JP6315331B2 - 実装基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子部品が実装された実装基板の製造方法に関する。
電子部品を基板に実装して実装基板を製造する方法として、リフロー方式が知られている。リフロー方式においては一般に、はじめに、プリント配線基板の表面に形成された実装用電極部にクリーム半田を塗布し、次に、クリーム半田が塗布された実装用電極部上に電子部品を載置する。その後、電子部品またはプリント配線基板を加熱してクリーム半田を溶融させることにより、電子部品をプリント配線基板の実装用電極部に結合させる。例えば特許文献1には、表面実装型パッケージと、表面実装型パッケージに収納された発光ダイオード素子と、を含む型発光部品を、リフロー方式でプリント配線基板に実装することによって得られる装置が開示されている。
特開2011−249546号公報
近年、プリント配線基板として、ガラスエポキシ基板などのリジッド基板に代えて、可撓性を有するフレキシブル基板が用いられる傾向がある。フレキシブル基板は、軽量である点、円筒形や山形などの三次元的な形状に対応できる点など、様々な利点を有している。一般的なフレキシブル基板は、ポリエチレンテレフタラートなどの可撓性を有する樹脂材料から構成された樹脂基板と、樹脂基板の表面に形成された、金属製の実装用電極部および配線と、から構成されている。
ところで、フレキシブル基板の樹脂基板を構成するためのポリエチレンテレフタラートなどの樹脂材料のガラス転移温度や融点は、従来のリジッド基板で用いられていた樹脂材料のガラス転移温度や融点よりも一般に低い。このため、リフロー方式によって電子部品をフレキシブル基板に実装する場合、フレキシブル基板が樹脂材料のガラス転移温度や融点を超えるまで加熱され、この結果、フレキシブル基板が変形したり溶融したりしてしまうことが考えられる。このような懸念は、従来の半田に比べて高い融点を有する鉛フリー半田が用いられる場合に、より深刻なものとなる。
またフレキシブル基板に電子部品を実装する方法としては、予め分断された各フレキシブル基板に対して電子部品を実装するという方式、すなわち枚葉方式だけでなく、ロールトゥロールで搬送されている長尺状のフレキシブル基板に対して電子部品を実装し、その後にフレキシブル基板を分断するという方式も考えられる。しかしながら、長尺状のフレキシブル基板を搬送する際には、フレキシブル基板に張力を加えることになる。すなわち、フレキシブル基板に対して、熱だけでなく張力も同時に加えられるので、変形がより生じ易くなってしまう。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、リフロー方式によってフレキシブル基板に電子部品を実装して実装基板を製造する場合に、フレキシブル基板が変形することを抑制することができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、電子部品が実装された実装基板の製造方法であって、可撓性を有する樹脂基板および金属基板と、前記樹脂基板の面のうち前記金属基板が位置する側とは反対側の面に設けられた実装用電極部と、を備えた積層体を準備する工程と、前記積層体の前記実装用電極部上に電子部品を載置する工程と、前記積層体に張力を加えた状態で前記積層体を処理温度の雰囲気にさらし、前記電子部品を前記実装用電極部に結合させる第1処理工程と、を備え、前記処理温度は、前記積層体の前記樹脂基板を構成する樹脂材料のガラス転移温度Tg[℃]よりも高い、実装基板の製造方法である。
本発明による実装基板の製造方法において、前記樹脂基板は、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、または、ポリイミド樹脂を含み、前記樹脂基板の厚みは、10μm〜200μmの範囲内であってもよい。
本発明による実装基板の製造方法において、前記金属基板は、銅またはアルミニウムを含み、前記金属基板の厚みは、10μm〜200μmの範囲内であってもよい。
本発明による実装基板の製造方法において、前記電子部品は、発光ダイオード素子を有する発光部品を含んでいてもよい。
本発明による実装基板の製造方法は、前記第1処理工程の後、前記積層体がさらされる雰囲気の温度を低下させる第2処理工程をさらに備え、前記第2処理工程は、前記積層体がさらされる雰囲気の温度をTg〜(Tg+20℃)の範囲内に維持するよう、前記積層体または前記積層体の周辺の雰囲気を加熱する工程を含んでいてもよい。
