JP6320604B1 - 車両用発電機の制御装置及び制御方法 - Google Patents

車両用発電機の制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発電停止命令を受信しても、搭乗者に対して発電機異常の誤警報を通知しないようにした車両用発電機の制御装置及び制御方法を提供する。【解決手段】車両用発電機の電機子巻線が発生する発電電圧に基づいて検出した車両用発電機の回転数が所定値以下のとき、車両用発電機が無回転であると判定し、デコードしたコマンド信号が発電を停止させる発電停止コマンド信号であるとき発生した発電停止信号が終了する時刻を所定時間遅延させた発電停止保持信号を発生し、発電停止保持信号に基づいて、前記無回転判定信号をマスクして無効とするように構成した。【選択図】図1

Description

この発明は、車両用発電機の制御装置及び制御方法に関し、更に詳しくは、車両用発電機に対する異常の誤検出を防止する機能を備えた車両用発電機の制御装置及び制御方法に関するものである。
従来、車両に搭載されたエンジンを駆動源とする車両用発電機の出力を、車両の走行状態に応じて制御するようにした車両用発電機の制御装置が存在する。このような従来の車両用発電機の制御装置は、車両の燃費を向上させ若しくは車両の加速性を向上させる目的で、充電制御技術を用いて発電機の発電を抑制してエンジンの負荷を軽減させるようにしている。
例えば、特許文献1に開示されている従来の車両用発電機の出力制御装置は、車両の走行状態が加速状態にあるときは、界磁巻線の通電量を基準量より小さな値に制御して発電機により車両のエンジンにかかる負荷を低減させるように構成されている。
又、特許文献2に開示されている従来の車両用発電機の制御装置は、加速検出手段によりエンジンの加速状態が検出された場合は、積算手段で積算されたバッテリ消費電流積算値が所定値以下であることを条件に制御手段により発電機の発電をカットさせ、加速時に発電機の作動を必要最小限に抑え加速性能を確保するように構成されている。
更に、特許文献3に開示された従来の電源制御装置は、バッテリの充電電流に基づいて充電率を求める充電率検出手段と、移動体の状態と充電率検出手段の出力に基づいて発電量を制御する発電量制御手段とを備え、充電率が所定値以上であるときは発電量を抑制するようにしている。
通常、車両用発電機の制御装置に於いて、前述のような充電制御技術を利用する際には、制御ユニット(以下、ECUと称する)から車両用発電機に対して発電停止命令が送信される。発電停止命令を受信した車両用発電機は、界磁巻線に流れる電流が遮断されることで電機子巻線からの発電出力を停止するが、発電機の回転数を検出する回転数検出部に入力される信号もなくなってしまうため、発電機が無回転であると誤判定してECUに通知し、ECUが発電機が異常停止したと誤判定して制御に不具合が発生してしまう可能性がある。この場合、発電機の異常停止を知らせるランプが設けられている場合にはそのランプが点灯することになるが、このときのランプの点灯は、発電機が無回転であると誤判定したことによる点灯であり、発電機が異常停止しているわけではない。
一方、特許文献4に開示された従来の発電機制御装置は、発電停止命令を受信しても初期励磁電流を意図的に流して電機子巻線から回転数検知用パルスを出力させ、回転数検出部が無回転の誤判定をしないようにしている。
又、特許文献5に開示された従来の発電制御装置は、ECUが車両用発電機に無発電停止命令を送信してから解除するまでの間、車両用発電機から受信する異常判定をソフトウェアによりマスクするようにしている。
特開平4−312326号公報 特開2001−173481号公報 特開平7−274597号公報 特開2009−100488号公報 特開2007−215370号公報
前述の特許文献4に開示された従来の発電機制御装置によれば、発電停止命令を受信して発電機からの発電出力が停止しても初期励磁電流を意図的に流すことで電機子巻線から回転数検知用パルスが出力され得るので、発電機が異常停止したとの誤判定を防止することができるが、初期励磁電流が界磁巻線に意図的に流されることによりエンジンに負荷が加わりエンジントルクが奪われてしまうため、燃費悪化や加速性の低下につながるという課題があった。
一方、特許文献5に開示された従来の発電機制御装置によれば、ECUが車両用発電機に無発電停止命令を送信してから解除するまでの間、車両用発電機から受信する信号に基づく異常判定をソフトウェアによりマスクするようにしているが、ECUが発電停止命令を解除すると、車両用発電機の制御装置は直ちに発電を再開しようとしても、発電に利用する界磁巻線と電機子巻線の時定数により、界磁巻線に電圧を印加してからある程度時間が経過してから界磁電流が流れ、その後、電機子巻線から回転数検知用パルスが生成されて、ようやく回転数が検知可能となる。そのため、この特許文献5による無回転警報のマスク処理の仕方では発電停止命令を解除後に発生する無回転警報をマスクしきれないため、ECUに対して無回転警報を通知してしまうという課題があった。
この発明は、従来の車両用発電機の制御装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたものであり、余分な燃費悪化や加速性の低下をまねくことなく、しかもECUから車両用発電機の制御装置に対して発電停止命令を送信したとしても、搭乗者に対して発電機異常の誤警報を通知しないようにした車両用発電機の制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
