JP6312260B2 - 光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像素子の前面に配置される光学素子であって、特に、固体撮像素子を収納するパッケージの前面に取り付けられ、固体撮像素子を保護すると共に透光窓として使用されるカバーガラスや、固体撮像素子の視感度補正に用いられる近赤外線カットフィルタ等の光学素子に関する。
近年、CCDやCMOSなどの固体撮像素子を内蔵した撮像モジュールが携帯電話や情報携帯端末機器等に使用されている。このような撮像モジュールは、固体撮像素子を収容するセラミックや樹脂製の枡形のパッケージと、パッケージの周縁部に紫外線硬化型接着剤で固着され、固体撮像素子を封止するカバーガラスとを備えている。
また、一般に、固体撮像素子は近紫外域から近赤外域にわたる分光感度を有しているため、入射光の近赤外線部分をカットして人間の視感度に近くなるように補正する近赤外線カットフィルタを備えた撮像モジュールも実用に供されている。そして、撮像モジュール全体のサイズを小さくするため、カバーガラスと近赤外線カットフィルタの機能を複合化したカバーガラスも提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の近赤外線カットフィルタは、板状の透明基材(例えば、赤外線吸収ガラス)と、透明基材の一方面に形成された誘電体多層膜からなる紫外・赤外光反射膜と、透明基材の他方面に形成された反射防止膜とを有している。
また、このような近赤外線カットフィルタ等の光学部品を固体撮像素子の前面(つまり、光路中)に配置すると、近赤外線カットフィルタの側面等で反射した光が固体撮像素子の撮像面に入射することにより、フレアやゴースト等が発生するといった問題が生ずるため、特許文献1に記載の近赤外線カットフィルタにおいては、紫外・赤外光反射膜上にさらに枠状の遮光層(遮光膜)を形成し、ゴースト等の原因となる光の光路を遮断する対策が講じられている。
特開2013−068688号公報
このように、特許文献1に記載の近赤外線カットフィルタによれば、入射光の近赤外線部分をカットしつつ、ゴースト等の原因となる光の光路を遮断することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の近赤外線カットフィルタの遮光膜は、紫外・赤外光反射膜上に光硬化性樹脂を塗布したり、Cr等の黒色の金属を蒸着して形成されるため、透明基材との密着性を強くできず、使用される環境によっては剥離してしまうといった問題がある。
また、Cr等の黒色の金属を蒸着して遮光膜を形成すると、極めて薄い遮光膜を形成することができるが、一方で、遮光膜での反射を抑えることができず、遮光膜で反射した光がゴースト光となり、画質が劣化するといった問題も発生する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、透明基板との密着性が高い遮光膜を備え、かつ反射率が極めて低い遮光部を有する光学素子を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の光学素子は、固体撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学素子であって、固体撮像素子に向かう光が入射する入射面と、該入射面に入射した光が透過して固体撮像素子に向かって出射される出射面とを表裏に備える透明基板と、入射面及び出射面の少なくとも一方の面上にエッチングによって枠状に形成され、光の一部を遮光する遮光膜と、遮光膜と透明基板との間に形成され、エッチングのストッパとして機能するエッチングストッパ層と、遮光膜と遮光膜の開口部を覆うように形成された反射防止膜と、を備え、遮光膜の開口部の領域に入射する光を、反射を抑えながら透過させる透光部と、遮光膜の領域に入射する光を、反射を抑えながら遮光する遮光部と、が形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、遮光膜が透明基板上に直接形成されるため、遮光膜の密着性は極めて高いものとなる。また、遮光膜が反射防止膜によって覆われているため、遮光部での反射率は極めて低いものとなる。また、透明基板上にエッチングストッパ層が形成されているため、フォトリソグラフィ法や、スクリーン印刷等により形成したレジストによるパターンニング技術によって遮光部を形成した場合に、エッチングストッパ層によってエッチングがストップし、エッチング液によって透明基板の表面が削られることがない。従って、透明基板の表面が粗面化することはなく、透明基板の表面に入射する光の乱れを防止でき、固体撮像素子からは解像度の高い画像を得ることが可能となる。また、エッチングストッパ層によってエッチングを確実にストップさせることができるため、光学素子全体を比較的長時間に亘ってエッチング液に浸すことができ、エッチング残りがなく、エッジの綺麗な遮光部を形成することができる。
