であれば、メタルマスク用基材31のエッチング溶液として、例えば塩化第二鉄液を用いることができる。
なお、メタルマスク用基材31を第1面31aからエッチングするときには、メタルマスク用基材31のエッチングを開始する前に、第2レジストパターン35のうち、メタルマスク用基材31に接する面とは反対側の面に、第2保護層36を形成する。
第2保護層36は、メタルマスク用基材31を第1面31aからエッチングするときに、メタルマスク用基材31が第2面31bからエッチングされることを防ぐための層である。第2保護層36の形成材料は、メタルマスク用基材31のエッチング溶液に対する耐性を有する材料であればよい。
第1レジストパターン34を用いたメタルマスク用基材31のエッチングが終了した後、第2レジストパターン35から第2保護層36を剥がし、メタルマスク用基材31の第1面31aから第1レジストパターン34を剥がす。
図11が示すように、第2レジストパターン35を用いてメタルマスク用基材31を第2面31bからエッチングする。なお、図11は、メタルマスク用基材31を第2面31bからエッチングしている途中におけるメタルマスク用基材31の状態を示している。メタルマスク用基材31がインバー製であれば、メタルマスク用基材31のエッチング溶液として、例えば塩化第二鉄液を用いることができる。
なお、メタルマスク用基材31を第2面31bからエッチングするときには、メタルマスク用基材31のエッチングを開始する前に、メタルマスク用基材31の第1面31aに、第1保護層37を形成する。
第1保護層37は、メタルマスク用基材31を第2面31bからエッチングするときに、メタルマスク用基材31が第1面31aからエッチングされることを防ぐための層である。第1保護層37の形成材料は、メタルマスク用基材31のエッチング溶液に対する耐性を有する材料であればよい。
第2レジストパターン35を用いたメタルマスク用基材31のエッチングが終了した後、メタルマスク用基材31の第1面31aから第1保護層37を剥がし、第2面31bから第2レジストパターン35を剥がす。これにより、蒸着用メタルマスク10を得ることができる。
メタルマスク用基材31が第2面31bからエッチングされるとき、メタルマスク用基材31のうち、第2レジストパターン35から露出する面積が大きい部分ほどエッチングされる速度が高い。そのため、メタルマスク用基材31の厚さ方向において、メタルマスク用基材31のうち、第2パターン要素35bの隙間35cと重なる部分でのエッチング速度よりも、第2パターン要素35b間に位置する部分でのエッチング速度が高い。
これにより、メタルマスク用基材31には、エッチング量の大きい部分と、エッチング量の小さい部分とが形成される。結果として、第1方向D1と直交する断面において、第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mに対する第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mの比が70%以上であり、かつ、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上である蒸着用メタルマスク10を得ることができる。
[実施例]
図12から図14を参照して、実施例および比較例を説明する。なお、以下に説明する実施例1から実施例3では、各実施例の蒸着用メタルマスクの製造に用いるメタルマスク用基材の厚さが互いに異なる。ただし、各蒸着用メタルマスクにおける極大値T2Mに対する極小値T1mの比、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比、および、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比は、実施例間においてほぼ等しい値である。そのため、実施例1から実施例3の蒸着用メタルマスクを、便宜上、1つの図を参照して説明する。
また、比較例1,3,5では、各比較例の蒸着用メタルマスクの製造に用いるメタルマスク用基材の厚さが互いに異なる。ただし、各蒸着用メタルマスクにおける極大値T2Mに対する極小値T1mの比、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比、および、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比は、比較例間においてほぼ等しい値である。そのため、比較例1,3,5の蒸着用メタルマスクを、便宜上、1つの図を参照して説明する。
また、比較例2,4,6では、各比較例の蒸着用メタルマスクの製造に用いるメタルマスク用基材の厚さが互いに異なる。ただし、各蒸着用メタルマスクにおける極大値T2Mに対する極小値T1mの比、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比、および、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比は、比較例間においてほぼ等しい値である。そのため、比較例2,4,6の蒸着用メタルマスクを、便宜上、1つの図を参照して説明する。
[実施例1]
インバー製であり、かつ、30μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。ネガ型のドライフィルムレジストをメタルマスク用基材の第1面に貼り付けることによって、メタルマスク用基材の第1面に第1レジスト層を形成し、ネガ型のドライフィルムレジストをメタルマスク用基材の第2面に貼り付けることによって、メタルマスク用基材の第2面に第2レジスト層を形成した。
第1レジスト層をパターニングして、以下の形状を有した第1レジストパターンを形成した。第1レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが195μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが30.0μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが33.5μmであった。また、第1レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが64.0μmであった。
第2レジスト層をパターニングして、以下の形状を有した第2レジストパターンを形成した。第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが195μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが16.5μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが58.3μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが39.1μmであり、第2パターン要素が有する隙間の長さが10.3μmであった。すなわち、第2パターン要素のうち、第2方向に沿って隙間を空けて位置する2つの部分の各々において、第2方向に沿う長さが14.4μmであった。