この発明による車両用発電機の制御装置は、
車両に搭載された制御ユニットからの命令に基づいて前記車両に搭載された車両用発電機を制御する車両用発電機の制御装置であって、
前記制御ユニットからの命令を符号化したコマンド信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記コマンド信号をデコードして前記制御ユニットの命令に基づく制御電圧を出力するデコード部と、
前記制御電圧と、前記車両用発電機が電機子巻線に発電した発電電圧に基づく出力電圧とを比較する第1の比較器と、
前記第1の比較器の出力信号に基づいて前記車両用発電機の界磁巻線に流れる界磁電流を制御して前記発電電圧を制御する界磁ドライバと、
前記車両用発電機の電機子巻線が発生する発電電圧に基づいて、前記車両用発電機の回転数を検知する回転数検出部と、
前記回転数検出部が検出する前記回転数が所定値以下のとき、前記車両用発電機が無回転であると判定して無回転判定信号を発生する無回転判定部と、
前記デコード部によりデコードされた前記コマンド信号が発電を停止させる発電停止コマンド信号であるときと、前記コマンド信号が前記発電停止コマンド信号ではないときとで、出力信号のレベルが変化する発電停止命令判定部と、
前記制御電圧と前記車両用発電機が発電した発電電圧に基づく出力電圧との比較に基づいて出力信号を発生する第2の比較器と、
前記発電停止命令判定部の出力信号と前記第2の比較器の出力信号とに基づいて、前記発電の停止を示す発電停止信号を発生する論理部と、
前記論理部が発生した発電停止信号が入力され、前記入力された発電停止信号の終端時刻を所定時間だけ遅延させた発電停止保持信号を発生する遅延部と、
前記遅延部が発生する前記発電停止保持信号に基づいて、前記無回転判定部が発生する前記無回転判定信号を無効にするマスク処理部と、
を備えたことを特徴とする。
又、この発明による車両用発電機の制御方法は、
車両に搭載された制御ユニットからの命令に基づいて前記車両に搭載された車両用発電機を制御する車両用発電機の制御方法であって、
前記制御ユニットからの命令を符号化したコマンド信号を受信し、
前記受信した前記コマンド信号を、前記制御ユニットの命令に基づく制御電圧にデコードし、
前記制御電圧と前記車両用発電機が発電した発電電圧に基づく出力電圧との比較に基づいて前記車両用発電機の界磁電流を制御して前記発電電圧を制御し、
前記車両用発電機の電機子巻線が発生する発電電圧に基づいて検出した前記車両用発電機の回転数が所定値以下のとき、前記車両用発電機が無回転であると判定して無回転判定信号を発生し、
前記デコードした前記コマンド信号が発電を停止させる発電停止コマンド信号であるとき発生した発電停止信号が終了する時刻を、所定時間だけ遅延させた発電停止保持信号を発生し、
前記発電停止保持信号に基づいて、前記無回転判定信号をマスクして無効とする、
ことを特徴とする。
この発明による車両用発電機の制御装置によれば、
車両に搭載された制御ユニットからの命令に基づいて前記車両に搭載された車両用発電機を制御する車両用発電機の制御装置であって、
前記制御ユニットからの命令を符号化したコマンド信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記コマンド信号をデコードして前記制御ユニットの命令に基づく制御電圧を出力するデコード部と、
前記制御電圧と、前記車両用発電機が電機子巻線に発電した発電電圧に基づく出力電圧とを比較する第1の比較器と、
前記第1の比較器の出力信号に基づいて前記車両用発電機の界磁巻線に流れる界磁電流を制御して前記発電電圧を制御する界磁ドライバと、
前記車両用発電機の電機子巻線が発生する発電電圧に基づいて、前記車両用発電機の回転数を検知する回転数検出部と、
前記回転数検出部が検出する前記回転数が所定値以下のとき、前記車両用発電機が無回転であると判定して無回転判定信号を発生する無回転判定部と、
前記デコード部によりデコードされた前記コマンド信号が発電を停止させる発電停止コマンド信号であるときと、前記コマンド信号が前記発電停止コマンド信号ではないときとで、出力信号のレベルが変化する発電停止命令判定部と、
前記制御電圧と前記車両用発電機が発電した発電電圧に基づく出力電圧との比較に基づいて出力信号を発生する第2の比較器と、
前記発電停止命令判定部の出力信号と前記第2の比較器の出力信号とに基づいて、前記発電の停止を示す発電停止信号を発生する論理部と、
前記論理部が発生した発電停止信号が入力され、前記入力された発電停止信号の終端時刻を所定時間だけ遅延させた発電停止保持信号を発生する遅延部と、
前記遅延部が発生する前記発電停止保持信号に基づいて、前記無回転判定部が発生する前記無回転判定信号を無効にするマスク処理部と、
を備えているので
余分な燃費悪化や加速性の低下をまねくことなく、しかもECU等の制御ユニットから車両用発電機の制御装置に対して発電停止命令を送信したとしても、搭乗者に対して発電機異常の誤警報を通知することがないという効果を奏する。
又、この発明による車両用発電機の制御方法によれば、
車両に搭載された制御ユニットからの命令に基づいて前記車両に搭載された車両用発電機を制御する車両用発電機の制御方法であって、
前記制御ユニットからの命令を符号化したコマンド信号を受信し、
