JP2008094353A - 車両用ドア及びパネル部材荷重吸収構造 - Google Patents

車両用ドア及びパネル部材荷重吸収構造 Download PDF

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Abstract

【課題】車両前後方向等、厚さ方向に対して交差した所定方向に沿った剛性や機械的強度を確保しつつも、厚さ方向に沿った荷重のエネルギーを吸収できる車両用ドア及びパネル部材荷重吸収構造を得る。
【解決手段】ドアベルトラインリインフォース34に形成された補強ビード42の稜線部48は、補強ビード42の近傍での本体部36よりもインナパネル16側に形成されている。このため、車幅方向室内側に変形した際には本体部36がインナパネル16に当接するよりも稜線部48が車幅方向に対向するインナパネル16の膨出部24の稜線部28に当接して稜線部28が車幅方向室内側に移動するように膨出部24を変形させる。また、稜線部28、48が形成されていることで車両前後方向に沿った外力に対する剛性が確保される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両に適用される車両用ドア及びこのような車両用ドア等に適用されるパネル部材荷重吸収構造に関する。
例えば、下記特許文献1に開示された車両用のサイドドアでは、車幅方向外方へ向けて開口した四角錐台のボックス状に形成された膨出部をインナパネルに形成している。車両の乗員の身体が車幅方向外方へ急激に移動して、サイドドアに当接した際には、乗員の身体からの荷重で膨出部の底部側(特許文献1でいうところの正面側)が車幅方向外側へ座屈する。この膨出部の座屈により車幅方向へ移動しようとしてドアに接した乗員身体の運動エネルギーを吸収している。
特開平8−11536号の公報
ところで、この特許文献1に開示された構成では、膨出部の底部側を車両室内側からの荷重で座屈させるために、膨出部の適宜位置に切欠き部が形成されている。このため、この構造では車両前方からの荷重に対する剛性や機械的強度をインナパネルに付与することが難しい。
本発明は、上記事実を考慮して、車両前後方向等、厚さ方向に対して交差した所定方向に沿った剛性や機械的強度を確保しつつも、厚さ方向に沿った荷重のエネルギーを吸収できる車両用ドア及びパネル部材荷重吸収構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアは、長手方向が車両前後方向に沿ったパネル側稜線部を軸に、板材により形成されたインナパネル本体を屈曲させることで形成され、前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側から前記パネル側稜線部が加圧されることで前記パネル側稜線部が前記インナパネル本体の厚さ方向他方の側へ移動するように変形して前記パネル側稜線部に付与された荷重を吸収する荷重吸収部が形成されたインナパネルと、前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側で前記インナパネルの側方に設けられ、前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側からの荷重で前記パネル側稜線部に接近して前記パネル側稜線部に当接し、前記パネル側稜線部が前記インナパネル本体の厚さ方向他方の側へ押圧する押圧部と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアでは、インナパネルを構成するインナパネル本体の厚さ方向に沿った一方の側からの荷重を受けた押圧部がインナパネルに接近すると、インナパネルの荷重吸収部に押圧部が当接する。荷重吸収部に当接した押圧部が更に荷重吸収部を押圧すると、車両前後方向に沿って長手とされたパネル側稜線部がインナパネル本体の厚さ方向に沿った他方の側へ移動するように荷重吸収部が変形する。このように荷重吸収部が変形することで、上記のインナパネル本体の厚さ方向に沿った一方の側からの荷重の少なくとも一部が吸収される。
