しかしながら、上記従来の装置では、RSP-150型レチクル用のSMIFポッドのようにロック機構を備えた基板ケース1(図1A〜図3B参照)の分離及び合体については考慮されていない。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、RSP-150型レチクル用のSMIFポッドのようにロック機構を備えた基板ケースのベースとカバーとを確実に分離及び合体させることのできる基板ケース分離合体装置を提供するものである。
また、本発明は、そのような基板ケース分離合体を用いた基板ケース洗浄装置を提供するものである。
本発明に係る基板ケース分離合体装置は、基板を保持するベースと、該ベースを覆うように当該ベースと結合するカバーと、相互に結合された前記ベースと前記カバーとを固定するロック状態と、前記ベースと前記カバーとが分離可能となるアンロック状態とのいずれかの状態になるロック機構とを有する基板ケースにおける前記ベースと前記カバーとを分離および合体させる基板ケース分離合体装置であって、前記ロック機構を前記ロック状態または前記アンロック状態にさせるロック動作機構と、前記ロック動作機構が、結合された前記ベースと前記カバーとを固定すべく前記ロック状態にある前記ロック機構をアンロック状態にさせたときに、前記ベースと前記カバーとを分離させる分離機構と、前記ロック機構が前記アンロック状態にあって相互に分離した前記ベースと前記カバーとを結合させる結合機構とを有し、前記結合機構によって前記ベースと前記カバーとが結合されたときに、前記ロック動作機構が、前記アンロック状態にある前記ロック機構をロック状態にして、結合された前記ベースと前記カバーとを固定し、前記ロック機構は、前記カバー及び前記ベースのいずれか一方に設けられて、前記ロック状態の位置と前記アンロック状態の位置との間で動作可能であり、上記ロック状態の位置に向けて付勢された状態の動作部と、前記カバー及び前記ベースのうちの前記動作部が設けられていない一方に設けられて、前記ロック状態の位置にある前記動作部を係止する係止部とを有し、前記ロック動作機構は、前記動作部に係合し、前記動作部を前記ロック状態の位置と前記アンロック状態の位置との間で動作させ、更に、前記ロック動作機構は、前記動作部に形成された孔に嵌るピンと、前記動作部が前記ロック状態の位置と前記アンロック状態の位置との間で動作するように、前記孔に嵌ったピンを往復動させる駆動機構とを有し、前記駆動機構は、一端に前記ピンが固定されたアーム部材と、該アーム部材を動作させるアクチュエータとを有し、前記アーム部材は、L字状に結合した第1アーム部と第2アーム部とを有し、該第1アーム部と該第2アーム部との結合部を中心にして搖動可能であり、前記ピンが前記第1アーム部の端部に設けられ、前記アクチュエータが前記第2アーム部を動作させることによって前記結合部を中心に前記第1アーム部及び前記第2アーム部を搖動させる構成となる。
このような構成により、ロック動作機構が、結合されたベースとカバーとを固定すべくロック状態にあるロック機構をアンロック状態させると、前記ベースと前記カバーとが分離可能な状態になり、分離機構が前記ベースと前記カバーとを分離させる。また、結合機構は、ロック機構がアンロック状態にあって相互に分離した前記ベースと前記カバーとを結合させ、その後、ロック動作機構が前記アンロック状態にある前記ロック機構をロック状態にする。これにより、結合された前記ベースと前記カバーとが固定(合体)される。そして、ベースとケースとが相互に結合した状態で、ロック動作機構が、動作部が係止部に係止されるように当該動作部をロック状態の位置に動作させると、それらベースとケースとが固定(合体)される。一方、前記ロック動作機構が、前記動作部の前記係止部による係止が解除されるように当該動作部をアンロック状態の位置に動作させると、前記ベースと前記ケースとが分離可能な状態になる。そして、駆動機構がロック機構の動作部に形成された孔に嵌ったピンを往復動させると、そのピンの動きによって、前記動作部が、係止部に係止されるロック状態の位置と前記係止部による係止が解除されたアンロック状態の位置との間で動作する。そして、アクチュエータによるアーム部材の動作により、ロック機構の動作部に形成された孔に嵌ったピンが往復動する。そして、そのピンの動きによって、前記動作部が、係止部に係止されるロック状態の位置と前記係止部による係止が解除されたアンロック状態の位置との間で動作する。
本発明に係る基板ケース分離合体装置において、前記ロック機構は、前記カバー及び前記ベースのいずれか一方に設けられて、前記ロック状態の位置と前記アンロック状態の位置との間で動作可能であり、上記ロック状態の位置に向けて付勢された状態の動作部と、前記カバー及び前記ベースのうちの前記動作部が設けられていない一方に設けられて、前記ロック状態の位置にある前記動作部を係止する係止部とを有し、前記ロック動作機構は、前記動作部に係合し、前記動作部を前記ロック状態の位置と前記アンロック状態の位置との間で動作させる構成とすることができる。
このような構成により、ベースとケースとが相互に結合した状態で、ロック動作機構が、動作部が係止部に係止されるように当該動作部をロック状態の位置に動作させると、それらベースとケースとが固定(合体)される。一方、前記ロック動作機構が、前記動作部の前記係止部による係止が解除されるように当該動作部をアンロック状態の位置に動作させると、前記ベースと前記ケースとが分離可能な状態になる。
本発明に係る基板ケース分離合体装置において、前記カバーを保持するカバー保持部材を有し、前記ロック動作機構は、前記カバー保持部材に保持された前記カバーに設けられた動作部を前記ロック状態の位置と前記アンロック状態の位置との間で動作させる構成とすることができる。
このような構成により、カバー保持部材に保持されたカバーとベースとが結合した状態において、ロック動作機構が、前記カバーに設けられた動作部が前記ベースに設けられた係止部に係止されるように当該動作部をロック状態の位置に動作させると、それらベースとカバーとが固定(合体)される。一方、動作部が係止部に係止されてロック機構がロック状態にあってカバー保持部材に保持されたカバーとベースとが固定されている状態において、ロック動作機構が、前記動作部の前記係止部による係止が解除されるように当該動作部をアンロック状態の位置に動作させると、前記ベースと前記ケースとが分離可能な状態になる。
