JP6341052B2 - 車両用可動体のロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両用可動体のロック装置に関する。
特許文献1に従来の車両用可動体のロック装置が開示されている。このロック装置は、車体に移動可能に支持された可動体を車体に固定するためのものである。具体的には、可動体は、車両用シートの一部を構成するシートバックである。このロック装置は、ベースプレートとフォークとポールとを備えている。
ベースプレートは、可動体に設けられている。ベースプレートには、車体に設けられたストライカが進入可能な進入口が形成されている。ベースプレートは金属製である。フォークは、ベースプレートに揺動可能に支持されている。フォークは、進入口内にストライカを保持するラッチ位置と、進入口内からストライカが離反することを許容するアンラッチ位置との間で変位可能である。ポールは、ベースプレートに揺動可能に支持されている。ポールは、フォークがラッチ位置からアンラッチ位置に変位することをブロックするブロック位置と、フォークがラッチ位置からアンラッチ位置に変位することを許容するアンブロック位置との間で変位可能である。ポールは、可動体を移動させるための操作に連動してアンブロック位置に変位する。
ベースプレートは、互いに直交する第1方向及び第2方向に平坦に延在する平板である。ベースプレートには、進入口が第1方向の一端側の第1端縁から第1方向の他端側の第2端縁に向かって凹むように切り欠かれている。ベースプレートは、フォーク及びポールを支持している。ベースプレートには、2個の取付穴が貫設されている。各取付穴は、進入口を挟んで第2方向の一端側と他端側とに位置している。各取付穴には、可動体に締結される締結部材が挿入される。
このロック装置では、フォークがラッチ位置にあり、ポールがブロック位置にある状態で、可動体を車体に固定したロック状態となる。
特開2012−211460号公報
しかし、上記従来の車両用可動体のロック装置では、ラッチ位置にあるフォークが進入口内にストライカを保持する状態で車体や可動体に負荷や衝撃が作用することにより、平坦なベースプレートに大きな荷重が作用する。このような荷重により、ベースプレートに、具体的には、ベースプレートの進入口や取付穴の周辺に、変形が生じるおそれがある。このため、このロック装置では、ベースプレートを肉厚にしたり、ベースプレートにバックプレートを共締めしたりして、ベースプレートの強度の向上を図っているが、そのために軽量化が難しい。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ベースプレートの強度の向上と、軽量化とを実現できる車両用可動体のロック装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の車両用可動体のロック装置は、車体に移動可能に支持された可動体を前記車体に固定するための車両用可動体のロック装置であって、
前記可動体及び前記車体の一方に設けられ、前記可動体及び前記車体の他方に設けられたストライカが進入可能な進入口が形成された金属製のベースプレートと、
前記ベースプレートに揺動可能に支持され、前記進入口内に前記ストライカを保持するラッチ位置と、前記進入口内から前記ストライカが離反することを許容するアンラッチ位置との間で変位可能なフォークと、
前記ベースプレートに揺動可能に支持され、前記フォークが前記ラッチ位置から前記アンラッチ位置に変位することをブロックするブロック位置と、前記フォークが前記ラッチ位置から前記アンラッチ位置に変位することを許容するアンブロック位置との間で変位可能なポールとを備え、
前記ポールは、前記可動体を移動させるための操作に連動して前記アンブロック位置に変位する前記ロック装置において、
前記ベースプレートは、互いに直交する第1方向及び第2方向に平坦に延在し、前記進入口が前記第1方向の一端側の第1端縁から前記第1方向の他端側の第2端縁に向かって凹むように切り欠かれ、かつ前記フォーク及び前記ポールを支持する平坦部と、
前記第2端縁から前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向の一端側に屈曲して前記フォーク及び前記ポールから離間した後、さらに前記第1方向の他端側に屈曲する屈曲部とを有し、
前記平坦部には、前記進入口を挟んで前記第2方向の一端側と他端側とに位置し、前記可動体及び前記車体の一方に締結される締結部材が挿入される2個以上の取付穴が貫設され、
前記第2端縁は、前記第2方向において前記進入口側から各前記取付穴側まで延びながら、前記第1方向の一端側に向かうように傾斜していることを特徴とする。
本発明の車両用可動体のロック装置では、ベースプレートが平坦部と屈曲部とを有し、平坦部に進入口が形成され、かつフォーク及びポールが支持されている。
ここで、平坦部の第2端縁は、第2方向において進入口側から各取付穴側まで延びながら、第1方向の一端側に向かうように傾斜していることから、屈曲部は、第1方向の他端側から進入口及び各取付穴を囲うようにアーチ状に湾曲し、平坦部を効果的に補強する。このため、このロック装置では、大きな荷重が平坦部に作用しても、その荷重によって、平坦部に、より具体的には、平坦部の進入口や取付穴の周辺に、変形が生じ難い。このため、このロック装置では、平坦部が屈曲部に補強される程度に応じて、平坦部を肉薄にしたり、バックプレートを省略又は簡略したりすることができる。
したがって、本発明の車両用可動体のロック装置は、ベースプレートの強度の向上と、軽量化とを実現できる。
フォークは、平坦部に凸設されたフォーク支持軸によって支持されていることが望ましい。ポールは、平坦部に凸設されたポール支持軸によって支持されていることが望ましい。そして、本発明の車両用可動体のロック装置は、ベースプレートと係合することなく、フォーク支持軸の平坦部とは反対側の先端部と、ポール支持軸の平坦部とは反対側の先端部とを連結する連結部材をさらに備えていることが望ましい。この構成によれば、ベースプレートに共締めされるバックプレートの代わりに、小さい連結部材を採用することで、一層の軽量化を実現できる。
