JP6339386B2 - 緩衝テープ - Google Patents

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Description

本発明は、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープに関する。
自動車等の各車両は、樹脂部材を組み合わせて構成した各種の内装部品を有し、このような内装部品で代表的なものとしてはフロントパネルが挙げられる。
一方、車両製造時において、これら樹脂部材を所定の箇所に組み込む際には、組み込む樹脂部材に緩衝テープを貼付することで、緩衝テープと組み込まれる他の樹脂部材との接触部分における滑りをよくして、組み込みを容易とすることがある。また、完成した車両は、走行時の振動等によって、組み込み後の樹脂部材の組み込み部においてきしみ音が発生することがあり、このきしみ音を低減するために、組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺に緩衝テープが貼付されることがある。通常、このような緩衝テープは、車両の製造時に樹脂部材の必要とされる箇所に貼付され、車両の完成後も貼付されたままとなる。
このような緩衝テープとしては、緩衝作用を有する基材である不織布上に粘着剤層(接着層)が積層された構成のものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−104023号公報
しかし、特許文献1に記載の緩衝テープは、基材が不織布であるために延伸性が乏しく、曲面部や角部に対する追従性が低く、これらの部位に対して不織布が凸状となるように緩衝テープを貼付した場合には剥がれ易く、樹脂部材の組み込みや樹脂部材の組み込み後のきしみ音の低減が困難になるという問題点があった。また、この緩衝テープは、曲面部や角部に対して不織布が凹状となるように貼付した場合には、不織布にしわが発生し易く、樹脂部材の組み込みが困難になるという問題点があった。そして、これらの問題点を解決するためには、基材が不織布である緩衝テープの該当部位に切り込みを入れる必要があるが、その場合、車両製造時の作業が煩雑になってしまうという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープとして、切り込みを入れなくても、曲面部又は角部へ貼付した場合の剥がれやしわの発生が抑制される緩衝テープを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープであって、発泡基材の一方の面上に粘着剤層が積層されたことを特徴とする緩衝テープを提供する。
本発明の緩衝テープは、前記発泡基材において、前記粘着剤層の非積層面から積層面へと向かう方向に延びる細孔部が、前記非積層面又は積層面に対して垂直な断面に分布していることが好ましい。
本発明の緩衝テープは、前記細孔部が、前記発泡基材の前記粘着剤層の非積層面から積層面へと貫通していることが好ましい。
本発明によれば、組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープとして、切り込みを入れなくても、曲面部又は角部へ貼付した場合の剥がれやしわの発生が抑制される緩衝テープが提供される。
本発明に係る第1実施形態の緩衝テープを模式的に例示する断面図である。 本発明に係る第2実施形態の緩衝テープを模式的に例示する図である。
本発明に係る緩衝テープは、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープであって、発泡基材の一方の面上に粘着剤層が積層されたことを特徴とする。
前記緩衝テープは、自動車等の車両製造時において、これら車両に組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺表面に貼付されて、使用されるものである。
前記緩衝テープは、前記発泡基材が滑り性を有することにより、緩衝テープと組み込まれる他の樹脂部材との接触部分における滑りをよくして、組み込みを容易にする。また、前記緩衝テープは、前記発泡基材が空孔(発泡)部を有することにより、緩衝性を有するので、車両製造後(組み込み後)もそのまま貼付されたままとすることで、樹脂部材の組み込み部において走行時の振動等によって発生するきしみ音を低減する。
このように前記緩衝テープは、樹脂部材の組み込み部での擦れ、傷付き、きしみ音の発生等の不具合を低減するものである。
