JP6339387B2 - 緩衝テープ - Google Patents

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Description

本発明は、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープに関する。
自動車等の各車両は、樹脂部材を組み合わせて構成した各種の内装部品を有し、このような内装部品で代表的なものとしてはフロントパネルが挙げられる。
一方、車両製造時において、これら樹脂部材を所定の箇所に組み込む際には、組み込む樹脂部材に緩衝テープを貼付することで、緩衝テープと組み込まれる他の樹脂部材との接触部分における滑りをよくして、組み込みを容易とすることがある。また、完成した車両は、走行時の振動等によって、組み込み後の樹脂部材の組み込み部においてきしみ音が発生することがあり、このきしみ音を低減するために、組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺に緩衝テープが貼付されることがある。通常、このような緩衝テープは、車両の製造時に樹脂部材の必要とされる箇所に貼付され、車両の完成後も貼付されたままとなる。
このような緩衝テープとしては、緩衝作用を有する基材である不織布上に粘着剤層(接着層)が積層された構成のものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−104023号公報
しかし、特許文献1に記載の緩衝テープは、基材が不織布であるために延伸性が乏しく、曲面部や角部に対する追従性が低く、これらの部位に対して不織布が凸状となるように緩衝テープを貼付した場合には剥がれ易く、樹脂部材の組み込みや樹脂部材の組み込み後のきしみ音の低減が困難になるという問題点があった。また、この緩衝テープは、曲面部や角部に対して不織布が凹状となるように貼付した場合には、不織布にしわが発生し易く、樹脂部材の組み込みが困難になるという問題点があった。そして、これらの問題点を解決するためには、基材が不織布である緩衝テープの該当部位に切り込みを入れる必要があるが、その場合、車両製造時の作業が煩雑になってしまうという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープとして、切り込みを入れなくても、曲面部又は角部へ貼付した場合の剥がれやしわの発生が抑制される緩衝テープを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープであって、基材の両面に粘着剤層が積層され、一方の前記粘着剤層に樹脂製の毛状体が植毛されてなる植毛層を備えたことを特徴とする緩衝テープを提供する。
本発明によれば、組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープとして、切り込みを入れなくても、曲面部又は角部へ貼付した場合の剥がれやしわの発生が抑制される緩衝テープが提供される。
本発明に係る緩衝テープを模式的に例示する断面図である。
本発明に係る緩衝テープは、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープであって、基材の両面に粘着剤層が積層され、一方の前記粘着剤層に樹脂製の毛状体が植毛されてなる植毛層を備えたことを特徴とする。
前記緩衝テープは、自動車等の車両製造時において、これら車両に組み込む樹脂部材のエッジ部とその周辺表面に貼付されて、使用されるものである。
前記緩衝テープは、前記植毛層が滑り性を有することにより、緩衝テープと組み込まれる他の樹脂部材との接触部分における滑りをよくして、組み込みを容易にする。また、前記緩衝テープは、前記植毛層が緩衝性を有するので、車両製造後(組み込み後)もそのまま貼付されたままとすることで、樹脂部材の組み込み部において走行時の振動等によって発生するきしみ音を低減する。
このように前記緩衝テープは、樹脂部材の組み込み部での擦れ、傷付き、きしみ音の発生等の不具合を低減するものである。
また、前記緩衝テープは、前記基材及び粘着剤層が延伸性を有することにより、凸状の曲面部及び角部への追従性に優れ、切り込みを入れる等の余分な操作を行わなくても、これらの部位に貼付した場合の剥がれが抑制される。また、前記緩衝テープは、前記延伸性及び緩衝性に基づいて、凹状の曲面部及び角部へ貼付した場合でも、変形が吸収され、切り込みを入れる等の余分な操作を行わなくても、しわの発生が抑制される。
前記緩衝テープの貼付対象である樹脂部材の材質は特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、好ましいものとしては、ポリプロピレン、ポリカーボネート/ABS樹脂アロイ等の合成樹脂や、メラミン樹脂塗料(アルキド・メラミン樹脂塗料)等の樹脂塗料で塗装された部材が例示できる。
前記樹脂部材としては、車両の内装部材が好適である。
以下、図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る緩衝テープを模式的に例示する断面図である。
ここに示す緩衝テープ1は、基材11の一方の面(裏面)11b上に第一の粘着剤層12及び剥離材13をこの順に備え、基材11の他方の面(表面)11a上に第二の粘着剤層14を備え、さらに、第二の粘着剤層14に多数の樹脂製の毛状体151が植毛されてなる植毛層15を備えたものである。
