JP6313115B2 - 自動積層装置における積層位置の補正方法 - Google Patents

自動積層装置における積層位置の補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、シート状のプリプレグと該プリプレグの一方の面に貼着された剥離紙とからなる長尺のプリプレグシートを巻回した原反ロールが搭載されると共に該原反ロールから前記プリプレグシートを供給するシート供給部、該シート供給部より供給された前記プリプレグシートを積層ヘッドによって被積層面上に圧接させることにより前記プリプレグを被積層面上に積層する積層部、及び積層に伴って前記プリプレグから剥離された前記剥離紙を巻き取るシート巻取部を含むヘッド装置と、該ヘッド装置を支持すると共に前記ヘッド装置を少なくとも前記プリプレグの積層方向並びに前記プリプレグシートの幅方向に移動させる機構を有する支持機構とを備えた自動積層装置に関する。
航空機関連部品、自動車関連部品、及びスポーツ・レジャー用品に対して、複合材料が使用されている。この複合材料については、炭素繊維、ガラス繊維等の強化繊維にエポキシ樹脂等を含浸させたプリプレグを積層したプリプレグ積層材を所定の形状に成形した後、加圧及び加熱することによって製造されている。
ここで、プリプレグの積層については、一般的に手作業又は自動積層装置によって行われており、このうち、自動積層装置によるプリプレグの積層は、原反ロールから供給されたプリプレグシートを積層ヘッドによって被積層面上に圧接させることによって行われている。また、自動積層装置には、原反ロールが固定配置されているタイプと、原反ロールが積層ヘッドと共に移動するタイプがある。
前記のような原反ロールが積層ヘッドと共に移動するタイプの自動積層装置の一例として、次の特許文献1に開示されたプリプレグの積層装置がある。
このプリプレグの積層装置は、シート状のプリプレグとプリプレグの一方の面に貼着された離型紙(剥離紙)とからなる長尺のプリプレグテープ(プリプレグシート)を巻回した原反ロールが搭載されると共にその原反ロールからプリプレグシートを供給する巻出し部(シート供給部)、巻出し部より供給されたプリプレグシートを積層ロール(積層ヘッド)によって被積層面上に圧接させることによりプリプレグを被積層面上に積層する積層部、及び積層に伴ってプリプレグから剥離された剥離紙を巻き取る巻取り部(シート巻取部)を含む装置(ヘッド装置)を備えている。またプリプレグの積層装置は、ヘッド装置の他に、ヘッド装置を支持すると共にヘッド装置を三次元的に(例えばプリプレグの積層方向並びにプリプレグシートの幅方向に)移動させる装置本体(機構)を有する図示しない支持機構とを備えている。そしてこのプリプレグの積層装置は、既に貼着したプリプレグに対してその幅方向に所定の隙間をあけて新しいプリプレグを並べるかたちで積層し、隙間の幅が許容値を超えた場合にはプリプレグの積層が自動的に停止されるようになっている。
特開平6−55656号公報
ところで、前記の原反ロールが積層ヘッドと共に移動するタイプの自動積層装置では、積層動作開始時において原反ロールの幅方向の位置を被積層面に合わせると共に、被積層面の延在方向に沿って原反ロール及び積層ヘッドを移動させ、積層ヘッドによりプリプレグシートを被積層面上へ圧接してプリプレグの積層を行うものであるが、この積層の過程において、原反ロールと被積層面との幅方向の位置を一致させた状態で原反ロールを移動させているにも関わらず、積層ヘッドによって圧接されるプリプレグシートの幅方向の位置が、被積層面に対しずれた状態となる場合がある。なお、この位置ずれについては、次のことが原因であると考えられる。
原反ロールに巻かれた状態にあるプリプレグシートにおいては、その内部応力(残留応力)が幅方向において異なった状態となっている部分が存在する。これは、原反ロールに対しプリプレグシートを巻き付ける際に、プリプレグシートに対し張力を与えつつ巻き付けが行われるが、その際の幅方向における張力管理が適正に行われていないことに起因するものである。
そして、前記積層の過程においてプリプレグシートが原反ロールから送り出されることに伴い、プリプレグシートの内部応力が発散される結果として、プリプレグシート(プリプレグ)の内部において幅方向への偏倚力が発生し、前記のような位置ずれが生じるものである。
但し、原反ロール及び積層ヘッドの幅方向の位置は、被積層面の幅方向の位置と一致しているため、前記のプリプレグシート(プリプレグ)の偏倚は、積層ヘッドに対するプリプレグシート(プリプレグ)の幅方向の位置ずれとして表れる。すなわち、この位置ずれが発生したときには、積層ヘッドに対するプリプレグシート(プリプレグ)の幅方向の位置は、その積層動作開始時における位置に対し幅方向にずれた状態となっている。
なお、前記した内部応力によるプリプレグシート(プリプレグ)の偏倚量は僅かなものであるため、1回の積層動作において発生する被積層面に対するプリプレグの幅方向の位置ずれは、その積層によって得られるプリプレグ積層材の品質に影響しない程度の大きさであるが、前記のように積層ヘッドに対するプリプレグシート(プリプレグ)の幅方向の位置がずれたままで次の積層動作を行うといった積層動作を繰り返すと、次第にその位置ずれが拡大してしまう。
そして、そのように幅方向への位置ずれが拡大した状態でプリプレグが被積層面に対し積層されると、その結果として、前記所定の形状に成形可能なプリプレグ積層材が得られないこととなり、プリプレグ積層材が品質不良となる。
また、前記した特許文献1に記載されているような、プリプレグを幅方向に並べるかたちで積層する自動積層装置の場合には、前記の位置ずれにより、その隣接するプリプレグとの隙間が一定とならないため、その結果として所望の強度のプリプレグ積層材が得られないこととなり、プリプレグ積層材の品質不良となる。
本発明は、上記実情を考慮して創作されたもので、その目的は、前述したように、シート供給部、積層部、及びシート巻取部を含むヘッド装置と、支持機構とを備えた自動積層装置において、積層動作開始時に積層ヘッドに対するプリプレグシート(プリプレグ)の幅方向の位置を補正して位置ずれを解消することによって、位置ずれの拡大によるプリプレグ積層材の品質不良を防ぐ方法を提供する。
本発明は、シート状のプリプレグと該プリプレグの一方の面に貼着された剥離紙とからなる長尺のプリプレグシートを巻回した原反ロールが搭載されると共に該原反ロールから前記プリプレグシートを供給するシート供給部、該シート供給部より供給された前記プリプレグシートを積層ヘッドによって被積層面上に圧接させることにより前記プリプレグを被積層面上に積層する積層部、及び積層に伴って前記プリプレグから剥離された前記剥離紙を巻き取るシート巻取部を含むヘッド装置と、該ヘッド装置を支持すると共に前記ヘッド装置を少なくとも前記プリプレグの積層方向並びに前記プリプレグシートの幅方向に移動させる機構を有する支持機構とを備えた自動積層装置を前提とする。
そして本発明は、前記目的を達成するための前記自動積層装置による積層位置(積層動作開始時における前記プリプレグシートの幅方向に関する位置)の補正方法であって、前記原反ロールから送り出される前記プリプレグシートの端部が前記積層ヘッドの下方に位置すると共に前記プリプレグシートに対し所定の張力が付与された状態にある前記ヘッド装置を積層位置の始点まで移動させて幅方向に関し前記原反ロールの位置を積層位置に一致させた状態とする第1の工程と、幅方向に関し前記プリプレグシートの側縁の位置と前記積層位置との偏差を求める第2の工程と、前記偏差に相当する移動量で前記偏差を解消する幅方向に前記ヘッド装置を移動させて前記プリプレグシートの側縁の位置を幅方向において前記積層位置に一致させた状態とする第3の工程と、前記ヘッド装置又は前記積層ヘッドを下降させて前記プリプレグシートの端部が前記積層位置の始点における前記被積層面上に圧接された状態とする第4の工程と、前記ヘッド装置を幅方向に関し前記第3の工程における移動方向とは反対の方向へ同じ移動量だけ移動させて前記原反ロールの位置を幅方向において再び前記積層位置と一致させた状態とする第5の工程とを含むことを特徴とする。
なお、本出願で言う「プリプレグシートの端部」とは、プリプレグシートの長手方向における先端部分であり、積層ヘッドの下側に位置する部分である。すなわち、原反ロールから送り出されたプリプレグシートは、前記のように、シート状のプリプレグと該プリプレグの一方の面に貼着された剥離紙とからなるものであり、積層時においてプリプレグと剥離紙とが分離される積層ヘッドの下側に位置する部分よりも先に原反ロールから送り出された部分については、プリプレグシートを形成していない状態となっており、その先の部分についてはプリプレグシートではない。
また、本出願で言う「プリプレグシートの側縁」とは、プリプレグシートの幅方向における端縁のことを指す。
さらに、本出願における「積層位置」について、「プリプレグシートの側縁の位置」との関係で述べられているものについては、厳密に言えば、積層位置における幅方向の側縁の位置であって比較対象のプリプレグシートの側縁に対応する側の側縁の位置である。従って、前記第2の工程で求められる「(幅方向に関し)前記プリプレグシートの側縁の位置と前記積層位置との偏差」とは、前記プリプレグシートの側縁の位置と前記積層位置の前記側縁の位置との幅方向における偏差を指す。また、前記第3の工程における「前記プリプレグシートの側縁の位置を幅方向において前記積層位置に一致させた状態」とは、前記プリプレグシートの側縁の位置と前記積層位置の前記側縁の位置とを幅方向において一致させた状態を指す。そして、以下の記載における同様の表現についても、そのような内容を指すものである。