一方で、本発明に係る車両用ドアでは、荷重形成部の屈曲部分であるパネル側稜線部が車両前後方向に沿って長手とされる。このため、車両前後方向に沿った外力、すなわち、本車両用ドアが設けられる車両の前後方向に沿った外力に対する剛性を確保又は向上できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアは、請求項1に記載の本発明において、車両前方側における前記インナパネル本体の端部又は当該端部近傍から車両後方側における前記インナパネル本体の端部又は当該端部近傍までの間で、前記パネル側稜線部及び前記押圧部を連続して設けたことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアでは、車両前方側におけるインナパネル本体の端部又は当該端部近傍から車両後方側におけるインナパネル本体の端部又は当該端部近傍までの間で、パネル側稜線部及び押圧部を連続して設けられるため、車両前後方向に沿った外力、すなわち、本車両用ドアが設けられる車両の前後方向に沿った外力に対する剛性を更に向上できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアは、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側で前記インナパネル本体の厚さ方向に前記荷重吸収部から離間した状態で前記インナパネルに一体的に結合され、前記インナパネルを補強すると共に、前記インナパネル本体の厚さ方向に前記パネル側稜線部に対向した状態で前記押圧部が設けられた補強部材を備えることを特徴としている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアでは、インナパネルを補強する補強部材が設けられる。このため、インナパネルを構成するインナパネル本体の厚さ方向に沿った一方の側からの荷重を補強部材が受けることで補強部材と共に押圧部がインナパネルに接近すると、インナパネルの荷重吸収部に押圧部が当接する。これにより、荷重吸収部が押圧部に押圧されて荷重吸収部が変形する。
ここで、押圧部がインナパネルを補強する補強部材が設けられるため、押圧部を設けることで部品点数を増加させることがない。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ドアは、請求項3に記載の本発明において、板材によって形成された補強部材本体を屈曲することにより形成されると共に、前記補強部材本体での屈曲部分よりも前記インナパネルの側で前記車両前後方向に沿って長手とされた補強部材側稜線部を軸として屈曲された屈曲部を含めて前記補強部材を構成し、前記補強部材側稜線部を前記押圧部に設定した、ことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ドアによれば、板材によって形成された補強部材を構成する補強部材本体を屈曲させることで形成された屈曲部は、長手方向が車両前後方向に沿った押圧部を構成する補強部材側稜線部を有している。この補強部材側稜線部は屈曲部の補強部材本体での屈曲部分よりもインナパネルの側に形成されている。
このため、補強部材を介してインナパネルとは反対側からの外力で補強部材が押圧され、この押圧力で補強部材がインナパネルに接近するように変形すると、少なくとも、屈曲部の補強部材本体での屈曲部分よりも先に補強部材側稜線部がインナパネルの荷重吸収部に押圧部が当接する。これにより、荷重吸収部が押圧部に押圧されて荷重吸収部が変形する。
このように、本発明に係る車両用ドアでは、補強部材を屈曲させるだけで押圧部を形成できるうえ、押圧部が車両前後方向に沿った稜線を有しているため車両前後方向に沿った外力に対する押圧部、ひいては補強部材の剛性が高い。このような補強部材がインナパネルに設けられることで車両前後方向に沿った外力に対するインナパネルの剛性が向上する。
請求項5に記載の本発明に係るパネル部材荷重吸収構造は、板材により形成されたパネル本体の厚さ方向に対して交差した所定方向に沿って長手とされたパネル側稜線部を軸に前記パネル本体を屈曲させることで形成され、前記パネル部材本体の厚さ方向一方の側から前記パネル側稜線部が加圧されることで前記パネル側稜線部が前記パネル部材本体の厚さ方向他方の側へ移動するように変形して前記パネル側稜線部に付与された荷重を吸収する荷重吸収部が形成されたパネル部材と、前記パネル部材本体の厚さ方向一方の側で前記パネル部材の側方に設けられ、前記パネル部材本体の厚さ方向一方の側からの荷重で前記パネル側稜線部に接近して前記パネル側稜線部に当接し、前記パネル側稜線部が前記パネル部材本体の厚さ方向他方の側へ押圧する押圧部と、を備えている。