屈曲部において、第2端縁から第3方向の一端側に屈曲した後、さらに第1方向の他端側に屈曲するまでの第3方向の長さを第1長さとする。また、各取付穴に挿入された状態の締結部材において、平坦部に対して屈曲部と同じ側に位置する部位の第3方向の長さを第2長さとする。この場合において、第1長さは、第2長さと略同一に、又は第2長さより小さく設定されていることが望ましい。
この構成によれば、締結部材のためにもともと確保する必要があるスペースに隣接して屈曲部が設けられる。そして、第1長さが第2長さと略同一に設定されている場合、その屈曲部は、第3方向において締結部材よりも殆どはみ出すことなく、ベースプレートの強度を向上させることができる。このため、可動体が例えばシートの一部を構成するシートバックである場合、そのシートバックに内蔵されるクッション材等によって、その屈曲部のはみ出しが吸収され、着座感が悪化し難い。また、第1長さが第2長さより小さく設定されている場合、その屈曲部及び締結部材の周辺に空きスペースができるので、その空きスペースにシートの他の構成部材が食い込むことができる。このため、可動体が例えばシートの一部を構成するシートバックである場合、そのシートバックを薄型化し易い。なお、締結部材において、平坦部に対して屈曲部と同じ側に位置する部位とは、例えば、ボルトの頭部、ボルトの先端がねじ込まれるナット等であり、ボルトの頭部に添設されるワッシャ等も含まれ得る。
屈曲部は、第1方向の他端側に屈曲した後、さらに第3方向の他端側に屈曲していることが望ましい。この構成によれば、屈曲部が断面略「C」字形状となるので、断面略「L」字形状と比較して、断面2次モーメントが高くなる。このため、屈曲部によって平坦部が確実に補強されるので、平坦部が一層変形し難い。また、屈曲部の内部に、ロック装置を構成する付勢部材や伝達ロッド等の構成要素を収容することができる。
フォークは、フォーク軸心周りで揺動可能にベースプレートに支持され、フォーク軸心の径方向に延びるラッチ面を有していることが望ましい。ポールは、フォーク軸心と平行なポール軸心周りで揺動可能にベースプレートに支持され、ポール軸心の周方向に延びるストッパ面を有し、ラッチ位置にあるフォークのラッチ面にストッパ面が対向するブロック位置と、ラッチ位置にあるフォークのラッチ面からストッパ面が離間するアンブロック位置との間で変位可能であることが望ましい。本発明の車両用可動体のロック装置は、ポール軸心と同軸又は平行であるカム軸心周りで揺動可能にベースプレート又はポールに支持され、フォーク軸心から離間するにつれてカム軸心から離間するように延びるカム面を有するカムと、屈曲部の内部に収容され、カム面をフォーク軸心に接近させるようにカムを付勢する付勢手段とをさらに備えていることが望ましい。そして、フォークは、フォーク軸心から離間する位置にカム当接部を有していることが望ましい。また、カム面は、フォークがラッチ位置にある状態でカム当接部に当接可能であることが望ましい。この場合、カムと、屈曲部の内部に収容された付勢手段とにより、ロック状態でのガタつきを抑制しつつ、大型化を抑制できる。
本発明の車両用可動体のロック装置は、ベースプレートに組み付けられてフォークの少なくとも一部及びポールの少なくとも一部を収容する樹脂製のカバーをさらに備えていることが望ましい。そして、カバーには、進入口に対するストライカの進退と、フォーク及びポールの揺動とを許容しつつ、ベースプレートとの間に形成される隙間を狭める壁部が形成されていることが望ましい。
樹脂製のカバーは、金属製の部材と比較して、軽量で、歩留まりが良く、形状の自由度が高い。このため、平坦部が変形し難くなる分、バックプレートを簡略又は省略して空きスペースを確保し、その空きスペースに樹脂製のカバーを配置して、そのカバーの形状を容易に最適化できる。このため、このロック装置では、ごみ等の異物が進入口、フォーク及びポールの周辺に進入することを抑制できる。
本発明の車両用可動体のロック装置によれば、ベースプレートの強度の向上と、軽量化とを実現できる。
実施例の車両用可動体のロック装置が適用される車両のシート等を主に示す部分斜視図である。 実施例の車両用可動体のロック装置が適用される車両のシート等を主に示す部分斜視図である。 実施例の車両用可動体のロック装置の斜視図である。 実施例の車両用可動体のロック装置の斜視図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、樹脂カバーを取り外した状態で車両内側から見た側面図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、図5の矢視Z方向から見た後面図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、図5の矢視Y方向から見た上面図である。 実施例の車両用可動体のロック装置の分解斜視図である。 実施例の車両用可動体のロック装置の分解斜視図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、(a)〜(c)は、フォーク、ポール、カム等の動作を説明する模式図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、フォーク、ポール、カムの相対位置関係をする斜視図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、図5のA−A断面を示す部分断面図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、ベースプレートを車両内側から見た側面図である。 実施例の車両用可動体のロック装置に係り、図7と同様の上面図であって、シートバックに締結されたベースプレートを示す説明図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例)
