JP6319990B2 - 防水シート固定用締結具及び防水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の屋上、ベランダ、バルコニーなどの防水構造において、金属下地などの下地に敷設される防水シートを下地に締結固定(ねじ止め)するための防水シート固定用締結具、及び、それを用いた防水構造に関する。
建築構造物に使用されるシート防水工法として、防水シートの機械固定工法が用いられている場合がある。
防水シートの機械固定工法は、ビスなどの締結具で固定用ディスクを下地に固定し、固定用ディスクによって防水シートを下地の上に固定する方法である。
この機械固定工法を用いた従来技術としては、例えば、ねじ込みタイプのスクリュービス等の固定部材と、固定用ディスクに該当する防水シート固定具との組み合わせからなる防水下地構造がある。スクリュービス等の固定部材は、防水シート固定金具と接し防水シート固定金具を防水下地に対して固定させる押え部を有する。押え部の防水シート固定金具の側の面には、被覆層が設けられる。防水下地は、下地本体の金属板と、金属板上に敷き込まれる断熱材とを備え、断熱材の上には、防水シート固定金具が所定間隔で配置される。防水シート固定具は、取付孔を有し、取付孔に固定部材がねじ込まれ、固定金具が金属板に機械固定される。防水シート固定具の表面には、防水シートと接着可能なシート接着層が備えられ、防水シート固定具の表面を被覆している樹脂又はゴムからなるシート接着層と、固定部材の押え部の被覆層を接着可能にする。それにより、防水下地等の固定物の振動等による固定部材の抜けに対して著しい抵抗性が得られる。防水シート固定具を防水下地の所定位置に固定部材で固定した後は、防水シート固定具のシート接着層に防水シートを接着させ、防水下地を防水シートによって覆う(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−291567号公報
上述した特許文献1では、スクリュービス等の固定部材が被覆層を介して防水シート固定具のシート接着層と接着固定されている。
しかし、防水下地の金属板に対しては、スクリュービス等の固定部材をねじ込みにより機械固定しているだけで、十分な緩み止めの対策が施されていない。そのため、繰り返しの風圧力などによって、防水下地の金属板などから固定部材に振動が伝わると、防水シート固定具に固定部材が固定されていても、固定部材が防水下地の金属板に対し緩み方向へ回転して緩みが発生し、防水下地の金属板から固定部材が抜けるおそれもあった。特に、防水下地の金属板の厚みが薄い場合には、風圧力による振動などで固定部材がより緩み易くなってしまう。さらに、防水下地の金属板から固定部材が緩んでしまうと、防水シート固定具と共に振動して、防水シートが破損し、漏水が起こるという問題点があった。
本発明は、このような問題に対処することを課題とするものであり、繰り返しの振動に伴い下地に対してネジ本体が緩み回転することを防止できる防水シート固定用締結具を提供すること、繰り返しの振動に伴う下地に対するネジ本体の緩み回転を防止して固定具の動きによる防水シートの破損を防止できる防水構造を提供すること、などを目的とするものである。
このような目的を達成するために本発明による防水シート固定用締結具は、下地に防水シートを敷設固定するため前記下地に対するネジ本体のねじ込みによりネジ孔を穿設して締結固定される防水シート固定用締結具であって、螺旋状の頂部位及び谷部位からなるネジ山が刻設されるネジ部を有する前記ネジ本体と、前記ネジ山の構成材料よりも軟質な材料が前記頂部位を除く前記谷部位に積層される被覆層と、を備え、前記被覆層は、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体ねじ込みにより前記ネジ孔に突き当たって部分的に取り除かれる部位と、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体のねじ込みにより剥離せずに残って記ネジ孔と前記ネジ山との間に圧縮変形しつつ挟み込まれるネジ谷被覆部と、を有することを特徴とする。
また本発明による防水構造は、下地に対するネジ本体のねじ込みによりネジ孔を穿設して締結固定される防水シート固定用締結具を用いた防水構造であって、前記下地に敷設される防水シートと、前記下地に取り付けられて前記防水シートを前記下地に固定する固定具と、前記固定具から前記下地に向けて挿通される防水シート固定用締結具と、を備え、前記防水シート固定用締結具は、螺旋状の頂部位及び谷部位からなるネジ山が刻設されるネジ部を有する前記ネジ本体と、前記ネジ山の構成材料よりも軟質な材料が前記頂部位を除く前記谷部位に積層される被覆層と、を備え、前記被覆層は、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体ねじ込みにより前記ネジ孔に突き当たって部分的に取り除かれる部位と、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体のねじ込みにより剥離せずに残って記ネジ孔と前記ネジ山との間に圧縮変形しつつ挟み込まれるネジ谷被覆部と、を有することを特徴とする。
