JP2019126953A - 防犯用ウィンドウフィルム - Google Patents

防犯用ウィンドウフィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2019126953A
JP2019126953A JP2018009333A JP2018009333A JP2019126953A JP 2019126953 A JP2019126953 A JP 2019126953A JP 2018009333 A JP2018009333 A JP 2018009333A JP 2018009333 A JP2018009333 A JP 2018009333A JP 2019126953 A JP2019126953 A JP 2019126953A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
adhesive layer
pressure
sensitive adhesive
crime prevention
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018009333A
Other languages
English (en)
Inventor
大貴 福田
Daiki Fukuda
大貴 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2018009333A priority Critical patent/JP2019126953A/ja
Publication of JP2019126953A publication Critical patent/JP2019126953A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、良好な防犯性能および外観を有し、かつ施工性が向上した防犯用ウィンドウフィルムを提供することを目的とする。【解決手段】第1のポリエチレンテレフタレートフィルム、第1の粘着剤層、第2のポリエチレンテレフタレートフィルム、第2の粘着剤層、第3のポリエチレンテレフタレートフィルムおよび第3の粘着剤層がこの順に積層され、前記第1、第2および第3のポリエチレンテレフタレートフィルムの厚さがそれぞれ80〜120μmである、防犯用ウィンドウフィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、防犯用ウィンドウフィルムに関する。
空き巣など窓から住居内に侵入する犯罪を防止する目的として、防犯用ウィンドウフィルムが上市されている。これは、窓にフィルムを施工することでガラス開口部の破壊・貫通を大幅に遅らせ、建物の防犯対策を図るものである。
防犯用ウィンドウフィルムにおいて、引裂力、引張強さ等の防犯性能を向上させるためには、積層するフィルムの数を増やすこと、積層するフィルムの厚さを厚くすること等により、防犯用ウィンドウフィルム全体の厚さを厚くすることが有効である。しかしながら、フィルム全体の厚さを厚くすると、製造時にロールへの巻き取りが困難になる等、加工性が低下したり、使用時にフィルムが硬すぎて取り扱いが困難になり、施工しづらい等の問題が生じる場合がある。
上記問題に鑑み、特許文献1では、140〜240μmの厚さを有するポリエチレンテレフタレートフィルムが2層積層されてなる防犯用ウィンドウフィルムが、防犯性能、加工性および施工性をバランスよく兼ね備えることが記載されている。
特開2016−155232号公報
しかしながら、特許文献1に記載の防犯用ウィンドウフィルムは、依然としてフィルムが硬いために取扱いづらく、水貼り後にスキージ等で施工液を除去するのに多大な労力を要する等、施工性が十分に高いとは言えなかった。
そこで、本発明は、良好な防犯性能および外観を有し、かつ施工性が向上した防犯用ウィンドウフィルムを提供することを目的とする。
本発明は、第1のポリエチレンテレフタレートフィルム、第1の粘着剤層、第2のポリエチレンテレフタレートフィルム、第2の粘着剤層および第3のポリエチレンテレフタレートフィルムがこの順に積層され、第1、第2および第3のポリエチレンテレフタレートフィルムの厚さがそれぞれ80〜120μmである、防犯用ウィンドウフィルムである。
本発明によれば、良好な防犯性能および外観を有し、かつ施工性が向上した防犯用ウィンドウフィルムが得られる。
本発明の一実施形態の防犯用ウィンドウフィルムを示す断面模式図である。 本発明の他の実施形態の防犯用ウィンドウフィルムを示す断面模式図である。
本発明の一実施形態に係る防犯用ウィンドウフィルムは、第1のポリエチレンテレフタレートフィルム、第1の粘着剤層、第2のポリエチレンテレフタレートフィルム、第2の粘着剤層、第3のポリエチレンテレフタレートフィルムおよび第3の粘着層がこの順に積層され、第1、第2および第3のポリエチレンテレフタレートフィルムの厚さがそれぞれ80〜120μmである。
