複合装置、複写装置、プリンタ装置、スキャナ装置等の画像処理装置は、操作部に、操作内容や画像処理装置からユーザに情報を通知する表示部が設けられている。
そして、画像処理装置は、一般的に、画像処理装置全体の制御や画像処理を実行するメイン制御部が画像処理装置の本体に設けられ、操作部は、操作部の操作内容を取得してメイン制御部へ送ったり、メイン制御部からの指示応じてLED(Light Emitting Diode)の点灯制御やブザー音等の鳴動制御等を行う操作制御部をそなえている。そして、メイン制御部は、表示制御部を備えて、表示部の表示制御を行っている。
ところが、近年、画像処理装置におけるコスト低減化の要求から、構成部品数を削減するために、従来、メイン制御部が搭載していた表示制御部を、操作部に搭載させ、操作部の表示制御部から操作制御部を経由して表示部の制御を行うようになってきている。
このように表示制御部を操作部に移管して制御を行うと、電源投入後に、初期画面を表示するまでの時間が長くかかるという問題があった。
すなわち、例えば、表示部として、LCD(Liquid Crystal Display)を用いている場合、表示制御部に、画像データを長距離伝送のためのトランスミッタを設け、操作部にトランスミッタからの画像データを受け取るレシーバ、LCDの制御を行う表示制御部としてマイクロコンピュータ(以下、適宜、マイコンという。)、画像データのLCDへの送信タイミングを決定するバススイッチ等を設けることとなる。
そして、電源がオンされると、メイン制御部は、「ブートローダ→U−Boot→カーネル」の順で立ち上がる。メイン制御部は、ブートローダの立ち上がりでデータを送信することができ、メイン制御部のCPU(Central Processing Unit )からトランスミッタへ画像データを送り、トランスミッタが操作部のレシーバへ画像データを送信する。
また、LCDの表示においては、「電源オン→クロック信号の入力→バックライトのオン」というシーケンスを守る必要がある。さらに、電源がオン(ON)になってからクロック信号が立ち上がるまでに、得て固有の起動時間(例えば、○○秒)という時間制約があり、また、クロック信号が立ち上ってからバックライトをオンするまでの時間(クロック信号の入力回数○○回以上)にも制約がある。また、これらの時間は、LCDによって異なる。
すなわち、電源がオンしてから、クロック信号を立ち上げるタイミングとバックライトをオンするタイミングを制御する必要がある。ところが、操作部の操作制御部や表示制御部に用いられているマイコンは、クロックを検知する機能を有していないため、主制御部から指示を受ける必要がある。マイコンが、メイン制御部からの指示を受けるためには、カーネルが起動してメイン制御部とマイコンの通信パスが開通するのを待つ必要がある。この通信パス開通後、表示部であるLCDの電源をオンにし、バススイッチに画像データの送信を指示して、バックライトを点灯させることでLCDの表示を行う。これらの制御においては、カーネルが起動してメイン制御部とマイコンの通信パスが開通するのを待つ必要があるため、LCDを表示させるまでに時間が必要であり、電源が投入済みであることをユーザが確認できるまでに時間がかかるという問題があった。
そこで、従来、表示データを格納する表示データ記憶手段と、電源投入時に主制御部から送出されたリセット信号が主制御部のリセット処理が終了した旨を示すリセット解除状態である場合に、前記表示データ記憶手段に格納された前記表示データを読取るためのアドレスを示すアドレス信号と、前記表示データを読取るタイミングを示すトリガー信号と、前記表示データの表示が有効である旨を示す有効期間信号と、前記表示データを表示するタイミングを示す表示タイミング信号とを送出する表示制御手段と、前記表示制御手段から送出された前記トリガー信号に基づいて、前記アドレス信号に対応する前記表示データを前記表示データ記憶手段から読取る表示データ読取手段と、前記表示制御手段から送出された前記有効期間信号と前記表示タイミング信号とに基づいて、前記表示データ読取手段によって読取られた前記表示データを表示する表示手段と、を備える画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
すなわち、この従来技術は、電源投入時に、主制御部から送出されたリセット信号に応じて、主制御部の初期処理の終了を待つことなく、表示データ記憶手段から読み取った表示データを表示手段に表示することで、電源投入後に、初期画面を表示部に表示するまでの時間の短縮を図っている。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