なお、本発明による積層位置の補正方法は、前記第4の工程と前記第5の工程との間に前記プリプレグシートの張力を低下させる張力低下工程が含まれると共に、前記第5の工程の後に前記プリプレグシートに前記所定の張力が付与された状態に戻す張力復帰工程が含まれるものとしても良い。
また、本発明による前記積層位置の補正方法は、前記張力低下工程及び前記張力復帰工程を含む場合において、その前記張力低下工程が、前記原反ロールを前記プリプレグシートの送り出し方向に回転させる工程であり、前記張力復帰工程が、前記原反ロールを前記プリプレグシートの巻き戻し方向へ回転させる工程であるものとしても良い。
本発明によれば、原反ロールの幅方向の位置を積層位置に一致させた積層開始時の状態において、幅方向に関しプリプレグシートの側縁の位置と積層位置との偏差を求め(第2の工程)、そして、その偏差に基づいてヘッド装置を幅方向に移動させてプリプレグシートの側縁の位置が積層位置に一致した状態とした後(第3の工程)、積層ヘッドによりプリプレグシートの端部を被積層面上に圧接した状態とした上で(第4の工程)、ヘッド装置を前記移動とは反対方向に同量だけ移動させて再び原反ロールの幅方向の位置が積層位置に一致した状態とすることにより(第5の工程)、積層開始時の状態における積層ヘッドに対するプリプレグシート(プリプレグ)の幅方向の位置ずれが解消される。それにより、積層動作は前記位置ずれが無い状態で開始されるため、積層動作中にプリプレグの内部応力によって積層位置に対するプリプレグの幅方向の位置ずれが発生しても、そのずれ量は1回の積層動作において発生し得るものに留まり、それ以上に拡大することが無いため、その結果、前記位置ずれに起因するプリプレグ積層材の品質不良を防ぐことができる。
また、プリプレグシートの側縁を、幅方向に関し積層位置に対し位置を合わせると共に、被積層面に対し圧接した状態とする工程(第4の工程)の後で行われる原反ロール及び積層ヘッドの積層位置に対する幅方向の位置合わせ工程(第5の工程)に際し、その工程がプリプレグシートの張力を低下させた状態で行われるように、その工程に先立つ張力低下工程でプリプレグシートの張力を低下させることにより、プリプレグシートの端部と積層ヘッドとの間で生じている互いを圧接させる力(以下、「圧接力」とも言う。)を低下させることができ、それにより、第5の工程において、大きな力を加えることなくヘッド装置を幅方向へ移動させることができる。これにより、第5の工程におけるヘッド装置の幅方向に関する位置合わせが容易となる。
さらに、前記のプリプレグシートの張力を低下させる工程及びその張力を復帰させる工程を、原反ロールの回転によるプリプレグシートの送り出し及び巻き戻しによって行われるものとすることにより、自動積層装置(ヘッド装置)に上記工程を行わせるための専用の機構等を設ける必要がなくなるため、自動積層装置(ヘッド装置)の構成が複雑化するのを避けることができる。
本発明が適用される自動積層装置を示す斜視図である。 自動積層装置のヘッド装置を示す説明図である。 自動積層装置の積層機制御装置による制御構成を示す説明図である。 (a)、(b)図は、自動積層装置における積層位置の補正方法の第1、第2の工程を幅方向から視た説明図、及び上方向((a)図のA方向)から視た説明図である。 (a)、(b)図は、自動積層装置における積層位置の補正方法の第3の工程を幅方向から視た説明図、及び上方向((a)図のA方向)から視た説明図である。 (a)、(b)図は、自動積層装置における積層位置の補正方法の第4の工程を幅方向から視た説明図、及び上方向((a)図のA方向)から視た説明図である。 (a)、(b)図は、自動積層装置における積層位置の補正方法の第5の工程を幅方向から視た説明図、及び上方向((a)図のA方向)から視た説明図である。 本発明が適用される自動積層装置の別の例を示す斜視図である。
図1に示すのは本発明が適用される自動積層装置10の一例であって、自動積層装置10は、プリプレグシート15の供給及びプリプレグ15aの積層を行うヘッド装置11と、ヘッド装置11を移動させる機構を備えた支持機構12とを備える。なお、プリプレグシート15は、図2に示すように、シート状の長尺のプリプレグ15aとそのプリプレグ15aの一方の面に貼着された剥離紙15bとから成るものである。
ヘッド装置11は、図1、図2に示すように、主な構成要素として、プリプレグシート15が巻回された原反ロール21からプリプレグシート15を供給するシート供給部2と、プリプレグシート15を被積層面17a(図示の例では作業テーブル17の上面)上に圧接することによってプリプレグ15aを積層する積層部3と、プリプレグ15aから剥離された剥離紙15bを巻き取るシート巻取部4とを備える。
なお、本実施例におけるヘッド装置11は、原反ロール21の軸線方向に離間して設けられた一対の支持板11b、11bを含む支持フレーム11aを主体としており、前記各部2、3、4が、その支持フレーム11aにおける一対の支持板11b、11b間で、支持フレーム11aに対し支持されているものとする。また、本実施例では、ヘッド装置11は、シート供給部2と積層部3との間に、プリプレグシート15の張力を検出するためのテンションロール11eと、プリプレグシート15におけるプリプレグ15aのみを切断するカッタ11gと、プリプレグシート15の一方の側縁の位置を検出するエッジセンサ11iと、原反ロール21の巻径を検出する巻径センサ11nとを備える。
以下では、前記各部2、3、4について詳細に説明する。但し、以下の説明において、「積層方向」とは、積層動作中のヘッド装置11の進行方向を指すものとし、また、「幅方向」とは、水平方向における積層方向に対し直交する方向を指すものとする。
シート供給部2は、前記したプリプレグシート15が巻回された原反ロール21と、該原反ロール21を回転駆動する送出駆動機構22とを含む。
原反ロール21は、支持フレーム11aにおける一対の支持板11b、11b間において、送出軸11cによって回転可能に支持されている。より詳しくは、原反ロール21は、その中心に軸線方向に貫通する貫通孔21aを有しており、その貫通孔21aに送出軸11cが挿通されるかたちで、送出軸11cを介して支持されている。また、送出軸11cは、その一方の端部において、軸受等(図示略)を介し、前記一対の支持板11b、11bの一方に対し回転可能に支持されている。すなわち、送出軸11cは、支持フレーム11a内で前記一方の支持板11bにより片持ち支持されている。そして、原反ロール21は、送出軸11cに対し相対回転不能に嵌装される構成となっており、それにより、支持フレーム11a(支持板11b)に対し回転可能に支持された状態となっている。
送出駆動機構22は、駆動源としてのサーボモータである送出モータM1と、該送出モータM1の出力軸の回転を送出軸11cに伝達する駆動伝達機構23とを含む。駆動伝達機構23は、図示の例では、ギア列23a等により構成されるものであり、送出モータM1の出力軸と送出軸11cの前記一方の端部とを連結している。そして、この構成により、シート供給部2においては、原反ロール21が送出モータM1によって回転駆動されるものとなっており、プリプレグシート15が送り出される際の原反ロール21の回転量が制御可能な構成となっている。
積層部3は、積層方向に関しシート供給部2よりも後方であって上下方向(図1、2におけるZ軸方向)に関しシート供給部2よりも下方に位置するように設けられており、プリプレグシート15を被積層面17a上に圧接させる積層ヘッド31と、該積層ヘッド31を支持すると共に積層ヘッド31を上下動させるための機構を有する圧接駆動機構32とを含む。また、圧接駆動機構32は、駆動源としてのサーボモータである積層モータM3と、該積層モータM3の出力軸の回転を積層ヘッド31の上下動に変換する駆動変換機構33とを含む。
なお、駆動変換機構33は、図示の例では、ボールねじ機構により構成されるものであり、該ボールねじ機構は、積層モータM3の出力軸に連結されたねじ軸33aと、ねじ軸33aに螺合されると共に積層ヘッド31を支持するナットブラケット33bと、該ナットブラケット33bの回転を阻止すると共に上下方向の移動を案内するリニアレール33cとから構成される。因みに、図示の例では、ナットブラケット33bは、ねじ軸に螺合されるナット部分と、ナット部分の外周面の一部からリニアレール33cよりも下方に延在するブラケット部分とを有している。
そして、この構成により、積層部3においては、積層モータM3によってねじ軸33aが回転駆動されることにより、ナットブラケット33bがねじ軸33a及びリニアレール33cに沿って上下動する。
積層ヘッド31は、長手方向(図2では紙面に対する垂直方向)と直交する断面の形状が略三角形の部材である。そして、積層ヘッド31は、前記した一対の支持板11b、11b間において、長手方向を原反ロール21の軸線と平行な方向へ向けられると共に、幅方向に関しその中心を原反ロール21の中心と一致させる配置で、圧接駆動機構32におけるナットブラケット33bによって支持されている。従って、前記のようにねじ軸33aが積層モータM3によって回転駆動されてナットブラケット33bが上下動することにより、積層ヘッド31がナットブラケット33bと共に上下動する。
