JP6316838B2 - 白金族元素の錯体の水性製剤の製造方法 - Google Patents

白金族元素の錯体の水性製剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、白金族元素の含水化合物および錯体の調製方法、ならびにまたそれらの製剤、溶液および下流生成物に関する。この方法によって製造される白金族元素錯体の含水製剤はハロゲンが少なく、かつ例えば、電気めっき浴の貴金属成分として、また不均一触媒、例えば、排気ガス触媒または担持触媒を製造するための前駆体として使用される。
本特許出願の目的に関して、白金族元素(以下略して「PGM」と記載する)は、元素周期表(PTE)の第8族遷移金属の第2および第3系列の金属、すなわち、金属ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)および白金(Pt)である。本発明は、好ましくは、白金族元素白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)およびイリジウム(Ir)の化合物に関する。本特許出願の目的に関して、「PGM−アンミン錯体」は、アンモニア配位子(NH配位子)を有する白金族元素の錯体である。そのような錯体は、「アンモニア化合物」と呼ばれることもある。例は、三塩化ヘキサアンミンロジウム(III)[Rh(NH]Clまたは二塩化テトラアンミン白金(II)[Pt(NH]Clである。
「PGM−アミン錯体」という名称は、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノおよびアルコキシアミノ配位子を有する白金族元素の錯体に集合的に使用される。この用語は、好ましくは、配位子エチレンジアミン(本特許出願において「en」と略される)および2−アミノエタノール(エタノールアミン、本特許出願において「EA」と略される)を指す。
多くの単純かつ商業的に入手可能なPGM化合物、例えば、塩化パラジウム(PdCl)、ヘキサクロロ白金酸(HPtCl)、または白金族元素のアンミン化合物、例えば、Pt(NHClは、ハロゲン化物、特に塩化物イオンを含有する。PGMの塩化物含有溶液または固体は、典型的に、相当するより価値の高い化合物の調製のための産業的な出発材料を代表する。これらの塩化物含有溶液または固体は、純粋な貴金属の溶解によって、または貴金属リサイクルプロセスの生成物として得られる。これらの化合物を使用して製造されるPGM含有生成物(例えば担持触媒または電気めっき浴)は、とりわけ、腐食作用の理由のために望ましくない塩化物残渣によって汚染されている。したがって、例えば、電気めっき技術における塩化物含有貴金属浴は、プラント材料を攻撃する。塩化物含有前駆体を使用して製造される触媒は、同様に、腐食作用を有するおそれがあり、活性低下、さらには寿命低下を示す可能性がある。
加えて、塩素含有PGM塩、特に塩素含有Pt塩が、健康を害し、例えば、アレルギーを誘発するおそれがあることが知られており、それらは、したがって、職業衛生上の理由で望ましくない。
以下、「低ハロゲン化」または「低塩化物」または「低塩素」という名称は、<5000ppm、好ましくは<2000ppmの全ハロゲン値または全塩素含有量を指す(例えば、製剤のそれぞれの金属含有量をベースとするWickbold法による測定)。ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の群を包含し、ハロゲン化物という用語は、相当するアニオンのF、Cl、BrおよびIを指すために使用する。
上記理由のために、白金族元素の適切な、商業的に魅力的な低ハロゲン化合物または製剤の検索は、産業的な貴金属化学の重要な研究分野である。多くの低ハロゲン化合物、例えば、白金族元素の硝酸塩または硫酸塩、例えば、硝酸白金、酸ロジウム、硫酸パラジウム、また[(NHPd](HCOなどのより複雑な物質は商業的に入手可能であるが、新規物質の検索は、絶え間なく探究されている研究分野である。
それらの式によるとハロゲンを含まない多くのPGM化合物は、それらの製造工程から生じる、なお高い残留ハロゲン含有量を有し、これは、複雑で、したがって、高価なプロセス、例えば、イオン交換プロセスによってのみ減少させることができる。様々なハロゲンを含まないPGM化合物は、そのようなイオン交換プロセスによってのみ調製することができる。これは、特に白金およびロジウムの化合物に適用され、パラジウムの場合、塩素を含まない化合物の硝酸パラジウムおよび硫酸パラジウムは、水溶液として直接に入手可能である。
したがって、欧州特許出願公開第512,960A1号明細書および米国特許第5,244,647号明細書には、塩化物イオンを除去するためにイオン交換が関与するプロセスを使用する、低塩素、三水酸化ヘキサアンミンロジウム(III)[Rh(NH](OH)および二水酸化テトラアンミン白金(II)[Pt(NH](OH)の調製方法が開示されている。上記明細書中、化合物[Rh(NH]Clまたは[Pt(NH]Clが出発材料として使用される。化合物[Rh(en)](OH)も既知であり、CAS番号198292−46−5を有する。しかしながら、この化合物の調製は記載されていない。
DD288065号明細書は、純粋な二炭酸水素テトラアンミンパラジウム(II)[Pd(NH](HCOの調製方法であって、[Pd(NH]X錯体(X=Cl、NO )を、カチオン交換体および炭酸水素アンモニウム溶液と反応させる方法を記載している。
低塩素(または低塩化物)PGM化合物のさらなる例は、二炭酸水素塩テトラアンミン白金(II)[Pt(NH](HCO、二酢酸テトラアンミン白金(II)[Pt(NH](CHCOO)、二硝酸テトラアンミン白金(II)[Pt(NH](NOまたは二酢酸テトラアンミンパラジウム(II)[Pd(NH](CHCOO)である。ここで、塩素を含まない塩溶液は、それぞれの場合、多段階プロセスにおいて、相当する炭酸水素塩(固体)から得られる。
欧州特許第2,116,550B1号明細書は、アミン配位子を有する炭酸水素パラジウム(II)の塩素を含まない錯体の調製方法であって、二炭酸水素テトラアンミンパラジウム(II)[Pd(NH](HCOを、アンモニアの除去によって、有機アミン配位子と反応させる方法を記載している。この方法には多くの段階があり、アンモニアが完全に除去されるには相対的に長い時間がかかるため、非常に時間がかかる。
A.SyamalおよびB.K.Gupta(Transition Met.Chem.8,280−282,1983)は、N含有キレート化配位子および酸素含有配位子(例えば、オキサレートまたはアセテート)を有する平面四角形白金(II)錯体の製剤を記載する。後者は、中心Pt(II)原子に直接的に供与結合し、すなわち、それらは中心Pt(II)原子の配位圏内である。そのような錯体(例えば、Pt(II)(NHOH)(CHCOO))の調製は、KPtClなどの塩素含有化合物から開始する。SyamalおよびGuptaによって記載される錯体は、本発明のPt(II)錯体とは構造が異なり、調製において出発材料として塩素含有化合物も使用されるため、ここでは、塩化物イオンを除去する複雑な方法も必要となる。