図1〜図5は、本発明の画像表示装置、画像処理装置、画像表示方法及び画像表示プログラムの第1実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像表示装置、画像処理装置、画像表示方法及び画像表示プログラムの第1実施例を適用した画像処理装置1の要部ブロック図である。
図1において、画像処理装置1は、コントローラ(主制御部)10、操作部20及びLCD30等を備えており、複合装置、複写装置、プリンタ装置、スキャナ装置等の画像処理装置である。画像処理装置1は、コントローラ10の制御下で、画像処理装置1の各部を制御して、各種画像処理、例えば、コピー処理、プリント処理、スキャナ処理等を実行する。
LCD(表示手段)30は、詳細には図示しないが、LCD面と駆動回路及びバックライトとライト駆動回路等を備えており、操作部20に搭載されていてもよいし、別構成であってもよい。
LCD30は、操作部20からの画像データと制御信号によってデータを表示出力する。
コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit )11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13及びトランスミッタ14等を備えており、CPU11は、LCDコントローラ11aを搭載している。
操作部20は、レシーバ21、バススイッチ22及びマイコン23等を搭載しており、コントローラ10及びLCD30に接続されている。
ROM12は、OS(Operating System)、画像処理装置1としての基本プログラム、本発明の画像表示プログラム及び必要なシステムデータ等を格納している。特に、ROM12は、画像処理装置1の電源がオンされたときに、LCD30に表示させる初期表示データが格納されている。
CPU11は、ROM12内のプログラムに基づいて、RAM13をワークメモリとして利用して、画像処理装置1の各部を制御して、画像処理装置としての基本処理を実行する。また、CPU11は、ROM12内の画像表示プログラムに基づいて、画像処理装置1の電源がオンされたときのLCD30の初期表示の画像表示方法を実行する。
LCDコントローラ(データ出力制御手段)11aは、LCD30に表示させる表示データをトランスミッタ14に渡し、特に、電源オン時に、ROM12内の初期表示データを読み出して、トランスミッタ14に渡す。
トランスミッタ(データ出力手段)14は、操作部20のレシーバ21に、データバスとクロック信号線で接続されている。トランスミッタ14は、LCDコントローラ11aから受け取った画像データを、クロック信号(所定のタイミング信号)及びデータバス信号(初期表示データ)として、レシーバ21へ送信する。
レシーバ(信号切換手段)21は、クロック信号とデータバス信号がトランスミッタ14から入力されると、電源起動時には、画像データのクロック信号とデータバス信号の適否を判定して、適切であると判定すると、マイコン23に出力しているステータス信号(状態信号)を変化させる。また、レシーバ21は、受信した画像データをバススイッチ22に出力する。
マイコン(表示制御手段)23は、レシーバ21から起動通知信号が入力されると、バススイッチ22にデータ信号送信指示を出力するとともに、LCD30に制御信号を出力して、LCD30にバックライト点灯を行わせる等の表示を制御する。
バススイッチ(表示データ出力手段)22は、マイコン23からデータ信号送信指示があると、レシーバ21から送られてくる画像データをLCD30へ送信する。
LCD30は、マイコン23からの制御に基づいて、バックライトを点灯し、バススイッチ22から送られてくる画像データを表示する。
そして、上記コントローラ10、操作部20及びLCD30は、画像処理装置1の要部であるとともに、画像表示部(画像表示装置)40としても機能しており、画像処理装置1は、画像表示部40を搭載して画像処理する画像処理装置として機能している。
すなわち、画像処理装置1及び画像表示部40は、従来、コントローラ10が搭載していた表示制御部を、操作部20に移管し、レシーバ21とバススイッチ22を操作部20に搭載している。そして、画像処理装置1及び画像表示部40は、マイコン23がコントローラ10からの表示起動信号であるクロック信号に基づくステータス信号の状態変化によって起動して、コントローラ10から送られてくる画像データのLCD30への表示制御を行う。
