JP6310804B2 - 非侵襲的出生前診断の方法並びに装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非侵襲的出生前診断の方法に関し、具体的には、胎児の遺伝的障害および染色体異常を識別する方法に関する。
胎児の染色体の異常を明らかにする目的で、染色体異常の出生前診断が導入されている。
今までのところ、染色体異常をもつ胎児を確実に診断することは、侵襲的診断検査でのみ可能であった。侵襲的診断検査は、羊水穿刺、絨毛採取、あるいは臍帯穿刺により採取した胚細胞を検査して、核型を決定する。
このような検査はすべて侵襲的であり、流産のリスクを増大させる。したがって、通常は、35歳以上の妊婦、染色体異常をもつ子供を妊娠した経験がある妊婦、あるいは、超音波検査により胎児の先天性異常が見つかっている場合にのみ、このような検査が推奨される。
まれではあるが、母体循環系に胎児の細胞が存在することが発見されたことにより、多くの研究グループが、非侵襲的出生前診断を可能にするために、このような胎児細胞を単離、回収する方法の研究および開発に携わってきた。主に3種類の胎児細胞、すなわち、リンパ球、トロホブラスト(栄養膜)、赤芽球は、胎盤関門を通過することができる。この中でも、特に、母体末梢血からの胎児赤芽球や胎盤由来の上皮細胞であるトロホブラストを単離する方法に関する研究に力が入れられてきた。トロホブラストは多核型の形態であるため、末梢血からの単離は難しいが、妊娠第6週から第15週の期間中に、経頸管検体にトロホブラストが存在することが証明されている(参考文献[8]ないし[13]参照)。ただし、トロホブラストは、胎盤から移動すると、他のトロボブラストや母体細胞に付着して、凝集塊を形成する傾向がある。
近年では、分子生物学的手法を非培養胎児細胞に直接適用することによって、胎児細胞の識別も可能になってきている。このような手法の例としては、出生前FISH(Fluorescent In Situ Hybridization:蛍光in situハイブリダイゼーション)法や定量的蛍光ポリメラーゼ連鎖反応(QF−PCR:Quantitative Fluorescent-Polymerase Chain Reaction)が挙げられる。QF−PCRは、染色体特異DNA配列を識別すると同時に定量する方法であり、染色体特異DNA配列を個々の細胞に適用することにより、非常に数が少ない胎児細胞に基づく遺伝子解析が可能になる。QF−PCRを利用した出生前解析に関しては、総説(明細書の末尾に添えた参考文献[1]ないし[6]参照)を含む多くの報告がなされており、その内容を参照することにより、本明細書の一部に組み込む。
D.W. Bianchiらは、多重パラメータ評価法に基づいて、母体の血液から胎児の有核赤血球(NRBC)を単離するシステムを開発した。ここで用いられるパラメータには、2つの形態学的特徴(核の真円度並びに形態)と胎児ヘモグロビン標識の2つの特性(細胞質の蛍光強度並びに末梢明度)が含まれる。この手法は、密度勾配に基づく単核細胞の分離、白血球の枯渇を利用した(CD15およびCD45に対する抗体を用いたMACS法による)細胞の濃縮、ガンマ抗ヘモグロビン抗体を用いたFACS法による細胞蛍光測定に基づく単離を行うものである。顕微鏡下で、顕微操作装置(マイクロマニピュレーター)を用いて、多重パラメータ評価法により識別された細胞を回収する。
しかし、この評価システムは非常に手間がかかり、マイクロマニピュレーターを使用することにより、細胞の一部が失われる。この方法による胎児細胞の回収感度は74%であり、誤検出の割合が5%ある。
密度勾配に基づく単核細胞の分離と、CD71+細胞の枯渇を利用したMACS法による検体中の細胞の濃縮とに、ガンマおよびエプシロン胎児ヘモグロビン鎖に対する特異抗体を用いた標識を組み合わせる手法も提案されている(参考文献[7]参照)。しかし、成人細胞中で胎児ヘモグロビンが生成される場合があることや、胎児ヘモグロビン鎖と成人ヘモグロビン鎖との相似性により、胎児ヘモグロビンに対する抗体と成人ヘモグロビンとの間で架橋が生じることなどから、標識が非特異的となってしまう可能性がある。