また、前記緩衝テープは、前記発泡基材が空孔(発泡)部を有することにより、延伸性を有する。したがって、前記緩衝テープは、前記延伸性に基づいて、凸状の曲面部及び角部への追従性に優れ、切り込みを入れなくても、これらの部位に貼付した場合の剥がれが抑制される。また、前記緩衝テープは、前記発泡基材の延伸性及び緩衝性に基づいて、凹状の曲面部及び角部へ貼付した場合でも、変形が吸収され、切り込みを入れなくても、しわの発生が抑制される。
前記緩衝テープの貼付対象である樹脂部材の材質は特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、好ましいものとしては、ポリプロピレン、ポリカーボネート/ABS樹脂アロイ等の合成樹脂や、メラミン樹脂塗料(アルキド・メラミン樹脂塗料)等の樹脂塗料で塗装された部材が例示できる。
前記樹脂部材としては、車両の内装部材が好適である。
以下、図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る第1実施形態の緩衝テープを模式的に例示する断面図である。
ここに示す緩衝テープ1は、発泡基材11の一方の面11b上に粘着剤層12及び剥離材13がこの順に積層されてなるものである。
発泡基材11は、主面として、前記一方の面、すなわち粘着剤層12の積層面(裏面)11bと、他方の面、すなわち粘着剤層12の非積層面(表面)11aとを有するが、前記非積層面11aが、組み込まれる側の部材との接触面となる。
発泡基材11は、多数の気泡(空孔部、図示略)を内部に有する樹脂基材であり、また、表面が凹凸面である。そして、表面(特に、前記非積層面11a)が凹凸面であることにより、発泡基材11は、他の部材との摩擦力が小さく、滑り性が高い。
発泡基材11は、公知のものでよく、例えば、気泡が互いに独立して存在する独立気泡発泡基材でもよいし、気泡が互いに融合して存在する連続気泡発泡基材でもよく、互いに独立した気泡と互いに融合した気泡とが混在する発泡基材であってもよい。
発泡基材11を構成する前記樹脂としては、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン共重合体等の合成樹脂が例示できる。
発泡基材11は、発泡倍率が2〜50倍であることが好ましく、5〜20倍であることがより好ましい。前記発泡倍率が前記下限値以上であることで、曲面部又は角部に貼付された緩衝テープ1の剥がれとしわの発生を抑制する効果がより高くなる。また、前記発泡倍率が前記上限値以下であることで、発泡基材11の強度がより向上する。
なお、本明細書において「発泡倍率」とは、同じ質量の発泡材(例えば、発泡基材11)と非発泡材について、非発泡材の体積に対する発泡材の体積の倍率([非発泡材と同じ質量の発泡材の体積]/[非発泡材の体積])を意味する。
発泡基材11の厚さは、100〜5000μmであることが好ましく、200〜2000μmであることがより好ましい。
粘着剤層12は、公知のものでよく、例えば、粘着テープの分野で通常使用されるものでよい。粘着剤層12を構成する粘着剤として、具体的には、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤が例示できる。これら粘着剤は、エマルション型、溶剤型及び無溶剤型のいずれでもよい。
前記粘着剤は、耐候性等の点から、アクリル系粘着剤であることが好ましい。
前記アクリル系粘着剤を用いて形成した粘着剤層12は、重量平均分子量が好ましくは30万〜200万、より好ましくは50万〜150万のアクリル系樹脂を含み、かつ架橋処理されたアクリル系粘着剤からなる層であることが好適である。重量平均分子量がこのような範囲であることで、粘着力及び保持力のバランスに優れた緩衝テープ1が得られる。
なお、ここで「重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
粘着剤層12が含む前記アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が例示できる。また、この(メタ)アクリル酸エステル系共重合体で好ましいものとしては、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、活性水素を有する官能基を含む単量体と、任意で用いられる他の単量体と、の共重合体が例示できる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含む概念とする。
アルキル基の炭素数が1〜20の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が例示できる。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における、アルキル基の炭素数が1〜20の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