基材11は、主面として、表面11a及び裏面11bを有し、これら両面に粘着剤層(第一の粘着剤層12、第二の粘着剤層14)が積層さているが、これらのうち、第一の粘着剤層12は前記樹脂部材に貼付するためのものである。
基材11は樹脂基材であることが好ましく、基材11を構成する前記樹脂としては、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン共重合体等の合成樹脂が例示でき、低密度ポリエチレンであることが好ましい。
基材11の厚さは、5〜2000μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましい。基材11の厚さが前記下限値以上であることで、緩衝テープ1の強度がより向上し、基材11の厚さが前記上限値以下であることで、緩衝テープ1の延伸性がより向上する。
第一の粘着剤層12及び第二の粘着剤層14は、公知のものでよく、例えば、粘着テープの分野で通常使用されるものでよい。また、第一の粘着剤層12及び第二の粘着剤層14は、互いに同じでもよいし、異なっていてもよい。
第一の粘着剤層12及び第二の粘着剤層14を構成する粘着剤として、具体的には、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤が例示できる。これら粘着剤は、エマルション型、溶剤型及び無溶剤型のいずれでもよい。
前記粘着剤は、耐候性等の点から、アクリル系粘着剤であることが好ましい。
前記アクリル系粘着剤を用いて形成した第一の粘着剤層12及び第二の粘着剤層14は、重量平均分子量が好ましくは30万〜200万、より好ましくは50万〜150万のアクリル系樹脂を含み、かつ架橋処理されたアクリル系粘着剤からなる層であることが好適である。重量平均分子量がこのような範囲であることで、粘着力及び保持力のバランスに優れた緩衝テープ1が得られる。
なお、ここで「重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
第一の粘着剤層12及び第二の粘着剤層14が含む前記アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が例示できる。また、この(メタ)アクリル酸エステル系共重合体で好ましいものとしては、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、活性水素を有する官能基を含む単量体と、任意で用いられる他の単量体と、の共重合体が例示できる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含む概念とする。
アルキル基の炭素数が1〜20の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が例示できる。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における、アルキル基の炭素数が1〜20の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
活性水素を有する官能基を含む前記単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピル等の(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和結合を有するカルボン酸等が例示できる。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における、活性水素を有する官能基を含む前記単量体は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
任意で用いられる前記他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン;塩化ビニル、ビニリデンクロリド等のハロゲン化オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系単量体;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド等のN,N−ジアルキル置換アクリルアミド等が例示できる。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における、任意で用いられる前記他の単量体は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体の共重合形態は、特に限定されず、ランダム共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体のいずれでもよい。
第一の粘着剤層12及び第二の粘着剤層14が含む前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体等のアクリル系樹脂は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
前記アクリル系粘着剤は、架橋処理されたものが好ましく、この架橋処理に用いられる架橋剤は特に限定されず、公知のものでもよい。