また、MonaLiza Medical社(米国特許第2005/0181429 A1)は、経頸管細胞を用いた出生前遺伝子解析法を開発した。この手法は、サイトブラシ子宮頸部細胞診(パップスメア検査)を用いて経頸管検体を回収し、回収した検体を細胞遠心分離により処理して、スライドを作成する。顕微鏡下で、経頸管細胞に標識をして解析し、スライド上における経頸管細胞の位置及び座標を記憶させる。FISH法でスライドを解析して、先に得られた座標に基づき、トロホブラスト細胞を識別する。しかし、この手法には、スライドを作成する処理の間に経頸管細胞の一部が失われ、トロホブラストの喪失によるno−call(測定不能)が発生するという問題がある。
さらに、AVIVA−Biosciences株式会社(たとえばEP−A−1439897参照)は、母体血液から胎児細胞を単離するバイオチップを利用した細胞濃縮システムを開発した。この手法は、試薬を用いて、赤血球の大部分を除去し、特異性の高い電磁ビーズと胎児抗原に対する特異抗体の混合物とによる選別を行い、さらに、単離すべき細胞の種類に応じてさまざまな孔径で孔を開けた高分解能フィルタリング・チャンバによる細胞濃縮を行うものである。
しかし、この手法は、検体の細胞濃縮によって胎児細胞を選別する場合に限られ、母体細胞混入の可能性を否定できないため、遺伝子解析の結果が信頼性の低いものになってしまう場合がある。
要するに、上述した非侵襲的方法は、いずれも、胎児染色体の異数性および/あるいは他の染色体異常を日常的に診断する手法にはなりえない。
本発明は、循環胎児有核細胞が含有されている可能性が高く、後で胎児有核細胞を単離可能な母体の有機流体、具体的には、子宮、頸管内、あるいは経頸管流体や母体の末梢血などを検体として用いた非侵襲的出生前診断の方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、誤ったネガティブ応答がなく、誤ったポジティブ応答やno−call(測定不能)の可能性が低く、自動化が可能な出生前診断方法を提供することを目的とする。
本発明は、非侵襲的出生前診断の方法並びに装置に関し、具体的には、胎児の遺伝学的異常を識別する方法並びに装置に関する。
本発明に従う診断方法は、請求項1に記載されるように、胎児有核細胞を含有する可能性が高く、後で胎児有核細胞を単離可能な母体の有機流体を検体として用いて、具体的には、子宮流体、頸管内流体、あるいは経頸管流体や母体の末梢血などを検体として用いて、有機流体内に存在する胎児細胞を識別して、これを分析することにより、診断を行うものである。
本発明の方法は、まず、子宮流体、頸管内流体、あるいは経頸管流体や母体の末梢血を一段階あるいは複数段階の細胞濃縮工程で処理して、胎児有核細胞の濃縮を行う。本発明の方法は、簡単に自動化可能で繰り返し可能なやり方で、マイクロ流体デバイスを用いて、細胞濃縮した検体から単一細胞を個別に選別する。マイクロ流体デバイスで単一細胞を単離することによって、遺伝子診断を行うのに十分な純度の胎児細胞集団が得られる。
ここで、マイクロ流体デバイスは、たとえば、層流を形成する液体の体積を制御するのに適したデバイスでもよい。
あるいは、マイクロ流体デバイスは、少なくとも1つの寸法が1mm未満であるデバイスでもよい。
単一細胞を個別に選別可能なデバイスは、各細胞を個別に評価するパラメータに基づき、一個の単一細胞あるいは複数個の単一細胞を一度に一個ずつあるいは同時に選別可能なデバイスでもよい。