そして、塩化第二鉄液を用いてメタルマスク用基材をエッチングすることによって、実施例1の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は195μmであった。
図12が示すように、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さが極小値T1mを有し、かつ、第2マスク要素22の厚さが極大値T2Mを有することが認められ、極小値T1mが12.5μmであり、極大値T2Mが17.7μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が70.6%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が6.4%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が42.6μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が、41.5%であることが認められた。
実施例1では、図5を用いて先に説明したように、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素21が略五角形形状を有することが認められた。また、第1マスク要素21が極大値T1Mを有することが認められ、極大値T1Mは12.5μmであること認められた。上述したように、第1方向D1に沿って複数のマスク孔が並ぶ第1ピッチP1は195μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、6.4%であることが認められた。
さらに、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、167.9μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、7.4%であることが認められた。
[実施例2]
インバー製であり、かつ、25μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第1レジストパターンの寸法、および、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更した以外は、実施例1と同じ方法で実施例2の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は162.5μmであった。
第1レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが162.5μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが25μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが27.9μmであった。また、第1レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが53.3μmであった。
第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが162.5μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが13.8μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが48.6μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが32.6μmであり、第2パターン要素が有する隙間の長さが8.6μmであった。すなわち、第2パターン要素のうち、第2方向に沿って隙間を空けて位置する2つの部分の各々において、第2方向に沿う長さが12.0μmであった。
図12が示すように、実施例2の蒸着用メタルマスク10では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mが10.4μmであり、第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mが14.8μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が70.3%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が、6.4%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が35.8μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が、41.3%であることが認められた。
さらに、実施例2の蒸着用メタルマスク10では、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mが、10.4μmであることが認められた。第1方向D1に沿って複数のマスク孔11が並ぶ第1ピッチP1は162.5μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、6.4%であることが認められた。
また、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、139.0μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、7.5%であることが認められた。
[実施例3]
インバー製であり、かつ、20μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第1レジストパターンの寸法、および、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更した以外は、実施例1と同じ方法で実施例3の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は130μmであった。