上述したように、特許文献1に記載の防犯用ウィンドウフィルムは、依然としてフィルムが硬いために取扱いづらく、水貼り後にスキージ等で施工液を除去するのに多大な労力を要する等、施工性が十分に高いとは言えなかった(後述の比較例1参照)。そこで、本発明者は、鋭意検討した結果、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム1層あたりの厚さおよびその積層数のバランスを適切なものとすることで、防犯性能や外観を損なうことなく、施工性を向上できることを見出した。すなわち、PETフィルム1層あたりの厚さを80〜120μmとし、さらに当該範囲を満たすPETフィルムを3層積層することで、良好な防犯性能および外観を有し、かつ施工性が向上した防犯用ウィンドウフィルムが得られることを見出した。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の一実施形態の防犯用ウィンドウフィルム10を示す断面模式図である。図1の防犯用ウィンドウフィルム10は、第1のPETフィルム11、第1の粘着剤層12、第2のPETフィルム13、第2の粘着剤層14、第3のPETフィルム15および第3の粘着剤層16がこの順に積層してなる。
本発明に係る防犯用ウィンドウフィルムは、第1のPETフィルム11、第1の粘着剤層12、第2のPETフィルム13、第2の粘着剤層14、第3のPETフィルム15および第3の粘着剤層16がこの順に配置される限り、その他の機能層を有していてもよい。その他の機能層としては、剥離ライナー、ハードコート層、熱線遮蔽層、反射防止層、紫外線遮蔽層、印刷層などが挙げられる。
したがって、例えば図2に示すように、第3の粘着剤層16上に剥離ライナー17をさらに設けた構成としてもよい。また、図2に示すように、第1のPETフィルム11上にハードコート層18をさらに設けた構成としてもよい。ハードコート層を設けることにより、防犯用ウィンドウフィルムの耐擦傷性等を向上させることができる。すなわち、本発明の好ましい一実施形態は、第1のポリエチレンテレフタレートフィルムの第1の粘着剤層が積層された面とは反対側の面上に、ハードコート層がさらに積層されてなる、防犯用ウィンドウフィルムである。なお、当該実施形態において、被着体に貼付された後のフィルム表面にはハードコート層が配置される。
防犯用ウィンドウフィルムは、被着体の外観を損なわないよう、透明であることが好ましい。なお、本明細書において「透明」とは、可視光領域における透過率が60%以上(上限値100%)であることをいい、80%以上(上限値100%)であることが好ましい。防犯用ウィンドウフィルムの透過率は、JIS A5759:2016(建築窓ガラス用フィルム−可視光線透過率試験)に記載の試験方法により測定することができる。
本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性の測定等は、室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で行う。
[防犯用ウィンドウフィルムの構成]
(ポリエチレンテレフタレートフィルム)
本発明の防犯用ウィンドウフィルムにおいて、第1、第2および第3のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの厚さは、80〜120μmである。80μm未満の場合、フィルム全体の厚さを確保するために粘着剤層の層数を増やす必要があるが、これによって、フィルムの外観の悪化(透過像のゆがみ)が生じたり、水貼り後にスキージ等で施工液を除去しにくくなるおそれがある。また、120μm超の場合、フィルムが硬くなって取扱いづらくなるほか、水貼り後に施工液を除去するのに多大な労力を要し、施工性が低下する(後述の比較例3参照)。第1、第2および第3のPETフィルムの膜厚は、同一であっても異なっていてもよいが、好ましくは同一である。
第1、第2および第3のPETフィルムの厚さの合計は、好ましくは240〜360μmであり、より好ましくは280〜360μmであり、さらにより好ましくは300〜320μmである。上記範囲内であれば、防犯性能、加工性および施工性をバランスよく達成しやすい傾向にある。
PETフィルムは、収縮しにくく、曲げ剛性が高いことから、二軸延伸されていることが好ましい。また、PETフィルムは、Tダイ押出成形等、公知の方法で未延伸の樹脂フィルムを製造した後、逐次二軸延伸、同時二軸延伸等の公知の方法を用いて製造したものを使用することができる。
なお、本発明において、第1、第2および第3のPETフィルムは、被着体に貼付された後に防犯性能に寄与するものに限られる。したがって、剥離ライナーがPETフィルムである場合、当該剥離ライナーは第1、第2および第3のPETフィルムには含まれない。
