JP7013079B2 - 防水シートの固定構造および固定具 - Google Patents

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Description

本発明は、屋上や屋根、ベランダ等の防水構造における防水シートの固定構造およびそれに用いる固定具に関する。
従来、屋上やベランダ、陸屋根等の防水工法として、防水シートによるシート防水工法が行なわれており、その中でも固定板と固定部材からなる固定具を用いて防水シートを下地に対して部分的に固定する機械的固定工法は、その施工性から下地の種類や新設、改修を問わず一般的に採用されている。
防水構造を設ける防水下地としては、コンクリート下地、金属下地、軽量発泡コンクリート(ALC)、鋼材、木質材等があり、いずれの防水下地にも上述のような機械的固定工法が適用されているが、金属下地に関しては他の防水下地に比べて厚みが薄いものが多く、その場合、防水シートの固定具の固定部材として使用されるビスが金属下地を貫通した状態で固定されている。
ここで、機械的固定工法で施工された防水構造においては、風の負圧により固定具間の防水シートが浮き上がって波打つようなフラッタリングという現象があり、これによってシートを下地に固定しているビスに上向きの力がかかるとともに横方向へも力がかかるため、ビス穴周辺の金属下地部分が疲労し、下地に固定しているビス穴が拡大して最終的にビスが引き抜けるといった現象が起こりうる。
これに対し特許文献1には、固定具の揺れに起因する固定部分での材料疲労が発生せずに安定した固定機能を目指したものとして、枠体と固定部材とからなる固定具を備え、枠体が防水シート等の外装部材を貫通し、ビス等の固定部材によって外装部材と枠体の下端部が下地材の表面に固定されることを特徴とした、外装構造が開示されている。
特開2008-150794号公報
このような外装構造においては、枠体の中にビス等の固定部材が打ち込まれているため、固定具の横方向への揺れ幅が制限され、よって防水下地における固定部分の材料疲労を防ぐことを可能としている。
しかしながらこのような金属下地に機械的固定工法で施工された防水構造におけるビス抜けの発生要因としては、固定具の横揺れに起因するビス穴周辺の材料疲労によるものだけではなく、固定具にかかる繰り返しの振動により徐々にビスが緩むことによるものもあることが分かっている。
そこで本発明は上記の点を考慮してなされたもので、固定具が防水シートのフラッタリングによる繰り返し振動によって緩むことを防止することができる防水シートの固定構造とそれに用いる固定具とを提供することを目的とする。
本発明は、固定板と固定部材からなる固定具において、固定板と固定部材との接触面に凹凸を設けたことを要旨とする。
より詳細には、防水下地の上に配置された固定板と、固定板を貫通して防水下地に留め付けられた固定用ビスと、防水下地の上に敷設されるとともに固定板と固定用ビスとからなる固定具によって固定される防水シートと、を備え、固定板が固定用ビスのビス頭を収納可能な座繰りを備えており、ビス頭の裏面で座繰りに当接する面または前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のうち前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のみに凹凸が設けられており、前記ビス頭の裏面で前記座繰りに当接する面が樹脂層により被覆されている防水シート固定構造である。
このような防水シート固定構造とすることにより、防水シートを固定した状態の固定具である固定板と固定用ビスとの接触面(ビス頭の裏面と座繰りの表面)の摩擦抵抗が大きくなり、防水シートのフラッタリング等により固定部に上向きの力が働いたときに固定用ビスが緩むことを防止することができる。
また、ビス頭の裏面で座繰りに当接する面が樹脂層により被覆されている防水シート固定構造においては、さらに接触面の摩擦抵抗が大きくなり、緩み防止効果も向上する。
また、固定板と固定用ビスから構成され、防水下地の上に防水シートを固定するための固定具であって、固定板は固定用ビスが貫通する貫通孔と固定用ビスのビス頭を収納可能な座繰りと、を備え、ビス頭の裏面で座繰りに当接する面または前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のうち前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のみに凹凸が設けられており、前記ビス頭の裏面で前記座繰りに当接する面が樹脂層により被覆されている防水シート固定具である。