シート巻取部4は、積層方向に関し積層部3よりも後方であって上下方向に関し積層部3よりも上方に位置するように設けられており、プリプレグシート15におけるプリプレグ15aから剥離された剥離紙15bを巻き取る巻取ロール41と、該巻取ロール41を回転駆動する巻取駆動機構42とを含む。
巻取ロール41は、前記した一対の支持板11b、11b間において、巻取軸11dによって回転可能に支持される。より詳しくは、巻取ロール41は、その中心に軸線方向に貫通する貫通孔41aを有しており、その貫通孔41aに巻取軸11dが挿通されるかたちで、巻取軸11dを介して支持されている。また、巻取軸11dは、その一方の端部において、軸受等(図示略)を介し、前記一対の支持板11b、11bの一方に対し回転可能に支持されている。すなわち、巻取軸11dは、支持フレーム11a内で前記一方の支持板11bにより片持ち支持されている。なお、ここで言う前記一方の支持板11bについては、シート供給部2において送出軸11cを支持する支持板と同じものとする。そして、巻取ロール41は、巻取軸11dに対し相対回転不能に嵌装される構成となっており、それにより、支持フレーム11a(支持板)に対し回転可能に支持された状態となっている。
巻取駆動機構42は、駆動源としてのサーボモータである巻取モータM2と、該巻取モータM2の出力軸の回転を巻取軸11dに伝達する駆動伝達機構43とを含む。なお、駆動伝達機構43は、図示の例では、ギア列43a等により構成されるものであり、巻取モータM2の出力軸と巻取軸11dの前記一方の端部とを連結している。そして、この構成により、シート巻取部4においては、巻取ロール41が巻取モータM2によって回転駆動されるものとなっており、巻取モータM2は、一定のトルクを保った状態で(トルク制御により)プリプレグ15aから剥離された剥離紙15bを巻き取る構成となっている。
以上のようなシート供給部2、積層部3及びシート巻取部4を備えたヘッド装置11において、シート供給部2における原反ロール21から送り出されたプリプレグシート15は、積層部3における積層ヘッド31の下端部へ向けて導かれる。その上で、プリプレグシート15は、積層ヘッド31が積層部3における圧接駆動機構32によって下方へ向けて変位することにより、積層ヘッド31の下端部によって被積層面17a上に圧接される。
そして、この圧接によりプリプレグシート15は、プリプレグ15aが被積層面17a上に貼り付いた状態となる。但し、その被積層面17aは、図示の例では作業テーブル17の上面であるが、その場合に限らず、先の積層動作により作業テーブル17の上面に置かれたプリプレグ15aの上面である場合も含む。なお、プリプレグシート15において、プリプレグ15aは被積層面17a上に貼り付くのに対し、剥離紙15bは前記の圧接位置からシート巻取部4へ向けて上方へ導かれているため、前記圧接により、プリプレグ15aと剥離紙15bとは分離され、プリプレグ15aから剥離紙15bが剥離された状態となる。そして、プリプレグ15aから剥離された剥離紙15bは、シート巻取部4における巻取ロール41によって巻き取られる。
このように、ヘッド装置11においては、原反ロール21から送り出されたプリプレグシート15は、プリプレグシート15としては原反ロール21から積層ヘッド31に至る経路にのみ存在するものとなっており、積層ヘッド31からシート巻取部4に至る経路においては、プリプレグ15aから剥離された剥離紙15bのみが存在するものとなっている。
テンションロール11eは、シート供給部2と積層部3との間において、プリプレグシート15の剥離紙15b側の面と当接するように設けられており、支持フレーム11aに対し回転可能に支持されている。なお、このテンションロール11eは、プリプレグシート15がテンションロール11eを経由して積層ヘッド側へ導かれることによってプリプレグシート15の経路が屈曲されるような配置で設けられており、それにより、プリプレグシート15の張力による荷重がテンションロール11eに掛かる構成となっている。
また、テンションロール11eは、ロードセル及びロードセルに連結された支持部材等(いずれも図示略)を介して支持フレーム11aに支持されているものとする。従って、前記のようにプリプレグシート15の張力による荷重がテンションロール11eに掛かることにより、その荷重がロードセルによって検知され、それに基づいてプリプレグシート15の張力が検出される。
因みに、詳細は省略するが、積層動作中においては、この検出されたプリプレグシート15の張力は、シート供給部2の送出駆動機構22における送出モータM1の駆動制御に用いられる。すなわち、その張力の検出値と予め設定された目標値とを比較して偏差を求め、その偏差に基づいて送出モータM1の基本速度を補正するようにして送出モータM1の駆動を制御するものとなっており、それにより、プリプレグシート15の張力が所望の大きさに維持されるように制御されるものとなっている。
カッタ11gは、テンションロール11eと積層部3との間において、支持フレーム11aに支持されるかたちで設けられている。このカッタ11gは、その刃部11hの長手方向をプリプレグシート15の幅方向に一致させた向きでプリプレグシート15のプリプレグ15a側に配置されている。そして、カッタ11gは、プリプレグシート15のプリプレグ15a側へ移動してプリプレグシート15におけるプリプレグ15aのみを切断する(剥離紙15bは切断しない)ものとなっている。従って、そのカッタ11gにより、プリプレグシート15は、テンションロール11eと積層部3との間において、プリプレグ15aのみが切断された状態で積層ヘッド側へ送られる。
エッジセンサ11iは、カッタ11gと積層部3との間において、支持フレーム11aに支持されるかたちで設けられている。このエッジセンサ11iは、プリプレグシート15の一方の側縁の位置を検出するためのセンサであり、プリプレグシート15を挟んで対向するように設けられた投光器11j及び受光器11kで構成されている。
より詳しくは、投光器11j及び受光器11kは、幅方向に関し、投光器11jからの光の範囲にプリプレグシート15の側縁が位置するような配置で設けられている。そして、投光器11jからプリプレグシート15の側縁に向けて投光された光の光量(受光量)を受光器11kで測定し、その受光量に応じた検出信号を出力する。従って、プリプレグシート15の側縁の位置が一定であれば、受光器11kで測定される受光量は一定となるが、前記側縁の位置が変化すると、前記受光量も変化するため、その受光量の変化度合いに応じて出力される検出信号から、前記側縁の位置の変化量を求めることができる。
なお、プリプレグシート15の側縁の位置の検出について、その検出はプリプレグシート15の幅方向における変位(位置ずれ)を検出するためのものであるが、プリプレグシート15が幅方向に変位しても、それに伴ってプリプレグシート15の幅方向の寸法が変化することはほとんど無いため、側縁の位置の変化(方向及び量)はプリプレグシート15の両側において同じであるとみなすことができる。従って、側縁の位置の検出については、両側縁のうちの一方の側で行えば十分であり、本実施例では、エッジセンサ11iは、プリプレグシート15の両側縁のうちの一方の端部に対応させて設けられるものとなっている。
但し、そのようなプリプレグシート15の側縁の位置を検出するための検出器としてのエッジセンサ11iを両側縁に対応させて設け、両検出器の検出値に基づいて側縁の位置の変化量を求めるようにしてもよい。また、そのような検出器については、前記のようなエッジセンサ11iに限らず、カメラ等の撮像装置を用いた検出器であってプリプレグシート15を撮像することによってその側縁の位置の変化を検出するものであってもよい。
巻径センサ11nは、シート供給部2の原反ロール21の近傍において、支持フレーム11aに支持されるかたちで設けられている。この巻径センサ11nは、送出軸11cに支持された原反ロール21の巻径を検出するためのセンサであり、図示の例は、原反ロール21の表面に対向させるかたちで配置された無接触式の距離センサである。そして、距離センサによって計測された原反ロール21の表面までの距離に基づいて、原反ロール21の巻径が求められる。なお、巻径センサ11nについては、前記の距離センサによるものに限らず、支持フレーム11aに揺動可能に設けられたアーム(図示略)の先端を原反ロール21の表面に接触させて、そのアームの揺動角度を角度センサ(図示略)によって検出するものとしてもよい。
支持機構12は、本実施例では、図1に示すようにヘッド装置11を吊り下げるかたちで支持する(吊持する)門型の機構であって、一対のサイドレール12a、12aと、各サイドレール12aに対応させて設けられた一対のコラム61、61及び該コラム61、61間に架設されるクロスビーム62で形成された門型を有するガントリ部6と、クロスビーム62上に支持されるかたちで設けられると共にヘッド装置11を支持するサドル部7とを備える。
以下では、支持機構12の各構成要素について詳細に説明する。
サイドレール12aは、支持機構12のベースとなる部分であって、プリプレグ15aが積層される作業テーブル17を挟んで互いに平行を成すような配置で、床上に敷設されるかたちで一対に設けられている。また、各サイドレール12aの上面には、その幅方向の中央の位置に、サイドレール12aの長手方向に延在するガイドレール12bが設けられている。なお、以下の説明では、このサイドレール12aの長手方向(図1におけるY軸方向)を「前後方向」とも言い、サイドレール12aの幅方向(=水平方向におけるサイドレール12aの延在方向と直交する方向(図1におけるX軸方向))を「左右方向」とも言う。