本発明に係る基板ケース分離合体装置において、前記ベースを保持するベース保持部材と、該ベース保持部材を搬送する第1搬送機構とを有し、前記分離機構は、前記第1搬送機構が、前記ロック機構が前記ロック状態にあって前記カバーと結合固定された前記ベースを保持する前記ベース保持部材を、前記カバーが前記カバー保持部材に保持される位置に搬送し、前記ロック動作機構が前記ロック機構を前記アンロック状態にして前記ベースと前記カバーとが分離可能な状態となったときに、前記ベースが前記カバー保持部材に保持される前記カバーから分離される方向に前記ベース保持部材を移動させるベース移動分離機構を有する構成とすることができる。
このような構成により、第1搬送機構が、ロック機構がロック状態にあってカバーと結合固定されたベースを保持する前記ベース保持部材を、前記カバーが前記カバー保持部材に保持される位置に搬送し、ロック動作機構が前記ロック機構を前記アンロック状態にして前記ベースと前記カバーとが分離可能な状態になると、ベース移動分離機構が、前記ベースが前記カバー保持部材に保持される前記カバーから分離される方向に前記ベース保持部材を移動させる。これにより、前記ベース保持部材に保持された前記ベースと、前記カバー保持部材に保持されたカバーとが分離される。
本発明に係る基板ケース分離合体装置において、前記結合機構は、前記カバー保持部材に保持された前記カバーと、前記第1搬送機構により搬送される前記ベース保持部材に保持されたベースとが分離しているときに、前記ベースを前記カバー保持部材に保持されている前記カバーに結合するように前記ベース保持部材を移動させるベース移動結合機構を有する構成とすることができる。
このような構成により、カバー保持部材に保持されたカバーと、第1搬送機構によって搬送されるベース保持部材に保持されたベースとが分離しているときに、ベース移動結合機構が、前記ベース保持部材を、前記ベースが前記カバー保持部材に保持されたカバーに結合するように、移動させる。これにより、前記カバー保持部材に保持されたカバーと前記ベース保持部材に保持されたベースとが結合される。
本発明に係る基板ケース分離合体装置において、前記ロック動作機構は、前記動作部に形成された孔に嵌るピンと、前記動作部が前記ロック状態の位置と前記アンロック状態の位置との間で動作するように、前記孔に嵌ったピンを往復動させる駆動機構とを有する構成とすることができる。
このような構成により、駆動機構がロック機構の動作部に形成された孔に嵌ったピンを往復動させると、そのピンの動きによって、前記動作部が、係止部に係止されるロック状態の位置と前記係止部による係止が解除されたアンロック状態の位置との間で動作する。
本発明に係る基板ケース分離合体装置において、前記駆動機構は、一端に前記ピンが固定されたアーム部材と、該アーム部材を動作させるアクチュエータとを有する構成とすることができる。
このような構成により、アクチュエータによるアーム部材の動作により、ロック機構の動作部に形成された孔に嵌ったピンが往復動する。そして、そのピンの動きによって、前記動作部が、係止部に係止されるロック状態の位置と前記係止部による係止が解除されたアンロック状態の位置との間で動作する。
前記アーム部材は、L字状に結合された第1アーム部と第2アーム部とを有し、該第1アーム部と該第2アーム部との結合部を中心にして搖動可能であり、前記ピンが前記第1アーム部の端部に設けられ、前記アクチュエータが前記第2アーム部を動作させることによって前記結合部を中心に前記第1アーム部及び前記第2アーム部を搖動させる構成とすることができる。
本発明に係る基板ケース分離合体装置において、前記ベース保持部材に設けられ、前記ベースを吸着保持する吸着パッドを有する構成とすることができる。
このような構成により、ベース保持部材に載置されるベースが吸着パッドにより吸着保持されるので、前記ベース保持部材に前記ベースを確実に保持することができる。
また、本発明に係るケース分離合体装置において、前記ベース保持部材に設けられ、当該ベース保持部材に前記ベースが保持されているか否かを検出するベース検出器を有する構成とすることができる。
このような構成により、ベース検出器によりベース保持部にベースが保持されているか否かが検出されるので、ベースが保持されていないベース保持部材を、第1搬送機構が搬送したり、ベース移動分離機構あるいはベース移動結合機構が移動させたりする無駄な動作を防止することができる。
本発明に係るケース分離合体装置において、前記カバーから分離され、前記ベース保持部材に保持された前記ベースに前記基板が保持されているか否かを検出する基板検出器を有する構成とすることができる。
このような構成により、ベース保持部材に保持されているベースに基板が保持されているか否かが検出されるので、そのベースに基板が保持されているか否かに応じて、その後の前記ベースを保持したベース保持部材の動作(搬送、移動)の態様を変えることができる。
本発明に係る基板ケース洗浄装置は、前述したいずれかの基板ケース分離合体装置と、前記ベースと前記カバーとを分離された状態で洗浄する洗浄器と、前記基板ケース分離合体装置の前記分離機構によって分離された前記カバーと前記ベースとを個別的に順次前記洗浄器に搬送し、前記洗浄器によって洗浄された前記ベースと前記カバーとを個別的に順次前記基板ケース分離合体装置に搬送供給する第2搬送機構とを有する構成となる。
このような構成により、ベースとカバーとが結合固定(合体)した基板ケースが基板ケース分離合体装置によって前記ベースとカバーとに分離されると、第2搬送装置が、それら前記カバーと前記ベースとを個別的に順次洗浄器に搬送する。洗浄器は、第2搬送機構によって搬送された前記カバーと前記ベースとを分離された状態で洗浄する。その後、前記洗浄器によって洗浄された前記ベースと前記カバーとは第2搬送機構によって個別的に順次前記基板ケース分離合体装置に搬送供給される。当該基板ケース分離合体装置は、第2搬送機構によって供給搬送された前記ベースと前記カバーとを結合固定(合体)させる。