本発明によれば、機械的固定工法により防水シートが施工された防水構造において、固定具が防水シートのフラッタリングによる繰り返し振動によって緩むことを防止でき安定した防水シート固定構造が得られるとともに、主に金属下地において懸念されるビス抜けを防止することができる。
本発明の防水シート固定構造の第1実施形態を示す断面図である。 図1の防水シート固定構造の固定部の拡大図である。 本発明の固定具である固定用ビスの説明図である。 本発明の固定用ビスを軸の下端方向から見た平面図である。 本発明の固定具である固定板の斜視図である。 本発明の固定具である固定板を上面方向から見た平面図である。 本発明の防水シート固定構造の固定部の拡大図である。 本発明の固定具である固定用ビスの説明図である。 本発明の固定用ビスを軸の下端方向から見た平面図である。 本発明の固定具である固定板の斜視図である。 本発明の固定具である固定板を上面方向から見た平面図である。 本発明の防水シート固定構造の第2実施形態を示す断面図である
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の実施形態はこれによって制限されるものではない。
図1に第1実施形態である防水シート固定構造の断面図を示す。金属屋根1aおよび断熱材1bからなる防水下地1の上に固定板2が配置され、固定用ビス3が固定板2を貫通して防水下地1に留め付けられている。固定板2の上面と防水シート4の下面とが接合され、防水シート4は固定板2および固定用ビス3からなる固定具によって防水下地1に固定されている。
図1の防水シート固定構造は先付け工法と呼ばれる機械的固定工法による防水シート固定構造であり、防水下地1の上に固定用ビス3により留め付けられた固定板2の上面と防水シート4の下面とが接合されており、この固定板2と防水シート4との接合には一般的に熱による融着や溶剤による溶着等が用いられる。このとき、固定板2の少なくとも表面が防水シート4と同様の材質からなるものが好適に用いられる。
図2は図1の防水シート固定構造の固定部を拡大して示したものである。本実施形態の固定板2Aは円盤状をしており、中心に貫通孔2bとその周囲に座繰り2aとを備えている。
金属屋根1aおよび断熱材1bからなる防水下地1の上に配置された固定板2Aの貫通孔2bを貫通して固定用ビス3Aが防水下地1に留め付けられている状態であり、固定用ビス3Aのビス頭3aは固定板2Aの座繰り2aに収納され、固定板2Aの上面から飛び出ぬよう、固定板2Aの上面とビス頭3aの上面が略面一に位置している。
図3は第1実施形態の防水シート固定構造に用いられる固定用ビス3Aの一例を示すものである。固定用ビス3Aはビス頭3aと軸3bから構成されている。図3の固定用ビス3Aは皿ビスと呼ばれるビスであり、ビス頭3aは上端が平らでビス頭3aの上端から下端(軸3b側)に向け徐々に外径が小さくなっている。
ビス頭の下側の面、すなわち図2に示す固定部において固定板2Aの座繰り2aに接する面であるビス頭底部3cには、その表面に凹凸を有するものが好ましい。図3の固定用ビス3Aは、ビス頭底部3cの周囲に、ねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有している。このような形状とすることで固定用ビス3Aを固定板2の貫通孔2bを貫通させて防水下地1に留め付ける際、固定板2Aの座繰り2aにビス頭底部3cの凸部が食い込むような状態となるため、固定用ビス3Aの緩み防止効果が得られる。また、このような波型の凹凸形状で図3と逆方向に爪がかかるような凹凸、すなわちねじ締め方向に対し滑るような凹凸の場合にも、固定用ビス3Aが緩む方向に動こうとする際に固定板2Aの座繰り2aにビス頭底部3cの凸部が引っかかるようになるためこれもまた固定用ビス3Aの緩み防止効果が得られる。
図4は固定用ビス3Aを軸3bの下端側から見た平面図である。(4-1)は図3の固定用ビス3Aを示すものであり、(4-2),(4-3)は他の例を示したものである。(4-2)は(4-1)のようにビス頭底部3cの周囲に、ねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有しており、(4-1)が放射状に凹凸が形成されているのに対し、(4-2)は螺旋状に凹凸が形成されている。(4-3)はビス頭底部3c全体に微細な凹凸が多数形成されたものである。ビス頭底部3cの凹凸は固定用ビス3Aの緩み方向の力に対し、ビス頭底部3cと固定板2Aの座繰り2aとの摩擦抵抗を増大するようなものであればよく、これらの形状に限らず、筋状、爪状などさまざまな凹凸形状が採用できる。