ガントリ部6は、サドル部7を介してヘッド装置11を支持する門型の機構であって、各サイドレール12a上に立設されるかたちで設けられた一対のコラム61、61と、該コラム61、61間に架設されるクロスビーム62とで構成された門型の構造体を主体とする。その上で、ガントリ部6は、各サイドレール12aと各コラム61との間に介装されて対応するコラム61を支持するスライドベース63と、各スライドベース63に対応して設けられてスライドベース63を移動させるためのスライド駆動機構64とを含む。
各コラム61は、角柱状の部材であり、スライドベース63を介して各サイドレール12a上に立設されている。より詳しくは、各サイドレール12a上には、ガイドレール12bと嵌合することによって移動が案内されるかたちでスライドベース63が移動可能に設けられており、各コラム61は、スライドベース63上に立設されるかたちで設けられている。なお、各スライドベース63は、スライドベース63とサイドレール12aとの間に設けられたスライド駆動機構64により、サイドレール12aの長手方向(前後方向)に沿って移動するように駆動される。
なお、このスライド駆動機構64は、各スライドベース63に取り付けられた駆動源としてのサーボモータであるY軸モータM4と、該Y軸モータM4の出力軸に連結されたピニオンギア64aと、サイドレール12aに取り付けられたラック64bとから構成される。より詳しくは、Y軸モータM4が、スライドベース63における幅方向(左右方向)の側面(図示の例では、内側(前記作業テーブル17側)の側面)に取り付けられており、一方で、サイドレール12aの同じ側の側面には、サイドレール12aの長手方向に延在するかたちでラック64bが取り付けられている。そして、Y軸モータM4の出力軸に固定されたピニオンギア64aがラック64bに噛合する構成となっている。この構成により、各スライドベース63に取り付けられたY軸モータM4が同期駆動されることで、両スライドベース63、63が前後方向(サイドレール12aの長手方向)に移動し、それに伴い、両コラム61、61が同時に前後方向へ移動する結果、クロスビーム62を含むガントリ部6全体が前後方向へ移動する。
クロスビーム62は、サイドレール12aの長手方向に対し直交する方向(左右方向)に延在するかたちで一対のコラム61、61間に架設される。図示の例では、クロスビーム62は、一対の角柱状の梁部材62a、62aで構成されている。そして、クロスビーム62は、両梁部材62a、62aによりコラム61を前後方向に挟み込むかたちとなるように、各梁部材62aがその端部においてコラム61の上部に取り付けられている。
サドル部7は、ヘッド装置11を吊持することでクロスビーム62に対しヘッド装置11を支持する機構であって、ヘッド装置11を上下方向の軸線(図1におけるZ軸方向と平行な軸線(以下、「C軸」とも言う。))を中心に回転可能に吊持するサドルベース71と、ヘッド装置11をC軸周りに回転させるためのヘッド駆動機構72と、サドルベース71を移動させるためのサドル駆動機構73とを含む。
サドルベース71は、クロスビーム62上において移動可能に設けられており、また、このサドルベース71にはヘッド装置11を吊持するシャフト部材74が取り付けられている。より詳しくは、サドルベース71は、図示の例では板状の構成を有しており、クロスビーム62(一対の梁部材62a、62a)の上面に載置されるかたちで設けられると共に、クロスビーム62の長手方向(左右方向)に移動可能に設けられる。具体的には、各梁部材62aの上面には、その長手方向(左右方向)に延在するレール(図示略)が設けられ、一方で、サドルベース71の下面には、前記レールに嵌合するかたちで左右方向に延在する溝が設けられている。そして、サドルベース71とクロスビーム62(各梁部材62a、62a)との間における前記溝と前記レールとの嵌合により、サドルベース71は、前記レールの延在方向、すなわちクロスビーム62の長手方向に沿って移動(摺動)可能となっている。
また、サドルベース71には、その下面から突出するようなかたちで円柱状のシャフト部材74が取り付けられている。より詳しくは、サドルベース71には、その中央(クロスビーム62上に設置された状態でクロスビーム62における一対の梁部材62a、62a間となる位置)に貫通孔(図示略)が形成されており、その貫通孔に嵌挿されるかたちでサドルベース71に対しシャフト部材74が取り付けられている。
このシャフト部材74は、その上端部においてサドルベース71に対し取り付けられており、サドルベース71から下方に延在するように設けられていると共に、軸受等(図示略)を介してサドルベース71に対し回転可能に支持されている。そして、そのシャフト部材74の下端にヘッド装置11が取り付けられることにより、ヘッド装置11は、シャフト部材74を介してサドルベース71に、延いてはクロスビーム62に支持(吊持)された状態となっている。
また、シャフト部材74は、前記のようにサドルベース71に形成された貫通孔に嵌挿されることによってサドルベース71に支持されると共に、その上端縁においてサドルベース71に取り付けられたヘッド駆動機構72と連結されている。そして、シャフト部材74は、このヘッド駆動機構72によりC軸周り(シャフト部材74の中心軸線(C軸)周り)に回転駆動される。
このヘッド駆動機構72は、駆動源としてのサーボモータであるC軸モータM6と、該C軸モータM6の出力軸の回転をシャフト部材74のC軸周りの方向の回転へと変換する変換機構を含む駆動伝達部72aとから構成されている。なお、駆動伝達部72aにおける変換機構としては、ウォームギア機構やベベルギア機構等が用いられる。そして、駆動伝達部72aは、サドルベース71に支持されたシャフト部材74の上端縁に連結された軸部材(図示略)とC軸モータM6の出力軸とを上記変換機構により連結する構成となっている。
そして、この構成により、C軸モータM6を駆動することで、シャフト部材74がC軸周りで回転駆動され、その結果としてシャフト部材74に支持されたヘッド装置11がC軸周りで回転駆動される。
サドル駆動機構73は、サドルベース71に取り付けられた駆動源としてのサーボモータであるX軸モータM5と、該X軸モータM5の出力軸と連結されたピニオンギア73aと、クロスビーム62に取り付けられたラック73bとから構成される。より詳しくは、サドルベース71の側面におけるクロスビーム62と平行に延在する面の一方(図示の例では、前側の面)には、X軸モータM5が取り付けられている。一方でクロスビーム62を構成する一対の梁部材62a、62aのうちのサドルベース71における前記一方の側面側の梁部材62aには、その上面にクロスビーム62の長手方向に延在するかたちでラック73bが取り付けられている。そして、X軸モータM5の出力軸に固定されたピニオンギア73aがラックに噛合する構成となっている。
そして、この構成により、サドルベース71に取り付けられたX軸モータM5が駆動されることで、サドルベース71を含むサドル部7全体が左右方向(クロスビーム62の長手方向)に移動し、それに伴い、サドル部7に吊持されたヘッド装置11が左右方向へ移動する。
以上のような構成を有する本実施例の自動積層装置10において、ヘッド装置11及び支持機構12における各部6、7を駆動するための各モータM1〜M6は、図3に示すように、主制御装置である積層機制御装置13に接続されており、その積層機制御装置13によってその駆動が制御されるものとなっている。また、積層機制御装置13には入力器14が接続されている。この入力器14は、例えば、自動積層装置10に積層動作を開始させる際に操作され、積層機制御装置13に対しその開始の指令信号を出力する等を実行させるためのものである。
なお、その積層機制御装置13は、内蔵された記憶手段(メモリ(図示略))を有しており、その記憶手段には、積層動作等のための支持機構12やヘッド装置11における各モータM1〜M6の駆動等を制御するための動作プログラムが記憶されているものとする。また、その動作プログラムについては、例えば、外部のパソコン等で作成し、それを入力器14を介して記憶手段に転送する等によって記憶手段に記憶されるものとする。
そして、積層機制御装置13は、積層動作時において、その記憶手段に記憶された前記動作プログラムに従って各モータM1〜M6を駆動する。それにより、各モータM1〜M6は、前記動作プログラムに従った動作態様で順次動作するようにその駆動が制御され、その結果として、支持機構12によるヘッド装置11の動作及びヘッド装置11における各部の動作が実行される。因みに、ヘッド装置11の動作及びヘッド装置11の各部の動作は、以下のように実行される。
ヘッド装置11を前後方向(図1におけるY軸方向)へ移動させる場合には、積層機制御装置13は、ガントリ部6のスライド駆動機構64における左右の各Y軸モータM4を、両モータM4、M4の出力軸がその移動方向に応じた回転方向で、且つ、その移動量に応じた回転量だけ同時に回転するように駆動する。それにより、各Y軸モータM4が同期した状態で駆動され、前記したようにクロスビーム62を含むガントリ部6全体が前後方向へ移動する。そして、その結果として、ガントリ部6におけるクロスビーム62に対しサドル部7を介して支持されたヘッド装置11が前後方向へ移動する。
