JP6329098B2 - 二連袋を用いた袋詰め包装方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2つの袋が横並びに連接し中央シール部に縦に切り離し部(いわゆるミシン目等)が形成された二連袋を用いた袋詰め包装方法及び装置に関し、特に袋詰め包装後に二連袋の各袋を分離した状態で所定位置に送る袋詰め包装方法及び装置に関する。
特許文献1には、二連袋を用いた袋詰め包装方法及び装置が開示されている。特許文献1において、二連袋は両側のシール部を一対の側部グリッパーで挟持され、かつ中央シール部を中央部グリッパーで挟持される。グリッパーに吊り下げられた二連袋は、円形の移送経路に沿って間欠的に移送され、移送の過程で、二連袋を構成する2つの袋に同時に、袋口の開口、被充填物の充填,袋口のシール等の包装処理が順次行われ、シール後、2つの袋が連接したままの二連袋製品として放出され、ベルトコンベア等により次工程(梱包等)に送られる。
このような二連袋を用いた袋詰め包装方法は、通常の袋(収容室が1つの袋)を用いた場合に比べ、2倍の生産量が得られるという利点がある。また、二連袋を包装する袋詰め包装機には、一対の側部グリッパーと中央部グリッパーがあればよく、例えば特許文献2に示すダブル型袋詰め包装機(独立した2つの袋に対し同時に各種包装処理を施す袋詰め包装機)のように、独立した2つの袋に対し各一対の側部グリッパーを設ける場合に比べて、同じ処理能力であれば包装機に設置するグリッパーの数を減らすことができ、袋詰め包装機のコンパクト化を図ることができる。
特許文献1では、袋詰め包装機から2つの袋が連接したままの二連袋製品が放出される。この二連袋製品は、そのまま出荷されることもあるが、二連袋製品の2つの袋を中央シール部(予め切り離し部(ミシン目等)が形成されている)で切り離し、それぞれ独立した製品袋として出荷することが求められる場合がある。
特許文献3には、袋詰め包装機から放出された二連袋製品を前記切り離し部(ミシン目)で切り離し、2つの独立した製品袋とする切り離し装置が記載されている。
特許文献3に記載された切り離し装置では、別途袋詰め包装機で包装した二連袋製品を、ベルトコンベアで袋幅方向に搬送し、その搬送過程で、二連袋製品の2つの袋(前方の袋と後方の袋)をそれぞれ上下からローラで挟み、かつ前方の袋を挟んだローラの回転速度を速くし、これにより二連袋製品を前記切り離し部(ミシン目)で切り離し、2つの独立した製品袋としている。
実開昭62−115312号公報 特開2004-244085号公報 特許第455048号公報
特許文献3の切り離し装置によれば、ローラにより二連袋製品を上下から強く挟むため、被充填物がローラにより押し潰されるおそれがある。また、二連袋がベルトコンベア上で傾斜し、前記切り離し部(ミシン目)が搬送方向に対し垂直でない場合、前記切り離し部での切り離しが不安定になるおそれがある。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、被充填物を充填後の二連袋を前記切り離し部で切り離し、2つの独立した袋とする場合に、被充填物を損傷することなく、かつ確実に切り離すことを目的とする。
本発明に係る袋詰め包装方法は、2つの袋が横並びに連接し中央シール部に縦に切り離し部が形成された二連袋の両側のシール部を一対の側部グリッパーで挟持し、かつ前記中央シール部を中央部グリッパーで挟持し、水平な移送経路に沿って移送し、その移送の過程で前記二連袋の2つの袋に対し袋口の開口及び被充填物の充填を含む包装処理を順次行い、次いで充填後の前記二連袋を前記移送経路から放出し又は前記移送経路から外して所定位置に移送する場合において、被充填物の充填後、前記二連袋の各袋を互いに反対方向に(例えば袋幅方向に)引っ張り前記切り離し部を切り離す切り離し工程が行われることを特徴とする。なお、前記切り離し部は、二連袋を同部において容易に切り離せるように、切れ目が例えば破線状又は鎖線状に断続的に連なって形成された部位であり、典型的には、切れ目が破線状に形成されたいわゆるミシン目が挙げられる。前記移送経路としては、円形、直線形、レーストラック形等、種々のものがあり得る。また、前記二連袋の移送方法として、間欠移送(特許文献1,2参照)及び連続移送(特開2001−72004号公報参照)があり得る。
前記切り離し工程は、好ましくは、前記移送経路上において(間欠移送の場合は、好ましくは前記二連袋が前記移送経路上の所定の停止位置で停止したとき)、前記二連袋の各袋を一対のチャックで挟持し、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーを開いた後、前記一対のチャックで前記二連袋の各袋を互いに反対方向に引っ張り、前記切り離し部を切り離す、という方法で行われる。この場合、前記一対のチャックの間隔を前記二連袋の袋幅方向に広げ、これにより前記二連袋の各袋を袋幅方向に引っ張ることが好ましい。前記一対のチャックの間隔を前記二連袋の袋幅方向に広げる操作は、前記チャックが前記二連袋を前記移送経路から外して前記所定位置に移送する役割を持つ場合、その移送の過程で行われることが好ましい。また、前記一対のチャックで挟持する部位は、前記二連袋の各袋の上端部であることが好ましい。
上記袋詰め包装方法において、前記包装処理に袋口のシール工程が含まれる場合、該シール工程後、前記切り離し工程が行われる。この場合、好ましくは、前記移送経路上において(間欠移送の場合は、好ましくは前記二連袋が前記移送経路上の所定の停止位置で停止したとき)、前記二連袋の各袋を前記一対のチャックで挟持する。前記一対のチャックの間隔を広げる操作は、前記チャックが前記二連袋を前記所定位置に移送する過程で行われることが好ましい。ただし、袋口のシールが行われた二連袋の各袋(製品袋)は、前記所定位置に移送することなく、切り離し工程を前記移送経路上で行い、切り離し工程後、直ちに前記チャックを開いて各袋を開放し、前記移送経路から放出してもよい。
上記袋詰め包装方法において、前記包装処理に袋口のシール工程が含まれない場合、前記一対のチャックにより移送した前記二連袋は、前記所定位置において次工程(例えば真空処理工程)のグリッパーに受け渡すことが好ましい。このときも、前記チャックの間隔を広げる操作は、前記チャックが前記二連袋を前記所定位置に移送する過程で行うことが好ましい。本発明で袋口のシールという場合、袋内と袋外に通気経路を残すシール、いわゆる仮シール(例えば特開2000−142622号公報参照)は含まれない。