活性水素を有する官能基を含む前記単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピル等の(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和結合を有するカルボン酸等が例示できる。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における、活性水素を有する官能基を含む前記単量体は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
任意で用いられる前記他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン;塩化ビニル、ビニリデンクロリド等のハロゲン化オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系単量体;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド等のN,N−ジアルキル置換アクリルアミド等が例示できる。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における、任意で用いられる前記他の単量体は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体の共重合形態は、特に限定されず、ランダム共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体のいずれでもよい。
粘着剤層12が含む前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体等のアクリル系樹脂は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
前記アクリル系粘着剤は、架橋処理されたものが好ましく、この架橋処理に用いられる架橋剤は特に限定されず、公知のものでもよい。
前記架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩等が例示でき、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物が好ましい。
前記架橋剤は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記架橋剤の使用量は、その種類にもよるが、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部の範囲で選定される。
前記アクリル系粘着剤には、必要に応じて粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、シランカップリング剤、充填剤等のその他の成分が配合されていてもよく、配合されている前記その他の成分は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
粘着剤層12の厚さは、10〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。
剥離材13は、公知のものでよく、例えば、粘着テープの分野で通常使用されるものでよい。好ましい剥離材13としては、紙基材又はフィルム基材の表面に剥離層が設けられたものが例示できる。
前記紙基材としては、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙、上質紙等の各種紙材が例示できる。
前記フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート等の各種樹脂フィルムが例示できる。
また、剥離材13としては、前記紙基材又はフィルム基材に填料等の充填剤を含有させた合成紙又はフィルムも例示でき、必要に応じて、これら合成紙又はフィルムの表面に剥離層が設けられていてもよい。
前記剥離層としては、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤を含有するものが例示できる。
剥離材13の厚さは特に限定されず、適宜調節すればよい。
緩衝テープ1は、上述の延伸性及び緩衝性を有するのに加え、基材が不織布ではないので、繊維くずが発生せず、さらに気密性が高いことで水蒸気等も透過させにくく、貼付部位内部の部材の腐食が抑制される。
また、緩衝テープ1は、ロール形態とすることが可能で、任意の幅及び長さで貼付装置を使用して貼付可能であり、切り込みを入れる等の余分な操作も不要なので、作業性にも優れる。
