JP6314882B2 - 電源システム - Google Patents

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Description

本発明は、電源システムの制御、特に2つのPWM信号によって複数のスイッチング素子をオン・オフさせて2つのバッテリの接続を直列と並列との間で切換え可能な電圧変換器を含む電源システムの制御に関する。
従来からスイッチング素子をPWM制御でオン・オフ動作させてバッテリの電圧変換を行う電圧変換器が多く用いられているが、近年、2つのPWM信号によって複数のスイッチング素子をオン・オフさせて2つのバッテリの接続を直列と並列との間で切換え可能な電圧変換器を含む電源システムが提案されている。例えば、特許文献1には、4つのスイッチング素子によって構成され、スイッチング素子のオン・オフ動作の組み合わせによって2つのバッテリを直列に接続して電圧変換するシリーズモードと、2つのバッテリを並列に接続して電圧変換するパラレルモードと、を備える電圧変換器を用いた電源システムが提案されている。このような電源システムに用いられる電圧変換器をパラレルモードで動作させる際には、2つのバッテリに対応する2つのPWM信号に従って各スイッチング素子をオン・オフさせて各バッテリの電圧変換制御を行う。
特開2013−13234号公報
ところで、特許文献1に記載されている従来技術では、第1、第2のバッテリ電圧と出力電圧指令値とに基づいて、2つのPWM信号の各デューティ比を算出し、この2つのPWM信号とその反転PWM信号とを論理合成することにより4つのスイッチング素子の制御信号を生成している。しかし、4つのスイッチング素子の制御信号を生成する過程で各スイッチング損失を考慮していない。このため、2つのPWM信号の各ハイレベル期間の合計期間がデューティサイクル期間よりも短い場合、つまり、2つのPWM信号のデューティ比の合計が1未満の場合には、エネルギーが集中する第3スイッチング素子で大きな損失が発生する場合があった。
そこで、本発明は、2つのPWM信号によって複数のスイッチング素子をオン・オフさせて2つのバッテリの電圧変換を行う電圧変換器を含む電源システムにおいて、2つのPWM信号のデューティ比の合計が1未満の場合にスイッチング素子の損失を抑制することを目的とする。
本発明の電源システムは、第1バッテリと、第2バッテリと、第1バッテリまたは第2バッテリのいずれか一方または両方と出力電路との間で双方向に電圧変換を行うと共に、出力電路に対する第1バッテリおよび第2バッテリの接続を直列または並列に切換える複数のスイッチング素子を含む電圧変換器と、複数のスイッチング素子をPWM制御に従ってオン・オフする制御部と、を含む電源システムであって、出力電路は、第1の電路と第1の電路よりも電位の低い第2の電路とを含み、複数のスイッチング素子は、第1の電路から第2の電路に向かって直列に設けられた第1、第2、第3、第4スイッチング素子を含み、第1バッテリは、第3および第4スイッチング素子と並列に接続され、第2バッテリは、第2および第3スイッチング素子と並列に接続され、制御部は、第1バッテリの電圧値と出力電圧指令値とに基づいて算出される第1デューティ比によって第1バッテリと出力電路との間に形成される第1電圧変換回路の第1電圧変換を制御する第1PWM信号の第1ハイレベル期間と、第2バッテリの電圧値と出力電圧指令値とに基づいて算出される第2デューティ比によって第2バッテリと出力電路との間に形成される第2電圧変換回路の第2電圧変換を制御する第2PWM信号の第2ハイレベル期間との合計ハイレベル期間が、第1、第2PWM制御信号のデューティサイクル期間よりも短い場合に、第3スイッチング素子のスイッチング損失と定常損失の合計損失が第1PWM信号と第2PWM信号とを変更する前よりも小さくなるように第1PWM信号の第1デューティ比または第2PWM信号の第2デューティ比の少なくとも一方を大きくすることを特徴とする。
本発明は、2つのPWM信号によって複数のスイッチング素子をオン・オフさせて2つのバッテリの電圧変換を行う電圧変換器を含む電源システムにおいて、2つのPWM信号のデューティ比の合計が1未満の場合にスイッチング素子の損失を抑制することができる。
電動車両に搭載した本発明の電源システムの構成を示すシステム系統図である。 本発明の制御対象の電圧変換回路において第1バッテリにより第1リアクトルをチャージする際の電流の流れを示す説明図である。 本発明の制御対象の電圧変化器において第1リアクトルにチャージした電力を出力電路に出力する際の電流の流れを示す説明図である。 本発明の制御対象の電圧変換回路において第2バッテリにより第2リアクトルをチャージする際の電流の流れを示す説明図である。 本発明の制御対象の電圧変換回路において第2リアクトルにチャージした電力を出力電路に出力する際の電流の流れを示す説明図である。 本発明の制御対象の電圧変換回路におけるPWM1,/PWM1,PWM2,/PWM2、及び各スイッチング素子制御信号の例を示すタイムチャートである。 本発明の電圧変換回路において、PWM1のハイレベル期間とPWM2のハイレベル期間の合計期間がデューティサイクル期間よりも短い場合のPWM1,/PWM1,PWM2,/PWM2と第3スイッチング素子のスイッチング素子制御信号を示す説明図である。 本発明の電圧変換回路において、PWM1のハイレベル期間とPWM2のハイレベル期間の合計期間がデューティサイクル期間と同一の場合のPWM1,/PWM1,PWM2,/PWM2と第3スイッチング素子のスイッチング素子制御信号を示す説明図である。 