なお、上記切り離し工程は、前記二連袋を前記移送経路に沿って移送する過程(間欠移送の場合は停止中又は現に移送中)で実施することもできる。この場合、前記中央部グリッパーを開き、続いて前記一対の側部グリッパーの間隔を広げて前記二連袋の各袋を袋幅方向に引っ張り、前記切り離し部を切り離す。この方法を実施する場合、前記包装処理に袋口のシール工程が含まれ、前記シール工程後に切り離し工程が行われることが好ましく、切り離し工程後、前記側部グリッパーが開くと、二連袋の各袋(製品袋)は側部グリッパーから解放され、前記移送経路から放出される。
上記袋詰め包装方法において、前記切り離し工程の前に、前記切り離し部の一部(好ましくは、前記二連袋の下端から所定距離上方までの範囲)を切り離す予備切り離し工程を置くことができる。間欠移送の場合、この予備切り離し工程は、前記二連袋が前記移送経路上で停止したときに行うことが好ましい。この予備切り離し工程を実施する具体的手段として、2つ挙げることができる。
第1の手段は、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーで挟持された前記二連袋の各袋を袋幅方向に引っ張り、前記切り離し部の一部を切り離すというものである。この予備切り離し工程は、前記二連袋の各袋に被充填物が充填される前に実施されることが好ましい。
第2の手段は、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーで挟持された前記二連袋の各袋を一対の押圧板で挟み、同時に前記押圧板の一方に形成された凸条を前記切り離し部に沿って押し込み、前記切り離し部の一部を切り離すというものである。この予備切り離し工程は、前記二連袋の各袋に被充填物が充填された後に実施されることが好ましい。
いずれにしても、前記予備切り離し工程が行われる段階では、中央部グリッパーが中央シール部を挟持しているため、前記中央部グリッパーが挟持している上端近傍領域の切り離し部は切り離されない。
本発明に係る袋詰め包装装置は、上記袋詰め包装方法(前記切り離し工程に一対のチャックを用いる方法)を実施するためのもので、2つの袋が横並びに連接し中央シール部に縦に切り離し部が形成された二連袋の両側のシール部を挟持する一対の側部グリッパーと、前記中央シール部を挟持する中央部グリッパーの組を複数組備え、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーが水平な移動経路に沿って間欠移動し、前記二連袋を挟持して吊り下げ、水平な移送経路に沿って間欠移送し、前記移送経路上の各停止位置で前記二連袋の2つの袋に対し袋口の開口及び被充填物の充填を含む包装処理工程が順次行われ、次いで充填後の前記二連袋が前記移送経路から放出され又は前記移送経路から外れて所定位置に移送される。この袋詰め包装装置では、前記移送経路上の充填工程が行われる停止位置より下流側の停止位置の近傍に、前記二連袋の切り離し部を切り離す切り離し装置が配置され、前記切り離し装置は一対のチャックを備える。前記二連袋が前記切り離し装置が配置された停止位置に停止したとき前記一対のチャックが前記二連袋の各袋を挟持し、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーが開いた後、前記一対のチャックの動きにより前記二連袋の各袋が互いに反対方向に(例えば袋幅方向に)引っ張られ、前記切り離し部が切り離される。
前記切り離し装置において、前記一対のチャックは互いの間隔を広げ又は狭めることができることが好ましい。この場合、前記一対のチャックの間隔を前記二連袋の袋幅方向に広げ、これにより挟持した前記二連袋の各袋を袋幅方向に引っ張り、前記切り離し部を切り離すことができる。
前記一対のチャックの間隔は、前記一対のチャックが前記二連袋の各袋を挟持した位置(前記移送経路上の停止位置)で広げられてもよい。しかし、前記一対のチャックが、前記二連袋の各袋を挟持する挟持位置と、開いて前記二連袋の各袋を開放する開放位置の間を移動し、これにより前記二連袋が前記移送経路から外れて前記所定位置に移送されるようになっている場合、前記一対のチャックが前記挟持位置から前記開放位置に移動する過程で、前記一対のチャックの間隔が広げられることが好ましい。
前期袋詰め包装装置において、前記包装処理工程に袋口のシール工程が含まれる場合、前記切り離し装置は前記シール工程が行われる停止位置より下流側の停止位置の近傍に配置される。
前期袋詰め包装装置において、前記包装処理工程に袋口のシール工程が含まれない場合、前記二連袋は前記一対のチャックにより前記所定位置に移送され、前記所定位置で次工程(例えば真空処理工程)のグリッパーに受け渡されることが好ましい。
上記袋詰め包装装置において、前記切り離し装置が配置された停止位置より上流側の停止位置の近傍に、前記二連袋の切り離し部の一部(好ましくは、前記二連袋の下端から所定距離上方までの範囲)を切り離す予備切り離し装置を配置することができる。この予備切り離し装置として、具体的に2つのタイプを挙げることができる。
第1のタイプ(前記第1の手段に対応)の予備切り離し装置は、前記二連袋の各袋をそれぞれ両面から挟持し、かつ互いの間隔を広げ又は狭める第1,第2挟持部材を備え、前記第1,第2挟持部材は前記二連袋の各袋を挟持後互いの間隔を広げ、前記二連袋の切り離し部の一部を切り離す。このタイプの予備切り離し装置は、充填工程が行われる停止位置より上流側の停止位置に設置されることが好ましい。
この予備切り離し装置は、例えば、前記移送経路の両側に配置され、水平面内で対向して前進又は後退する一対の進退ブロックを備え、各進退ブロックに先端が前記移送経路の上流側及び下流側に向けて斜めに延びる各一対の板ばねが設置され、一方の進退ブロックに設置された一対の板ばねと他方の進退ブロックに設置された一対の板ばねは、前記移送経路を挟んで略対称配置されており、前記第1,第2挟持部材の各挟持部が、前記各板ばねの先端に設置されている。
第2のタイプ(前記第2の手段に対応)の予備切り離し装置は、前記移送経路の両側に配置され、水平面内で対向して前進又は後退し、前進したとき二連袋の各袋を両面から挟んで押圧する一対の押圧板を備え、各押圧板は前記二連袋の各袋を押圧する一対の押圧部を有し、一方の押圧板の一対の押圧部の間に縦に凸条が形成され、前記一対の押圧板が前進して前記二連袋の各袋を両面から押圧したとき、同時に前記凸条が前記切り離し部に沿って押し込まれ、これにより前記切り離し部の一部が切り離される。このタイプの予備切り離し装置は、充填工程が行われる停止位置より下流側の停止位置に設置されることが好ましい。