前述した特徴を有する本発明による防水シート固定用締結具は、下地に対しネジ本体をねじ込むことで、金属下地のネジ孔とネジ本体のネジ山との間に、ネジ山の構成材料よりも軟質な材料からなる被覆層が挟み込まれる。それにより、繰り返しの風圧力などによって下地からネジ本体に振動が伝わったとしても、下地に対しネジ本体が緩み方向へ回転不能に固定される。
したがって、繰り返しの振動に伴い下地に対してネジ本体が緩み回転することを防止することができる。
その結果、防水下地の金属板に対してスクリュービス等の固定具をねじ込みにより機械固定するだけで十分な緩み止めの対策が施されていない従来のものに比べ、繰り返しの風圧力などによって下地からネジ本体に振動が伝わったとしても、下地からネジ本体が緩んで抜けることがなく、安全性が向上するとともに、長期に亘って防水シートを下地に締結固定(ねじ止め)できる。
また、前述した特徴を有する本発明による防水構造は、下地に対して防水シート固定用締結具のネジ本体をねじ込むことにより、金属下地のネジ孔とネジ本体のネジ山との間に被覆層が挟み込まれ、繰り返しの風圧力などによって下地からネジ本体に振動が伝わったとしても、下地に対しネジ本体が緩み方向へ回転不能に固定されると同時に、固定具が可動不能(位置ズレ不能)に固定される。
したがって、繰り返しの振動に伴う下地に対するネジ本体の緩み回転を防止して固定具の動きによる防水シートの破損を防止することができる。
その結果、防水下地の金属板に対してスクリュービス等の固定具をねじ込みにより機械固定するだけで十分な緩み止めの対策が施されず、固定具が防水シート固定具と共に振動して防水シートが破損し易い従来のものに比べ、繰り返しの風圧力などによって下地からネジ本体に振動が伝わったとしても、下地からネジ本体が緩んで抜けることがなく、固定具を可動不能(位置ズレ不能)に固定し続けるため、安全性が向上するとともに、防水シートの破損による漏水事故の発生も長期に亘って防止できる。
本発明の実施形態に係る防水シート固定用締結具及び防水構造の全体構成を示す説明図であり、(a)が防水構造の縦断正面図、(b)が防水シート固定用締結具の拡大正面図、(c)が要部を更に拡大して示す縦断正面図である。 本発明の他の実施例に係る防水構造の全体構成を示す縦断正面図である。 本発明の他の実施例に係る防水構造の全体構成を示す縦断正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る防水シート固定用締結具Aは、金属下地などの下地Bの上に防水シートCを敷設固定するために、下地Bにねじ込んで締結固定される固定用ビスなどである。
詳しく説明すると、防水シート固定用締結具Aは、図1〜図3に示すように、ネジ本体1のネジ部11に設けられる螺旋状のネジ山11aと、ネジ山11aの谷部位11rを部分的に被覆するように設けられる被覆層2と、を主要な構成要素として備えている。
そして、防水シート固定用締結具Aを用いた防水構造は、下地Bの上に敷設される防水シートCと、下地Bの上に取り付けられて防水シートCを下地Bに固定するための固定具Dと、固定具Dから下地Bに向けて挿通される防水シート固定用締結具Aと、を主要な構成要素として備えている。
防水シート固定用締結具Aのネジ本体1は、図1(a)(b)に示されるように、後述する下地Bに固定具Dを締結固定(ねじ止め)できるようなものであればよい。ネジ本体1の構成材料としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。
詳しく説明すると、ネジ本体1は、ネジ山11aが螺旋状に刻設されるネジ部11と、ネジ部11の基端に形成される頭部12を有している。ネジ山11aは、螺旋状の頂部位11tと、軸方向へ隣り合う頂部位11tの間に形成される谷部位11rからなる。図1(c)に示されるように、ネジ山11aの谷部位11rから頂部位11tまでの長さを高さ寸法H1としている。
さらに、ネジ本体1の形状は、特に限定されないが、後述する固定具Dの表面(上面)から頭部12がはみ出ないように、頭部12の形状は皿、平、なべなどがより好ましい。頭部12の頂面に形成されるドライバーやレンチなどの工具と係合する溝(図示しない)の形状は、十字穴、六角穴、四角穴などが好ましい。