また固定用ビス3Aのビス頭底部3cは表面にポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂層やニトリルゴム系、スチレン‐ブタジエンゴム系などゴム層を被覆していてもよい。これにより固定用ビス3Aのビス頭底部3cと固定板2Aの座繰り2aとの摩擦抵抗が増大し、固定用ビス3Aの緩み防止効果が得られる。
図5は第1実施形態の防水シート固定構造に用いられる固定板2Aの一例を示すものであり、皿ビスタイプの固定用ビス3Aに対応するものである。固定板2Aはその周囲と中央部分が低く形成されており、中央部分には固定用ビス3Aが貫通する貫通孔2bとビス頭3aが収納される座繰り2aが形成されている。
座繰り2aの表面には図5のように凹凸が形成されていてもよい。図5の固定板2Aは、座繰り2aの周囲に、固定用ビス3Aのねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有している。このような形状とすることで固定用ビス3Aを固定板2Aの貫通孔2bを貫通させて防水下地1に留め付ける際、ビス頭底部3cに固定板2Aの座繰り2aの凸部が食い込むような状態となるため、固定用ビス3Aの緩み防止効果が得られる。また、このような波型の凹凸形状で図5と逆方向に爪がかかるような凹凸、すなわちねじ締め方向に対し滑るような凹凸の場合にも、固定用ビス3Aが緩む方向に動こうとする際にビス頭底部3cに固定板2Aの座繰り2aの凸部が引っかかるようになるためこれもまた固定用ビス3Aの緩み防止効果が得られる。
図6は固定板2Aを上面2cの上側から見た平面図である。(6-1)は図5の固定板2Aを示すものであり、(6-2),(6-3)は他の例を示したものである。(6-2)は(6-1)のように座繰り2aの周囲に、ねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有しており、(6-1)が放射状に凹凸が形成されているのに対し、(6-2)は螺旋状に凹凸が形成されている。(6-3)は座繰り2a全体に微細な凹凸が多数形成されたものである。座繰り2aの凹凸は固定用ビス3Aの緩み方向の力に対し、座繰り2aと固定用ビス3Aのビス頭底部3cとの摩擦抵抗を増大するようなものであればよく、これらの形状に限らず、筋状、爪状などさまざまな凹凸形状が採用できる。
本実施形態において、固定用ビス3Aのビス頭底部3cの表面の凹凸、固定板2Aの座繰り2aの表面の凹凸はいずれか一方を備えていればよいが、固定用ビス3Aのビス頭底部3cの表面の凹凸と固定板2Aの座繰り2aの表面の凹凸とが掛け合うように両方に備えられていてもよい。例えば固定用ビス3Aのビス頭底部3cの表面に図4の(4-1)のような波型の凹凸が放射状に設けられているものに対して、固定板2Aの座繰り2aの表面に図6(6-1)のような波型の凹凸が放射状に設けられているものが、固定用ビス3Aを固定板2Aの貫通孔2bを貫通して留め付けた際に、互いの表面の凹凸が掛け合うように構成されていればよい。
また固定板2Aの座繰り2aは表面にポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂層やニトリルゴム系、スチレン‐ブタジエンゴム系などゴム層を被覆していてもよい。これにより固定用ビス3Aのビス頭底部3cと固定板2Aの座繰り2aとの摩擦抵抗が増大し、固定用ビス3Aの緩み防止効果が得られる。
図7は本発明の防水シート固定構造の固定部を拡大して示したものである。本実施形態の固定板2Bは円盤状をしており、中心に貫通孔2bと、その周囲に座繰り側部2a-1と座繰り底部2a-2からなる座繰り2aとを備えている。
金属屋根1aおよび断熱材1bからなる防水下地1の上に配置された固定板2の貫通孔2bを貫通して固定用ビス3Bが防水下地1に留め付けられている状態であり、固定用ビス3Bのビス頭3aは固定板2Bの座繰り2aに収納され、固定板2Bの上面から飛び出ぬよう、固定板2Bの上面とビス頭3aの上面が略面一に位置している。