そして、画像処理装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像表示方法を実行する画像表示プログラムを読み込んでROM12等に導入することで、後述する電源オン時のLCD30を表示するまでの時間を短縮する画像表示方法を実行する画像表示部40を搭載する画像処理装置として構築されている。この画像表示プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像処理装置1は、画像処理装置1の電源オン時にLCD30を表示するまでの時間を短縮する。
すなわち、画像処理装置1は、図2に示すように、電源スイッチがオンされると(ステップS101)、コントローラ10がブートローダを起動させて、U−Bootを介して、カーネルを起動させる。コントローラ10は、ブートローダが立ち上がると、画像データを送信することができ、CPU11が、画像データをトランスミッタ14へ渡す(ステップS102)。トランスミッタ14は、受け取った画像データを、クロック信号及びデータバス信号として操作部20のレシーバ21へ送信する。
レシーバ21は、画像データのクロック信号とデータバス信号の適否を判定して(ステップS103)、適切であると、マイコン23へ出力しているステータス信号を変化させる。具体的には、図2では、レシーバ21は、クロック信号の立ち上がりエッジを受信すると(ステップS103)、クロック信号とデータバス信号が適切であると判断して、マイコン23へのステータス信号を変化させる(ステップS104)。
マイコン23は、ステータス信号が変化したことを検知すると(ステップS105)、LCD30を制御して、電源をオンさせる(ステップS106)。
マイコン23は、LCD30の電源をオンさせると、画像を表示させるのに必要な予め決まっている規定の時間を管理して(ステップS107)、バススイッチ22にデータ信号の送信を指示する(ステップS108)。
マイコン23は、画像データを出力させた後、バックライトを点灯させるのに必要な予め決まっている既定の時間を管理し(ステップS109)、規定時間経過すると、バックライト点灯指示をLCD30へ出力する(ステップS110)。
LCD30は、バックライト点灯指示があると、バックライトを点灯させ、バススイッチ22からのデータを表示させる(ステップS111)。
したがって、レシーバ21やバススイッチ22等の表示制御部を操作部20に移管しても、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
なお、上記例においては、コントローラ10から電源がオンしたか否かを判断するのに、クロック信号の立ち上がりエッジを受信したか否かに基づいて判断している。この電源がオンしたか否かの判断は、上記に限るものではない。
例えば、図3に示すように、クロック信号を予め設定されている回数、例えば、5周期文受信したかに基づいて、電源オン/オフの判断を行ってもよい。なお、図3の説明においては、図2と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付与して、以下の説明では、その説明を省略する。
すなわち、図3の場合、CPU11が、画像データをトランスミッタ14へ渡して(ステップS102)、トランスミッタ14が、受け取った画像データを、クロック信号及びデータバス信号として操作部20のレシーバ21へ送信する。
レシーバ21は、画像データのクロック信号を予め設定されている周期、例えば、5周期分受信したか否かに基づいて、データバス信号の適否を判定する(ステップS121)。ステップS121で、レシーバ21は、クロック信号を5周期分受信すると、ステータス信号を変化させ(ステップS104)、画像処理装置1は、以降、同様に処理する(ステップS105〜S111)。
したがって、電源オン/オンの判断をより一層正確に判断することができ、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を適切に短縮することができる。その結果、利用性を向上させることができる。
また、レシーバ21は、電源オンしたか否かを、上記図2及び図3では、クロック信号のみに基づいて行っているが、図4及び図5に示すように、クロック信号とデータバス信号の双方に基づいて行ってもよい。なお、図4は、図2に対応するLCD初期表示処理を、図5は、図3に対応するLCD初期表示処理を示している。なお、図4及び図5の説明において、図2または図3と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付与して、その説明を省略する。
