JP6321176B2 - 紫外線感知シート、紫外線感知セットおよび紫外線感知方法 - Google Patents

紫外線感知シート、紫外線感知セットおよび紫外線感知方法 Download PDF

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Description

本発明は、紫外線感知シート、紫外線感知セットおよび紫外線感知方法に関する。
紫外線量の測定は、様々な分野で使用されている。例えば、紫外線硬化樹脂の硬化反応や、食品等の紫外線殺菌などにおいて、被照射物への紫外線量を測定することが行われている。紫外線量の測定には、紫外線光量計が従来より用いられている。
紫外線光量計としては、半導体の光起電力を利用した装置が一般的に知られているが、高価であり、また持ち運びも不便である。
また、安価で簡便な紫外線光量計としては、フォトクロミック材料を用いたカード状の紫外線光量計が知られているが、この紫外線光量計は、紫外線により可逆的に変色するものである。この紫外線光量計は、照射中の紫外線強度を知ることができるが、紫外線の蓄積照射量を知ることはできない。
特許文献1には、支持体上に、紫外線照射により遊離基を生成する光活性剤と、遊離基の作用により可視的な色の変化を示す変色剤と、紫外線吸収剤とを含む組成物を積層してなる紫外線量測定用素子が開示されている。
特許文献2には、透明基板上に、ラジカル発生剤と、ラジカルと反応することで色変化する色素とを含む樹脂層が積層されてなる紫外線照射量測定材料が開示されている。
特開昭62−112020号公報 特開平9−126887号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示された方法では、紫外線感知層における発色の階調性が小さく、紫外線量の定量性の判断が困難であった。また、紫外線感知層が、紫外線以外の光の影響を受けて発色し易く、紫外線感知層を精度よく発色できなかった。
よって、本発明の目的は、紫外線量の検出に適した発色の階調性を有し、かつ、紫外線以外の光の影響による紫外線感知層の発色が抑制された紫外線感知シート、紫外線感知セットおよび紫外線感知方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定波長の光を選択的に透過するフィルタ層と、発色色素および光酸化剤を内包したカプセルを含む紫外線感知層とを支持体上に設けることで、紫外線量の検出に適した発色の階調性を有し、かつ、紫外線以外の光の影響による紫外線感知層の発色が抑制された紫外線感知シートを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下を提供する。
<1> 特定波長の光を選択的に透過するフィルタ層と、発色色素および光酸化剤を内包したカプセルを含む紫外線感知層とを有する紫外線感知シート。
<2> フィルタ層は、波長300nm以上380nm未満の範囲に、厚み方向の透過率が70%以上となる領域を有する<1>に記載の紫外線感知シート。
<3> フィルタ層は、波長300nm以上380nm未満の範囲における厚み方向の透過率の極大値が70%以上で、かつ、波長380nm以上450nm以下の範囲における厚み方向の透過率の最大値が30%以下である<1>または<2>に記載の紫外線感知シート。
<4> フィルタ層は、黄色色素および無機粒子のうち少なくとも一つを含有する、<1>〜<3>のいずれかに記載の紫外線感知シート。
<5> 光酸化剤は、有機ハロゲン化合物と、ロフィンダイマーおよびベンゾフェノンから選択される一種以上のラジカル発生剤とを含み、有機ハロゲン化合物と、ラジカル発生剤との質量比が、1:0.1〜1:10である<1>〜<4>のいずれかに記載の紫外線感知シート;ただし、有機ハロゲン化合物は、ロフィンダイマーおよびベンゾフェノン以外の化合物である。
<6> 有機ハロゲン化合物は、一分子あたりのハロゲン原子の数が3個以上である、<5>に記載の紫外線感知シート。
<7> 発色色素は、ロイコ色素である<1>〜<6>のいずれかに記載の紫外線感知シート。
<8> カプセルは、発色色素と光酸化剤との質量比が、1:0.1〜1:10である<1>〜<7>のいずれかに記載の紫外線感知シート。
<9> さらに、紫外線反射性を有する層を有する、<1>〜<8>のいずれかに記載の紫外線感知シート。
<10> 紫外線感知シートに照射した波長365nmの光の積算照度の対数を横軸、紫外線感知層の発色濃度を縦軸とするグラフにプロットして得られる、直線の傾きγが0.06〜0.7である、<1>〜<9>のいずれかに記載の紫外線感知シート。
<11> <1>〜<10>のいずれかに記載の紫外線感知シートと、感度調整フィルタとを有する紫外線感知セット。
<12> <1>〜<10>のいずれかに記載の紫外線感知シートを用いる、紫外線測定方法。
<13> 感度調整フィルタを透過した光を、紫外線感知シートに入射させる、<12>に記載の紫外線測定方法。
本発明によれば、紫外線量の検出に適した発色の階調性を有し、かつ、紫外線以外の光の影響による紫外線感知層の発色が抑制された紫外線感知シート、紫外線感知セットおよび紫外線感知方法を提供することが可能となった。
本発明の紫外線感知シートの一例を示した模式断面図である。 本発明の紫外線感知シートの別の一例を示した模式断面図である。 本発明の紫外線感知シートの別の一例を示した模式断面図である。 本発明の紫外線感知シートの別の一例を示した模式断面図である。 本発明の紫外線感知シートの別の一例を示した模式断面図である。 実施例1および比較例1の発色の階調性を示すグラフである。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、紫外線とは、波長領域が10〜400nmの光をいう。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本明細書において、固形分とは、25℃における固形分をいう。
<紫外線感知シート>
特定波長の光を選択的に透過するフィルタ層と、発色色素および光酸化剤を内包したカプセルを含む紫外線感知層と、支持体とを有する。
本発明の紫外線感知シートは、上記フィルタ層を有するので、特定波長の光を選択的に紫外線感知層へ照射できる。このため、例えば、蛍光灯などの紫外線以外の光が存在している状態下で紫外線を照射しても、紫外線以外の光の影響による紫外線感知層の発色を抑制できる。
そして、本発明の紫外線感知シートは、紫外線感知層が、発色色素および光酸化剤を内包したカプセルを含むので、発色色素の近傍に光酸化剤が存在しやすい。このため、紫外線照射による発色色素の発色反応効率が良好であり、紫外線感知層における発色の階調性が大きく、紫外線の積算照度に応じて連続的に発色させることができる。
よって、本発明の紫外線感知シートによれば、紫外線量を精度よく検知することができる。
本発明の紫外線感知シートの詳細について、以下説明する。
<<紫外線感知シートの構成>>
本発明の紫外線感知シートの構成について、図面に従って、説明する。本発明の紫外線感知シートが、図面に示すものに限定されるものではないことは言うまでもない。図1〜5は、本発明の紫外線感知シートの一例を示した模式断面図である。
図1に示す紫外線感知シート1は、支持体30の一方の表面に、紫外線感知層20を有している。そして、図1に示す赤外線感知シートでは、紫外線感知層20の支持体30とは反対側の面にフィルタ層10を有している。
本発明の紫外線感知シートは、反射層などの紫外線反射性を有する層をさらに有していてもよい。これによれば、紫外線感知シートに照射された紫外線を、紫外線反射性を有する層にて反射できるので、紫外線の紫外線感知シート内部における散乱を抑制でき、紫外線量の検出精度をより向上できる。なお、支持体30として後述する白色樹脂フィルムなどの紫外線反射性を有する支持体を用いた場合においては、支持体30が、紫外線反射性を有する層としての機能を有するので、反射層を設けなくても同様の効果が得られるが、反射層を設けることでより一層優れた効果が得られる。
紫外線反射性を有する層は、波長300〜380nmの光に対する反射率が、10%以上であることが好ましく、50%以上がより好ましい。なお、本明細書において、反射率は、紫外可視分光光度計(UV−2700/島津製作所)を使用して測定した拡散反射測定による値を意味する。
本発明の紫外線感知シートは、光沢層をさらに有していてもよい。光沢層を有することで、表裏の視認性を向上させることができる。
支持体と反射層を有する紫外線感知シートとしては、例えば、図2〜5に示す構成などが挙げられる。支持体と光沢層を有する紫外線感知シートとしては、例えば、図3、5に示す構成などが挙げられる。
なお、紫外線感知層20とフィルタ層10とを少なくとも含む積層体を支持体30から剥離して、紫外線感知層20とフィルタ層10とを少なくとも含む積層体を紫外線感知シートとして用いることもできる。
図2に示す紫外線感知シート2は、支持体30の一方の表面に紫外線感知層20を有し、紫外線感知層20の支持体30とは反対側の表面にフィルタ層10を有している。また、支持体30の紫外線感知層20とは反対側の表面に、反射層40を有している。反射層40は、支持体30の表面に直接形成されていてもよく、密着層などを介して形成されていてもよい。
図3に示す紫外線感知シート3は、支持体30の一方の表面に紫外線感知層20を有し、紫外線感知層20の支持体30とは反対側の表面にフィルタ層10を有している。また、支持体30の紫外線感知層20とは反対側の表面には、反射層40を有し、反射層40の支持体30とは反対側の表面には、光沢層50を有している。反射層40は、支持体30の表面に直接形成されていてもよく、密着層などを介して形成されていてもよい。
図4に示す紫外線感知シート4は、支持体30の一方の表面に反射層40を有し、反射層40の支持体30とは反対側の表面に紫外線感知層20を有し、紫外線感知層20の反射層40とは反対側の表面にフィルタ層10を有している。反射層40は、支持体30の表面に直接形成されていてもよく、密着層などを介して形成されていてもよい。
図5に示す紫外線感知シート5は、支持体30の一方の表面に反射層40を有し、反射層40の支持体30とは反対側の表面に紫外線感知層20を有し、紫外線感知層20の反射層40とは反対側の表面にフィルタ層10を有している。また、支持体30の反射層40とは反対側の表面に光沢層50を有している。反射層40は、支持体30の表面に直接形成されていてもよく、密着層などを介して形成されていてもよい。
本発明の紫外線感知シートの厚さは、例えば、5〜250μmとすることができる。下限は、例えば、25μm以上がより好ましい。上限は、例えば、150μm以下がより好ましい。
本発明の紫外線感知シートの形態は、ロール状に巻き取られたものであってもよい。
以下、各層について詳細に説明する。
<<<フィルタ層>>>
フィルタ層10は、特定波長の光を選択的に透過する層である。「特定波長の光を選択的に透過」するとは、特定波長の光を透過させ、それ以外の光を遮光させることを意味する。透過させる波長の光の透過率は、例えば、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上が更に好ましい。遮光させる波長の光の透過率は、例えば、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。
フィルタ層10は、例えば、波長300nm以上380nm未満の範囲に、厚み方向の透過率が70%以上となる領域を有することが好ましい。波長300nm以上380nm未満の範囲における特定の領域での透過率が、70%であってもよく、波長300nm以上380nm未満の全領域にわたって、透過率が70%以上であってもよい。