本発明の電源システムにおいて、PWM1のハイレベル期間とPWM2のハイレベル期間の合計期間がデューティサイクル期間と同一の場合のPWM1,PWM2と、第1、第2バッテリから第3スイッチング素子に流れる電流の変化を示すタイムチャートである。 本発明の電源システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の電源システムにおいて、PWM1,PWM2を変更した後の各スイッチング素子制御信号を示すタイムチャートである。 図11に記載した各スイッチング素子制御信号により本発明の電源システムを動作させた際の第1バッテリによる第1リアクトルのチャージと、第2リアクトルにチャージした電力を出力電路に出力する際の電流の流れを示す説明図である。 図11に記載した各スイッチング素子制御信号により本発明の電源システムを動作させた際の第2バッテリによる第2リアクトルのチャージと、第1リアクトルにチャージした電力を出力電路に出力する際の電流の流れを示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の電源システム100について説明する。以下の実施形態では、電源システム100は電動車両200のモータジェネレータ50に電力を供給するものとして説明するが、汎用機械のモータ或いはモータジェネレータに電力を供給するものであってもよい。
図1に示すように、本発明の電源システム100は、第1バッテリ20と、第2バッテリ23と、複数のスイッチング素子31〜34及び第1リアクトル22、第2リアクトル25、第1コンデンサ21、第2コンデンサ24、出力電路26を含む電圧変換器10と、複数のスイッチング素子31〜34をオン・オフする制御部60とを含んでいる。出力電路26には平滑コンデンサ41とインバータ40とが接続され、インバータ40には電動車両200を駆動するモータジェネレータ50が接続されている。なお、図1中の一点鎖線は信号線を示す。
電圧変換器10の出力電路26は、電圧変換器10で昇圧した高電圧を出力する高圧電路12と、各バッテリ20,23のマイナス側に接続され、高圧電路よりも電位の低いグランド電路11とを含み、複数のスイッチング素子31〜34は、高圧電路12からグランド電路11に向って直列に接続され、各スイッチング素子31〜34には、それぞれダイオード35〜38が逆並列に接続されている。また、電圧変換器10は、スイッチング素子32とスイッチング素子33との間の第2接続点17とグランド電路11との間を接続する第1電路13と、スイッチング素子31とスイッチング素子32との間の第1接続点16と、スイッチング素子33とスイッチング素子34との間の第3接続点18との間を接続する第2電路14と、を有している。第1バッテリ20と第1リアクトル22とは第1電路13の上に直列に配置され、第2バッテリ23と第2リアクトル25とは第2電路14の上に直列に配置されており、第1コンデンサ21は第1バッテリ20と並列に接続され、第2コンデンサ24は第2バッテリ23と並列に接続されている。また、平滑コンデンサ41は、高圧電路12とグランド電路11との間に接続されている。このように、第1バッテリ20は、スイッチング素子33,34と並列に接続され、第2バッテリ23は、スイッチング素子32,33と並列に接続されている。
第1,第2バッテリ20,23には、電圧VB1、VB2を検出する電圧センサ61,71が取り付けられ、第1電路13とグランド電路11との間には第1コンデンサ21の両端の電圧VL1を検出する電圧センサ64が取り付けられ、第2電路14には、第2コンデンサ24の両端の電圧VL2を検出する電圧センサ74が取り付けられており、高圧電路12とグランド電路11との間には、平滑コンデンサ41の両端の電圧VHを検出する電圧センサ75が取り付けられている。
インバータ40は、内部に図示しない複数のスイッチング素子を備え、各スイッチング素子をオン・オフ動作させて電圧変換器10の出力電路26(グランド電路11と高圧電路12とで構成される)から出力された直流電力をU,V,Wの三相交流電力に変換して各相の出力線43,44,45から出力する。U相、V相、W相の各出力線43,44,45はモータジェネレータ50に接続されている。モータジェネレータ50の出力軸51はギヤ装置52に接続され、ギヤ装置52には車軸53が接続され、車軸53には車輪54が取り付けられている。
制御部60は、演算及び情報処理を行うCPUと、制御プログラム及び制御データを格納する記憶部と、各機器、センサが接続される機器・センサインターフェースとを含み、CPUと記憶部と機器・センサインターフェースとは相互にデータバスで接続されるコンピュータである。電圧変換器10の各スイッチング素子31〜34は、機器・センサインターフェースを介して制御部60に接続され、制御部60の指令によってオン・オフ動作する。また、電圧センサ61,64,71,74,75は機器・センサインターフェースを介して制御部60に接続され、各センサによって検出されたデータは制御部60に入力される。また、制御部60には、他の制御装置から出力電圧指令値である高電圧指令値VH、出力電流指令値である電流指令値Iが入力される。
<電圧変換器10の基本動作>