本発明に係る基板ケース洗浄装置において、特に、前記基板ケース分離合体装置が、前記ベースを保持するベース保持部材と、該ベース保持部材を搬送する第1搬送機構とを有し、前記分離機構は、前記第1搬送機構が、前記ロック機構が前記ロック状態にあって前記カバーと結合固定された前記ベースを保持する前記ベース保持部材を、前記ケースが前記ケース保持部に保持される位置に搬送し、前記ロック動作機構が前記ロック機構を前記アンロック状態にして前記ベースと前記カバーとが分離可能な状態となったときに、前記ベースが前記カバー保持部材に保持される前記カバーから分離される方向に前記ベース保持部材を移動させるベース移動分離機構を有する構成となる場合、前記第2搬送機構は、前記ベース移動分離機構によって分離されて前記カバー保持部材に保持された前記カバーと、前記ベース保持部材に保持された前記ベースとを個別的に順次前記洗浄器に搬送する構成とすることができる。
この場合、ベース移動分離機構によって、ケース保持部材に保持されたケースからベース保持部材に保持されたベースが分離されると、第2搬送機構が、前記カバー保持部材に保持された前記カバーを、また、前記ベース保持部材に保持された前記ベースを、それぞれ個別的に順次洗浄器に搬送する。
また、前記第2搬送機構は、前記洗浄器によって洗浄された前記ベースを前記ベース保持部材に搬送供給し、前記洗浄器によって洗浄された前記カバーを前記カバー保持部材に搬送供給し、前記ベース移動結合機構が、前記ベースを前記カバー保持部材に保持されている前記カバーに結合するように前記ベース保持部材を移動させる構成とすることができる。
この場合、第2搬送機構が、洗浄器によって洗浄された前記ベースと前記カバーとを個別的に前記基板ケース分離合体装置の前記ベース保持部材と前記カバー保持部材に搬送供給すると、ベース移動結合機構が、前記ベース保持部材を移動させて当該ベース保持部材に保持された前記ベースを前記カバー保持部材に保持されたカバーに結合させる。
本発明に係る基板分離合体装置によれば、RSP-150型レチクル用のSMIFポッドのように、基板を保持するベースと、該ベースを覆うように当該ベースと結合するカバーと、相互に結合された前記ベースと前記カバーとを固定するロック状態と、前記ベースと前記カバーとが結合分離可能となるアンロック状態とのいずれかの状態になるロック機構とを有する基板ケースにおける前記ベースと前記カバーとを確実に分離及び合体させることができる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明の実施の一形態に係る基板ケース分離合体装置を用いた基板ケース洗浄装置は、図4A〜図4Dに示すように構成されている。この基板ケース洗浄装置100は、前述したように、図1A〜図1Dに示すベース10(ポッドベース)と図2A〜2Dに示すカバー20(ポッドカバー)とからなる基板ケース1(RSP-150レチクル用のSMIFポッド)を洗浄する。なお、図4Aは、基板ケース洗浄装置100を上方から見た構造を示す図であり、図4Bは、基板ケース洗浄装置100の図4Aの方向Aから見た構造を示す図であり、図4Cは、基板ケース洗浄装置100の図4Aの方向Bから見た構造を示す図であり、図4Dは、基板ケース洗浄装置100の図4の方向Cから見た構造を示す図である。
図4A〜図4Dにおいて、基板ケース洗浄装置100は、処理ブース101、投入ブース102及び制御装置103を有している。投入ブース102と処理ブース101とは、開口105(図4B参照)を介して連通している。開口105は、処理ブース101内での処理中にはシャッター(図示略)によって閉鎖され、処理ブース101内のクリーン度合が所定のレベルに維持される。
投入ブース102には、開口105に対向してロードポート110がある。ロードポート110には、支持脚によって支持固定されたケース載置プレート111が設けられている。ケース載置プレート111上には、ベース10とカバー20とが合体した(結合固定された)状態の基板ケース1が載置される。
処理ブース101には、投入ブース102側から順次、分離合体ポート120、バッファーポート140及び洗浄器180がそれぞれ所定の間隔をもって配列されている。レール161が、投入ブース102側のロードポート110から延びて開口105を通り、処理ブース101内の分離合体ポート120及びバッファーポート140を通過するように敷設されている。このレール161の処理ブース101側の端部には駆動機構162が設けられている。これらレール161と駆動機構162によって第1搬送機構160が構成される。レール161上には、移動台155が往復動可能に設けられており、制御装置103の制御に基づいた駆動機構162の動作によって移動台155がレール161上を移動する。このように第1搬送機構160(レール161及び駆動機構162)によって搬送される移動台155には、後に詳述するように、ベース保持プレート151が搭載されている。
洗浄器180は、洗浄槽181及び蓋183を有している。洗浄槽181内には、基板ケース1のベース10とカバー20とを個別的に支持する支持部材182が設けられている。また、蓋183の内面には、特に、ベース10を支持するベース用支持部材184が設けられている。この洗浄器180では、支持部材182にベース10とカバー20とが別々に支持された状態で蓋183が閉鎖され、洗浄槽181内でベース10とカバー20とを分離した状態で洗浄することができる。また、洗浄槽181内の支持部材182にカバー20が支持され、蓋183のベース用支持部材184にベース10が支持された状態で蓋183が閉鎖され、洗浄槽181内でベース10とカバー20とを分離した状態で洗浄することもできる。洗浄器180での各種の動作は制御装置103の制御のもと実行される。
処理ブース101内には、更に、第2搬送機構170が設けられている。第2搬送機構170は、前述した第1搬送機構160のレール161と平行に配置される水平レール171と、上下方向に延びる昇降レール174とを有している。水平レール171は、スタンド172に支持固定されている。第2搬送機構170は、更に、水平レール171上を往復動可能に設けられた第1移動ブロック173を有し、第1移動ブロック173に昇降レール174が固定されている。これにより、昇降レール174は、垂直方向に延びる姿勢を維持しつつ水平レール171に沿って往復動可能になる。昇降レール174上には第2移動ブロック175が昇降動可能に設けられている。第2移動ブロック175には、把持機構176が固定されている。これにより、把持機構176は、昇降動とともに前述したレール161と平行な水平動が可能になる。