いずれの予備切り離し装置においても、予備切り離しを実施する際は、中央部グリッパーが中央シール部を挟持しているため、前記中央部グリッパーが挟持している上端近傍領域の切り離し部は切り離されない。
上記袋詰め包装装置に用いられる切り離し装置は、吊り下げられた状態の前記二連袋の各袋を挟持するとともに互いの間隔を広げ又は狭める一対のチャックを備え、前記一対のチャックは前記二連袋の各袋を挟持する挟持位置と、開いて前記二連袋の各袋を開放する開放位置の間を往復移動し、前記二連袋の各袋を挟持した前記一対のチャックが前記挟持位置から開放位置に移動する過程で、前記二連袋を所定位置に移送するとともに、前記一対のチャックの間隔が広がり、前記二連袋の切り離し部を切り離すことを特徴とする。
本発明に係る包装処理方法及び装置によれば、被充填物を充填後の二連袋を切り離し部で切り離し、2つの独立した袋とする場合に、被充填物を損傷することなく、確実に切り離すことができる。
また、二連袋の各袋の上端部を挟持し、挟持位置と開放位置の間を往復移動する一対のチャックを用いて、充填後の二連袋を前記移送経路から外して所定位置に移送する場合に、その移送の過程で前記一対のチャックの間隔を広げ、前記二連袋の切り離し部を切り離すようにすることで、前記一対のチャックと袋詰め包装機のグリッパーとの干渉を防止し、かつ余分の時間を費やすことなく、前記二連袋の切り離し部を切り離すことができる。
本発明に係る袋詰め包装装置と真空処理装置からなる2ローター式縦型充填シール装置全体平面図である。 本発明に係る袋詰め包装方法を工程順に説明する正面図及び平面図である。 続きの工程(予備切り離し工程)を説明する正面図、A−A矢視断面図及びB−B矢視断面図である。 続きの工程(充填工程)を説明する正面図及び平面図である。 続きの工程(受け渡し工程)を説明する正面図及び平面図である。 続きの工程(受け渡し工程)を説明する正面図である。 続きの工程(受け渡し工程)を説明する平面図である。 本発明に係る別の袋詰め包装方法を工程順に説明する正面図及び平面図である。 続きの工程(放出工程)を説明する正面図及び平面図である。 続きの工程(切り離し工程)を説明する平面図である。 本発明に係る袋詰め包装装置と真空処理装置からなる別の2ローター式縦型充填シール装置全体平面図である。 予備切り離し工程を説明する正面図,A−A矢視断面図である。
以下、図1〜12を参照して、本発明に係る袋詰め包装方法及び装置について、具体的に説明する。
[第1の実施の形態]
図1に示す2ローター式縦型包装処理機は、袋詰め包装装置1と真空処理装置2、両装置の間に配置され前記袋詰め包装装置1の一部である切り離し装置(図示せず)、真空処理装置2から放出された製品袋を次工程(例えば梱包工程)に向けて搬送するコンベア3、及びこれらの装置全ての作動を制御する制御装置4からなる。
この2ローター式縦型包装処理機は、袋詰め包装装置1で二連袋5(図2参照)の各袋5a,5bに被充填物を充填し、充填済みの二連袋5を前記切り離し装置で所定位置に移送して真空処理装置2に引き渡し、その移送の過程で前記切り離し装置により二連袋5を個々の袋5a,5bに分離し、真空処理装置2において袋5a,5bに対し真空処理及び袋口のシールを行うようにしたものである。
上記2ローター式縦型包装処理機で包装処理する二連袋5は、図2に示すように、両側のシール部6,7、中央シール部8及び下部シール部9を有し、中央シール部8に縦に切り離し部(ミシン目)11が形成されている。従って、二連袋5は、2つの袋5a,5bがミシン目11を介して横並びに連接した袋ということもできる。
袋詰め包装装置1は、間欠回転(図1において左回転)するテーブル12を有する。テーブル12の周囲に、二連袋5の両側のシール部6,7の上部を挟持する左右一対の側部グリッパー13,13と、中央シール部8の上部を挟持する中央部グリッパー14の組が8組設置されている。一対の側部グリッパー13,13は、互いの間隔を狭め又は広げることが可能とされている。テーブル12の間欠回転に伴い、側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14は円形に移動経路に沿って間欠的に移動し、それに伴い、側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14に挟持された二連袋5は、円形の移送経路に沿って間欠的に移送され、その停止位置(テーブル上の数字1〜8は停止位置を示す)の近傍に各工程(下記(1)〜(8))を実施する装置が設置されている。テーブル12(側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14)が一回転する間に、二連袋5の供給、各袋5a,5bの袋口の開口、及び各袋5a、5bへの被充填物の充填等の各種包装処理工程が順次行われる。
(1)停止位置1の近傍にコンベアマガジン式給袋装置15が設置されている。コンベアマガジン式給袋装置15の供給チャックプレート16が、図2(a)に示すように二連袋5の上部(非シール部)を挟持して垂直姿勢で持ち上げ、側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14に供給する。側部グリッパー13,13は二連袋5の両側のシール部6,7の上端部を挟持し、中央部グリッパー14は中央シール部8の上端部を挟持し、二連袋5を吊り下げる。側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14が二連袋5を挟持すると、供給チャックプレート16が開いて後退し(図2(b)参照)、続いてテーブル12の間欠回転に伴い、側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14は、挟持した二連袋5を水平な円形の移送経路21に沿って間欠移送する。
(2)停止位置2の近傍に印字装置17が設置されている。印字装置17により二連袋5の各袋5a,5bの面に製造年月日が印字される。
(3)停止位置3の近傍に袋口開口装置18及び予備切り離し装置(図3参照)が設置されている。
図3に示すように、袋口開口装置18は、二連袋5の各袋5a,5bに対し互いに対向して進退する2組の吸盤19,19,20,20を備え、各吸盤19,19,20,20は前進して各袋5a,5bの袋口近傍に吸着し、後退して袋口を開口する。各吸盤19,19,20,20が後退するとき、側部グリッパー13,13が互いに接近する。