電圧変換器10は、4つのスイッチング素子31〜34のオン・オフ動作パターンを切換えることにより、第1、第2バッテリ20,23の電圧を昇圧して出力電路26に出力或いは出力電路26の電圧を降圧して第1、第2バッテリ20,23に充電するように、第1、第2バッテリ20,23のいずれか一方または両方と出力電路26との間で双方向に電圧変換を行うと共に、出力電路26に対する第1、第2バッテリ20,23の接続を直列と並列との間で切換え可能である。以下、図2〜図4を参照して第1、第2バッテリ20,23の接続を並列とした場合の電圧変換器10の基本動作について簡単に説明する。なお、以下の説明では、第1〜第4スイッチング素子31〜34は、S1(31),S2(32),S3(33),S4(34)と記載する。また、S1(31)〜S4(34)にそれぞれ逆並列に接続されている各ダイオード35〜38は、D1(35)〜D4(38)と記載する。同様に、第1バッテリ20、第2バッテリ23はそれぞれB1(20)、B2(23)と記載し、第1、第2コンデンサ21,24はそれぞれC1(21)、C2(24)と記載し、第1、第2リアクトル22,25はそれぞれ記号L1(22)、L2(25)と記載する。また、S1(31)〜S4(34)は、オンとなると図1の矢印の方向にのみ電流が流れ、矢印と反対方向には電流が流れないIGBT等の半導体素子であるが、図2〜5,12,13ではS1(31)〜S4(34)のオン・オフの状態が表示できるように単純なオン・オフスイッチとして図示する。
<B1(20),B2(23)並列接続の場合の昇降圧動作>
図2〜図5を参照して電圧変換器10におけるB1(20),B2(23)を並列接続した場合の昇降圧動作について説明する。
まず、図2、図3を参照して、B1(20)と出力電路26との間の第1電圧変換について説明する。図2に示すように、S3(33)、S4(34)のペアをオンにし、S1(31)、S2(32)のペアをオフとすることによって、[B1(20)→L1(22)→S3(33)→S4(34)→B1(20)]と電流が流れる回路R1が形成され、B1(20)から出力された電力は回路R1を流れてL1(22)にチャージされる。次に、図3に示すように、S3(33)、S4(34)のペアをオフにし、S1(31)、S2(32)のペアをオンとすることによって、[B1(20)→L1(22)→D2(36)→D1(35)→高圧電路12→グランド電路11→B1(20)]と電流が流れる回路R5(実線で示す)と、[高圧電路12→S1(31)→S2(32)→L1(22)→B1(20)→グランド電路11→高圧電路12]と電流が流れる回路R7(破線で示す)とが形成され、L1(22)にチャージされた電力は回路R5を通って出力電路26に出力され、モータジェネレータ50からの回生電力は、回路R7(破線で示す)を通ってB1(20)に充電される。また、回生時にS1(31)、S2(32)のペアをオフとした場合、L1(22)にチャージされた電力は図2に示す回路R1と逆向きの電流回路によってB1(20)へ回生される。そして、S3(33)、S4(34)のペアがオンされている一方で、S1(31)、S2(32)の少なくとも一方がオフされている第1オン期間と、S1(31)、S2(32)がオンされる一方でS3(33)、S4(34)の少なくとも一方がオフとされる第1オフ期間とを交互に繰り返すことにより、B1(20)の電圧VB1を昇圧して出力電路26に出力する。
このように、電圧変換器10では、B1(20)に対してはS3(33)、S4(34)のペアをL1(22)のチャージの際にオンとするスイッチング素子(第1の等価的な下アーム素子)とし、S1(31)、S2(32)のペアを電力出力の際にオンとするスイッチング素子(第1の等価的な上アーム素子)とする双方向の昇圧チョッパ回路が形成される。この昇圧チョッパ回路は、図2,3を参照して説明した回路R1と回路R5,R7であり、B1(20)と出力電路26との間に形成されてB1(20)と出力電路26との間の第1電圧変換を行う第1電圧変換回路である。
第1電圧変換回路における第1オン期間と第1オフ期間との合計期間はデューティサイクル期間であり、デューティサイクル期間に対する第1オン期間の比率は第1デューティ比D1である。第1電圧変換回路において、B1(20)の電圧VB1を高電圧指令値VHに昇圧する際には、第1デューティ比D1と、高電圧指令値VH、B1(20)の電圧VB1との関係が、
VH=[1/(1−D1)]×VB1 ---------------- (式1)
となるように、S1(31)、S2(32)のペア(第1の等価的な上アーム素子)とS3(33)、S4(34)のペア(第1の等価的な下アーム素子)とをパルス幅変調制御(PWM制御)する。実際の制御では、VB1に代えてC1(21)の両端の電圧であるVL1を用いて、
VH=[1/(1−D1)]×VL1 ---------------- (式2)
或いは、
D1=[1−(VL1/VH)] ---------------- (式3)
となるように、S1(31)、S2(32)のペア(第1の等価的な上アーム素子)とS3(33)、S4(34)のペア(第1の等価的な下アーム素子)とをPWM制御する。このPWM制御の制御信号を第1PWM信号(PWM1)という。