本発明による実装基板の製造方法の前記第2処理工程において、前記積層体がさらされる雰囲気の温度がTg〜(Tg+20℃)の範囲内にあるときの積層体の降温速度が、前記積層体がさらされる雰囲気の温度が(Tg−20℃)〜Tgの範囲内にあるときの積層体の降温速度よりも小さくなっていてもよい。
本発明によれば、電子部品を実装する際に樹脂基板が変形することを抑制することができる。
図1は、本発明の実施の形態による実装基板を示す平面図。 図2は、図1の実装基板をII−II方向から見た縦断面図。 図3は、積層体上に電子部品を実装するための実装装置を示す図。 図4Aは、本発明の実施の形態による実装基板の製造方法において、積層体を準備する工程を示す図。 図4Bは、本発明の実施の形態による実装基板の製造方法において、積層体の実装用電極部上にクリーム半田を塗布する工程を示す図。 図4Cは、本発明の実施の形態による実装基板の製造方法において、積層体の実装用電極部上に電子部品を載置する工程を示す図。 図5は、本発明の実施の形態による実装基板の製造方法において、第1処理工程および第2処理工程の温度プロファイルの一例を示す図。
以下、図1乃至図5を参照して、本発明の実施の形態について説明する。まず図1および図2により、本実施の形態による製造方法によって得られる実装基板30について説明する。
実装基板
図1に示すように、実装基板30は、フレキシブル基板を構成するための積層体20と、積層体20上に実装された複数の電子部品31と、を備えている。表面実装が可能なタイプである限りにおいて、電子部品31の用途や機能が特に限られることはない。例えば電子部品31は、表面実装型パッケージに収納された発光ダイオード素子を有する発光部品であってもよく、若しくは有機エレクトロルミネセンス層を含むものであってもよい。なお「表面実装」とは、パッケージに設けられる端子が、実装基板30に対して、実装基板30のうちパッケージが実装される側と同一の側で半田付けされることを意味している。
図1に示すように、積層体20は、各電子部品31に接続され、線状に延びる配線24を含んでいてもよい。また積層体20は、配線24を介して電子部品31に電気的に接続された取り出し用電極部25をさらに含んでいてもよい。配線24や取り出し用電極部25は、図1に示すように、積層体20の面のうち電子部品31が実装された面と同一面に形成されていてもよく、若しくは、図示はしないが、電子部品31が実装された面とは反対側の面に形成されていてもよい。
次に図2を参照して、積層体20について詳細に説明する。積層体20は、可撓性を有する樹脂基板21および金属基板22と、樹脂基板21の面のうち金属基板22が位置する側とは反対側の面に設けられた実装用電極部23と、を備えている。実装用電極部23は、電子部品31を実装するための部分であり、パッドやランドとも称されるものである。また実装用電極部23は、配線24に接続されている。なお図2において、実装用電極部23は、図が煩雑になるのを防ぐため、簡略化された形態で描かれているが、実際には実装用電極部23は、電子部品31の表面実装型パッケージに設けられている複数の端子にそれぞれ独立に接続されるように区画されている。また配線24は、各電子部品31の表面実装型パッケージに設けられている複数の端子を実装基板30の外部の基板や装置にそれぞれ個別に接続するため、1つの電子部品31につき複数設けられていてもよい。
本実施の形態において、「可撓性」とは、室温例えば25℃の環境下で積層体20を直径30cmのロール状の形態に巻き取った場合に、積層体20に折れ目が生じない程度の柔軟性を意味している。「折れ目」とは、積層体20を巻き取る方向に交差する方向において積層体20に現れる変形であって、変形を元に戻すように積層体20を逆向きに巻き取ったとしても元には戻らない程度の変形を意味している。なお、積層体20が全体として可撓性を有する限りにおいて、樹脂基板21および金属基板22の各々における可撓性の程度は特には限られない。
(樹脂基板)
樹脂基板21は、絶縁性を有する樹脂材料によって構成された、可撓性を有する基板である。樹脂基板21を構成する材料や、樹脂基板21の厚みは、樹脂基板21に含まれる樹脂材料や、積層体20に求められる可撓性や強度などの特性に応じて適宜定められる。例えば、樹脂基板21は、ポリエチレンテレフタラートやポリエチレンナフタラートなどのポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、または、ポリイミド樹脂を含んでいてもよい。また樹脂基板21の厚みは、例えば10μm〜200μmの範囲内に設定される。