前記予備切り離し装置は、図3(a)に示すように、二連袋5の移送経路21を挟んで両側に配置され、水平面内で対向して前進又は後退する一対の進退ブロック22,23を備える。各進退ブロック22,23には、それぞれ先端が移送経路21の上流側及び下流側に向けて斜め前方に延びる一対の板ばね22a,22b,23a,23bが設置されている。進退ブロック22に設置された板ばね22a,22bと、進退ブロック23に設置された板ばね23a,23bは、移送経路21を挟んで略対称的に配置されている。板ばね22a,22bの先端に挟持部24a,25aが設置され、板ばね23a,23bの先端に挟持部24b,25bが設置され、移送経路21に沿って上流側の挟持部24a,24bが一対の挟持部材24を構成し、下流側の挟持部25a,25bが他の一対の挟持部材25を構成している。
図3(a)に示すように、進退ブロック22,23は、各吸盤19,19,20,20とともに二連袋5の袋面に対し垂直に前進する(互いに間隔を狭める)。続いて、各吸盤19,19,20,20が二連袋5の各袋5a,5bの袋面に吸着して後退するとき、図3(b)に示すように、進退ブロック22,23はさらに前進して、移送経路21の上流側の挟持部材24(挟持部24a,24b)が袋5aの両面に押し付けられ、移送経路21の下流側の挟持部材25(挟持部25a,25b)が袋5bの両面に押し付けられ、挟持部材24が袋5aを両面から挟持し、挟持部材25が袋5bを両面から挟持した形になる。このとき、板ばね22a,22b,23a,23bが弾性変形するため、挟持部材24は袋5aを両面から挟持した状態で移送経路21の上流側へ水平に移動し、挟持部材25は袋5bを両面から挟持した状態で移送経路21の下流側へ水平に移動する。これに伴い、二連袋5の袋5a,5bは袋幅方向に引っ張られ、ミシン目11が中央シール部8の下端から所定距離上方(この例では中央部グリッパー14の直下位置)までの範囲で切り離される。
(4)停止位置4の近傍に、二連袋5の各袋5a,5bに被充填物(固形物26)を充填する固形物充填装置27が設置されている。充填装置27は一対のホッパー28,28を備え、二連袋5が停止すると、図4(a)に示すように、ホッパー28,28が袋5a,5bの袋口に挿入され、固形物26が袋内に投入される。
(5)停止位置5の近傍に二連袋5の各袋5a,5bに被充填物(液状物29)を充填する充填装置31が設置されている。充填装置31は一対の充填ノズル32,32を備え、二連袋5が停止すると、図4(b)に示すように、充填ノズル32,32が袋5a,5bの袋口から挿入され、液状物29が袋内に充填される。なお、図1において、31aは充填装置31の一部である液体充填用ポンプ及びバルブである。
(6)停止位置6では、必要に応じて二連袋5の各袋5a,5bの仮シールが行われる。仮シールは、袋内と袋外を連通させる通気経路を残すシールを意味し、例えば特開2000−142622号公報に記載されているように、袋の真空処理を行う場合に、袋内が急激に減圧され、液状物が爆発的に沸騰して袋外に噴出するのを防止するために行われる。袋内と袋外を連通させる通気経路を残さないシールは、仮シールに対し本シールといわれることがあるが、本発明では単にシールという。
(7)停止位置7の近傍に前記切り離し装置が設置されている。前記切り離し装置は、停止位置7に停止した二連袋5の袋5a,5bを挟持する挟持位置と、前記袋5a,5bを開放する開放位置の間を移動する左右一対のチャック33,33(図5参照)を備える。図6,7に示すように、チャック33,33は前記挟持位置から開放位置に向けて移動する過程で、互いの間隔を広げ、逆に、前記開放位置から挟持位置に向けて復帰移動する過程で互いの間隔を狭める(元の間隔に戻る)。この例では、一対のチャック33,33が互いの間隔を広げ又は狭める際、両方のチャック33,33を袋幅方向に対称的に移動させたが、どちらか一方のみを移動させるようにしてもよい。なお、前記切り離し装置は、チャック33,33を前記挟持位置から開放位置に向けて移動させる図示しない駆動源(例えばエアシリンダー)、及びチャック33,33の相互の間隔を広げ又は狭める図示しない駆動源(例えばエアシリンダー)を備える。
次に、図5〜7を参照して、チャック33,33による二連袋5の受け渡し工程(袋詰め包装装置1の端部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14から二連袋5を受け取り、真空包装機2のグリッパーへ袋5a,5bを引き渡す工程)について、より詳細に説明する。
図5(a)に示すように、二連袋5が側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14に挟持され、移送経路21に沿って停止位置7に向けて移送されるとき、チャック33,33は開いた状態で前記挟持位置に待機している。チャック33,33が開いたとき、各チャック33の挟持片33a,33aは開いて移送経路21の両側に退避し、停止位置7に向けて移送される二連袋5と干渉しない。
二連袋5が停止位置7に停止すると、図5(b)に示すように、チャック33,33が閉じて、それぞれ二連袋5の袋5a,5bの上端部を挟持する。この挟持位置において、チャック33,33はそれぞれ側部グリッパー12と中央部グリッパー13の間に配置されており、互いに干渉しない。
チャック33,33が二連袋5の袋5a,5bを挟持した後、図5(c)に示すように、側部グリッパー13,13と中央部グリッパー14が開き、以後、二連袋5はチャック33,33に挟持され、吊り下げられた状態で、移送経路21から外れて所定位置に移送される(チャック33,33に挟持されて移送経路21とは別の移送経路をたどる)。二連袋5の移送に着目すれば、前記切り離し装置は、切り離し機能を有する移送装置ということもできる。
チャック33,33が前記挟持位置から開放位置に移動する過程(二連袋5が移送経路21から外れて前記所定位置に移送される過程)を、図6,7を参照して説明する。
図6(a),7(a)では、チャック33,33は前記挟持位置において二連袋5の袋5a,5bを挟持している。このとき、チャック33,33の間隔はDである。チャック33,33がこの挟持位置から移動を開始し(移動方向は前記移送経路21の法線方向)、所定距離移動した時点で(図7(b)参照)、チャック33,33の互いの間隔が広がり始める。これ以降、二連袋5の各袋5a,5bはそれぞれ袋幅方向外向きに引っ張られ、中央シール部8のミシン目11が切り離され、二連袋5は独立した個々の袋5a,5bに分離される(図6(b),図7(c)参照)。このとき、チャック33,33の間隔はD(>D)となっている。ミシン目11は、停止位置3において予備的に一部(下方部分)が切り離されているため、チャック33,33の互いの間隔を余り大きく広げなくても、ミシン目11の切り離しは確実に行われる。なお、図7に示す2点鎖線34は、ミシン目11の移動軌跡を示す。