本発明において、フィルタ層10は、波長300nm以上380nm未満の範囲に透過率の極大値を有することが好ましい。波長300nm以上380nm未満の範囲における厚み方向の透過率の極大値は、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上が更に好ましい。また、波長380nm以上450nm以下の範囲における厚み方向の透過率の最大値は、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。フィルタ層10が、このような分光特性を有することで、可視光線等の透過を阻止し、紫外線のみを選択的に透過させることができ、紫外線感知層をより精度高く発色させることができる。
本明細書において、フィルタ層10の分光特性は、紫外可視近赤外分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 U−4100)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて、波長300〜450nmの範囲において透過率を測定した値である。
フィルタ層10の膜厚は、0.1〜10μmが好ましい。下限は、0.5μm以上がより好ましく、1.0μm以上が更に好ましい。上限は、8μm以下がより好ましく、6μm以下が更に好ましい。フィルタ層10の膜厚が上記範囲であれば、十分な発色感度と階調性が両立できる。
本発明において、フィルタ層10は、黄色色素および無機粒子のうち少なくとも一つを含有することが好ましい。黄色色素や、無機粒子を含有することで、上述した分光特性を達成し易い。黄色色素および無機粒子は、上述した分光特性を達成するよう、従来公知の種々の化合物を一種単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
(黄色色素)
黄色色素としては、例えば、顔料や染料が挙げられる。顔料としては、従来公知の種々の顔料を用いることができる。また、顔料は、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく細かいものを選択することが好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、顔料の平均粒子径は0.01〜0.1μmが好ましく、0.01〜0.05μmがより好ましい。
平均粒子径は、体積平均粒径を指し、レーザー解析/散乱式粒子径分布測定装置LA950〔(株)堀場製作所製〕により測定される値である。
顔料としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
C.I.Pigment Yellow 1,2,3,4,5,6,10,11,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214
染料としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
acid yellow 1,3,7,9,11,17,23,25,29,34,36,42,54,72,73,76,79,98,99,111,112,114,116,184,243、
Food Yellow 3
上述した染料の誘導体を用いることができる。
(無機粒子)
無機粒子としては、従来公知の種々の化合物を用いることができる。好ましくは、銀(Ag)、金(Au)、ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化コバルト、酸化チタン(TiO2)、炭化チタン(TiC)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化セリウム(CeO2)、ITO(スズドープ酸化インジウム)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)などの粒子が挙げられ、特に好ましくは銀粒子である。また、フィルタ層の透過率を考慮すると、無機粒子の平均粒子径は1〜1000nmが好ましく、10〜100nmがより好ましく、20〜60nmが特に好ましい。
なお、本発明において、無機粒子の平均粒子径は、前述の黄色色素と同様の方法により測定される値である。
フィルタ層10が黄色色素を含有する場合、黄色色素の含有量は、0.35〜5.0g/m2であることが好ましい。下限値は、例えば、0.4g/m2以上がより好ましく、0.45g/m2以上が更に好ましい。上限値は、例えば、3.0g/m2以下がより好ましく、2.0g/m2以下が更に好ましい。黄色色素の含有量が上記範囲であれば、フィルタ層10の分光特性を上述した範囲に調整しやすい。
フィルタ層10が無機粒子を含有する場合、無機粒子の含有量は、0.01〜1.0g/m2であることが好ましく、0.05〜0.5g/m2であることがより好ましく、0.08〜0.15g/m2であることが更に好ましい。
フィルタ層10は、黄色色素以外の有彩色色素(以下、他の色素ともいう)をさらに含有することもできる。他の色素は、無機顔料、有機顔料、染料などが挙げられる。
フィルタ層10は、樹脂を含んでいてもよい。樹脂としては、バインダー、分散剤などが挙げられる。
バインダーとしては、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、カゼイン、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチシン−酢酸ビニル共重合体等の各種エマルジョンが挙げられる。
分散剤としては、従来公知の顔料分散剤や界面活性剤を使用することができる。顔料分散剤及び界面活性剤としては、多くの種類の化合物が使用可能であるが、例えば、フタロシアニン誘導体(市販品:EFKA−745、エフカ社製)、ソルスパース5000(ゼネカ社製);オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業社製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)、W001(裕商社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上、森下産業社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、同5000、同9000、同12000、同13240、同13940、同17000、同24000、同26000、同28000などの各種ソルスパース分散剤(ゼネカ社製);アデカプルロニックL31、同F38、同L42、同L44、同L61、同L64、同F68、同L72、同P95、同F77、同P84、同F87、同P94、同L101、同P103、同F108、同L121、同P−123(旭電化社製)及びイソネットS−20(三洋化成社製)が挙げられる。
フィルタ層10における樹脂の含有量は、固形分換算して0.1〜10g/m2が好ましい。
フィルタ層10は、酸化防止剤、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤などは、特開平1−207741号公報の第9頁左下欄〜第10頁左上欄、特開2004−233614号公報の段落0038〜0039、0048〜0059記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
フィルタ層10は、色素などを含むフィルタ層塗布液を、紫外線感知層などに塗布して作製することができる。塗布液は、塗布溶媒として水を用いた水系でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒を用いた溶剤系でもよい。中でも、環境負荷の観点から、水を溶媒とすることが好ましい。塗布溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。好ましい塗布溶媒の例として、水、水/メチルアルコール=95/5(質量比)等がある。
フィルタ層塗布液の塗布方法は、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ドクターコート法、ワイヤーパーニート法、スライドコート法、グラビアコート法、スピンニート法あるいは米国特許第2681294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等が挙げられる。
<<<紫外線感知層>>>
紫外線感知層20は、発色色素および光酸化剤を内包したカプセルを含む。
上記カプセルは、発色色素と光酸化剤との質量比が、発色色素:光酸化剤=1:0.1〜1:10であることが好ましく、1:0.5〜1:5であることがより好ましい。発色色素と光酸化剤との質量比が上記範囲であれば、より効果的に紫外線の照射量に対応して感度良く発色させることができる。
紫外線感知層20におけるカプセルの含有量は、固形分換算して0.1〜30g/m2が好ましい。下限は、例えば、0.5g/m2以上がより好ましく、1g/m2以上がさらに好ましい。上限は、例えば、25g/m2以下がより好ましく、20g/m2以下がさらに好ましい。
紫外線感知層20は、樹脂を含んでいてもよい。樹脂としては、上述したバインダー等が挙げられる。バインダーの含有量は、固形分換算して0.1g/m2〜5g/m2が好ましい。
紫外線感知層20は、カプセルに内包される発色色素および光酸化剤の他に、増感剤、還元剤、酸化防止剤、界面活性剤などが内包されていてもよい。増感剤、還元剤、界面活性剤などは、特開平1−207741号公報の第9頁左下欄〜第10頁左上欄、特開2004−233614号公報の段落0038〜0039、0048〜0059記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
紫外線感知層20の厚さは、特に定めるものではないが、0.1〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましく、2〜10μmであることがさらに好ましい。
<<<<カプセル>>>>
紫外線感知層20に含まれるカプセルは、発色色素および光酸化剤を内包してなるものである。
本発明で用いるカプセルは、常温ではカプセル壁の物質隔離作用によりカプセル内外の物質の接触を妨げ、ある温度以上に加熱された時のみ、物質の透過性が上がるものが好ましい。この現象は、カプセル壁材、カプセル芯物質、添加剤を適宜選ぶことにより、その透過開始温度を自由にコントロールすることができる。透過開始温度は、カプセル壁のガラス転移温度に相当するものである。具体的には、特開昭59−190886号公報、特開昭60−242094号公報等が例示され、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
カプセル壁のガラス転移温度を制御するには、カプセル壁材の種類を変える方法が挙げられる。カプセル壁材としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリスチレン、スチレン−メタクリレート共重合体、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。なかでも、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートが好ましく、ポリウレタン及びポリウレアがより好ましい。これらの材料は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。