また、遮光膜は、少なくともCrを含む薄膜によって形成されるのが望ましい。また、この場合、遮光膜は、Crからなる第1の薄膜と、Crからなり、第1の薄膜と透明基板との間に形成された第2の薄膜と、Crからなり、第1の薄膜と反射防止膜との間に形成された第3の薄膜と、を備える構成とすることが望ましい。また、この場合、第3の薄膜は、反射防止膜と接し、膜厚が55〜63nmであることが望ましい。
また、透光部の面積が、固体撮像素子の受光面の面積よりも大きいことが望ましい。
また、光学素子は、固体撮像素子を収容するパッケージの前面に取り付けられるカバーガラスであることが望ましい。
また、透明基板は、近赤外線領域の波長の光を吸収する近赤外線吸収ガラスであることが望ましい。また、この場合、近赤外線吸収ガラスは、Cu2+を含有するフツリン酸塩系ガラス、又はCu2+を含有するリン酸塩系ガラスからなることが望ましい。このような構成によれば、固体撮像素子の分光感度が人間の視感度に近くなるように補正される。
また、エッチングストッパ層が、SiO、Al又はZrOの薄膜で形成されていることが望ましい。
また、光の参照波長をλとしたとき、エッチングストッパ層の光学膜厚が、略λ/2であることが望ましい。このような構成によれば、エッチングストッパ層が、反射防止膜の性能に影響を与えることがなく、反射防止膜の膜設計が容易となる。
また、エッチングストッパ層の物理膜厚が、透明基板の板厚に対して、0.3〜200.0ppmとなるように構成することができる。このような構成によれば、エッチングストッパ層の膜応力による透明基板の反りが抑えられる。
また、透明基板の板厚が、0.1〜1.0mmであり、エッチングストッパ層の物理膜厚が、0.3〜20.0nmであることが望ましい。
以上のように、本発明によれば、透明基板との密着性が高い遮光膜を備え、かつ反射率が極めて低い遮光部を有する光学素子が実現される。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラスの構成を説明する図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラスを搭載した固体撮像デバイスの構成を説明する縦断面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラスの遮光部の反射率の波長特性を示す図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラスの製造方法を示す流れ図である。 図5は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラスの変形例を示す図である。 図6は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラスの変形例を示す図である。 図7は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラスの変形例を示す図である。 図8は、本発明の第2の実施形態に係るカバーガラスの構成を説明する図である。 図9は、本発明の第2の実施形態に係るカバーガラスの製造方法を示す流れ図である。 図10は、本発明の第2の実施形態に係るカバーガラスの変形例を示す図である。 図11は、本発明の第2の実施形態に係るカバーガラスの変形例を示す図である。 図12は、本発明の第2の実施形態に係るカバーガラスの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラス100(光学素子)の構成を説明する図であり、図1(a)は、カバーガラス100の平面図であり、図1(b)は、縦断面図であり、図1(c)は、カバーガラス100上に形成される遮光膜105及び反射防止膜110の膜構成を説明する図である。また、図2は、本実施形態のカバーガラス100によって、固体撮像素子200のパッケージ300の開口部が封止された固体撮像デバイス1の構成を説明する縦断面図である。本実施形態のカバーガラス100は、固体撮像素子200を収納するパッケージ300の前面(つまり、開口部)に取り付けられ(図2)、固体撮像素子200を保護すると共に透光窓として使用される光学素子である。
図1に示すように、本実施形態のカバーガラス100は、矩形板状の外観を呈しており、ガラス基材101(透明基板)と、ガラス基材101上に形成された枠状の遮光膜105と、遮光膜105と遮光膜105の開口部を覆うように形成された反射防止膜110とから構成されている。なお、本実施形態においては、遮光膜105及び反射防止膜110が形成されたガラス基材101の一方面(図1(b)において上側の面)側が、カバーガラス100がパッケージ300に取り付けられたときに、固体撮像素子200に向かう光が入射する入射面101aとなっており、ガラス基材101の他方面(図1(b)において下側の面)側が、入射面101aに入射した光が出射する出射面101bとなっている。なお、カバーガラス100のサイズは、カバーガラス100が取り付けられるパッケージ300のサイズに応じて適宜設定されるが、本実施形態においては、6mm(横方向)×5mm(縦方向)に設定されている。