チャック33,33が前記移送経路21の法線方向に移動して、前記開放位置に到達したとき(図6(c),図7(d)参照)、袋5a,5bは前記所定位置(この例では、後述する真空処理装置のチャンバー本体内)に達する。続いて、前記チャンバー本体内に設置されたグリッパー35により,チャック33,33のやや下付近を水平に挟持される。グリッパー35は、チャンバー本体に水平に固定された固定部35aと、チャンバー本体に水平面内で揺動自在に設置された可動部35bからなる(特許第2538473号公報参照)。なお、図7(d)は袋5a,5bが前記所定位置に到達直後の状態(グリッパー35が開いている)を示す。
グリッパー35が袋5a,5bを挟持した後、チャック33,33が開いて袋5a,5bを開放し、これにより、袋詰め包装装置1の側部グリッパー13と中央部グリッパー14から、真空処理装置2のグリッパー35(本発明でいう次工程のグリッパー)への袋5a,5bの受け渡し工程が完了する。開いたチャック33,33は、元の挟持位置(図7(a)参照)に向けて復帰移動する。
(8)停止位置8は、空き位置であり、包装処理は行われない。
真空処理装置2は、移動及び停止を繰り返しながら間欠回転(図1において右回転)するテーブル41を備え、テーブル41の周囲にチャンバー本体42が等間隔で設置され、各チャンバー本体42に対応してチャンバー蓋43が開閉自在に設置されている。チャンバー本体42とチャンバー蓋43により真空チャンバー44が構成されている。チャンバー本体42内に、前記グリッパー35(固定部35aと可動部35b)が設置されている。
チャンバー本体42は、テーブル41の間欠回転に伴い水平な円形の移動経路上を間欠移動する(テーブル上の数字1〜10は停止位置を示す)。停止位置1では、チャック33,33から、被充填物26,29を充填済みの袋5a,5bをチャンバー本体42内に受け入れ、先に説明したとおり、グリッパー35が閉じて袋5a,5bを挟持する。続いて、テーブル41が一回転する間に、チャンバー蓋43の閉鎖、真空チャンバー44内での真空処理、袋口のシール及びシール部の冷却等の各種真空処理行程が順次行われ、停止位置10において、チャンバー蓋43が開き、続いてグリッパー35(可動部35b)が開いて、真空処理が終了した袋5a,5bが放出され、コンベア3により次工程(例えば梱包)に向けて搬送される。
この真空処理装置2は、基本的に特許第2538473号公報や特開2014−037252号公報に記載されたものと同じである。
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、袋詰め包装装置1で行われた包装処理工程は充填工程までであり、袋口をシールしていない二連袋5(袋5a,5b)が真空処理装置2に向けて移送され、その移送の過程でミシン目11が切り離された。
一方、この種の袋詰め包装装置において、被充填物の充填後に、袋口のシールが行われる場合がある。この場合、シール後の二連袋5(袋5a,5b)は前記袋詰め包装装置から所定位置(例えば分離した袋5a,5bの放出が行われる位置)に移送され、その移送の過程でミシン目11が切り離される。以下、仮に袋詰め包装装置1の前記停止位置6で袋口のシールが行われる(停止位置6の近傍にシール装置が設置されている)と想定して、その場合の包装処理工程を、図8〜10を参照して説明する。
二連袋5が側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14に挟持され、移送経路21に沿って前記停止位置6に向けて移送されてきたとき、図8(a)に示すように、前記停止位置6では、前記シール装置の一部である2組の熱板45,45,46,46が開いた状態で待機している。二連袋5が停止位置6に停止すると、図8(b)に示すように、熱板45,45,46,46が閉じ、二連袋5の袋5a,5bの上縁部をシールする。シール後、熱板45,45,46,46が開いて袋5a,5bが開放され(図8(c)参照)、二連袋5(袋5a,5b)は次の停止位置7に向けて移送される。図8(c)において、47は上縁部のシール部である。
停止位置7の近傍に、これまで説明したものと同じ切り離し装置(切り離し機能を有する移送装置)が設置されている。切り離し装置は、停止位置7に停止した二連袋5の袋5a,5bを挟持する挟持位置と、前記袋5a,5bを開放する開放位置の間を移動する左右一対のチャック33,33(図9参照)を備える。図10に示すように、チャック33,33は、前記挟持位置から開放位置に向けて移動する過程で互いの間隔を広げ、逆に、前記開放位置から挟持位置に向けて復帰移動する過程で互いの間隔を狭める(元の間隔に戻る)。
次に、図9,10を参照して、チャック33,33による製品袋放出工程(袋詰め包装装置1の端部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14から二連袋5を受け取り、所定位置で袋5a,5bを放出する工程)について、より詳細に説明する。
二連袋5が停止位置7に停止すると、図9(a),(b)に示すように、チャック33,33が閉じて、それぞれ二連袋5の袋5a,5bの上端部を挟持する。チャック33,33が二連袋5の袋5a,5bを挟持した後、図9(c)に示すように、側部グリッパー13,13と中央部グリッパー14が開き、以後、二連袋5はチャック33,33に挟持され、吊り下げられた状態で、移送経路21から外れて前記所定位置に移送される(チャック33,33に挟持されて移送経路21とは別の移送経路をたどる)。
チャック33,33が前記挟持位置から開放位置に移動する過程(二連袋5が移送経路21から外れて前記所定位置に移送される過程)を、図10を参照して説明する。
図10(a)(図9(c)と同じタイミング)では、チャック33,33は前記挟持位置において二連袋5の袋5a,5bを挟持している。このとき、チャック33,33の間隔はDである。チャック33,33がこの挟持位置から移動を開始し(移動方向は前記移送経路21の法線方向)、所定距離移動した時点で(図10(b)参照)、チャック33,33の互いの間隔が広がり始める。これ以降、二連袋5の各袋5a,5bはそれぞれ袋幅方向外向きに引っ張られ、中央シール部8のミシン目11が切り離され、二連袋5は独立した個々の袋5a,5bに分離される(図10(c)参照)。このとき、チャック33,33の間隔はD(>D)となっている。ミシン目11は、停止位置3において予備的に一部(下方部分)が切り離されているため、チャック33,33の互いの間隔を余り大きく広げなくても、ミシン目11の切り離しは確実に行われる。なお、図10に示す2点鎖線34は、ミシン目11の移動軌跡を示す。