従来のハロゲンを含まないPGM化合物、例えば、白金族元素の硝酸塩または硫酸塩は、熱分解反応において、環境的に汚染する硫黄酸化物または酸化窒素を遊離させる硫黄または窒素原子を有する。この理由のために、加熱時に残渣を含まない分解を受けて、いずれのN原子またはS原子も有さないPGM前駆体化合物が好ましい。要約すると、記載された低ハロゲンPGM化合物は、それらの多段階調製法および複雑な精製ステップ(例えば、イオン交換プロセス)のため、一般に高価であり、かつ産業的なプロセスのための出発材料として非常に実行可能でない。
欧州特許出願公開第512960号明細書 米国特許第5244647号明細書 欧州特許第2116550号明細書
A.SyamalおよびB.K.Gupta著、Transition Met.Chem.8、280−282頁、1983年
したがって、本発明の対象は、低ハロゲン、特に低塩素、PGM化合物を調製するための経済的かつ安価な方法、ならびにそれらの含水製剤および溶液を提供することである。これらの製剤または溶液は、弱酸性〜塩基性の範囲のpHを有さなければならない。さらに、従来は未知であったPGM錯体を含有する製剤が、入手可能であるように製造されなければならない。
この対象は、添付の請求の範囲に主張される方法の提供によって達成される。さらにまた、本発明の方法によって得ることができる新規PGM含有製剤が提供される。
本発明は、白金族元素(PGM)、特に、金属白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)およびイリジウム(Ir)の化合物および錯体の含水製剤の製造方法に関する。本発明は、本質的に3つの実施形態を包含する。
第1の実施形態において、本発明は、一般式(1)
[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (1)
(式中、
=酸化状態+2の白金(Pt)またはパラジウム(Pd)、かつ
L=荷電してない一座または二座供与体配位子、かつ
a=1〜4の整数(一座供与体配位子に関して)、または1〜2の整数(二座供与体配位子に関して)、
b=0〜3の整数、
c=0〜3の整数、
d=0〜3の整数、
e=0〜2の整数、かつ
f=0〜4の整数
かつ白金族元素Mは、配位数4を有する)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の製造方法において、ヒドロキソ錯体HPdII(OH)(M=Pdの場合)またはHPtIV(OH)(M=Ptの場合)が、それぞれ、荷電してない供与体配位子Lと反応し、関与するヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基が置き換えられ、かつM=Ptの場合、反応が還元剤の存在下で実行されることを特徴とする方法が提供される。
さらなる実施形態において、本発明は、一般式(2)
[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (2)
(式中、
=酸化状態+4の白金(Pt)、かつ
L=荷電してない一座または二座供与体配位子、かつ
a=1〜6の整数(一座供与体配位子に関して)、または1〜3の整数(二座供与体配位子に関して)、
b=0〜5の整数、
c=0〜4の整数、
d=0〜5の整数、
e=0〜4の整数、かつ
f=0〜4の整数
かつ白金族元素Mは、配位数6を有する)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の製造方法において、ヒドロキソ錯体HPtIV(OH)が、荷電してない供与体配位子Lと反応し、ヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基が置き換えられることを特徴とする方法が提供される。この実施形態では、反応は還元剤の添加なしで実行される。
第3の実施形態において、本発明は、一般式(3)
[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (3)
(式中、
=酸化状態+3のロジウム(Rh)またはイリジウム(Ir)、かつ
L=荷電してない一座または二座供与体配位子、かつ
a=1〜6の整数(一座供与体配位子に関して)、または1〜3の整数(二座供与体配位子に関して)、
b=0〜5の整数、
c=0〜4の整数、
d=0〜5の整数、
e=0〜3の整数、かつ
f=0〜5の整数
かつ白金族元素Mは、配位数6を有する)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の製造方法において、H(OH)型のヒドロキソ錯体が、荷電してない供与体配位子Lと反応し、ヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基が置き換えられることを特徴とする方法が提供される。
一般式(1)、(2)および(3)の指数a〜fは、得られるPGM錯体が電気的に中性であるように選択される。
本発明の3つの全ての実施形態において、反応は、一般的に、40〜110℃の範囲の反応温度で、かつ2〜24時間の範囲の反応時間で行われる。45〜100℃の範囲の反応温度および2時間半〜20時間の反応時間が好ましい。
上記含水PGM含有製剤は、一般に水性溶液であり、反応は好ましくは溶媒としての水中で実行される。しかしながら、含水製剤は、好ましくは水混和性の有機溶媒、例えば、脂肪族アルコール(例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなど)および/または脂肪族ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)を含有することもできる。これらの場合、反応はそのような含水溶媒混合物中で実行することもできる。
本発明の方法の3つの異なる実施形態において、ヒドロキソ錯体HPd(OH)、HPtIV(OH)またはH(OH)(M=RhIIIまたはIrIIIの場合)のOH基の配位子を、荷電してない供与体配位子Lによって置換することは、完全である必要はなく、混合錯体が存在することも可能である。これらは、荷電してない供与体配位子L(数a)に加えて、アクオ配位子(=荷電してないHO配位子、数b)、オキソ配位子(O2−配位子、数c)およびヒドロキソ配位子(OH配位子、数d)を有することもできる。得られたPGM錯体の電気的中性は、錯体圏の外側に位置する、さらなるヒドロキソ基の型(OH、数e)によって達成される。これらのヒドロキソ基は、本特許出願において「ヒドロキシ基」または「ヒドロキシド基」と呼ばれる。得られたPGM錯体が全体的にアニオン電荷を有する場合、プロトン(H、数f)の存在は、電気的中性を確実にするために考慮されなければならない。