図1及び図2に示すように、実施例のロック装置1は、本発明の車両用可動体のロック装置の具体的態様の一例である。ロック装置1は、自動車等である車両の車内後部側に設けられたシート5に適用されている。シート5は、シートクッション5Aとシートバック6とを有している。シートバック6は、本発明の「可動体」の一例である。
なお、図1において、紙面手前側が車両の前側であり、紙面奥側が車両の後側である。また、紙面左側が車両の外側であり、紙面右側が車両の内側である。そして、図2以降の各図に示す前後方向、車両内外方向及び上下方向は、すべて図1に対応させて表示する。また、ロック装置1の構成について説明する際の前後方向及び上下方向は、図1に示すようにシートバック6が起立した状態におけるロック装置1の姿勢を基準とする。
図1及び図2に示すように、シートクッション5Aは、車体9の床面に固定されている。シートバック6は、シートクッション5Aの後端側で車両内外方向に延びる揺動軸心X6周りで揺動可能にシートクッション5Aに支持されている。ロック装置1は、図1に示すように起立した状態のシートバック6における上端側かつ車両外側の角部の内部に組み付けられている。車体9には、図1に示すようにシートバック6が起立した状態においてロック装置1に対応する位置に、ストライカ3が設けられている。ストライカ3は略U字形状の鋼材であり、車体9から車両内側に略水平に突出している。
ロック装置1は、図1に示すようにシートバック6が起立した状態において、ストライカ3に係合することにより、シートバック6を車体9に固定するロック状態となる。図1に示すように起立した状態のシートバック6における上端側かつ車両外側の角部には、ロック解除ノブ68Nが上向きに突出している。ロック装置1は、ロック解除ノブ68Nを引き上げる操作により、ストライカ3に係合しなくなり、シートバック6の固定を解除する。その結果、図2に示すように、シートバック6が前側に倒れることが許容される。ロック解除ノブ68Nを引き上げる操作は、本発明の「可動体を移動させるための操作」の一例である。ロック解除ノブ68Nは、アンロックを示すインジケーターを兼ねている。
より詳しくは、図3〜図14に示すように、ロック装置1は、ベースプレート10、フォーク20、ポール30、カム40、オープンレバー60、連結部材70、カバー80、引張りコイルバネ50、51及び捩じりコイルバネ52を備えている。引張りコイルバネ50は、本発明の「付勢手段」の一例である。
図3〜図9、図13及び図14に示すように、ベースプレート10は、金属製であり、本実施例では肉厚な鋼板部材である。ベースプレート10は、平坦部11と屈曲部15とを有している。平坦部11は、前後方向及び上下方向に平坦に延在している。屈曲部15は、平坦部11の前端縁13から車両外側に屈曲し、次に前側に屈曲し、最後に車両内側に屈曲している。
ここで、前後方向は、本発明の「第1方向」の一例である。上下方向は、本発明の「第2方向」の一例である。車両内外方向は、本発明の「第3方向」の一例である。そして、第1方向の一端側は、本実施例では後側であり、第1方向の他端側は、本実施例では前側である。第2方向の一端側は、本実施例では上側であり、第2方向の他端側は、本実施例では下側である。第3方向の一端側は、本実施例では車両外側であり、第3方向の他端側は、本実施例では車両内側である。
平坦部11には、進入口11Eが切り欠かれている。進入口11Eは、平坦部11における後端縁12から前端縁13に向かって凹んでいる。進入口11Eには、車体9に設けられたストライカ3が進入可能である。後端縁12は、本発明の「第1方向の一端側の第1端縁」の一例である。前端縁13は、本発明の「第1方向の他端側の第2端縁」の一例である。
また、平坦部11には、図3〜図5、図8、図9及び図13に示す2個の取付穴11M、11Nと、図8、図9及び図13に示す2個の軸穴11G、11Hとが貫設されている。各取付穴11M、11Nは、進入口11Eを挟んで上側と下側とに位置している。軸穴11Gは、平坦部11における進入口11Eよりも下側、かつ平坦部11の前端縁13の近傍に位置している。軸穴11Hは、平坦部11における進入口11Eよりも上側、かつ平坦部11の後端縁12の近傍に位置している。
図8、図9及び図13に示すように、前端縁13は、進入口11E側から上側の取付穴11Mに接近するように上側に延びながら、後側に向かうように傾斜している。前端縁13の上端は、上側の取付穴11Mに後側から隣接する位置に到達している。また、前端縁13は、進入口11E側から下側の取付穴11Nに接近するように下側に延びながら、後側に向かうように傾斜している。前端縁13の下端は、下側の取付穴11Nに後側から隣接する位置に到達している。このような前端縁13の形状により、屈曲部15は、前側から進入口11E及び各取付穴11M、11Nを囲うようにアーチ状に湾曲している。
図1〜図3及び図14に示すように、シートバック6の内部には、金属パイプからなるフレーム7が設けられている。図3に示すように、フレーム7には、上下一対の取付台座7A、7Bが溶接されている。上側の取付台座7Aは、上面側が開放された略箱型形状とされている。上側の取付台座7Aの車両外側を向く側面には、ねじ穴7Mが形成されている。下側の取付台座7Bは、下面側が開放された略箱型形状とされている。下側の取付台座7Bの車両外側を向く側面には、ねじ穴7Nが形成されている。
2本のボルト91がベースプレート10の各取付穴11M、11Nに車両外側から挿通され、さらに各取付台座7A、7Bのねじ穴7M、7Nに螺入されることにより、ベースプレート10がシートバック6のフレーム7に組み付けられている。各ボルト91の頭部には、ワッシャ92が添設されている。各ボルト91及び各ワッシャ92は、本発明の「締結部材」の一例である。各ボルト91の頭部及び各ワッシャ92は、本発明の「各取付穴に挿入された状態の締結部材において平坦部に対して屈曲部と同じ側に位置する部位」の一例である。