第1レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが130μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが20μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが22.3μmであった。また、第1レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが42.7μmであった。
第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが130μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが11μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが38.9μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが26.1μmであり、第2パターン要素が有する隙間の長さが6.9μmであった。すなわち、第2パターン要素のうち、第2方向に沿って隙間を空けて位置する2つの部分の各々において、第2方向に沿う長さが9.6μmであった。
図12が示すように、実施例3の蒸着用メタルマスク10では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mが8.8μmであり、第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mが11.9μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が73.9%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が6.8%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が28.4μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が、41.9%であることが認められた。
さらに、実施例3の蒸着用メタルマスク10では、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mが、8.8μmであることが認められた。第1方向D1に沿って複数のマスク孔11が並ぶ第1ピッチP1は130μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T2Mの比が、6.8%であることが認められた。
また、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、112.2μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、7.8%であることが認められた。
[比較例1]
インバー製であり、かつ、30μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第1レジストパターンの寸法、および、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更し、かつ、第2パターン要素として隙間を有しないパターン要素を有する第2レジストパターンを形成した以外は、実施例1と同じ方法で比較例1の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は195μmであった。
第1レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが195μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが27.9μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが36.6μmであった。また、第1レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが60.9μmであった。
第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが195μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが5.2μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが76.9μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが20.6μmであった。
図13が示すように、比較例1の蒸着用メタルマスク40では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素41の厚さが極小値T1mを有し、かつ、第2マスク要素42の厚さが極大値T2Mを有することが認められ、極小値T1mが9.7μmであり、極大値T2Mが20.8μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が46.6%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が5.0%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が42.3μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が、49.2%であることが認められた。
比較例1では、実施例1と同様、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素41が略五角形形状を有することが認められた。また、第1マスク要素41が極大値T1Mを有することが認められ、極大値T1Mは9.7μmであること認められた。上述したように、第1方向D1に沿って複数のマスク孔が並ぶ第1ピッチP1は195μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、5.0%であることが認められた。
さらに、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、165.9μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、5.8%であることが認められた。
[比較例2]
インバー製であり、かつ、30μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更した以外は、実施例1と同じ方法で比較例2の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は195μmであった。