(金属基板)
金属基板22は、リフロー工程の際に樹脂基板21に加えられる熱や張力に起因して樹脂基板21が変形したり溶融したりしてしまうことを抑制するために設けられる、金属材料を含む基板である。金属基板22に含まれる金属材料としては、リフロー工程で想定される最高温度、例えば260℃における軟化の程度が、樹脂基板21の樹脂材料に比べて小さなものが用いられる。また、金属基板22の厚みは、リフロー工程で想定される最高温度において樹脂基板21の形状を保持することができるとともに、室温において可撓性を有するよう、定められる。例えば、金属基板22がアルミニウムを含む場合、金属基板22の厚みは10μm〜200μmの範囲内に設定される。また、金属基板22が銅を含む場合、樹脂基板21の厚みは10μm〜200μmの範囲内に設定される。
なお図2においては、樹脂基板21と金属基板22とが接している例を示しているが、これに限られることはなく、樹脂基板21と金属基板22との間に何らかの層が介在されていてもよい。例えば、樹脂基板21と金属基板22とを貼り合わせるための接着層が介在されていてもよい。
(実装用電極部、配線および取り出し用電極部)
実装用電極部23、配線24および取り出し用電極部25を構成する材料としては、導電性を有する材料が用いられ、例えば銅や銀などの金属材料が用いられる。実装用電極部23、配線24および取り出し用電極部25を構成する材料は、いずれも同一であってもよく、異なっていてもよい。また、実装用電極部23、配線24および取り出し用電極部25を構成する材料は、金属基板22を構成する金属材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。所望の方向において実装基板30が可撓性を有する限りにおいて、実装用電極部23、配線24および取り出し用電極部25の厚みや幅などの寸法が特に限られることはない。
(中間層)
図2において、符号32は、電子部品31を実装用電極部23に結合して電子部品31を実装用電極部23に電気的に接続するために電子部品31と実装用電極部23との間に介在される中間層を表している。中間層32を構成する材料としては、例えば後述するリフロー工程において実装用電極部23上に塗布されるクリーム半田を挙げることができる。クリーム半田とは、フラックスなどのバインダー材と、バインダー材の中に分散され、リフロー工程の際に溶融する金属粉末と、を含むものである。クリーム半田に含まれる金属粉末の組成は、リフロー工程の温度や、温度に対する積層体20の耐性などに応じて適宜定められる。例えばクリーム半田の金属粉末として、SnAgCuおよびSnBiを含む、融点が100℃〜300℃の範囲内のものを用いることができる。なお図2においては、電子部品31と実装用電極部23との間に中間層32が明確に介在される例を示したが、これに限られることはない。電子部品31を実装用電極部23に結合して電子部品31を実装用電極部23に電気的にすることができる限りにおいて、中間層32の形状や配置が特に限られることはない。
(被覆層)
図2に示すように、積層体20は、樹脂基板21や樹脂基板21上の配線24や取り出し用電極部25を覆う被覆層26をさらに備えていてもよい。被覆層26の具体的な構成が特に限られることはなく、実装基板30の用途などに応じて適宜定められる。例えば、電子部品31が発光部品であり、実装基板30が照明装置に組み込まれる場合、被覆層26は、光を反射する反射層として構成されていてもよい。これによって、照明装置における光の利用効率を向上させることができる。被覆層26が反射層として構成される場合、被覆層26は、例えば酸化チタンなどを用いることによって白色に構成される。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。はじめに、リフロー方式で積層体20上に電子部品31を実装するための実装装置10について、図3を参照して説明する。
(実装装置)