本発明で使用するカプセルは、発色色素および光酸化剤等の反応性物質を含有した芯物質を乳化した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成してカプセル化することが好ましい。この場合、高分子物質を形成する反応物を油滴の内部及び/又は油滴の外部に添加する。カプセルの好ましい製造方法等、本発明で好ましく使用することのできるカプセルについての詳細は、米国特許第3726804号、同3796696号の明細書に記載されており、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
また、例えば、ポリウレタンウレアをカプセル壁材として用いる場合、多価イソシアネート及びそれと反応しカプセル壁を形成する第二の物質(例えばポリオール)を水相又はカプセル化すべき油性液体中に混合し、水中に乳化分散し温度を上昇することにより、油滴界面で高分子形成反応を起して、カプセル壁を形成することもできる。第二の物質を例えばポリアミンにするか、あるいは何も加えなければ、ポリウレアが生成する。
多価イソシアネートとしては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ヒフェニル−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロへキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロへキシレン−1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート、4,4’,4’−トリフェニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネートのごときトリイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等のテトライソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物等のイソシアネートプレポリマー等が挙げられる。市販品としては、タケネートD−110N等のタケネートシリーズ等(三井化学(株)製)が挙げられる。
ポリオールとしては、脂肪族、芳香族の多価アルコール、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポリアルキレンエーテル等が挙げられる。
具体的には、特開昭60−49991号公報に記載されたポリオールが挙げられ、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−へブタンジオール、1,8−オクタンジオール、プロピレングリコール、2,3−ジヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキシブタン、1,3−ジヒドロキシブタン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、2−フェニルプロピレングリコール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物、グリセリンエチレンオキサイド付加物、グリセリン、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、レゾルシノールジヒドロキシエチルエーテル等の芳香族多価アルコールとアルキレンオキサイドとの縮合生成物、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、α、α′−ジヒドロキシ−p−ジイソプロピルベンゼン、4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、2−(p、p’−ジヒドロキシジフェニルメチル)ベンジルアルコール、ビスフェノールAにエチレンオキサイドの付加物、ビスフェノールAにプロピレンオキサイドの付加物などが挙げられる。ポリオールはイソシアネート基1モルに対して、水酸基の割合が0.02〜2モルで使用するのが好ましい。
ポリアミンとしては、例えばエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−ヒドロキシトリメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、テトラエチレンペンタミン、エポキシ化合物のアミン付加物等が挙げられる。多価イソシアネートは水と反応して高分子物質を形成することもできる。
多価イソシアネート、ポリオール、ポリアミン(第二の物質)については米国特許3281383号、同3773695号、同3793268号の各明細書、特公昭48−40347号公報、特公昭49−24159号公報、特開昭48−80191号公報、特公昭48−84086号公報に記載されており、これらの内容についても、本明細書に組み込まれる。
油滴を形成するための有機溶媒としては、一般に高沸点オイルの中から適宜選択することができ、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステル、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、その他のカルボン酸エステル、N,N−ジエチルドデカンアミド等の脂肪酸アミド、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化パラフィン、アルキル化ナフタレン、ジアリールエタン等が用いられる。具体的には、特開昭60−242094号公報、特開昭63−045084号に記載されているものを用いることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明においては、上記の有機溶剤に、更に低沸点の溶解助剤として補助溶媒を加えることもできる。このような補助溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等が挙げられる。
油相と混合する水相は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中から選択された水溶性高分子を保護コロイドとして含有することが好ましい。水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好ましい。
また、水相に界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、アニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記保護コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等が挙げられる。
本発明で用いるカプセルは、平均粒子径がμmオーダーであるマイクロカプセルが好ましい。具体的には、カプセルの平均粒子径としては、0.1〜100μmであることが好ましい。下限値は、0.3μm以上がより好ましく、0.5μm以上が更に好ましい。上限値は、10μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましい。平均粒子径を0.1μm以上とすることでカプセル内の芯物質をより安定に保護することができ、100μm以下とすることで発色体の解像度をより向上させることができる。
平均粒子径は、体積平均粒径を指し、レーザー解析/散乱式粒子径分布測定装置LA950〔(株)堀場製作所製〕により測定される値である。
<<<<発色色素>>>>
本発明で用いる発色色素は、光酸化剤の作用によって発色可能な色素を用いることができる。なかでもロイコ色素が好ましい。
ロイコ色素としては、電子を付加することによって、または、電子を除去することによって色素を形成して発色する、1個または2個の水素原子を有している還元型のロイコ色素が好ましい。ロイコ色素のうち、電子を除去される前は、実質的に無色であるか、または弱い色を有するものを選択することで、光酸化によって発色させることが可能となる。発色色素は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
ロイコ色素は、例えば米国特許3445234号明細書に記載されているような、(a)アミノトリアリールメタン、(b)アミノキサンチン、(C)アミノチオキサンチン、(d)アミノ−9,10−ジヒドロアクリジン、(e)アミノフェノキサジン、(f)アミノフェノチアジン、(g)アミノジヒドロフェナジン、(h)アミノジフェニルメタン、(i)ロイコインダミン、(j)アミノヒドロシンナミック酸(シアンエタン、ロイコメチン)、(k)ヒドラジン、(l)ロイコインジゴイド染料、(m)アミノ−2,3−ジヒドロアントラキノン、(n)テトラハロ−p,p’−ビフェノール、(o)2−(p−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、(p)フェネチルアニリン等を挙げることができる。これらのロイコ色素のうち、(a)〜(i)のものは1つの水素原子を失うことにより発色して染料となるが、(j)〜(p)のものは2つの水素原子を失って染料を形成する。
これらのうち、アミノアリールメタンが好ましく、アミノトリアリールメタンが好ましい。一般的に好ましいアミノトリアリールメタンの種類は、アリール基の少なくとも2つが、(a)R1およびR2がそれぞれ水素、炭素数1〜10のアルキル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、およびベンジル基から選択される基である、メタン炭素原子への結合に対してパラ位にあるR12N−置換基、および、(b)低級アルキル基(炭素数が1〜4)、低級アルコキシ基(炭素数が1〜4)、フッ素原子、塩素原子、および臭素原子より選択されるメタン炭素原子に対してオルト位の基を有するフェニル基であり;
第3のアリール基(残り1つのアリール基)は、他の2つのアリール基と同一または異なっていてもよく、異なっている場合は、(a)低級アルキル基、低級アルコキシ基、塩素原子、ジフェニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、フッ素原子、臭素原子、アルキルチオ基、アリールチオ基、チオエステル基、アルキルスルフォン酸基、アリールスルフォン酸基、スルフォン酸基、スルフォンアミド基、アルキルアミド基、アリールアミド基等で置換されていてもよいフェニル基;(b)アミン基、ジ−低級アルキルアミノ基、アルキルアミノ基で置換されていてもよいナフチル基;(C)アルキルで置換されていてもよいピリジル基;(d)キノリル基;(e)アルキル基で置換されていてもよいインドリニリデン基より選択されるアミノトリアリールメタン及びその酸塩である。
好ましくは、R1およびR2は水素または炭素数1〜4のアルキルである。最も好ましくは3個の全てのアリール基は同一である。
このようなロイコ色素の具体例としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−フェニルメタン、2−N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−N−エチルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−クロロフェニル)アミノ−6−ジブチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、ベンゾ〔a〕−6−N,N−ジエチルアミノ−9,2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−クロロフェニル)−アミノ−6−ジブチルアミノ−9−(2−メチルフェニルカルボキシアミドフェニル)キサンテン、3,6−ジメトキシ−9−(2−メトキシカルボニル)−フェニルキサンテン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、3,7−ビス−ジエチルアミノフェノキサジン等が挙げられる。市販品としては、ロイコクリスタルバイオレット(LCV、山田化学工業(株)社製)などが挙げられる。