前記受信した前記コマンド信号を、前記制御ユニットの命令に基づく制御電圧にデコードし、
前記制御電圧と前記車両用発電機が発電した発電電圧に基づく出力電圧との比較に基づいて前記車両用発電機の界磁電流を制御して前記発電電圧を制御し、
前記車両用発電機の電機子巻線が発生する発電電圧に基づいて検出した前記車両用発電機の回転数が所定値以下のとき、前記車両用発電機が無回転であると判定して無回転判定信号を発生し、
前記デコードした前記コマンド信号が発電を停止させる発電停止コマンド信号であるとき発生した発電停止信号が終了する時刻を、所定時間だけ遅延させた発電停止保持信号を発生し、
前記発電停止保持信号に基づいて、前記無回転判定信号をマスクして無効とする、
ようにしているので、
余分な燃費悪化や加速性の低下をまねくことなく、しかもECU等の制御ユニットから車両用発電機の制御装置に対して発電停止命令を送信したとしても、搭乗者に対して発電機異常の誤警報を通知することがないという効果を奏する。
この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置の動作を説明するフローチャートである。 この発明に対する比較例としての車両用発電機を示すブロック構成図である。 この発明に対する比較例としての車両用発電機の動作を説明するタイミングチャートである。 この発明に対する比較例としての車両用発電機の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置及び制御方法について、図に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置を示すブロック構成図である。図1に於いて、自動車等の車両に搭載された車両用発電機1は、三相交流発電機として構成されており、固定子に三相Y結線された電機子巻線3を備え、回転子に界磁巻線4を備えている。界磁巻線4を備えた回転子は、車両に搭載されたエンジンの出力軸にベルト(図示せず)を介して連結され、エンジンの駆動力により駆動されて回転し、固定子に設けられた電機子巻線3に三相交流電圧を誘起させる。
電機子巻線3に誘起された三相電圧は、6個の半導体整流素子201により構成された整流回路2により全波整流されて直流電圧に変換され、制御装置5、車両用電気負荷6、及び車両蓄電池7に供給される。制御装置5は、車両用発電機1のハウジング(図示せず)に固定されており、ECU20からの指示に基づいて車両用発電機1の界磁巻線4に流れる界磁電流を制御することで、車両用発電機1の出力電圧を制御するように構成されており、主に車両用発電機1の出力電圧及び出力電流が実質的に一定値となるように制御する機能を有する。
制御装置5は、界磁巻線4への界磁電流を制御する界磁ドライバ21と、界磁ドライバ21がオフにときに界磁巻線4に流れる界磁電流を還流させる還流ダイオード22を備えている。制御装置5とECU20とは、例えばLIN(Local Interconnect Network)による双方向通信装置により双方向通信が行われる。
制御装置5は、更に、第1の比較器8と、電圧周波数変換部(以下、V/F変換部と称する)9と、デコード部10と、発電停止命令判定部11と、遅延時間設定部12と、回転数検出部13と、遅延部14と、無回転判定部15と、マスク処理部16と、送信部17と、受信部18と、第2の比較器19と、界磁ドライバ21と、還流ダイオード22と、OR部23と、を備えている。
第1の比較器8と、V/F変換部9と、デコード部10と、発電停止命令判定部11と、遅延時間設定部12と、回転数検出部13と、遅延部14と、無回転判定部15と、マスク処理部16と、第2の比較器19と、OR部23は、ハードウェアとしての部品により構成してもよく、或いはマイクロプロセッサに格納された所定のソフトウェアにより構成してもよい。
受信部18は、前述の双方向通信装置を介してECU20から送信された符号化されたデータからなるコマンド信号を受信する。デコード部10は、受信部18からのコマンド信号をデコードする。V/F変換部9は、デコード部10からのコマンド信号に基づく制御電圧をノコギリ波電圧に変換する。第1の比較器8は、一方の入力端子に入力された車両用発電機1の出力電圧と、他方の入力端子に入力されたV/F変換部9からのノコギリ波電圧とを比較し、その比較結果に基づいて後述の出力信号を生成する。
発電停止命令判定部11は、デコード部10からのコマンド信号が発電停止命令であるか否かを判定する。第2の比較器19は、デコード部10からのコマンド信号に基づく制御電圧と、車両用発電機1の出力電圧を比較し、制御電圧が車両用発電機の出力電圧より大きければ有意であるとする出力信号を生成する。OR部23は、発電停止命令判定部11の出力と第2の比較器19の出力の何れかが入力されたとき出力信号を発生する。
遅延部14は、OR部23から入力された信号を、遅延時間設定部12により設定された遅延時間だけ遅延させて出力する。回転数検出部13は、電機子巻線3が発電して出力する発電相電圧のエッジ間隔を計測することにより、界磁巻線4を備えた回転子の回転速度を検出して出力する。無回転判定部15は、回転数検出部13の出力に基づいて車両用発電機1の無回転を判定し、無回転であると判定したときは、マスク処理部16を介して送信部17からECU20に対して無回転警報を通知する。