図4において、CPU11が、画像データをトランスミッタ14へ渡して(ステップS102)、トランスミッタ14が、受け取った画像データを、クロック信号及びデータバス信号として操作部20のレシーバ21へ送信する。
レシーバ21は、画像データのクロック信号の立ち上がりエッジを受信したか否かチェックし(ステップS103)、クロック信号の立ち上がりエッジを受信すると、データバス信号を受信したかチェックする(ステップS201)。
ステップS201で、レシーバ21は、データバス信号を受信すると、適正なデータバス信号を受信したとして、ステータス信号を変化させ(ステップS104)、画像処理装置1は、以降、同様に処理する(ステップS105〜S111)。
また、図5において、CPUが、画像データをトランスミッタ14へ渡して(ステップS102)、トランスミッタ14が、受け取った画像データを、クロック信号及びデータバス信号として操作部20のレシーバ21へ送信する。
レシーバ21は、画像データのクロック信号を予め設定されている周期、例えば、5周期分受信したか否かチェックし(ステップS121)、クロック信号を5周期分受信すると、データバス信号を受信したかチェックする(ステップS201)。ステップS201で、レシーバ21は、データバス信号を受信すると、適正なデータバス信号を受信したとして、ステータス信号を変化させ(ステップS104)、画像処理装置1は、以降、同様に処理する(ステップS105〜S111)。
したがって、電源オン/オンの判断をより一層正確に判断することができ、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができる。その結果、利用性を向上させることができる。
このように、本実施例の画像処理装置1は、その画像表示部40が、電源の投入時にLCD(表示手段)30に表示させる初期表示データ(データバス信号)と所定のクロック信号(タイミング信号)を出力するトランスミッタ(データ出力手段)14と、電源の投入に起因する信号状態に基づいて前記初期表示データを前記トランスミッタ14に渡して該初期表示データと前記クロック信号を出力させるLCDコントローラ(データ出力制御手段)11aと、前記初期表示データと前記クロック信号を受信すると、少なくとも該クロック信号に基づいて、ステータス信号(状態信号)の信号状態を切り換えるレシーバ(信号切換手段)21と、前記レシーバ21から前記初期表示データを受け取ってLCD30へ出力するバススイッチ(表示データ出力手段)22と、前記ステータス信号の信号状態を監視して、該信号状態に切り換わりが発生すると、前記LCD30を駆動させるとともに、前記バススイッチ22に前記初期表示データを該LCD30へ出力させ、該LCD30に該初期表示データを表示させるマイコン(表示制御手段)23と、を備えている。
したがって、電源が投入されることで、初期表示データとクロック信号の出力を行って、該クロック信号に基づくステータス信号の状態変化によってLCD30を駆動させて表示させることができる。その結果、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
また、本実施例の画像処理装置1は、前記各種画像処理を行うコントローラ(制御手段)10と、各種操作の行われる操作部(操作手段)20と、を備え、コントローラ10が、前記画像表示部40の前記データ出力手段と前記データ出力制御手段を搭載し、前記操作部20が、前記信号切換手段と前記表示データ出力手段と前記表示制御手段を搭載し、前記表示手段であるLCD30が前記操作部20に接続されている。
したがって、従来、コントローラ10が搭載していた信号切換手段と表示データ出力手段を操作部20へ移管しても、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
さらに、本実施例の画像処理装置1は、その画像表示部40が、電源の投入時にLCD(表示手段)30に表示させる初期表示データと所定のタイミング信号を出力するデータ出力処理ステップと、電源の投入に起因する信号状態に基づいて前記初期表示データを前記データ出力処理ステップに渡して該初期表示データと前記タイミング信号を出力させるデータ出力制御処理ステップと、前記初期表示データと前記タイミング信号を受信すると、少なくとも該タイミング信号に基づいて、ステータス信号(状態信号)の信号状態を切り換える信号切換処理ステップと、前記信号切換処理ステップから前記初期表示データを受け取って前記LCD30へ出力する表示データ出力処理ステップと、前記ステータス信号の信号状態を監視して、該信号状態に切り換わりが発生すると、LCD30を駆動させるとともに、前記表示データ出力処理ステップに前記初期表示データをLCD30へ出力させ、LCD30に該初期表示データを表示させる表示制御処理ステップと、を有する画像表示方法を実行している。