把持機構176は、駆動機構176aと動作機構176bとを有し、動作機構176bに2つの把持ハンド177a、177bが固定されている。駆動機構176aにより動作機構176bが動作することにより、把持ハンド177a、177bが所定の把持動作を行う。2つの把持ハンド177a、177bは、後述するように、ベース10(図1A〜図1D参照)の対向する縁端を挟んで把持することが可能であり、また、カバー20(図2A〜図2D参照)の鍔部22a、22bを挟んで把持することも可能である。
前述した第2搬送機構170における第1移動ブロック173、第2移動ブロック175、把持機構176の駆動機構176aは、制御装置103の制御のもと所定の動作を行う。
投入ブース102のロードポート110に設けられたケース載置プレート111は、図5に示すように構成される。
図5において、ケース載置プレート111は、矩形状のプレートを一方の縁端側からくり抜いて逃げ凹部113が形成された略コ字状の形状を有している。ケース載置プレート111には、逃げ凹部113を囲むように、4つのコーナー係止片112a、112b、112c、112dが固定されている。4つのコーナー係止片112a、112b、112c、112dは、基板ケース1においてベース10を覆うカバー20の4つのコーナー部を係止できるように配置されている。ロードポート110において、ケース載置プレート111は、逃げ凹部113がレール161に重なるように配置される。逃げ凹部113の幅は、レール161上で往復動可能な移動台155に搭載されたベース保持プレート151の幅より僅かに大きい。
ベース保持プレート151(ベース保持部材)は、図6Aに示すように構成される。図6Aにおいて、ベース保持プレート151は、五角形状の金属製プレートで形成され、表面の所定位置に3つの吸着パッド152a、152b、152cが設けられるとともに、その表面に基板ケース1のベース10が保持されているか否かを検出するベース検出器153が設けられている。また、五角形の先端に係止ピン154aが設けられ、その係止ピン154aに対向する辺の両端部に係止ピン154b、154cが設けられている。
上述したベース保持プレート151は、図6Bに示すように、レール161上に往復動可能に設けられた移動台155に搭載される。移動台155には、エアーシリンダ156が、そのロッドが上下方向に進退動するように、固定されている。エアーシリンダ156の先端部には連結ブロック157が固定されており、その連結ブロック157に、上述したベース保持プレート151が、移動台155に平行となるように、また、3つの吸着パッド152a〜152c、ベース検出器153及び3つの係止ピン154a〜154cが上方を向くように、固定されている。エアーシリンダ156によるロッドの進退動によりベース保持プレート151が昇降動する。エアーシリンダ156の動作は制御装置103により制御される。
なお、3つの吸着パッド152a〜152cには、吸気用のパイプ(図示略)及び開放用のパイプ(図示略)が結合しており、前記吸気用のパイプを通して吸気がなされ、前記開放用のパイプを通してエアーの割り込みによる大気への開放がなされるようになっている。また、前記吸気用のポンプや吸気及び開放の切換えのためのアクチュエータの動作は、制御装置103により制御される。
分離合体ポート120には、図4Aとともに図7Aに拡大して示すように、第1カバー保持プレート121a及び第2保持プレート121bの2つのカバー保持プレート(カバー保持部材)が設けられている。第1カバー保持プレート121aと第2カバー保持プレート122aとは、レール161を挟んでその両側に所定の間隔をもって配置されている。第1カバー保持プレート121aと第2カバー保持プレート121bとの間隔は、レール161上を往復動する移動台155(図6B参照)に搭載されたベース保持プレート151(図6A参照)の幅より僅かに大きい。
また、第1カバー保持プレート121aには、レール161と平行に並ぶように2つのコーナー係止片122a、122bが設けられ、第2カバー保持プレート121bにも、レール161と平行に並ぶように2つのコーナー係止片122c、122dが設けられている。4つのコーナー係止片122a、122b、122c、122の位置関係は、第1カバー保持プレート121aと第2カバー保持プレート121bとのそれぞれに縁部が支持された基板ケース1のカバー20の4つのコーナー部がそれら4つのコーナー係止部122a〜122dに係止されるように決められる。
分離合体ポート120において、図7A〜図7Cに示すように、第1カバー保持プレート121aの裏側には第1ロック動作機構130aが設けられ、また、第2カバー保持プレート121bの裏側には第2ロック動作機構130bが設けられている。
図7A〜図7Cにおいて、第1ロック動作機構130aは、エアーシリンダ135a、連結ブロック136a及び2つのL字状のアーム部材131a、131bを有している。エアーシリンダ135aは、第1カバー保持プレート121aの長手方向の略中央部に配置され、エアーシリンダ135aのロッドの先端部に固定される連結ブロック136aの両側にアーム部材131a、131bが連結されている。各アーム部材131a、131bは、第1アーム部1311a、1311bと第2アーム部1312a、1312bとがL字状に結合された構造となっている。L字状の各アーム部材131a、131bは、第1アーム部1311a、1311bが第1カバー保持プレート121aから対向する第2カバー保持プレート121bに向けて突出するとともに、第2アーム部1312a、1312bが第1カバー保持プレート121aの第2カバー保持プレート121bに対向する縁線に沿うように配置されている。
L字状の各アーム部材131a、131bは、第1アーム部1311a、1311bと第2アーム部1312a、1312bとの結合部分が第1カバー保持プレート121aの裏面から突出した支軸132a、132bによって回動自在に軸支され、支軸132a、132bを中心に搖動可能である。各アーム部材131a、131bの第1アーム部1311a、1311bの端部には、第1カバー保持プレート121aの表側に向けて突出するピン134a、134bが設けられている。また、第2アーム部1312a、1312bの端部は、連結ピン133a、133bによって連結ブロック136aに回動自在に連結されている。