本発明の製剤は、完全なヒドロキソ基置換の場合、一般にカチオンに荷電し、かつ部分的置換、および/またはオキソもしくはヒドロキソ配位子の存在の場合、アニオンに荷電するか、または荷電しないPGM錯体を含有する。したがって、本発明の含水製剤は、多くの場合、アニオン、カチオン、または荷電していない錯体の多成分混合物である。
しかしながら、本発明の方法の全ての実施形態において、それぞれのヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基を、荷電してない供与体配位子Lによって置換することが生じ、その結果、例えば、得られたPGMヒドロキソ錯体の水溶性がもたらされる。一座配位子のための配位数(CN)、すなわち、4(M=PtIIおよびPdII、一般式(1))、ならびに6(M=PtIV、一般式(2)およびM=RhIIIまたはIrIII、一般式(3))は、本発明の錯体において、原則として維持される。これは、二座配位子が使用される場合も同様に適用される。
本発明の方法を以下に詳細に記載する。本方法は、原則として、白金基元素の低ハロゲンヒドロキソ錯体から開始される。Pt、Pd、RhおよびIrの場合、これらは、例えば、出発化合物、HPt(OH)(「ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸」)、HPd(OH)、HRh(OH)およびHIr(OH)である。これらの化合物は、それぞれの塩素含有出発塩と、水溶液中のアルカリ、例えば、NaOH、KOHまたはアンモニアとの反応と、任意選択でそれに続く中和によって、当業者に既知の様々な方法で調製される。新たに調製されたか、または沈殿されたヒドロキソ錯体(実施例を参照のこと)が使用される場合、最良の結果が得られる。別の表記において、HPt(OH)は、Pt(OH)×2HOと記載され、HPd(OH)はPd(OH)×2HOと記載され、HRh(OH)はRh(OH)×3HOと記載され、HIr(OH)はIr(OH)×3HOと記載される。ここでも、これらは一般に物質の錯体混合物であるが、本発明の本質に対して異なる表記は重要でなない。
PGMのヒドロキソ錯体またはヒドロキシドは、一般に水中でやや難溶性であり、したがって、それらが低ハロゲン化含有量を有するようになるまで、慣習的な方法で容易に分離し、洗浄することができる。HPt(OH)の場合、(それぞれの場合、金属Ptに基づき)<5000ppm、好ましくは<2000ppmの塩素の残留含有量が達成される。したがって、これらの錯体は、低ハロゲン化PGM化合物を調製するための本発明の方法のための適切な出発材料である。本方法によって調製されるPGM化合物の残留塩素含有量は、ヒドロキソ出発錯体の塩素含有量によって固定することができる。
Pt−ヒドロキソ錯体HPt(OH)と、アンモニアまたはエタノールアミンなどの配位子との反応において、カチオンHイオンは通常置換され、Pt原子上で6倍のOH配位が保持されることは当業者に既知である。したがって、例えば、穏やかな条件下での水溶液中でのHPt(OH)とアンモニアまたはエタノールアミンとの反応によって、ヘキサヒドロキシ白金酸の相当するアンモニウム塩が形成する。式(a)および(b):
Pt(OH)+2NH=>(NH[Pt(OH)] (a)
Pt(OH)+2HO−C−NH=>(HO−C−NH[Pt(OH)] (b)
を参照のこと。
これらの場合、白金の配位子圏は変化しない。PGMは、アニオン(すなわち負に帯電した)6配位ヒドロキソ錯体に存在する。
今や、驚くべきことに、特定の反応条件で、反応は様々に進行し、配位子LはPGMヒドロキソ化合物の配位圏に入り、したがって、複合型のOH配位子との直接的な配位子交換が生じることが見出された。PGMヒドロキシドは従来、当業者によって、アンモニアに不溶性であると考えられたので、これはいっそう驚くべきことである(PGMヒドロキシドは、特に、アンモニアによる沈殿によって調製および単離することができる)。
本発明による反応は、例証として、以下の式によって例示することができる(それぞれの場合、完全な配位子交換が示される)。
a)[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H型の錯体の場合:
=Pd(II)に関して、a=4、b=0、c=0、d=0、e=2、f=0:
配位子交換:H[PdII(OH)]+4L=>[PdII](OH)+2HO (c)
=Pt(II)に関して、a=4、b=0、c=0、d=0、e=2、f=0:
還元:HPtIV(OH)+2e+2H=>HPtII(OH)=>H[PtII(OH)]+2HO (d1)
配位子交換:H[PtII(OH)]+4L=>[PtII](OH)+2HO (d2)
ここで、式(c)および(d2)中のLは、それぞれの場合、荷電してない、一座供与体配位子である。二座配位子L(例えば、en)が使用される場合、a=2である。式(d1)中、還元剤として、以下にさらに記載される、残渣を含まない還元剤を使用することが好ましい。
b)[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H型の錯体の場合:
=Pt(IV)に関して、a=6、b=0、c=0、d=0、e=4、f=0:
配位子交換:H[PtIV(OH)]+6L=>[PtIV](OH)+2HO (d3)
c)[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H型の錯体の場合:
=Rh(III)またはIr(III)に関して、a=6、b=0、c=0、d=0、e=3、f=0:
配位子交換:H[M(OH)]+6L=>[M](OH)+3HO (e)
ここで、式(d3)および(e)のLは、それぞれの場合、荷電してない、一座供与体配位子であり、二座配位子L(例えば、en)が使用される場合、aは、したがって、3である。
上記反応式は、モデルとして役立つ形式的な単純化された反応式であり、それぞれの場合でヒドロキソ基の完全な置換が示されることに留意すべきである。しかしながら、これが実際に必ずしも生じるということではない。上記の通り、特に生成物が水溶液に存在する場合、ヒドロキソ配位子の部分的置換は可能である。この理由のために、上記の荷電してない供与体配位子Lのみならず、荷電してないアクオ配位子(HO)またはオキソ配位子(O2−)またはヒドロキソ配位子などの他の供与体配位子も中心PGMに配位結合することが可能である。これは、例えば、Rh(III)の場合、[Rh(NH(OH)](OH)または[Rh(NH(OH)](OH)(式中、a=4、b=0、c=0、d=2、e=1、f=0)などの部分的にOH置換されたカチオン錯体が、主生成物[Rh(NH](OH)(a=6、e=3)に加えて、さらに存在する混合物を導くことができる。しかしながら、[Rh(NH(OH)]などの全体的に荷電していない錯体、またはH[Rh(NH(OH)(式中、a=2、b=0、c=0、d=4、e=0、f=1)などの一価のアニオン性の錯体も形成可能である(実施例5を参照のこと)。