図2は、この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置の動作を説明するタイミングチャートであって、縦軸に於いて、「A」はECU20から受信部18に入力される入力データ、「B」はデコード部10の出力データ、「C」はV/F変換部9の出力波形、「D」は界磁ドライバ21の駆動論理波形、「E」は回転数検出部13に入力される回転数パルス波形、「F」は無回転判定部15の出力波形、「G」は発電停止命令判定部11の判定出力波形、「H」は遅延部14の出力波形、「I」はマスク処理部16の出力波形、「J」は送信部17の出力データを示している。図2の横軸は時間を示している。
図1及び図2に於いて、ECU20から受信部18に入力される符号化されたコマンド信号には、図2の「A」に示されるように、発電命令a1、a5、リード要求a2、a4、a6、発電停止命令a3等がそれぞれ異なるタイミングで含まれている。デコード部10は、受信部18からのコマンド信号のうち「発電命令」a1、a5をデコードして、車両用発電機1に対する制御電圧値を示す制御電圧コマンド信号である「制御電圧」b1、b5を図2の「B」に示すように出力する。又、デコード部10は、受信部18からのコマンド信号のうち「発電停止命令」a3をデコードして、車両用発電機1に対する発電停止コマンド信号「x00」b3を図2の「B」に示すように出力する。
V/F変換部9は、デコード部10から制御電圧コマンド信号を受けると、図2の「C」に示すノコギリ波電圧を出力する。即ち、V/F変換部9は、例えば、デコード部10から制御電圧コマンド信号「制御電圧」b1を受けると、その「制御電圧」b1が指示する制御電圧に対応した周波数を有するノコギリ波電圧信号c1を出力し、又、制御電圧コマンド信号「制御電圧」b5を受けると、その「制御電圧」b5が指示する制御電圧に対応した周波数を有するノコギリ波電圧信号c5を出力する。
更に、V/F変換部9は、デコード部10から発電停止コマンド信号「x00」b3を受けると、図2の「C」に示すように、車両用発電機1の出力端電圧V1よりも低いノコギリ波電圧信号c3を出力する。
ここで、図1及び図2に基づいて、制御装置5による車両用発電機1の発電出力の制御動作について詳細を説明する。V/F変換部9により変換された図2の「C」に示すノコギリ波電圧信号は、第1の比較器8により、図2の「C」に示す車両用発電機1の出力端電圧V1と比較される。第1の比較器8は、ノコギリ波電圧信号c1、c3、c5が車両用発電機1の出力端電圧V1よりも高い場合には、ハイレベル(High Level)電位の信号(以下、Hレベル信号と称する)を出力して界磁ドライバ21に入力する。
発電停止命令判定部11は、デコード部10からのコマンド信号が入力されており、そのコマンド信号が発電停止コマンド信号「x00」b3ではないときは常にローレベル(Low Level)電位の信号(以下、Lレベル信号と称する)を出力し、入力されているコマンド信号が発電停止コマンド信号「x00」b3であれば、Hレベル信号を出力するように構成されている。
界磁ドライバ21は、一方の入力端子に第1の比較器8の出力信号が入力され、他方の入力端子に発電停止命令判定部11の出力信号が反転されて入力されている。従って、前述のコマンド信号が発電停止コマンド信号「x00」b3でなければ、界磁ドライバ21の他方の入力端子には発電停止命令判定部11からのLレベル信号が反転されてHレベル信号が入力されているので、第1の比較器8から入力される信号がHレベル信号のときにオンとなり、第1の比較器8から入力される信号がLレベル信号のときにオフとなる。
従って、前述のコマンド信号が発電停止コマンド信号「x00」b3でなければ、CPU20からの制御電圧コマンド信号「制御電圧」b1、b5に基づいて、界磁ドライバ21が図2の「D」に示す界磁ドライバ駆動論理の駆動信号d1、d5に基づいて制御されることで界磁巻線4に流れる界磁電流がPWM(Pulse Width Modulation)制御され、車両用発電機1の出力電圧が指令された所定の発電電圧となるように制御される。
次に、前述のコマンド信号が発電停止コマンド信号「x00」b3である場合について説明する。発電停止コマンド信号「x00」b3を受けたときには前述したように、図2の「C」に示す如くV/F変換部9は、車両用発電機1の出力端電圧V1以下となるノコギリ波電圧信号c3を発生するので、第1の比較器8の出力信号はLレベル信号となる。従って、界磁ドライバ21はオフとなり、界磁電流は遮断され、車両用発電機1は発電を停止する。
尚、発電停止コマンド信号「x00」b3を受けた場合には、発電停止命令判定部11はHレベル信号を出力し、その反転信号であるLレベル信号が界磁ドライバ21に入力されるので、第1の比較器8の出力信号のレベル如何にかかわらず界磁ドライバ21は遮断されることを付記しておく。
次に、以上のように構成されたこの発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置に於ける、車両用発電機に対する無回転警報の検出動作について説明する。図1及び図2に於いて、回転数検出部13は、電機子巻線3が発電して出力する三相の各相電圧のエッジ間隔を計測することで、車両用発電機1の回転速度、つまり車両用発電機1の回転子の回転速度を検出する。図2の「E」は、回転数検出部13により検出される回転数パルスを示している。
無回転判定部15は、回転数検出部13からの出力に基づいて車両用発電機1の無回転であるか否かを判定し、無回転と判定すればHレベル信号をマスク処理部16に入力する。マスク処理部16には、前述の無回転判定部15の出力信号のほかに、OR部23の出力信号を反転させた信号と、OR部23の出力信号を遅延部14により所定の遅延時間だけ遅延させた信号を反転させた信号とがそれぞれ入力されている。