第2カバー保持プレート121bに設けられた第2ロック動作機構130bも、第1アーム部1311c、1311d及び第2アーム部1312c、1312dにより構成される2つのアーム部材131c、131d、ピン134c、134d、エアーシリンダ135a、連結ブロック136b、及び支軸132c、132dによって、前述した第1ロック動作機構130bと同様に構成されている。
第1ロック動作機構130aでは、エアーシリンダ135aの動作によりロッドに固定された連結ブロック136aが進出すると、図8に示すように、その進出動が連結ピン133a、133bを介してL字状の各アーム部材131a、131bに伝達し、各アーム部材131a、131bは、支軸132a、132bを中心に角度αだけ外方に向けて搖動する。これにより、一方のL字状のアーム部材131a(第1アーム部1311a:図7B参照)の先端部に設けられたピン134aと、他方のL字状のアーム部材131b(第1アーム部1311b:図7B参照)の先端部に設けられたピン134bとの間隔が広がる。一方、エアーシリンダ135aの動作によりロッドに固定された連結ブロック136aが後退して初期位置に戻ると、図7Bに示すように、2つのL字状の各アーム部材131a、131bは初期状態に戻り、一方のアーム部材131aの先端部に設けられたピン134aと、他方のアーム部材131bの先端部に設けられたピン134bとの間隔が狭くなって元の状態に戻る。
第2ロック動作機構130bにおいて、第1ロック動作機構130aの場合と同様(図8参照)に、エアーシリンダ135bによるロッドに固定された連結ブロック136bの進出により、2つのL字状のアーム部材131c、131dが支軸132c、132dを中心に搖動し、それら2つのアーム部材131c、131dの先端部に設けられたピン134cと134dとの間隔が広がる。一方、エアーシリンダ135bの動作によりロッドに固定された連結ブロック136bが後退して初期位置に戻ると、第1ロック動作機構130aの場合と同様(図7B参照)に、L字状の各アーム部材131c、131dは初期状態に戻り、アーム部材131cの先端部に設けられたピン134cと、アーム部材131dの先端部に設けられたピン134dとの間隔が狭くなって元の状態に戻る。
第1ロック動作機構130aのエアーシリンダ135a及び第2ロック動作機構130bのエアーシリンダ135bそれぞれの動作は、制御装置103によって制御される。
なお、分離合体ポート120に設けられた第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bには、発光素子51及び受光素子52で構成され、基板ケース1のベース10に基板Rが保持されているか否かを光学的に検出する基板検出器が設けられている(図4A参照)。なお、以下の図面においては、発光素子51及び受光素子52で構成される基板検出器の動作説明の際に参照する図(図21A、図21B)以外の図においては、その図示を省略している。
バッファーポート140には、分離合体ポート120と同様に、2つのカバー保持プレート141a、141bが設けられ、これら2つのカバー保持プレート141a、141bに合計で4つのコーナー係止片が設けられている。バッファーポート140では、基板ケース1のカバー20の4つのコーナー部が前記4つのコーナー係止片に係止された状態で、当該カバー20(基板ケース1)が2つのカバー保持プレート141a、141bに保持される。このバッファーポート140を利用することにより、ベース10とカバー20とが合体した状態の基板ケース1を処理ブース101内に一時的に待機させておくことができる。
上述したような構造の基板ケース洗浄装置100においては、次のようにして基板ケース1の洗浄が行われる。なお、基板ケース洗浄装置100の各部の動作は、予めセットされたプログラムに従って制御装置103によって制御される。
作業者、あるいは、ロボットによって、図3A及び図3Bに示すように、カバー20がベース10を覆うようにして当該ベース10に結合固定(合体)された状態の使用済みの基板ケース1が投入ブース102のケース載置プレート111上に載置される。この状態で、制御装置103での制御に基づいた動作が開始する。
まず、第1搬送機構160(レール161及び駆動機構162)によって搬送される移動台155に搭載されたベース保持プレート151が処理ブース101から開口105を通って、図9A及び図9Bに示すように、ロードポート110のケース載置プレート111に近づく。そして、図10A及び図10Bに示すように、移動台155は、ベース保持プレート151がケース載置プレート111に載置された基板ケース1のベース10に逃げ凹部113を通して対向する位置で停止する。
このようにベース保持プレート151が基板ケース1のベース10に対向した状態で、移動台155に設けられたエアーシリンダ156のロッドの進出により、連結ブロック157を介して該ロッドと一体となるベース保持プレート151が上昇する。そして、ベース保持プレート151に設けられた3つの係止ピン154a、154b、154cが、基板ケース1のベース10に形成された3つの係合孔15a、15b、15cに嵌まり込み、吸気用のパイプを介した吸気がなされつつ3つの吸着パッド152a、152b、152cがベース10の裏面に吸着する。これにより、カバー20と合体したベース10(基板ケース1)がベース保持プレート151上に確実に保持される。
このとき、ベース検出器153からの検出信号に基づいて制御装置103は、ベース保持プレート151にベース10が保持されたか否かを判定する。ベース保持プレート151にベース10が保持されていないと判定すると、制御装置103は、警報ランプの点灯、警報メッセージの表示、各種動作の停止、ベース保持プレート151の所定位置への退避動作等、所定の動作を行わせる。
制御装置103が、ベース保持プレート151にベース10が保持されていることを確認すると、図11に示すように、エアーシリンダ156のロッドの進出動作により、ベース保持プレート151が上昇され、それに伴って、カバー20とベース10とが一体となる基板ケース1が、ケース載置プレート111から離れる。この状態で、第1搬送機構160(レール161及び駆動機構162)は、レール161上の移動台155を移動させ、投入ブース102から開口105を通して処理ポート101内の分離合体ポート120に向けて搬送する。その後、開口105は、シャッターにより閉鎖される。