前記架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩等が例示でき、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物が好ましい。
前記架橋剤は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記架橋剤の使用量は、その種類にもよるが、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部の範囲で選定される。
前記アクリル系粘着剤には、必要に応じて粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、シランカップリング剤、充填剤等のその他の成分が配合されていてもよく、配合されている前記その他の成分は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。
第一の粘着剤層12の厚さは、10〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。
また、第二の粘着剤層14の厚さは、10〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。
毛状体151は、少なくとも一方の端部が第二の粘着剤層14に固定され、他方の端部は主として固定されずに自由とされて立設されており、第二の粘着剤層14の一方の面(表面)14aに、多数の毛状体151がこのように植毛されて分布していることにより、植毛層15が形成されている。図1では、毛状体151の他方の端部がすべて第二の粘着剤層14に固定されていない例を示しているが、他方の端部も前記一方の端部と同様に固定されていてもよい。
植毛層15の表面15aは、毛状体151の露出部位で構成されており、凹凸面であることにより、植毛層15は他の部材との摩擦力が小さく、滑り性が高い。また、前記表面15aに外力が加えられた場合には、毛状体151が変形することで植毛層15も変形し、植毛層15は緩衝性を有する。
毛状体151は樹脂製であり、毛状体151を構成する前記樹脂としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン等が例示でき、ポリエチレンであることが好ましく、低密度ポリエチレンであることがより好ましい。
毛状体151の長さ(真直ぐに伸ばした状態での長さ)は、後述する植毛層15の厚さを実現できる値であることが好ましく、0.1〜5.0mmであることが好ましい。なお、図1では、すべての毛状体151が曲がった状態である例を示しているが、一部又はすべての毛状体151が、曲がらずに真直ぐ伸びた状態であってもよい。
毛状体151の長手方向に対して垂直な方向における、毛状体151の断面の形状は特に限定されず、円形状等、いずれでもよい。そして、前記断面形状における最大径(繊維径)も、特に限定されず、適宜調節すればよいが、1〜50μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。なお、ここで「最大径」とは、前記断面形状において、毛状体151の側面上の二点間を結ぶ線分で最長のものを意味する。
第二の粘着剤層14の表面14aにおける毛状体151の量(本数)は、特に限定されないが、1×10〜1×10本/cmであることが好ましく、1×10〜1×10本/cmであることがより好ましい。毛状体151の量が前記下限値以上であることで、植毛層15での緩衝性がより向上し、毛状体151の量が前記上限値以下であることで、植毛層15での滑り性がより向上する。
緩衝テープ1において、毛状体151はすべて同じでなくてもよく、例えば、材質、形状、サイズ等のいずれかが互いに異なるものが混在していてもよい。
植毛層15の厚さは0.1〜5mmであることが好ましく、0.3〜1mmであることがより好ましい。植毛層15の厚さがこのような範囲であることで、植毛層15での緩衝性がより向上する。
剥離材13は、公知のものでよく、例えば、粘着テープの分野で通常使用されるものでよい。好ましい剥離材13としては、紙基材又はフィルム基材の表面に剥離層が設けられたものが例示できる。
前記紙基材としては、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙、上質紙等の各種紙材が例示できる。
前記フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート等の各種樹脂フィルムが例示できる。
また、剥離材13としては、前記紙基材又はフィルム基材に填料等の充填剤を含有させた合成紙又はフィルムも例示でき、必要に応じて、これら合成紙又はフィルムの表面に剥離層が設けられていてもよい。
前記剥離層としては、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤を含有するものが例示できる。
剥離材13の厚さは特に限定されず、適宜調節すればよい。
緩衝テープ1は、上述の延伸性及び緩衝性を有するのに加え、不織布を用いていないので、繊維くずが発生しない。
また、緩衝テープ1は、ロール形態とすることが可能で、任意の幅及び長さで貼付装置を使用して貼付可能であり、切り込みを入れる等の余分な操作も不要なので、作業性にも優れる。
緩衝テープ1は、基材11の裏面11b上に第一の粘着剤層12及び剥離材13をこの順となるように形成し、さらに、基材11の表面11a上に第二の粘着剤層14及び植毛層15をこの順となるように形成することで製造できる。