前述のように、第2の比較器19は、デコード部10からのコマンド信号に基づく制御電圧と、車両用発電機1の出力電圧を比較し、制御電圧が車両用発電機の出力電圧より大きければ有意であるとする出力信号を生成するように構成されている。OR部23は、発電停止命令判定部11の出力と第2の比較器19の出力の何れかが入力されたときHレベル信号を発生する。
今、時刻t1にて、制御電圧コマンド信号「制御電圧」b1から発電停止コマンド信号「x00」b3に切り替わったとすると、発電停止命令判定部11は、時刻t1に於いて直ちに出力信号をLレベル信号g1からHレベル信号g3に変化させてOR部23に入力する。
OR部23は、発電停止命令判定部11からHレベル信号g2が時刻t1にて入力されると、直ちにHレベル信号を出力し、マスク処理部16にはその反転信号であるLレベル信号が入力される。同時に、OR部23は、時刻t1に於いて遅延部14にHレベル信号を入力するので、遅延部14は、図2の「H」に示すように時刻1にてLレベル信号h1からHレベル信号h2に変化し、マスク処理部16にはその反転信号であるLレベル信号が入力される。
遅延部14は、OR部23からのHレベル信号がLレベル信号に変化しても、つまり、時刻t4で発電停止コマンド信号「x00」b3から制御電圧指令コマンド信号「制御電圧」b5に変化しても、遅延時間設定部12により設定された後述の所定の遅延時間だけHレベル信号h3の出力を維持し、時刻t8にてようやくLレベル信号h5に変化するように構成されている。
回転数検出部13が検出する図2の「E」に示す回転数パルスe1は、時刻t1で制御電圧コマンド信号「制御電圧」b1から発電停止コマンド信号「x00」b3に切り替わって第1の比較器8の出力がLレベル信号となっても、電機子巻線3には時定数が存在するのでその時定数分だけ遅れて時刻t2にて消滅することになる。無回転判定部15は、図2の「F」に示すように、回転数パルスe1が消滅した時刻t2から検知時間T1を経て車両用発電機1の無回転を判定し、時刻t3にて無回転信号としてのHレベル信号f3を出力する。
更に、時刻t4にて発電停止コマンド信号「x00」b3から制御発電コマンド信号「制御電圧」b5に切り替わって、図2の「D」に示す界磁ドライバ駆動論理の駆動信号d5が時刻t4から開始されても、図2の「E」に示すように、回転数パルスe5は車両用発電機1の電機子巻線3の時定数の影響により、時刻t4から遅れた時刻t6にて発生することになる。一方、発電停止命令判定部11は、図2の「F」に示すように、発電停止コマンド信号「x00」b3から制御発電コマンド信号「制御電圧」b5に切り替わった時刻t4からやや遅れた時刻t5にて、Hレベル信号g3からLレベル信号g5に切り替わる。
又、遅延部14の出力信号は、図2の「H」に示すように、時刻t5にて発電停止命令判定部11のHレベル信号g3からLレベル信号g5に切り替わってから、所定の遅延時間の後の時刻t8にてHレベル信号h3からLレベル信号h5に切り替わる。
従って、時刻t1から時刻t8の間に遅延部14からHレベル信号h3が発生し、このHレベル信号h3を反転したLレベル信号が時刻t1から時刻t8の間にマスク処理部16に入力される。その結果、時刻t1から時刻t4の間に発電停止コマンド信号「x00」が発生して時刻t2から時刻t6の間に回転数パルスが消滅することで、無回転判定部15からのHレベル信号f3が時刻t7まで出力されているにもかかわらず、マスク処理部16から無回転判定部15からの無回転判定結果が送信部17に伝達されることはない。
図2の「A」に示すように、ECU20から受信部18に入力される符号化されたコマンド信号は、発電命令a1、リード要求a2、発電停止命令a3、発電命令a5、リード要求a4、発電命令a5、リード要求a6の順に、順次入力される。リード要求a2、a4、a6は、車両用発電機1の回転状況を確認するためのものである。リード要求a2が入力されるタイミングでは、制御発電コマンド信号「制御発電」b1に基づいて車両用発電機1は発電中であり、回転数パルスe1が存在するので無回転判定部15の出力はLレベル信号g1である。従って、マスク処理部16から送信部17へは回転ありを示す信号となり、送信部17からECU20へは、図2の「J」に示すように、データ「回転あり」j2が出力されることになる。
リード要求a4が入力されるタイミングでは、制御停止コマンド信号「x00」b3に基づいて車両用発電機1は発電停止中であり、回転数パルスe1は消滅しているので無回転判定部15の出力はHレベル信号f3であるが、遅延部14からHレベル信号h3が出力されているので、マスク処理部16から送信部17へは回転ありを示す信号となり、送信部17からECU20へは、図2の「J」に示すように、データ「回転あり」j4が出力されることになる。
リード要求a6が入力されるタイミングでは、制御発電コマンド信号「制御発電」b5に基づいて車両用発電機1は発電中であるが、前述したように、時刻t7まで無回転判定部15はHレベル信号F3の出力を維持している。しかしながら、遅延部14のHレベル信号h3が時刻t8まで継続しているので、マスク処理部16から送信部17へは回転ありを示す信号となり、送信部17からECU20へは、図2の「J」に示すように、データ「回転あり」j6が出力されることになる。