ネジ本体1の具体例としては、図1(a)(b)に示されるように、ネジ部11と頭部12との間にネジ山11aが刻設されない円筒部13と、ネジ部11の先端に尖ったネジ先部14を一体形成したスクリュービスである場合を示している。
ネジ先部14は、後述する下地Bに予め下穴を設けることなく、ネジ本体1をねじ込むことで、下地Bにネジ孔Bhが穿設されるように、ドリル部分14aが一体形成されたセルフドリルビスを用いることが好ましい。
また、その他の例として図示しないが、円筒部13や尖ったネジ先部14を持たないものに変更するとも可能である。
被覆層2は、ネジ部11のネジ山11aを構成する金属などの材料よりも軟質な材料、例えば合成樹脂などで構成され、ネジ部11においてネジ山11aの頂部位11tを除く谷部位11rの大部分が被覆されるように積層形成している。つまり、被覆層2は、ネジ山11aの谷部位11rに積層されるネジ谷被覆部2aを有している。
被覆層2においてネジ谷被覆部2aは、下地Bに対してネジ本体1をねじ込むことにより、下地Bのネジ孔Bhと突き当たる部位が部分的に取り除かれるとともに、残ったネジ谷被覆部2a′が下地Bのネジ孔Bhとの間で圧縮されることで、ネジ孔Bhとの間に挟み込まれるように構成されている。
また、被覆層2は、ネジ山11aの谷部位11rに積層されるネジ谷被覆部2aに限らず、頭部12を含むネジ本体1の略全体表面が被覆されるように被覆層2を積層形成することも可能である。ただし、ネジ先部14や頭部12の頂面には、被覆層2を積層形成しないことが好ましい。ネジ先部14に一体形成されたドリル部分に被覆層2が積層形成されると、後述する下地Bにネジ孔Bhを開設する際に障害となる場合や、被覆層2が剥離してしまう場合が考えられる。頭部12の頂面に被覆層2が積層形成されると、工具と係合する溝が被覆層2で埋められ、工具が十分に係合できない場合が考えられる。
さらに、被覆層2は、ネジ部11においてネジ山11aから盛り上がって径方向へ突出するように積層形成されると、後述する下地Bに対してネジ本体1をねじ込んだ際に、被覆層2において下地Bと突き当たった部位に限らず、被覆層2が全体的に剥離することも考えられる。
そこで、被覆層2においてネジ谷被覆部2aの厚みH2を、図1(c)に示されるように、ネジ山11aの高さ寸法H1(谷部位11rから頂部位11tまでの長さ)と同等以下に設定することが好ましい。すなわち、軸方向へ隣り合うネジ山11aの間に形成されるネジ谷の容積よりも被覆層2の体積の方が同等以下となるように設定することが好ましい。
図1(c)に示される例では、被覆層2の厚みH2を、ネジ山11aの高さ寸法H1よりも浅く積層している。
さらに加えて、被覆層2のネジ谷被覆部2aは、下地Bに対するネジ本体1のねじ込みに伴い、ネジ本体1のネジ山11aと下地Bのネジ孔Bhとの間に食い込むような厚さで形成されることで、ネジ山11aと下地Bのネジ孔Bhとの間の僅かな隙間が被覆層2で埋められるように構成することが好ましい。
被覆層2を構成する軟質な材料は、ネジ山11aの谷部位11rに沿って充填されるように積層形成する必要があるため、ネジ山11aの表面との密着性に優れた材質が好ましい。したがって、被覆層2としては、合成樹脂で形成されることが好ましい。
被覆層2の構成材料の具体例としては、ポリ塩化ビニル系、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、熱可塑性ポリウレタンエラストマー等の熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系、等の熱可塑性樹脂やエポキシ系、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、SBR、NBR、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴムなどを用いることができる。さらに、下地Bのネジ孔Bhとの間に被覆層2が食い込み易く、且つ緩み止め効果を発揮し易い点から、弾性を有する軟質合成樹脂が好ましく、ポリ塩化ビニル系、アクリル系、ウレタン系、変性シリコーン系などが好ましい。また、これらの樹脂を混合し混練して用いてもよい。
特に、ネジ本体1のネジ山11aに対して積層形成し易い点で、被覆層2の構成材料としてポリ塩化ビニル樹脂を用いることが好ましい。ここで、ポリ塩化ビニル樹脂には可塑剤や充填剤を添加することができる。