次に、図4、図5を参照して、B2(23)と出力電路26との間の第2電圧変換について説明する。図4に示すように、S2(32)、S3(33)のペアをオンにし、S1(31)、S4(34)のペアをオフとすることによって、[B2(23)→L2(25)→S2(32)→S3(33)→B2(23)]と電流が流れる回路R2が形成され、B2(23)から出力された電力は回路R2を流れてL2(25)にチャージされる。次に、図5に示すように、S2(32)、S3(33)のペアをオフにし、S1(31)、S4(34)のペアをオンとすることによって、[B2(23)→L2(25)→D1(35)→高圧電路12→グランド電路11→D4(38)→B2(23)]と電流が流れる回路R6(実線で示す)と、[高圧電路12→S1(31)→L2(25)→B2(23)→S4(34)→グランド電路11→高圧電路12]と電流が流れる回路R8(破線で示す)とが形成され、L2(25)にチャージされた電力は回路R6を通って出力電路26に出力され、モータジェネレータ50からの回生電力は、回路R8(破線で示す)を通ってB2(23)に充電される。また、回生時にS1(31)、S4(34)のペアをオフとした場合、L2(25)にチャージされた電力は図4に示す回路R2と逆向きの電流回路によってB2(23)へ回生される。そして、S2(32)、S3(33)のペアがオンされている一方で、S1(31)、S4(34)の少なくとも一方がオフされている第2オン期間と、S1(31)、S4(34)がオンされる一方でS2(32)、S3(33)の少なくとも一方がオフとされる第2オフ期間とを交互に繰り返すことにより、B2(23)の電圧VB2を昇圧して出力電路26に出力する。
このように、電圧変換器10では、B2(23)に対してはS2(32)、S3(33)のペアをL2(25)のチャージの際にオンとするスイッチング素子(第2の等価的な下アーム素子)とする一方で、S1(31)、S4(34)のペアを電力出力の際にオンとするスイッチング素子(第2の等価的な上アーム素子)とする双方向の昇圧チョッパ回路が形成される。この昇圧チョッパ回路は、図4,5を参照して説明した回路R2と回路R6,R8であり、B2(23)と出力電路26との間に形成されてB2(23)と出力電路26との間の第2電圧変換を行う第2電圧変換回路である。
第2電圧変換回路における第2オン期間と第2オフ期間との合計期間はデューティサイクル期間であり、デューティサイクル期間に対する第2オン期間の比率は第2デューティ比D2であり、第2電圧変換回路において、B2(23)の電圧VB2を高電圧指令値VHに昇圧する際には、第2デューティ比D2と、高電圧指令値VH、B2(23)の電圧VB2との関係が、
VH=[1/(1−D2)]×VB2 ---------------- (式4)
となるように、S1(31)、S4(34)のペア(第2の等価的な上アーム素子)とS2(32)、S3(33)のペア(第2の等価的な下アーム素子)とをパルス幅変調制御(PWM制御)する。実際の制御では、VB2に代えてC2(24)の両端の電圧であるVL2を用いて、
VH=[1/(1−D2)]×VL2 ---------------- (式5)
或いは
D2=[1−(VL2/VH)] ---------------- (式6)
となるように、S1(31)、S4(34)のペア(第2の等価的な上アーム素子)とS2(32)、S3(33)のペア(第2の等価的な下アーム素子)とをPWM制御する。このPWM制御の制御信号を第2PWM信号(PWM2)という。
<PWM1,PWM2と各スイッチング素子制御信号SS1〜SS4の生成の例>
次に、図6(a)〜図6(j)を参照しながら、PWM1とPWM2の生成及び、PWM1,PWM2に基づいてS1(31)〜S4(34)をオン・オフ動作させるスイッチング素子制御信号SS1〜SS4を生成する方法について、一例をあげて簡単に説明する。
図6(a)、図6(d)に示すように、制御部60の内部で、PWM1を生成するための所定の周波数の第1三角波81と、PWM2を生成するための第2三角波83とを発生させる。図6(a)〜図6(j)に示す本実施形態では、第1三角波81と第2三角波83の周波数(周期)は同一であり、この周波数をキャリア周波数という。なお、図6(a)〜図6(j)の横軸は時間又は各三角波81,83の位相角であり、一周期は位相角360度に対応する。また、第1、第2三角波81,83の一周期をデューティサイクル期間またはキャリア周期という。図6(a)〜図6(j)の横軸に記載したt0からt24は時刻を表し、各時刻の間隔は一周期或いはデューティサイクル期間を12等分した時間となっている。各時刻の間隔(例えば、時刻t0と時刻t1の間)を1区間という。従って、12区間が1デューティサイクル期間であり、第1、第2三角波81,83の一周期で、位相角360度に対応する。なお、図6(a)、図6(d)に示すように、第1三角波81と第2三角波83の位相はφ(180°)だけずれている。
次に、第1、第2三角波81,83の山と谷の間に直線82と直線84を設定する。そして、デューティサイクル期間(ΔT=ΔTH1+ΔTL1)の中で第1三角波81の値の方が直線82の値よりも大きくなる期間(ハイレベル期間(ΔTH1))の割合が先に説明した第1デューティ比D1となるように、つまり、D1=(ΔTH1/ΔT)となるように、直線82の高さ(閾値)を設定する。同様に、デューティサイクル期間ΔTの中で第2三角波83の値の方が直線84の値よりも大きくなる期間(ハイレベル期間(ΔTH2))の割合が先に説明した第2デューティ比D2となるように、つまり、D2=(ΔTH2/ΔT,ここで、ΔT=ΔTH2+ΔTL2)となるように、直線84の高さ(閾値)を設定する。このように各三角波81,83、直線(閾値)82,84を設定することにより、図6(b)に示すような第1デューティ比D1のPWM1と、図6(e)に示すように、PWM1と位相が180°ずれ、第2デューティ比D2のPWM2とが生成される。また、同時にPWM1の反転信号である/PWM1、PWM2の反転信号である/PWM2も生成される。