請求項5に記載の本発明に係るパネル部材荷重吸収構造では、パネル部材を構成するパネル本体の厚さ方向に沿った一方の側からの荷重を受けた押圧部がパネル部材に接近すると、パネル部材の荷重吸収部に押圧部が当接する。荷重吸収部に当接した押圧部が更に荷重吸収部を押圧すると、パネル側稜線部がパネル本体の厚さ方向に沿った他方の側へ移動するように荷重吸収部が変形する。このように荷重吸収部が変形することで、上記のパネル本体の厚さ方向に沿った一方の側からの荷重の少なくとも一部が吸収される。
一方で、本発明に係るパネル部材荷重吸収構造では、荷重形成部の屈曲部分であるパネル側稜線部がパネル本体の厚さ方向に対して交差した所定方向に沿って長手とされるため、この所定方向に沿った外力に対する剛性を確保でき又は向上できる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアでは、インナパネルを構成するパネル本体の厚さ方向一方の側からの荷重、すなわち、本発明に係る車両用ドアが設けられる車両の車幅方向に沿った荷重を吸収でき、しかも、車両前後方向に沿った外力、すなわち、本車両用ドアが設けられる車両の前後方向に沿った外力に対する剛性を確保又は向上できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアでは、車両の前後方向に沿った外力に対する剛性を更に向上できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアでは、部品点数を増加させることなく押圧部を設けることができる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ドアでは、車両前後方向に沿った外力に対する補強部材の剛性を確保又は向上でき、ひいては、車両前後方向に沿った外力に対するインナパネルの剛性を向上できる。
請求項5に記載の本発明に係るパネル部材荷重吸収構造では、パネル部材を構成するパネル本体の厚さ方向一方の側からの荷重を吸収でき、しかも、パネル本体の厚さ方向に対して交差した所定方向に沿った(すなわと、パネル側稜線部に沿った)外力に対する剛性を確保又は向上できる。
<本実施の形態の構成>
図5には本発明の一実施の形態に係る車両用ドア10(本発明の一実施の形態に係るパネル部材荷重吸収構造を適用した車両用ドア10)が斜視図により示されている。
この図に示されるように、車両用ドア10はアウタパネル12を備えている。アウタパネル12の厚さ方向一方(図5の矢印OUTとは反対方向)の側にはパネル部材としてのインナパネル14が設けられている。図1及び図2に示されるように、インナパネル14はパネル本体としての平板状のインナパネル本体16を備えている。
このインナパネル本体16の外周部からはアウタパネル12の側へ向けて壁部18(図5参照)が形成されており、更に、図5に示されるように、壁部18のインナパネル本体16とは反対側の端部からは厚さ方向が概ねアウタパネル12の厚さ方向に沿った固定部20が延出されている。この固定部20が溶接等によりアウタパネル12に固定されることでインナパネル本体16がアウタパネル12の厚さ方向にアウタパネル12から離間した状態でインナパネル14がアウタパネル12に一体的に固定されて全体としてドアパネルとなる構成である。
図5に示されるように、インナパネル14のアウタパネル12とは反対側の端部には、車両室内側におけるドアパネルの化粧板として機能するドアトリム22が設けられている。ドアトリム22はクリップ等の嵌合手段やボルトやねじ等の締結手段によりインナパネル14に対して着脱可能にインナパネル14に固定されている。図2に示されるように、インナパネル本体16の厚さ方向に沿ってインナパネル本体16のドアトリム22と対向する位置で且つドアパネルのドアベルトラインの下側ではインナパネル14のインナパネル本体16に膨出部24が形成されている。
膨出部24は車両前方(図1の矢印FR方向)側でのインナパネル本体16の端部又はその近傍から車両後方(図1の矢印FRとは反対方向)側でのインナパネル本体16の端部又はその近傍までの間でドアパネルのベルトラインに沿って連続して形成されている。図1及び図2に示されるように、膨出部24は斜壁部26を備えている。斜壁部26は長手方向が車両前後方向(又はドアベルトライン)に沿った板状とされている。斜壁部26とインナパネル本体16との境界部分はパネル側稜線部としての稜線部28とされている。