(粘着剤層)
本発明の防犯用ウィンドウフィルムにおいて、第1、第2および第3の粘着剤層には、ウィンドウフィルムの分野で通常使用される粘着剤を使用することができ、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤等が挙げられる。中でも、耐候性の観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。これらの粘着剤は、エマルション型、溶剤型および無溶剤型のいずれであってもよい。
粘着剤の重量平均分子量は、好ましくは30万〜200万、より好ましくは50万〜150万である。なお、ここで「重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
アクリル系粘着剤としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル系共重合体としては、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、活性水素を有する官能基を含む単量体と、任意で用いられる他の単量体との共重合体が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」および「メタクリル酸」の両方を含む概念である。
アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
活性水素を有する官能基を含む単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピル等の(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和結合を有するカルボン酸等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
任意で用いられる前記他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン;塩化ビニル、ビニリデンクロリド等のハロゲン化オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系単量体;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド等のN,N−ジアルキル置換アクリルアミド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体の共重合形態は、特に限定されず、ランダム共重合体、ブロック共重合体およびグラフト共重合体のいずれであってもよい。
粘着剤は、架橋処理されたものであってもよい。架橋処理に用いられる架橋剤は特に限定されず、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。架橋剤の使用量は、その種類にもよるが、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対して、例えば0.01〜20質量部であってもよく、例えば0.1〜10質量部であってもよい。
粘着剤層には、必要に応じて、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、シランカップリング剤、充填剤等のその他の成分が含まれていてもよい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の防犯用ウィンドウフィルムにおいて、第3の粘着剤層は紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
第1、第2および第3の粘着剤層の厚さは、それぞれ、好ましくは5〜100μmであり、より好ましくは10〜50μmである。第1、第2および第3の粘着剤層の厚さは、同一であっても異なっていてもよいが、第1および第2の粘着剤層の厚さは同一であることが好ましい。
(剥離ライナー)
剥離ライナーとしては、特に制限されず、ウィンドウフィルムの分野で通常使用されるものであってよい。剥離ライナーとしては、例えば、紙基材またはフィルム基材の表面に剥離層が設けられたものが挙げられる。
紙基材としては、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙、上質紙等の各種紙材が例示できる。また、フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート等の各種樹脂フィルムが挙げられる。紙基材およびフィルム基材には、填料等の充填剤が含有されていてもよい。
剥離層としては、シリコーン、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤を含有するものが挙げられる。