図3において、符号11は、ロール状に巻かれた長尺状の積層体20を保持するとともに積層体20を巻き出す巻出部11を表しており、符号12は、巻出部11から巻き出された積層体20を巻き取る巻取部12を表している。実装装置10は、巻出部11から巻き出されて巻取部12によって巻き取られるまでの間の積層体20上に様々な処理を施して積層体20上に電子部品31を実装するように構成されている。具体的には、実装装置10は、巻出部11から巻き出された積層体20の実装用電極部23上に、中間層32を構成するためのクリーム半田を塗布する塗布部13と、中間層32が設けられた実装用電極部23上に電子部品31を載置する載置部14と、中間層32を介して電子部品31を実装用電極部23に結合させるための処理部15と、を備えている。処理部15は、積層体20を加熱することによって電子部品31を実装用電極部23に結合させるためのものである。なお、処理部15周辺の温度雰囲気を安定化させるため、図3に示すように、処理部15および処理部15の周囲の積層体20を取り囲むチャンバ18が設けられていてもよい。なお、処理部15が、後述する第1処理工程のための第1処理部16や、後述する第2処理工程のための第2処理部17などの複数の処理部を含む場合、チャンバ18は、処理部ごとにそれぞれ設けられていてもよい。
(製造方法)
次に図4A乃至図5を参照して、実装装置10を用いて積層体20上に電子部品31を実装して実装基板30を製造する方法、いわゆるリフロー工程について説明する。図4A乃至図4Cは、リフロー工程中の各工程において、長尺状の積層体20をその長手方向に沿って切断した場合を示す縦断面図である。
はじめに図4Aに示すように、上述の樹脂基板21、金属基板22および実装用電極部23を含む積層体20を、巻出部11に巻き付けられたロール状の形態で準備する。積層体20を形成する方法、例えば樹脂基板21上に実装用電極部23を形成する方法が特に限られることはなく、公知の様々な方法が用いられ得る。例えば、銅や銀などの金属の微粒子を含むペーストを、実装用電極部23に対応したパターンで印刷することにより、実装用電極部23を形成することができる。また、接着や蒸着によって樹脂基板21上に形成された金属膜をエッチングすることによっても、実装用電極部23を形成することができる。その他にも、はじめに、実装用電極部23に対応したパターンで樹脂基板21上にシード膜を形成し、次に、めっき法によってシード膜上に金属膜を形成することにより、実装用電極部23を形成することができる。
次に、所定の張力で積層体20を引っ張ることにより、積層体20を巻出部11から巻取部12に向けて搬送する。積層体20に加えられる張力は、積層体20に生じる弛みに起因して電子部品31の実装位置の精度が低下することがないよう、適切に設定される。
なお、積層体20が被覆層26を備える場合、図4Aに示すように、実装用電極部23のうち電子部品31が搭載される部分が少なくとも露出するよう、被覆層26が設けられている。
次に図4Bに示すように、塗布部13を用いて、中間層32を構成するためのクリーム半田を実装用電極部23上に塗布する塗布工程を実施する。塗布部13としては、例えば、実装用電極部23に対応する位置に開口部が形成されたメタルマスクを利用してクリーム半田を塗布するスクリーン印刷機を用いることができる。その後、図4Cに示すように、載置部14を用いて、中間層32が設けられたた実装用電極部23上に電子部品31を載置する載置工程を実施する。
次に、積層体20に張力を加えた状態で積層体20を加熱して、電子部品31を実装用電極部23に結合させる第1処理工程S1を実施する。図5には、第1処理工程S1の温度プロファイル、並びに、第1処理工程S1の後に実施される後述する第2処理工程S2の温度プロファイルが示されている。第1処理工程S1および第2処理工程S2は、一般には、樹脂基板21に対して実装用電極部23が上方に位置するとともに金属基板22が下方に位置する状態で実施される。
実装用電極部23上に設けられた中間層32のクリーム半田に含まれる金属粉末が溶融することができる限りにおいて、積層体20のうち第1処理工程S1において加熱される領域が特に限られることはない。例えば、積層体20の実装用電極部23や実装用電極部23上に搭載された電子部品31のみが選択的に加熱されてもよく、若しくは、積層体20が全域にわたって加熱されてもよい。第1処理工程S1や後述する第2処理工程S2の説明においては、実装用電極部23や電子部品31のみを選択的に加熱する場合や、積層体20を全域にわたって加熱する場合などを含めて、「積層体20を加熱する」と記載する。