<<<<光酸化剤>>>>
本発明で用いる光酸化剤は、光により活性化され、ラジカルを発生したり、発色色素の水素を引き抜く作用を有するものが用いられる。このような光酸化剤を用いることで、紫外線照射量に応じて発色濃度が連続的に変化し、目視にて紫外線量を判断することが可能となる。
なかでも、光酸化剤は、有機ハロゲン化合物とラジカル発生剤とを含むことが好ましい。有機ハロゲン化合物とラジカル発生剤との質量比は、有機ハロゲン化合物:ラジカル発生剤=1:0.1〜1:10が好ましく、1:0.5〜1:5がより好ましい。有機ハロゲン化合物とラジカル発生剤とを上記割合で併用することで、発色色素の発色反応を効率よく行うことができ、紫外線感知層20における発色の階調性を、紫外線量の検出に適した範囲に調整しやすい。
<<<<<ラジカル発生剤>>>>>
ラジカル発生剤は、紫外線照射によりラジカルを発生する化合物であればいずれも好ましく用いることができる。ラジカル発生剤は、例えば、発色色素から水素を引き抜いて発色色素の酸化を促進することができる。ラジカル発生剤は、水素引抜型ラジカル発生剤が好ましい。
ラジカル発生剤としては、例えば、日本写真学会1968年春季研究発表会講演要旨55頁記載のアジドポリマー、米国特許第3,282,693号記載の2−アジドベンゾオキサゾール、ベンゾイルアジド、2−アジドベンズイミダゾール等のアジド化合物、米国特許第3,615,568号記載の3’エチル−1−メトキシ−2−ピリドチアシアニンパークロレート、1−メトキシ−2−メチルピリジニウムp−トルエンスルホネート等、特公昭62−39,728号記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体等のロフィンダイマー化合物、ベンゾフェノン、p−アミノフェニルケトン、多核キノン、チオキサンテノン等の化合物などが挙げられる。
なかでも、ロフィンダイマーおよびベンゾフェノンから選択される一種以上が好ましく、ロフィンダイマーが特に好ましい。
ロフィンダイマーとしては、例えば、ヘキサアリールビイミダゾール化合物が挙げられる。ヘキサアリールビイミダゾール系化合物としては、例えば、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−シアノフェニル)−4,4',5.5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−シアノフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−メチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−メチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−メチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−エチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−エチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−エチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラ−(4−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラ−(3−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラ−(3,4−ジメトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジシアノフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリシアノフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリエチルフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジフェニルフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリフェニルフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(2−フルオロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール等を挙げることができる。
上記の中でも、特に好ましい化合物としては、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、保土ヶ谷化学工業製、B−CIM)などが挙げられる。
ロフィンダイマーは、下記一般式(1)で表される化合物を用いることもできる。
一般式(1)
Figure 0006321176
(式中、A、B、およびDは、それぞれ独立に、無置換もしくは、イミダゾリル基への二量体の解離または発色色素の酸化を阻害しない置換基で置換された、炭素環またはヘテロアリール基を表す。)
A、B、およびDは、それぞれ独立に、無置換もしくは、イミダゾリル基への二量体の解離または発色色素の酸化を阻害しない置換基で置換された、炭素環またはヘテロアリール基を表す。
BおよびDは、それぞれ0〜3個の置換基を有することが好ましく、Aは、0〜4個の置換基を有することが好ましい。
一般式(1)で表される化合物およびそれらの製法は、ロフィンダイマー等として知られる知見を利用できる。例えば、米国特許第3552973号明細書の第4欄第22行ないし第6欄第3行の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
<<<<<有機ハロゲン化合物>>>>>
有機ハロゲン化合物は、発色色素の酸化を促進することができる。有機ハロゲン化合物としては、例えば、下記一般式(2)〜(7)で表される化合物が挙げられる。有機ハロゲン化合物は、一分子あたりのハロゲン原子の数が3個以上である化合物が好ましい。ハロゲン原子の上限は、例えば、9個以下が好ましい。ハロゲン原子の数が3個以上であれば、階調性が高くなるという効果が得られる。有機ハロゲン化合物は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。なお、本発明において、有機ハロゲン化合物は、ロフィンダイマーおよびベンゾフェノン以外の化合物である。
0−CX3 ・・・(2)
式(1)中、P0は水素原子、ハロゲン原子またはアリール基を表し、Xはハロゲン原子を表す。
0、Xが表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、塩素原子、臭素原子が好ましい。
一般式(2)で表される化合物としては、例えば、トリクロロメタン、トリブロモメタン、四塩化炭素、四臭化炭素、p−ニトロベンゾトリブロマイド、ブロモトリクロロメタン、ペンシトリクロライド、ヘキサブロモエタン、ヨードホルム、1,1,1−トリブロモ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,2,2−テトラブロモエタン、2,2,2−トリブロモエタノール、1,1,1−トリクロロ−2−メチル−2−プロパノールなどが挙げられる。
一般式(3)
Figure 0006321176
式(3)中、Rは置換基を表す。xは0〜5の整数を表す。
Rは置換基を表し、置換基としては、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロアルキル基、アセチル基、ハロアセチル基、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。Rが複数有する場合は、全ての置換基が同一であってもよく、異なっていてもよい。
xは0〜5の整数を表し、0〜3が好ましい。
一般式(3)で表される化合物としては、例えば、o−ニトロ−α,α,α−トリブロモアセトフェノン、m−ニトロ−α,α,α−トリブロモアセトフェノン、p−ニトロ−α,α,α−トリブロモアセトフェノン、α,α,α−トリブロモアセトフェノン、α,α,α−トリブロモ−3,4−シクロロアセトフェノンが挙げられる。
1−SO2−X1 ・・・(4)
式(4)中、R1は、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基を表し、X1はハロゲン原子を表す。
1は、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基を表す。置換基を有していてもよいアルキル基は、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
置換基を有していてもよいアリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、炭素数6〜10のアリール基がさらに好ましい。
置換基としては、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロアルキル基、アセチル基、ハロアセチル基、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。
1が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、塩素原子、臭素原子が好ましい。
一般式(4)で表される化合物としては、例えば、2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロライド、o−ニトロベンゼンスルホニルクロライド、m−ニトロベンゼンスルホニルクロライド、3,3′−ジフェニルスルホンジスルホニルクロライド、エタンスルホニルクロライド、p−ブロモベンゼンスルホニルクロライド、p−ニトロベンゼンスルホニルクロライド、p−3−ベンゼンスルホニルクロライド、p−アセトアミドベンゼンスルホニルクロライド、p−クロロベンゼンスルホニルクロライド、p−トルエンスルホニルクロライド、メタンスルホニルクロライド、ヘンゼンスルホニルブロマイドなどが挙げられる。
2−S−X2 ・・・(5)
式(5)中、R2は置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基を表し、X2はハロゲン原子を表す。
2は置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基を表し、一般式(4)のR1と同義であり、好ましい範囲も同様である。
2が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、塩素原子、臭素原子が好ましい。
一般式(5)で表される化合物としては、例えば2,4−ジニトロベンゼンスルフェニルクロライド、o−ニトロベンゼンスルフェニルクロライドなどが挙げられる。
3−L1−CX345 ・・・(6)
式(6)中、R3は置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表し、L1は、−SO−または−SO2−を表し、X3、X4、およびX5はそれぞれ独立に水素原子、またはハロゲン原子を表す。ただし、X3、X4、およびX5のすべてが水素原子であることはない。
3は置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。
アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、炭素数6〜10のアリール基がさらに好ましい。
ヘテロアリール基としては、炭素数4〜20のヘテロアリール基が好ましく、炭素数4〜13のヘテロアリール基がより好ましく、炭素数4〜9のヘテロアリール基がさらに好ましい。
置換基としては、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロアルキル基、アセチル基、ハロアセチル基、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。
3、X4、およびX5が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、塩素原子、臭素原子が好ましい。
一般式(6)で表される化合物としては、例えば、ヘキサブロモジメチルスルホオキサイド、ペンタブロモジメチルスルホオキサイド、ヘキサブロモジメチルスルホン、トリクロロメチルフェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリクロロ−p−クロロフェニルスルホン、トリブロモメチル−p−ニトロフェニルスルホン、2ートリクロロメチルベンゾチアゾールスルホン、4,6−シメチルビリミジン−2−トリブロモメチルスルホン、テトラブロモジメチルスルホン、2,4−ジクロロフェニル−トリクロロメチルスルホン、2−メチル−4−クロロフェニルトリクロロメチルスルホン、2,5−ジメチル−4−クロロフェニルトリクロロメチルスルホン、2,4−ジクロロフェニルトリメチルスルホン、トリ−p−トリルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナートなどが挙げられる。
4CX678 ・・・(7)
式(7)中、R4は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表し、X6、X7、およびX8はそれぞれ独立に水素原子、またはハロゲン原子を表す。ただし、X6、X7、およびX8のすべてが水素であることはない。
4は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。ヘテロアリール基としては、炭素数4〜20のヘテロアリール基が好ましく、炭素数4〜13のヘテロアリール基がより好ましく、炭素数4〜9のヘテロアリール基がさらに好ましい。
置換基としては、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロアルキル基、アセチル基、ハロアセチル基、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。
6、X7、およびX8が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、塩素原子、臭素原子が好ましい。
一般式(7)で表される化合物としては、例えば、トリブロモキナルジン、2−トリブロモメチル−4−メチルキノリン、4−トリブロモメチルピリミジン、4−フェニル−6−トリブロモメチルピリミジン、2−トリクロロメチル−6−ニトロベンゾチアゾール、1−フェニル−3−トリクロロメチルピラゾール、2,5−ジトリブロモメチル−3,4−ジブロモチオフェン、2−トリクロロメチル−3−(p−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,6−ジドリクロロメチル−4−(p−メトキシフェニル)−トリアジン、2−(4−メチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
これらの中でも、一般式(3)、一般式(6)、一般式(7)で表される化合物が好ましく、ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素が好ましい。
<<<<還元剤>>>>
紫外線感知層20は、還元剤を含有していてもよい。還元剤は、カプセルの外にあってもよく、カプセルに内包されていてもよい。還元剤は、光酸化剤を失活させる機能を有する。還元剤を含有することで、紫外線照射による紫外線感知層20の発色濃度の急激な変化を抑制でき、紫外線照射量に応じて発色濃度を連続的に変化させやすくできる。
還元剤は、単独もしくは2種以上併用して用いることができるが、光酸化剤に失活させる機能を有する還元性の物質であればこれらに限定されるものではない。
還元剤は、活性化された光酸化剤の遊離基をトラップするいわゆるフリーラジカル捕獲物質として作用すれば、特に限定されないが、例えば、米国特許3042513号の明細書に記載の有機還元剤(例えば、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキシヒドロキノン、ピロログリシツール及び0−アミノフェノール、p−アミンフェノールのようなアミノフェノール類等)、特公昭62−39726号の明細書に記載の環式フェニルヒドラジド化合物(例えば1−フェニルピラゾリジン−3−オン〔フェニドンA、下記の式(1〕〕、1−フェニル−4−メチルビラゾリジン−3−オン〔フェニドンB、下記の式(2)〕、1−フェニル−4,4−ジメチルピラゾリジン−3−オン〔ジメゾン、下記の式(3)〕、又3−メチル−1−p−スルホフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン及び3−メチル−1−フェニル−2−ビラゾリン−5−オン)等が挙げられる。市販品としては、4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3−ピラゾリジノン(ジメゾンS、大東化学(株)製)等が挙げられる。
Figure 0006321176
環式フェニルヒドラジドのフェニル基には置換基を有していてもよく、置換基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、メトキシ基、エトキシ基、p−ベンジルオキシ基、ブトキシ基、p−フェノキシ基、2,4,6−トリメチル基、3,4−ジメチル基等が挙げられる。
環式フェニルヒドラジドの複素環基の4位には置換基を有していてもよく、置換基としては、ビス−ヒドロキシメチル基、ヒドロキシメチル基、メチル基、エチル基、ベンジル基等が挙げられる。
環式フェニルヒドラジドの複素環基の5位には置換基を有していてもよく、置換基としては、メチル基、フェニル基等が挙げられる。
また、還元剤としては、グアニジン誘導体、アルキレンジアミン誘導体、ヒドロキシアミン誘導体であってもよい。
グアニジン訪導体としては、例えばフェニルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、1,2−ジシクロヘキシルグアニジン、1,2,3−トリシクロへキシルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、o−トリルジフェニルグアニジン、m−トリルジフェニルグアニジン、p−トリルジフェニルグアニジン、N、N’−ジシクロヘキシル−4−モルホリノカルボキシアミジン、1,3−ジトリル−3−フェニルグアニジン、1,2−ジシクロへキシルフェニルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、N−ベンジリデン−グアニジノアミン等が挙げられる。
アルキレンジアミン誘導体としては、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、1,1,2−ジアミノドデカン、テトラベンジルエチレンジアミン等が挙げられる。
ヒドロキシアミン誘導体としては、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン、3−β−ナフチルオキシ−1−N,Nジメチルアミノ−2−プロパノール等が挙げられる。
本発明の紫外線感知シートは、還元剤に対しては、サンドミル等により固体分散するか、もしくはオイルに溶解後乳化分散して用いるのがよい。
固体分散の場合、濃度2〜30質量%の水溶性高分子溶液中で分散し、好ましい分散粒子サイズは10μm以下である。好ましい水溶性高分子としてはカプセルを作るときに用いられる水溶性高分子が挙げられる。乳化分散については、特開昭63−045084号公報に記載の手法及び素材を参考にして行うことができる。
好ましい還元剤の量としては、還元剤がカプセル外に有する場合、光酸化剤と還元剤とのモル比は、1:0.1〜100が好ましく、1:0.5〜50がより好ましく、1:1〜10がさらに好ましい。
還元剤がカプセルに内包されている場合、光酸化剤と還元剤のモル比は、1:0.001〜0.1が好ましく、1:0.005〜0.08がより好ましく、1:0.01〜0.05がさらに好ましい。
紫外線感知層20は、上述した発色色素と光酸化剤とを内包したカプセルを含む紫外線感知層塗布液を、支持体または反射層上に塗布して作製することができる。
紫外線感知層塗布液の塗布量は、例えば、固形分換算で3〜30g/m2が好ましく、5〜20g/m2がより好ましい。
紫外線感知層塗布液の塗布方法、塗布溶媒は、上述したフィルタ層で説明したものが挙げられる。
<<<支持体>>>
支持体30は、特に限定はなく、例えば、樹脂フィルム、紙、織布、ガラス、木、金属などが挙げられる。好ましくは、樹脂フィルムまたは紙である。なお、支持体は、省略することもできる。
樹脂フィルムの材料としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられる。
また、樹脂フィルムとしては、上記樹脂に白色顔料を分散させた白色樹脂フィルムも好ましく用いることができる。
白色樹脂フィルムは、紫外線反射性を有するので、白色樹脂フィルムを支持体として用いることにより、紫外線感知シートに照射された紫外線を、支持体にて反射できる。このため、反射層を別途設けなくても紫外線の紫外線感知シート内部における散乱を抑制でき、紫外線量の検出精度をより向上できる。なお、白色樹脂フィルムは、「紫外線反射性を有する層」に相当する。
白色顔料としては、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク等の無機顔料を適宜選択して含有することができる。中でも二酸化チタンが好ましい。市販品としては、例えば、タイペークR780−2等のタイペークシリーズ(石原産業社製)等が挙げられる。
白色顔料の平均粒径は、体積平均粒径で0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.3〜8μm程度である。白色顔料の平均粒径が上記範囲内であると、光の反射効率が高い。平均粒径は、レーザー解析/散乱式粒子径分布測定装置LA950〔(株)堀場製作所製〕により測定される値である。
白色樹脂フィルムは、例えば、白色ポリエステルフィルムが好ましく、白色ポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましい。
白色樹脂フィルムの市販品としては、ユポ(ユポコーポレーション社製)、ルミラー(東レ社製)、クリスパー(東洋紡社製)などが挙げられる。
支持体30の厚さとしては、例えば、5〜250μmが好ましい。下限は、25μm以上がより好ましく、50μm以上がさらに好ましい。上限は、150μm以下がより好ましく、100μm以下がさらに好ましい。
<<<反射層>>>
本発明の紫外線検知シートは、反射層40を有してもよい。反射層40は、図4、5に示すように、支持体30と紫外線感知層20との間に設けてもよい。また、図2、3に示すように、支持体30の紫外線感知層20を有する表面の反対側の表面に設けてもよい。反射層を設けることで紫外線の反射濃度を向上させることができ、紫外線が紫外線検知シート内部で散乱し難くできる。なお、支持体30が紫外線反射性を有している場合は、反射層40は設けなくてもよいが、支持体30が透明樹脂などの透明性を有する材料で構成されている場合は、反射層40を設けることが好ましい。