また、ヘッド装置11を左右方向(図1におけるX軸方向)へ移動させる場合には、積層機制御装置13は、サドル部7のサドル駆動機構73におけるX軸モータM5を、該モータM5の出力軸がその移動方向に応じた回転方向で、且つ、その移動量に応じた回転量だけ回転するように駆動する。それにより、前記したようにサドル部7全体が左右方向へ移動し、そして、その結果として、サドル部7を介して支持されたヘッド装置11が左右方向へ移動する。
なお、ヘッド装置11を斜め方向へ移動させる場合には、積層機制御装置13は、ガントリ部6のスライド駆動機構64における左右の各Y軸モータM4の出力軸と、サドル部7のサドル駆動機構73におけるX軸モータM5の出力軸とを、その斜め方向への移動量に応じた回転量、すなわち、斜め方向に対応する前後方向及び左右方向への移動量に応じた回転量だけ同期した状態で回転するように駆動する。それにより、ガントリ部6の前後方向への移動とサドル部7の左右方向への移動とが同期した状態で行われる。そして、その結果として、ガントリ部6におけるクロスビーム62に対しサドル部7を介して支持されたヘッド装置11が斜め方向へ移動する。
また、ヘッド装置11をC軸周りへ回転させる場合には、積層機制御装置13は、サドル部7のヘッド駆動機構72におけるC軸モータM6を、該モータM6の出力軸の回転方向及び回転量についてヘッド装置11の回転方向及び回転角度(回転量)に応じた分だけ回転するように駆動する。それにより、前記したようにシャフト部材74がC軸周りに回転し、その結果として、シャフト部材74によって支持(吊持)されたヘッド装置11がC軸周りに回転する。
そして、ヘッド装置11を幅方向(水平方向において積層方向に対し直交する方向)へ移動させる場合について、積層方向がY軸方向に平行な方向ならば、積層機制御装置13は、X軸モータM5を駆動して、ヘッド装置11をX軸方向へ移動させる。また、積層方向がX軸方向に平行な方向ならば、積層機制御装置13は、各Y軸モータM4を駆動して、ヘッド装置11をY軸方向へ移動させる。また、積層方向が斜め方向ならば、積層機制御装置13は、各Y軸モータM4及びX軸モータM5を同期した状態で駆動して、ヘッド装置11をその斜め方向に対し直交する方向へ移動させる。
さらに、積層機制御装置13は、積層動作時、すなわち、ヘッド装置11が積層方向へ移動する過程において、シート供給部2の送出駆動機構22における送出モータM1を、原反ロール21(送出軸11c)がヘッド装置11の移動速度に応じた速度で回転するように駆動する。より詳しくは、積層機制御装置13には、前記した巻径センサ11nからの巻径信号が入力されるように巻径センサ11nが接続されており、積層機制御装置13は、その巻径センサ11nからの巻径信号に基づいて求められた原反ロール21の巻径と、前記動作プログラムに設定されたヘッド装置11の移動速度とに基づいて基本速度を求め、その基本速度に基づく回転速度で送出モータM1を駆動する。
なお、積層機制御装置13には、図3に示すように、前記したテンションロール11eを介してプリプレグシート15の張力を検出するために設けられたロードセル11fが接続されており、このロードセル11fからプリプレグシート15の張力に応じた荷重信号が入力されるものとなっている。そして、積層機制御装置13は、そのロードセル11fからの荷重信号に基づいてプリプレグシート15の張力を検出し、前述のようにその張力の検出値と目標の張力値とに基づいて前記基本速度を補正し、その補正された基本速度に従って送出モータM1を駆動する。これにより、プリプレグシート15は、積層動作において、ヘッド装置11の移動速度に応じた送り出し量であって、張力が目標の張力値に維持されるような送り出し量で原反ロール21から送り出される。
また、積層機制御装置13は、積層動作の開始時、又は積層動作時以外のヘッド装置11の移動開始時において、積層部3の圧接駆動機構32における積層モータM3を駆動し、積層ヘッド31を上下方向(図1、2におけるZ軸方向)へ移動させる。
この積層ヘッド31の上下方向への移動について、下方向への移動については、積層開始時において積層ヘッド31によりプリプレグシート15の端部を被積層面17a上へ圧接状態とするために、積層ヘッド31をプリプレグシート15が被積層面17a上に圧接される位置(以下、「圧接位置」とも言う。)まで移動(下降)させる動作である。なお、積層機制御装置13は、積層ヘッド31が前記圧接位置にある状態で、積層モータM3をトルク制御することによりプリプレグシート15の端部を被積層面17a上へ圧接する力を一定の値に維持する。また、積層ヘッド31の上方向への移動については、例えば、次の積層動作のための積層位置の始点へのヘッド装置11の移動開始時において、積層ヘッド31を被積層面17aから離間した位置(以下、「待避位置」とも言う。)へ移動(上昇)させる動作である。
さらに、積層機制御装置13は、シート巻取部4の巻取駆動機構42における巻取モータM2をトルク制御によって駆動する。それにより、前記したように巻取ロール41が、プリプレグ15aから剥離された剥離紙15bを、その張力が一定に保たれた状態で巻き取る。
その上で、積層機制御装置13が、以上で述べたヘッド装置11の動作及びヘッド装置11の各部の動作が前記動作プログラムに従って順次実行されるように各モータM1〜M6を駆動することにより、積層動作等が実行される。具体的には、以下の(1)〜(8)の手順で積層動作等が実行されるものであり、その手順が前記動作プログラムに設定されている。
(1)作業者が入力器14において積層を開始する操作を行うと、積層機制御装置13は、先ずは、前記動作プログラムに従ってモータM4及び/又はM5を駆動し、待機位置(現在位置)から積層位置の始点へ向けてヘッド装置11を移動させる。より詳しくは、積層機制御装置13は、積層ヘッド31を待避位置に移動させた(上方に待機させた)状態で、ヘッド装置11が積層位置の始点へ移動するように各Y軸モータM4及び/又はX軸モータM5を駆動する。それにより、ヘッド装置11は、前後方向及び/又は左右方向へ移動し、積層位置の始点へ移動する。
(2)ヘッド装置11が積層位置の始点に到着すると、積層機制御装置13は、ヘッド装置11の向き(進行方向)を積層方向と一致させるために、C軸モータM5を駆動する。それにより、ヘッド装置11は、サドル部7の前記シャフト部材74の中心軸の軸線周り(C軸周り)に回転し、その向き(進行方向)が積層方向と一致した状態となる。なお、ヘッド装置11の回転角度については、積層位置の始点へ向けた移動時におけるヘッド装置11の向き(現在角度)と前記動作プログラムに設定された次の積層動作の積層方向とに基づいて求められる。
(3)積層位置の始点において、積層機制御装置13は、積層ヘッド31を前記圧接位置へ向けて移動させるために、積層モータM3を駆動する。それにより、積層ヘッド31は、前記圧接位置へ向けて下方へ移動し、前記圧接位置に達することによってプリプレグシート15の端部を被積層面17a上へ圧接した状態とする。
(4)積層ヘッド31の圧接位置への移動が完了した時点において、積層機制御装置13は、ロードセル11fを介してプリプレグシート15の張力を検出する。そして、その検出値が目標の張力値となっていない場合には、送出モータM1を駆動して原反ロール21を回転させる。具体的には、プリプレグシート15の張力の検出値が目標の張力値よりも高い場合には、プリプレグシート15を送り出す方向に送出モータM1を駆動し、張力の検出値が目標の張力値よりも低い場合には、プリプレグシート15を巻き戻す方向に送出モータM1を駆動する。
(5)前記(4)の後、積層機制御装置13は、積層モータM3をトルク制御で制御して積層ヘッド31によるプリプレグシート15の端部の被積層面17a上への圧接状態を維持しつつ、ヘッド装置11を積層方向へ移動させるように各Y軸モータM4及び/又はX軸モータM5を駆動すると共に、前記のように送出モータM1を駆動する。それにより、原反ロール21からプリプレグシート15が送り出されつつ、ヘッド装置11(積層ヘッド31)の移動に伴ってプリプレグ15aを被積層面17a上へ積層する積層動作が実行される。また、この積層動作の過程において、積層機制御装置13は、積層動作に伴ってプリプレグ15aから剥離される剥離紙15bが一定の張力を保った状態で巻き取られるように、巻取モータM2を駆動している。なお、積層方向への移動のための各モータM4、M5の駆動については前述の通りである。また、前記のように、積層動作の過程においては、原反ロール21から送り出されるプリプレグシート15の張力は、目標とする張力に維持されている。
(6)そして、前記動作プログラムで設定されている長さのプリプレグ15aが積層される位置(積層位置の終点)に到達した時点でヘッド装置11を積層方向へ移動させるために駆動されているモータの駆動が停止される。また、ヘッド装置11がその積層位置の終点に到達する手前の位置で、積層機制御装置13は、ヘッド装置11における前記カッタ11gを駆動する。それにより、プリプレグシート15におけるプリプレグ15aがカッタ11gによって切断される。なお、前記の手前の位置とは、積層位置の終点に対し、ヘッド装置11のプリプレグシート15の経路におけるカッタ11gから積層ヘッド31の下端部までの距離だけ積層方向において離間した位置である。そして、そのような手前の位置でプリプレグ15aが切断されることにより、ヘッド装置11(積層ヘッド31)が積層位置の終点に到達した時点で、積層位置の終点とプリプレグシート15(プリプレグ15a)の端部(切断端)とが一致した状態となる。