剥離ライナーの厚さは、通常10〜400μm程度である。また、上記の剥離層が設けられる場合の当該剥離層の厚みは、通常0.01〜5μm程度である。
(ハードコート層)
ハードコート層は、第1のPETフィルム上に直接形成してもよく、第1のPETフィルム上にプライマー層を設け、当該プライマー層の上にハードコート層を形成してもよい。
ハードコート層としては、ウィンドウフィルムの分野で通常使用されるものを用いることができ、例えば、アクリル系またはシリコーン系ハードコート層が挙げられる。ハードコート層は、適宜の塗工液を紫外線硬化または熱硬化させること等により形成することができる。
プライマー層の上にハードコート層を形成する場合、プライマー層としては、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ゴム系等のプライマー層を適宜用いることができる。プライマー層の厚さは、例えば0.1〜10μmであってもよく、例えば0.5〜5μmであってもよい。
ハードコート層の厚さは、耐擦傷性やフィルムの硬さの観点から、0.1〜20μmであることが好ましい。
[防犯用ウィンドウフィルムの貼付方法]
図2の防犯用ウィンドウフィルム10を窓ガラス等の被着体に貼付する場合、まず剥離ライナー17を剥離して第3の粘着剤層16を露出させ、当該第3の粘着剤層16を被着体に接着させることにより貼付するとよい。ここで、第3の粘着剤層16と被着体との界面に界面活性剤を水に添加した施工液を介して貼付し、その後施工液をスキージと呼ばれる治具を用いて掻きだす、いわゆる水貼りと呼ばれる方法により貼付してもよい。
[防犯用ウィンドウフィルムの特性]
本発明の防犯用ウィンドウフィルムの全体の厚さの下限は、好ましくは350μm以上であり、より好ましくは355μm以上である。350μm以上であれば、十分な防犯性能を確保することができる。また、全体の厚さの上限は、好ましくは500μm以下であり、より好ましくは400μm以下である。ここで、「全体の厚さ」とは、被着体に貼付された状態でのフィルム全体の厚さを意味する。したがって、例えば、本発明の防犯用ウィンドウフィルムが剥離ライナーを含む場合、剥離ライナーの厚さは当該全体の厚さには含まれない。
本発明の防犯用ウィンドウフィルムにおいて、防犯性能に実質的に寄与するPETフィルムは3層であることが好ましい。ここで、「防犯性能に実質的に寄与するPETフィルム」とは、被着体に貼付された後に被着体上に存在し、かつ厚さが50μm以上であるフィルムをいう。すなわち、本発明の防犯用ウィンドウフィルムは、上記第1、第2および第3のPETフィルム以外に、防犯性能に実質的に寄与するPETフィルムを含まないことが好ましい。したがって、本発明の一実施形態に係る防犯用ウィンドウフィルムは、第1のポリエチレンテレフタレートフィルム、第1の粘着剤層、第2のポリエチレンテレフタレートフィルム、第2の粘着剤層、第3のポリエチレンテレフタレートフィルムおよび第3の粘着剤層がこの順に互いに隣接して積層されてなる。
本発明に係る防犯用ウィンドウフィルムについて、JIS K7128−1:1998(トラウザー引裂法)に準拠して測定した引裂力は、9N以上であることが好ましい(上限値:例えば20N以下)。また、JIS A5759:2016に準拠して測定した引張強さは、800N/25mm以上であることが好ましい(上限値:例えば2500N/25mm以下)。また、JIS A5759:2016に準拠して測定した伸びは、60%以上であることが好ましい(上限値:例えば300%以下)。ここで、防犯用ウィンドウフィルムが剥離ライナーを備えるものである場合には、当該剥離ライナーを剥がした状態で、引裂力、引張強さおよび伸びを測定する。上記範囲を満たす防犯用ウィンドウフィルムを被着体(例えば、窓ガラスの屋内側)に貼付した場合、十分な防犯性能を達成することができる。
本発明に係る防犯用ウィンドウフィルムの像鮮明度は、80%以上であることが好ましい(上限値:100%)。上記範囲を満たす防犯用ウィンドウフィルムを被着体に貼付した場合、被着体の外観が損なわれない。なお、像鮮明度は、後述する実施例に記載された方法に基づいて測定される値を採用するものとする。
本発明に係る防犯用ウィンドウフィルムの圧縮応力の値は、1.5N/25mm以下であることが好ましい。上記範囲を満たす防犯用ウィンドウフィルムは、柔軟性に優れ、取扱いやすい(すなわち、ハンドリング性が良好である)。ゆえに、被着体への貼付が容易であり、施工性に優れる。また、圧縮応力の下限値は、特に制限されないが、好ましくは0.5N/25mm以上である。なお、圧縮応力は、後述する実施例に記載された方法に基づいて測定される値を採用するものとする。
[防犯用ウィンドウフィルムの製造方法]
上記の防犯用ウィンドウフィルムは、例えば次のようにして製造することができる。まず、第1のPETフィルムの片面上に粘着剤層形成用組成物を塗布して乾燥させることにより第1の粘着剤層を形成する。