すなわち、第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが195μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが16.5μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが58.3μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが39.2μmであり、第2パターン要素が有する隙間の長さが14.4μmであった。すなわち、第2パターン要素のうち、第2方向に沿って隙間を空けて位置する2つの部分の各々において、第2方向に沿う長さが12.4μmであった。
図14が示すように、比較例2の蒸着用メタルマスク50では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素51の厚さが極小値T1mを有し、かつ、第2マスク要素52の厚さが極大値T2Mを有することが認められ、極小値T1mが10.4μmであり、極大値T2Mが12.7μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が81.9%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が5.3%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が42.6μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が、29.8%であることが認められた。
比較例2では、実施例1と同様、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素51が略五角形形状を有することが認められた。また、第1マスク要素51が極大値T1Mを有することが認められ、極大値T1Mは10.4μmであること認められた。上述したように、第1方向D1に沿って複数のマスク孔が並ぶ第1ピッチP1は195μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、5.3%であることが認められた。
また、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、165.6μmであり、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、6.3%であることが認められた。
[比較例3]
インバー製であり、かつ、25μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第1レジストパターンの寸法、および、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更し、かつ、第2パターン要素として隙間を有しないパターン要素を有する第2レジストパターンを形成した以外は、実施例2と同じ方法で比較例3の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は162.5μmであった。
第1レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが162.5μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが25μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが30.5μmであった。また、第1レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが50.8μmであった。
第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが162.5μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが4.3μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが64.1μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが17.2μmであった。
図13が示すように、比較例3の蒸着用メタルマスク40では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素41の厚さにおける極小値T1mが8.0μmであり、第2マスク要素42の厚さにおける極大値T2Mが17.4μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が46.0%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が4.9%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が35.1μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が、49.6%であることが認められた。
さらに、比較例3の蒸着用メタルマスク40では、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素41の厚さにおける極大値T1Mが、8.0μmであることが認められた。第1方向D1に沿って複数のマスク孔43が並ぶ第1ピッチP1は、162.5μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、4.9%であることが認められた。
また、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、138.5μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、5.8%であることが認められた。
[比較例4]
インバー製であり、かつ、25μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更した以外は、実施例2と同じ方法で比較例4の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は162.5μmであった。