図14に示すように、屈曲部15において、前端縁13から車両外側に屈曲した後、さらに前側に屈曲するまでの車両内外方向の長さを第1長さL1とする。また、各取付穴11M、11Nに挿入された状態のボルト91及びワッシャ92において、平坦部11に対して屈曲部15と同じ車両外側に位置する部位、すなわち、ボルト91の頭部及びワッシャ92の車両内外方向の長さを第2長さL2とする。本実施例では、第1長さL1は、第2長さL2と略同一に、又は第2長さL2より小さく設定されている。ここで、本発明において「略同一に設定されている」には、僅かに大きく設定されている場合や、僅かに小さく設定されている場合が含まれる。
ベースプレート10がシートバック6のフレーム7に組み付けられた状態で、ベースプレート10から車両外側に離間する位置に、シートバック6の表皮材6Aが配置されている。表皮材6Aとベースプレート10との間には、クッション材6Bが充填されている。
図3〜図9に示すように、ベースプレート10の平坦部11には、フォーク支持軸29とポール支持軸39とが凸設されている。フォーク支持軸29及びポール支持軸39は、金属製の多段円柱軸体である。
図3及び図5〜図9に示すように、フォーク支持軸29の平坦部11側に位置する外側軸部29Uは、平坦部11の軸穴11Gに挿通されて加締められることにより、平坦部11に固定されている。フォーク支持軸29は、車両内側に突出して、フォーク軸心X20を規定している。ポール支持軸39の平坦部11側に位置する外側軸部39Uは、平坦部11の軸穴11Hに挿通されて加締められることにより、平坦部11に固定されている。ポール支持軸39は、車両内側に突出して、ポール軸心X30を規定している。
図6〜図9に示すように、フォーク20及びポール30は、金属製であり、本実施例では肉厚な鋼板部材である。図8及び図9に示すように、フォーク20には、軸穴20Hが貫設されている。ポール30には、軸穴30Hが貫設されている。フォーク支持軸29の外側軸部29U側がフォーク20の軸穴20Hに挿通されることにより、フォーク20がフォーク軸心X20周りで揺動可能にベースプレート10の平坦部11に支持されている。ポール支持軸39の外側軸部39U側がポール30の軸穴30Hに挿通されることにより、ポール30がポール軸心X30周りで揺動可能にベースプレート10の平坦部11に支持されている。
図4〜図9に示すように、オープンレバー60は、樹脂製であり、本実施例では熱可塑性樹脂の射出成形品である。図8及び図9に示すように、オープンレバー60の後端部には、軸穴60Hが貫設されている。オープンレバー60の前端部には、接続部60Rが形成されている。図5、図8及び図9に示すように、接続部60Rには、ロッド68の下端部68Bが連結されている。図3に示すように、ロッド68の上端部68Aには、ロック解除ノブ68Nが装着されている。ロッド68は、ロック解除ノブ68Nを引き上げる操作によって上向きに変位する。
ポール支持軸39の平坦部11とは反対側に位置する内側軸部39T側がオープンレバー60の軸穴60Hに挿通されることにより、オープンレバー60がポール軸心X30周りで揺動可能にベースプレート10の平坦部11に支持されている。
図5、図8及び図9に示すように、ポール30には、カム支持軸49が凸設されている。図8及び図9に示すように、カム支持軸49は、金属製の多段円柱軸体である。ポール30には、ポール軸心X30から径外方向に離間する位置に、軸穴30Jが貫設されている。カム支持軸49の平坦部11側に位置する外側軸部49Uは、ポール30の軸穴30Jに嵌入されることにより、ポール30に固定されている。カム支持軸49は、車両内側に突出して、ポール軸心X30と平行なカム軸心X40を規定している。
図5〜図9に示すように、カム40は、本実施例では、厚みがフォーク20及びポール30の厚みの略半分程度である鋼板部材である。カム40には、軸穴40Hが貫設されている。カム支持軸49の外側軸部49U側がカム40の軸穴40Hに挿通されることにより、カム40がカム軸心X40周りで揺動可能にポール30に支持されている。
図8に示すように、カム支持軸49のカム40を支持する部分の外径をD49とする。ポール支持軸39のポール30を支持する部分の外径をD39とする。カム支持軸49の外径D49はポール支持軸39の外径D39よりも小さく設定されている。
図8、図9及び図12に示すように、オープンレバー60には、ポール軸心X30から径外方向に離間する位置に、軸穴60Jが貫設されている。カム支持軸49のポール30とは反対側に位置する内側軸部49Tは、オープンレバー60の軸穴60Jに嵌入されることにより、オープンレバー60に固定されている。つまり、オープンレバー60は、ポール軸心X30から径外方向に離間する位置で、カム支持軸49によってポール30と連結されている。これにより、オープンレバー60は、ポール軸心X30周りでポール30と一体に揺動可能となっている。
図4〜図9に示すように、連結部材70は、本実施例では、厚みがベースプレート10の厚みの略半分程度である鋼板部材である。連結部材70は、車両内外方向から見て、略L字形状に折れ曲がっている。図8及び図9に示すように、連結部材70には、2個の軸穴70G、70Hが貫設されている。各軸穴70G、70Hは、連結部材70の一端部と他端部とに位置している。
図3、図4、図8及び図9に示すように、カバー80は樹脂製であり、本実施例では熱可塑性樹脂の射出成形品である。図8及び図9に示すように、カバー80には、壁部81と、収容部80Aとが形成されている。収容部80Aは、壁部81に囲まれて、車両外側から車両内側に凹む空間である。また、カバー80には、2個の軸穴80G、80Hが貫設されている。