したがって、電源が投入されることで、初期表示データとクロック信号の出力を行って、該クロック信号に基づくステータス信号の状態変化によってLCD30を駆動させて表示させることができる。その結果、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
また、本実施例の画像処理装置1は、その画像表示部40が、CPU11等の制御プロセッサに、電源の投入時にLCD(表示手段)30に表示させる初期表示データと所定のタイミング信号を出力するデータ出力処理と、電源の投入に起因する信号状態に基づいて前記初期表示データを前記データ出力処理に渡して該初期表示データと前記タイミング信号を出力させるデータ出力制御処理と、前記初期表示データと前記タイミング信号を受信すると、少なくとも該タイミング信号に基づいて、状態信号の信号状態を切り換える信号切換処理と、前記信号切換処理から前記初期表示データを受け取ってLCD30へ出力する表示データ出力処理と、前記状態信号の信号状態を監視して、該信号状態に切り換わりが発生すると、LCD30を駆動させるとともに、前記表示データ出力処理に前記初期表示データをLCD30へ出力させ、LCD30に該初期表示データを表示させる表示制御処理と、を実行させる画像表示プログラムを搭載している。
したがって、電源が投入されることで、初期表示データとクロック信号の出力を行って、該クロック信号に基づくステータス信号の状態変化によってLCD30を駆動させて表示させることができる。その結果、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
さらに、本実施例の画像処理装置1は、その画像表示部40のトランスミッタ(データ出力手段)14が、前記タイミング信号として、クロック信号を出力し、レシーバ(信号切換手段)21が、所定数の前記クロック信号を受信すると、前記信号状態を切り換える。
したがって、クロック信号に基づいて、電源のオン/オフを判定して、LCD30の表示を行うことができ、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を簡単により一層短縮することができる。
また、本実施例の画像処理装置1は、その画像表示部40の前記信号切換手段であるレシーバ21が、前記初期表示データと前記タイミング信号の双方に基づいて、前記ステータス信号の信号状態を切り換える。
したがって、電源のオン/オフを正確に判定して、LCD30の表示を行うことができ、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を安全に短縮することができる。
図6〜図9は、本発明の画像表示装置、画像処理装置、画像表示方法及び画像表示プログラムの第2実施例を示す図であり、図6は、本発明の画像表示装置、画像処理装置、画像表示方法及び画像表示プログラムの第2実施例を適用した画像処理装置50の要部ブロック図である。
なお、図6は、第1実施例の図1の画像処理装置1と同様の画像処理装置に適用したものであり、図1の画像処理装置1と同様の構成部分には、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
図6において、画像処理装置50は、第1実施例と同様のコントローラ10とLCD30を備えているとともに、操作部51を備えており、コントローラ10、操作部51及びLCD30は、画像処理装置50の要部であるとともに、画像表示部(画像表示装置)54としても機能している。したがって、画像処理装置50は、画像表示部54を搭載して画像処理する画像処理装置として機能している。
操作部51は、第1実施例と同様のバススイッチ22とマイコン23を備えているとともに、レシーバ52とEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )53等を備えている。
EEPROM(不揮発性記憶手段)53は、電源がOFFのときにも記憶内容を保持する不揮発性記憶部であり、予め初期表示データが格納されている。