ポリ塩化ビニル樹脂の重合度は600〜3000のものを用いることができる。さらに、ディッピング加工を行いポリ塩化ビニル樹脂ゾルとして用いる場合にポリ塩化ビニル樹脂の重合度は1500〜3000が好ましく、1800〜3000がより好ましい。可塑剤としては、ジイソノニルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸系可塑剤、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤、エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、ジ−n−デシルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等の脂肪酸エステル系可塑剤、トリメリテート系可塑剤、ピロメリテート系可塑剤、安息香酸系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤を用いることができる。また可塑剤の添加量はポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、30部〜200部とすることができ、50部〜150部がより好ましく、60〜100部がさらに好ましい。充填剤としては炭酸カルシウム、シリカ、タルク、カオリン、マイカ等の添加することができ、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、1〜200部が好ましく、1〜100部がより好ましく、1〜50部がさらに好ましい。また、添加剤として、安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、酸化防止剤、脱泡剤、チクソトロピー剤等を添加してもよい。
さらに、ネジ本体1のネジ山11aに対して被覆層2を積層形成する方法としては、ネジ本体1に液体状の合成樹脂を塗布して熱や光等によって固化させることができる。液体状の合成樹脂にネジ本体1を浸けて熱や光等によって固化させることもできる。液体状の合成樹脂としては、合成樹脂を溶剤に溶かしたものや合成樹脂に可塑剤を混合したもの等が用いられる。ポリ塩化ビニル樹脂に可塑剤を添加したゾルを用いたディッピング加工は、粘度調整が容易で且つ加工操作範囲が広いため、簡単に被覆層2を形成できるという点から好ましい。特に、熱可塑性樹脂を加熱し溶融状態にしてから、ネジ本体1のネジ山11aに塗布してもよい。また、ネジ本体1のネジ山11aに対してテープ状の合成樹脂を巻き付けることで被覆層2を設けてもよいが、被覆層2の形成のし易さを考えると液状系の合成樹脂が好ましい。
ネジ本体1のネジ山11aに対して被覆層2を積層形成する前に、ネジ本体1にプライマー処理を施してもよい。それにより、ネジ本体1への被覆層2の密着性が向上して、被覆層2が積層形成され易くなり、さらに下地Bに対してネジ本体1をねじ込む際に、被覆層2が脱離(剥離)し難くなる。プライマーとしては、ネジ本体1と被覆層2の組み合わせにより選定すればよいが、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系等を用いることができる。ネジ本体1としてステンレス、被覆層2としてポリ塩化ビニル樹脂系ゾルを用いる場合にはアクリル系プライマーを用いることで、ネジ本体1のネジ山11aと被覆層2との密着性が向上する。
さらに、ポリ塩化ビニル樹脂ゾルによるディッピング加工において、ネジ本体1のネジ山11aから被覆層2であるポリ塩化ビニル樹脂層が盛り上がって形成されることがないように、ネジ本体1をポリ塩化ビニル樹脂ゾルに浸漬後に引き上げる際に、振動や回転や掻き取り等を加えて余分なポリ塩化ビニル樹脂ゾルを落とす工程を経てから加熱してもよい。
また、ネジ先部14や頭部12の表面にマスキング施してからポリ塩化ビニル樹脂ゾルに、ネジ本体1を浸漬することもできる。さらに、ポリ塩化ビニル樹脂ゾルによるディッピング加工以外の方法を用いる場合であっても、同様に余分な樹脂を落とす工程やマスキングを施してもよい。
一方、下地Bは、折板屋根、瓦棒屋根、デッキプレート等の金属下地B1を使用することができる。下地Bには、ネジ本体1のネジ部11(ネジ山11a)と螺合するネジ孔Bhが穿設される。ネジ孔Bhは、ネジ本体1のねじ込み時に穿設されるか、又はネジ本体1の外径よりも内径が小さいネジ孔Bhを、ネジ本体1がネジ込まれる前に開けておき、ネジ本体1のねじ込み時に穿設してもよい。
金属下地B1の具体例としては、図1(a)に示されるように、金属製の折板屋根B11が使用され、その所定位置にネジ孔Bhが穿設される。必要に応じて、金属製の折板屋根B11の上には、断熱材B2や不燃板(図示しない)をさらに敷設して用いることも可能である。