すなわち、第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが162.5μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが13.8μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが48.6μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが32.7μmであり、第2パターン要素が有する隙間の長さが12.0μmであった。すなわち、第2パターン要素のうち、第2方向に沿って隙間を空けて位置する2つの部分の各々において、第2方向に沿う長さが10.3μmであった。
図14が示すように、比較例4の蒸着用メタルマスク50では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素51の厚さにおける極小値T1mが8.3μmであり、第2マスク要素52の厚さにおける極大値T2Mが10.4μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が79.8%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が5.1%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が35.2μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T1Mの比が、29.5%であることが認められた。
さらに、比較例4の蒸着用メタルマスク50では、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素51の厚さにおける極大値T1Mが、8.3μmであることが認められた。第1方向D1に沿って複数のマスク孔53が並ぶ第1ピッチP1は162.5μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、5.1%であることが認められた。
また、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、138.0μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、6.0%であることが認められた。
[比較例5]
インバー製であり、かつ、20μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第1レジストパターンの寸法、および、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更し、かつ、第2パターン要素として隙間を有しないパターン要素を有する第2レジストパターンを形成した以外は、実施例3と同じ方法で比較例5の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は130μmであった。
第1レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが130μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが20μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが24.4μmであった。また、第1レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが40.6μmであった。
第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが130μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが3.5μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが51.3μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが17.2μmであった。
図13が示すように、比較例5の蒸着用メタルマスク40では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素41の厚さにおける極小値T1mが7.0μmであり、第2マスク要素42の厚さにおける極大値T2Mが13.7μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が51.1%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が、5.4%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が27.7μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が、49.5%であることが認められた。
さらに、実施例5の蒸着用メタルマスク40では、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク要素41の厚さにおける極大値T1Mが、7.0μmであることが認められた。第1方向D1に沿って複数のマスク孔43が並ぶ第1ピッチP1は、130μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、5.4%であることが認められた。
また、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、110.6μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、6.3%であることが認められた。
[比較例6]
インバー製であり、かつ、20μmの厚さを有するメタルマスク用基材を準備した。また、第2レジストパターンの寸法を以下のように変更した以外は、実施例3と同じ方法で比較例6の蒸着用メタルマスクを得た。第1面と対向する平面視において、第1方向に沿って複数のマスク孔の位置する第1ピッチP1、および、第2方向に沿って複数のマスク孔の位置する第2ピッチP2は130μmであった。
すなわち、第2レジストパターンにおいて、第1方向に沿う第1パターン要素の位置するピッチが130μmであり、第1方向に沿う第1パターン要素の長さが11.0μmであり、第2方向に沿う第1パターン要素の長さが38.9μmであった。また、第2レジストパターンにおいて、第2方向に沿う第2パターン要素の長さが26.1μmであり、第2パターン要素が有する隙間の長さが9.6μmであった。すなわち、第2パターン要素のうち、第2方向に沿って隙間を空けて位置する2つの部分の各々において、第2方向に沿う長さが8.3μmであった。