基材11の裏面11b上に第一の粘着剤層12及び剥離材13を形成する工程と、基材11の表面11a上に第二の粘着剤層14及び植毛層15を形成する工程とは、どちらを先に行ってもよいし、並行して行ってもよい。
第一の粘着剤層12は、基材11の裏面11bに粘着剤層形成用組成物(第一の粘着剤層形成用組成物)を塗布し、乾燥させることで形成できる。また、剥離材の剥離層表面に前記粘着剤層形成用組成物を塗布し、乾燥させることで形成した粘着剤層を、基材11の裏面11bに貼り合わせることでも第一の粘着剤層12を形成できる。この場合、剥離材として上述の剥離材13を用いた場合には、この剥離材13は取り除く必要はなく、剥離材13以外の剥離材を用いた場合には、この剥離材は取り除く。
前記粘着剤層形成用組成物の乾燥条件は、特に限定されないが、温度は70〜130℃であることが好ましく、時間は1〜5分であることが好ましい。
前記粘着剤層形成用組成物としては、第一の粘着剤層12を構成する前記粘着剤及び溶媒が配合されてなるものが例示できる。
前記溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が例示できる。
粘着剤層形成用組成物の基材11又は剥離材への塗布は、公知の方法で行えばよく、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等の各種コーターを用いる方法が例示できる。
粘着剤層形成用組成物の基材11又は剥離材への塗布量は、適宜調節すればよいが、粘着剤の塗布量が20〜50g/mとなる塗布量であることが好ましい。
第一の粘着剤層12の形成後は、剥離材13が設けられていない場合には、これを第一の粘着剤層12上に貼り合わせればよく、例えば、剥離材13が紙基材又はフィルム基材の表面に剥離層が設けられたものである場合には、剥離層を第一の粘着剤層12に接触させるようにして、剥離材13を第一の粘着剤層12に貼り合わせればよい。
基材11の表面11a上に第二の粘着剤層14及び植毛層15を形成する方法としては、基材11の表面11aに粘着剤層形成用組成物(第二の粘着剤層形成用組成物)を塗布し、乾燥させる前のこの粘着剤層形成用組成物の塗膜に毛状体151を植毛して植毛層15を形成し、次いで前記塗膜を乾燥させて第二の粘着剤層14を形成する方法(以下、「方法2−1」と略記することがある)が例示できる。前記塗膜に植毛できずに付着している毛状体151は、空気等のガスを吹き付けることで前記塗膜から除去すればよい。
方法2−1の場合、前記表面11aへの粘着剤層形成用組成物の塗布及び(前記塗膜の)乾燥は、第一の粘着剤層12を形成するときの、前記裏面11bへの粘着剤層形成用組成物の塗布及び乾燥と、同様の方法で行うことができる。第二の粘着剤層14を形成するための前記組成物は、第一の粘着剤層12における粘着剤層形成用組成物と同様のものを使用できる。
前記塗膜への毛状体151の植毛は、例えば、静電植毛法等、公知の方法により行うことができる。静電植毛法では、毛状体151を静電塗布法により前記塗膜に植毛する。
基材11の表面11a上に第二の粘着剤層14及び植毛層15を形成する方法としては、上記以外にも、剥離材の剥離層表面に前記粘着剤層形成用組成物(第二の粘着剤層形成用組成物)を塗布し、乾燥させる前のこの粘着剤層形成用組成物の塗膜に毛状体151を植毛して植毛層15を形成し、次いで前記塗膜を乾燥させて第二の粘着剤層14を形成した後、前記剥離材を取り除いて、植毛層15が形成されていない側の第二の粘着剤層14の面を露出させ、得られた第二の粘着剤層14及び植毛層15の積層構造体を、第二の粘着剤層14の前記露出面が基材11の表面11aに接触するようにして、基材11に貼り合わせる方法(以下、「方法2−2」と略記することがある)も例示できる。
方法2−2の場合、前記剥離層表面への粘着剤層形成用組成物の塗布及び(前記塗膜の)乾燥は、第一の粘着剤層12を形成するときの剥離層への粘着剤層形成用組成物の塗布及び乾燥と、同様の方法で行うことができる。また、前記塗膜への毛状体151の植毛は、方法2−1の場合と同様の方法で行うことができる。
以上の工程をすべて行うことで、緩衝テープ1が得られる。なお、上記の各工程においては、基材11や、基材11上に第一の粘着剤層12等の何らかの層が形成されたものを、ロール状に巻き取った状態から繰り出して、さらにいずれかの層を形成した後、さらにロール状に巻き取るようにする、所謂ロールトゥロール方式で、緩衝テープ1を製造することもできる。
本発明に係る緩衝テープは、図1に示すものに限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内において、一部構成が適宜変更、省略又は追加されたものであってもよい。
本発明に係る緩衝テープは、上述のように植毛層での滑り性が高く、例えば、「JIS K7125:1999」に準拠した植毛層の樹脂部材に対する動摩擦力は10N以下であることが好ましく、5N以下であることがより好ましい。
また、本発明に係る緩衝テープは、上述のように延伸性を有し、例えば、幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に延伸し、破断したときの破断強度が好ましくは5N/15mm以上、より好ましくは10N/15mm以上、破断伸度が好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上のものとすることができる。
