JP5636863B2 - メタルマスクとメタルマスク部材 - Google Patents

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本発明は、張力をかけて枠体に固定され、真空成膜する際に成膜領域を選択的に制御するためのマスクとして用いられる、金属板に開口を設けたメタルマスクと、該メタルマスクを張力をかけて枠体に固定したマスク部材に関する。
近年、電流の注入によって発光する有機化合物材料のエレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)を利用して、かかる有機EL材料の薄膜からなる発光層を備えた有機EL素子の複数を配置した有機ELディスプレイパネルが、携帯端末やノートパソコンの表示部として用いられるようになってきた。
有機化合物材料を発光体とする有機EL素子は、液晶素子に比べ視野角が広く、コントラストも良く、視認性に優れており、バックライトが不要なため、薄型、軽量化が実現でき、消費電力の面でも有利で、応答性も速い。
そして、すべて固体であるため振動に強く、使用温度範囲も広いなどの特徴があり、表示素子として注目されている。
有機EL素子の構造は、図4に示すように、透明基板310上に、陽極(ITO)320と、ホール輸送層330、発光層340、電子輸送層350からなる有機層と、陰極360とを、この順にして層構成されている。
尚、図4中、341、342、343は、それぞれ、R(赤色)発光層、G(緑色)発光層、B(青色)発光層である。
有機EL素子の種類は、有機層(図4の330、340、350)が高分子タイプと低分子タイプがあり、素子の駆動方式にはパッシブタイプとアクティブタイプがあるが、低分子有機層およびパッシブ駆動タイプの陰極の形成には真空蒸着が必要となり、有機EL素子の低分子有機層及び陰極の形成に、金属マスク(以下、メタルマスクとも言う)を用いて真空蒸着を行ないパターニングする方法も採られている。
尚、一般に、通常薄膜のパターニングに用いられるフォトリソグラフィ法を用い有機EL素子の陰極や有機EL媒体層をマイクロパターニングすることは、電荷注入層や発光層に用いられる有機EL媒体の耐熱性(一般に100℃以下)、耐溶剤性、耐湿性の低さのため困難である。
フォトレジスト中の溶剤の素子への侵入や、フォトレジストベーク中の高温雰囲気や、フォトレジスト現像液またはエッチング液の素子への浸入や、ドライエッチング時のプラズマによるダメージ等の原因により有機EL素子特性が劣化する問題が生じる。
従来、有機EL素子の形成において、上記金属マスク(以下、メタルマスクとも言う)を用いて真空蒸着を行ないパターニングする方法は、例えば、図5(b)に示すように、枠体390に、単層の金属薄板をエッチング加工して作製したメタルマスク部380を貼り付けた状態で、図5(a)のように、所定の箇所をメタルマスク部380にてマスキングして、陰極360の蒸着パターニングが行われていた。
尚、加工精度上から、メタルマスクの板厚は薄い方が好ましく、通常、30μm〜150μmの金属薄板が加工用素材として用られていた。
図5中、310は透明基板、320は陽極(ITO)、330はホール輸送層、340は発光層、350は電子輸送層、360は陰極、380はメタルマスク部、381はスリット部(貫通孔部とも言う)、382は面付け単位領域、390は枠体である。
効率化のため、図5(b)に示すように多面付けしてパターニングして、あるいは、面付けしないでも、蒸着パターン領域が大サイズとなる場合がある。
このようなメタルマスクには、開口の形状から大きくは、スロットタイプ、ドットタイプ、スリットタイプの3種類のタイプに分けられており、それぞれ、成膜形状をスロット状、ドット状、スリット状に形成するものであります。
しかし、スリットタイプのメタルマスクにおいては、例えば、被処理基板のサイズが300mm×400mm以上のものを対象として、スリット幅50μm〜150μm、ピッチ幅150μm〜300μm程度のスリットパターンの作製を、図4に示すような、メタルマスク部380を枠体(フレームあるいは外枠とも言う)390に貼り付け固定したメタルマスク部材を用いて、蒸着パターニングで行なう場合には、メタルマスク部材のメタルマスク部380の中央部が弛み、これに起因して蒸着パターニングするスリット部381の精度を所望の精度内に維持することができない。