本実施形態のガラス基材101は、Cu2+を含有する赤外線吸収ガラス(Cu2+を含有するフツリン酸塩系ガラスまたはCu2+を含有するリン酸塩系ガラス)である。一般に、フツリン酸塩系ガラスは、優れた耐候性を有しており、ガラス中にCu2+を添加することで、可視光域の高い透過率を維持したまま近赤外線を吸収することができる。このため、ガラス基材101が固体撮像素子200に入射する入射光の光路中に配置されると、一種のローパスフィルタとして機能し、固体撮像素子200の分光感度が人間の視感度に近くなるように補正される。なお、本実施形態のガラス基材101に用いられるフツリン酸塩系ガラスは、公知のガラス組成を用いることができるが、特に、Li、アルカリ土類金属イオン(例えば、Ca2+、Ba2+など)、希土類元素イオン(Y3+やLa3+など)を含有する組成であることが好ましい。また、本実施形態のガラス基材101の厚みは、特に限定されないが、小型軽量化を図る観点から、0.1〜1.0mmの範囲が好ましい。
遮光膜105は、ガラス基材101上に蒸着されたCr(クロム)及びCr(酸化クロム)の多層膜(以下、Cr及びCrの多層膜を「Cr多層膜」ともいう。)であり、入射面101aに入射する入射光の一部を遮光し、ゴースト等の原因となる不要光を除去する機能を有している。遮光膜105は、ガラス基材101を平面視したときに、ガラス基材101の外形に沿って枠状に形成される。なお、本実施形態の遮光膜105(つまり、Cr多層膜)は、少なくとも波長420〜680nmの入射光を効率的に遮光するように設計されており、図1(c)に示すように、光学膜厚略λ/4(λは、参照波長:520nm)のCr薄膜105a、光学膜厚略λ/2のCr薄膜105b、光学膜厚略λ/4(物理膜厚:55〜63nm)のCr薄膜105cが、順にガラス基材101上に積層され、その後のフォトリソグラフィ法によって、遮光膜105のみパターンニングされて形成される(詳細は後述)。
反射防止膜110は、遮光膜105と遮光膜105の開口部を覆うように形成された光学薄膜であり、遮光膜105の開口部を通ってガラス基材101の入射面101aに入射する波長420〜680nmの入射光の反射を抑えると共に、遮光膜105に入射する波長420〜680nmの入射光の反射を抑える機能を有している。図1(c)に示すように、本実施形態の反射防止膜110は、光学膜厚略λ/4のAl薄膜110a、光学膜厚略λ/2のZrO薄膜110b、光学膜厚略λ/4のMgF薄膜110cから構成されており、各薄膜は、スパッタリング法や真空蒸着法等によって順に積層されて形成される。このように、Al薄膜110a、ZrO薄膜110b、MgF薄膜110cが順に遮光膜105上に形成されると、各薄膜の界面からの反射光と遮光膜105(具体的には、Cr薄膜105b及びCr薄膜105c)からの反射光とが互いに打ち消しあうように干渉するため、入射光の反射が抑えられる。また、Al薄膜110a、ZrO薄膜110b、MgF薄膜110cが順に遮光膜105の開口部に形成されると、各薄膜の界面からの反射光とガラス基材101の入射面101aからの反射光とが互いに打ち消しあうように干渉するため、入射光の反射が抑えられる。
そして、反射防止膜110が遮光膜105と遮光膜105の開口部を覆うように形成されると、図1に示すように、遮光膜105の開口部の領域には、入射する光を反射を抑えながら透過させる透光部Tが形成され、遮光膜105の領域には、入射する光を反射を抑えながら遮光する遮光部Sが形成される。そして、カバーガラス100に反射防止膜110を設けると、透光部Tでの反射が抑えられるため、固体撮像素子200において光の取り込み効率が上昇する。また、遮光部Sでの反射が抑えられるため、反射光に起因するゴースト光の発生も抑制される。
このように、本実施形態の反射防止膜110は、透光部Tに入射する波長420〜680nmの入射光の反射を抑える機能と、遮光部Sに入射する波長420〜680nmの入射光の反射を抑える機能とを併せ持つものであるが、ガラス基材101の屈折率と遮光膜105の屈折率とが異なるため、単に最適化した反射防止膜110と遮光膜105とを組み合わせただけでは、両機能を両立させることは困難である。そこで、本実施形態においては、遮光膜105の最上位層(つまり、反射防止膜110と接する層)であるCr薄膜105cの膜厚を、反射防止膜110に合わせて最適化することにより、両機能を両立させている。
図3は、本実施形態の遮光部Sの反射率Rの波長特性を示すシミュレーション結果であり、遮光膜105の最上位層であるCr薄膜105cの膜厚t(物理膜厚)を48〜69nmの範囲で変更し、各膜厚tにおける反射率Rの波長特性を重ねて示したものである。なお、図3において、横軸は波長(nm)を示し、縦軸は反射率R(%)を示している。