S1(31)〜S4(34)をオン・オフ動作させるスイッチング素子制御信号SS1〜SS4は、上記のPWM1,/PWM1,PWM2,/PWM2を用いて次の論理式で表わされる。
SS1:(/PWM1)or(/PWM2) --------------(式7)
SS2:(/PWM1)or( PWM2) --------------(式8)
SS3:( PWM1)or( PWM2) --------------(式9)
SS4:( PWM1)or(/PWM2) --------------(式10)
SS1は、図6(g)に示すように、一周期(デューティサイクル期間)において、S1(31)を常時オンとする信号である。また、図6(h)に示すように、SS2は時刻t0から時刻t3の3区間はS2(32)をオンとし、時刻t3から時刻t9の6区間はS2(32)をオフとし、時刻t9から時刻t12までの3区間はS2(32)をオンとすることをデューティサイクル毎に繰り返す信号である。また、図6(i)に示すように、SS3は、時刻t0から時刻t2の2区間はS3(33)をオンとし、時刻t2から時刻t3の1区間はS3(33)をオフとし、時刻t3から時刻t9までの6区間はS3(33)をオンとし、時刻t9から時刻t10までの1区間はS3(33)をオフとし、時刻t10から時刻t12までの2区間はS3(33)をオンとすることをデューティサイクル毎に繰り返す信号である。また、図6(j)に示すように、SS4は、時刻t0から時刻t2の2区間はS4(34)をオフとし、時刻t2から時刻t10の8区間はS4(34)をオンとし、時刻t10から時刻t12までの2区間はS4(34)をオフとすることをデューティサイクル毎に繰り返す信号である。そして、各スイッチング素子S1(31)〜S4(34)は各スイッチング素子制御信号SS1〜SS4によってオン・オフ動作する。
<S1(31)〜S4(34)に流れる電流の大きさ>
電圧変換器10では、図2、図4に示すように、S3(33)はB1(20)からL1(22)に電力をチャージする際及びB2(23)からL2(25)に電力をチャージする際にオンとなって電流が流れる。また、図1、図3に示すように、S1(31)は、負荷からB1(20)に電力回生する場合にもB2(23)に電力回生する場合にもオンとなって電流が流れる。これに対してS2(32)、S4(34)はB1からL1或いはB2からL2に電力をチャージする際のいずれか一方の場合にのみオンとなり、電力回生の場合には負荷からB1(20)或いはB2(23)のいずれか一方に電力回生する場合にのみオンとなる。したがって、S3(33),S1(31)の方がS2(32),S4(34)よりも電流が集中して流れる。また、B1(20),B2(23)からL1(22),L2(25)に電力をチャージする場合の方が電力回生の場合よりも大きな電流が流れることが多いので、S1(31)〜S4(34)のうち、S3(33)が最も大きな電流が流れるスイッチング素子となる。このため、S3(33)は、4つのスイッチング素子の中で最も定常損失(電流が流れることによって発生する損失)が大きく、また、スイッチング動作する場合に発生するスイッチング損失もS3(33)が一番大きくなる。このため、S3(33)の定常損失、スイッチング損失を低減することが電源システム100の損失を低減する上で大きなポイントとなってくる。
<S3(33)のスイッチング損失をゼロ、且つ、定常損失を最小とするデューティ比の計算方法>
まず、図7、図8を参照しながら、S3(33)のスイッチング損失をゼロとする方法について説明する。先に式9を参照して説明したように、S3(33)をオン・オフ動作させるスイッチング素子制御信号SS3は、(PWM1)or(PWM2)の論理式で表わされる。図7(a)、(b)に示すように、PWM1のハイレベル期間ΔTH1とPWM2のハイレベル期間ΔTH2の合計期間(ΔTH1+ΔTH2)が、PWM1のハイレベル期間ΔTH1とローレベル期間ΔTL1の合計期間或いは、PWM2のハイレベル期間ΔTH2とローレベル期間(ΔTL2=ΔTL2F+ΔTL2R)の合計期間であるデューティサイクル期間ΔTよりも短い場合には、PWM1とPWM2の位相を調整して、PWM1の立下りとPWM2の立ち上がりのタイミングを時刻t7に合わせ、PWM1のハイレベル期間ΔTH1とPWM2のハイレベル期間ΔTH2とが連続するようにした場合でも、デューティサイクル期間ΔTの間の時刻t11と時刻t12との間(位相角で30°の間)でPWM1,PWM2の両方がローレベル期間ΔTL2Rとなる状態が発生する。換言すると、PWM1のデューティ比D1(ΔTH1/ΔT)とPWM2のデューティ比D2(ΔTH2/ΔT)の合計が1未満の場合には、PWM1,PWM2の両方がローレベル期間ΔTL2Rとなる状態が発生する。このため、図7(c)に示すように、S3(33)のスイッチング素子制御信号SS3は、時刻t0〜t11までは、連続的にオン状態の信号となるが、時刻t11〜時刻t12の間(位相角で30°の間)はオフ状態の信号となり、時刻t11と時刻t12でS3(33)がスイッチング動作することになる。