チャック33,33が前記開放位置に到達すると、袋5a,5bは前記所定位置に達し、図10(d)に示すように、チャック33,33が開いて袋5a,5bが開放(放出)される。これにより袋詰め包装装置1からの製品放出工程が完了する。放出された製品袋(袋5a,5b)は下方に配置されたコンベア等により次工程(梱包等)に向けて搬出される。また、開いたチャック33,33は、元の挟持位置に向けて復帰移動する。
[第3の実施の形態]
なお、以上説明した例では、二連袋5のミシン目11を切り離す切り離し装置が、袋詰め包装装置1の停止位置7の近傍に配置されていたが、この切り離し装置を、例えば前記2ローター式縦型包装処理機の真空処理装置2の停止位置10の近傍に配置することもできる。包装処理装置1の停止位置7の近傍には、前記切り離し装置に代えて、二連袋4のミシン目11の切り離しを行わない移送装置を配置すればよい。この場合、真空処理装置2のチャンバー本体42内から二連袋5を取り出すとき、ミシン目11の切り離しが行われる。
[第4の実施の形態]
次に図11,12を参照して、本発明に係る別の2ローター式縦型充填シール装置について説明する(図1に示す2ローター式縦型充填シール装置と実質的に同じ部位には、同じ番号を付与している)。
図11に示す2ローター式縦型充填シール装置は、図1に示す2ローター式縦型充填シール装置とは、(1)袋詰め包装装置1の停止位置3に予備切り離し装置(挟持部材24,25を有するもの)がなく、停止位置6に予備切り離し装置51が配置されている点、(2)真空処理装置2の停止位置9において真空処理が終了した袋5a,5bが放出され、コンベア3により次工程に向けて搬送され、停止位置10が空き位置である点のみが異なる。
ここでは、図11,12に示す2ローター式縦型充填シール装置について、予備切り離し装置51についての説明のみ行う。
図12に示すように、予備切り離し装置51は、二連袋5の移送経路21の両側に対向して配置された一対の押圧板52,53を備える。各押圧板52,53は、それぞれ縦方向に同じ断面形状を有し、中央部に形成された凹溝52a,53aを挟んで、二連袋5の各袋5a,5bを押圧する一対の平らな押圧部52b,52c及び53b,53cが形成されている。また、凹溝52aの中間位置に縦に凸条54が形成され、前記凸状54の先端(稜線部)54aは凹溝52aの縁より高く突出している。押圧板52,53の上端は、側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14の下端よりやや下に位置し、下端は二連袋5の下端より下に位置している。
押圧板52,53は、移送経路21の法線方向(二連袋5の袋面に対し垂直)に水平面内で前進又は後退し、前進したとき押圧部52b,53bで袋5aを両面から押圧し、かつ押圧部52c,53cで袋5bを両面から押圧する。
図12(a)に示すように、二連袋5が側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14に挟持され、移送経路21に沿って停止位置6に向けて移送されるとき、押圧板52,53は開いた状態で待機している。二連袋5が停止位置6に停止すると、図12(b),(c)に示すように、押圧板52,53が前進して、押圧部52b,53b,52c,53cが袋5a,5bを両面から押圧し、次いで凸条54の先端がミシン目11に押し込まれる。これにより前記ミシン目11は、中央シール部8の下端から所定距離上方(この例では側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14の下端近傍)までの範囲で切り離され、同時に袋5a,5bが押圧部52b,53b,52c,53cによって、平らな形状にプレス整形される。
図1に示す袋詰め包装装置1の停止位置3に設置された予備切り離し装置(挟持部材24,25を備えるもの)は、充填工程前に二連袋5のミシン目11を切り離すため、被充填物(固形)26が壊れやすいものであっても、ミシン目11の予備切り離しができる。一方、図11,12に示す予備切り離し装置51は、押圧板52,53が袋5a,5bを両面から押圧するため、被充填物(固形)26が壊れにくいものの場合に適する。
[第5の実施の形態]
以上説明した切り離し装置(チャック33,33)は、袋詰め包装装置1に供給される袋が二連袋5であったため、前記[第1の実施の形態]で説明した受け渡し工程(袋詰め包装装置1の端部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14から二連袋5を受け取り、真空包装機2のグリッパー35へ袋5a,5bを引き渡す工程)、又は前記[第2の実施の形態]で説明した製品袋放出工程(袋詰め包装装置1の端部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14から二連袋5を受け取り、所定位置で袋5a,5bを放出する工程)において、チャック33,33の相互の間隔を広げ、二連袋5のミシン目11を切り離していた。
一方、前記切り離し装置(チャック33,33)において、チャック33,33の相互の間隔を広げ又は狭める駆動源(例えばエアシリンダー)を作動させなければ、前記切り離し装置を単なる移送装置として利用できる。従って、袋詰め包装装置1に供給される袋が二連袋でない通常の平袋である場合でも、前記切り離し装置を用いて(ただし、前記駆動源を作動させることなく)、同様の受け渡し工程又は製品袋放出工程を実施することができる。前記駆動源の作動・非作動の制御は、袋詰め包装装置1に供給される袋の種類(二連袋5か通常の平袋か)により、制御装置4により行う。
[第6の実施の形態]
例えば前記[第1の実施の形態]又は[第2の実施の形態]において、二連袋5が前記移送経路上を前記切り離し装置(チャック33,33)が配置された停止位置7に到達する前に、二連袋5の袋5a,5bのいずれか一方又は双方に何らかの不良(開口ミス、充填量不足、シール不良等)が発見されたとき、当該不良袋をチャック33,33から次工程(真空包装装置2)のグリッパー35に引き渡さず、又は袋詰め包装装置外に製品袋として放出しないことが好ましい。