図14が示すように、比較例6の蒸着用メタルマスク50では、第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素51の厚さにおける極小値T1mが7.3μmであり、第2マスク要素52の厚さにおける極大値T2Mが8.2μmであることが認められた。つまり、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が89.0%であることが認められた。さらに、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比が5.6%であることが認められた。
また、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2が28.1μmであり、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T1Mの比が、29.2%であることが認められた。
さらに、比較例6の蒸着用メタルマスク50では、第2方向D2と直交する断面において、第2マスク要素52の極大値T1Mが、7.3μmであることが認められた。第1方向D1に沿って複数のマスク孔53が並ぶ第1ピッチP1は130μmであるため、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比が、5.6%であることが認められた。
また、第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1は、110.0μmであることが認められ、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比が、6.6%であることが認められた。
[評価]
各蒸着用メタルマスクが製造された直後において、第1マスク要素が連なる方向での折れが蒸着用メタルマスクに生じているか否かを評価した。上述したように、各実施例および各比較例において、第1方向D1に直交する方向の断面における極大値T2M、極小値T1m、極大値T2Mに対する極小値T1mの比、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比、および、第2ピッチP2に対する極小値T1mの比は、以下の表1に示す値であった。また、各実施例および各比較例において、第2方向D2と直交する断面における極大値T1M、第1ピッチP1に対する極大値T1Mの比、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1、および、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する極大値T1Mの比は、以下の表1に示す値であった。
Figure 0006341347
実施例1から実施例3の蒸着用メタルマスク10では、第1マスク要素21が連なる方向での折れが生じていないことが認められた。一方で、比較例1の蒸着用メタルマスク40、比較例3の蒸着用メタルマスク40、および、比較例5の蒸着用メタルマスク40では、第1マスク要素41が連なる方向での折れが、蒸着用メタルマスク40のほぼ全体において生じていることが認められた。また、比較例2の蒸着用メタルマスク50、比較例4の蒸着用メタルマスク50、および、比較例6の蒸着用メタルマスク50では、第1マスク要素51が連なる方向での折れが、蒸着用メタルマスク50の一部において生じていることが認められた。
このように、各実施例の蒸着用メタルマスク10において、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が70%以上であり、かつ、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が41%以上であれば、第1マスク要素21の連なる方向での折れが抑えられることが認められた。
これに対して、比較例1の蒸着用メタルマスク40、比較例3の蒸着用メタルマスク40、および、比較例5の蒸着用メタルマスク40では、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が41%以上であるものの、極大値T2Mに対する極小値T1mの比が70%よりも小さい。そのため、各蒸着用メタルマスク40において、第1マスク要素41が連なる部分での強度が、他の部分の強度に比べて、第1マスク要素41の連なる部分に折れが集中する程度に小さくなり、結果として、蒸着用メタルマスク40の全体において折れが生じたと考えられる。
また、比較例2の蒸着用メタルマスク50、比較例4の蒸着用メタルマスク50、および、比較例6の蒸着用メタルマスク50では、極大値T2Mに対に対する極小値T1mの比が70%以上であって、第1方向D1と直交する断面における厚さのばらつきが抑えられているものの、第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する極大値T2Mの比が41%よりも小さい。そのため、各蒸着用メタルマスク50において、第1マスク要素51が連なる部分での強度が、他の部分の強度に比べて、第1マスク要素51が連なる部分の一部にて折れが集中する程度に小さくなり、結果として、蒸着用メタルマスク50の一部において折れが生じたと考えられる。
以上説明したように、蒸着用メタルマスクの一実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)蒸着用メタルマスク10内での厚さのばらつきが抑えられるため、第1マスク要素21の連なる部分において折れが生じることが抑えられる程度に、蒸着用メタルマスク10の中で、第1マスク要素21の連なる部分と、それ以外の部分とにおける強度の差が抑えられる。そのため、マスク孔11の並ぶ方向に沿って連なる折れが蒸着用メタルマスク10に生じることが抑えられる。
(2)第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上であるため、各第1マスク要素21の強度が、蒸着用メタルマスク10における他の部分に比べて、第1マスク要素21に折れが集中しない大きさになる。
(3)第1ピッチP1の大きさが変わっても、すなわち、第1ピッチP1に含まれる空間の大きさが変わっても、第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mが所定の大きさ以上に維持される。そのため、蒸着用メタルマスク10のうち、第1マスク要素21における折れの発生が抑えられる。
(4)第1マスク要素21の厚さが12.5μm以上に確保される構成では、第1マスク要素21の連なる部分における折れが生じることが抑えられる程度に、蒸着用メタルマスク10の中で、第1マスク要素21の連なる部分と、それ以外の部分とにおける強度の差がより抑えられる。