図3に示すように、遮光部Sの反射率Rの波長特性は、遮光膜105の最上位層であるCr薄膜105cの膜厚tによって異なり、各膜厚tにおける反射率Rは、低波長域(波長520nmよりも低い波長域)と高波長域(波長570nmよりも高い波長域)で高くなる傾向を示す。また、波長特性は、反射率Rが低波長域で高いものほど、高波長域で低くなり、高波長域で高いものほど、低波長域で低くなることが分かる。ここで、遮光部Sの反射率Rの理想的な波長特性のカーブは、波長420〜680nmの範囲においてフラットで、かつ平均値が低いものが望ましい。そこで、本発明の発明者らは、波長420〜680nmの範囲における反射率Rの平均反射率Rm、標準偏差σ、回帰直線の傾きsを求め、これらを評価することにより、本実施形態に最適なCr薄膜105cの膜厚tを求めた。
表1は、図3の各膜厚tにおける反射率Rの波長特性について、波長420〜680nmの平均反射率Rm、標準偏差σ、回帰直線の傾きsを求めた結果と、これら3つのパラメータを評価した結果を示す表である。
平均反射率Rmは、波長420〜680nmの範囲における反射率Rの平均的な特性を評価するパラメータであり、その値が小さければ小さいほど好ましい。また、標準偏差σは、波長420〜680nmの範囲における反射率Rのばらつきを評価するパラメータであり、その値が小さければ小さいほど好ましい。また、回帰直線の傾きsは、波長420〜680nmの範囲における反射率Rのフラット性を評価するパラメータであり、その絶対値が小さければ小さいほど好ましい。そこで、本実施形態における評価としては、平均反射率Rmが2%以下、標準偏差σが1.5以下、回帰直線の傾きsが±0.015以下であることが好ましいと評価し(表1中「〇」印で示す)、平均反射率Rmが1.5%以下、標準偏差σが1.2以下、回帰直線の傾きsが±0.01以下であることがより好ましいと評価した(表1中「◎」印で示す)。そして、この結果、本実施形態に最適なCr薄膜105cの膜厚tは、55〜63nmであり、さらに好ましくは56〜61nmであることが分かった。
従って、本実施形態においては、遮光膜105の最上位層であるCr薄膜105cの膜厚tが55〜63nmに設定され、反射防止膜110に対して最適化されている。
図2に示すように、カバーガラス100は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子200を収容する枡形のパッケージ300の開口部を塞ぐように取り付けられ、接着剤(不図示)によって固定される。カバーガラス100がパッケージ300に取り付けられると、固体撮像素子200に入射する入射光の光路中に配置されるが、上述したように、カバーガラス100には遮光部Sが形成されているため、固体撮像素子200に不要光が入射することはなく、ゴーストやフレアが発生することはない。なお、透光部Tと遮光部Sの大きさは、固体撮像デバイス1の外側に配置されるレンズ等の光学素子や、固体撮像素子200のサイズ及びカバーガラス100のサイズに合わせて適宜決定されるが、透光部Tを透過した光が固体撮像素子200の受光面で受光されるように、少なくとも透光部Tの面積が、固体撮像素子200の受光面の面積よりも大きくなるように構成される。
次に、本実施形態のカバーガラス100の製造方法について説明する。図4は、本実施形態に係るカバーガラス100の製造方法を示す流れ図である。図4(a)は、カバーガラス100の製造工程を示すフローチャートであり、図4(b)は、各製造工程に対応したカバーガラス100の平面拡大図であり、図4(c)は、各製造工程に対応したカバーガラス100の断面拡大図である。なお、理解を容易にするために、図4(b)においては、各構成要素に濃淡をつけ、図4(c)においては、各構成要素を強調して示している。
(ガラス基板の成形)
ガラス基板の成形工程では、所望の光学特性を備えたガラス組成からなるガラス板を用意し、外形寸法が最終形状(つまり、カバーガラス100の形状)と略同一となるように、公知の切断方法にて切断する。切断方法は、ダイヤモンドカッターにて切断線を刻設した後に折り割りする方法や、ダイシング装置にて切断する方法がある。なお、この工程で用いるガラス板は、ラッピングなどの粗研磨によって、最終形状に近い板厚寸法まで加工されたものを用いてもよい。ガラス板が切断されると、洗浄され、ガラス基材101が得られる。
(Cr多層膜の形成)
次に、Cr多層膜の形成工程において、ガラス基材101の入射面101a上に、スパッタリング法や真空蒸着法等によって、遮光膜105を構成する光学膜厚略λ/4(例えば、物理膜厚:58.8nm)のCr薄膜105a、光学膜厚略λ/2(例えば、物理膜厚:91.6nm)のCr薄膜105b、光学膜厚略λ/4(物理膜厚:55〜63nm)のCr薄膜105aを順に形成する。具体的には、酸素を導入しながらCr薄膜105aを成膜し、次いで酸素を導入しないでCr薄膜105bを成膜し、次いで酸素を導入しながらCr薄膜105cを成膜する。