図4〜図9に示すように、フォーク支持軸29の平坦部11とは反対側に位置する内側軸部29Tは、捩じりコイルバネ52に挿通され、さらにカバー80の軸穴80Gに挿通された後、連結部材70の軸穴70Gに挿通されて加締められることにより、連結部材70に固定されている。ポール支持軸39の平坦部11とは反対側に位置する内側軸部39Tは、カバー80の軸穴80Hに挿通された後、連結部材70の軸穴70Hに挿通されて加締められることにより、連結部材70に固定されている。連結部材70は、ベースプレート10と係合することなく、フォーク支持軸29の内側端部29Tと、ポール支持軸39の内側端部39Tとを連結している。フォーク支持軸29の内側端部29Tは、本発明の「フォーク支持軸の平坦部とは反対側の先端部」の一例である。ポール支持軸39の内側端部39Tは、本発明の「ポール支持軸の平坦部とは反対側の先端部」の一例である。
図4、図8及び図9に示すように、カバー80は、ベースプレート10の平坦部11と連結部材70とによって、車両内外方向から挟持されている。カバー80は、平坦部11における各取付穴11M、11Nの周辺を露出させている。図8に示すように、カバー80の収容部80Aは、ベースプレート10によって車両外側から覆われている。収容部80Aは、フォーク20の少なくとも一部、ポール30の少なくとも一部及びオープンレバー60の少なくとも一部を収容している。
図4、図8及び図9に示すように、カバー80の壁部81には、進入口81Eが形成されている。進入口81Eは、ベースプレート10の進入口11Eに整合するように、壁部81の後側を向く面から前側に凹んでいる。進入口81Eは、ベースプレート10の進入口11Eに対するストライカ3の進退を許容する程度に凹んでいる。カバー80の壁部81と、ベースプレート10の平坦部11との間には、図4に示すように、隙間S1が確保されている。隙間S1は、フォーク20及びポール30の揺動を許容する程度に狭められている。
図8及び図9等に示す捩じりコイルバネ52は、図示は省略するが、一端部がフォーク20に係止され、他端部がカバー80の収容部80Aの内壁面に係止されている。これにより、捩じりコイルバネ52は、フォーク20を図5及び図10に示すD1方向に付勢している。
図5〜図7に示すように、引張りコイルバネ51は、カバー80の収容部80A内に収容されている。図5及び図8に示すように、オープンレバー60における接続部60Rの近傍には、バネ係止部60Mが形成されている。引張りコイルバネ51の上端部51Aは、オープンレバー60のバネ係止部60Mに係止されている。図8に示すように、カバー80の下端縁には、バネ係止部80Mが形成されている。図示は省略するが、引張りコイルバネ51の下端部51Bは、カバー80のバネ係止部80Mに係止されている。これにより、引張りコイルバネ51は、オープンレバー60と、オープンレバー60と一体で揺動するポール30とを図5及び図10に示すD2方向に付勢している。
図5〜図7に示すように、引張りコイルバネ50は、ベースプレート10の屈曲部15の内部に収容されている。図5、図7及び図8に示すように、カム40における軸穴40Hとは反対側に位置する端部には、バネ係止部40Mが形成されている。張りコイルバネ50の上端部50Aは、カム40のバネ係止部40Mに係止されている。図8に示すように、カバー80の下端縁におけるバネ係止部80Mよりも前側には、バネ係止部80Nが形成されている。図示は省略するが、引張りコイルバネ50の下端部50Bは、カバー80のバネ係止部80Nに係止されている。これにより、引張りコイルバネ50は、カム40を図5及び図10に示すD3方向に付勢している。
次に、フォーク20、ポール30及びカム40について、より詳しく説明する。
図3〜図5、図8〜図11に示すように、フォーク20の進入口11E側に位置する部位は、前側に位置する第1凸部20Aと、後側に位置する第2凸部20Bとに分岐している。そして、第1凸部20Aと第2凸部20Bとの間には、凹部20Cが形成されている。凹部20Cには、進入口11E内に進入したストライカ3が収まるようになっている。
フォーク20は、図5、図10(b)、図10(c)及び図11〜図12に示すラッチ位置と、図3、図4及び図10(a)に示すアンラッチ位置との間で変位可能である。フォーク20は、ラッチ位置にある状態において、進入口11E内にストライカ3を保持する。その一方、フォーク20は、アンラッチ位置にある状態において、進入口11E内からストライカ3が離反することを許容する。捩じりコイルバネ52は、フォーク20をアンラッチ位置に向けて付勢している。
図8、図9及び図11〜図12に示すように、第1凸部20Aの上端側には、段部26が形成されている。段部26は、フォーク20を構成する肉厚が一定な鋼板の一部が車両内側に折り曲げられた後、上側に折り曲げられてなる。つまり、段部26は、車両内側に迫り出すようにクランク状に屈曲されてなる。このような形状である段部26は、例えば、プレス加工等によってフォーク20を製造する際に、同時に形成される。フォーク20は、第1凸部20Aにおける段部26を含む部位に、ラッチ面27とカム当接部24とを有している。
ラッチ面27は、第1凸部20Aのポール軸心X30側、すなわち後側を向く端面に形成されている。ラッチ面27は、フォーク軸心X20の径方向に円弧状に延びる曲面である。ラッチ面27は、上下方向に延びながら、その中間部がポール軸心X30から離間するように湾曲している。ラッチ面27は、段部26の上端側かつ後側の角部の近傍まで延びている。
カム当接部24は、第1凸部20Aにおける段部26の上端側かつ後側の角部に形成されて車両内外方向に延びる稜線部分である。つまり、カム当接部24は、フォーク20の第1凸部20Aにおけるフォーク軸心X20から離間する位置に、段部26によって形成されている。カム当接部24は、ラッチ面27に対してフォーク軸心X20とは反対側から隣接している。図5及び図10〜図12に示すように、カム軸心X40は、ラッチ面27に対して、ポール軸心X30よりも接近した位置に配置されている。