また、弛みをとるため、外周を引っ張って外側の枠体に貼り付けた場合には、スリット部381がよれ(歪とも言う)、その精度を維持できない。
例えば、従来、フォトエッチングにて製造された厚さ0.04mmの36Invar(36%Ni、64%Fe)製のエッチングマスクのスリットの開口幅(スリット幅とも言う)0.070mm、ピッチ0.200mmとした場合、通常の張力(2kgf/mm2 程度)をかけてから枠体(フレーム)に溶接して固定すると、スリット間の金属部(以下、テープないしテープ部とも言う)の幅のバラツキは3σで0.003mm程度だが、スリット幅のバラツキは3σで0.006mm程度になる。
強く張力(3.5kgf/mm2 程度)をかけた場合は、テープ幅のバラツキは3σで0.003mm程度だが、スリット幅のバラツキは3σで0.004mm程度になり、張力を強くすることにより、スリット幅のバラツキは小さくなるが、強く張力(3.5kgf/mm2 程度)をかけた場合には、枠体の強度を上げる為に、全体が重くなってしまう。
特開2003−272838号公報
上記のように、従来、有機EL素子の形成に用いられるスリットタイプのメタルマスクにおいては、通常の張力でメタルマスクの外周を引っ張って枠体に貼り付けた場合には、テープ部がよれ、スリット幅のバラツキが大きくなり、また、枠体を強固にしてメタルマスクを強く引っ張って枠体に張った場合には、テープ部のよれは改善され、スリット幅のバラツキは小さくなるが、枠体自体を通常の場合と比べて強固としなければならず、枠体が重くなってしまうと言う問題があった。
本願発明は、これらの問題に対応するもので、配列させた開口配列部の各開口の長手方向の長さを長くして、張力をかけて枠体に貼り付けた際に、テープ部のよれを抑制でき、開口幅のバラツキを小さく抑制できるメタルマスクの提供しようとするものです。
特に、通常の張力(2kgf/mm2 程度)をかけてから枠体に溶接して固定した場合において、開口の形状をスリットタイプにできるだけ近く、開口の長手方向の長さを長くして、テープ部のよれを抑制でき、開口幅のバラツキを小さく抑制できる、擬似スリットタイプのメタルマスクを提供しようとするものです。
勿論、表示装置に用いられた際に画像の品質に影響する成膜形状をそこなわないことを前提としてである。
本発明のメタルマスクは、張力をかけて枠体に固定され、真空成膜する際に成膜領域を選択的に制御するためのマスクとして用いられる、金属板に開口を設けた有機EL素子の形成用のメタルマスクで、且つ、有機EL素子の低分子有機層や陰極のパターニング形成に用いられる真空蒸着用のメタルマスクであって、金属板に、スリット状の開口に対して該開口の長手方向を直交する方向に跨ぐ複数の繋ぎ部を所定のピッチで設けた開口形状を有する開口配列部を、複数、前記長手方向に直交する方向に、配列しており、各開口配列部の各繋ぎ部は、いずれも、1開口配列部おきに、開口配列部の長手方向に直交する方向の直線上に揃えて設けられ、且つ、全開口配列部の全繋ぎ部が配列される、開口配列部の長手方向に直交する方向の前記直線の群である直線群は、前記繋ぎ部の所定のピッチの半分のピッチであることを特徴とするものである。
尚、繋ぎ部は開口の長手方向において開口を分離する金属部分のことで、ここでの開口配列部とは、開口の長手方向に直線状に配列された全ての開口と繋ぎ部とを併せた部分を意味し、また、スリット状の開口とは、所定幅で直線状に開口された開口を意味している。
本発明のメタルマスク部材は、真空成膜する際に成膜領域を選択的に制御するためのマスクとして、金属板に開口を設けたメタルマスクを張力をかけて枠体に固定したマスク部材で、且つ、有機EL素子の低分子有機層や陰極のパターニング形成に用いられる有機EL素子の形成用の真空蒸着用のメタルマスク部材であって、前記メタルマスクとして、請求項1に記載のメタルマスクを用いていることを特徴とするものである。
(作用)
本発明のメタルマスクは、このような構成にすることにより、配列させた開口配列部の各開口の長手方向の長さを長くして、張力をかけて枠体に貼り付けた際に、テープ部のよれを抑制でき、開口幅のバラツキを小さく抑制できるメタルマスクの提供を可能としている。
即ち、配列させた開口配列部の開口の形状がスリットタイプにできるだけ近くなるようにして、張力をかけて枠体に貼り付けた際に、テープ部のよれを抑制できるメタルマスクの提供を可能としている。