斜壁部26は稜線部28を軸としてインナパネル本体16をドアトリム22の側へ屈曲させることで形成されており、稜線部28を中心としてインナパネル本体16に対して斜壁部26が成す角度θは鈍角で、特に、本実施の形態では角度θが140度になるようにインナパネル本体16に対して斜壁部26が屈曲されている。また、斜壁部26の稜線部28とは反対側の端部からは連続して底壁部30が形成されている。
底壁部30は幅方向が稜線部28を軸としたインナパネル本体16に対する斜壁部26の屈曲方向に対してアウタパネル12の側へ屈曲した板状に形成されている。さらに、底壁部30の斜壁部26とは反対側の端部からは連続して斜壁部32が形成されている。斜壁部32は幅方向が底壁部30の幅方向に対してアウタパネル12の側へ屈曲した板状に形成されている。このため、膨出部24は断面形状がアウタパネル12の側へ向けて開口した凹形状となっている。
また、インナパネル14の上端部(図1及び図2の矢印UP方向側の端部)の近傍では、インナパネル14とアウタパネル12との間に補強部材としてのドアベルトラインリインフォース34が設けられている。ドアベルトラインリインフォース34は全体的に金属平板を所定形状に屈曲させることで形成されており、車両前方(図1の矢印FR方向)側でのインナパネル本体16の端部又はその近傍から車両後方(図1の矢印FRとは反対方向)側でのインナパネル本体16の端部又はその近傍までの間でドアパネルのベルトラインに沿って連続して設けられている。
ドアベルトラインリインフォース34は補強部材本体としての本体部36を備えている。本体部36の下端部には下側固定部38が形成されている。下側固定部38は上記の膨出部24よりも下側で溶接等の溶着手段やボルト等の締結手段によってインナパネル本体16に一体的に固定されている。また、本体部36の上端部には上側固定部40が形成されている。上側固定部40は上記の膨出部24よりも上側で溶接等の溶着手段やボルト等の締結手段によってインナパネル本体16に一体的に固定されている。
また、本体部36には補強ビード42が形成されている。補強ビード42は本体部36を屈曲させることで形成されており、更に、補強ビード42は車両前方(図1の矢印FR方向)側での本体部36の端部又はその近傍から車両後方(図1の矢印FRとは反対方向)側での本体部36の端部又はその近傍までの間でドアパネルのベルトラインに沿って連続して形成されている。
補強ビード42は車両前後方向に沿って長手方向とされた細幅平板状の底壁部44を備えている。底壁部44の幅方向下端部からは連続して斜壁部46が形成されている。底壁部44と斜壁部46との境界部分は補強部材側稜線部として屈曲部を構成すると共に押圧部としての稜線部48とされている。斜壁部46は稜線部48の側に対して稜線部48とは反対側がアウタパネル12の側に位置するように底壁部44に対して屈曲している。斜壁部46の稜線部48とは反対側の端部は本体部36に繋がっている。
一方、底壁部44の幅方向上端部からは連続して斜壁部50が形成されている。底壁部44と斜壁部50との境界部分は稜線部52とされている。斜壁部50は稜線部52の側に対して稜線部52とは反対側がアウタパネル12の側に位置するように底壁部44に対して屈曲している。斜壁部50の稜線部52とは反対側の端部は本体部36に繋がっている。
以上の構成の補強ビード42は、図2に示されるように、断面形状がアウタパネル12の側へ向けて開口した略台形の凹形状に形成されていると共に、車両左右方向(図2の矢印LF方向及びその反対方向)に稜線部48が稜線部28と対向している。
<本実施の形態の作用、効果>
次に本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
以上の構成の本車両用ドア10では、インナパネル14の上端部近傍ではインナパネル14にドアベルトラインリインフォース34が設けられていることでインナパネル14の上端部近傍、すなわち、インナパネル14のドアベルトライン近傍が補強される。
また、以上の構成の本車両用ドア10に対して、アウタパネル12の上端部近傍で車幅方向外側、すなわち、アウタパネル12のインナパネル14とは反対側から外力が作用し、この外力でアウタパネル12が車幅方向室内側、すなわち、インナパネル14の側へアウタパネル12が変形すると、アウタパネル12がドアベルトラインリインフォース34の本体部36に当接する。さらに、本体部36に当接したアウタパネル12が本体部36を車幅方向室内側へ押圧して、アウタパネル12が本体部36を変形させると、変形した本体部36がインナパネル14に接近する。