図8は第1実施形態の防水シート固定構造に用いられる固定用ビス3Bの一例を示すものである。固定用ビス3Bはビス頭3aと軸3bから構成されている。図8の固定用ビス3Bは鍋ビスと呼ばれるビスであり、ビス頭3aは上端面の周囲が丸みを帯びており、ビス頭3aの下端は軸3bに対して垂直な底面を有しており、ビス頭3aはちょうど鍋を逆さまにしたような形状をしている。
ビス頭の下側の面、すなわち図7に示す固定部において固定板2Bの座繰り底部2a-2に接する面であるビス頭底部3cには、その表面に凹凸を有するものが好ましい。図8の固定用ビス3Bは、ビス頭底部3cの周囲に、ねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有している(図示なし)。このような形状とすることで固定用ビス3Bを固定板2Bの貫通孔2bを貫通させて防水下地1に留め付ける際、固定板2Bの座繰り底部2a-2にビス頭底部3cの凸部が食い込むような状態となるため、固定用ビス3Bの緩み防止効果が得られる。また、このような波型の凹凸形状で逆方向に爪がかかるような凹凸、すなわちねじ締め方向に対し滑るような凹凸の場合にも、固定用ビス3Bが緩む方向に動こうとする際に固定板2Bの座繰り底部2a-2にビス頭底部3cの凸部が引っかかるようになるためこれもまた固定用ビス3Bの緩み防止効果が得られる。
図9は固定用ビス3Bを軸3bの下端側から見た平面図である。(9-1)は図8の固定用ビス3Bを示すものであり、(9-2),(9-3)は他の例を示したものである。(9-2)は(9-1)のようにビス頭底部3cの周囲に、ねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有しており、(9-1)が放射状に凹凸が形成されているのに対し、(9-2)は螺旋状に凹凸が形成されている。(9-3)はビス頭底部3c全体に微細な凹凸が多数形成されたものである。ビス頭底部3cの凹凸は固定用ビス3Bの緩み方向の力に対し、ビス頭底部3cと固定板2Bの座繰り底部2a-2との摩擦抵抗を増大するようなものであればよく、これらの形状に限らず、筋状、爪状などさまざまな凹凸形状が採用できる。
また固定用ビス3Bのビス頭底部3cは表面にポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂層やニトリルゴム系、スチレン‐ブタジエンゴム系などゴム層を被覆していてもよい。これにより固定用ビス3Bのビス頭底部3cと固定板2Bの座繰り底部2a-2との摩擦抵抗が増大し、固定用ビス3Bの緩み防止効果が得られる。
図10は第1実施形態の防水シート固定構造に用いられる固定板2Bの一例を示すものであり、鍋ビスタイプの固定用ビス3Bに対応するものである。固定板2Bはその周囲と中央部分が低く形成されており、中央部分には固定用ビス3Bが貫通する貫通孔2bとビス頭3aが収納される座繰り2aが形成されている。
座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面には図10のように凹凸が形成されていてもよい。図10の固定板2Bは、座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面に、固定用ビス3Bのねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有している。このような形状とすることで固定用ビス3Bを固定板2Bの貫通孔2bを貫通させて防水下地1に留め付ける際、ビス頭底部3cに固定板2Bの座繰り2aの座繰り底部2a-2の凸部が食い込むような状態となるため、固定用ビス3Bの緩み防止効果が得られる。また、このような波型の凹凸形状で図10と逆方向に爪がかかるような凹凸、すなわちねじ締め方向に対し滑るような凹凸の場合にも、固定用ビス3Bが緩む方向に動こうとする際にビス頭底部3cに固定板2Bの座繰り2aの座繰り底部2a-2の凸部が引っかかるようになるためこれもまた固定用ビス3Bの緩み防止効果が得られる。