反射層40は、樹脂および白色顔料を含有することが好ましい。反射層40は、必要に応じて、さらに各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。
白色顔料は、支持体30で説明した白色顔料が挙げられ、好ましい範囲も同様である。
白色顔料の含有量は、反射層中の樹脂および白色顔料の合計質量に対し、30〜90質量%が好ましく、50〜85質量%がより好ましい。白色顔料の含有量が上記範囲であれば、紫外線などの反射効率が良好である。
反射層40は、白色顔料を4〜12g/m2で含有することが好ましく、5〜11g/m2で含有することがより好ましい。白色顔料の含有量が4g/m2以上であると、必要な反射率が得られ易く、白色顔料の含有量が12g/m2以下であることで紫外線検知シートの軽量化が達成し易い。
反射層40が2種類以上の白色顔料を含有する場合は、合計量が上記範囲であることが好ましい。
反射層に用いる樹脂としては、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変性ポリアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレインサリチル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アミド、メチロール変性ポリアクリルアミド、デンプン誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレンブタジエン系ゴム等が挙げられる。また、これらの樹脂に耐水性を付与する目的で耐水性の改良剤を加えたり、疎水性ポリマーのエマルジョン、具体的には、アクリル樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエンラテックス等を添加することもできる。樹脂としては、透明性を良好なものとする観点から、ポリビニルアルコールが好ましく、カルボキシ変性ポリビニルアルコールやアルキルエーテル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールを用いることもできる。
樹脂の含有量は、0.5〜5g/m2が好ましく、1〜3g/m2がより好ましい。樹脂の含有量が、0.5g/m2以上であると、反射層の強度が充分に得られ、また、5g/m2以下であると、反射率を良好に保つことができる。
反射層40は、樹脂および白色顔料以外に、必要に応じて、さらに他の成分を含有することができる。他の成分としては、特に制限されるものではなく、目的又は必要に応じて適宜選択することができる。他の成分として、例えば、架橋剤、界面活性剤、フィラー等が挙げられる。
架橋剤としては、公知の架橋剤の中から適宜選択することができる。例えば、N−メチロール尿素、N−メチロールメラミン、尿素−ホルマリン等の水溶性初期縮合物;グリオキザール、グルタルアルデヒド等のジアルデヒド化合物類;硼酸、硼砂等の無機系架橋剤;ポリアミドエピクロルヒドリン等が挙げられる。
樹脂のうち、水溶性の高分子化合物(例えば、ゼラチンやポリビニルアルコール)を用いる場合には、架橋剤を添加し、樹脂を架橋することで、保存安定性をより一層向上させることができる。
架橋剤を添加する場合、その添加量としては、反射層中の樹脂の質量に対して、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。架橋剤の添加量が5質量%以上であると、反射層40の強度及び接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、50質量%以下であると、塗布液のポットライフを長く保てる。
界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤が挙げられる。界面活性剤を添加する場合、その添加量は0.1〜15mg/m2が好ましく、0.5〜5mg/m2がより好ましい。界面活性剤の添加量が0.1mg/m2以上であると、反射層を製膜性よく形成しやすい。15mg/m2以下であると、支持体30との接着性が良好である。
反射層40には、上記の白色顔料とは別に、更に、シリカ等のフィラーなどを添加してもよい。フィラーを添加する場合、その添加量は、反射層40中の樹脂の質量に対して、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。フィラーの添加量が20質量%以下であると、必要な反射率や支持体との接着性を得ることができる。
反射層の厚さは、5〜30μmが好ましい。下限は、7μm以上がより好ましく、9μm以上が更に好ましい。上限は、20μm以下がより好ましく、15μm以下が更に好ましい。
反射層は、支持体の少なくとも一方の表面に、上記白色顔料、樹脂などを含有する反射層用塗布液を塗布することにより形成される。反射層用塗布液の塗布方法、塗布溶媒は、上述したフィルタ層で説明したもの挙げられる。
反射層用塗布液の塗布にあっては、支持体30の表面に直接塗布してもよく、密着層を介して、反射層用塗布液を塗布して反射層40を形成することができる。
反射層塗布液の塗布量は、固形分換算で5g/m2以上が好ましく、10g/m2以上がより好ましい。上限について特に制限はないが、30g/m2以下である。
上記密着層は、樹脂、架橋剤、および界面活性剤を有することが好ましい。
樹脂は、反射層40で説明した樹脂で説明したものが挙げられ、スチレンブタジエンゴム系樹脂(SBR系樹脂)が好ましい。
架橋剤は、反射層40で説明した架橋剤と同様の架橋剤を用いることができ、グリオキザールが好ましい。
界面活性剤は、反射層40で説明した界面活性剤と同様の界面活性剤を用いることができ、アニオン系界面活性剤が好ましく、中でも、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
密着層は、支持体の表面に、上記樹脂などを含有する密着層用塗布液を塗布することにより形成される。塗布方法、塗布溶媒は、上述したフィルタ層で説明したもの挙げられる。
<<光沢層>>
本発明の紫外線検知シートは、光沢層50を有してもよい。光沢層50は、図3に示すように、反射層40の表面に形成されていてもよい。また、図5に示すように、支持体30に形成されていてもよい。
光沢層50は、樹脂および顔料を含有することが好ましい。光沢層に含まれる顔料の割合は、光沢層50中の樹脂および顔料の合計質量に対し、30〜90質量%が好ましい。
樹脂としては、反射層40で説明した樹脂が挙げられ、好ましい範囲も同様である。
顔料としては、有機顔料、無機顔料いずれを用いてもよい。有機顔料としては、モノアゾ及び縮合アゾ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、複素環系、ペリノン系、キナクリドン系、ペリレン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系等が挙げられる。無機顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、チタンイエロー、酸化鉄、群青、コバルトブルー、焼成顔料、メタリック顔料等が挙げられる。
カーボンブラックとしては、チャネルブラック系、ファーネスブラック系、ランプブラック系、サーマルブラック系、ケッチェンブラック系、ナフタレンブラック系等が好ましく用いられる。カーボンブラックは1種で用いても良いし、又、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、他の色素と併用してもよい。
メタリック顔料としては、アルミニウム、着色アルミニウム、ニッケル、スズ、銅、金、銀、白金、酸化鉄、ステンレス、チタン等の金属粒子、マイカ製パール顔料、カラーグラファイト、カラーガラス繊維、カラーガラスフレーク、パール顔料等を挙げることができる。
顔料は、市販品を用いてもよく、例えばIriodin 111(メルク社製)を用いることができる。
光沢層は、必要に応じて、各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。各種添加剤としては、反射層における各種添加剤と同様の添加剤を用いることができ、好ましい範囲も同様である。
光沢層は、反射層または支持体30の表面に、顔料、樹脂などを含有する光沢層用塗布液を塗布することにより形成される。塗布方法、塗布溶媒としては、上述したフィルタ層で説明したもの挙げられる。
光沢層の厚さとしては、0.5〜20μmが好ましく、0.7〜15μmがより好ましく、1〜5μmがさらに好ましい。
<<感度調整層>>
本発明の紫外線感知シートは、フィルタ層10の表面に、感度調整層を有していてもよい。感度調整層を有することで発色に寄与する紫外線照射量を調整し、紫外線の積算照度に応じて連続的な発色が可能となる。
感度調整層は、発色に寄与する紫外線照射量に影響を与える層であればよく、例えば、樹脂と顔料微粒子を含む層、表面保護やラミネート等に用いる一般的な基材やフィルムなどが挙げられる。
感度調整層は、300nmの透過率が10%以下であり、かつ450nmの透過率が70%以上であることが好ましく、300nmの透過率が8%以下であり、かつ450nmの透過率が80%以上であることがより好ましく、300nmの透過率が5%以下であり、かつ450nmの透過率が90%以上であることがさらに好ましい。
感度調整層の厚さは、0.5〜20μmが好ましく、1〜15μmがより好ましく、2〜10μmがさらに好ましい。
<<<樹脂と顔料微粒子を含む層>>>
感度調整層としては、例えば、樹脂と顔料微粒子を含む層が挙げられる。感度調整層に含まれる顔料微粒子の割合は、感度調整層中の樹脂および顔料微粒子の合計質量に対し、30〜90質量%が好ましい。感度調整層は、必要に応じて、さらに各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。
顔料微粒子は、支持体30で説明した白色顔料が挙げられ、好ましい範囲も同様である。
顔料微粒子の含有量は、感度調整層1m2当たり、5g以上が好ましく、8gがより好ましく、10g以上がさらに好ましい。上限については特に制限はないが、30g以下が好ましい。顔料微粒子の含量が5g以上であると、必要な反射率が得られ易く、含量が30g以下であることで本発明のシートの軽量化が達成し易い。
顔料微粒子の平均粒径は、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.08μm以上がさらに好ましい。上限については特に制限はないが、10μm以下が好ましく、より好ましくは8μm以下である。平均粒径が上記範囲内であると、光の反射効率が高い。平均粒径は、レーザー解析/散乱式粒子径分布測定装置LA950〔(株)堀場製作所製〕により測定される値である。
樹脂は、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等が挙げられる。耐久性の観点から、アクリル樹脂、ポリオレフィンが好ましい。また、アクリル樹脂としては、アクリルとシリコーンとの複合樹脂も好ましい。好ましい樹脂の例としては、ポリオレフィンの例としてケミパールS−120、S−75N(ともに三井化学(株)製)、アクリル樹脂の例としてジュリマーET−410、SEK−301(ともに日本純薬(株)製)、アクリルとシリコーンとの複合樹脂の例としてセラネートWSA1060、WSA1070(ともにDIC(株)製)、H7620、H7630、H7650(ともに旭化成ケミカルズ(株)製)などを挙げることができる。