(7)ヘッド装置11が積層位置の終点に到達すると、積層機制御装置13は、前記のようにヘッド装置11を積層方向へ移動させるために駆動されているモータの駆動を停止してヘッド装置11の移動を停止させると共に、積層モータM3を駆動して積層ヘッド31を待避位置へ上昇させる。その後、前記(1)と同様に、次の積層動作の積層位置の始点へ向けてヘッド装置11を移動させるために、各Y軸モータM4及び/又はX軸モータM5を駆動する。
(8)そして、以上のような積層機制御装置13による各モータM1〜M6の駆動が繰り返されることにより、被積層面17a上にプリプレグ15aを積層する積層動作が行われる。但し、今回の積層動作の積層方向と次の積層動作の積層方向とが同じ方向である場合は、前記(2)は省略される。
以下では、前記で説明した自動積層装置10による積層動作の過程において、原反ロール21から送り出されたプリプレグシート15(プリプレグ15a)の内部応力に起因して発生するプリプレグシート15の幅方向における位置ずれに関し、その位置ずれを解消するために実行されるプリプレグシート15の幅方向に関する位置の補正方法について、その各工程を図4〜7に基づいて以下の[1]〜[8]の順番に説明する。なお各図の(b)では、原反ロール21及び巻取ロール41の幅方向における両側縁をそれぞれ結ぶ直線が破線L1として示されており、この破線L1はプリプレグシート15の幅方向における位置ずれが無い場合のプリプレグシート15及び剥離紙15bの幅方向における両側縁の位置である。また、この破線L1に対して幅方向にずれた位置にある破線L2は、プリプレグシート15の幅方向における位置ずれが発生した場合の積層ヘッド31の位置におけるプリプレグシート15の幅方向における両側縁の位置である。さらに、破線L1と破線L2との間の幅方向における距離Δは、発生した位置ずれの大きさを表すものである。
[1]第1の工程として、先ずは、前記した積層動作の手順(1)または手順(7)によりヘッド装置11を積層位置の始点P1へ移動させると共に、前記手順(2)により、図4に示すように、ヘッド装置11の向き(進行方向)を積層方向と一致させる。それにより、幅方向に関し原反ロール15の位置を積層位置に一致させた状態とする。
なお、プリプレグシート15の幅方向における位置ずれが発生している場合には、図4(b)に示すように、この第1の工程の結果として幅方向に関し積層位置と原反ロール21の位置とを一致させた状態で、原反ロール21の幅方向に関する端縁の位置(破線L1)とプリプレグシート15の両端縁の位置(破線L2)とが一致しない(幅方向における距離Δずれた)状態となる。
[2]次に、第2の工程として、積層機制御装置13は、エッジセンサ11iから出力された検出信号に基づいてプリプレグシート15の一方の側縁の位置(以下、単に「側縁位置」とも言う。)を検出し、その側縁位置の積層位置(積層位置における幅方向の側縁の位置)に対する偏差を求める。
より詳しくは、エッジセンサ11iは、受光器11kによる受光量に応じた検出信号を積層機制御装置13に対し出力しており、積層機制御装置13は、そのエッジセンサ11iからの検出信号に基づいて前記側縁位置を検出する。すなわち、前述の通り、前記側縁位置が変化すると受光器11kで受光される受光量も変化するため、積層機制御装置13は、前記検出信号によって表される前記受光量によって前記側縁位置を検出する。
そして、積層機制御装置13は、その検出結果に基づいて前記側縁位置の積層位置に対する変化の有無、すなわち、幅方向におけるプリプレグシート15と積層位置との間の位置ずれの発生の有無を判別し、その位置ずれが発生したと判断した場合には、積層機制御装置13は、前記受光量の変化度合い(変化量)に基づき、前記側縁位置と積層位置との間の偏差について、その偏差の方向、つまり、積層位置に対し前記側縁位置がずれた方向(以下、「偏差方向」とも言う。)、及びその偏差の大きさ、つまり、幅方向に関する前記側縁位置と積層位置との間の距離Δ(以下、「偏差量Δ」とも言う。)を求める。
具体的には、偏差方向については、前記側縁位置が、図4(b)に示すように幅方向に関し図面左側(左方向)へずれた(変化した)場合、すなわち、偏差方向が左方向の場合にはエッジセンサ11iの受光量が増え、また、前記側縁位置が幅方向に関し図面右側(右方向)へずれた(変化した)場合、すなわち、偏差方向が右方向の場合にはエッジセンサ11iの受光量は減るため、積層機制御装置13は、その受光量の増減に基づいて偏差方向を求める。
また、偏差量Δ(図4(b)に示す距離Δ)については、受光量の増減に比例して変化するものであり、前記側縁位置が左方向へより大きくずれる(変化する)ほどその距離(ずれ量)に比例して受光量は増加し、また、前記側縁位置が右方向へより大きくずれる(変化する)ほどその距離(ずれ量)に比例して受光量は減少するため、本実施例では、積層機制御装置13には、この受光量の変化量と偏差量Δとの比例的な関係が数式や対比表等のかたちで予め設定されており、積層機制御装置13は、この数式や対比表等を用いることにより受光量の変化量から偏差量Δを求めるものとなっている。
なお、この第2の工程において、積層機制御装置13は、前記側縁位置を検出した結果として、前記側縁位置が変化していない、すなわち、プリプレグシート15と積層位置との間に位置ずれが発生していないと判断した場合には、以下で説明する「第3の工程」以降の工程は行わず、積層動作(前記した積層動作の手順(3)以降の動作)を行う。
[3]第3の工程として、積層機制御装置13は、前記第2の工程で求めた偏差方向及び偏差量Δに基づいて、前記偏差を解消する幅方向、すなわち、図5(b)に示すように、偏差方向とは反対の方向に、偏差量Δと同じ移動量だけヘッド装置11を移動させるように各モータを駆動する。それにより、幅方向に関し前記側縁位置と積層位置とが一致した状態となる。
具体的には、積層機制御装置13は、積層方向と直交する方向である幅方向にヘッド装置11を移動させるべく、前記動作プログラムに設定された積層方向に応じて各Y軸モータM4及び/又はX軸モータM5を駆動すると共に、そのモータの駆動による幅方向へのヘッド装置11の移動量が偏差量Δと同じとなるように、駆動対象のモータの駆動量(回転量)を制御する。これにより、前記第2の工程で求めた偏差方向が左方向の場合には右方向へ、また、偏差方向が右方向の場合には左方向へ、偏差量Δと同じ移動量だけヘッド装置11が移動する。
このようにして、ヘッド装置11を前記偏差を解消する方向へ移動させることにより、前記側縁位置と積層位置とが一致した状態、すなわち、プリプレグシート15と積層位置とが幅方向において位置が一致した状態となる。但し、このヘッド装置11の移動により、ヘッド装置11(原反ロール21)の幅方向における位置については、図5(b)に示すように積層位置に対し前記偏差量Δだけ偏差方向とは反対の方向にずれた位置となる。
[4]第4の工程として、積層機制御装置13は、前記第3の工程の後に積層ヘッド31を前記圧接位置(下方)へ向けて移動させるように、積層モータM3を駆動する。そして、図6(a)に示すように、積層ヘッド31が前記圧接位置に達することにより、プリプレグシート15の端部が被積層面17a上に圧接された状態となる。これにより、プリプレグシート15は、その端部の位置を積層方向及び幅方向に関し積層位置の始点P1に一致させたかたちで、被積層面17a上に圧接された状態となる。
[5]本発明では、前記第4の工程に次いで後述の第5の工程が行われるものであるが、本実施例では、その第4の工程と第5の工程との間において、プリプレグシート15の張力を低下させて、プリプレグシート15の端部と積層ヘッド31との間で生じている互いを圧接させる力、すなわち、圧接力を低下させる張力低下工程が行われるものとなっている。なお、この張力低下工程については、前記圧接力を低下させることによって大きな力を加えることなくヘッド装置11を幅方向へ移動させることを可能とすることにより、第5の工程におけるヘッド装置11の位置合わせを容易とすることを目的としたものである。
この張力低下工程について、本実施例では、原反ロール21からプリプレグシート15を送り出すように送出モータM1を駆動することによって行われる。具体的には、前記動作プログラムにはこの張力低下工程で原反ロール21から送り出されるプリプレグシート15の送り出し長さ(送り出し量)が設定されており、積層機制御装置13は、この送り出し長さと巻径センサ11nによって検出された原反ロール21の現在の巻径とに基づいて送出モータM1の駆動量を求めると共に、その求めた駆動量だけ送出モータM1をプリプレグシート15を送り出す方向に駆動する。これにより、この送り出し長さのプリプレグシート15が原反ロール21から送り出され、プリプレグシート15の張力を低下させた状態となる。
なお、送出モータM1の駆動制御については、上記に限らず、プリプレグシート15の張力が所定の張力値となるように送出モータM1を駆動制御するものとしてもよい。具体的には、積層機制御装置13は、プリプレグシート15を送り出す方向に送出モータM1を駆動すると共に、テンションロール11eを介してプリプレグシート15の張力を検出(監視)し、その張力が前記所定の張力値まで低下したときに送出モータM1の駆動を停止するものとすればよい。