第1処理工程S1においては、はじめに、積層体20がさらされる雰囲気の温度が予備処理温度T1になるまで積層体20または積層体20の周辺の雰囲気を加熱する第1昇温工程S11を実施し、次に、積層体20がさらされる雰囲気の温度を所定時間にわたって予備処理温度T1で維持する第1維持工程S12を実施する。これら第1昇温工程S11および第1維持工程S12は、電子部品31に対する熱衝撃が急激に生じることを抑制することなどを目的として電子部品31、中間層32および実装用電極部23を予熱する工程である。なお、第1昇温工程S11および第1維持工程S12における温度制御の際にモニタされる温度の位置は、予備処理温度T1の設定基準に応じて適宜定められる。例えば、予備処理温度T1が電子部品31の表面実装型パッケージの特性に基づいて設定されたものである場合、表面実装型パッケージの温度をモニタしてもよい。若しくは、積層体20の表面の温度や、積層体20の周辺の雰囲気の温度をモニタしてもよい。後述する第2昇温工程S13および第2維持工程S14においても同様である。
その後、積層体20がさらされる雰囲気の温度が処理温度T2になるまで積層体20または積層体20の周辺の雰囲気を加熱する第2昇温工程S13を実施し、次に、積層体20がさらされる雰囲気の温度を所定時間にわたって処理温度T2で維持する第2維持工程S14を実施する。これら第2昇温工程S13および第2維持工程S14は、中間層32を構成するクリーム半田に含まれる金属粉末を溶融させて電子部品31を実装用電極部23に密着させるために実施される工程である。
第1処理工程S1の後、積層体20がさらされる雰囲気の温度を低下させる第2処理工程S2をさらに実施する。第2処理工程S2は、第1処理工程S1において溶融した中間層32を固化させるための工程である。この第2処理工程S2は、自然放熱によって中間層32が冷却されて固化する工程であってもよく、若しくは、少なくとも一部の過程において所定の降温速度で積層体20が冷却されるよう、積層体20の周囲環境を制御する工程であってもよい。第2処理工程S2において中間層32が固化することにより、電子部品31が実装用電極部23に結合される。このようにして、積層体20上に電子部品31が実装された実装基板30を得ることができる。
ここで本実施の形態によれば、樹脂基板21の面のうち実装用電極部23が設けられる側とは反対側の面に、金属基板22が設けられている。この場合、第1処理工程S1および第2処理工程S2の間に樹脂基板21の温度が上昇してガラス転移温度Tgを超え、これによって樹脂基板21が軟化したとしても、金属基板22の強度は維持されているので、積層体20全体としての張力に対する耐性を確保することができる。このため、第1処理工程S1および第2処理工程S2の間に積層体20が変形してしまうことを抑制することができる。また、樹脂基板21の温度がガラス転移温度Tgを超えることを許容することができるので、クリーム半田として用いる材料や、リフロー工程の温度条件の選択肢を広くすることができる。これによって、品質やコストに着目した最適な材料や温度条件の選択が可能になる。
また本実施の形態によれば、第1処理工程S1および第2処理工程S2の間、樹脂基板21が金属基板22によって下方から支持されている。このため、第1処理工程S1および第2処理工程S2の間に樹脂基板21の温度がその融点を一時的に超えることがあるとしても、溶融した樹脂基板21の流体が零れ落ちてしまうことを抑制することができる。
なお、第1処理工程S1の際に電子部品31に加えられる熱によって電子部品31が損傷することがない限りにおいて、第1処理工程S1の各工程が実施される期間や、上述の予備処理温度T1および処理温度T2が特に限られることはない。例えば第1処理工程S1の各工程の期間および温度T1,T2は、電子部品31の耐熱特性に応じて定められる。以下、具体的な例を2つ挙げる。
はじめに、電子部品31の耐熱特性に基づいて、処理温度T2が240℃以下に制限される場合の例を挙げる。この場合、第1昇温工程S11における昇温速度は、2.5℃/秒〜5℃/秒の範囲内に設定される。また、第1維持工程S12の予備処理温度T1および期間は、120℃〜150℃の範囲内および120秒以下に設定される。また、第2昇温工程S13における昇温速度は、2.5℃/秒〜5℃/秒の範囲内に設定される。また、第2維持工程S14の処理温度T2および期間は、240℃以下および10秒以下に設定される。加えて、第1処理工程S1および第2処理工程S2は、積層体20がさらされる雰囲気の温度が200℃を超える期間が60秒以下であるよう、実施される。