そして、レール161上を移動する移動台155に搭載されたベース保持プレート151が分離合体ポート120に到達し、図12A及び図12Bに示すように、第1カバー保持プレート121aと第2カバー保持プレート121bの上方にベース10とカバー20とが合体した状態の基板ケース1が位置付けられる。この状態で、移動台155に設けられたエアーシリンダ156のロッドの後退によって、ベース保持プレート151が下降する。そして、ベース保持プレート151に保持されるベース10に合体したカバー20が、図13に示すように、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持される。このとき、カバー20の4つのコーナー部は、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに設けられた4つのコーナー係止片122a、122b、122c、122dに係止される(位置決めされる)。
このようにカバー20が第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに位置決めされた状態で、図14に示すように、第1ロック動作機構130aの2つのアーム部材131a、131bの先端に設けられたピン134a、134bが、カバー20に設けられたロック機構における動作凸片25a、25bの孔26a、26bに嵌る。また、第2ロック動作機構130bの2つのアーム部材131c、131dの先端に設けられたピン134c、134dも、カバー20に設けられたロック機構における動作凸片25c、25dの孔26c、26dに嵌る。
そして、第1ロック動作機構130a及び第2ロック動作機構130bのエアーシリンダ135a、135bが作動してロッドに固定された連結ブロック136a、136bが進出する。すると、図15に示すように、第1ロック動作機構130aにおける2つのL字状のアーム部材131a、131bが支軸132a、132bを中心に互いに外向きに搖動し、第2ロック動作機構130aにおける2つのL字状のアーム部材131c、131dが支軸132c、132dを中心に互いに外向きに搖動する。第1ロック動作機構130aにおいて、上記のような2つのL字状のアーム部材131a、131bの搖動によって、2つのピン134a、134bが、それらの間隔が広くなるように移動すると、それらピン134a、134bの動きによって、ベース10側の係止凹部14a、14bに係止されてロック位置にある動作凸片25a、25bが、図15に示すように、板状腕部24a、24bによる付勢に抗して外方に移動し、係止凹部14a、14bとの係止が解除されてアンロック位置に至る。また、第2ロック動作機構130bにおいても、同様に、2つのL字状のアーム部材131c、131dに設けられた2つのピン134c、134dが、それらの間隔が広くなるように移動すると、ベース10側の係止凹部14c、14dに係止されてロック位置にある動作凸片25c、25dが、板状腕部24c、24dによる付勢に抗して外方に移動し、係止凹部14c、14dとの係止が解除されてアンロック位置に至る。これにより、基板ケース1におけるロック機構がロック状態からアンロック状態になって、ベース10とカバー20とが分離可能な状態になる。
この状態で、図16に示すように、移動台155に設けられたエアーシリンダ156のロッドの後退によって、ベース保持プレート151が最下位位置まで下降する。これにより、カバー20が第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持された状態を維持しつつ、ベース保持プレート151に保持されたベース10が下降して、カバー20から分離される(分離機構(ベース移動分離機構)としての動作)。
その後、図17Aに示すように、第1ロック動作機構130a及び第2ロック動作機構130bが動作して基板ケース1のロック機構がアンロック状態(図15参照)に維持された状態で、第2搬送機構170が作動する。第2搬送機構170は、水平レール171上の第1移動ブロック173を移動させるとともに、昇降レール174上の第2移動ブロック175を昇降動させることにより、第2移動ブロック175に設けられた把持機構176の一対の把持ハンド177a、177bが、図17Bに示すように、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持されたカバー20の一対の鍔部22a、22bに対向するように位置づけられる。
そして、図18Aに示すように、第1ロック動作機構130a及び第2ロック動作機構130bにおける各エアーシリンダ135a、135bのロッドの後退動作により、各L字状のアーム部材131a、131b、131c、131dが搖動復帰して元の状態に戻ると、カバー20のロック機構における4つの動作凸片25a、25b、25c、25dがロック位置に復帰する(図2D参照)。この状態で、第2搬送機構170が動作して把持機構176の一対の把持ハンド177a、177bが、図18Bに示すように、カバー保持部Pca、Pcbが鍔部22a、22bに係止された状態で、カバー20を挟み込んで把持する。そして、第2搬送機構170は、水平レール171上の第1移動ブロック173を移動させるとともに、昇降レール174上の第2移動ブロック175を昇降動させることにより、一対の把持ハンド177a、177bに把持されたカバー20を搬送して洗浄槽181内の支持部材182に位置付ける。そして、把持機構176が把持ハンド177a、177bによるカバー20の把持を解除すると、カバー20が洗浄槽181の支持部材182の所定部位にて支持される。
なお、図18Bにおいて、本来図示すべき移動台155及びエアーシリンダ156を含むベース保持プレート151を支持して移動させる機構については図示することが省略されている。以下、同様に、各図において、ベース保持プレート151を支持して移動させる機構を図示することは省略されている。