(5)第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mの比が7%以上であるため、各第1マスク要素21の強度が、蒸着用メタルマスク10における他の部位に比べて、第1マスク要素21に折れがより集中しない大きさになる。
(6)複数のマスク孔11が千鳥配列状に並んでいる蒸着用メタルマスク10において、マスク孔11が並ぶ方向に沿って連なる折れを抑えることができる。
なお、上述した実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・図15が示すように、蒸着用メタルマスク60では、第1面60aと対向する平面視において、複数のマスク孔61は、第1方向D1および第2方向D2に沿って一定のピッチで並び、かつ、各列を構成する複数のマスク孔61の第1方向D1における位置が、全ての列において同じであってもよい。すなわち、複数のマスク孔61は、四方格子状に並んでもよい。
こうした構成であっても、第1マスク要素62における第1幅W1が、第2マスク要素63における第2幅W2よりも小さければよい。そして、第1方向D1と直交する断面において、第2マスク要素63の厚さにおける極大値T2Mに対する第1マスク要素62の厚さにおける極小値T1mの比が70%以上であり、かつ、第1開口11aでの第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素63の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上であればよい。こうした蒸着用メタルマスク60によれば、上述した(1)および(2)と同等の効果を得ることはできる。
・第2方向D2と直交する断面において、第1マスク孔幅Wm1の最小値Wmm1に対する第1マスク要素21の厚さにおける極大値T1Mの比が7%よりも小さくてもよい。こうした構成であっても、第1方向D1と直交する断面において、第2マスク要素22の極大値T2Mに対する第1マスク要素21の極小値T1mの比が70%以上であり、かつ、第1開口11aでの第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上であればよい。これにより、上述した(1)および(2)と同等の効果を得ることはできる。
・第1方向D1と直交する断面において、第1ピッチP1に対する第2方向D2と直交する断面における第1マスク要素21の厚さにおける極大値T2Mの比が6%よりも小さくてもよい。こうした構成であっても、第1方向D1と直交する断面において、第2マスク要素22の極大値T2Mに対する第1マスク要素21の極小値T1mの比が70%以上であり、かつ、第1開口11aでの第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上であればよい。これにより、上述した(1)および(2)と同等の効果を得ることはできる。
・第1方向D1と直交する断面において、第1マスク要素21の厚さにおける極小値T1mは12.5μmよりも小さくてもよい。こうした構成であっても、第1方向D1と直交する断面において、第2マスク要素22の極大値T2Mに対する第1マスク要素21の極小値T1mの比が70%以上であり、かつ、第1開口11aでの第2マスク孔幅Wm2の最小値Wmm2に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上であればよい。これにより、上述した(1)および(2)と同等の効果を得ることはできる。
・マスク孔11を構成する第2孔要素11dを形成する工程は、第2レジストパターン35を用いて、変曲要素dp3にて連なる第1弧状要素dp1と第2弧状要素dp2が同時に形成される工程に限らず、以下の工程から構成されてもよい。例えば、第2孔要素11dを形成する工程では、まず、1つの第1弧状要素dp1を挟む2つの第2弧状要素dp2を形成するためのレジストパターンをメタルマスク用基材31に位置させた後に、このレジストパターンを用いてメタルマスク用基材31をエッチングする。次いで、エッチングに用いたレジストパターンをメタルマスク用基材31から剥離した後に、第1弧状要素dp1を形成するためのレジストパターンをメタルマスク用基材31に位置させ、このレジストパターンを用いてメタルマスク用基材31をエッチングする。これにより、第2孔要素11dを形成することができる。このように、レジストパターンの形成とメタルマスク用基材31のエッチングとを2回繰り返すことによって第2孔要素11dを形成することが可能である。
・マスク孔11を構成する第2孔要素11dは、レジストパターンの形成とメタルマスク用基材31のエッチングとを3回以上繰り返すことによって形成することも可能である。例えば、1つの第2孔要素11dを構成する1つの第1弧状要素dp1および2つの第2弧状要素dp2の各々を各別のレジストパターンを用いて形成することが可能である。この場合には、レジストパターンの形成とメタルマスク用基材31のエッチングとが3回繰り返されることによって、第2孔要素11dを形成することができる。
・メタルマスク用基材31の厚さは、20μmよりも薄くてもよく、例えば、10μm以上20μm未満であってもよい。こうしたメタルマスク用基材31を用いた場合には、メタルマスク用基材31を第2面31bからエッチングするのみで、所望の形状を有したマスク孔を形成することが可能である。なお、10μm以上20μm未満の厚さを有したメタルマスク用基材31は、20μm以上の厚さを有したメタルマスク用基材31によって形成することが可能な蒸着用メタルマスク10よりも高精細な蒸着用メタルマスク10を製造する上で好ましい基材である。
こうしたメタルマスク用基材31を用いた場合には、上述した蒸着用メタルマスク10の製造方法から、メタルマスク用基材31の第1面31aに第1レジスト層32を形成すること、第1レジスト層32から第1レジストパターン34を形成することを省略することができる。また、この場合には、第1レジストパターン34を用いてメタルマスク用基材31をエッチングすることを省略することもでき、これにより、第2保護層36を形成すること、および、第1保護層37を形成することも省略することができる。
このように、10μm以上20μm未満の厚さを有するメタルマスク用基材31を用いた場合には、以下の工程を経ることによって、蒸着用メタルマスク10を得ることができる。すなわち、メタルマスク用基材31の第2面31bにレジスト層を形成すること、レジスト層からレジストパターンを形成すること、および、レジストパターンを用いてメタルマスク用基材をエッチングすることによって、蒸着用メタルマスク10を製造することができる。なお、メタルマスク用基材31を蒸着用メタルマスク10に加工する途中では、メタルマスク用基材31を支持するための支持部材をメタルマスク用基材31に貼り合わせてもよい。