断熱材B2は、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフォーム等が使用できる。強度を考慮するとクラフト紙やアルミ箔が両面に積層された断熱材が好ましい。また、勾配をとる必要がある場合には、勾配のある断熱ボードを使用することができる。
不燃板は、断熱材B2の上に敷設され施工時やその後の点検時、また重たい構造物(図示しない)を設置することで、断熱材B2が沈み込んで変形するのを防止する目的もある。したがって、不燃板としては、無機質板や金属板、鋼板等を使用することが好ましい。
また、その他の例として図示しないが、下地Bとしてこれらの構成以外に、目的に応じて緩衝用シート等を敷設することも可能である。
防水シートCは、加硫ゴムシート、非加硫ゴムシート、熱可塑性樹脂製の防水シートや、その他の合成樹脂からなる防水シート等を用いることができる。
さらに、防水シートCは、単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。この基材層は、熱可塑性樹脂層の中間位置に挟まれるように設けるのが好ましいが、最下層に設けても良い。
また、図1(a)に示される例では、防水シートCを後述する固定具Dの上に配置されているが、このような態様に限られず、固定具Dの下に配置されてもよい。
防水シートCの具体例としては、熱可塑性樹脂製の防水シートであるポリ塩化ビニル樹脂製防水シートを用いることができる。熱可塑性樹脂製の防水シートCの材料としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することができる。特にポリ塩化ビニル系樹脂製の防水シートを用いることが好ましい。
また、その他の例として、防水シートCとして、加硫ゴム等からなる防水シートを用いることも可能である。
固定具Dは、金属や硬質合成樹脂や木などの剛性材料で、円形や楕円形状の板状(円盤状)か又は正方形や長方形や矩形の板状か若しくは長尺な帯状の板状に形成され、下地Bに対して複数個それぞれ分散して配置することが好ましい。
固定具Dの構成材料としては、強度や耐久性の点から金属で成形することが好ましく、特にステンレスや、亜鉛・アルミニウム・マグネシウムメッキまたは亜鉛メッキ等の防錆処理が施された鋼板など、多湿状態でも錆び難い鋼鈑が好ましい。
さらに、固定具Dは、ネジ本体1が挿通する取付孔D1を有することが好ましい。取付孔D1は、固定具Dの所定位置に必要個数開穿され、ネジ本体1の頭部12を回転自在に係止して下地Bの金属下地B1へ向けねじ込み可能に支持している。
また、固定具Dの表面(上面)には、合成樹脂からなる接着層D2を被覆形成することが好ましく、防水シートCが熱可塑性樹脂製の防水シートの場合には、熱融着や溶剤溶着が可能となるために、接着層D2を熱可塑性樹脂で形成することが好ましい。固定具Dの接着層D2と防水シートCが同種の樹脂組成物で構成されていることがより好ましく、例えば防水シートCがポリ塩化ビニル系樹脂系であれば、固定具Dの接着層D2もポリ塩化ビニル系樹脂系とすることが好ましい。これにより、熱融着や溶剤溶着が容易に行えると共に接合強度がより向上する。
このような本発明の実施形態に係る防水シート固定用締結具Aによると、下地Bの金属下地B1に対しネジ本体1をねじ込むことで、金属下地B1に設けられたネジ孔Bhとネジ本体1のネジ山11aとの間に、ネジ山11aの構成材料よりも軟質な材料からなる被覆層2のネジ谷被覆部2a′が挟み込まれる。それにより、繰り返しの風圧力などによって下地Bの金属下地B1からネジ本体1に振動が伝わったとしても、下地Bに対しネジ本体1が緩み方向へ回転不能に固定される。
したがって、繰り返しの振動に伴い下地Bに対してネジ本体1が緩み回転することを防止することができる。
その結果、繰り返しの風圧力などによって下地Bからネジ本体1に振動が伝わったとしても、下地Bからネジ本体1が抜けることがなく、安全性が向上するとともに、長期に亘って防水シートCを下地Bに締結固定(ねじ止め)できる。
特に、ネジ山11aの高さ寸法H1よりも被覆層2の厚みH2を浅く積層した場合には、ネジ山11aの頂部位11tを除いた谷部位11rが被覆層2で被覆されて、ネジ山11aの頂部位11tが露出しており、下地Bにネジ本体1をねじ込んでネジ山11aの頂部位11tと下地Bのネジ孔Bhとが螺合しても、下地Bのネジ孔Bhにおけるネジ山頂部Bh1によって被覆層2の一部が剥離するものの、ネジ山11aから被覆層2が全体的に剥がれることはない。この剥離せずに残った被覆層2の一部は、被覆層2(ネジ谷被覆部2a′)として圧縮変形しつつ、下地Bに密着した状態となる。
したがって、ネジ本体1のねじ込み時における被覆層2の全体的な剥離を防止することができる。