この場合、チャック33,33の開閉を別々の駆動源(例えばエアシリンダー)で行うこととし、移送経路21(停止位置7又はそれより上流側)の近傍に袋5a,5bの不良を検知する検知手段を配置し、前記検知手段の検知信号に基づいて、制御装置4により前記チャック33,33が開くタイミングを制御する。
例えば前記[第1の実施の形態]において、仮に一方の袋5aに不良が検知された場合、袋5aを挟持したチャック33を、二連袋5のミシン目11が切り離されてから(図7(c)参照)、チャック33,33が所定位置(真空処理装置2のチャンバー本体42内)に達する(図7(d)参照)直前までの間の適宜のタイミングで開き、袋5bを挟持したチャック33は、チャック33,33が前記所定位置に達して後開く。これにより、不良袋である袋5aは事前に回収され、真空処理装置2のグリッパー35に引き渡されずに済む。
また、例えば前記[第2の実施の形態]においても、仮に一方の袋5aに不良が検知された場合、袋5aを挟持したチャック33を、二連袋5のミシン目11が切り離されてから(図10(c)参照)、チャック33,33が所定位置に達する(図10(d)参照)直前までの間の適宜のタイミングで開き、袋5bを挟持したチャック33は、チャック33,33が前記所定位置に達して後開く。これにより、不良袋である袋5aは事前に回収され、製品袋として後工程(梱包等)に搬送されずに済む。
[第7の実施の形態]
特許第5399330号公報及び特開2013−142003号公報には、ダブル型の袋詰め包装機のグリッパーに挟持され互いに所定間隔を置いて袋幅方向に配列した2個の製品袋をコンベア上に放出する場合に用いられる、ダブル型製品袋取出装置が記載されている。このダブル型製品袋取出装置は、前記2個の製品袋の上端部を挟持する一対のチャックを備え、前記一対のチャックは、前記2個の製品袋を挟持して所定位置に移送する過程で並進運動を行い、前記製品袋の袋幅方向に配列した状態から、製品袋の厚み方向に配列した状態へ相対位置を変える。これに伴い、前記2個の製品袋は、前記グリッパーが開いた後、前記一対のチャックにより前記所定位置に移送されると共に、袋幅方向に配列した状態から、厚み方向に配列した状態へ相対位置を変える。
前記ダブル型製品取出装置と同様の装置を、本発明に係る袋詰め包装装置の切り離し装置として利用することができる。この場合、切り離し装置の一対のチャックは、側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14に挟持された二連袋5の各袋5a,5bの上端部を挟持し、次いで前記側部グリッパー13,13及び中央部グリッパー14が開いた後、各袋5a,5bを所定位置に移送する過程で前記並進運動を行う。これに伴い、各袋5a,5bは前記一対のチャックにより互いに反対方向に引っ張られ、前記ミシン目11で切り離され、前記一対のチャックに挟持されて前記所定位置に到達したとき、袋の厚み方向に配列される。この切り離し装置は、前記袋詰め包装装置において行われる包装処理工程に袋口のシール工程が含まれる場合に、前記シール工程が行われる停止位置より下流側の停止位置に配置される。
1 袋詰め包装装置
2 真空処理装置
5 二連袋
5a,5b 二連袋を構成する個々の袋
11 切り離し部(ミシン目)
13 側部グリッパー
14 中央部グリッパー
21 二連袋の移送経路
22,23 進退ブロック
24,25 挟持部材
33 切り離し装置のチャック
35 真空処理装置のグリッパー
42 真空チャンバー本体
51 予備切り離し装置
52,53 押圧板
54 凸条

Claims (20)

  1. 2つの袋が横並びに連接し中央シール部に縦に切り離し部が形成された二連袋の両側のシール部を一対の側部グリッパーで挟持し、かつ前記中央シール部を中央部グリッパーで挟持し、水平な移送経路に沿って移送し、その移送の過程で前記二連袋の2つの袋に対し袋口の開口及び被充填物の充填を含む包装処理を順次行い、次いで充填後の前記二連袋を開放して前記移送経路から放出し又は前記移送経路から外し別の移送経路に沿って所定位置に移送する袋詰め包装方法において、充填後、前記二連袋の各袋を互いに反対方向に引っ張り前記切り離し部を切り離す切り離し工程が行われ、前記切り離し工程において、前記二連袋の各袋を一対のチャックで挟持し、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーを開いた後、前記一対のチャックで前記二連袋の各袋を互いに反対方向に引っ張ることを特徴とする袋詰め包装方法。
  2. 前記一対のチャックで前記二連袋の各袋の上端部を挟持することを特徴とする請求項1に記載された袋詰め包装方法。
  3. 前記切り離し工程において、前記一対のチャックの間隔を前記二連袋の袋幅方向に広げ、前記二連袋の各袋を袋幅方向に引っ張ることを特徴とする請求項1又は2に記載された袋詰め包装方法。
  4. 前記一対のチャックにより前記二連袋を前記移送経路から外し前記別の移送経路に沿って前記所定位置に移送し、その移送の過程で前記一対のチャックの間隔を前記二連袋の袋幅方向に広げることを特徴とする請求項3に記載された袋詰め包装方法。
  5. 前記一対のチャックにより移送した前記二連袋を、前記所定位置において次工程のグリッパーに受け渡すことを特徴とする請求項4に記載された袋詰め包装方法。
  6. 前記包装処理の一部として袋口のシールが含まれ、袋口のシール後、前記切り離し工程が行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された袋詰め包装方法。
  7. 2つの袋が横並びに連接し中央シール部に縦に切り離し部が形成された二連袋の両側のシール部を一対の側部グリッパーで挟持し、かつ前記中央シール部を中央部グリッパーで挟持し、水平な移送経路に沿って移送し、その移送の過程で前記二連袋の2つの袋に対し袋口の開口及び被充填物の充填を含む包装処理を順次行い、次いで充填後の前記二連袋を開放して前記移送経路から放出し、又は前記移送経路から外し別の移送経路に沿って所定位置に移送する袋詰め包装方法において、充填後、前記二連袋の各袋を互いに反対方向に引っ張り前記切り離し部を切り離す切り離し工程が行われ、前記切り離し工程の前に、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーで挟持された前記二連袋の各袋を袋幅方向に引っ張り、前記切り離し部の一部を切り離す予備切り離し工程が行われることを特徴とする袋詰め包装方法。