レシーバ(信号切換手段)52は、コントローラ10のトランスミッタ14から送信されてくるクロック信号とデータバス信号を受け取ると、上記同様に、クロック信号の立ち上がり、または、クロック信号の周期数に基づいて、電源オンに伴う適切なクロック信号であるか判断する。また、レシーバ52は、受信したデータバス信号をEEPROM53に格納されている初期表示データと一致するか否かチェックして、電源オンに伴う適切な初期表示データであるか判断する。
すなわち、画像処理装置50は、図7に示すように、EEPROM53の初期表示データを用いて電源オン/オフの判定を行ってLCD30の初期表示処理を行う。なお、図7において、図2と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付与して、その説明を簡略化する。
画像処理装置50は、図7に示すように、電源スイッチがオンされると(ステップS101)、コントローラ10がブートローダを起動させて、U−Bootを介して、カーネルを起動させる。コントローラ10は、ブートローダが立ち上がると、画像データを送信することができ、CPU11が、画像データをトランスミッタ14へ渡す(ステップS102)。トランスミッタ14は、受け取った画像データを、クロック信号及びデータバス信号として操作部20のレシーバ52へ送信する。
レシーバ52は、クロック信号を受信したか判定して(ステップS103)、クロック信号を受信すると、受信したデータバス信号がEEPROM53に保存されている初期表示データと一致するかチェックする(ステップS301)。
ステップS301で、データバス信号とEEPROM53の初期表示データが一致すると、マイコン23へ出力しているステータス信号を変化させる(ステップS104)。
マイコン23は、ステータス信号が変化したことを検知すると(ステップS105)、LCD30を制御して、電源をオンさせる(ステップS106)。
マイコン23は、LCD30の電源をオンさせると、画像を表示させるのに必要な予め決まっている規定の時間を管理して(ステップS107)、バススイッチ22にデータ信号の送信を指示する(ステップS108)。
マイコン23は、画像データを出力させた後、バックライトを点灯させるのに必要な予め決まっている既定の時間を管理し(ステップS109)、規定時間経過すると、バックライト点灯指示をLCD30へ出力する(ステップS110)。
LCD30は、バックライト点灯指示があると、バックライトを点灯させ、バススイッチ22からのデータを表示させる(ステップS111)。
したがって、レシーバ52やバススイッチ22等の表示制御部を操作部20に移管しても、電源投入を正確に判断して、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
なお、上記説明においては、不揮発性記憶部としてEEPROM53を用いた場合について説明したが、不揮発性記憶部としては、EEPROM53に限るものではなく、例えば、図8に示すように、フラッシュメモリ55であってもよい。
すなわち、図8において、画像処理装置50は、コントローラ10、操作部51及びLCD30を備え、操作部51は、EEPROM53の代わりに、フラッシュメモリ55を備えている。フラッシュメモリ(不揮発性記憶手段)55は、電源がOFFのときにも記憶内容を保持する不揮発性記憶部であり、予め初期表示データが格納されている。
レシーバ52は、コントローラ10のトランスミッタ14から送信されてくるクロック信号とデータバス信号を受け取ると、上記同様に、クロック信号の立ち上がり、または、クロック信号の周期数に基づいて、電源オンに伴う適切なクロック信号であるか判断する。また、レシーバ52は、受信したデータバス信号をEEPROM53に格納されている初期表示データと一致するか否かチェックして、電源オンに伴う適切な初期表示データであるか判断する。
すなわち、画像処理装置50は、図9に示すように、EEPROM53の初期表示データを用いて電源オン/オフの判定を行ってLCD30の初期表示処理を行う。なお、図9において、図7と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付与して、その説明を省略する。
図9において、ステップS103で、レシーバ52がクロック信号を受信すると、受信したデータバス信号がフラッシュメモリ55に保存されている初期表示データと一致するかチェックする(ステップS302)。