図11は固定板2Bを上面2cの上側から見た平面図である。(11-1)は図10の固定板2Bを示すものであり、(11-2),(11-3)は他の例を示したものである。(11-2)は(11-1)のように座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面に、ねじ締め方向に対して爪がかかるように波型に形成された凹凸を有しており、(11-1)が放射状に凹凸が形成されているのに対し、(11-2)は螺旋状に凹凸が形成されている。(11-3)は座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面全体に微細な凹凸が多数形成されたものである。座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面の凹凸は固定用ビス3Bの緩み方向の力に対し、座繰り2a座繰り底部2a-2の表面と固定用ビス3Bのビス頭底部3cとの摩擦抵抗を増大するようなものであればよく、これらの形状に限らず、筋状、爪状などさまざまな凹凸形状が採用できる。
本実施形態において、固定用ビス3Bのビス頭底部3cの表面の凹凸、固定板2Bの座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面の凹凸はいずれか一方を備えていればよいが、固定用ビス3Bのビス頭底部3cの表面の凹凸と固定板2Bの座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面の凹凸とが掛け合うように両方に備えられていてもよい。例えば固定用ビス3Bのビス頭底部3cの表面に図9の(9-1)のような波型の凹凸が放射状に設けられているものに対して、固定板2Bの座繰り2aの座繰り底部2a-2の表面に図11(11-1)のような波型の凹凸が放射状に設けられているものが、固定用ビス3Bを固定板2Bの貫通孔2bを貫通して留め付けた際に、互いの表面の凹凸が掛け合うように構成されていればよい。
また固定板2Bの座繰り2aの座繰り底部2a-2は表面にポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂層やニトリルゴム系、スチレン‐ブタジエンゴム系などゴム層を被覆していてもよい。これにより固定用ビス3Bのビス頭底部3cと固定板2Bの座繰り底部2a-2との摩擦抵抗が増大し、固定用ビス3Bの緩み防止効果が得られる。
図12に第2実施形態である防水シート固定構造の断面図を示す。金属屋根1aおよび断熱材1bからなる防水下地1の上に防水シート4が敷設され、その上に固定板2が配置され、固定用ビス3が固定板2を貫通して防水下地1に留め付けられている。固定板2の上面に増し張りシート5が敷設され、固定板2の上面と増し張りシート5の下面とが接合され、防水シート4は固定板2および固定用ビス3からなる固定具によって防水下地1に固定されている。
図12の防水シート固定構造は後付け工法と呼ばれる機械的固定工法による防水シート固定構造であり、防水シート4の上に固定用ビス3により留め付けられた固定板2の上面及び防水シート4の上面と増し張りシート5の下面とが接合されており、この固定板2及び防水シート4と増し張りシート5との接合には一般的に熱による融着や溶剤による溶着等が用いられる。このとき、固定板2の少なくとも表面と防水シート4と増し張りシート5とは、同様の材質からなるものが好適に用いられる。
防水下地1は建築物の屋上、ベランダ、バルコニー等の躯体であり、コンクリート下地、金属下地、軽量発泡コンクリート(ALC)、鋼材、木質材等が用いられる。また、これらの上に無機質板、断熱材等の他の層を積層しても良い。
固定板2は防水シート4を固定できるものであればよい。厚み方向に貫通し、固定用ビス3を打ち込むための貫通孔を備えていることが好ましい。この貫通孔の周囲には固定用ビス3のビス頭が収容されるための座くりが設けられていることが好ましい。固定板2の厚みは0.5mm~2.0mm程度で、形状は正方形または長方形をした矩形状のプレート状や、円形または楕円形状のディスク状、長尺状など任意であり、大きさは1辺または外径が50mm~100mm程度に形成することができる。固定板2は金属製、硬質合成樹脂製、木製等が用いられる。強度や耐久性の点から金属製が好ましい。金属製の固定用板を構成する鋼鈑の材質としては、ステンレス板や、亜鉛・アルミニウム・マグネシウムメッキまたは亜鉛メッキ等の防錆処理が施された鋼板など、多湿状態でも錆びにくい鋼鈑が好適に使用される。