具体的には、金属板に、スリット状の開口に対して該開口の長手方向を直交する方向に跨ぐ複数の繋ぎ部を所定のピッチで設けた開口形状を有する開口配列部を、複数、前記長手方向に直交する方向に、配列しており、各開口配列部の各繋ぎ部は、いずれも、1開口配列部おきに、開口配列部の長手方向に直交する方向の直線上に揃えて設けられ、且つ、全開口配列部の全繋ぎ部が配列される、開口配列部の長手方向に直交する方向の前記直線の群である直線群は、前記繋ぎ部の所定のピッチの半分のピッチであることにより、これを達成している。
即ち、1開口配列部の隣接する繋ぎ部の間隔を広くして、張力をかけて枠体に貼り付けた際に、テープ部のよれを抑制できるメタルマスクの提供を可能としている。
特に、有EL素子の形成用である場合には、特に有効である。
本願請求項1の発明のメタルマスクにおいては、各開口配列部の隣接する繋ぎ部の間隔をP1 とした場合、図1に示すように、開口配列部11Aの開口11の長手方向を直交する方向で、前記各開口配列部11Aの隣接する2つの繋ぎ部の中間位置を通る直線上に、両隣の開口配列部の繋ぎの位置があり、該中間位置の開口幅は両隣の繋ぎ部によっても固定されるため、各開口配列部11Aの開口11の幅の固定は、該開口の長手方向の長さを決める繋ぎ部2つと該2つの繋ぎ部の中間位置の両隣の開口配列部の繋ぎ部2つの、計4箇所で固定されることとなり、開口配列部の各開口の幅の固定位置の間隔は、実質的に(P1/2)となる。
このように、本願請求項1の発明においては、開口配列部11Aの隣接する繋ぎ部12間のピッチはP1 とした場合、開口配列部の開口の幅の固定位置の間隔は、実質的に(P1/2)となり、これにより、配列させた開口配列部の開口の長手方向の長さを長くして、張力をかけて枠体に貼り付けた際に、テープ部のよれを抑制でき、開口幅のバラツキを小さく抑制できるメタルマスクの提供を可能としている。
本発明のメタルマスク部材は、このような構成にすることにより、メタルマスクの開口配列部の各開口の長手方向の長さを長くして、張力をかけて枠体に貼り付けた際に、開口幅のバラツキを抑制し易いメタルマスク部材の提供を可能としている。
有EL素子の形成用である場合には、特に有効である。
本発明は、このように、枠体を用いてメタルマスクを展張する際に、配列させた開口配列部の各開口の長手方向の長さを長くして、張力をかけて枠体に貼り付けた際に、テープ部のよれを抑え、開口幅の歪みを抑制できるメタルマスクの提供を可能とした。
また、そのようなメタルマスクを用いた、開口幅のバラツキを抑制し易いメタルマスク部材の提供を可能とした。
本願発明のメタルマスクの開口配列部の開口状態を示した一部概略図である。 図2(a)は本願発明のメタルマスク部材の1例の概略斜視図で、図2(b)はA1−A2における一部断面図で、図1(c)は図1(b)のA3部の斜視図である。 比較例のメタルマスクの開口配列部の開口状態を示した一部概略図である。 有機EL素子の概略構成図である。 従来のマスキング部材とその使用方法を説明するための概略図である。
先ず、本発明のメタルマスクの実施形態例を、図1に基づいて説明する。
本例のメタルマスク10は、図2(a)に示すように、張力をかけて枠体110に固定され、真空成膜する際に成膜領域を選択的に制御するためのマスクとして用いられる、金属板にエッチング加工により開口11を設けた有機EL素子の形成用のメタルマスクで、有機EL素子の低分子有機層や陰極のパターニング形成に用いられる真空蒸着用のメタルマスクである。
図1中、太点線矢印は、枠体に取り付ける際に、張力をかける方向を示しており、図1のX方向、Y方向は、それぞれ、図2(a)でのX方向、Y方向と同じ方向です。
開口配列部11Aは、スリット状の開口に対して該開口の長手方向を直交する方向に跨ぐ複数の繋ぎ部12を所定のピッチP1 で設けた開口形状で、テープ部(金属部とも言う)12A間に配され、所定のピッチ間隔で開口配列部11Aの開口11の長手方向に直交する方向に配列されている。
尚、先にも述べましたが、繋ぎ部は開口の長手方向において開口を分離する金属部分のことで、ここでの開口配列部11Aとは、開口11の長手方向に直線状に配列された全ての開口と繋ぎ部12とを併せた部分を意味し、また、スリット状の開口とは、所定幅で直線状に開口された開口を意味している。
各開口配列部11Aの各繋ぎ部12は、いずれも、1開口配列部おきに、開口配列部の長手方向に直交する方向の直線上に揃えて設けられ、且つ、全開口配列部の全繋ぎ部が配列される、開口配列部の長手方向に直交する方向の前記直線の群である直線群は、前記所定の決められたピッチの半分のピッチで配されている。