ステップS302で、データバス信号とフラッシュメモリ55の初期表示データが一致すると、マイコン23へ出力しているステータス信号を変化させ(ステップS104)、以降同様に処理する(ステップS105〜S111)。
したがって、レシーバ52やバススイッチ22等の表示制御部を操作部20に移管しても、電源投入を正確に判断して、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
このように、本実施例の画像処理装置50は、その画像表示部54が、予め初期表示データを記憶する不揮発性記憶手段として、EEPROM53またはフラッシュメモリ55を、さらに備え、前記信号切換手段であるレシーバ52が、受信した前記初期表示データが、前記EEPROM53またはフラッシュメモリ55の前記初期表示データと一致すると、前記ステータス信号の信号状態を切り換える。
したがって、電源のオン/オフを初期表示データに基づいてより一層適切に判定して、LCD30へ意図する表示データを表示することができ、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮しつつ表示性を向上させることができる。
図10〜図13は、本発明の画像表示装置、画像処理装置、画像表示方法及び画像表示プログラムの第3実施例を示す図であり、図10は、本発明の画像表示装置、画像処理装置、画像表示方法及び画像表示プログラムの第3実施例を適用した画像処理装置60の要部ブロック図である。
なお、図10は、第1実施例の図1の画像処理装置1と同様の画像処理装置に適用したものであり、図1の画像処理装置1と同様の構成部分には、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
図10において、画像処理装置60は、第1実施例と同様のコントローラ10とLCD30を備えているとともに、操作部61を備えている。
操作部61は、第1実施例と同様のバススイッチ22を備えているとともに、レシーバ62、VRAM(video random access memory)63及びマイコン64等を備えている。
コントローラ10、操作部61及びLCD30は、画像処理装置60の要部であるとともに、画像表示部(画像表示装置)65としても機能している。したがって、画像処理装置60は、画像表示部65を搭載して画像処理する画像処理装置として機能している。
VRAM(書換可能不揮発性記憶手段)63は、電源がOFFのときにも記憶内容を保持する不揮発性記憶部であり、また、マイコン64から記憶内容を書き換え可能なデュアルポートメモリである。マイコン64は、予め初期表示データをVRAM63に書き込んで記憶させる。
レシーバ(信号切換手段)62は、コントローラ10のトランスミッタ14から送信されてくるクロック信号とデータバス信号を受け取ると、上記同様に、クロック信号の立ち上がり、または、クロック信号の周期数に基づいて、電源オンに伴う適切なクロック信号であるか判断する。また、レシーバ62は、受信したデータバス信号をVRAM63に格納されている初期表示データと一致するか否かチェックして、電源オンに伴う適切な初期表示データであるか判断する。
すなわち、画像処理装置60は、図11に示すように、予めマイコン(表示制御手段)64によって書き込まれているVRAM63の初期表示データを用いて電源オン/オフの判定を行ってLCD30の初期表示処理を行う。なお、図11において、図2と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付与して、その説明を簡略化する。
画像処理装置60は、図11に示すように、電源スイッチがオンされると(ステップS101)、コントローラ10がブートローダを起動させて、U−Bootを介して、カーネルを起動させる。コントローラ10は、ブートローダが立ち上がると、画像データを送信することができ、CPU11が、画像データをトランスミッタ14へ渡す(ステップS102)。トランスミッタ14は、受け取った画像データを、クロック信号及びデータバス信号として操作部20のレシーバ62へ送信する。
レシーバ62は、クロック信号を受信したか判定して(ステップS103)、クロック信号を受信すると、受信したデータバス信号がVRAM63に保存されている初期表示データと一致するかチェックする(ステップS401)。
ステップS401で、データバス信号とVRAM63の初期表示データが一致すると、マイコン64へ出力しているステータス信号を変化させる(ステップS104)。
マイコン64は、ステータス信号が変化したことを検知すると(ステップS105)、LCD30を制御して、電源をオンさせる(ステップS106)。