以上述べたように、受信部18で受信した発電停止命令は、デコード部10によりデコードされ、発電停止命令判定部11によって発電停止コマンド信号として判定され、その後、OR部23を介してマスク処理部16と遅延部14に入力される。マスク処理部16は、OR部23の出力若しくは遅延部14の出力が有意であるHレベル信号であれば、無回転判定部15の出力をマスクする機能を持ち、マスク処理部16によるマスク処理後の信号は、送信部17を介してECU20に通知される。
次に、遅延時間設定部12、遅延部14について更に詳細に説明する。OR部23の出力が有意であるHレベル信号になると、遅延部14の出力は直ちに有意であるHレベル信号になる。その後、OR部23の出力が無意であるLレベル信号になると、遅延部14の出力は遅延時間設定部12が出力する保持時間としての遅延時間だけ有意の状態を保持された後に無意になる。
遅延時間設定部12がHレベル信号h3の出力を保持する保持時間(時刻t1〜時刻t8)は、ECU20が発電停止命令を発生してからECU20が発電停止命令を解除した時刻t1から、制御装置5が界磁ドライバ21のPWM制御が再開して界磁巻線4と電機子巻線3に電流が流れ、回転数検出部13が車両用発電機1の回転を検知する検知時間T2経過後の時刻t7までの時間と実質的に同一の時間又はそれ以上とする。この保持時間は、電機子巻線3及び界磁巻線4の時定数に起因して設定されるものであるが、電機子巻線3及び界磁巻線4の温度が高くなればなるほど電機子巻線3及び界磁巻線4の抵抗値が大きくなることから、電機子巻線3及び界磁巻線4の温度を関数として遅延時間T3を補正することにより、遅延部14の保持時間の上限値である時刻t8が設定される。
尚、電機子巻線3及び界磁巻線4の時定数は、固定子及び回転子を構成する磁性体等の材料や巻線の巻き数によって異なるため、マスク処理部16を構成するROMや不揮発性メモリ等の手段によって遅延時間の調整、遅延時間の要否、温度補正処理の要否等を変更できるものとする。
次に、車両用発電機1の発電電圧より制御電圧を低く設定した場合の無回転警報のマスク処理について説明する。ECU20から発電電圧より低い制御電圧を設定する発電命令、つまり発電停止命令が発生すると、前述したように、第1の比較器8からの界磁ドライバ21を駆動する界磁ドライバ駆動論理信号は出力されなくなり、発電が停止する。発電が停止すると、前述の動作により車両用発電機1の回転数が検出できなくなり、無回転判定部15が無回転を判定する。
第2の比較器19は、制御電圧であるノコギリ波電圧信号c3と車両用発電機1の発電電圧である出力端電圧V1を比較し、[c3>V1]であれば有意であるとするHレベル信号を発生することで、前述したようにOR部23を介して無回転判定信号をマスクする。第2の比較器19はヒステリシスを備えており、発電電圧である出力端電圧V1と制御電圧であるノコギリ波電圧信号c3の大小関係が入れ替わっても直ちに出力に反映しないようになっている。これにより発電電圧が第2の比較器19の閾値付近にある場合でも、マスク処理が不安定になることはない。尚、前述のヒステリシスの範囲は、マスク処理部16を構成するROMや不揮発性メモリ等により変更できるものとする。
図3は、この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置の動作を説明するフローチャートであって、無回転警報のマスク処理、及びそのマスク処理の解除の処理フローを示している。図3に於いて、処理を開始すると、ステップS301では受信部18が発電停止命令を受信したか否かを判定し、受信していれば(Yes)ステップS303に進んで無回転警報をマスクし、受信していなければ(No)ステップS302に進む。
ステップS302では、車両用発電機の出力端電圧が制御電圧としてのノコギリ波電圧より大きいか否かを判定し、車両用発電機の[出力端電圧>制御電圧]であれば(Yes)ステップS303に進み、[出力端電圧>制御電圧]でなければステップS301に戻る。
ステップS303では、前述のように無回転警報をマスクし、ステップS304に進む。ステップS304では、発電停止命令が解除されたか否か、つまり発電停止命令から発電命令に切り替わられたか否かを判定し、発電停止命令が解除された判定すれば(Yes)ステップS306に進み、発電停止命令が解除されていないと判定すれば(No)ステップS305に進む。
ステップS305では、遅延時間設定部により設定した時間だけ無回転警報をマスクし、ステップS307に進む。ステップS307では、遅延時間設定部で設定して遅延時間の経過後に無回転警報マスクを解除する。
比較例の説明
ここで、以上述べたこの発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置及び制御方法の効果を説明するために、この発明に対する比較例による車両用発電機の制御装置及び制御方法について説明する。図4は、この発明に対する比較例としての車両用発電機を示すブロック構成図であって、図1と同一又は相当部分委は同一符号を付してある。
図4に示す比較例としての発電機の制御装置では、前述の図1に示す第2の比較器19と、OR部23と、遅延時間設定部12と、遅延部14が設けられていない。その他の構成は図1に示すこの発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置と同様である。