粘着剤層形成用組成物としては、粘着剤層を構成する上記の材料を適宜の溶媒に溶解または懸濁したものを使用することができる。溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
粘着剤層形成用組成物の塗布は、公知の方法で行えばよく、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等の各種コーターを用いる方法が挙げられる。
粘着剤層形成用組成物の塗布量は、乾燥後の粘着剤層の厚さが上述した範囲となるよう、適宜調節すればよい。粘着剤層形成用組成物の乾燥条件は、特に限定されないが、温度は例えば70〜130℃であってもよく、時間は例えば1〜5分であってもよい。
続いて、第1の粘着剤層に第2のPETフィルムを重ねてラミネートする。これにより、第1の粘着剤層を介して第1のPETフィルムと第2のPETフィルムとを貼り合せた積層体が得られる。
続いて、この積層体の第2のPETフィルムの、第1の粘着剤層が積層された面とは反対側の面上に、上記と同様にして第2の粘着剤層を形成する。
続いて、第2の粘着剤層に第3のPETフィルムを重ねてラミネートする。これにより、第1のPETフィルム、第1の粘着剤層、第2のPETフィルム、第2の粘着剤層および第3のPETフィルムがこの順に積層された積層体を得ることができる。
上記積層体に第3の粘着剤層および剥離ライナーをさらに積層してもよい。例えば、上記積層体の第3のPETフィルムの第2の粘着剤層が積層された面とは反対側の面上に、粘着剤層形成用組成物を塗布して乾燥させることにより、第3の粘着剤層を形成し、これに剥離ライナーを積層する。あるいは、剥離ライナーの片面上に粘着剤層形成用組成物を塗布して乾燥させることにより第3の粘着剤層を形成し、これを上記の積層体の第3のPETフィルムに接着してもよい。これにより、窓ガラス等の被着体に貼付するための粘着剤層(第3の粘着剤層)を有する防犯用ウィンドウフィルムを得ることができる。
防犯用ウィンドウフィルムがハードコート層を有する場合には、上記のようにして製造した防犯用ウィンドウフィルムの第1のPETフィルム上にハードコート層を形成してもよいし、予め片面上にハードコート層を形成したPETフィルムを第1のPETフィルムとして用いて防犯用ウィンドウフィルムを製造してもよい。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<防犯用ウインドウフィルムの製造>
[実施例1]
厚さ100μmの第1のPETフィルム(ルミラー(登録商標)T−60、東レ株式会社製)上に、アクリル系粘着剤(ブチルアクリレート/アクリル酸=90質量部/10質量部の共重合体(重量平均分子量60万)100質量部、イソシアネート系架橋剤1質量部)の溶液を乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥させて、第1の粘着剤層を形成した。続いて、第1の粘着剤層上に厚さ100μmの第2のPETフィルム(同上)をラミネートした。続いて、第2のPETフィルム上に、上記のアクリル系粘着剤を上記と同様に塗布して乾燥させ、厚さが15μmの第2の粘着剤層を形成した。続いて、第2の粘着剤層上に厚さ100μmの第3のPETフィルム(同上)をラミネートし、厚さ100μmのPETフィルムを3層備える積層体を製造した。当該積層体の第3のPETフィルム上に厚さ25μmの第3の粘着剤層を形成し、厚さ25μmの剥離ライナーをラミネートすることにより、全体厚さ(剥離ライナーの厚さを除く)が355μmの防犯用ウィンドウフィルム1を製造した。
[比較例1]
実施例1の積層体の製造において、厚さ188μmのPETフィルム(ルミラー(登録商標)T−60、東レ株式会社製)を用い、実施例1と同様にしてPETフィルムおよび粘着剤層を交互に積層し、厚さ188μmのPETフィルムを2層備える積層体を製造した。当該積層体の片面に厚さ25μmの粘着剤層を形成し、厚さ25μmの剥離ライナーをラミネートすることにより、全体厚さ(剥離ライナーの厚さを除く)が416μmの防犯用ウィンドウフィルム2を製造した。
[比較例2]
実施例1の積層体の製造において、厚さ50μmのPETフィルム(ルミラー(登録商標)T−60、東レ株式会社製)を用い、実施例1と同様にしてPETフィルムおよび粘着剤層を交互に積層し、厚さ50μmのPETフィルムを6層備える積層体を製造した。当該積層体の片面に厚さ25μmの粘着剤層を形成し、厚さ25μmの剥離ライナーをラミネートすることにより、全体厚さ(剥離ライナーの厚さを除く)が400μmの防犯用ウィンドウフィルム3を製造した。
[比較例3]