次に、電子部品31の耐熱特性に基づいて、処理温度T2が260℃以下に制限される場合の例を挙げる。この場合、第1昇温工程S11における昇温速度は、2.5℃/秒〜5℃/秒の範囲内に設定される。また、第1維持工程S12の予備処理温度T1および期間は、120℃〜150℃の範囲内および120秒以下に設定される。また、第2昇温工程S13における昇温速度は、2.5℃/秒〜5℃/秒の範囲内に設定される。また、第2維持工程S14の処理温度T2および期間は、240℃以下および10秒以下に設定される。加えて、第1処理工程S1および第2処理工程S2は、積層体20がさらされる雰囲気の温度が200℃を超える期間が60秒以下であるよう、実施される。
ところで、処理温度T2が樹脂基板21のガラス転移温度Tgよりも高い場合、第1処理工程S1および第2処理工程S2の間に、樹脂基板21を構成する樹脂材料が変性してしまうことが考えられる。例えば、樹脂基板21の柔軟性が低下したり、樹脂基板21が白化したりすることが考えられる。一方、本実施の形態による積層体20は、可撓性を有することを1つの主要な特徴としている。従って、変性によって樹脂基板21の柔軟性が低下し、この結果、積層体20全体としての可撓性が低下してしまうことは、本実施の形態による積層体20および実装基板30の利点を損なわせることになり得る。
本件発明者は、このような課題を解決する方法の1つとして、第1処理工程S1の後に積層体20がさらされる雰囲気の温度を低下させる第2処理工程S2の際に、樹脂基板21のガラス転移温度Tgの近傍で樹脂基板21をゆっくりと冷却することにより、処理温度T2付近の高温環境に起因して失われた樹脂基板21の柔軟性を回復させることを提案する。例えば、図5において符号S22で示されているように、第2処理工程S2において、積層体20がさらされる雰囲気の温度をTg〜(Tg+α)の範囲内に維持するように積層体20を加熱する工程を実施することを提案する。具体的には、第2処理工程S2を実施するための第2処理部17に、積層体20または積層体20の周辺の雰囲気を加熱するための機構を持たせることを提案する。この場合、自然放熱によって第2処理工程S2が実施される場合に比べて、処理温度T2を経た後の積層体20がさらされる雰囲気をTg〜(Tg+α)の温度範囲内により長く滞在させることができる。このため、樹脂基板21を構成する樹脂材料の結晶状態が元の状態に戻ることを促進し、これによって、樹脂基板21の柔軟性を回復させることができる。なお、Tgおよびαの単位はいずれも℃である。αの値は、樹脂基板21を構成する樹脂材料の特性に応じて適宜設定されるが、例えば20℃に設定される。
樹脂基板21の柔軟性を十分に回復させることができる限りにおいて、第2処理工程S2の具体的な条件が特に限られることはない。例えば図5に示すように、第2処理工程S2は、符号S22で表される第2降温工程に先行して実施される、積層体20がさらされる雰囲気の温度をT2から(Tg+α)まで低下させる第1降温工程S21を含んでいてもよい。また第2処理工程S2は、第2降温工程S22の後に実施される、積層体20の温度がさらされる雰囲気をTg以下に低下させる第3降温工程S23を含んでいてもよい。
図5に示すように、第2降温工程S22の際の積層体20の降温速度は、第1降温工程S21の際の積層体20の降温速度、および、第3降温工程S23の際の樹脂基板21の際の積層体20の降温速度よりも小さくなっている。例えば、Tgを基準とした±αの温度範囲で考えると、積層体20がさらされる雰囲気の温度がTg〜(Tg+α)の範囲内にあるときの積層体20の降温速度が、積層体20がさらされる雰囲気の温度が(Tg−α)〜Tgの範囲内にあるときの積層体20の降温速度よりも小さくなっている。なお、第1降温工程S21および第3降温工程S23は、自然放熱による工程であってもよく、若しくは、人為的に温度を制御する工程であってもよい。好ましくは、積層体20がさらされる雰囲気の温度がTg〜(Tg+α)の範囲内にあるときの積層体20の降温速度は、積層体20の作製時に樹脂材料を固化させて樹脂基板21を形成した際の降温速度にほぼ等しくなるよう、設定される。