その結果、ネジ本体1の緩みを確実に防止できる。
さらに、被覆層2が、下地Bに対するネジ本体1のねじ込みに伴い、ネジ山11aと下地Bのネジ孔Bhとの間に食い込むような厚さで形成される場合には、下地Bに対してネジ本体1をねじ込んだ際に、ネジ山11aと下地Bのネジ孔Bhとの間に被覆層2が食い込むことで、ネジ本体1のネジ山11aと下地Bのネジ孔Bhとの間の僅かな隙間が被覆層2で埋められる。それにより、繰り返しの風圧力などによって下地Bからネジ本体1に振動が伝わったとしても、ネジ本体1が緩み方向へ逆回転しなくなる。
したがって、下地Bのネジ孔Bhに対するネジ本体1の緩み止め効果を向上させることができる。
その結果、ネジ本体1の緩みをより確実に防止できる。
そして、本発明の実施形態に係る防水シート固定用締結具Aを用いた防水構造によると、下地Bに対して防水シート固定用締結具Aのネジ本体1をねじ込むことにより、金属下地B1のネジ孔Bhとネジ本体1のネジ山11aとの間に被覆層2のネジ谷被覆部2a′が挟み込まれ、繰り返しの風圧力などによって下地Bからネジ本体1に振動が伝わったとしても、下地Bに対しネジ本体1が緩み方向へ回転不能に固定されると同時に、固定具Dが可動不能(位置ズレ不能)に固定される。
したがって、繰り返しの振動に伴う下地Bに対するネジ本体1の緩み回転を防止して固定具Dの動きによる防水シートCの破損を防止することができる。
その結果、繰り返しの風圧力などによって下地Bからネジ本体1に振動が伝わったとしても、下地Bからネジ本体1が緩んで抜けることがなく、固定具Dを可動不能(位置ズレ不能)に固定し続けるため、風圧力による振動によって防水シートCが動かず(振動せず)、防水シートCの破損による漏水事故の発生も長期に亘って防止できる。
また、下地Bの厚みが、ネジ本体1におけるネジ山11aのピッチよりも小さく形成される場合には、ネジ本体1のねじ込みに伴ってネジ山11aが下地Bを回転移動する際に、被覆層2(ネジ谷被覆部2a′)に下地Bのネジ孔Bhの端部が食い込み、ネジ山11aの谷部位11rと下地Bのネジ孔Bhの端部との間に被覆層2(ネジ谷被覆部2a′)が挟まった状態で、下地Bにネジ本体1が固定される。それにより、繰り返しの風圧力などによって下地Bからネジ本体1に振動が伝わったとしても、ネジ本体1が緩み方向へ逆回転しなくなる。
したがって、下地Bが薄い場合でも下地Bのネジ孔Bhに対するネジ本体1の緩み止め効果を向上させることができる。
その結果、防水下地の金属板の厚みが薄いと風圧力による振動などで固定部材がより緩み易くなる従来のものに比べ、安全性の更なる向上が図れるとともに、防水シートCの破損事故を長期に亘って防止できる。
次に、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例1は、図1(a)(b)(c)に示すように、下地Bの金属下地B1として折板屋根B11が用いられ、折板屋根B11の上に断熱材B2を敷設している。断熱材B2の上には固定具Dとして円板状の固定用ディスクが配置され、この固定用ディスクの中央に開穿された取付孔D1からネジ本体1が断熱材B2を貫通して折板屋根B11の凸部B11aにねじ込まれることで、下地Bに対し防水シートCを敷設固定している。
固定具Dとなる固定用ディスク、ネジ本体1の頭部12の頂面、断熱材B2の表面を覆うように防水シートCとしてポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1が敷設されている。固定具Dとなる固定用ディスクの表面(上面)には、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂からなる接着層D2が形成され、誘導加熱装置(図示なし)の発振などで、接着層D2と防水シートC1の裏面を接着している。それにより、防水シートCとなるポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1が金属下地B1の折板屋根B11に対し固定されている。
ネジ本体1としては、ネジ先部14にドリル部分14aを一体形成したセルフドリルビスが用いられ、ネジ本体1をドライバー(インパクトドライバー)やレンチなどの工具で回転させることにより、断熱材B2を貫通して金属下地B1の折板屋根B11へ向け進行し、折板屋根B11にネジ孔Bhを空けながら締め付けている。