ここで、本体部36に形成された補強ビード42は底壁部44及び斜壁部46が初期状態(すなわち、アウタパネル12からの押圧力を受ける前の状態)で既に本体部36よりもインナパネル14の側に位置している。このため、アウタパネル12からの押圧力でインナパネル14の側に本体部36が変形すると、図3に示されるように、本体部36よりも先に稜線部48が車幅方向に対向する稜線部28に当接し、これにより、稜線部28が稜線部48に押圧される。稜線部28が稜線部48に押圧されることで、図4に示されるように、稜線部28が車幅方向室内側へ移動するように稜線部28を境とする両側、すなわち、インナパネル本体16及び斜壁部26が変形する。このインナパネル本体16及び斜壁部26の変形により、稜線部28に付与される荷重、ひいては、アウタパネル12を車幅方向室内側へ押圧する荷重の少なくとも一部を吸収できる。
さらに、膨出部24が車幅方向外側へ向けて開口した断面略台形の凹形状であるため、稜線部48からの押圧力で稜線部28及び斜壁部26が車幅方向室内側へ移動するように変形しても、底壁部30よりも斜壁部26及び底壁部30が車幅方向室内側に移動しにくい。これにより、アウタパネル12が車幅方向外側からの外力を受けても、インナパネル本体16やドアトリム22が車両の室内に入り込むことを抑制できる。
一方で、上記のように、膨出部24はその断面形状が車幅方向外方(アウタパネル12の側)へ向けて開口した凹形状で、車両前方側のインナパネル14の端部又はその近傍から車両後方側のインナパネル14の端部又はその近傍まで膨出部24が連続して形成されている。したがって、稜線部28は車両前方側のインナパネル14の端部又はその近傍から車両後方側のインナパネル14の端部又はその近傍まで連続して形成される。このため、車両前後方向に沿った外力に対して強い剛性が確保される。これにより、例えば、車両前方や車両後方からの外力による車両用ドア10の変形を効果的に抑制できる。
しかも、インナパネル本体16に固定されたドアベルトラインリインフォース34に形成された補強ビード42は車両前方側のドアベルトラインリインフォース34の端部又はその近傍から車両後方側のドアベルトラインリインフォース34の端部又はその近傍まで膨出部24が連続して形成されている。したがって、補強ビード42の稜線部48、52は車両前方側のドアベルトラインリインフォース34の端部又はその近傍から車両後方側のドアベルトラインリインフォース34の端部又はその近傍まで連続して形成される。このため、ドアベルトラインリインフォース34は車両前後方向に沿った外力に対して強い剛性が確保され、この結果、ドアベルトラインリインフォース34が固定されたインナパネル14の車両前後方向に沿った外力に対する剛性が更に向上する。
このように、本実施の形態に係る車両用ドア10は、車幅方向外側からの荷重を効果的に吸収できると共に、車両前後方向に沿った外力に対する剛性を確保できる。しかも、インナパネル14に膨出部24を形成してドアベルトラインリインフォース34に補強ビード42を形成するだけで、過剰なコスト高を招くことなくこれまでに説明した効果を得ることができる。
なお、これまでに説明した本実施の形態ではアウタパネル12の側へ向けて略台形状の凹状に開口した補強ビード42の底壁部44と斜壁部46との間の稜線部48を押圧部としたが、例えば、図6に示されるように、略車両前後方向を軸方向とする軸周りにアウタパネル12の側へ向けて開口するように湾曲すると共に本体部36と繋がる開口端近傍での本体部36よりも底部側がインナパネル14の側に位置する湾曲部62を本体部36に形成すると共に、この湾曲部62の底部の稜線部64を押圧部として車幅方向に稜線部28と対向させる構成としてもよい。
また、図7に示されるように、インナパネル本体16に補強ビード42を形成せずに、稜線部48を介した斜壁部46とは反対側が本体部36となるような屈曲部82を形成する構成としてもよい。
また、本実施の形態は、本発明を車両用ドア10に適用した構成であるが、請求項5に記載の本発明の観点からすれば、本発明が車両用ドア10に限定されるものではなく、パネル部材を適用した構造全般に広く適用が可能である。