なお、樹脂基板21の温度を反映することができる限りにおいて、第2処理工程S2における温度制御の際にモニタされる温度の位置が特に限られることはない。例えば、積層体20の周囲の雰囲気温度をモニタしてもよい。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
上述の本実施の形態においては、クリーム半田によって中間層32が構成される例を示したが、これに限られることはない。塗布によって実装用電極部23上に設けられることができる程度の流動性を有し、かつ導電性を有する限りにおいて、中間層32を構成する材料として様々なものを採用することができる。例えば、中間層32を構成する材料として、金属粒子と、エポキシ樹脂などの接着性および流動性を有するバインダー材と、を含む導電性接着剤を用いてもよい。この場合、上述の第1処理工程S1は、中間層32を構成する材料を溶融させるための工程としてではなく、中間層32を構成する材料を焼成するための工程として実施される。
また上述の本実施の形態において、電子部品31と実装用電極部23との間に介在される中間層32を構成するための材料を塗布する塗布工程が実施される例を示したが、これに限られることはない。例えば、第1処理工程S1において溶融する材料を予め含むよう実装用電極部23が形成されている場合、上述の塗布工程を省略してもよい。
また上述の本実施の形態において、積層体20が、ロール状に巻かれた状態で供給される例、または、電子部品31が実装された後の積層体20がロール状に巻かれる例を示したが、これに限られることはない。上述の第1処理工程S1が実施される際に、積層体20に、その搬送方向に沿った張力が加えられる限りにおいて、積層体20の供給形態や保管形態として様々な形態を採用することができる。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 実装装置
13 塗布部
14 載置部
15 処理部
16 第1処理部
17 第2処理部
18 チャンバ
20 積層体
21 樹脂基板
22 金属基板
23 実装用電極部
24 配線
26 被覆層
30 実装基板
31 電子部品
32 中間層

Claims (6)

  1. 電子部品が実装された実装基板の製造方法であって、
    可撓性を有する樹脂基板および可撓性を有する金属基板と、前記樹脂基板の面のうち前記金属基板が位置する側とは反対側の面に設けられた実装用電極部と、を備えた積層体を準備する工程と、
    前記積層体の前記実装用電極部上に電子部品を載置する工程と、
    前記積層体に張力を加えた状態で前記積層体を処理温度の雰囲気にさらし、前記電子部品を前記実装用電極部に結合させる第1処理工程と、を備え、
    前記処理温度は、前記積層体の前記樹脂基板を構成する樹脂材料のガラス転移温度Tg[℃]よりも高い、実装基板の製造方法。
  2. 前記樹脂基板は、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、または、ポリイミド樹脂を含み、
    前記樹脂基板の厚みは、10μm〜200μmの範囲内である、請求項1に記載の実装基板の製造方法。
  3. 前記金属基板は、銅またはアルミニウムを含み、
    前記金属基板の厚みは、10μm〜200μmの範囲内である、請求項1または2に記載の実装基板の製造方法。
  4. 前記電子部品は、発光ダイオード素子を有する発光部品を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の実装基板の製造方法。
  5. 前記第1処理工程の後、前記積層体がさらされる雰囲気の温度を低下させる第2処理工程をさらに備え、
    前記第2処理工程は、前記積層体がさらされる雰囲気の温度をTg〜(Tg+20℃)の範囲内に維持するよう、前記積層体または前記積層体の周辺の雰囲気を加熱する工程を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の実装基板の製造方法。
  6. 前記第2処理工程において、前記積層体がさらされる雰囲気の温度がTg〜(Tg+20℃)の範囲内にあるときの、積層体の降温速度が、前記積層体がさらされる雰囲気の温度が(Tg−20℃)〜Tgの範囲内にあるときの積層体の降温速度よりも小さい、請求項5に記載の実装基板の製造方法。
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