緩衝テープ1は、発泡基材11の前記積層面11b上に粘着剤層12及び剥離材13をこの順となるように積層することで製造できる。
粘着剤層12は、発泡基材11の前記積層面11bに粘着剤層形成用組成物を塗布し、乾燥させることで形成できる。また、剥離材の剥離層表面に前記粘着剤層形成用組成物を塗布し、乾燥させることで形成した粘着剤層を、発泡基材11の表面に貼り合わせることでも粘着剤層12を形成できる。この場合、剥離材として上述の剥離材13を用いた場合には、この剥離材13は取り除く必要はなく、直ちに緩衝テープ1が得られるが、剥離材13以外の剥離材を用いた場合には、この剥離材は取り除く。
粘着剤層形成用組成物の乾燥条件は、特に限定されないが、温度は70〜130℃であることが好ましく、時間は1〜5分であることが好ましい。
前記粘着剤層形成用組成物としては、粘着剤層12を構成する前記粘着剤及び溶媒が配合されてなるものが例示できる。
前記溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が例示できる。
粘着剤層形成用組成物の発泡基材11又は剥離材への塗布は、公知の方法で行えばよく、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等の各種コーターを用いる方法が例示できる。
粘着剤層形成用組成物の発泡基材11又は剥離材への塗布量は、適宜調節すればよいが、粘着剤の塗布量が20〜50g/mとなる塗布量であることが好ましい。
粘着剤層12の形成後は、剥離材13が設けられていない場合には、これを粘着剤層12上に貼り合わせればよく、例えば、剥離材13が紙基材又はフィルム基材の表面に剥離層が設けられたものである場合には、剥離層を粘着剤層12に接触させるようにして、剥離材13を粘着剤層12に貼り合わせればよい。これにより緩衝テープ1が得られる。
なお、上記の各工程においては、発泡基材11や、発泡基材11上に粘着剤層12等が形成されたものを、ロール状に巻き取った状態から繰り出して、さらにいずれかの層を形成した後、さらにロール状に巻き取るようにする、所謂ロールトゥロール方式で、緩衝テープ1を製造することもできる。
<第2実施形態>
図2は、本発明に係る第2実施形態の緩衝テープを模式的に例示する図であり、(a)は断面図、(b)は発泡基材側から見た正面図である。なお、図2に示す構成要素のうち、図1に示すものと同じものには、図1の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示す緩衝テープ2は、発泡基材11に代えて、細孔部24を有する発泡基材21を備えている点以外は、図1に示す緩衝テープ1と同様のものである。
緩衝テープ2は、細孔部24が設けられていることにより、緩衝テープ1よりもさらに曲面部及び角部への追従性に優れる。
また、緩衝テープ2は、発泡基材21の粘着剤層12の非積層面21aにおいて細孔部24が開口しているものである場合、前記非積層面21aは、発泡基材11の表面よりもさらに凹凸の程度が大きいので、他の部材との摩擦力がより小さく、より滑り性が高い。
発泡基材21は、細孔部24が多数設けられた点以外は、緩衝テープ1における発泡基材11と同様のものである。
細孔部24は、発泡基材21の粘着剤層12の非積層面(表面)21aから、発泡基材21の粘着剤層12の積層面(裏面)21bへかけて、発泡基材21を貫通して設けられており、細孔部24は、発泡基材21において、前記非積層面21a又は積層面21bに対して垂直な断面に分布している。
また、細孔部24は、発泡基材21において、前記非積層面21a若しくは積層面21b、又はこれらの面に対して平行な断面に分布しており、これらの面における細孔部24の数は、特に限定されないが、1〜100個/cmであることが好ましく、2〜50個/cmであることがより好ましい。細孔部24の数が前記下限値以上であることで、細孔部24を設けたことによる効果がより顕著に得られ、細孔部24の数が前記上限値以下であることで、発泡基材21の強度がより向上する。
細孔部24の、その延伸方向(前記非積層面21aから前記積層面21bへと向かう方向)に対して直交する方向の断面の形状は、円形であるが、本発明において前記断面形状はこれに限定されず、その他の形状でもよい。
細孔部24の前記断面形状における最大径(図2では円の直径)Dは、特に限定されず、適宜調節すればよいが、発泡基材21の厚さHに対して1〜40%であることが好ましく、5〜20%であることがより好ましい。なお、ここで「最大径」とは、前記断面形状において、細孔部24の壁面上の二点間を結ぶ線分で最長のものを意味する。