図8〜図12に示すように、ポール30は、ストッパ面37と摺動面30Sを有している。ストッパ面37は、ポール30の前側を向く端面に形成されている。ストッパ面37は、ポール軸心X30の周方向に円弧状に延びる曲面である。ストッパ面37は、フォーク20がラッチ位置にある状態で、フォーク20のラッチ面27に当接可能である。摺動面30Sは、ポール30の下側を向く端面に形成されて、前後方向に延びている。摺動面30Sは、その中間部がポール軸心X30に接近するように円弧状に湾曲している。
ポール30は、図5、図10(b)、図10(c)及び図11〜図12に示すブロック位置と、図10(a)に示すアンブロック位置との間で変位可能である。ポール30は、ブロック位置にある状態において、ラッチ位置にあるフォーク20のラッチ面27にストッパ面37が対向してフォーク20がラッチ位置からアンラッチ位置に変位することをブロックする。その一方、ポール30は、アンブロック位置にある状態において、ラッチ位置にあるフォーク20のラッチ面27からストッパ面37が上側に離間してフォーク20がラッチ位置からアンラッチ位置に変位することを許容する。図5等に示す引張りコイルバネ51は、ポール30をブロック位置に向けて付勢している。ポール30は、ロック解除ノブ68Nを引き上げる操作によってオーブンレバー60とともに揺動し、引張りコイルバネ51の付勢力に抗しつつアンブロック位置に変位する。
図8〜図12に示すように、カム40は、カム面47を有している。カム面47は、カム40の前側を向く端面に形成されて、上下方向に延びている。カム面47は、フォーク軸心X20から離間するにつれて、カム軸心X40から離間する湾曲面である。カム面47は、フォーク20がラッチ位置にある状態で、フォーク20のカム当接部24に当接可能である。図5等に示す引張りコイルバネ50は、カム面47をフォーク軸心X20に接近させるようにカム40を付勢している。図7〜図9に示すように、カム40には、ストッパ40Sが形成されている。ストッパ40Sは、カム40の上端縁から車両内側に屈曲している。カム面47がフォーク20のカム当接部24に当接していない状態では、ストッパ40Sがオープンレバー60の上面に当接することにより、カム40の姿勢が決まる。この状態では、例えば、図10(a)に示すように、カム40は、ポール30の摺動面30Sよりも若干上側に位置して、ポール及びオープンレバー60と一体で揺動する。
図12に示すように、段部26は、フォーク軸心X20が延びる方向である車両内外方向においてストッパ面37よりもカム面47側に、すなわち車両内側に迫り出している。
このような構成であるロック装置1では、乗員が図2に示すように倒れた状態のシートバック6を後側に揺動させて、図1に示すように起立させると、図10(a)に示すように、ストライカ3が進入口11Eに進入し、フォーク20の第1凸部20Aに接近する。そして、ストライカ3が第1凸部20Aに当接すると、第1凸部20Aがストライカ3によって前向きに押される。このため、フォーク20は、図8等に示す捩じりコイルバネ52の付勢力に抗しつつ、フォーク軸心X20周りにD1方向とは逆方向に揺動する。この際、フォーク20は、第1凸部20Aの上端面をアンブロック位置にあるポール30の摺動面30Sに摺接させながら揺動する。
そして、図10(b)に示すように、第1凸部20Aの上端面が摺動面30Sよりも前側に変位すると、ポール20が図5等に示す引っ張りコイルバネ51の付勢力によって、ポール軸心X30周りにD2方向に揺動する。これにより、フォーク20は、ラッチ位置で、凹部20Cによって進入口11E内にストライカ3を保持する。また、ポール30は、ブロック位置で、ストッパ面37がフォーク20のラッチ面27に対向して、フォーク20がラッチ位置からアンラッチ位置に変位することをブロックする。その結果、ロック装置1は、シートバック6を車体1に固定するロック状態となる。
図10(b)及び(c)に示すように、ロック装置1がロック状態となると、図5等に示す引っ張りコイルバネ50の付勢力によって、カム40がカム軸心X40周りにD3方向に付勢されることにより、カム面47は、ラッチ位置にあるフォーク20のカム当接部24に当接する。この際、図10(b)に示すように、ストライカ3が進入口11Eの底部に到達していない状態では、カム面47が浅い位置でカム当接部24に当接する。
そして、図10(c)に示すように、引っ張りコイルバネ50の付勢力によって、カム40がカム軸心X40周りにD3方向に揺動すると、カム面47が深く食い込む位置でカム当接部24に当接する。この際、カム面47が上述したように傾斜していることにより、カム40は、フォーク20をD1方向とは逆方向にさらに揺動させる。このため、ストライカ3が進入口11Eの底部に到達し、進入口11Eの底部とフォーク20の凹部20Cとによってガタつきなく挟持される。その結果、このロック装置1では、ロック状態でのガタつきが抑制され、ストライカ3を保持するフォーク20の周辺で異音が発生することを抑制できる。
その一方、図1に示すようにシートバック6が起立した状態で、乗員がロック解除ノブ68Nを引き上げる操作を行うと、その操作が図5等に示すロッド68及びオープンレバー60を介してポール30に伝達される。このため、ポール30は、図5等に示す引っ張りコイルバネ51の付勢力に抗してポール軸心X30周りにD2方向とは逆方向に揺動する。このため、ポール30が図10(b)及び(c)に示すブロック位置から図10(a)に示すアンブロック位置に変位する。これにより、フォーク20は、図8等に示す捩じりコイルバネ52の付勢力によって、フォーク軸心X20周りにD1方向に揺動し、図10(a)に示すアンラッチ位置に変位する。その結果、ストライカ3が第1凸部20Aに押されて進入口11Eから離脱し、ロック装置1のロック状態が解除される。
<作用効果>
実施例のロック装置1では、図8、図9及び図13等に示すように、ベースプレート10が平坦部11と屈曲部15とを有し、平坦部11に進入口11Eが形成され、かつフォーク20及びポール30が支持されている。