そして、本発明に係る緩衝テープは、例えば、幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に20%延伸してから1分後の残留応力が、10N/15mm以下であることが好ましく、8N/15mm以下であることがより好ましい。
これら延伸時の物性は、緩衝テープを凸状の曲面部及び角部へ貼付した場合の剥がれの抑制効果と、凹状の曲面部及び角部へ貼付した場合のしわの発生抑制効果の尺度となるものである。
また、本発明に係る緩衝テープは、「JIS K7181」に準拠した、前記基材の25%圧縮時の圧縮応力が、0.1MPa以下であることが好ましい。このような圧縮応力であることにより、樹脂部材の組み込み部での擦れ、傷付き、きしみ音の発生等の不具合をより低減できる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例における緩衝テープの各特性は、以下の方法で測定、評価した。
(動摩擦力)
緩衝層(植毛層、不織布)のポリプロピレン板(PP(コウベポリシート)型番PP−N−BN)に対する動摩擦力(N)を、「JIS K7125:1999」に準拠し、面荷重1kgf(9.80665N)、テストスピード10mm/分として測定した。
(残留応力)
幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に20%延伸したときの残留応力(N/15mm)を、延伸直後、並びに延伸後1分、5分及び10分の段階で測定し、応力緩和を評価した。
(引張物性)
幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に延伸し、引張物性として、緩衝テープが破断したときの強度(破断強度、N/15mm)と、緩衝テープの伸度(破断伸度、%)とを、それぞれ測定した。
(圧縮応力)
緩衝層(植毛層、不織布)の圧縮応力を、「JIS K7181」に準拠して測定した。
[実施例1]
図1に示す構成の緩衝テープを製造した。
基材としては、低密度ポリエチレンを主成分とし、厚さが50μmの透明のものを用いた。第一の粘着剤層及び第二の粘着剤層としては、アクリル系粘着剤で構成され、厚さが30μmであるものを形成し、粘着剤の塗布量を30g/mとした。毛状体としては、低密度ポリエチレン繊維で、繊維径が20μm、繊維長が0.4mmであるものを用い、これを静電植毛法によって約5×10本/cmとなるように植毛して、厚さが0.4mmである植毛層を形成した。剥離材としては剥離紙「SP−8LKシロ」(リンテック社製)を用いた。
得られた緩衝テープの評価結果を表1に示す。
[比較例1]
ポリエチレン製で、厚さが1.0mmの不織布に、実施例1の第一の粘着剤層と同様の粘着剤層を形成して、前記不織布を緩衝層とする緩衝テープを製造した。
得られた緩衝テープの評価結果を表1に示す。
Figure 0006339387
表1に示すように、実施例1の緩衝テープは、動摩擦力が小さく、滑り性が高かった。また、20%延伸時の残留応力は、各段階でいずれも低かった。また、引張物性は、破断強度及び破断伸度のいずれもが、十分な大きさであった。このように、実施例1の緩衝テープは、車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付されるものとして、滑り性が高く、また、20%延伸時の残留応力や引張物性の評価結果から明らかなように、切り込みを入れなくても、曲面部又は角部へ貼付した場合の剥がれやしわの発生が抑制される程度の十分な性能を有していた。さらに、実施例1の緩衝テープは、緩衝層が不織布ではないため、裁断時や使用時に繊維くず等の塵の発生が抑制されていた。そして、実施例1の緩衝テープは、圧縮応力が低いため、車両への組み込み後、3次曲面を有する樹脂部材同士の接合部に柔軟に適合でき、樹脂部材の干渉低減に有効なものであった。
これに対して、比較例1の緩衝テープは、延伸性が乏しく、20%延伸時の残留応力は測定できず、取り扱い難いものであった。また、比較例1の緩衝テープは、緩衝層が不織布であるため、裁断時や使用時に繊維くずが発生した。
本発明は、車両製造時に樹脂部材に貼付する緩衝テープとして利用可能である。
1・・・緩衝テープ、11・・・基材、11a・・・基材の表面、11b・・・基材の裏面、12・・・第一の粘着剤層、13・・・剥離材、14・・・第二の粘着剤層、14a・・・第二の粘着剤層の表面、15・・・植毛層、15a・・・植毛層の表面、151・・・毛状体

Claims (1)

  1. 車両への組み込み時及び組み込み後の、組み込み対象の樹脂部材のエッジ部とその周辺に貼付される緩衝テープであって、
    基材の両面に粘着剤層が積層され、一方の前記粘着剤層に樹脂製の毛状体が植毛されてなる植毛層を備え
    幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に延伸し、破断したときの破断強度が5N/15mm以上、
    破断伸度が40%以上、
    幅15mmの緩衝テープを流れ方向(MD方向)に20%延伸してから1分後の残留応力が、10N/15mm以下であることを特徴とする緩衝テープ。
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