実施例1の積層体の製造において、厚さ125μmのPETフィルム(ルミラー(登録商標)T−60、東レ株式会社製)を用い、実施例1と同様にしてPETフィルムおよび粘着剤層を交互に積層し、厚さ125μmのPETフィルムを3層備える積層体を製造した。当該積層体の片面に厚さ25μmの粘着剤層を形成し、厚さ25μmの剥離ライナーをラミネートすることにより、全体厚さ(剥離ライナーの厚さを除く)が430μmの防犯用ウィンドウフィルム4を製造した。
<防犯用ウィンドウフィルムの評価>
上記で製造した防犯用ウィンドウフィルム1〜4について、防犯性能として引裂力、引張強さおよび伸び、外観として像鮮明度、施工性として圧縮応力、スキージ作業性およびハンドリング性を評価した。
(引裂力)
JIS K7128−1:1998に規定されたトラウザー法に準拠して引裂力を測定した。試験速度は200mm/分とした。
(引張強さ・伸び)
JIS A5759:2016に準拠して引張強さおよび伸びを測定した。
(像鮮明度)
防犯用ウィンドウフィルムから剥離ライナーを剥離して粘着剤層を露出させ、24時間後、粘着剤層の粘着面側における、0.125mmのくし幅の光学くしによる像鮮明度を測定した。ここで、像鮮明度は、値が大きいほど像のゆがみがなく鮮明であることを表す。像鮮明度は、JIS K7374:2007の透過法に準じて測定され、本明細書では、像鮮明度測定器(試験例ではスガ試験機社製のICM−1DP)を用いて測定した値とする。
(圧縮応力・ハンドリング性)
幅25mm×長さ300mmのサイズの防犯用ウィンドウフィルムを準備し、粘着剤層が内側になるように長辺の両端から10mmの部分を重ねてループを作り、重ねた部分を引張試験機のヘッドに挟み、フィルムを吊り下げた。次に、固定した水平台とヘッド部の距離が60mmになるまでフィルムを圧縮し、60mmに達した際にフィルムから受ける応力のピーク値を測定した。
圧縮応力が1.5N/25mm以下であるフィルムは、柔軟性に優れ、取扱いやすい(表1中、ハンドリング性「○」と表記する)。一方、圧縮応力が1.5N/25mmを超えるフィルムは、柔軟性に乏しく、取扱いにくい(表1中、ハンドリング性「×」と表記する)。
(スキージ作業性)
防犯用ウィンドウフィルムから剥離ライナーを剥離し、露出した粘着剤層面および被着体であるガラスのフィルム貼付面に、施工液としての水を噴霧した後、ガラスに貼付した。貼付後、スキージを用いて施工液をフィルム外に排出し、以下の判定基準によりスキージ作業性を判定した。
○:施工液の掻き出しを容易に行うことができる
×:施工液の掻き出しを容易に行うことができない。
表1に示すように、実施例1のウィンドウフィルムは、防犯性能、外観および施工性において良好な結果を示した。
一方、比較例1および比較例3のウィンドウフィルムは、施工性(圧縮応力、ハンドリング性、スキージ作業性)に乏しい結果であった。また、比較例2のウィンドウフィルムは、粘着剤層の数が多いため粘着剤面にゆがみが確認され、外観(像鮮明度)に乏しい結果であった。
10 防犯用ウィンドウフィルム
11 第1のPETフィルム
12 第1の粘着剤層
13 第2のPETフィルム
14 第2の粘着剤層
15 第3のPETフィルム
16 第3の粘着剤層
17 剥離ライナー
18 ハードコート層

Claims (4)

  1. 第1のポリエチレンテレフタレートフィルム、第1の粘着剤層、第2のポリエチレンテレフタレートフィルム、第2の粘着剤層、第3のポリエチレンテレフタレートフィルムおよび第3の粘着剤層がこの順に積層され、
    前記第1、第2および第3のポリエチレンテレフタレートフィルムの厚さがそれぞれ80〜120μmである、防犯用ウィンドウフィルム。
  2. 全体の厚さが350μm以上である、請求項1に記載の防犯用ウィンドウフィルム。
  3. 前記第1のポリエチレンテレフタレートフィルムの前記第1の粘着剤層が積層された面とは反対側の面上に、ハードコート層がさらに積層されてなる、請求項1または2に記載の防犯用ウィンドウフィルム。
  4. 前記第1のポリエチレンテレフタレートフィルム、第1の粘着剤層、第2のポリエチレンテレフタレートフィルム、第2の粘着剤層、第3のポリエチレンテレフタレートフィルムおよび第3の粘着剤層がこの順に互いに隣接して積層されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の防犯用ウィンドウフィルム。
JP2018009333A 2018-01-24 2018-01-24 防犯用ウィンドウフィルム Pending JP2019126953A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018009333A JP2019126953A (ja) 2018-01-24 2018-01-24 防犯用ウィンドウフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018009333A JP2019126953A (ja) 2018-01-24 2018-01-24 防犯用ウィンドウフィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019126953A true JP2019126953A (ja) 2019-08-01