(レジストコート・ベーキング)
レジストコート・ベーキング工程では、Cr多層膜の表面に、フォトレジストを塗布し、所定の時間ベーキングを行う。フォトレジストは、紫外又は赤外の波長領域の光によって溶解性が変化するものであればよく、特に材料は制限されない。また、フォトレジストの塗布方法としては、周知のスピンコート法、ディップコート法等を適用することができる。
(露光・レジスト現像)
露光・レジスト現像工程では、先ず、遮光膜105がパターンニングされたフォトマスクを介して、フォトレジストに光を照射する。そして、フォトレジストに応じた現像液を用いて、フォトレジストを現像し、遮光膜105のパターンに応じたレジストを形成する。
(パターンニング)
パターンニング工程では、ガラス基材101をCrエッチング液に浸漬して、レジストが形成されていない部分のCr多層膜をエッチングする。なお、Crエッチング液としては、例えば、硝酸第二セリウム塩:10〜20%、過塩素酸:5〜10%、水:70〜85%の混合溶液が用いられる。
(レジスト剥離)
レジスト剥離工程では、アルコール等のレジスト剥離剤に浸漬して、レジストを剥離する。これによって、ガラス基材101上には、遮光膜105が形成される。このように、本実施形態の遮光膜105は、いわゆるフォトリソグラフィ法によって形成される。
(反射防止膜の形成)
反射防止膜の形成工程では、遮光膜105上に、スパッタリング法や真空蒸着法等によって、光学膜厚略λ/4(例えば、物理膜厚:78.8nm)のAl薄膜110a、光学膜厚略λ/2(例えば、物理膜厚:124.9nm)のZrO薄膜110b、光学膜厚略λ/4(例えば、物理膜厚:93.4nm)のMgF薄膜110cを順に成膜して、反射防止膜110を形成する。これによって、本実施形態のカバーガラス100が完成する。
以上のように、本実施形態のカバーガラス100の製造方法によれば、ガラス基材101上に直接遮光膜105が形成される。このため、遮光膜105の密着性は、従来の構成(つまり、紫外・赤外光反射膜上に遮光膜105を形成する構成)と比較して高いものとなる。また、遮光膜105上に所定の膜厚の反射防止膜110が形成されるため(つまり、遮光膜105が反射防止膜110によって覆われるため)、遮光部Sでの光の反射率は極めて低いものとなる。
以上が本発明の第1の実施形態の説明であるが、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、本実施形態においては、ガラス基材101が、Cu2+を含有する赤外線吸収ガラス(Cu2+を含有するフツリン酸塩系ガラスまたはCu2+を含有するリン酸塩系ガラス)であるとしたが、可視波長領域で透明な材料から適宜選択でき、例えば、硼珪酸ガラスや、水晶、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂等を使用することもできる。
また、本実施形態においては、遮光膜105は、スパッタリング法や真空蒸着法等によって形成されるCr多層膜であると説明したが、このような構成に限定されるものではない。遮光膜105としては、Cr以外にも、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)などの金属材料を用いることができる。なお、Cr以外の金属材料を用いる場合においても、本実施形態と同様、波長420〜680nmの範囲における反射率Rの平均反射率Rm、標準偏差σ、回帰直線の傾きsの観点から評価し、遮光膜105の最上位層の誘電体薄膜の膜厚を求めればよい。
また、本実施形態の遮光膜105は、Cr薄膜105a、Cr薄膜105b、Cr薄膜105cからなる3層のCr多層膜であると説明したが、3層の構成に限定されるものではなく、例えば、Cr薄膜105cを、複数の極薄(例えば、2nm)のCr薄膜と複数の極薄(例えば、1nm)のCr薄膜を交互に積層した誘電体層群として構成するなど、さらに多くの層で構成することもできる。なお、この場合においても、波長420〜680nmの範囲における反射率Rの平均反射率Rm、標準偏差σ、回帰直線の傾きsの観点から評価し、遮光膜105の最上位誘電体層群の各層の膜厚を求めれば、本実施形態と同様、透光部Tに入射する入射光の反射を抑える機能と、遮光部Sに入射する入射光の反射を抑える機能とを両立させることができる。
また、本実施形態の遮光膜105のCr薄膜105cは、酸素を導入しながら形成した1層の薄膜であるとして説明したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、酸素の導入量が異なる複数のCrOx薄膜(xは0〜10の任意比率)を積層する構成とすることもできる。さらに反射率の波長特性を改善させる目的で、窒素を導入した薄膜を用いることもでき、酸素と窒素の導入量が異なる複数のCrOxNy薄膜(x、yは0〜10の任意比率)を積層する構成とすることもできる。