前記非積層面21a若しくは積層面21b、又はこれらの面に対して平行な断面において、隣り合う細孔部24同士の距離Lは、発泡基材21の厚さHの0.1〜20倍であることが好ましく、1〜5倍であることがより好ましい。なお、ここで「隣り合う細孔部24同士の距離」とは、隣り合う一方の細孔部24の壁面上の点と、他方の細孔部24の壁面上の点と、を結ぶ線分で最短のものを意味する。
また、前記面において、距離Lは細孔部24同士間ですべて同じあってもよいし、すべて異なっていてもよく、一部のみ同じであってもよい。
ここでは、細孔部24として、発泡基材21の粘着剤層12の非積層面21aから、粘着剤層12の積層面21bへかけて、発泡基材21を貫通しているものを示しているが、本発明においては、細孔部24が発泡基材21を貫通していなくてもよく、例えば、前記非積層面21a又は積層面21bにおいて細孔部24が開口していなくてもよい。
緩衝テープ2において、細孔部24はすべて同じでなくてもよく、例えば、前記断面形状、前記断面形状における最大径、長さ等のいずれかが互いに異なるものが混在していてもよい。
緩衝テープ2は、発泡基材11に代えて発泡基材21を用いる点以外は、緩衝テープ1と同様の方法で製造できる。また、発泡基材21の粘着剤層12の非積層面21aにおいて細孔部24が開口している緩衝テープ2は、先に述べた方法で緩衝テープ1を得た後、その発泡基材11に細孔部24を形成して発泡基材21とすることでも製造できる。
発泡基材21は、例えば、発泡基材11等の細孔部24を有しない発泡基材に対して、細孔部24を形成することで得られる。
細孔部24は、例えば、その形成対象である発泡基材に対して、加熱した針状の構造物を差し込む方法、レーザを照射する方法、高圧の水を吹き付ける方法等で形成できるが、簡便かつ効率的に形成できる点から、加熱した針状の構造物を差し込む方法が好ましい。
本発明に係る緩衝テープは、図1及び2に示すものに限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内において、一部構成が適宜変更、省略又は追加されたものであってもよい。
本発明に係る緩衝テープは、上述のように発泡基材での滑り性が高く、例えば、「JIS B0601:2013 4.2.1」に準拠した発泡基材の表面粗さ(算術平均粗さRa)は0.05μm以上であることが好ましく、0.07μm以上であることがより好ましい。一方、発泡基材の前記表面粗さの上限値は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。また、「JIS K7125:1999」に準拠した発泡基材の樹脂部材に対する動摩擦力は18N以下であることが好ましく、14N以下であることがより好ましい。
また、本発明に係る緩衝テープは、上述のように延伸性を有し、例えば、幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に延伸し、破断したときの破断強度が好ましくは5N/15mm以上、より好ましくは10N/15mm以上、破断伸度が好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上のものとすることができる。
そして、本発明に係る緩衝テープは、例えば、幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に20%延伸してから1分後の残留応力が、10N/15mm以下であることが好ましく、8N/15mm以下であることがより好ましい。
これら延伸時の物性は、緩衝テープを凸状の曲面部及び角部へ貼付した場合の剥がれの抑制効果と、凹状の曲面部及び角部へ貼付した場合のしわの発生抑制効果の尺度となるものである。
また、本発明に係る緩衝テープは、「JIS K7181」に準拠した、発泡基材の25%圧縮時の圧縮応力が、0.1MPa以下であることが好ましい。このような圧縮応力であることにより、樹脂部材の組み込み部での擦れ、傷付き、きしみ音の発生等の不具合をより低減できる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例における緩衝テープの各特性は、以下の方法で測定、評価した。
(表面粗さ)
緩衝層(発泡基材、不織布)の表面粗さ(算術平均粗さRa、μm)を、「JIS B0601:2013 4.2.1」に準拠して測定した。
(動摩擦力)
緩衝層(発泡基材、不織布)のポリプロピレン板(PP(コウベポリシート)型番PP−N−BN)に対する動摩擦力(N)を、「JIS K7125:1999」に準拠し、面荷重1kgf(9.80665N)、テストスピード10mm/分として測定した。
(残留応力)
幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に20%延伸したときの残留応力(N/15mm)を、延伸直後、並びに延伸後1分、5分及び10分の段階で測定し、応力緩和を評価した。