ここで、平坦部11の前端縁13は、上下方向において進入口11E側から各取付穴11M、11N側まで延びながら、後端側に向かうように傾斜していることから、屈曲部15は、前側から進入口11E及び各取付穴11M、11Nを囲うようにアーチ状に湾曲し、平坦部11を効果的に補強する。このため、このロック装置1では、大きな荷重が平坦部11に作用しても、その荷重によって、平坦部11に、より具体的には、平坦部11の進入口11Eや取付穴11M、11Nの周辺に、変形が生じ難い。このため、このロック装置1では、平坦部11が屈曲部15に補強される程度に応じて、平坦部11を肉薄にしたり、バックプレートを省略又は簡略したりすることができる。
したがって、実施例のロック装置1は、ベースプレート10の強度の向上と、軽量化とを実現できる。
また、図1に示すように、このロック装置1が起立した状態のシートバック6を車体9に固定するロック状態となっている場合において、シートバック6よりも後側に配設されたトランク内の荷物が衝撃等により前側に移動して、シートバック6におけるロック装置1よりも車両内側の部分に衝突する事態が発生し得る。すると、シートバック6における上端側かつ車両内側の角部を前側に変位させようとする大荷重がシートバック6に作用する。そして、その大荷重の一部は、ストライカ3と係合するロック装置1のフォーク20及びポール30に、後側、かつ車両外側に、つまり斜め方向に引っ張る力として作用するようになる。図10(b)及び(c)では、フォーク20及びポール30は、紙面上側かつ紙面奥側に引っ張られる。このため、斜め方向に引っ張られたフォーク20及びポール30は、図10(b)及び(c)で紙面奥側に位置するベースプレート10の平坦部11に当接する。ここで、本実施例では、平坦部11が曲げ加工されていないので、フォーク20及びポール30が平坦部11に当接しても、平坦部11が変形し難い。その結果、このロック装置1では、フォーク20とポール30との噛み合いが外れ難い。
さらに、このロック装置1では、図4〜図7に示すように、ベースプレート10に共締めされるバックプレートの代わりに、小さい連結部材70を採用し、連結部材70がベースプレート10と係合することなく、フォーク支持軸29の内側端部29Tと、ポール支持軸39の内側端部39Tとを連結している。これにより、このロック装置1では、一層の軽量化を実現できる。
また、このロック装置1では、図14に示すように、屈曲部15が前端縁13から車両外側に屈曲した後、さらに前側に屈曲するまでの第1長さL1は、ボルト91の頭部及びワッシャ92の第2長さL2と略同一に、又は第2長さL2より小さく設定されている。この構成により、このロック装置1では、ボルト91及びワッシャ92のためにもともと確保する必要があるスペースに隣接して屈曲部15が設けられる。そして、第1長さL1が第2長さL2と略同一に設定されている場合、屈曲部15は、車両内外方向においてボルト91及びワッシャ92よりも殆どはみ出すことなく、ベースプレート10の強度を向上させることができる。このため、シートバック6に内蔵されるクッション材6B等によって、屈曲部15のはみ出しが吸収され、着座感が悪化し難い。また、第1長さL1が第2長さL2より小さく設定されている場合、屈曲部15及びボルト91及びワッシャ92の周辺に空きスペースができるので、その空きスペースにシートバック6の他の構成部材が食い込むことができる。このため、シートバック6を薄型化し易い。
さらに、このロック装置1では、図8、図9及び図14等に示すように、屈曲部15は、前側に屈曲した後、さらに車両内側に屈曲することにより、断面略「C」字形状となっている。これにより、屈曲部15は、断面略「L」字形状である場合と比較して、断面2次モーメントが高くなっている。このため、屈曲部15によって平坦部11が確実に補強されるので、平坦部11が一層変形し難い。また、本実施例では、図5〜図7に示すように、カム40を付勢する引張りコイルバネ50を屈曲部15の内部に収容しているので、ロック状態でのガタつきを抑制しつつ、大型化を抑制できる。なお、実施例では採用していないが、屈曲部15の内部に、引張りコイルバネ51等の付勢部材やロッド68等の伝達部材を収容する構成を採用することができる。
また、このロック装置1では、図3及び図4に示すように、樹脂製のカバー80により、ベースプレート10に組み付けられてフォーク20の少なくとも一部及びポール30の少なくとも一部を収容している。図4に示すように、カバー80に形成された壁部81は、進入口11Eに対するストライカ3の進退と、フォーク20及びポール30の揺動とを許容しつつ、ベースプレート10との間に形成される隙間S1を狭めている。ここで、樹脂製のカバー80は、金属製の部材と比較して、軽量で、歩留まりが良く、形状の自由度が高い。このため、平坦部11が変形し難くなる分、バックプレートを簡略又は省略して空きスペースを確保し、その空きスペースに樹脂製のカバー80を配置して、そのカバー80の形状を容易に最適化できる。このため、このロック装置1では、ごみ等の異物が進入口11E、フォーク20及びポール30の周辺に進入することを抑制できる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
平坦部は、完全な平坦に限定されず、多少の凹凸があるものも含まれる。可動体は、シートバックに限定されず、着座面を構成するシートクッション等であってもよい。この具体例としては、スライドレールや、複数個所の取付部が車体に設けられ、シートクッションは、スライドレールに案内されたり、複数個所の取付部のいずれか1つに取り付けられることにより、車体に移動可能に支持される。車体には、スライドレール又は複数個所の取付部に並んで複数のストライカが配置される。そして、本発明のロック装置は、シートクッションに設けられ、複数のストライカのいずれか1つを保持してロック状態となることにより、シートクッションを車体に固定する。また、可動体は、シートを構成するものでなくてもよく、例えば、貨物室の仕切り壁等であってもよい。