[6]第5の工程として、前記張力低下工程によってプリプレグシート15の張力を低下させた状態で、ヘッド装置11(原反ロール21)の位置を再び積層位置に一致させた状態とすべく、積層機制御装置13は、前記第3の工程においてヘッド装置11を移動させた方向とは反対の方向、すなわち、前記偏差方向へ前記偏差量Δ(前記第3の工程における移動量)だけヘッド装置11を移動させるように各モータを駆動する。
具体的には、積層機制御装置13は、前記偏差量Δと同じ移動量だけヘッド装置11を前記偏差方向へ移動させるように、前記第3の工程で駆動した駆動対象のモータ(各Y軸モータM4及び/又はX軸モータM5)を、その出力軸の回転が前記第3の工程と逆方向となるように駆動すると共に、ヘッド装置11の移動量が前記第3の工程と同じ移動量となるように、その駆動対象のモータの駆動量(回転量)を制御する。これにより、前記第3の工程においてヘッド装置11を右方向へ移動させた場合には図7(b)に示すように左方向へ、また、前記第3の工程においてヘッド装置11を左方向へ移動させた場合には右方向へ、前記偏差量Δと同じ移動量だけヘッド装置11が移動する。
なお、この第5の工程では、プリプレグシート15の端部を積層ヘッド31により被積層面17a上に圧接させた状態でヘッド装置11を幅方向へ移動させるものであるが、このヘッド装置11の移動によってプリプレグシート15の端部の位置が幅方向に変化する位置ずれが生じることはない。より詳しくは、以下の通り。
先ず、前記第4の工程によって、積層ヘッド31によりプリプレグシート15の端部を被積層面17a上に圧接させた状態とすることにより、プリプレグシート15の端部は、被積層面17aと積層ヘッド31とにより狭持された状態となり、積層位置の始点P1で保持された状態となる。そして、その状態において、第5の工程では、ヘッド装置11を幅方向に移動させるものであるが、その移動に伴い、積層ヘッド31はプリプレグシート15(剥離紙15b)上を摺動することになる。
しかし、その摺動に伴い、プリプレグシート15の端部が積層ヘッド31に連れ立つかたちで変位することはない。何故なら、一般的にプリプレグシート15の剥離紙15bは表面が滑らかなものであるため、積層ヘッド31と剥離紙15bとの間の摩擦係数が小さく、前記移動に伴って生じる積層ヘッド31と剥離紙15bとの間の摩擦抵抗は小さい。しかも、この第5の工程に先立つ前記張力低下工程によって積層ヘッド31と剥離紙15bとの間の前記圧接力が低下されているため、この摩擦抵抗はさらに小さいものとなっている。そして、前記のようにプリプレグシート15の端部は被積層面17aと積層ヘッド31とで狭持されて保持されており、また、プリプレグ15a自体が粘性を有するため、これらによる保持力は、積層ヘッド31の移動に伴って前記摩擦抵抗によりプリプレグシート15に作用する移動方向の力よりも大きいものとなっている。従って、前記のヘッド装置11(積層ヘッド31)の移動によってプリプレグシート15の端部が変位する(位置ずれが生じる)ことがない。
また、前記張力低下工程により、前記のように積層ヘッド31とプリプレグシート15との間の前記圧接力が低下されているため、この第5の工程におけるヘッド装置11の幅方向への移動を、大きな力を加えることなくスムースに行わせることができる。
そして、この第5の工程により、幅方向に関しプリプレグシート15の端部の位置(前記側縁位置)を積層位置に一致させた状態を維持しつつ、ヘッド装置11の位置が再び積層位置と一致した位置となる。これにより、原反ロール21の位置が積層位置に一致した状態において、前記側縁位置が積層位置に一致した状態、すなわち、プリプレグシート15が積層位置に対しずれた状態が解消(補正)された状態となる。
[7]前記したように、本実施例では、前記張力低下工程によってプリプレグシート15の張力を低下させており、このため、積層動作の開始に向けて、前記第5の工程の後にプリプレグシート15の張力を前記第4の工程までの状態に復帰(上昇)させる必要があり、そのために、張力復帰工程が行われるものとなっている。
この張力復帰工程について、本実施例では、前記張力低下工程で送り出したプリプレグシート15を再び原反ロール21に巻き戻すように送出モータM1を駆動することによって行われる。具体的には、積層機制御装置13は、前記送り出し長さと同じ長さのプリプレグシート15を原反ロール21に巻き戻すように、送出モータM1をその出力軸の回転が前記張力低下工程と逆方向に、前記張力低下工程で求めた駆動量だけ駆動する。これにより、前記送り出し長さと同じ長さのプリプレグシート15が原反ロール21に巻き戻され、プリプレグシート15の張力が前記第4の工程までの状態に復帰する。
なお、前記張力低下工程においてプリプレグシート15の張力を監視することによって送出モータM1の駆動制御を行った場合には、この張力復帰工程においても、積層機制御装置13は、プリプレグシート15の張力が前記プログラムに予め設定されている積層動作時における張力値となるようにプリプレグシート15の張力を検出(監視)しながら送出モータM1を駆動するものとすればよい。因みに、この場合には、積層機制御装置13は、前記張力低下工程における送出モータM1の駆動量(回転量)を記憶しておき、この記憶した駆動量(回転量)だけ送出モータM1を前記張力低下工程とは逆方向に駆動するものとしてもよい。
[8]前記[1]〜[7]の工程により、積層位置の始点P1におけるプリプレグシート15の幅方向に対する前記偏差(位置ずれ)が解消される。そして、積層機制御装置13は、前記した積層動作の手順(5)の工程を行うことにより積層動作を開始する。
なお、本発明については、以上で説明した実施例(前記実施例)に限定されるものではなく、以下のような変形した実施形態でも実施が可能である。
(1)前記実施例では、本発明が適用される自動積層装置10について、その支持機構12を、作業テーブル17の左右に立設された一対のコラム61、61間にヘッド装置11が支持(吊持)される門型で構成されたものとしたが、本発明が適用される自動積層装置10は、そのような門型の支持機構12を備えたものに限らず、その支持機構12が以下の1)、2)のように構成されたものであってもよい。
1)例えば、ヘッド装置11を支持する支持機構12を、片持ち支持、すなわち、作業テーブル17の一方の側に立設されたコラム61から他方の側へ向けて左右方向に沿って延びるアーム(前記実施例のクロスビーム62に対応)に対し、サドル部7を介してヘッド装置11が支持(吊持)される構成としてもよい。
2)また、本発明が適用される自動積層装置10については、前記実施例のように3方向(前後、左右、斜め方向)への積層が可能なものに限らず、1方向(例えば前後方向)のみで行われるものであってもよい。従って、この場合における積層方向へのヘッド装置11の移動を実現するための支持機構12としては、以下のような構成であってもよい。
例えば、前記実施例や前記1)のように、ヘッド装置11が支持機構12におけるクロスビーム62(アーム)に対しサドル部7を介して支持(吊持)される構成において、サドル部7がヘッド装置11を回転不能に支持する構成としてもよいし、また、作業テーブル17の上方に、積層方向に延在するように固定配置されたレールが設けられると共に、そのレールに対しレールの延在方向に沿って移動可能なキャリア(前記実施例におけるサドル部7に対応)を設け、該キャリアにヘッド装置11が支持(吊持)されて、キャリアがレールに沿って移動するように駆動されることにより、ヘッド装置11が積層方向に移動する構成としてもよい。なお、この場合は、固定配置されたレールとキャリアとの組み合わせが、本発明における支持機構に相当する。
このように、本発明の自動積層装置においては、支持機構は、ヘッド装置11を直接的に支持するキャリア(サドル部7)が回転可能にヘッド装置11を支持するものに限らず、また、キャリアを支持する梁部材(クロスビーム62、アーム、レール)自体が移動可能に設けられるものにも限らない。
(2)前記実施例では、積層ヘッド31を上下方向へ移動させるための構成として、ヘッド装置11が圧接駆動機構32を備えると共に、その圧接駆動機構32が駆動変換機構33としてボールねじ機構を用いるものとしたが、本発明が適用される自動積層装置においては、積層ヘッド31を上下方向へ移動させる構成については前記実施例のものに限らず、以下のような構成としてもよい。
例えば、駆動変換機構33が、例えばラックピニオン機構で構成されるものとしてもよく、また、圧接駆動機構32における駆動源を前記実施例の積層モータM3に代えて直動式のアクチュエータ(例えば、リニアモータ)とし、駆動変換機構33を用いずにアクチュエータが積層ヘッド31を直接的に駆動する構成としてもよい。
さらには、圧接駆動機構32を備えてヘッド装置11内で支持フレーム11aに対し積層ヘッド31が上下動される構成に限らず、ヘッド装置11内における積層ヘッド31の上下位置は固定とし、ヘッド装置11自体が支持機構12に対し上下方向に移動可能に構成され、ヘッド装置11自体が上下動することによって積層ヘッド31を上下方向へ移動させる構成としてもよい。