ネジ本体1におけるネジ山11aの谷部位11rは、ポリ塩化ビニル樹脂系の被覆層2で被覆されている。被覆層2の成分としては、ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1800)100重量部に対し、可塑剤90重量部を添加し、さらにCa−Zn系安定剤、充填剤20重量部、顔料として酸化チタンおよびカーボンラックを配合し、この樹脂組成物をミキサーで攪拌しポリ塩化ビニルゾルを得た。このポリ塩化ビニルゾルにネジ本体1を浸漬し、余分なポリ塩化ビニルゾルをふるい落としたのちに200℃のオーブンで加熱し、ネジ山11aに沿ってポリ塩化ビニル樹脂製の被覆層2を積層形成している。
被覆層2においてネジ谷被覆部2aは、下地Bに対してネジ本体1をねじ込むことにより、下地Bのネジ孔Bhと突き当たる部位が部分的に取り除かれるが、残ったネジ谷被覆部2a′が下地Bのネジ孔Bhとの間で圧縮されることで、ネジ孔Bhと谷部位11rを隙間なく緊縮するように挟み込み構成されている。
このような本発明の実施例1に係る防水構造によると、少ない作業量で防水シート固定用締結具Aのネジ本体1を下地Bの金属下地B1に十分に固定できるとともに、ネジ本体1周辺の防水性も向上する。したがって、施工性を維持したまま、固定強度、防水性の向上を図ることができる。
さらに、結露によるネジ本体1の腐食を防止することができる。
ここで、本発明の実施例1に係る防水シート固定用締結具Aのネジ本体1(セルフドリルビス)を用いて、下地Bの金属下地B1に対するネジ本体1の緩みに関する振動試験を行い、その評価結果を表1に示す。
表1に示す実施例1と比較例1−2は、0.8mmの金属下地B1(折板屋根B11)に対し、7.0mmφ、全長75mm、ネジピッチ2.5mmのセルフドリルビスを25mmねじ込んで固定した点が共通している。
実施例1のセルフドリルビスには、前述したように、ポリ塩化ビニル樹脂系の被覆層2が積層形成されている。
比較例1−2は、被覆層2が積層形成されないセルフドリルビスを用いた点が共通している。
さらに、比較例2では、金属下地B1(折板屋根B11)として1mmのブチルテープを介して0.8mmの亜鉛メッキ鋼板で補強されたものを用いた点が、比較例1と異なっている。
振動試験としては、実施例1及び比較例1−2が共通して、折板屋根B11側面にベルトサンダーを当てて1分間振動を与え、これを5サイクル実施することで、金属下地B1のネジ孔Bhからセルフドリルビスの緩み具合を目視により確認した。
表1に示す実施例1と比較例1−2の評価結果は、以下の指標に基づくものである。
「緩んだビスがなかった」を○、「緩んだビスが1本」を△、「緩んだビスが2本以上」を×と評価した。
Figure 0006319990
実施例1と比較例1−2を比較すると、実施例1は、ビスの緩みが発生せず、良好な評価結果が得られているのに対して、比較例1−2は、ビスの緩みが発生して不良な評価結果になっている。
この実施例2は、図2に示すように、下地Bの金属下地B1として瓦棒屋根B12と瓦棒屋根B12を支える構造躯体B13が用いられ、瓦棒屋根B12に形成される複数の凸部B12aの間の凹状空間B12bに断熱材B2を敷設している。これら瓦棒屋根B12の凸部B12a及び断熱材B2の上には固定具Dとして固定用ディスクが配置され、固定用ディスクの取付孔D1からネジ本体1が瓦棒屋根B12の凸部B12aを貫通して構造躯体B13にねじ込まれることで、下地Bに対し防水シートCとなるポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1を敷設固定した構成が、図1に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1に示した実施例1と同じものである。
したがって、このような本発明の実施例2に係る防水構造も、前述した実施例1と同様な作用効果が得られる。
この実施例3は、図3に示すように、断熱材B2の上に防水シートCとしてポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1が敷設され、防水シートC1の上に固定具Dとして円板状の固定用ディスクが配置されている。固定用ディスクの取付孔D1からネジ本体1が断熱材B2を貫通して折板屋根B11の凸部B11aにねじ込まれるとともに、固定具Dとなる固定用ディスク、ネジ本体1の頭部12の頂面、防水シートC1の表面を覆うように防水シートCとして増し張りシートC2が敷設されることで、下地Bに対し防水シートCとなる増し張りシートC2を敷設固定した構成が、図1に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1に示した実施例1と同じものである。