必要に応じて、比較のための母体細胞の解析と組み合わせて、定量的蛍光PCR(QF−PCR:Quantitative Fluorescent-Polymerase Chain Reaction)、FISH、核型分析、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH:Comparative Genomic Hybridization)等の手法により遺伝子解析を行うことができる。
マイクロ流体システムを用いることにより、分析中の検体に先に分析した検体が混入するリスクがなく、また、デバイスを完全に洗浄する必要もない使い捨て可能なシステムを構築することができる等、さまざまな利点がある。さらに、マイクロ流体システムを用いることにより、高い信頼性を持つ自動化あるいは半自動化システムを構築することができる。
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、これに限定されるものではないが本発明の要旨を例示する以下の実施形態の説明から、明らかになるであろう。
本発明に従う非侵襲的出生前診断方法を示す概要図。 DAPIの蛍光用のフィルターを用いた倍率10倍のチップの画像。3種類の単一細胞に対応した3種類の核を示す。 FITCの蛍光用のフィルターを用いた倍率10倍のチップの画像。撮影領域は、図2の撮影領域と同一であり、2つのHb−εポジティブ細胞と1つのHb−εネガティブ細胞を示す。 染色体マーカーAMXY、D21S11およびHPRTを用いた分析結果を示す電気泳動図。上段のプロットが母体血液から回収した胎児細胞に対する分析結果を示し、下段のプロットが母体細胞に対する分析結果を示す。このグラフから、胎児が性染色体XおよびYを有することがわかり、また、マーカーとしてD21S11を用いた分析結果から、胎児細胞が、母親から受け継いだ(M)第1の対立遺伝子とそれとは異なる(父親由来の(P))第2の対立遺伝子とを備えることがわかる。 染色体マーカーD18S391、D13S631およびD21S1411を用いた分析結果を示す電気泳動図。上段のプロットが母体血液から回収した胎児細胞に対する分析結果を示し、下段のプロットが母体細胞に対する分析結果を示す。マーカーとしてD13S631およびD21S1411を用いた分析結果から、2つの対立遺伝子(正常なヘテロ接合体)が存在することと、母体細胞の混入をなくせることがわかる。 マーカーD21S1437およびD21S1446を用いた分析結果を示す電気泳動図。上段のプロットが母体血液から回収した胎児細胞に対する分析結果を示し、下段のプロットが母体細胞に対する分析結果を示す。グラフから、2つの対立遺伝子(正常なヘテロ接合体)が存在することと、母体細胞の混入をなくせることがわかる。 マーカーD18S535を用いた分析結果を示す電気泳動図。上段のプロットが母体血液から回収した胎児細胞に対する分析結果を示し、下段のプロットが母体細胞に対する分析結果を示す。グラフから、2つのno−call(測定不能な)対立遺伝子(正常なヘテロ接合体)が存在することがわかる。 本発明に従う方法の好適な実施例を示すフローチャート。 ケージ毎の細胞の平均密度(ACPC)に対して、単一細胞のみを含むケージに存在する胎児細胞の数(NCISCC)の変動を示す説明図。 本発明に従う方法(あるいはその方法の実体である特徴的部分)を実現するためのデバイスの一例を示す概略図。
本発明は、非侵襲的出生前診断を行う方法をその要旨とする。
経頸管検体の採取
頸管粘液の吸引、サイトブラシあるいは綿棒、頸管内洗浄や子宮内洗浄(IUL)等、さまざまな手法により、子宮の異なった部位(外側骨、頸管の下部、子宮下極、子宮内腔)から経頸管検体(TCC)を採取する。
末梢血からの細胞濃縮