本発明の一実施の形態に係る車両用ドア(本発明の一実施の形態に係るパネル部材荷重吸収構造を適用した車両用ドア)の要部を示す分解斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用ドア(本発明の一実施の形態に係るパネル部材荷重吸収構造を適用した車両用ドア)の要部を示す断面図である。 押圧部がパネル側稜線部に接近して当接した状態を示す図2に対応した断面図である。 パネル側稜線部に移動するようにインナパネルが変形した状態を示す図2に対応した断面図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用ドア(本発明の一実施の形態に係るパネル部材荷重吸収構造を適用した車両用ドア)の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用ドア(本発明の一実施の形態に係るパネル部材荷重吸収構造を適用した車両用ドア)の要部の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用ドア(本発明の一実施の形態に係るパネル部材荷重吸収構造を適用した車両用ドア)の要部の他の変形例を示す断面図である。
符号の説明
10 車両用ドア
14 インナパネル
16 インナパネル本体
28 稜線部(パネル側稜線部)
34 ドアベルトラインリインフォース(補強部材)
36 本体部(補強部材本体)
48 稜線部(補強部材側稜線部、屈曲部、押圧部)
64 稜線部(補強部材側稜線部、押圧部)
82 屈曲部

Claims (5)

  1. 長手方向が車両前後方向に沿ったパネル側稜線部を軸に、板材により形成されたインナインナパネル本体を屈曲させることで形成され、前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側から前記パネル側稜線部が加圧されることで前記パネル側稜線部が前記インナパネル本体の厚さ方向他方の側へ移動するように変形して前記パネル側稜線部に付与された荷重を吸収する荷重吸収部が形成されたインナパネルと、
    前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側で前記インナパネルの側方に設けられ、前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側からの荷重で前記パネル側稜線部に接近して前記パネル側稜線部に当接し、前記パネル側稜線部が前記インナパネル本体の厚さ方向他方の側へ押圧する押圧部と、
    を備える車両用ドア。
  2. 車両前方側における前記インナパネル本体の端部又は当該端部近傍から車両後方側における前記インナパネル本体の端部又は当該端部近傍までの間で、前記パネル側稜線部及び前記押圧部を連続して設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア。
  3. 前記インナパネル本体の厚さ方向一方の側で前記インナパネル本体の厚さ方向に前記荷重吸収部から離間した状態で前記インナパネルに一体的に結合され、前記インナパネルを補強すると共に、前記インナパネル本体の厚さ方向に前記パネル側稜線部に対向した状態で前記押圧部が設けられた補強部材を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア。
  4. 板材によって形成された補強部材本体を屈曲することにより形成されると共に、前記補強部材本体での屈曲部分よりも前記インナパネルの側で前記車両前後方向に沿って長手とされた補強部材側稜線部を軸として屈曲された屈曲部を含めて前記補強部材を構成し、前記補強部材側稜線部を前記押圧部に設定した、
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用ドア。
  5. 板材により形成されたパネル本体の厚さ方向に対して交差した所定方向に沿って長手とされたパネル側稜線部を軸に前記パネル本体を屈曲させることで形成され、前記パネル部材本体の厚さ方向一方の側から前記パネル側稜線部が加圧されることで前記パネル側稜線部が前記パネル部材本体の厚さ方向他方の側へ移動するように変形して前記パネル側稜線部に付与された荷重を吸収する荷重吸収部が形成されたパネル部材と、
    前記パネル部材本体の厚さ方向一方の側で前記パネル部材の側方に設けられ、前記パネル部材本体の厚さ方向一方の側からの荷重で前記パネル側稜線部に接近して前記パネル側稜線部に当接し、前記パネル側稜線部が前記パネル部材本体の厚さ方向他方の側へ押圧する押圧部と、
    を備えるパネル部材荷重吸収構造。
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