  8. 前記切り離し工程の前に、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーで挟持された前記二連袋の各袋を袋幅方向に引っ張り、前記切り離し部の一部を切り離す予備切り離し工程が行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された袋詰め包装方法。
  9. 2つの袋が横並びに連接し中央シール部に縦に切り離し部が形成された二連袋の両側のシール部を一対の側部グリッパーで挟持し、かつ前記中央シール部を中央部グリッパーで挟持し、水平な移送経路に沿って移送し、その移送の過程で前記二連袋の2つの袋に対し袋口の開口及び被充填物の充填を含む包装処理を順次行い、次いで充填後の前記二連袋を開放して前記移送経路から放出し、又は前記移送経路から外し別の移送経路に沿って所定位置に移送する袋詰め包装方法において、充填後、前記二連袋の各袋を互いに反対方向に引っ張り前記切り離し部を切り離す切り離し工程が行われ、被充填物の充填後、前記切り離し工程の前に、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーで挟持された前記二連袋の各袋を一対の押圧板で挟んで押圧し、同時に前記押圧板の一方に形成された凸条を前記切り離し部に沿って押し込み、前記切り離し部の一部を切り離す予備切り離し工程が行われることを特徴とする袋詰め包装方法。
  10. 被充填物の充填後、前記切り離し工程の前に、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーで挟持された前記二連袋の各袋を一対の押圧板で挟んで押圧し、同時に前記押圧板の一方に形成された凸条を前記切り離し部に沿って押し込み、前記切り離し部の一部を切り離す予備切り離し工程が行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された袋詰め包装方法。
  11. 2つの袋が横並びに連接し中央シール部に縦に切り離し部が形成された二連袋の両側のシール部を挟持する一対の側部グリッパーと、前記中央シール部を挟持する中央部グリッパーの組を複数組備え、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーが水平な移動経路に沿って間欠移動し、前記二連袋を挟持し、水平な移送経路に沿って間欠移送し、前記移送経路上の各停止位置で前記二連袋の2つの袋に対し袋口の開口及び被充填物の充填を含む包装処理工程が順次行われ、次いで充填後の前記二連袋が開放されて前記移送経路から放出され又は前記移送経路から外れ別の移送経路に沿って所定位置に移送される袋詰め包装装置において、充填工程が行われる停止位置より下流側の停止位置の近傍に、前記二連袋の切り離し部を切り離す切り離し装置が配置され、前記切り離し装置は一対のチャックを備え、前記二連袋が前記切り離し装置が配置された停止位置に停止したとき前記一対のチャックが前記二連袋の各袋を挟持し、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーが開いた後、前記一対のチャックの動きにより前記二連袋の各袋が互いに反対方向に引っ張られ、前記切り離し部が切り離されることを特徴とする袋詰め包装装置。
  12. 前記一対のチャックが前記二連袋の各袋の上端部を挟持することを特徴とする請求項11に記載された袋詰め包装装置。
  13. 前記切り離し装置が、互いの間隔を広げ又は狭める前記一対のチャックを備え、前記側部グリッパー及び中央部グリッパーが開いた後、前記一対のチャックの間隔が広げられ、前記二連袋の各袋が袋幅方向に引っ張られることを特徴とする請求項11又は12に記載された袋詰め包装装置。
  14. 前記一対のチャックが、前記二連袋の各袋を挟持する挟持位置と、開いて前記二連袋の各袋を開放する開放位置の間を移動し、これにより前記二連袋が前記移送経路から外れ前記別の移送経路に沿って前記所定位置に移送され、前記一対のチャックが前記挟持位置から前記開放位置に移動する過程で、前記一対のチャックの間隔が広げられることを特徴とする請求項13に記載された袋詰め包装装置。
  15. 前記一対のチャックにより移送された前記二連袋が、前記所定位置において次工程のグリッパーに受け渡されることを特徴とする請求項14に記載された袋詰め包装装置。
  16. 前記包装処理工程の一部として袋口のシール工程が含まれ、前記切り離し装置が前記シール工程が行われる停止位置より下流側の停止位置の近傍に配置されていることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載された袋詰め包装装置。
  17. 前記切り離し装置が配置された停止位置より上流側の停止位置の近傍に、前記二連袋の切り離し部の一部を切り離す予備切り離し装置が配置されていることを特徴とする請求項11〜16のいずれかに記載された袋詰め包装装置。
  18. 前記予備切り離し装置が、前記二連袋の各袋をそれぞれ両面から挟持し、かつ互いの間隔を広げ又は狭める第1,第2挟持部材を備え、前記第1,第2挟持部材は前記二連袋の各袋を挟持後互いの間隔を広げ、これにより前記二連袋の切り離し部が切り離されることを特徴とする請求項17に記載された袋詰め包装装置。
  19. 前記予備切り離し装置が、前記移送経路の両側に配置され、水平面内で対向して前進又は後退する一対の進退ブロックを備え、各進退ブロックに先端が前記移送経路の上流側及び下流側に向けて斜めに延びる各一対の板ばねが設置され、一方の進退ブロックに設置された一対の板ばねと他方の進退ブロックに設置された一対の板ばねは、前記移送経路を挟んで略対称に配置されており、前記第1,第2挟持部材の各挟持部が、前記各板ばねの先端に設置されていることを特徴とする請求項18に記載された袋詰め包装装置。
  20. 前記予備切り離し装置が、前記移送経路の両側に配置され、水平面内で対向して前進又は後退し、前進したとき二連袋の各袋を両面から挟んで押圧する一対の押圧板を備え、各押圧板は前記二連袋の各袋を押圧する一対の押圧部を有し、一方の押圧板の一対の押圧部の間に縦に凸条が形成され、前記一対の押圧板が前進して前記二連袋の各袋を両面から押圧したとき、同時に前記凸条が前記切り離し部に沿って押し込まれ、これにより前記切り離し部の一部が切り離されることを特徴とする請求項17に記載された袋詰め包装装置。
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