(引張物性)
幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に延伸し、引張物性として、緩衝テープが破断したときの強度(破断強度、N/15mm)と、緩衝テープの伸度(破断伸度、%)とを、それぞれ測定した。
(圧縮応力)
緩衝層(発泡基材、不織布)の圧縮応力を、「JIS K7181」に準拠して測定した。
[実施例1]
図1に示す構成の緩衝テープを製造した。
発泡基材としては、ポリエチレンを主成分とし、厚さが1.0mm、発泡倍率が15倍の黒色のもの(積水化学工業社製「ボラーラXL−S#1501」)を用いた。粘着剤層としては、アクリル系粘着剤で構成され、厚さが40μmであるものを形成し、粘着剤の塗布量を39g/mとした。剥離材としては剥離紙「SP−7LKシロ」(リンテック社製)を用いた。
得られた緩衝テープの評価結果を表1に示す。
[実施例2]
図2に示す構成の緩衝テープを製造した。
すなわち、実施例1で用いた発泡基材に代えて、実施例1で用いた発泡基材に、以下のような厚さ方向に貫通する細孔部を設けたものを用いた点以外は、実施例1と同じ方法で、緩衝テープを製造した。細孔部は、発泡基材に所定のサイズ及び間隔を有する熱針ロールを押し当てることで形成した。
細孔部の数:25個/cm
細孔部の断面形状における最大径D:100μm
隣り合う細孔部同士の距離L:2mm
得られた緩衝テープの評価結果を表1に示す。
[実施例3]
発泡基材として、厚さが0.5mm、発泡倍率が7倍であるものを用いた点以外は、実施例1と同じ方法で、図1に示す構成の緩衝テープを製造した。
得られた緩衝テープの評価結果を表1に示す。
[比較例1]
発泡基材に代えて、ポリエチレン製で、厚さが1.0mmの不織布基材を用い、剥離材を積層しなかった点以外は、実施例1と同じ方法で、緩衝テープを製造した。
得られた緩衝テープの評価結果を表1に示す。
Figure 0006339386
表1に示すように、実施例1〜3の緩衝テープは、動摩擦力が小さく、滑り性が高かった。また、20%延伸時の残留応力は、各段階でいずれも低く、特に実施例3で低かった。実施例2の緩衝テープは、基材に細孔部が設けられていることで、実施例1の緩衝テープよりもさらに残留応力が低かった。また、引張物性は、破断強度及び破断伸度のいずれもが、実施例1〜3の緩衝テープで十分な大きさであり、特に実施例3で大きかった。このように、実施例1〜3の緩衝テープは、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付されるものとして、滑り性が高く、また、20%延伸時の残留応力や引張物性の評価結果から明らかなように、切り込みを入れなくても、曲面部又は角部へ貼付した場合の剥がれやしわの発生が抑制される程度の十分な性能を有しており、特に実施例3の緩衝テープが優れていた。さらに、実施例1〜3の緩衝テープは、基材が不織布ではないため、裁断時や使用時に繊維くず等の塵の発生が抑制されていた。そして、実施例1〜3の緩衝テープは、圧縮応力が低いため、車両への組み込み後、3次曲面を有する樹脂部材同士の接合部に柔軟に適合でき、樹脂部材の干渉低減に有効なものであった。
これに対して、比較例1の緩衝テープは、延伸性が乏しく、20%延伸時の残留応力は測定できず、取り扱い難いものであった。また、比較例1の緩衝テープは、基材が不織布であるため、裁断時や使用時に繊維くずが発生した。
本発明は、車両製造時に樹脂部材に貼付する緩衝テープとして利用可能である。
1,2・・・緩衝テープ、11,21・・・発泡基材、11a・・・発泡基材の表面(粘着剤層の非積層面)、11b・・・発泡基材の裏面(粘着剤層の積層面)、21a・・・発泡基材の表面(粘着剤層の非積層面)、21b・・・発泡基材の裏面(粘着剤層の積層面)、12・・・粘着剤層、13・・・剥離材、24・・・細孔部、D・・・細孔部の断面形状における最大径、H・・・発泡基材の厚さ、L・・・隣り合う細孔部同士の距離

Claims (2)

  1. 車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープであって、
    発泡基材の一方の面上に粘着剤層が積層され、前記発泡基材において、前記粘着剤層の非積層面から積層面へと向かう方向に延びる細孔部が、前記非積層面又は積層面に対して垂直な断面に分布していることを特徴とする緩衝テープ。
  2. 前記細孔部が、前記発泡基材の前記粘着剤層の非積層面から積層面へと貫通していることを特徴とする請求項に記載の緩衝テープ。
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