さらにまた、荷電してない供与体配位子がHO分子によって部分的に置換されている、部分的に置換されたアクオ錯体も生じることが可能である。これは、例えば、Pt(IV)の場合、[Pt(NH(HO)](OH)、[Pt(NH(HO)](OH)または[Pt(NH(HO)](OH)などの部分的に置換されたアクオ錯体が、主生成物Pt(NH](OH)に加えて存在する混合物を導くことができる。これは、本明細書で記載される本発明の他の白金族元素にも同様に適用される。
しかしながら、明快さおよび簡略化の理由のため、荷電してない供与体配位子Lによる関与するPGMヒドロキソ錯体のOH配位子の完全な置換が、一般に、本特許出願の目的のために仮定されて、それによって形成される主生成物がそれぞれの場合に示される。
本発明による反応において、上記PGM錯体は、一般に、脱イオン(DI)水中または含水溶媒混合物中に溶解されるか、または分散されて、配位子Lが添加される。
本特許出願の方法によって、白金族元素の異なる配位化学が可能であり、好ましい実施形態において、低ハロゲン白金(II)またはパラジウム(II)錯体、および低ハロゲンロジウム(III)またはイリジウム(III)錯体が提出される。これらの化合物において、PGMは、カチオン(=正に帯電する)か、荷電してないか、弱アニオン(=負に帯電する)錯体に存在することができる。アニオンが錯体圏の外側でヒドロキシドアニオン(OH)として存在する場合、さらなるステップで他のアニオンによって置換することができる。したがって、本発明の方法は、原則的に、配位子交換(還元を伴うM=Pt(II)の場合)と、任意選択でそれに続いて、錯体圏の外側のOHアニオン結合が別のアニオンによって置換されるさらなるステップ(以下略して「アニオン交換」と記載する)を包含する。
本発明の方法の個々のステップを説明する。
a)配位子交換
本発明の方法において、配位子交換(すなわち、供与体配位子Lとの反応)は、高温で、かつ長時間実行される。温度は、40〜110℃の範囲、好ましくは45〜100℃の範囲である。反応時間は、2〜24時間の範囲、好ましくは2時間半〜20時間の範囲である。反応は、好ましくは、水溶液中で実行されるが、上記の通り、有機溶媒、例えば、脂肪族アルコールおよび/または脂肪族ケトンを、任意選択で水との混合物中で使用することも可能である。
一般に、配位子Lは、それぞれ、反応混合物に対して化学量論的な比で添加されるが、配位子Lは、任意選択で超化学量論的な量で添加されることもできる。これは、例えば、アンモニア(NH)の場合、長時間の反応時間における蒸発損失のために埋め合わせをするためである。
適切な配位子Lは、一座または二座の、荷電してない供与体配位子であり、これは、それぞれの場合、2個の電子(一座配位子の場合)または4個の電子(二座配位子の場合)の利用を可能にする。
一座供与体配位子として、一般に、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミン、モノアリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン、トリアルコキシホスフィン、トリアリールオキシホスフィン(トリアリールホスファイト)、ならびにそれらの混合物およびアンモニアからなる群からの配位子が使用される。好ましい一座配位子の例は、窒素含有配位子アンモニア(NH)、エチルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン(「EA」)またはイソプロパノールアミンである。適切なP含有一座供与体配位子の例は、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンおよびホスファイト、例えば、トリフェニルホスファイトである。
二座供与体配位子として、それぞれの場合、アルキレンジアミン、アリーレンジアミン、アルキレンジホスフィンまたはアリーレンジホスフィンおよびそれらの混合物からなる群からの配位子が使用される。好ましい二座配位子の例は、エチレンジアミン(「en」)、o−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンまたは1,2−プロピレンジアミンである。適切な二座P含有配位子の実施例は、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンである。
三座または多座供与体配位子も同様に使用することができる。三座配位子の例は、ジエチレントリアミン(HN−CH−CH−NH−CH−CH−NH、DETA)またはジプロピレントリアミンである。多座配位子の例は、トリメチレンテトラミンまたはヘキサメチレンテトラミンである。パラメーターaの数値は、適切に適応させなければならない。上記配位子の混合物も可能である。
窒素含有一座または二座供与体配位子を使用することが特に好ましい。配位子アンモニア(NH)、エタノールアミン(「EA」)、エチレンジアミン(「en」)またはそれらの混合物を使用することが非常に好ましい。配位子交換によって調製される本発明による含水製剤の例は、主生成物のとして以下の組成:
=Pd(II)に関して:[Pd(NH](OH)、[Pd(en)](OH)
=Pt(IV)に関して:[Pt(EA)](OH)
=Rh(III)、Ir(III)に関して:[Rh(NH](OH)、[Rh(en)](OH)、[Ir(en)](OH)
を有する錯体を含有する製剤である。
b)還元
具体的には、低ハロゲン化Pt(II)化合物の製剤である。本発明に従って、酸化状態+IVのPt−ヒドロキソ錯体(すなわち、HPtIV(OH))が出発材料として使用され、還元剤の存在下で配位子Lと反応させ、四価Pt(IV)は二価Pt(II)に還元される。この目的のために適切な還元剤は、当業者に既知であり、「残渣を含まない」還元剤、すなわち、還元反応後に、生成物溶液に残渣を残さないか、または少量のみの残渣を残し、一般に分離する必要がないものを使用することが好ましい。そのような「残渣を含まない」還元剤の例は、水素(H)、およびN/H 80/20または95/5などの水素を含んでなる混合物、またヒドラジン(N)、ホルムアルデヒド(HCHO)、シュウ酸(H)またはギ酸(HCOOH)である。Pt(IV)をPt(II)へと還元するために、(Ptに基づき)1:1〜2:1の酸化還元当量比で還元剤を添加する。還元剤の当量を使用することが好ましく、添加は、一般に、水溶液での配位子の添加と同時に実行される。
配位子交換および同時の還元によって調製される、本発明によるそのような製剤の例は、主生成物として以下の組成:
[Pt(en)](OH)、[Pt(NH](OH)、[Pt(EA)](OH)
を有するPt(II)錯体を含有する製剤である。
c)アニオン交換
本発明の方法は、一般式
[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (1)
[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (2)
[M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (3)
の錯体における(OH型のヒドロキシアニオンを、無機または有機酸の1種以上のアニオンによって置換することを含んでなることもできる。示された式(1)、(2)および(3)において、M、M、M、L、a、b、c、d、eおよびfの意味は、上記の項目で定義された通りである。このアニオン交換において、中性化、すなわち、適切な酸アニオンによるヒドロキシアニオン(OHの置換が原則として生じ、水が形成される。アニオン交換を実行するため、指数e≠0であるカチオン錯体が存在しなければならない。eは好ましくは1〜4、特に好ましくは2、3または4の整数であり、かつfは好ましくは0である。
適切な酸は、例えば、酢酸(CHCOOH)、ギ酸、シュウ酸(H)または炭酸(もしくは炭酸塩および炭酸水素塩)、あるいは硫酸、リン酸、テトラフルオロホウ酸(HBF)または硝酸である。無機または有機酸のアニオンとして、酢酸、ギ酸、シュウ酸、炭酸、炭酸水素、硫酸、硝酸、リン酸、テトラフルオロホウ酸およびそれらの混合物からなる群からのアニオンを使用することが可能である。
水性もしくは含水溶液または製剤において、これらの酸の等モルの量を、塩基性PGMヒドロキシ錯体と反応させることが有利である。反応温度は、一般に、25〜100℃の範囲であり、適切な反応時間は30分から3時間までの範囲である。これによって、一般に水溶液または製剤に存在し、かつこの形態でさらに処理される低ハロゲンの酸性から中性のPGM化合物が得られる。
一例として、[M(L)](OH)(M=PtII、PdII、b=c=d=f=0、e=2)型のヒドロキシ化合物の場合、このアニオン交換を式(f):
[M(L)](OH)+2H=>[M(L)2++2HO (f)
によって概略的に表すことができる。
ここで、Xは、一価の負に帯電した酸アニオン(例えば、HCO 、CHCOO、HCOOまたはNO )である。二価の負に帯電したアニオンY2−(例えば、CO 2−、C 2−、SO 2−)の場合、アニオン交換を式(g):
[M(L)](OH)+(H2−=>[M(L)2+Y+2HO (g)
によって表すことができる。
[M(L)4+(OH)(M=PtIV、b=c=d=f=0、e=4)および[M(L)3+(OH)(M=Rh、Ir、b=c=d=f=0、e=3)型のPGMヒドロキシ化合物の場合、また同様にPO 3−などの三価の負に帯電したアニオンに関して、アニオン交換は同様に進行する。
アニオン交換によって製造される、本発明によるそのような含水製剤の例は、主生成物として、以下の組成:
=Pd(II)に関して:[Pd(NH](HCO、[Pd(en)](CHCOO)、[Pd(NH]SO
=Pt(II)に関して:[Pt(en)](CO)、[Pt(EA)](C)、[Pt(EA)](CHCOO)[Pt(NH](HCO、[Pt(EA)]CO、[Pt(EA)](HCO
=Rh(III)に関して:[Rh(NH](CHCOO)
=Ir(III)に関して:[Ir(NH](PO
を有する錯体を含有する製剤である。
錯体の特徴決定
本発明の化合物および錯体は、ほとんどの場合、様々に配位結合されたPGM錯体が、含水または水性製剤または溶液中に一緒に存在する混合物である。それぞれのPGM(Pt、Pd、RhまたはIr)の濃度は、0.5〜15重量%(製剤または溶液の全重量に基づく)の範囲である。
本発明による低ハロゲン含水または水性製剤、混合物または溶液は、一般に、弱酸性〜塩基性のpHを有する。したがって、本発明の含水製剤のpHは、pH5〜14の範囲、好ましくは、pH7〜14の範囲、特に好ましくはpH7〜12の範囲である。
製剤または溶液および錯体の特徴決定は、毛細管電気泳動などの従来の分析方法によって実行し、Pt、Pd、RhまたはIr含有量の測定は、ICP(「誘導結合プラズマ」)によって、または重量法によって実行することができる。
195Pt−NMR分光法
本発明のPGM錯体の配位圏は、白金の場合、195Pt−NMR分光法によって決定することができる。この測定は、(Bruker BioSpin GmbH,Rheinstetten,DEからの)BRUKER AVANCE 400を使用して実行することができ、DO中のHPtClを外部参照(=0ppm)として使用し、「ロッキング溶媒」としてDMSO毛細管を使用する。本発明のPt(II)錯体の化学シフトは、−2000〜−3200ppmの範囲である。本発明に従って調製される[Pt(NH](OH)の溶液では、例えば、2576ppmのシグナルによって、平面四角形[Pt(NH2+カチオンの存在を確認することが可能である。
塩素含有量の測定
本発明のPGM含有製剤の塩素含有量は、典型的に、<5000ppm、好ましくは<2000ppmの範囲である(それぞれのPGM含有量に基づく全塩素含有量)。塩素含有量の測定は、以下のステップを含んでなる方法によって実行される:(1)適切な溶媒中での試料の溶解、(2)H/O火炎での燃焼、(3)水酸化ナトリウム溶液の凝縮物の回収、および(4)イオンクロマトグラフィー(IC)による塩素含有量の測定。この方法は、「Wickbold法による全塩素分析」として既知である。しかしながら、他の同等の方法を使用することもできる。
含水、PGM含有製剤または溶液は、多くの利用分野で利用される。それらはPGM前駆体として、例えば、電気めっき浴中で、または均一もしくは不均一触媒製造のために使用することができる。さらにまた、それらは、高純度PGM含有粉末の製造、およびさらなる錯体の調製のために使用することができる。本発明の目的のために、「さらなる錯体」という表現は、それぞれの反応で使用される錯体とは異なる錯体を指す。これは、例えば、使用される錯体またはそれらの組み合わせにおける還元、酸化、配位子交換によってもたらされることができる。使用される錯体の酸化および還元は、それぞれの金属原子、あるいは1種のみまたは複数種の配位子がそれらの酸化数または酸化状態を変化させる反応も包含する。したがって、本特許出願の方法によって得られる含水製剤は、さらなる生成物、例えば、電気めっき浴、均一もしくは不均一触媒、金属粉末またはさらなる錯体を得る反応を受けることができる。反応に加えて、またはその代わりに、本特許出願の方法によって得られる含水製剤の調製は、とりわけ、さらなる成分、例えば、助剤もしくは溶媒の添加、成分、例えば、溶媒の置換、および/または成分の除去、例えば、副産物または未反応出発材料、溶媒の除去を含んで実行可能である。また溶媒の除去は、例えば、他の成分の濃度を増加させるために製剤を調製するために実行することもできる。