実施例では、カム40は、ポール軸心X30と平行であるカム軸心X40周りで揺動可能にポール30に支持されているが、この構成には限定されない。例えば、カムは、ポール軸心と同軸であるカム軸心周りで揺動可能にポールに支持されていてもよい。また、カムは、ポール軸心と同軸又は平行であるカム軸心周りで揺動可能にベースプレートに支持されていてもよい。
本発明は例えば、自動車、バス、産業車両等の車両に利用可能である。
9…車体
6…可動体(シートバック)
1…ロック装置
3…ストライカ
11E…進入口
10…ベースプレート
20…フォーク
30…ポール
12…第1端縁(平坦部の後端縁)
13…第2端縁(平坦部の前端縁)
11…平坦部
15…屈曲部
91、92…締結部材(91…ボルト、92…ワッシャ)
11M、11N…取付穴
29…フォーク支持軸
39…ポール支持軸
29T…フォーク支持軸の平坦部とは反対側の先端部(内側端部)
39T…ポール支持軸の平坦部とは反対側の先端部(内側端部)
70…連結部材
L1…第1長さ
L2…第2長さ
X20…フォーク軸心
27…ラッチ面
X30…ポール軸心
37…ストッパ面
X40…カム軸心
47…カム面
40…カム
50…付勢手段(引張りコイルバネ)
24…カム当接部
80…カバー
81…壁部
S1…隙間

Claims (6)

  1. 車体に移動可能に支持された可動体を前記車体に固定するための車両用可動体のロック装置であって、
    前記可動体及び前記車体の一方に設けられ、前記可動体及び前記車体の他方に設けられたストライカが進入可能な進入口が形成された金属製のベースプレートと、
    前記ベースプレートに揺動可能に支持され、前記進入口内に前記ストライカを保持するラッチ位置と、前記進入口内から前記ストライカが離反することを許容するアンラッチ位置との間で変位可能なフォークと、
    前記ベースプレートに揺動可能に支持され、前記フォークが前記ラッチ位置から前記アンラッチ位置に変位することをブロックするブロック位置と、前記フォークが前記ラッチ位置から前記アンラッチ位置に変位することを許容するアンブロック位置との間で変位可能なポールとを備え、
    前記ポールは、前記可動体を移動させるための操作に連動して前記アンブロック位置に変位する前記ロック装置において、
    前記ベースプレートは、互いに直交する第1方向及び第2方向に平坦に延在し、前記進入口が前記第1方向の一端側の第1端縁から前記第1方向の他端側の第2端縁に向かって凹むように切り欠かれ、かつ前記フォーク及び前記ポールを支持する平坦部と、
    前記第2端縁から前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向の一端側に屈曲して前記フォーク及び前記ポールから離間した後、さらに前記第1方向の他端側に屈曲する屈曲部とを有し、
    前記平坦部には、前記進入口を挟んで前記第2方向の一端側と他端側とに位置し、前記可動体及び前記車体の一方に締結される締結部材が挿入される2個以上の取付穴が貫設され、
    前記第2端縁は、前記第2方向において前記進入口側から各前記取付穴側まで延びながら、前記第1方向の一端側に向かうように傾斜していることを特徴とする車両用可動体のロック装置。
  2. 前記フォークは、前記平坦部に凸設されたフォーク支持軸によって支持され、
    前記ポールは、前記平坦部に凸設されたポール支持軸によって支持され、
    前記ベースプレートと係合することなく、前記フォーク支持軸の前記平坦部とは反対側の先端部と、前記ポール支持軸の前記平坦部とは反対側の先端部とを連結する連結部材をさらに備えている請求項1記載の車両用可動体のロック装置。
  3. 前記屈曲部において、前記第2端縁から前記第3方向の一端側に屈曲した後、さらに前記第1方向の他端側に屈曲するまでの前記第3方向の長さを第1長さとし、
    各前記取付穴に挿入された状態の前記締結部材において、前記平坦部に対して前記屈曲部と同じ側に位置する部位の前記第3方向の長さを第2長さとすると、
    前記第1長さは、前記第2長さと略同一に、又は前記第2長さより小さく設定されている請求項1又は2記載の車両用可動体のロック装置。
  4. 前記屈曲部は、前記第1方向の他端側に屈曲した後、さらに前記第3方向の他端側に屈曲している請求項1乃至3のいずれか1項記載の車両用可動体のロック装置。
  5. 前記フォークは、フォーク軸心周りで揺動可能に前記ベースプレートに支持され、前記フォーク軸心の径方向に延びるラッチ面を有し、
    前記ポールは、前記フォーク軸心と平行なポール軸心周りで揺動可能に前記ベースプレートに支持され、前記ポール軸心の周方向に延びるストッパ面を有し、前記ラッチ位置にある前記フォークの前記ラッチ面に前記ストッパ面が対向する前記ブロック位置と、前記ラッチ位置にある前記フォークの前記ラッチ面から前記ストッパ面が離間する前記アンブロック位置との間で変位可能であり、
    前記ポール軸心と同軸又は平行であるカム軸心周りで揺動可能に前記ベースプレート又は前記ポールに支持され、前記フォーク軸心から離間するにつれて前記カム軸心から離間するように延びるカム面を有するカムと、
    前記屈曲部の内部に収容され、前記カム面を前記フォーク軸心に接近させるように前記カムを付勢する付勢手段とをさらに備え、
    前記フォークは、前記フォーク軸心から離間する位置にカム当接部を有し、
    前記カム面は、前記フォークが前記ラッチ位置にある状態で前記カム当接部に当接可能である請求項4記載の車両用可動体のロック装置。
  6. 前記ベースプレートに組み付けられて前記フォークの少なくとも一部及び前記ポールの少なくとも一部を収容する樹脂製のカバーをさらに備え、
    前記カバーには、前記進入口に対する前記ストライカの進退と、前記フォーク及び前記ポールの揺動とを許容しつつ、前記ベースプレートとの間に形成される隙間を狭める壁部が形成されている請求項1乃至5のいずれか1項記載の車両用可動体のロック装置。
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