各開口配列部については、それぞれ、隣接する開口配列部の長手方向の繋ぎ部配列に対して、開口配列部の長手方向で半ピッチ分ずれた状態で繋ぎ部が形成されている。
本例においては、図1に示すように、各開口配列部11Aの隣接する繋ぎ部12間のピッチはP1 であるが、各開口11の長手方向を直交する方向、該開口の長手方向の中間を通る直線上に、両隣の開口配列部の繋ぎ部の位置があり、各開口11の長手方向の中間位置の開口幅は両隣開口配列部の繋ぎ部によっても実質的に固定される。
このため、各開口11の幅の固定は、該開口の長手方向の長さを決める2つの繋ぎ部12と、該2つの繋ぎ部12の中間位置を通り該開口の長手方向に直交する直線上の両隣の開口配列部11Aの繋ぎ部12の2つとの、計4箇所で固定されることとなり、開口配列部の開口の幅の固定位置の間隔は、実質的に(P1/2)となる。
簡単には、開口11aは、繋ぎ部12aと繋ぎ部12bと、隣接する両隣の開口配列部の繋ぎ部12c、12dとの4箇所において開口幅が固定されている。
これに対して、図3に示すように、各開口配列部の隣接する繋ぎ部の間隔をP1 とし、全ての開口配列部21Aについて繋ぎ部22の位置を開口配列部21Aの開口21の長手方向に直交する方向に揃えた形態を比較例として挙げると、開口配列部21Aの各開口21は、該開口配列部の隣接する2つの繋ぎ部22のみにより、開口幅を固定されることとなり、開口配列部21Aの各開口21の幅の固定位置の間隔はP1となる。
図3に示す形態の場合は、テープ部22Aのよれの面から、本願請求項1の発明に比べて、各開口配列部21Aの繋ぎ部22のピッチP2 を大きくとることはできない。
メタルマスク10の展張りは、開口配列部11Aの開口11の長手方向に、図1に示す矢印方向に、テンションをかけるため、開口の長手幅が大きくなると、即ち、ピッチP1 が大きくなると開口の固定がない位置では、テープ部12Aのよれに起因した開口の幅のバラツキが発生することとなるが、本例のメタルマスク10においては、前述のように、開口配列部の開口の幅の固定位置の間隔は、実質的に(P1/2)となるため、ピッチP1 を大きくしても、即ち、開口11の長手方向の長さを長くしても、展張りの際に、テープ部12Aのよれの程度を低く抑えることを可能としている。
これにより、開口の長手方向を長くした、スリットタイプに近い形状として、展張りの際に、よれの程度を低く抑えることを可能としている。
一方、図3に示す形態の場合、各開口配列部の隣接する繋ぎ部の間隔をP1 とした場合、各開口21の幅の固定は、該開口の長手方向を決める2つの繋ぎ部22のみであるから、開口の幅の固定位置の間隔はP1 で、開口11の長手方向の長さを長くして、展張りの際に、テープ部12Aのよれの程度を低く抑えることは難しい。
図3に示す形態の場合、同じ展張りの条件下では、本発明のメタルマスクよりよれは大きく、ばらつきも大きくなってしまう。
本例においては、メタルマスク10の素材を鉄−ニッケル系としたが、これは、枠体に展張りしてメタルマスク部材として用いられ、蒸着パターニングを行なう際、磁力によりメタルマスク部材全体、あるいはメタルマスク部を固定することができるからである。
尚、鉄−ニッケル系としては、42合金(42%ニッケル−鉄合金)、インバー材(Invar材と同じ、36%ニッケル−鉄合金)が挙げられるがこれに限定はされない。
勿論、蒸着パターニングを行なう際、磁力によりメタルマスク部材全体、あるいはメタルマスクを固定する必要がない場合には、素材としては、鉄−ニッケル系に限定はされない。
この場合、ステンレス材、銅材も素材として挙げられる。
本発明のメタルマスク10は、金属板部に1面付けのメタルマスクを複数面付けした状態で作製されて、図2(a)に示すように、枠体(フレームとも言う)110に、メタルマスク10に撓みが発生しないように、図2(a)に示す太点線矢印の方向に張力をかけながら、溶接固定している。
メタルマスク10を溶接固定するため枠体110としては、ステンレス材が挙げられるが、これに限定はされない。
尚、メタルマスク10の枠体110への固定方法としては、接着剤を用いて固定する方法や所定の治具を用いて固定する固定方法等も挙げられる。
接着剤を用いて固定する方法としては、予め、銀ペースト等の低融点金属を塗布して接着材としたり、真空接着剤を用いてもかまわない。