増し張りシートC2の材質としては、防水シートC1と同質又は同種の溶着し易い合成樹脂が良く、ポリ塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。特にポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1が設けられている場合には、ポリ塩化ビニル系樹脂製の増し張りシートC2とすることが好ましい。増し張りシートC2の厚みは、0.3mm〜3mmが好ましく、0.5mm〜2mmがより好ましい。
図3に示される例では、増し張りシートC2がポリ塩化ビニル樹脂で形成され、ポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1と同種の樹脂組成物で構成されているため、熱融着または溶剤溶着によりポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1と接合されている。増し張りシートC2において固定用ディスクと対向する部位は、固定用ディスクの接着層D2と熱溶着などで接着している。さらに増し張りシートC2の端部はシーラーにより防水処理が施されている。
また、断熱材B2とポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートC1との間には、緩衝シート(図示しない)を敷設することが好ましい。
したがって、このような本発明の実施例3に係る防水構造も、前述した実施例1と同様な作用効果が得られる。
なお、前示実施例では、ネジ本体1として、ネジ先部14にドリル部分14aが一体形成されたセルフドリルビスを用い、ネジ本体1の回転操作により、金属下地B1の折板屋根B11にネジ孔Bhを空けながら締め付けているが、これに限定されず、下地B(金属下地B1)に予めネジ孔を穿設しておき、ネジ本体1の回転操作により、該ネジ孔にネジ部11のネジ山11aを螺着させても良い。
A 防水シート固定用締結具 1 ネジ本体
11 ネジ部 11a ネジ山
11r 谷部位 2 被覆層
B 下地 Bh ネジ孔
C 防水シート D 固定具
H1 高さ寸法 H2 厚み

Claims (5)

  1. 下地に防水シートを敷設固定するため前記下地に対するネジ本体のねじ込みによりネジ孔を穿設して締結固定される防水シート固定用締結具であって、
    螺旋状の頂部位及び谷部位からなるネジ山が刻設されるネジ部を有する前記ネジ本体と、
    前記ネジ山の構成材料よりも軟質な材料が前記頂部位を除く前記谷部位に積層される被覆層と、を備え、
    前記被覆層は、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体ねじ込みにより前記ネジ孔に突き当たって部分的に取り除かれる部位と、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体のねじ込みにより剥離せずに残って記ネジ孔と前記ネジ山との間に圧縮変形しつつ挟み込まれるネジ谷被覆部と、を有することを特徴とする防水シート固定用締結具。
  2. 前記ネジ本体が、前記ネジ部の先端に尖ったネジ先部を有することを特徴とする請求項1記載の防水シート固定用締結具。
  3. 前記被覆層が、前記下地に対する前記ネジ本体のねじ込みに伴い、前記ネジ山と前記下地の前記ネジ孔との間に食い込むような厚さで形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の防水シート固定用締結具。
  4. 下地に対するネジ本体のねじ込みによりネジ孔を穿設して締結固定される防水シート固定用締結具を用いた防水構造であって、
    前記下地に敷設される防水シートと、
    前記下地に取り付けられて前記防水シートを前記下地に固定する固定具と、
    前記固定具から前記下地に向けて挿通される防水シート固定用締結具と、を備え、
    前記防水シート固定用締結具は、螺旋状の頂部位及び谷部位からなるネジ山が刻設されるネジ部を有する前記ネジ本体と、前記ネジ山の構成材料よりも軟質な材料が前記頂部位を除く前記谷部位に積層される被覆層と、を備え
    前記被覆層は、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体ねじ込みにより前記ネジ孔に突き当たって部分的に取り除かれる部位と、前記ネジ孔に対する前記ネジ本体のねじ込みにより剥離せずに残って記ネジ孔と前記ネジ山との間に圧縮変形しつつ挟み込まれるネジ谷被覆部と、を有することを特徴とする防水構造。
  5. 前記下地の厚みが、前記ネジ本体における前記ネジ山のピッチよりも小さく形成されることを特徴とする請求項4記載の防水構造。
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