上述したように、カバー20が第2搬送機構170によって洗浄槽181(洗浄器180)に搬送されてしまうと、分離合体ポート120の第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bの下方に、図19A及び図19Bに示すように、ベース保持プレート151に保持されたたベース10がその内部(4つの基板支持部材12a〜12b及び2つのストッパ片13a、13b)を露出した状態で残る。その後、図20に示すように、ベース保持プレート151が、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bの高さを越えた所定の高さまで上昇させられる(エアーシリンダ156のロッドの進出動作による)。
この状態で、図21A及び図21Bに示すように、第1カバー保持プレート121aに設けられた発光素子51からの光の受光の有無に基づいた第2カバー保持プレート121bに設けられた受光素子52からの検出信号に基づいて制御装置103は、ベース10に基板Rが保持されているか否かを判定する。ベース10に基板Rが保持されていると判定すると、制御装置103は、警報ランプの点灯、警報メッセージの表示、各種動作の停止、ベース保持プレート151の所定の位置への退避動作等、所定の動作を行わせる。
制御装置103が、ベース10に基板Rが保持されていないことを確認すると、第2搬送機構170が動作し、第1移動ブロック173が水平レール171上を移動するとともに、第2移動ブロック175が昇降レール174上を昇降動することにより、第2移動ブロック175に設けられた把持機構176の一対の把持ハンド177a、177bが、図22A及び図22Bに示すように、ベース保持プレート151に保持されたベース10の縁端部に対向するように位置づけられる。
そして、第2搬送機構170が動作して、把持機構176の一対の把持ハンド177a、177bが、図23A及び図23Bに示すように、ベース保持部Pba、Pbbがベース10の縁端部に係止された状態で、ベース10を挟んで把持する。このとき、ベース保持プレート151に設けられた吸着パッド152a、152b、152cに対する吸気用のパイプを介した吸気が遮断されるとともに、開放用のパイプを介して大気に開放されることにより、ベース保持プレート151からベース10が分離し易い状態になる。この状態で、第2搬送機構170は、再び、水平レール171上の第1移動ブロック173を移動させるとともに、昇降レール174上の第2移動ブロック175を昇降動させることにより、一対の把持ハンド177a、177bに把持されたカベース10をベース保持プレート151から引き離して洗浄槽181まで搬送し、洗浄槽181内の支持部材182に位置付ける。そして、把持機構176が把持ハンド177a、177bによるカバー20の把持を解除すると、ベース20が洗浄槽181の支持部材182の前述したカバー20が把持された部位と異なる所定部位にて支持される。
その後、第2搬送装置170は、把持機構176(一対の把持ハンド177a、177bを含む)を所定の退避位置まで移動させる。
上述したようにして基板ケース10のカバー20及びベース10が個別的に洗浄槽181に投入されて支持部材182に支持された状態になると、蓋183が閉じられ、洗浄液が注入されて、洗浄槽181内でカバー20及びベース10が分離した状態で洗浄される。洗浄槽181内での洗浄が完了すると、洗浄槽181内では、カバー10及びベースの乾燥処理が行われる。
なお、ベース10は、蓋183の内面に設けられたベース用支持部材184にセットすることもできる。この場合、蓋183を閉じることにより、ベース10が洗浄槽181内に位置するようになり、洗浄槽181内にてベース10が洗浄される。
洗浄槽181内にてカバー20及びベース10の洗浄及び乾燥が完了すると、洗浄槽181内から、投入された順番と逆の順番、即ち、ベース10及びカバー20の順番にて、それらベース10及びカバー20が洗浄槽181から搬出される。
具体的には、第2搬送機構170の動作により、一対の把持ハンド177a、177bに把持されたベース10が、洗浄槽181から搬出され、図23A及び図23Bに示すように、分離合体ポート120の第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bの上方で待機しているベース保持プレート151まで搬送される。ベース10がベース保持プレート151に置かれると、ベース保持プレート151に設けられた3つの係止ピン154a、154b、154cが、ベース10の3つの係合孔15a、15b、15cに嵌まり込み、吸気用のパイプを介した吸気によって3つの吸着パッド152a、152b、152cがベース10の裏面に吸着する。
このようにしてベース10がベース保持プレート151に保持されると、第2搬送機構170は、把持機構176(把持ハンド177a、177b)によるベース10の把持を解除する。そして、ベース保持プレート151が、エアーシリンダ156(図16等参照)のロッドの後退により、図24A及び図24Bに示すように、ベース10が、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持されるカバー20に正常に結合できる高さより僅かに低い位置まで下降する。
その後、第2搬送機構170の動作により、一対の把持ハンド177a、177bに把持されたカバー20が、洗浄槽181から搬出され、図25A及び図25Bに示すように、分離合体ポート120の第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bまで搬送される。カバー20は、その4つのコーナー部が第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに設けられた4つのコーナー係止片122a、122b、122c、122dに係止され、第2カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート122bに確実に保持された状態になる。このとき、ベース10は、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持されたカバー20に正常に結合できる高さより僅かに低い位置にあるので、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持されたカバー20と、ベース保持プレート151に保持されたカバー10との間には隙間がある。