樹脂の含有量は、0.5〜5.0g/m2が好ましく、1〜3g/m2がより好ましい。樹脂の含有量が、0.5g/m2以上であると、感度調整層の強度が充分に得られ、また、5g/m2以下であると、反射率と質量を良好に保つことができる。
感度調整層は、必要に応じて、更に紫外線吸収剤、架橋剤、界面活性剤、フィラー等の添加剤を添加してもよい。架橋剤、界面活性剤、フィラーとしては上述したものが挙げられる。
<<<表面保護やラミネート等に用いる一般的な基材やフィルム>>>
感度調整層は、表面保護やラミネート等に用いる一般的な基材やフィルムを用いることができる。特に、後述する紫外線感知セットに用いる紫外線感度調整フィルムの場合に好ましい。
基材やフィルムとしては、公知の素材から適宜選択することができる。具体的な例として、中性紙、酸性紙、再生紙、ポリオレフィン樹脂ラミネート紙、合成紙、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ−4−メチルペンテン−1、アイオノマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ABS樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、EVA、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアリルエーテルニトリル、ポリベンゾイミダール、金属箔などを単独あるいは2種以上配合されたものからなるフィルム、あるいはこれらのフィルムを組み合わせた複合シートなどの使用が考えられる。
中でも、カール等の変形を効果的に防止するために、縦方向及び横方向における熱収縮率が1%未満であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましい。
透明性を付与する場合は、高分子からなるフィルムが好ましい。その例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルム等の合成高分子フィルム、等が挙げられる。高温耐性のある、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)も好適に用いられる。
本発明における感度調整層は、紫外線吸収剤を含んでいてもよく、紫外線吸収剤を含む層を別層として設けてもよい。また、顔料微粒子の代わりに紫外線吸収剤を含有させてもよく、顔料微粒子とともに紫外線吸収剤を含有させてもよい。
紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,4ドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−tert−ブチルフェノール(チヌビン326)、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−5−ジターシャリーブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノ(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物、ビス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物、トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物などが挙げられる。
モノ(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物としては、例えば、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。ビス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物としては、例えば、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロピルオキシフェニル)−6−(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス[2−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシヘプタエトキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル]−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物としては、例えば、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−6−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−6−[2,4−ビス[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。市販品としてはTINUVIN477(BASF社製)などが挙げられる。
サリチレート系紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、2−エチルヘキシルサリチレートなどが挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどが挙げられる。
感度調整層は、紫外線吸収剤を含む層を別層として設けてもよい。その際必要に応じて樹脂などのその他の成分を含む。樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。なお、紫外線吸収層としては、450nm〜1,500nmの領域に吸収を持たない材料を選択したり、紫外線吸収層の厚みを薄くすることが好ましい。
紫外線吸収剤を含む層の厚みとしては、0.01μm〜1,000μmが好ましく、0.02μm〜500μmがより好ましい。厚みが、0.01μm未満であると、紫外線の吸収が足りなくなることがあり、1,000μmを超えると、可視光の透過率が下がることがある。
紫外線吸収剤の含有量としては、用いる紫外線吸収剤によって異なり、一概に規定することができないが、所望の感度調整機能を与える含有量を適宜選択することが好ましい。
<紫外線感知シートの特性および用途>
本発明の紫外線感知シートは、紫外線感知シートに照射した波長365nmの光の積算照度の対数を横軸、紫外線感知層の発色濃度を縦軸とするグラフにプロットして得られる、直線の傾きγが0.06〜0.7であることが好ましい。傾きγは、0.1〜0.6がより好ましく、この範囲のうち0.1以上0.4未満が更に好ましく、0.4以上0.6以下が特に好ましい。
上記傾きγが上記範囲であれば、紫外線量の検出に適した発色の階調性を有し、目視にて、目視で紫外線量を容易に確認することができる。
本発明の紫外線感知シートは、例えば、ロールトゥロールで紫外線硬化樹脂を紫外線硬化しながらフィルムを製造するとき、紫外線光量計を用いて紫外線量測定しなくても、紫外線照射装置で紫外線を照射する紫外線量の測定に使用可能である。また、例えば、人や物の紫外線による日焼けの度合いを把握するために、日常的に日中の紫外線量を測定することも可能である。
なお、本明細書において、「積算照度」は、波長365nmで測定した時の積算照度であり、例えば、365nmUV照度計で測定した値などが挙げられる。また、「発色濃度」は、反射濃度D=−log10ρ(ρは反射率)で定義される数値であり、例えば、反射濃度計(X−Rite310、X−Rite社製)で測定したvisualの数値などが挙げられる。
<紫外線感知セット>
本発明の紫外線感知セットは、上述した本発明の紫外線感知シートと、感度調整フィルタとを有する。感度調整フィルタとしては、上述した感度調整層で説明した材料からなるものが挙げられる。感度調整フィルタは、紫外線感知シートのフィルタ層側の最表面に貼り付けて用いてもよい。
<紫外線感知方法>
本発明の紫外線測定方法は、上記本発明の紫外線感知シートを用いる。
本発明の紫外線感知シートは、紫外線の積算照度に応じて連続的に発色させることが可能なので、目視で紫外線量を確認、検出することができる。また、シート状なので、広い面積での紫外線照射量の測定も可能である。
本発明の紫外線感知シートは、シート状なので、紫外線を測定したい箇所に載置させるだけで紫外線を測定することが可能となる。
本発明の紫外線測定方法は、上述した感度調整フィルタを透過した光を、紫外線感知シートに入射させてもよい。この態様によれば、幅広い測定領域をカバーすることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、添加量を示す「部」は「質量部」を示す。
(紫外線感知シートの作製)
[実施例1]
下記の組成の混合液を、ポリビニルアルコール8質量%水溶液63部と蒸留水100部からなる水溶液の中に添加した後、20℃で乳化分散し、体積平均粒径1μmの乳化液を得た。更に得られた乳化液を40℃にて3時間攪拌しつづけた。その後室温にもどし、濾過して水系のカプセル分散液を得た。
−混合液の組成−
発色色素:ロイコクリスタルバイオレット(LCV、山田化学工業(株)社製、ロイコ色素) 3部
有機ハロゲン化合物:トリブロモメチルフェニルスルホン(BMPS) 1.5部
ラジカル発生剤:ロフィンダイマー(商品名:B−CIM/保土谷化学社) 3部
トリクレジルホスフェート 24部
タケネートD−110N(75質量%酢酸エチル溶液 三井化学(株)製) 24部
次に、下記組成の混合液をダイノミル(ウイリー・エイ・バコフェン・エイ・ジー社製)にて分散し、平均粒径3μmのジメゾンS分散液を得た。
−混合液の組成−
ポリビニルアルコール4質量%水溶液 150部
還元剤;4‐ヒドロキシメチル‐4‐メチル‐1‐フェニル‐3‐ピラゾリジノン(ジメゾンS、大東化学社製)30部
調製したカプセル分散液9部とジメゾンS分散液9部を混合して紫外線感知層塗布液を調製した。得られた紫外線感知層塗布液を、厚さ75μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)(商品名:クリスパーK1212/東洋紡社製、白色PET)に固形塗布量10g/m2になるように塗布し、50℃で1分間加熱乾燥して紫外線感知層を形成した。
次に、以下の組成の混合液をダイノミル(ウイリー・エイ・バコフェン・エイ・ジー社製)にて分散し、フィルタ層塗布液を得た。
−混合液の組成−
ポリビニルアルコール4質量%水溶液 100部
色素:C.I.Pigment Yellow83 2部
調製したフィルタ層塗布液を紫外線感知層に固形塗布量3g/m2になるように塗布し、50℃で1分間加熱乾燥してフィルタ層(色素含有量:1.0g/m2)を形成した。
[実施例2]
実施例1において、有機ハロゲン化合物を、トリクロロメタンに変えた以外は実施例1と同様にして紫外線感知層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例3]
実施例1において、ラジカル発生剤をベンゾフェノンに変えた以外は実施例1と同様にして紫外線感知層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例4]
実施例1において、発色色素をトリス[2−メチル−4−(ジエチルアミノ)フェニル]メタン(TPM−T、保土谷化学製、ロイコ色素)に変えた以外は実施例1と同様にして紫外線感知層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例5]
実施例1において、色素をAcid Yellow23に変えた以外は実施例1と同様にしてフィルタ層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例6、7]