マイコン64は、LCD30の電源をオンさせると、画像を表示させるのに必要な予め決まっている規定の時間を管理して(ステップS107)、バススイッチ22にデータ信号の送信を指示する(ステップS108)。
マイコン64は、画像データを出力させた後、バックライトを点灯させるのに必要な予め決まっている既定の時間を管理し(ステップS109)、規定時間経過すると、バックライト点灯指示をLCD30へ出力する(ステップS110)。
LCD30は、バックライト点灯指示があると、バックライトを点灯させ、バススイッチ22からのデータを表示させる(ステップS111)。
したがって、レシーバ62やバススイッチ22等の表示制御部を操作部20に移管しても、電源投入を正確に判断して、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
なお、上記説明においては、書き換え可能な不揮発性記憶部としてVRAM63を用いた場合について説明したが、書き換え可能な不揮発性記憶部としては、VRAM63に限るものではなく、例えば、図12に示すように、ROM66であってもよい。
すなわち、図12において、画像処理装置60は、コントローラ10、操作部51及びLCD30を備え、操作部61は、VRAM63の代わりに、ROM66を備えている。ROM(書換可能不揮発性記憶手段)66は、電源がOFFのときにも記憶内容を保持する書き込みポートと読み取りポートを備えた不揮発性記憶部であり、予め初期表示データがマイコン64によって書き込まれて格納されている。マイコン64は、コントローラ10のCPU11から初期表示データがデータ通信によって通知され、通知された初期表示データをROM66に書き込む。
レシーバ62は、コントローラ10のトランスミッタ14から送信されてくるクロック信号とデータバス信号を受け取ると、上記同様に、クロック信号の立ち上がり、または、クロック信号の周期数に基づいて、電源オンに伴う適切なクロック信号であるか判断する。また、レシーバ62は、受信したデータバス信号をROM66に格納されている初期表示データと一致するか否かチェックして、電源オンに伴う適切な初期表示データであるか判断する。
すなわち、画像処理装置60は、図13に示すように、ROM66の初期表示データを用いて電源オン/オフの判定を行ってLCD30の初期表示処理を行う。なお、図13において、図11と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付与して、その説明を省略する。
図13において、ステップS103で、レシーバ62がクロック信号を受信すると、受信したデータバス信号がROM66に保存されている初期表示データと一致するかチェックする(ステップS402)。
ステップS402で、データバス信号とROM66の初期表示データが一致すると、マイコン64へ出力しているステータス信号を変化させ(ステップS104)、以降同様に処理する(ステップS105〜S111)。
したがって、レシーバ62やバススイッチ22等の表示制御部を操作部20に移管しても、電源投入を正確に判断して、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
このように、本実施例の画像処理装置60は、その画像表示部65が、前記表示制御手段であるマイコン64が初期表示データを書き込み可能な書換可能不揮発性記憶手段として、VRAM63またはROM66を、さらに備え、前記信号切換手段であるレシーバ62が、受信した前記初期表示データが、VRAM63またはROM66の前記初期表示データと一致すると、前記ステータス信号の信号状態を切り換える。
したがって、電源のオン/オフを初期表示データに基づいてより一層適切に判定して、ユーザがCPU11及びマイコン64を介してVRAM63またはROM66の初期表示データを適宜書き換えることで、ユーザの意図する表示データを確実に初期表示させることができる。その結果、LCD30へ意図する表示データを表示することができ、電源投入後のLCD30への初期画面の表示時間を短縮しつつ表示性を向上させることができる。
なお、第2実施例及び第3実施例においては、クロック信号を受信したかのみを判断しているが、図2に示したように、クロック信号の立ち上がりエッジ、または、図3に示したように、所定周期分のクロック信号の受信に基づいて判断する。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。