以下の実施例は、それらの保護の範囲を限定すること以外なく、さらに詳細に発明を例示する。
[実施例]
[一般的序文]
以下に記載する反応は、溶媒として脱イオン水(DI水)を使用して、空気雰囲気下で実行される。一般には、還流凝縮器および滴下漏斗を備えたガラスフラスコが使用される。
PGMヒドロキソ錯体HPt(OH)またはPt(OH)×2HO)(「ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸」)、HPd(OH)またはPd(OH)×2HO、HRh(OH)またはRh(OH)×3HOおよびHIr(OH)またはIr(OH)×3HOは、一般に、それぞれの反応の前に新たに調製される。この目的のために、ヒドロキシドは、アルカリ金属/アルカリ土類金属ヒドロキシドまたはアンモニアによってクロロディック溶液から沈殿され、分離されて、低ハロゲン化含有量までDI水で洗浄される。適切な方法および作業の作用の順序は、貴金属化学の分野の当業者に既知である。
[実施例1]
(テトラアンミン)白金(II)ヒドロキシド溶液
Pt(OH)として5gのPt(25.6mmol)(新たに沈殿された、製造業者Umicore AG & Co KG,Hanau)を、150gの25%強度アンモニア水および100mlのDI水と一緒に還流凝縮器を備えたガラスフラスコに配置し、加熱する。40℃の温度で、50mlの水中に希釈された1.19gのギ酸(25.6mmol)を添加する。反応混合物を、一晩(約16時間)加熱する(T=70〜80℃)。灰色固体として完全に還元された少量の白金を含有する無色透明の溶液が形成する。透明な上澄み溶液の分析によって、1.58重量%のPt含有量が示され、これは92%(使用されるPtに基づく)の収率に相当する。[PtII(NH2+カチオンは、毛細管電気泳動(2〜2.5分の保持時間におけるシグナル)によって調製される溶液中で同定する。
さらにまた、[Pt(NH2+カチオンの存在は、195Pt−NMR分光法(−2576ppmにおける化学シフト)によって確認される。水酸化(テトラアンミン)白金(II)水溶液の全塩素含有量は、白金に基づき、560ppmである(Wickbold法)。
[実施例2]
水酸化ビス(エチレンジアミン)白金(II)溶液
Pt(OH)として5gのPt(25.6mmol)(製造業者Umicore AG & Co KG,Hanau)を、3.08ml(51.2mmol)のエチレンジアミン(合成用、Merck)および100mlのDI水と一緒に還流凝縮器を備えたガラスフラスコに配置し、撹拌しながら加熱する。60℃で、50mlの水中に希釈された1.19gのギ酸(25.6mmol)を添加する。反応混合物を、一晩(約15時間)75℃で加熱する。黄オレンジ溶液が形成する。溶液のPt含有量は0.58重量%であり、これは使用された白金の32%の収率に相当する。
[実施例3]
水酸化(テトラアンミン)パラジウム(II)溶液
塩化物が洗浄除去された41gの新たに沈殿された湿潤水酸化パラジウム(Pd(OH)×2HO、製造業者Umicore AG & Co KG,Hanau)の形態の10.0g(0.094mol)のパラジウムを、階段式250ml三つ口フラスコに導入し、全量50gまでDI水を添加する。35.5mlの25%強度のアンモニア水を、撹拌しながら添加する。その後、溶液を還流下で撹拌しながら65℃まで加熱し、この温度で2時間半保持する。形成された溶液を室温(約23℃)まで冷却し、0.2gの活性炭(Norit SC)と混合して、1時間、室温で撹拌する。ブルーバンドフィルターを用いて混合物を濾過し、10mlのDI水で洗浄する。これによって、87.2gの黄オレンジ溶液が得られる。この溶液は、11.13重量%のPdを含有する。これは、使用されるパラジウムに基づき、97.05%の収率に相当する。溶液の全塩素含有量は、809ppm(Pdに基づく)である。
毛細管電気泳動において、従来法によって調製されたPd(NH化合物との比較によって、[Pd(NH2+カチオンの存在が証明される(すなわち、2.5分の保持時間における主要シグナル)。
[実施例4]
水酸化ビス(エチレンジアミン)パラジウム(II)溶液
塩化物が洗浄除去された約37gの新たに沈殿された湿潤水酸化パラジウム(Pd(OH)×2HO、製造業者Umicore AG & Co KG,Hanau)の形態の10.0g(0.093mol)のパラジウムを、階段式三つ口フラスコに導入し、全量70gまでDI水を添加する。三つ口フラスコには還流凝縮器が備えられて、反応混合物を磁気スターラーによって撹拌し、温度を油浴によって制御する。油浴温度は約23℃である。11.2gのエチレンジアミン(0.186mol;合成用、Merck)をガラスビーカー中で12.4gのDI水と混合し、約18〜20℃の温度まで冷却する(水/氷浴)。
エチレンジアミン水溶液を、撹拌された水酸化パラジウム懸濁液に一度に添加する。撹拌しながら、45℃に油浴温度を設定することによって、18時間、反応混合物加熱する。得られた黄オレンジ色のほぼ透明な溶液を室温(約23℃)まで冷却する。0.5gの活性炭(Norit SC,Norit Deutschland GmbH)をその後添加し、混合物を1時間室温で撹拌する。その後、ブルーバンドフィルター上で固体を濾去する。反応フラスコを10mlのDI水ですすぎ、この水を活性炭とともにブルーバンドフィルターを通して濾過し、生成物溶液に添加する。これによって、98.7gの透明黄色溶液が得られる。この溶液は、9.94重量%のPdを含有する。これは、使用されるパラジウムに基づき、98.1%の収率に相当する。溶液の全塩素含有量は、パラジウムに基づき、804ppmである。
[実施例5]
水酸化(ヘキサアンミン)ロジウム(III)溶液
低ハロゲン化物含有量まで洗浄された約31.4gの湿潤した、新たに沈殿させた水酸化ロジウム(HRh(OH)またはRh(OH)×3HO、製造業者Umicore AG & Co KG,Hanau)の形態の9.92g(0.0964mol)のロジウムを、250mlの三つ口フラスコ中、フラスコ中の懸濁液の全重量が75gとなるようにDI水と混合する。このフラスコは、磁気スターラーおよび還流凝縮器を備え、撹拌しながら、44mlの25%強度アンモニア水(11gのNH=0.65molに相当する)を室温で一度に添加する。この混合物を75℃の内部温度まで、撹拌しながら加熱し、溶液を20時間この温度で加熱する。その後、反応混合物を水/氷浴によって室温(約23℃)まで冷却し、0.5gの活性炭(Norit SC)と混合する。混合物を1時間室温で撹拌し、その後、ブルーバンドフィルターを通して濾過する。反応フラスコを10mlのDI水ですすぎ、これをフィルターを通して反応混合物に添加する。116.1gの透明オレンジ溶液が得られる。この溶液は、8.34重量%のRhを含有する。これは、使用されるロジウムに基づき、97.6%の収率に相当する。溶液の全塩素含有量は、1210ppm(Rhに基づく)である。