また、本実施形態においては、固体撮像素子200のパッケージ300を封止するカバーガラス100の例を挙げて説明したが、本発明は、同様に、固体撮像素子200に入射する光から近赤外線を除去する近赤外線カットフィルタ、又は固体撮像素子200に入射する光から高い空間周波数を含む光を除去する光学ローパスフィルタに適用することも可能である。なお、近赤外線カットフィルタに適用する場合、本実施形態と同様のガラス基材101を用いることができ、その厚みは、0.1〜1.0mmの範囲であることが好ましい。また、光学ローパスフィルタに適用する場合、水晶や硼珪酸ガラスからなるガラス基材101を用いればよく、その厚みは、0.1〜3.0mmの範囲であることが好ましい。
また、本実施形態の遮光膜105及び反射防止膜110は、ガラス基材101の入射面101a側に形成されるものとして説明したが、固体撮像素子200やパッケージ300からの戻り光が多く、ガラス基材101の出射面101bでの反射光によってゴーストやフレアが発生する場合には、図5に示すように、反射防止膜110と同様の反射防止膜120をガラス基材101の出射面101b側に形成してもよい。また、ガラス基材101の入射面101a側での反射光よりも、ガラス基材101の出射面101bでの反射光が原因でゴーストやフレアが発生する場合には、図6に示すように、ガラス基材101の出射面101b側に遮光膜107及び反射防止膜120を形成してもよい。また、図7に示すように、ガラス基材101の入射面101a側に遮光膜105及び反射防止膜110を形成し、ガラス基材101の出射面101b側に遮光膜107及び反射防止膜120を形成してもよい。
また、本実施形態のカバーガラス100の製造方法においては、1個のガラス基材101で1個のカバーガラス100を製造する構成としたが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、大きなサイズのガラス基材を用い、該ガラス基材上に複数のカバーガラス100を多面付けして製造することも可能である。このような構成によれば、小型のカバーガラス100であってもハンドリングが容易になると共に、高い生産性で製造することが可能となる。
また、本実施形態のカバーガラス100の製造方法においては、レジストコート・ベーキング・露光・レジスト現像工程によって(つまり、フォトリソグラフィ法によって)遮光膜105のパターンに応じたレジストを形成するものとしたが、必ずしもこのような方法に限定されるものではない。例えば、レジストコート・ベーキング・露光・レジスト現像工程に代えて、スクリーン印刷等の印刷技術によって、遮光膜105のパターンに応じたレジストを形成してもよい。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係るカバーガラス100Aの構成を説明する縦断面図である。図8に示すように、本実施形態のカバーガラス100Aは、ガラス基材101と遮光膜105との間に、エッチングストッパ層103を備えている点で本発明の第1の実施形態に係るカバーガラス100と異なっている。
上述のように、本発明の第1の実施形態に係るカバーガラス100の遮光膜105は、フォトリソグラフィ法によってパターンニングされるものであるが、パターンニング工程において、Cr多層膜をエッチングする際、エッチング条件によってはガラス基材101の入射面101aが削られ、粗面化してしまう場合がある。そこで、かかる問題を未然に防止するため、本実施形態のカバーガラス100Aは、ガラス基材101と遮光膜105との間に、エッチングストッパ層103を備えている。
本実施形態のエッチングストッパ層103は、透光性を有するSiOの薄膜であり、後述するように、ガラス基材101の入射面101a上にスパッタリング法や真空蒸着法等によって形成される。なお、エッチングストッパ層103としては、少なくとも可視光の波長域において光透過率の高い(つまり、透明な)薄膜が好ましく、材料としては、例えば、SiOに代えて、Al又はZrOを用いることができる。また、エッチングストッパ層103の膜厚は、エッチングストッパとして機能する範囲内で自由に設定することができるが、カバーガラス100A上に形成される反射防止膜110の性能に影響を与えないように、本実施形態においては、略λ/2の光学膜厚に設定している。
図9は、本実施形態に係るカバーガラス100Aの製造方法を示す流れ図である。図4と同様、図9(a)は、カバーガラス100Aの製造工程を示すフローチャートであり、図9(b)は、各製造工程に対応したカバーガラス100Aの平面拡大図であり、図9(c)は、各製造工程に対応したカバーガラス100Aの断面拡大図である。なお、図4と同様、理解を容易にするために、図9(b)においては、各構成要素に濃淡をつけ、図9(c)においては、各構成要素を強調して示している。