Family

ID=67470980

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018009333A Pending JP2019126953A (ja) 2018-01-24 2018-01-24 防犯用ウィンドウフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019126953A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001171060A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Mitsubishi Polyester Film Copp 窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルム
JP2002036441A (ja) * 2000-07-19 2002-02-05 Lintec Corp ハードコートフィルム
JP2013199051A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001171060A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Mitsubishi Polyester Film Copp 窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルム
JP2002036441A (ja) * 2000-07-19 2002-02-05 Lintec Corp ハードコートフィルム
JP2013199051A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
株式会社グラセックホームページ, JPN7021003901, 23 October 2017 (2017-10-23), JP, pages 「防犯フィルムの構造」, ISSN: 0004736506 *

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5271770B2 (ja) 不燃性化粧シート
JP6154054B2 (ja) 粘着剤層付偏光フィルム、その製造方法、および画像表示装置
EP3170874B1 (en) Polyvinylidene fluoride resin adhesive film
JP6495000B2 (ja) 繊維シート積層体の施工方法
JP5885051B2 (ja) 粘着テープ及び部材の製造方法
JP7300883B2 (ja) 鋼材被覆用積層体、前記積層体を備えた鋼構造物、及び鋼構造物の保護又は補修方法
JP2015147396A (ja) 粘着剤付き化粧シート
JP5135785B2 (ja) 湾曲部貼付粘着シート、その製造方法及び貼付方法
JP2019126953A (ja) 防犯用ウィンドウフィルム
JP5128830B2 (ja) フレキシブルフェイス貼付用マーキングシート及びその製造方法
JP6912141B2 (ja) 粘着シート、及び粘着シートの製造方法
JP5038605B2 (ja) ウィンドウ用フィルムおよびその貼着方法、並びに飛散防止用フィルムおよび防犯用フィルム
JP2016155232A (ja) 防犯用フィルム
JP7150675B2 (ja) 成形用シート、成形品、ボルトナットの保護又は補修方法、及び鋼構造物の保護又は補修方法
JP2021014065A (ja) 型板ガラス用飛散防止フィルム
JP7408461B2 (ja) 屋外用粘着シート
JP6830342B2 (ja) 粘着シート
JP6666748B2 (ja) 防水用両面粘着テープ及び携帯情報端末機器
JP6856301B2 (ja) 粘着シート
JP2008201920A (ja) 金属化粧板用積層粘着シート
JPH09169963A (ja) 装飾用粘着シート
JP6225377B2 (ja) 粘着テープ及び積層粘着テープ
JP2013203222A (ja) 防錆方法
JP2000265123A (ja) マーキングフィルム及び複合マーキングフィルム
JP6940423B2 (ja) 赤外線反射フィルムおよび赤外線反射フィルムの被着体への貼付方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210928

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220329