毛細管電気泳動は、3つのシグナル:(1)わずかにアニオン領域のシグナル、(2)中性点の小さいシグナル、および(3)カチオン領域の中強度シグナルを示す。これは、いくつかのヒドロキソ配位子が、完全にではないが、NHによって置換された生成物混合物を示す。標的化合物[Rh(NH](OH)(シグナル(3))とは別に、荷電してない部分的に置換された錯体[Rh(NH(OH)](シグナル(2))が存在することができる。アニオン錯体(1)のシグナル位置は、小さい負電荷のみを示し、錯体H[Rh(NH(OH)に割り当てることができる。
[実施例6]
水酸化トリス(エチレンジアミン)ロジウム(III)溶液
低ハロゲン化物含有量まで洗浄された約711.7gの湿潤した、新たに沈殿させた水酸化ロジウム(HRh(OH)またはRh(OH)×3HO、製造業者Umicore AG & Co KG,Hanau)の形態の200g(1.94mol)のロジウムを、階段式2L三つ口フラスコ中、フラスコ中の懸濁液の全重量が1000gとなるようにDI水と混合する。このフラスコは、精密ガラススターラースターラーおよび還流凝縮器を備え、室温で撹拌しながら、350.5g(5.82mol)のエチレンジアミン(合成用、Merck)を一度に添加する。この反応混合物を、60℃の油浴温度の適用によって、撹拌しながら加熱する。油浴温度は、3時間かけて90℃までゆっくり増加する。約74℃から、わずかに発熱性の反応が観察され、固体が溶解し始める。3時間後、反応混合物を水/氷浴によって室温(約23℃)まで冷却し、5gの活性炭(Norit SC)と混合する。反応混合物を1時間室温で撹拌し、その後、ブルーバンドフィルターを通して濾過する。反応フラスコを100mlのDI水ですすぎ、これをフィルターを通して反応混合物に添加する。1814.4gの透明オレンジ溶液が得られる。この溶液は、11.0重量%のRhを含有する。したがって、Rhに基づく単離収率は99.8%である。溶液の全塩素含有量は、910ppm(ロジウムに基づく)である。
毛細管電気泳動によって2つのカチオンシグナルが示され、これは[Rh(en)](OH)(主要シグナル)および[Rh(en)(OH)]OH(弱いシグナル)に割り当てることができる。
[実施例7]
酢酸トリス(エチレンジアミン)ロジウム(III)溶液
50.0gの水酸化(トリスエチレンジアミン)ロジウム(III)溶液(約10重量%のRh、実施例6で記載されるように調製される)の形態の5.06gのロジウム(49.2mmol)を100ml三つ口フラスコに計量する。撹拌しながら、7のpHが達成されるまで、10.58mlの100%強度酢酸を室温(約23℃)で滴下によってゆっくり添加する。滴下による添加時間は約30分であり、熱の穏やかな変化が生じる。得られる透明黄色溶液のRh含有量は、8.2重量%である。

Claims (24)

  1. 一般式(1)
    [M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (1)
    (式中、
    =酸化状態+2のパラジウム(Pd)、かつ
    L=荷電してない二座供与体配位子、かつ
    =1〜2の整数(二座供与体配位子に関して)、
    b=0〜3の整数、
    c=0〜3の整数、
    d=0〜3の整数、
    e=0〜2の整数、かつ
    f=0〜4の整数
    かつ白金族元素Mは、配位数4を有する)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の製造方法において、ヒドロキソ錯体HPd(OH) が荷電してない供与体配位子Lと反応し、関与する前記ヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基が置き換えられ
    反応温度が40〜110℃の範囲であり、
    反応時間が2〜24時間の範囲であることを特徴とする方法。
  2. 一般式(1’)
    [M ’(L) (H O) (O 2− (OH ](OH (H (1’)
    (式中、
    ’=酸化状態+2の白金(Pt)、かつ
    L=荷電してない一座または二座供与体配位子、かつ
    a=1〜4の整数(一座供与体配位子に関して)、または1〜2の整数(二座供与体配位子に関して)、
    b=0〜3の整数、
    c=0〜3の整数、
    d=0〜3の整数、
    e=0〜2の整数、かつ
    f=0〜4の整数
    かつ白金族元素M ’は、配位数4を有する)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の製造方法において、ヒドロキソ錯体H Pt(OH) が荷電してない供与体配位子Lと反応し、関与する前記ヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基が置き換えられ、かつ、前記反応が還元剤の存在下で実行されることを特徴とする方法。
  3. 一般式(2)
    [M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (2)
    (式中、
    =酸化状態+4の白金(Pt)、かつ
    L=荷電してない一座または二座供与体配位子、かつ
    a=1〜6の整数(一座供与体配位子に関して)、または1〜3の整数(二座供与体配位子に関して)、
    b=0〜5の整数、
    c=0〜4の整数、
    d=0〜5の整数、
    e=0〜4の整数、かつ
    f=0〜4の整数
    かつ白金族元素Mは、配位数6を有する)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の製造方法において、ヒドロキソ錯体HPt(OH)が、荷電してない供与体配位子Lと反応し、前記ヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基が置き換えられ
    反応温度が40〜110℃の範囲であり、
    反応時間が2〜24時間の範囲であることを特徴とする方法。
  4. 一般式(3)
    [M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (3)
    (式中、
    =酸化状態+3のロジウム(Rh)またはイリジウム(Ir)、かつ
    L=荷電してない一座または二座供与体配位子、かつ
    a=1〜6の整数(一座供与体配位子に関して)、または1〜3の整数(二座供与体配位子に関して)、
    b=0〜5の整数、
    c=0〜4の整数、
    d=0〜5の整数、