実施例1において、フィルタ層の色素含有量を、0.5g/m2、1.5g/m2に、それぞれ、変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルタ層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例8]
以下の組成の混合液をダイノミル(ウイリー・エイ・バコフェン・エイ・ジー社製)にて分散し、反射層塗布液を得た。
下記組成の混合液をダイノミル(ウイリー・エイ・バコフェン・エイ・ジー社製)にて分散し、平均粒径1μmの酸化チタン分散液を得た。
−混合液の組成−
ポリビニルアルコール4質量%水溶液 80部
酸化チタン(石原産業社製、商品名:タイペークR780−2) 50部
得られた酸化チタン分散液10部とポリビニルアルコール6質量%水溶液20部とを混合して反射層塗布液を調製した。
次に、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)(商品名:「ルミラーS10」、東レ製、PET)の片面に、反射層塗布液を固形塗布量10g/m2になるように塗布し、50℃で1分間加熱乾燥して反射層を形成した。
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムの反射層の形成面とは反対側の面に、実施例1の紫外線感知層塗布液を塗布した以外は、実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例9]
実施例8において、反射層の表面に、実施例1の紫外線感知層塗布液を塗布した以外は、実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例10]
実施例1において、支持体として紙(商品名「OKプリンス上質 中厚」、王子製紙製)を用いた以外は実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例11]
実施例1において、ラジカル発生剤を使用しなかった以外は実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例12]
実施例1において、有機ハロゲン化合物を使用しなかった以外は実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例13、14]
実施例1において、色素を紫外線吸収剤(製品名「TINUVIN213」、BASF社製)または、青色色素(C.I.Pigment Blue15)に変えた以外は実施例1と同様にしてフィルタ層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例15]
実施例1において、フィルタ層の色素含有量を、0.3g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルタ層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例16]
実施例1において、支持体を、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)(商品名:「ルミラーS10」、東レ製、PET)に変更した以外は、実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例17〜20]
実施例1において、有機ハロゲン化合物とラジカル発生剤の質量比を表に示す量比に変更した以外は、実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例21〜24]
実施例1において、発色色素と光酸化剤の質量比を表に示す量比に変更した以外は、実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[実施例25]
実施例1において、黄色色素を、銀粒子(平均粒子径40nm)に変え、固形塗布量0.3g/m2(銀粒子含有量:0.1g/m2)とした以外は実施例1と同様にしてフィルタ層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例26]
実施例25において、銀粒子の平均粒子径を20nmとした以外は実施例25と同様にしてフィルタ層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[実施例27]
実施例25において、銀粒子の平均粒子径を60nmとした以外は実施例25と同様にしてフィルタ層を形成し、紫外線感知シートを作製した。
[比較例1]
実施例1において、フィルタ層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[比較例2]
実施例1において、ラジカル発生剤および有機ハロゲン化合物を使用しなかった以外は実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[比較例3]
下記の組成の混合液を、ダイノミル(ウイリー・エイ・バコフェン・エイ・ジー社製)にて分散し、紫外線感知層塗布液を調製した。
−混合液の組成−
発色色素:ロイコクリスタルバイオレット(LCV、山田化学工業(株)社製、ロイコ色素) 3部
有機ハロゲン化合物:トリブロモメチルフェニルスルホン(BMPS) 1.5部
ラジカル発生剤:ロフィンダイマー(商品名:B−CIM/保土谷化学社) 3部
ポリビニルアルコール4質量%水溶液 150部
還元剤;4‐ヒドロキシメチル‐4‐メチル‐1‐フェニル‐3‐ピラゾリジノン(ジメゾンS、大東化学社製)30部
得られた紫外線感知層塗布液を、厚さ75μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)(商品名:クリスパーK1212、東洋紡製、白色PET)に固形塗布量10g/m2になるように塗布し、50℃で1分間加熱乾燥して紫外線感知層を形成した以外は実施例1と同様にして紫外線感知シートを作製した。
[フィルタ層の透過率の測定]
紫外可視近赤外分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 U−4100)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて、波長300〜450nmの範囲において透過率を測定した。透過率Aは、波長300nm以上380nm未満の範囲における厚み方向の透過率の極大値(透過率A)、波長380nm以上450nm以下の範囲における厚み方向の透過率の最大値(透過率B)は、以下の基準で評価した。
<透過率A>
A:70%以上
B:70%より小さく、50%以上
C:50%より小さい
<透過率B>
A:30%以下
B:30%より大きく、50%以下
C:50%より大きい
(評価)
作製した実施例および比較例の紫外線感知シートの発色の階調性および蛍光灯による発色性を以下のように測定し、評価した。結果を下記表に示す。
なお、以下において、紫外線感知シートの発色濃度は、反射濃度計(X−Rite310、X−Rite社製)で測定したvisualの数値である。また、波長365nmの光の積算照度は、365nmUV照度計で測定した値である。
[発色の階調性]
高圧水銀灯(高圧UVランプ、ウシオ電機社製)にて紫外線を照射し、その時の色の変化を反射濃度計(X−Rite310、X−Rite社製)で測定し、波長365nmの光の積算照度の対数を横軸、紫外線感知層の発色濃度を縦軸とするグラフにプロットして、直線の傾きγを求め、以下の基準で評価した。図6に、実施例1および比較例1の発色の階調性を示すグラフを併せて記す。
A:0.4以上0.6以下
B:0.1以上0.4未満
C:0.06以上0.1未満、もしくは、0.6を超え0.7以下
D:0.06未満、もしくは、0.7を超える
[蛍光灯による発色性]
500Luxの蛍光灯環境下に各紫外線感知シートを放置し、紫外線感知シートの発色濃度が試験前と比較してΔ=0.05となるまでの時間を測定し、以下の基準で評価した。
A:3時間以上
B:1時間以上3時間未満
C:1時間未満
Figure 0006321176
Figure 0006321176
Figure 0006321176
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Figure 0006321176
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表からわかるように、実施例は、発色の階調性が良好で、蛍光灯による発色が抑制されたものであった。
これに対し、比較例は、発色の階調性と、蛍光灯による発色抑制とを両立させることができなかった。
1〜5:紫外線感知シート
10:フィルタ層
20:紫外線感知層
30:支持体
40:反射層
50:光沢層

Claims (11)

  1. 特定波長の光を選択的に透過するフィルタ層と、発色色素および光酸化剤を内包したカプセルを含む紫外線感知層とを有する紫外線感知シートであって、
    前記カプセルが、発色色素および光酸化剤を含む芯物質の乳化物である油滴の周囲に高分子物質の壁を有するカプセルであり、
    前記フィルタ層は、波長300nm以上380nm未満の範囲における厚み方向の透過率の極大値が70%以上で、かつ、波長380nm以上450nm以下の範囲における厚み方向の透過率の最大値が30%以下である、紫外線感知シート。
  2. 前記フィルタ層は、黄色色素および無機粒子のうち少なくとも一つを含有する、請求項1に記載の紫外線感知シート。
  3. 前記光酸化剤は、有機ハロゲン化合物と、ロフィンダイマーおよびベンゾフェノンから選択される一種以上のラジカル発生剤とを含み、前記有機ハロゲン化合物と、前記ラジカル発生剤との質量比が、1:0.1〜1:10である請求項1または2に記載の紫外線感知シート;ただし、有機ハロゲン化合物は、ロフィンダイマーおよびベンゾフェノン以外の化合物である。
  4. 前記有機ハロゲン化合物は、一分子あたりのハロゲン原子の数が3個以上である、請求項に記載の紫外線感知シート。
  5. 前記発色色素は、ロイコ色素である請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外線感知シート。
  6. 前記カプセルは、前記発色色素と前記光酸化剤との質量比が、1:0.1〜1:10である請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外線感知シート。
  7. さらに、紫外線反射性を有する層を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外線感知シート。
  8. 紫外線感知シートに照射した波長365nmの光の積算照度の対数を横軸、紫外線感知層の発色濃度を縦軸とするグラフにプロットして得られる、直線の傾きγが0.06〜0.7である、請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外線感知シート。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外線感知シートと、感度調整フィルタとを有する紫外線感知セット。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外線感知シートを用いる、紫外線測定方法。
  11. 感度調整フィルタを透過した光を、前記紫外線感知シートに入射させる、請求項10に記載の紫外線測定方法。
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