そこで、本実施形態では、PWM1、PWM2のデューティ比D1,D2を変更することにより、図8に示すように、PWM1或いはPWM2のハイレベル期間(ΔTH1、ΔTH2)のいずれか一方或いは両方を長くして、PWM1のハイレベル期間ΔTH1とPWM2のハイレベル期間ΔTH2の合計期間がデューティサイクル期間ΔTに一致するようにして、デューティサイクル期間ΔTの間にPWM1,PWM2が共にローレベルとなることをなくし、S3(33)のスイッチング素子制御信号SS3が常時オン信号となるようにする。このようにする方法はいろいろな方法が考えられるが、例えば、図8(a)、図8(b)の実線に示すように、PWM1のハイレベル期間ΔTH1を位相角で15°だけ長いΔTH12とし(PWM1のローレベル期間ΔTL1を位相角で15°だけ短いΔTHL12とし)、PWM2の位相を位相角で15°だけずらすと共に、PWM2のハイレベル期間ΔTH2を位相角で15°だけ長いΔTH22とする(PWM2のローレベル期間ΔTL2を位相角で15°だけ長いΔTL22とする)方法がある。また、図8(a)、図8(b)の二点鎖線に示すように、PWM1のハイレベル期間ΔTH1を位相角で30°だけ長いΔTH13とし(PWM1のローレベル期間ΔTL1を位相角で30°だけ短いΔTL13とし)、PWM2の位相を位相角で30°だけずらし、PWM2のハイレベル期間ΔTH2はそのままとする(PWM2のローレベル期間ΔTL2を位相角で30°だけ長いΔTL23とする)方法もある。更に、図8(a)、図8(b)の破線に示す様に、PWM2のローレベル期間ΔTL2はそのままで、PWM2のハイレベル期間ΔTH2をΔTH23に長くし、PWM1のハイレベル期間ΔTH1、ローレベル期間ΔTL1をそのままとする方法もある。
本実施形態では、PWM1,PWM2のいずれのハイレベル期間を長くするかについて、以下のような演算により、S3(33)の定常損失Psat_swaが最小となる組合せを計算する。以下、詳細に説明する。
図9(a)、図9(b)は、図8(a)、図8(b)に破線で示したように、PWM1のハイレベル期間ΔTH1をそのままとし、PWM2のハイレベル期間をΔTH23に長くし、時刻t7においてPWM1の立下りのタイミングとPWM2の立ち上がりのタイミングとが一致するようにPWM1,PWM2の位相を調整し、S3(33)のスイッチング素子制御信号SS3が常時オン信号となるようした状態を示している。図9(a)の時刻t0〜時刻t7までのPWM1がハイレベルの期間は、図2を参照して説明したように、S3(33)、S4(34)がオンとなり、B1(20)からL1(22)に電力がチャージされている状態である。図9(e)に示すように、B1(20)からS3(33)に向かってL1(22)を流れる電流は、時刻t0のIb10(点a)から時刻t7のIb11(点b)まで上昇していく。時刻t7にPWM1がローレベルとなると、図3を参照して説明したように、S3(33)、S4(34)がオフとなり、L1(22)にチャージされていた電力は、D1(35)、D2(36)を通って出力電路26に出力される。従って、時刻t7以降は、L1(22)を流れる電流は、時刻t7のIb11(点b)から時刻t12のIb12(点c)まで低下していく。従って、時刻t0から時刻t7までの間にS3(33)に流れる平均電流ISW3−1は、ISW3−1=(Ib11−Ib10)/2となる。ここで、時刻t0のIb10(点a)から時刻t7のIb11(点b)までの電流の上昇割合(点aから点bまでの直線の傾き)は、(1/L1)×VL1(L1はL1(22)のリアクトル量(H)を示す)であるから、PWM1の第1デューティ比D1(D1=ΔTH1/ΔT)及び、キャリア周波数Fcnv(=1/ΔT)を用いて平均電流ISW3−1を表すと、
SW3−1=(1/L1)×VL1×(1/2)D1×(1/Fcnv
+Ib10 ---------------------------------- (式11)
となる。
同様に、図9(a)の時刻t7〜時刻t12までのPWM2がハイレベルの期間は、図4を参照して説明したように、S2(32),S3(33)がオンとなり、B2(23)からL2(25)に電力がチャージされている状態であり、図9(a)の時刻t0〜時刻t7までのPWM2がローレベルの期間は、図5を参照して説明したように、S2(32),S3(33)がオフとなり、L2(25)にチャージされていた電力が出力電路に出力される状態である。図9(d)に示すように、時刻t0から時刻t7までのL2(25)を流れる電流の低下割合(点dの電流Ib20から点eのIb21までの傾き)は、(1/L2)×(VL2−VH)(L2はL2(25)のリアクトル量(H)、VHは電圧センサ75で検出した高電圧を示す)で表される。また、時刻t7から時刻t12までのL2(25)からS3(33)に流れる電流の上昇割合(点eのIb21から点fのIb22までの傾き)は、(1/L2)×VL2で表される。時刻t7から時刻t12までの間にS3(33)に流れる平均電流ISW3−2は、ISW3−2=(Ib22−Ib21)/2であり、先と同様、これをPWM1の第1デューティ比D1(D1=ΔTH1/ΔT)及び、キャリア周波数Fcnv(=1/ΔT)を用いて表すと、
SW3−2=Ib20+(1/L2)×(VL2−VH)×D1×(1/Fcnv
+(1/L2)×VL2×(1/2)×(1−D1)×(1/Fcnv
---------------------------------- (式12)
となる。
式11、式12から、S3(33)の定常損失Psat_swaは、S3(33)のコレクタ−エミッタ間電圧をVCEとして、
sat_swa=(VCE/Fcnv)×[ISW3−1×D1+ISW3−2×(1−D1)]
---------------------------------- (式13)
となる。
式13を微分してD1について解くと定常損失Psat_swaが最小となる第1デューティ比D1´を求めることができる。また、定常損失sat_swaが最小となる第2デューティ比D2´は、(1−D1´)として求めることができる。