    e=0〜3の整数、かつ
    f=0〜5の整数
    かつ白金族元素Mは、配位数6を有する)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の製造方法において、H(OH)型のヒドロキソ錯体が、荷電してない供与体配位子Lと反応し、前記ヒドロキソ錯体の少なくとも1種のヒドロキソ基が置き換えられ
    反応温度が40〜110℃の範囲であり、
    反応時間が2〜24時間の範囲であることを特徴とする方法。
  5. 一般式(1)、(1’)、(2)および(3)の指数a〜fは、得られるPGM錯体が電気的に中性であるように選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 反応温度が、45〜100℃の範囲である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 反応時間が、2時間半〜20時間の範囲である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. アンモニア、またはモノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミン、モノアリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン、トリアルコキシホスフィン、トリアリールオキシホスフィンもしくはそれらの混合物からなる群からの配位子が一座供与体配位子として使用される、請求項2〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 窒素含有配位子アンモニア、エタノールアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、イソプロパノールアミンまたはそれらの混合物が一座供与体配位子として使用される、請求項に記載の方法。
  10. アルキレンジアミン、アリーレンジアミン、アルキレンジホスフィンおよびアリーレンジホスフィンまたはそれらの混合物からなる群からの配位子が二座供与体配位子として使用される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. 窒素含有配位子エチレンジアミン、o−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミンまたはそれらの混合物が二座供与体配位子として使用される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記荷電してない供与体配位子Lによる、ヒドロキソ錯体HPd(OH)、HPt(OH)またはH(OH)(M=RhIIIまたはIrIIIの場合)のOH基置換が不完全であり、かつ一般式(1)、(1’)、(2)または(3)の得られる化合物が、アクオ配位子(HO)、オキソ配位子(O2−)またはヒドロキソ配位子(OH)を含有し続ける、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. =白金(II)の場合、水素、H/N混合物、ヒドラジン(N)、シュウ酸(H)、ホルムアルデヒド(HCHO)もしくはギ酸(HCOOH)またはそれらの混合物が還元剤として使用される、請求項に記載の方法。
  14. 前記含水製剤が水溶液であり、かつ前記反応が水溶液中で実行される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記含水製剤が、有機溶媒を含有し、かつ前記反応が含水溶媒混合物中で実行される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記含水製剤が、pH5〜14の範囲のpHを有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記含水製剤中の白金族元素M A’ またはMの濃度が、0.5〜15重量%の範囲である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記還元剤が、(M=Ptに基づき)1:1〜2:1の当量比で添加される、請求項に記載の方法。
  19. 前記製剤の全ハロゲン含有量が、(それぞれ、PGM含有量に基づき)<5000ppmである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 無機または有機酸の1種以上のアニオンによる、一般式
    [M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (1)
    [M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (2)
    [M(L)(HO)(O2−(OH](OH(H (3)
    (式中、M、M、M、L、a、b、c、d、eおよびfの意味は、請求項1〜で定義された通りであり、かつe≠0である)のPGM錯体中のOHアニオン(OHの置換をさらに含んでなる、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 酢酸、ギ酸、シュウ酸、炭酸、炭酸水素、硫酸、硝酸、リン酸、テトラフルオロホウ酸およびそれらの混合物からなる群からのアニオンが無機または有機酸のアニオンとして使用される、請求項20に記載の方法。
  22. 電気めっき浴のため、不均一触媒もしくは金属粉末調製のため、またはさらなる錯体調製のための前駆体として、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法によって製造された含水製剤の使用。
  23. 電気めっき浴の製造のため、不均一触媒の製造のため、さらなる錯体の調製のため、または金属粉末の調製のための方法であって、
    − 請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法による一般式(1)、(1’)、(2)、又は(3)を有する白金族元素(PGM)の錯体の含水製剤の提供のステップと、
    − 電気めっき浴、不均一触媒、さらなる錯体または金属粉末を得るための、前記含水製剤またはその中に存在する前記白金族元素(PGM)の前記錯体の反応または調合のステップと
    を含んでなる方法。
  24. 前記含水製剤またはその中に存在する前記白金族元素(PGM)の前記錯体の反応または調合のステップが、前記白金族元素(PGM)の錯体の還元、前記白金族元素(PGM)の錯体の酸化、前記白金族元素(PGM)の錯体の配位子交換およびそれらの組み合わせからなる群から選択される反応を含んでなる、請求項23に記載の方法。
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