図9に示すように、本実施形態に係るカバーガラス100Aの製造方法は、ガラス基板の成形工程とCr多層膜の形成工程との間に、Cr多層膜の形成工程を有する点で第1の実施形態に係るカバーガラス100の製造方法(つまり、図4に示す製造方法)とは異なっている。
SiO薄膜の形成工程においては、ガラス基板の成形工程で得られたガラス基材101の入射面101a上に、スパッタリング法や真空蒸着法等によって、光学膜厚が略λ/2のSiO薄膜(つまり、エッチングストッパ層103)が形成される。なお、本実施形態においては、参照波長λ:520nm、SiOの屈折率:1.45とし、設計値としては物理膜厚が約179nmのSiO薄膜を形成するものとするが、実際の製造工程においては、±10%程度の公差範囲内でばらつき、179nm±10%のSiO薄膜が形成される。
そして、図4に示すプロセスと同様のプロセスによって、SiO薄膜(つまり、エッチングストッパ層103)上に、Cr多層膜が形成され、エッチング(つまり、パターンニング工程)によって、遮光膜105がパターンニングされ、さらに遮光膜105と遮光膜105の開口部を覆うように反射防止膜110が形成される。
なお、パターンニング工程においては、ガラス基材101をCrエッチング液に浸漬すると、エッチングの進行に伴い、レジストが形成されていない部分のCr多層膜がエッチング液中に溶出するが、本実施形態においては、Cr多層膜の下側(つまり、Cr多層膜とガラス基材101との間)にエッチングストッパ層103が形成されているため、これによってエッチングがストップし、エッチング液によってガラス基材101の入射面101aが削られることがない。従って、本実施形態においては、ガラス基材101の入射面101aが粗面化することはなく、ガラス基材101の入射面101aに入射する光は乱れることなくガラス基材101内に導かれ、出射面101bから出射される。また、本実施形態の構成によれば、エッチングストッパ層103によってエッチングを確実にストップさせることができるため、ガラス基材101全体を比較的長時間に亘ってエッチング液に浸すことができ、Cr多層膜のエッチング残りがなく、エッジの綺麗な遮光膜105を形成することができる。
以上が本発明の第2の実施形態の説明であるが、第1の実施形態と同様、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
例えば、本実施形態のエッチングストッパ層103の光学膜厚は、略λ/2であるものとして説明したが、エッチングストッパとして機能すればよく、いかなる膜厚のものでも適用することができる。しかしながら、エッチングストッパ層103を成膜する場合、一般に±10%程度の製造上のバラツキ(誤差)が生じる。このため、製造上の誤差を圧縮するという観点からは、エッチングストッパ層103の膜厚は、薄ければ薄いほど好ましい。また、エッチングストッパ層103の膜厚が厚くなると、その膜応力によりガラス基材101が反り、ガラス基材101の破損を招いたり、後工程(例えば、反射防止膜の形成工程)での不良率が上昇するといった問題が懸念される。従って、膜応力を緩和するといった観点からもエッチングストッパ層103の膜厚は、薄い方が好ましく、ガラス基材101の板厚に対して、0.3〜200.0ppmの物理膜厚であることが好ましい。より具体的には、例えば、0.1〜1.0mmの板厚のガラス基材101に対して、0.3〜20.0nmの物理膜厚のエッチングストッパ層103が形成されるのが好ましく、さらに0.1〜0.3mmの板厚のガラス基材101に対して、1.0〜10.0nm(つまり、3.3〜100.0ppm)の物理膜厚のエッチングストッパ層103が形成されるのがより好ましい。なお、エッチングストッパ層103の膜厚を略λ/2よりも薄くした場合、それに応じて反射防止膜110の構成要素であるAl薄膜110a、ZrO薄膜110b、MgF薄膜110cの各膜厚を最適化することが好ましいが、この場合も、第1の実施形態に係るカバーガラス100と同様、透光部Tに入射する波長420〜680nmの入射光の反射を抑える機能と、遮光部Sに入射する波長420〜680nmの入射光の反射を抑える機能とを併せ持つように、遮光膜105の最上位層(つまり、反射防止膜110と接する層)であるCr薄膜105cの膜厚を、反射防止膜110に合わせて最適化すればよい。