以上、S3(33)の定常損失Psat_swaを最小とできるような第1デューティ比D1´、第2デューティ比D2´の求め方について説明したが、上記の方法は、L1(22)、L2(25)に流れる電流の方向が逆転しない範囲、換言すると、図9(d)の点e、図9(e)の点cにおいて、L1(22)、L2(25)の電流がプラスとなっており、ゼロ未満とならないこと(ゼロクロスしないこと)が必要である。
ゼロクロスが発生するのは、D1´が次の式14、15の範囲内にある場合である。
D1´≦−(Ib20×L2)/[(VL2−VH)×(1/Fcnv)]-- (式14)
D1´≧−[Ib10+(1/L1)×(VL1−VH)×(1/Fcnv)]
/[VL1×(1/Fcnv)/L1−(VL1−VH)×(1/Fcnv)/L1]
---------------------------------- (式15)
以上の式11〜式15が、S3(33)のスイッチング損失ゼロ、且つ、定常損失最小とするデューティ比の計算方法の基礎式である。
<電源システム100の動作>
次に、図10から図12を参照して本実施形態の電源システム100の動作について説明する。図10のステップS101に示すように、図示しない他の制御装置から高電圧指令値VHが入力されると、図10のステップS102に示すように、式3、式6に基づいて、第1デューティ比の初期値D11、第2デューティ比の初期値D21を算出する。各初期値D11,D21を計算したら、制御部60は、ステップS103に進み、D11とD21の数値の和が1未満かどうか、或いは、D11、D21の各ハイレベル期間の合計期間がデューティサイクル期間よりも短いかどうかを判断する。図10のステップS103でYESと判断した場合、制御部60は、D11,D12は、例えば、図7に示した様な状態で、S3(33)がオン・オフ動作する状態となっていると判断し、図10に示すステップS104に進む。一方、図10のステップS103でNOと判断した場合、制御部60は、D11,D12は、例えば、図8に示した様な状態で、S3(33)がオン・オフしない状態となっていると判断し、ステップS105,S106をスキップして図10に示すステップS107に進み、各デューティ比の初期値であるD11,D12を用いてPWM1,PWM2を生成する。
制御部60は、図10に示すステップS104に進んだら、式11から式13を用いてS3(33)の定常損失Psat_swaを求め、式13を微分してD11について解いて定常損失Psat_swaを最小とできる第1デューティ比の変更値D12を求める。また、また、定常損失sat_swaが最小となる第2デューティ比の変更値D22を、(1−D12)として求める。第1、第2デューティ比の初期値D11とD21の数値の和は1未満で、第1、第2デューティ比の変更値D12、D22の数値の和は1であるから、D12或いはD22の少なくとも一方は、D11或いはD21よりも大きい数値となる。
第1、第2デューティの各変更値D12,D22を計算したら、制御部60は、図10に示すステップS105に進み、各変更値D12,D22は損失低減に有効かどうかを判断する。まず、制御部60は、各変更値D12を用いて式13により変更値D12の場合のS3(33)の定常損失Psat_swaを再計算し、この損失が第1、第2デューティが初期値D11,D21であった場合のスイッチング損失と定常損失との合計損失よりも小さいかどうかを計算する。もし、変更値D12の場合のS3(33)の定常損失Psat_swaが第1、第2デューティが初期値D11,D21であった場合のスイッチング損失と定常損失との合計損失よりも大きくなっている場合には、各変更値D12、D22は有効ではないと判断し、第1、第2デューティ比を変更せずに図10のステップS107に進み、PWM1,PWM2を生成する。一方、変更値D12の場合のS3(33)の定常損失Psat_swaが第1、第2デューティが初期値D11,D21であった場合のスイッチング損失と定常損失との合計損失よりも小さくなっている場合には、各変更値D12、D22は有効である可能性があると判断し、更に、D12が式14、式15の範囲にないかどうかを判断する。そして、D12が式14、式15の範囲にない場合には、第1、第2デューティ比を初期値のD11、D21から変更値のD12,D22に変更し、図10のステップS107に進んでPWM1,PWM2を生成する。なお、D12が式14、式15の範囲内の場合には、制御部60は、第1、第2デューティ比を変更せずに図10のステップS107に進み、PWM1,/PWM1,PWM2,/PWM2を生成する。
次に、制御部60は、図10のステップS108に進んでPWM1とPWM2の位相操作を行い、図9(a)、図9(b)に示すように、PWM1の立下りのタイミングとPWM2の立ち上がりのタイミングとを合わせ、デューティサイクル期間ΔTの間、スイッチング素子制御信号SS3が常にオン信号となるように調整する。その後、制御部60は、図10のステップS109に進み、式7〜式10を用いて論理合成を行い、図10のステップS110に示すように、各スイッチング素子S1(31)〜S4(34)をオン・オフ制御する各スイッチング素子制御信号SS1〜SS4を生成する。