次にその動作について説明する。図5は、この発明に対する比較例としての車両用発電機の動作を説明するタイミングチャートである。図4及び図5に於いて、今、時刻t1にて、制御電圧コマンド信号「制御電圧」b1から発電停止コマンド信号「x00」b3に切り替わったとすると、発電停止命令判定部11は、図5の「G」に示すように時刻t1に於いて直ちに出力信号をLレベル信号g1からHレベル信号g3に変化させる。
発電停止命令判定部11から出力されたHレベル信号は、反転されてLレベル信号となりマスク処理部16に入力される。一方、回転数検出部13が検出する図5の「E」に示す回転数パルスe1は、時刻t1で制御電圧コマンド信号「制御電圧」b1から発電停止コマンド信号「x00」b3に切り替わって第1の比較器8の出力がLレベル信号となっても、電機子巻線3には時定数が存在するのでその時定数分だけ遅れて時刻t2にて消滅することになる。無回転判定部15は、図5の「F」に示すように、回転数パルスe1が消滅した時刻t2から検知時間T1を経て車両用発電機1の無回転を判定し、時刻t3にて無回転信号としてのHレベル信号f3を出力する。
更に、時刻t4にて発電停止コマンド信号「x00」b3から制御発電コマンド信号「制御電圧」b5に切り替わって、図5の「D」に示す界磁ドライバ駆動論理の駆動信号d5が時刻t4から開始されても、図5の「E」に示すように、回転数パルスe5は車両用発電機1の電機子巻線3の時定数の影響により、時刻t4から遅れた時刻t6にて発生することになる。一方、発電停止命令判定部11は、図5の「F」に示すように、発電停止コマンド信号「x00」b3から制御発電コマンド信号「制御電圧」b5に切り替わった時刻t4からやや遅れた時刻t5にて、Hレベル信号g3からLレベル信号g5に切り替わる。
マスク処理部16は、図5の「I」に示すように、発電停止命令判定部11の出力がLレベル信号g5に切り替わった時刻t5にてHレベル信号I5を出力し、無回転判定部15の出力がHレベル信号f3からLレベル信号f5に切り替わる時刻t7までそのHレベル信号I5を維持する。
図5の「A」に示すように、ECU20から受信部18に入力される符号化されたコマンド信号は、発電命令a1、リード要求a2、発電停止命令a3、発電命令a5、リード要求a4、発電命令a5、リード要求a6の順に、順次入力される。リード要求a2が入力されるタイミングでは、制御発電コマンド信号「制御発電」b1に基づいて車両用発電機1は発電中であり、回転数パルスe1が存在するので無回転判定部15の出力はLレベル信号g1である。従って、マスク処理部16から送信部17へは回転ありを示す信号となり、送信部17からECU20へは、図5の「J」に示すように、データ「回転あり」j2が出力されることになる。
リード要求a4が入力されるタイミングでは、制御停止コマンド信号「x00」b3に基づいて車両用発電機1は発電停止中であり、回転数パルスe1は消滅しているので無回転判定部15の出力はHレベル信号f3であるが、遅延部14からHレベル信号h3が出力されているので、マスク処理部16から送信部17へは回転ありを示す信号となり、送信部17からECU20へは、図2の「J」に示すように、データ「回転あり」j4が出力されることになる。
しかしながら、リード要求a6が入力されるタイミングでは、制御発電コマンド信号「制御発電」b5に基づいて車両用発電機1は発電中であるにもかかわらず、マスク処理部16のHレベル信号は時刻t7まで継続しているので、データ「無回転警報」j7が出力されることになる。従って、車両用発電機1が回転しているにもかかわらず、無回転警報が誤出力されることになる。
尚、図6は、この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置の動作を説明するフローチャートであって、無回転警報のマスク処理、及びそのマスク処理の解除の処理フローを示している。図6に於いて、処理を開始すると、ステップS601では受信部18が発電停止命令を受信したか否かを判定し、受信していれば(Yes)ステップS602に進んで無回転警報をマスクし、受信していなければ(No)ステップS601に戻る。
ステップS603では、発電停止命令が解除されたか否か、つまり発電停止命令から発電命令に切り替わられたか否かを判定し、発電停止命令が解除された判定すれば(Yes)ステップS604に進み、発電停止命令が解除されていないと判定すれば(No)ステップS603に戻る。ステップS604では、無回転警報マスクを解除する。
以上述べたこの発明に対する比較例では、この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置に比べてソフトウェア処理の負担は多くはないが、ECU20が発電停止命令を解除すると、車両用発電機1の制御装置5は直ちに発電を再開しようとするが、発電に利用する界磁巻線4と電機子巻線3の時定数により、界磁巻線4に電圧を印加してからある程度時間が経過してから界磁電流が流れ、その後、電機子巻線3から回転数検知用パルスが生成されて、ようやく回転数が検知可能となる。そのため、この比較例による無回転警報のマスク処理の仕方では発電停止命令を解除後に発生する無回転警報をマスクしきれないため、ECU20に対して無回転警報を通知してしまうことになる。
これに対して、前述したように、この発明の実施の形態1による車両用発電機の制御装置及び制御方法によれば、この比較例のような無回転警報が誤出力されることはない。