カバー20が第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに置かれると、第1ロック動作機構130aの2つのアーム部材131a、131bの先端に設けられたピン134a、134bが、カバー20に設けられたロック機構における動作凸片25a、25bの孔26a、26bに嵌る(図25Aとともに図14参照)。また、第2ロック動作機構130bの2つのアーム部材131c、131dの先端に設けられたピン134c、134dも、カバー20に設けられたロック機構における動作凸片25c、25dの孔26c、26dに嵌る(図25Aとともに図14参照)。そして、第1ロック動作機構130a及び第2ロック動作機構130bのエアーシリンダ135a、135bが作動してロッドに固定された連結ブロック136a、136bが進出すると、図26A及び図26B(図15参照)に示すように、第1ロック動作機構130aにおける2つのL字状のアーム部材131a、131bが支軸132a、132bを中心に互いに外向きに搖動し、第2ロック動作機構130aにおける2つのL字状のアーム部材131c、131dが支軸132c、132dを中心に互いに外向きに搖動する。これにより、カバー20に設けられたロック機構の4つの動作凸片25a、25b、25c、25dがアンロック位置になる。
この状態で、エアーシリンダ156のロッドの進出により、図27Bに示すように、ベース保持プレート151が上昇し、ベース保持プレート151に保持されたベース10が第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持されたカバー20に結合する(結合機構(ベース移動結合機構)としての動作)。そして、図27A(図14参照)に示すように、第1ロック動作機構130a及び第2ロック動作機構130bのエアーシリンダ135a、135bが動作してロッドに固定された連結ブロック136a、136bが後退すると、4つのアーム部材131a、131b、131c、131cが元の状態に戻り、カバー20に設けられたロック機構の動作凸片25a、25b、25c、25dがベース10側の係止凹部14a、14b、14c、14dに係止されてロック状態になる。これにより、ベース10とカバー20とは合体(結合固定)される。
このようにしてベース10とカバー20とが合体されると(図27A、図27B参照)。把持ハンド177a、177bによるカバー20の鍔部22a、22bに対する把持が解除され、第2搬送機構170は、把持機構176(把持ハンド177a、177bを含む)を所定の待機位置まで移動させる。この状態で、ベース保持プレート151は、第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bに保持されたカバー20に合体(結合固定)されたベース10を保持している(図13に示す状態)。その後、移動台155に設けられたエアーシリンダ156の進出によりベース保持プレート151が、図12Bに示すように、上昇し、基板ケース1(ベース10及びカバー20)が第1カバー保持プレート121a及び第2カバー保持プレート121bの上方に維持された状態となる。
この状態で、処理ブース101と投入ブース102との間の開口105のシャッターが開けられ、第1搬送機構130は、レール161上の移動台155を分離合体ポート120からロードポート110に向けて移動させる。これにより、ベース10とカバー20とが合体した状態の基板ケース1が分離合体ポート120からロードポート110に搬送される。そして、ロードポート110において、ベース保持プレート151に設けられた吸着パッド152a、152b、152bに対する吸気が遮断されるとともに開放用のパイプを介して大気への開放がなされ、移動台155のエアーシリンダ156のロッドが後退することによりベース保持プレート151が下降すると、図10A及び図10Bに示すように、ベース保持プレート151からベース10(基板ケース1)が離れ、基板ケース1は、ケース載置プレート111上に置かれる。作業者又はロボットは、ケース載置プレート111上に置かれた洗浄済みでベース10とカバー20とが合体された状態の基板ケース1を回収場所に運ぶことができる。
上述したような基板ケース洗浄装置100に適用される基板ケース分離合体装置によれば、RSP-150型レチクル用のSMIFポッドのようにロック機構(図2D、図3B参照)を備えた基板ケース1のベース10とカバー20とを確実に分離及び合体させることができる。
そして、基板ケース洗浄装置100によれば、RSP-150型レチクル用のSMIFポッドのようにロック機構(図2D、図3B参照)を備えた基板ケース1のベース10とカバー20とを分離させて個別的に洗浄し、洗浄されたベース10及びカバー20を合体させた基板ケース1として回収することを効率的に行うことができる。
なお、ロック動作機構(第1ロック動作機構130a、第2ロック動作機構130b)は、基板ケース1に設けられるロック機構に応じて適宜変更することができる。また、分離機構及び結合機構についても、上述した例(分離合体ポート120において動作する移動台155に設けられたエアーシリンダ156)に限定されることなく、適宜変更することができる。
なお、ベース10とカバー20とが洗浄槽181(洗浄器180)で洗浄されている間に、第1搬送機構160を動作させることにより、投入ブース102のロードポート110におけるケース載置プレート111に載置された次の基板ケース1を処理ブース101内のバッファーポート140に搬送して、ケース20をケース保持部材141a、141bに保持させた状態で、当該基板ケース1をバッファーポート140に待機させておくことができる。この場合、前述したように洗浄済みのベース10とカバー20とが合体された状態の基板ケース1が処理ブース101から排出されてロードポート110に戻された後に、第1搬送機構160の動作によってバファーポート140に待機している次の基板ケース1が分離合体ポート120に移される。そして、前述したようにして当該次の基板ケース1のベース10とケース20との分離、洗浄、及び合体がなされる。
このようにバッファーポート140を利用して基板ケース1の分離、洗浄及び合体を行うことにより、スループットを落とすことなく、全体の処理を行うことができる。
また、洗浄済みの基板ケース1がロードポート110から回収されない状況において、洗浄済みのベース10とカバー20とが合体した状態の基板ケース1を待機させておくためにバッファーポート140を利用することもできる。