以上のようにして生成したPWM1,/PWM1,PWM2,/PWM2、SS1〜SS4を図11に示す。図11に示す直線85,86はそれぞれ変更後の第1デューティ比D12、第2デューティ比D22を生成する高さに位置する直線である。図11に示す例では、図11(i)に示すように、一番大きな電流が流れるS3(33)のスイッチング素子制御信号SS3は常時オンとなっており、S3(33)のスイッチング損失がゼロで電源システム100の損失が低減できることが分かる。また、PWM1がハイレベルとなっている図11の時刻t3から時刻t10の間は、図12に示す様に、S1(31)がオン、S2(32)がオフ、S3(33)、S4(34)がオンでB1(20)の電力が回路R1によりL1(22)にチャージされると共に、L2(25)にチャージされていた電力が回路R6から出力電路26に出力される。また、PWM2がハイレベルとなっている図11の時刻t10から時刻t15の間は、図13に示す様に、S1(31),S2(32),S3(33)がオン、S4(34)がオフでL1(22)にチャージされていた電力が回路R5から出力電路26に出力されると共に、B2(23)の電力が回路R2によりL2(25)にチャージされる。電圧変換器10は、図12、図13に示す状態を交互に繰り返しながら、常にS3(33)をオンとした状態で、B1(20),B2(23)の電圧を昇圧しながら出力電路26に出力していく。
以上説明したように、本実施形態の電源システム100は、第1、第2バッテリ20,23の各電圧値と高電圧指令値VHとに基づいて算出される第1、第2デューティ比の初期値D11、D21の合計が1未満の場合、あるいは、その場合のPWM1,PWM2の各ハイレベル期間の合計期間がデューティサイクル期間よりも短い場合、PWM1,PWM2各ハイレベル期間の合計期間がデューティサイクル期間となるように、PWM1,PWM2の各デューティ比をそれぞれD12,D22に変更すると共にPWM1,PWM2の位相を調整してS3(33)が常にオンとなるようにすることによってS3(33)のスイッチング損失と定常損失の合計損失をPWM1,PWM2の変更前よりも低減することができる。
なお、PWM1,PWM2を第1、第2バッテリ20,23の各電圧値と高電圧指令値VHとに基づいて算出される第1、第2デューティ比の初期値D11、D21を各変更値D12,D22に変更すると、出力電圧が高電圧指令値VHからずれるが、この場合にはインバータ40のスイッチング素子のオン・オフ動作を調整してモータジェネレータ50に供給される電力が要求電力となるようにすることができる。このため、第1、第2デューティ比の初期値D11、D21を各変更値D12,D22に変更したことにより電動車両200の走行に与える影響はほとんどない。
10 電圧変換器、11 グランド電路、12 高圧電路、13 第1電路、14 第2電路、16,17,18 接続点、20 第1バッテリ、21 第1コンデンサ、22 第1リアクトル、23 第2バッテリ、24 第2コンデンサ、25 第2リアクトル、26 出力電路、31〜34 スイッチング素子、35〜38 ダイオード、40 インバータ、41 平滑コンデンサ、43,44,45 出力線、50 モータジェネレータ、51 出力軸、52 ギヤ装置、53 車軸、54 車輪、60 制御部、61,64,71,74,75 電圧センサ、81,83 三角波、82,84,85,86 直線、100 電源システム、200 電動車両、D1,D1´,D11,D12 第1デューティ比、D2,D2´,D21,D22 第2デューティ比、Fcnv キャリア周波数、I 流指令値、ISW3−1,ISW3−2 平均電流、Psat_swa 定常損失、R1〜R8 回路、SS1〜SS4 スイッチング素子制御信号、VB1,VB2,VH,VL1,VL2 電圧、VH 高電圧指令値、ΔT デューティサイクル期間、ΔTH1,ΔTH12,ΔTH13,ΔTH2,ΔTH22,ΔTH23 ハイレベル期間、ΔTL1,ΔTL12,ΔTL13,ΔTL2,ΔTL2F,ΔTL2R,ΔTL22,ΔTL23 ローレベル期間、φ 位相。

Claims (1)

  1. 第1バッテリと、
    第2バッテリと、
    第1バッテリまたは第2バッテリのいずれか一方または両方と出力電路との間で双方向に電圧変換を行うと共に、出力電路に対する第1バッテリおよび第2バッテリの接続を直列または並列に切換える複数のスイッチング素子を含む電圧変換器と、
    複数のスイッチング素子をPWM制御に従ってオン・オフする制御部と、を含む電源システムであって、
    出力電路は、第1の電路と第1の電路よりも電位の低い第2の電路とを含み、
    複数のスイッチング素子は、第1の電路から第2の電路に向かって直列に設けられた第1、第2、第3、第4スイッチング素子を含み、
    第1バッテリは、第3および第4スイッチング素子と並列に接続され、
    第2バッテリは、第2および第3スイッチング素子と並列に接続され、
    制御部は、第1バッテリの電圧値と出力電圧指令値とに基づいて算出される第1デューティ比によって第1バッテリと出力電路との間に形成される第1電圧変換回路の第1電圧変換を制御する第1PWM信号の第1ハイレベル期間と、第2バッテリの電圧値と出力電圧指令値とに基づいて算出される第2デューティ比によって第2バッテリと出力電路との間に形成される第2電圧変換回路の第2電圧変換を制御する第2PWM信号の第2ハイレベル期間との合計ハイレベル期間が、第1、第2PWM制御信号のデューティサイクル期間よりも短い場合に、第3スイッチング素子のスイッチング損失と定常損失の合計損失が第1PWM信号と第2PWM信号とを変更する前よりも小さくなるように第1PWM信号の第1デューティ比または第2PWM信号の第2デューティ比の少なくとも一方を大きくする電源システム。
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