尚、この発明は、前述の実施の形態1による車両用発電機の制御装置及び制御方法に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態1の構成及び方法に一部変形を加えたり、構成を一部省略することが可能である。
1 車両用発電機、2 整流回路、3 電機子巻線、4 界磁巻線、5 制御装置、6 車両電気負荷、7 車両蓄電池、8 第1の比較器、9 V/F変換部、10 デコード部、11 発電停止命令判定部、12 遅延時間設定部、13 回転数検出部、14 遅延部、15 無回転判定部、16 マスク処理部、17 送信部、18 部、19 第2の比較器、20 ECU、21 界磁ドライバ、22 還流ダイオード、23 OR部

Claims (8)

  1. 車両に搭載された制御ユニットからの命令に基づいて前記車両に搭載された車両用発電機を制御する車両用発電機の制御装置であって、
    前記制御ユニットからの命令を符号化したコマンド信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信した前記コマンド信号をデコードして前記制御ユニットの命令に基づく制御電圧を出力するデコード部と、
    前記制御電圧と、前記車両用発電機が電機子巻線に発電した発電電圧に基づく出力電圧とを比較する第1の比較器と、
    前記第1の比較器の出力信号に基づいて前記車両用発電機の界磁巻線に流れる界磁電流を制御して前記発電電圧を制御する界磁ドライバと、
    前記車両用発電機の電機子巻線が発生する発電電圧に基づいて、前記車両用発電機の回転数を検知する回転数検出部と、
    前記回転数検出部が検出する前記回転数が所定値以下のとき、前記車両用発電機が無回転であると判定して無回転判定信号を発生する無回転判定部と、
    前記デコード部によりデコードされた前記コマンド信号が発電を停止させる発電停止コマンド信号であるときと、前記コマンド信号が前記発電停止コマンド信号ではないときとで、出力信号のレベルが変化する発電停止命令判定部と、
    前記制御電圧と前記車両用発電機が発電した発電電圧に基づく出力電圧との比較に基づいて出力信号を発生する第2の比較器と、
    前記発電停止命令判定部の出力信号と前記第2の比較器の出力信号とに基づいて、前記発電の停止を示す発電停止信号を発生する論理部と、
    前記論理部が発生した発電停止信号が入力され、前記入力された発電停止信号の終端時刻を所定時間だけ遅延させた発電停止保持信号を発生する遅延部と、
    前記遅延部が発生する前記発電停止保持信号に基づいて、前記無回転判定部が発生する前記無回転判定信号を無効にするマスク処理部と、
    を備えたことを特徴とする車両用発電機の制御装置。
  2. 前記遅延部は、前記発電停止信号が入力されたとき、直ちに前記発電停止保持信号を発生するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用発電機の制御装置。
  3. 前記所定時間は、少なくとも前記無回転判定信号の発生が停止されるまでの時間である、
    ことを特徴とした請求項1又は2に記載の車両用発電機の制御装置。
  4. 前記所定時間を変更し得る遅延時間設定部を備えている、
    ことを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載の車両用発電機の制御装置。
  5. 前記遅延時間設定部は、前記車両用発電機の前記電機子巻線及び前記界磁巻線の温度に基づいて前記所定時間を変更し得るように構成されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の車両用発電機の制御装置。
  6. 前記第2の比較器は、ヒステリシス特性を備え、前記車両用発電機が発電した発電電圧に基づく前記出力電圧が変化しても直ちに前記第2の比較器の出力信号の変化に反映されないように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1から5のうちの何れか一項に記載の車両用発電機の制御装置。
  7. 車両に搭載された制御ユニットからの命令に基づいて前記車両に搭載された車両用発電機を制御する車両用発電機の制御方法であって、
    前記制御ユニットからの命令を符号化したコマンド信号を受信し、
    前記受信した前記コマンド信号を、前記制御ユニットの命令に基づく制御電圧にデコードし、
    前記制御電圧と前記車両用発電機が発電した発電電圧に基づく出力電圧との比較に基づいて前記車両用発電機の界磁電流を制御して前記発電電圧を制御し、
    前記車両用発電機の電機子巻線が発生する発電電圧に基づいて検出した前記車両用発電機の回転数が所定値以下のとき、前記車両用発電機が無回転であると判定して無回転判定信号を発生し、
    前記デコードした前記コマンド信号が発電を停止させる発電停止コマンド信号であるとき発生した発電停止信号が終了する時刻を、所定時間だけ遅延させた発電停止保持信号を発生し、
    前記発電停止保持信号に基づいて、前記無回転判定信号をマスクして無効とする、
    ことを特徴とする車両用発電機の制御方法。
  8. 前記所定時間は、少なくとも前記無回転判定信号の発生が停止されるまでの時間である、
    ことを特徴とした請求項7に記載の車両用発電機の制御方法。
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