メタルマスク10の作製は、例えば、被加工基板の両面に耐エッチング性のレジスト膜を塗布し、両面のレジスト膜をフォトリソ法で所望の形状にパターニングしてレジストパタンを形成し、該レジストパタンを耐エッチング性膜として、両面エッチングして貫通させ、所望の形状に加工する。
エッチング加工後、レジスト膜の剥離や洗浄、乾燥の各処理を行う。
被加工基板の両面からのエッチングは、一度にあるいは2段階に分けて行う。
尚、2段エッチング法においては、はじめの片面側からのエッチング後、形成された貫通していない孔部に耐エッチング性の樹脂(バッキング材とも言う)を充填した後、他面側からエッチングを行ない孔部を貫通させる。
本例のメタルマスクの開口配列部間の金属部分であるテープ部12Aの断面形状は、図2(b)や図2(c)に示すように、有機EL素子形成のために蒸着時に素子形成側の開口幅が広くなるようにテーパーを付けた形状としてある。
尚、ここでは、開口幅はメタルマスクの表裏の狭い側の開口を開口幅としている。
図1に示すメタルマスク10と、図3に示すメタルマスク20とを、いずれも、開口幅70μm、開口の長手方向の開口のピッチP1 =50mm、開口配列部に直交する方向の開口のピッチ200μm、繋ぎ部幅50μmとし、開口配列部の全長300mm、配列全体の幅を400mmとして、断面形状も同じくして、2段エッチング法にて作製し、それぞれ、張力2kgf/mm2 で枠体に貼りつけたものについて、テープ部の幅バラツキ、開口幅バラツキを評価したが、以下のような評価結果が得られた。
評価は、SOKIA製寸法測定機AMIC−701で、開孔幅を6000ポイント( 全列×3行) 、テープ幅を5997ポイント( 全列×3行) 測定して行った。
図1に示すメタルマスク10の場合は、テープ部の幅バラツキ3σで0.003mmで、開口幅のバラツキは3σで0.004mmとなり、また、図3に示すメタルマスク20の場合は、テープ部の幅バラツキ3σで0.003mm、開口幅のバラツキは3σで0.049mmとなった。
このように、図1に示すメタルマスク10の方が、図3に示すメタルマスク20に比べて、開口幅のバラツキを低く抑えることができた。
10 メタルマスク
11 開口
11a 開口
11A 開口配列部
12 繋ぎ部
12a〜12d 繋ぎ部
12A テープ部(金属部とも言う)
20 メタルマスク
21 開口
21A 開口配列部
22 繋ぎ部
22A テープ部(金属部とも言う)
100 メタルマスク部材
110 枠体
120 金属板部
120A テープ部(金属部とも言う)
120S 面
125 貫通孔部
130 スポット溶接部
140 1面付のメタルマスク
310 透明基板
320 陽極(ITO)
330 ホール輸送層
340 発光層
341 R(赤色)発光層
342 G(緑色)発光層
343 B(青色)発光層
350 電子輸送層
360 陰極
380 メタルマスク部
381 スリット部(貫通孔部とも言う)
382 面付け単位領域
390 枠体

Claims (2)

  1. 張力をかけて枠体に固定され、真空成膜する際に成膜領域を選択的に制御するためのマスクとして用いられる、金属板に開口を設けた有機EL素子の形成用のメタルマスクで、且つ、有機EL素子の低分子有機層や陰極のパターニング形成に用いられる真空蒸着用のメタルマスクであって、金属板に、スリット状の開口に対して該開口の長手方向を直交する方向に跨ぐ複数の繋ぎ部を所定のピッチで設けた開口形状を有する開口配列部を、複数、前記長手方向に直交する方向に、配列しており、各開口配列部の各繋ぎ部は、いずれも、1開口配列部おきに、開口配列部の長手方向に直交する方向の直線上に揃えて設けられ、且つ、全開口配列部の全繋ぎ部が配列される、開口配列部の長手方向に直交する方向の前記直線の群である直線群は、前記繋ぎ部の所定のピッチの半分のピッチであることを特徴とするメタルマスク。
  2. 真空成膜する際に成膜領域を選択的に制御するためのマスクとして、金属板に開口を設けたメタルマスクを張力をかけて枠体に固定したマスク部材で、且つ、有機EL素子の低分子有機層や陰極のパターニング形成に用いられる有機EL素子の形成用の真空蒸着用のメタルマスク部材であって、前記メタルマスクとして、請求項1に記載のメタルマスクを用いていることを特徴とするメタルマスク部材。
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