図1の実施形態において融着または溶着により固定板2と防水シート4とが接合される場合には固定板2の上面には接着層が設けられている。固定板2の接着層としてはアクリル系、ウレタン系、エポキシ系、ニトリルゴム系、スチレン‐ブタジエンゴム系などの各種接着剤や、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂被覆層、またポリ塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂の組成物を溶剤に溶解したシール材などを用いることができる。図1の実施形態では固定板2の上面に熱可塑性樹脂被覆層であるポリ塩化ビニル系樹脂の被覆層が積層一体化されている(図示なし)。接合強度を考慮すると、防水シート4と熱可塑性樹脂被覆層の材質は同種のものを用いるのが好ましく、防水シート4がポリ塩化ビニル系樹脂製である場合には、固定板2の熱可塑性樹脂被覆層もポリ塩化ビニル系樹脂からなることが好ましい。また接着層は固定板2の上面に予め設けるだけでなく、施工時に新たに設けてもよい。
固定用ビス3としては、ネジ、ビス、ボルト等が用いられる。材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、固定板2の上面から頭部がはみ出ないように、固定用ビス3の頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。また固定用ビス3の表面は各種樹脂層で被覆されていてもよい。
防水シート4としては熱可塑性樹脂製防水シートが好ましく使用され、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等を使用することができる。防水シート4は熱可塑性樹脂層の単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、ガラス不織布、ポリエステルクロス、ポリエステル不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。基材層は最下層に設けても良いが熱可塑性樹脂層の中間に設けても良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
増し張りシート5は防水シート4と同様のシートが使用でき、熱可塑性樹脂製防水シートが好ましく使用され、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等を使用することができる。増し張りシート5は熱可塑性樹脂層の単層でも良く、ガラスクロス、ガラス不織布、ポリエステルクロス、ポリエステル不織布等の基材層を積層した複層品でも良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
なお、本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、またこの他にも本発明の技術的思想内においてさまざまな形態をとり得ることができる。
1 防水下地
2 固定板
2a 座繰り
2b 貫通孔
2c 上面
3 固定用ビス
3a ビス頭
3b 軸
3c ビス頭底部
4 防水シート
5 増し張りシート

Claims (2)

  1. 防水下地の上に配置された固定板と、
    前記固定板を貫通して前記防水下地に留め付けられた固定用ビスと、
    前記防水下地の上に敷設されるとともに前記固定板と前記固定用ビスとからなる固定具によって固定される防水シートと、を備え、
    前記固定板が前記固定用ビスのビス頭を収納可能な座繰りを備えており、
    前記ビス頭の裏面で前記座繰りに当接する面または前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のうち前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のみに凹凸が設けられており、
    前記ビス頭の裏面で前記座繰りに当接する面が樹脂層により被覆されている
    防水シート固定構造。
  2. 固定板と固定用ビスから構成され、防水下地の上に防水シートを固定するための固定具であって、
    前記固定板は前記固定用ビスが貫通する貫通孔と前記固定用ビスのビス頭を収納可能な座繰りと、を備え、
    前記ビス頭の裏面で前記座繰りに当接する面または前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のうち前記座繰りの表面で前記ビス頭に当接する面のみに凹凸が設けられており、
    前記ビス頭の裏面で前記座繰りに当接する面が樹脂層により被覆されている
    防水シート固定具。
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