こうした工程を経て製造された蒸着用メタルマスク10では、第1方向D1と直交する断面において、第2開口における第2マスク孔幅が最も大きく、第1開口における第2マスク孔幅が最も小さい。そして、第2マスク孔幅は、第2開口から第1開口に向けて次第に小さくなる。そのため、第1開口における第2マスク孔幅に対する第2マスク要素22の厚さにおける極大値T2Mの比が41%以上であればよい。
・蒸着用メタルマスクは、有機ELディスプレイの製造に用いられる蒸着用メタルマスクに限らず、他の表示デバイスの製造に用いられる蒸着用メタルマスク、各種のデバイスが備える配線の形成や、各種のデバイスが備える機能層などの蒸着に用いられる蒸着用メタルマスクであってもよい。
10,40,50,60…蒸着用メタルマスク、10a,31a,60a…第1面、10b,31b…第2面、11,43,53,61…マスク孔、11a…第1開口、11b…第2開口、11c…第1孔要素、11cp…第1内周面、11d…第2孔要素、11dp…第2内周面、11e…連続要素、21,41,51,62…第1マスク要素、22,42,52,63…第2マスク要素、31…メタルマスク用基材、32…第1レジスト層、33…第2レジスト層、34…第1レジストパターン、34a,35a…第1パターン要素、34b,35b…第2パターン要素、35…第2レジストパターン、35c…隙間、36…第2保護層、37…第1保護層、cp1,dp1…第1弧状要素、dp2…第2弧状要素、dp3…変曲要素、R1…マスク領域、R2…周辺領域。

Claims (5)

  1. 第1方向と、前記第1方向と直交する第2方向とに沿って並ぶ複数のマスク孔を備える蒸着用メタルマスクであって、
    前記蒸着用メタルマスクは、第1面と第2面とを備え、
    前記各マスク孔は、前記第1面に開口した第1開口と、前記第2面に開口した第2開口とを有し、
    前記各マスク孔を区画する前記蒸着用メタルマスクの要素は、
    前記第1方向において互いに対向する2つの第1マスク要素と、前記第2方向において互いに対向する2つの第2マスク要素とから構成され、
    前記第1マスク要素と前記マスク孔とが、前記第1方向に沿って1つずつ交互に繰り返され、かつ、前記第2マスク要素と前記マスク孔とが、前記第2方向に沿って1つずつ交互に繰り返され、
    前記第1マスク要素が前記第1方向に沿って有する幅は、前記第2マスク要素が前記第2方向に沿って有する幅よりも小さく、
    前記第1方向と直交する断面において、前記第2マスク要素の厚さにおける極大値に対する前記第1マスク要素の厚さにおける極小値の比が、70%以上であり、
    前記各マスク孔において、前記第1方向と直交する断面における前記マスク孔の幅がマスク孔幅であり、前記第1開口での前記マスク孔幅が、前記第2開口での前記マスク孔幅よりも小さく、
    前記第1開口から前記第2開口までの間における前記マスク孔幅の最小値に対する前記第2マスク要素の厚さにおける前記極大値の比が、41%以上であり、
    複数の前記マスク孔は、前記第1方向に沿って一定のピッチで並び、
    前記ピッチに対する極大値の比が6%以上であり、当該極大値は、前記第2方向と直交する断面における前記第1マスク要素の厚さにおける極大値である
    蒸着用メタルマスク。
  2. 第1方向と、前記第1方向と直交する第2方向とに沿って並ぶ複数のマスク孔を備える蒸着用メタルマスクであって、
    前記蒸着用メタルマスクは、第1面と第2面とを備え、
    前記各マスク孔は、前記第1面に開口した第1開口を含む第1孔要素と、前記第2面に開口した第2開口を含む第2孔要素とを有し、
    前記各マスク孔を区画する前記蒸着用メタルマスクの要素は、
    前記第1方向において互いに対向する2つの第1マスク要素と、前記第2方向において互いに対向する2つの第2マスク要素とから構成され、
    前記第1マスク要素と前記マスク孔とが、前記第1方向に沿って1つずつ交互に繰り返され、かつ、前記第2マスク要素と前記マスク孔とが、前記第2方向に沿って1つずつ交互に繰り返され、
    前記第1マスク要素が前記第1方向に沿って有する幅は、前記第2マスク要素が前記第2方向に沿って有する幅よりも小さく、
    前記各マスク孔において、前記第1方向と直交する断面における前記マスク孔の幅がマスク孔幅であり、前記第1開口での前記マスク孔幅が、前記第2開口での前記マスク孔幅よりも小さく、
    前記第1孔要素と前記第2孔要素とが連なる部分が連続要素であり、前記第1孔要素における前記マスク孔幅は、前記第1開口において最も大きく、前記連続要素に向けて次第に小さくなり、かつ、前記第2孔要素における前記マスク孔幅は、前記第2開口において最も大きく、前記連続要素に向けて次第に小さくなり、
    前記第2孔要素を区画する面が第2内周面であり、前記第1方向と直交する断面において、前記第2内周面のなかで、前記各第2マスク要素に属する部分は、第1弧状要素と、第2弧状要素と、前記第1弧状要素と前記第2弧状要素とが繋がる変曲要素とから構成され、
    前記第1弧状要素と前記第2弧状要素とは、各弧状要素における曲率の中心が前記蒸着用メタルマスクの外側に位置するような曲率を有し、
    前記第1方向と直交する断面において、前記第2マスク要素の厚さにおける極大値に対する前記第1マスク要素の厚さにおける極小値の比が、70%以上であり、
    記第1開口から前記第2開口までの間における前記マスク孔幅の最小値に対する前記第2マスク要素の厚さにおける前記極大値の比が、41%以上である
    蒸着用メタルマスク。
  3. 複数の前記マスク孔は、前記第1方向に沿って一定のピッチで並び、
    前記ピッチに対する極大値の比が6%以上であり、当該極大値は、前記第2方向と直交する断面における前記第1マスク要素の厚さにおける極大値である
    請求項に記載の蒸着用メタルマスク。
  4. 前記マスク孔において、前記マスク孔幅が前記第2方向に沿うマスク孔幅である第2マスク孔幅であり、前記第2方向と直交する断面における前記マスク孔の幅が前記第1方向に沿うマスク孔幅である第1マスク孔幅であり、前記第1開口での前記第1マスク孔幅が、前記第2開口での前記第1マスク孔幅よりも小さく、
    前記第1開口から前記第2開口までの間における前記第1マスク孔幅の最小値に対する前記第1マスク要素の厚さにおける極大値の比が、7%以上である
    請求項1から3のいずれか一項に記載の蒸着用メタルマスク。
  5. 前記蒸着用メタルマスクが広がる方向と直交する方向から見て、複数の前記マスク孔は千鳥配列状に並んでいる
    請求項1からのいずれか一項に記載の蒸着用メタルマスク。
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