また、本実施形態のエッチングストッパ層103、遮光膜105及び反射防止膜110は、ガラス基材101の入射面101a側に形成されるものとして説明したが、固体撮像素子200やパッケージ300からの戻り光が多く、ガラス基材101の出射面101bでの反射光によってゴーストやフレアが発生する場合には、図10に示すように、反射防止膜110と同様の反射防止膜120をガラス基材101の出射面101b側に形成してもよい。また、ガラス基材101の入射面101a側での反射光よりも、ガラス基材101の出射面101bでの反射光が原因でゴーストやフレアが発生する場合には、図11に示すように、ガラス基材101の出射面101b側にエッチングストッパ層106、遮光膜107及び反射防止膜120を形成してもよい。また、図12に示すように、ガラス基材101の入射面101a側にエッチングストッパ層103、遮光膜105及び反射防止膜110を形成し、ガラス基材101の出射面101b側にエッチングストッパ層106、遮光膜107及び反射防止膜120を形成してもよい。
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 固体撮像デバイス
100、100A カバーガラス
101 ガラス基材
101a 入射面
101b 出射面
103、106 エッチングストッパ層
105、107 遮光膜
105a、105c Cr薄膜
105b Cr薄膜
110、120 反射防止膜
110a Al薄膜
110b ZrO薄膜
110c MgF薄膜
200 固体撮像素子
300 パッケージ

Claims (13)

  1. 固体撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学素子であって、
    固体撮像素子に向かう光が入射する入射面と、該入射面に入射した光が透過して前記固体撮像素子に向かって出射される出射面とを表裏に備える透明基板と、
    前記入射面及び前記出射面の少なくとも一方の面上にエッチングによって枠状に形成され、前記光の一部を遮光する遮光膜と、
    前記遮光膜と前記透明基板との間に形成され、前記エッチングのストッパとして機能するエッチングストッパ層と、
    前記遮光膜と前記遮光膜の開口部を覆うように形成された反射防止膜と、
    を備え、
    前記遮光膜の開口部の領域に入射する光を、反射を抑えながら透過させる透光部と、前記遮光膜の領域に入射する光を、反射を抑えながら遮光する遮光部と、が形成されている
    ことを特徴とする光学素子。
  2. 前記遮光膜が、少なくともCrを含む薄膜によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記遮光膜は、Crからなる第1の薄膜と、Crからなり、前記第1の薄膜と前記透明基板との間に形成された第2の薄膜と、Crからなり、前記第1の薄膜と前記反射防止膜との間に形成された第3の薄膜と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の光学素子。
  4. 前記第3の薄膜は、前記反射防止膜と接し、膜厚が55〜63nmであることを特徴とする請求項3に記載の光学素子。
  5. 前記反射防止膜は、Al、ZrO、MgFが順に積層されて形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学素子。
  6. 前記透光部の面積が、前記固体撮像素子の受光面の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光学素子。
  7. 前記光学素子は、前記固体撮像素子を収容するパッケージの前面に取り付けられるカバーガラスであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光学素子。
  8. 前記透明基板は、近赤外線領域の波長の光を吸収する近赤外線吸収ガラスであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学素子。
  9. 前記近赤外線吸収ガラスは、Cu2+を含有するフツリン酸塩系ガラス、又はCu2+を含有するリン酸塩系ガラスからなることを特徴とする請求項8に記載の光学素子。
  10. 前記エッチングストッパ層が、SiO、Al又はZrOの薄膜で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光学素子。
  11. 前記光の参照波長をλとしたとき、前記エッチングストッパ層の光学膜厚が、略λ/2であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の光学素子。
  12. 前記エッチングストッパ層の物理膜厚が、前記透明基板の板厚に対して、0.3〜200.0ppmであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の光学素子。
  13. 前記透明基板の板厚が、0.1〜1.0mmであり、前記エッチングストッパ層の物理膜厚が、0.3〜20.0nmであることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の光学素子。
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