この場合は、具体的には、例えば、前記実施例の支持機構12の代わりに図8に示すように、支持機構12Aとして、サドル部7Aがヘッド装置11を左右方向、且つ、上下方向へ移動可能に支持(吊持)するものとすればよい。この場合におけるサドル部7Aは、クロスビーム62上を左右方向に移動するクロスサドル65と、該クロスサドル65の前面に形成された鉛直方向(上下方向)に延びる一対のサドルレール65a、65aに嵌合するかたちで設けられたサドルコラム66とから構成されており、さらに該サドルコラム66はヘッド装置11をシャフト部材74を介してC軸周りに回転可能に支持(吊持)している。なお、この場合における積層ヘッド31は、ヘッド装置11内において固定されるものとなる。そして、この構成において、サドルコラム66を図示しない駆動機構によって上下方向へ移動させることにより、ヘッド装置11が積層ヘッド31と共に上下方向へ移動されるものとなる。
(3)前記実施例では、前記張力低下工程及び前記張力復帰工程について、原反ロール21を回転駆動することによってプリプレグシート15の張力を変化させるものとしたが、本発明においては、プリプレグシート15の張力を変化させる構成については前記実施例のものに限らず、以下の構成としてもよい。
例えば、原反ロール21と積層ヘッド31との間に、プリプレグシート15をその経路が屈曲するようなかたちで案内するガイドロールを設け、このガイドロールの位置を変更して原反ロール21と積層ヘッド31との間のプリプレグシート15の経路長を変更することによってプリプレグシート15の張力を変化させる構成としてもよい。なお、この例の場合は、前記実施例におけるテンションロール11eが上記ガイドロールのように機能する構成としてもよい。
また、原反ロール21が上下方向(または前後方向)においてその位置を変更可能に設けられると共に、その原反ロール21の位置を変更する駆動機構を備える構成とし、原反ロール21の位置を変更することにより、プリプレグシート15の張力を変化させる構成としてもよい。この場合でも、原反ロール21の位置を変更することによって原反ロール21と積層ヘッド31との間のプリプレグシート15の経路長が変更されるため、それによってプリプレグシート15の張力が変化するものとなる。
(4)前記実施例では、前記第5の工程に先立って前記張力低下工程が行われており、プリプレグシート15の張力を低下させて積層ヘッド31とプリプレグシート15との間の前記圧接力を低下させることにより、前記第5の工程において、大きな力を加えることなくヘッド装置11が幅方向へ移動可能となるようにしている。しかし、本発明においては、前記張力低下工程とそれに伴って低下させたプリプレグシート15の張力を復帰(上昇)させる前記張力復帰工程とを省略することができる。
具体的には、ヘッド装置11を幅方向へ移動させる機構(前記実施例のサドル駆動機構73)における駆動源(X軸モータM5)の出力が十分に大きく、且つ、プリプレグシート15(プリプレグ15a)の前記保持力が前記第5の工程におけるヘッド装置11の幅方向への移動に伴ってプリプレグシート15に作用する移動方向の力より大きい場合には、前記第5の工程においてプリプレグシート15の端部が積層ヘッド31に連れ立つかたちで変位することがないため、前記張力低下工程を省略することができ、それに伴って前記張力復帰工程を省略することができる。
(5)前記実施例では、前記第4の工程によりプリプレグシート15の端部を被積層面17a上へ圧接させた状態、すなわち、プリプレグシート15の端部のみを被積層面17a上に積層させた状態で前記第5の工程によるヘッド装置11の幅方向への移動を行うものとしたが、本発明においては、そのようなものに限らず、前記第5の工程に先立ってプリプレグ15aを若干の所定長さ(例えば、50mm程度)だけ被積層面17a上に積層するものとしてもよい。
具体的には、前記実施例の場合では、前記第4の工程の後、前記張力低下工程に先立ち、ヘッド装置11を積層方向へ移動させてプリプレグ15aが所定長さだけ被積層面17a上に積層された状態とし、その状態で前記張力低下工程及び前記第5の工程が行われるものとなる。
このように、前記第5の工程によるヘッド装置11の幅方向への移動に先立って所定長さ(または所定の面積)のプリプレグ15aを被積層面17a上へ積層することにより、プリプレグ15aの被積層面17aに対する貼付面積が大きくなり、その分、プリプレグ15a(プリプレグシート15)自体の粘性による前記保持力が大きくなる。そのため、例えば、前記第5の工程時における積層ヘッド31がプリプレグシート15に作用させる力を弱めることができ、前記張力低下工程と合わせ、前記圧接力をさらに低下させることができる。そして、それにより前記第5の工程におけるヘッド装置11の移動及び位置合わせをより容易なものとすることができる。
(6)以上では、ヘッド装置11を1つのみ有する自動積層装置10について説明したが、本発明が適用される自動積層装置は、そのようなものに限らず、前後方向に複数のヘッド装置11とその支持機構12とを有するものとしてもよい。そして、その場合は、各ヘッド装置11について本発明による積層位置の補正が行われるものとすればよい。
なお本発明は、上記実施例等に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
10 自動積載装置
11 ヘッド装置
11a 支持フレーム
11b 支持板
11c 送出軸
11d 巻取軸
11e テンションロール
11f ロードセル
11g カッタ
11h 刃部
11i エッジセンサ
11j 投光器
11k 受光器
11n 巻径センサ
12 支持機構
12a サイドレール
12b ガイドレール
13 積層機制御装置
14 入力器
15 プリプレグシート
15a プリプレグ
15b 剥離紙
17 作業テーブル
17a 被積層面
2 シート供給部
21 原反ロール
21a 貫通孔
22送出駆動機構
M1送出モータ
23駆動伝達機構
23aギア列
3 積層部
31 積層ヘッド
32 圧接駆動機構
M3 積層モータ
33 駆動変換機構
33a ねじ軸
33b ナットブラケット
33c リニアレール
4 シート巻取部
41 巻取ロール
41a 貫通孔
42 巻取駆動機構
M2 巻取モータ
43 駆動伝達機構
43a ギア列
6 ガントリ部
61 コラム
62 クロスビーム
62a 梁部材
63 スライドベース
64 スライド駆動機構
M4 Y軸モータ
64a ピニオンギア
64b ラック
65 クロスサドル
65a サドルレール
66 サドルコラム
7、7A サドル部
71 サドルベース
72 ヘッド駆動機構
M6 C軸モータ
72a 駆動伝達部
73 サドル駆動機構
M5 X軸モータ
73a ピニオンギア
73b ラック
73c クロスレール
74 シャフト部材
Δ 偏差量
P1 積層位置の始点
L1 破線(位置ずれが無い場合のプリプレグシート等の幅方向における両側縁の位置)
L2 破線(位置ずれが発生した場合の積層ヘッドの位置におけるプリプレグシートの幅方向における両側縁の位置)

Claims (3)

  1. シート状のプリプレグと該プリプレグの一方の面に貼着された剥離紙とからなる長尺のプリプレグシートを巻回した原反ロールが搭載されると共に該原反ロールから前記プリプレグシートを供給するシート供給部、該シート供給部より供給された前記プリプレグシートを積層ヘッドによって被積層面上に圧接させることにより前記プリプレグを被積層面上に積層する積層部、及び積層に伴って前記プリプレグから剥離された前記剥離紙を巻き取るシート巻取部を含むヘッド装置と、
    該ヘッド装置を支持すると共に前記ヘッド装置を少なくとも前記プリプレグの積層方向並びに前記プリプレグシートの幅方向に移動させる機構を有する支持機構と
    を備えた自動積層装置による積層動作開始時における前記プリプレグシートの幅方向に関する位置の補正方法であって、
    前記原反ロールから送り出される前記プリプレグシートの端部が前記積層ヘッドの下方に位置すると共に前記プリプレグシートに対し所定の張力が付与された状態にある前記ヘッド装置を積層位置の始点まで移動させて幅方向に関し前記原反ロールの位置を積層位置に一致させた状態とする第1の工程と、
    幅方向に関し前記プリプレグシートの側縁の位置と前記積層位置との偏差を求める第2の工程と、
    前記偏差に相当する移動量で前記偏差を解消する幅方向に前記ヘッド装置を移動させて前記プリプレグシートの側縁の位置を幅方向において前記積層位置に一致させた状態とする第3の工程と、
    前記ヘッド装置又は前記積層ヘッドを下降させて前記プリプレグシートの端部が前記積層位置の始点における前記被積層面上に圧接された状態とする第4の工程と、
    前記ヘッド装置を幅方向に関し前記第3の工程における移動方向とは反対の方向へ同じ移動量だけ移動させて前記原反ロールの位置を幅方向において再び前記積層位置と一致させた状態とする第5の工程と
    を含むことを特徴とする自動積層装置における積層位置の補正方法。
  2. 前記第4の工程と前記第5の工程との間で、前記プリプレグシートの張力を低下させる張力低下工程と、
    前記第5の工程の後で、前記プリプレグシートに前記所定の張力が付与された状態に戻す張力復帰工程と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の自動積層装置における積層位置の補正方法。
  3. 前記張力低下工程は、前記原反ロールを前記プリプレグシートの送り出し方向に回転させる工程であって、前記張力復帰工程は、前記原反ロールを前記プリプレグシートの巻き戻し方向へ回転させる工程である
    ことを特徴とする請求項2記載の自動積層装置における積層位置の補正方法。
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