さまざまな手法により、胎児細胞の割合を増大させることができる。たとえば、Ficoll(フィコール)やPercoll(パーコール)等の媒体を用いる密度勾配に基づく遠心分離法や、赤血球(RBC)検体から有核赤血球(nRBC)を選別する微細加工フィルターを用いる機械的濃縮法や、誘電泳動活性化セルソーター(DACS)等の特定デバイスを用いる誘電泳動分離による濃縮法や、対象外赤血球を選択的に溶解する等の選択的溶解法が挙げられる。あるいは、免疫磁性ビーズを用いる免疫磁性分離を行い、(回収するべき胎児細胞群に対する特異抗体に結合するビーズを用いる)ポジティブ選択(対象細胞群の選択)あるいはネガティブ選択(対象外細胞群の枯渇)を行うこともできる。この場合、2種類の選択法を組み合わせて、選択性を増大させるようにしてもよい(たとえば、Bianchiの米国特許2006/0051775号参照)。また、胎児抗原に対する特異的蛍光抗体で細胞を標識するFACS法を用いることもできる。
これらの手法の大部分は自動化可能であり、いずれの分離手法を採用する場合でも、その前に、密度勾配に基づく遠心分離による総単核細胞の分離を行うようにしてもよい。あるいは、全血をこれらの手法で処理するようにしてもよい。
一般的には処理工程の最初に希釈を行うが、上述した手法すべてで、希釈が必須であるわけではない。
その他の細胞濃縮手法
当業者に周知のMiltenyi Biotech(ミルテニーバイオテク)株式会社のMACSやStem−cell technologies社のEasy−sepを用いることもできる。
母体末梢血を含有する有機流体の場合、血液検体の細胞濃縮を行って、少なくとも1種類の胎児細胞を含む細胞集団を得る工程を、複数の連続した段階で行うようにしてもよい。第1段階で、あらかじめPBS/EDTA溶液で希釈した母体検体から、Ficoll(フィコール)密度勾配遠心分離法により総単核細胞を分離する。あるいは、以下に示すパラメータから選択した少なくとも1つのパラメータまたはパラメータの組み合わせに基づく細胞選別法によって母体検体の細胞濃縮を行う等、図1にまとめた他の手法を用いてもよい。
a.密度
b.形態
c.電気的特性
d.化学的特性
e.機械的特性
f.表面抗原の発現
g.細胞質内抗原の発現
h.誘電特性
i.磁気特性
次に、第2段階で、たとえば、第1段階で回収した単核細胞からCD71発現細胞を選択する等の細胞のポジティブ選択(対象細胞の選択)あるいはネガティブ選択(対象外細胞の除去)により、胎児細胞の濃縮を行う。少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む細胞集団が有する以下の特性の少なくとも1つを利用した選別法により第2段階の細胞濃縮を行う。
a.(本発明で用いられる好適な手法である、上述した)CD71表面抗原の発現
b.CD34表面抗原の発現
c.GPA表面抗原の発現
d.CD14表面抗原の非発現
e.CD15表面抗原の非発現
f.CD45表面抗原の非発現
検体の細胞濃縮を行って、少なくとも1種類の胎児細胞を含む細胞集団を得る工程の第2段階で、以下のいずれかの手法を用いるようにしてもよい。
a.MACS(磁気活性化セルソーター:Magnetic Activated Cell Sorter)
b.DACS(誘電泳動活性化セルソーター:Dielectrophoretic Activated Cell Sorter)
c.FACS(蛍光活性化セルソーター:Fluorescence Activated Cell Sorter)
胎児細胞の標識
トロホブラストの免疫染色
TCC検体の場合には、標識の前に、アセチルシステインで検体を培養し、よく攪拌して、凝集塊を溶かして、単一細胞の懸濁液を調製する。
周知の手法に従って、(母体細胞から胎児細胞を区別可能な)胎児細胞に対する特異抗体を用いた標識により胎児細胞を識別する。トロホブラストの標識には、それぞれの特異抗原に対して、さまざまな抗体をマーカーとして用いることができる:
*絨毛外性トロホブラストに特異的なHLA−G、NDOG−5、BC1、Factor XIII、FDO202N、JunD、Fra2、HASH2およびPP5(胎盤タンパク質);
*シンシチウム(合胞体)トロボブラストに特異的なFT1.41.1、I03、NDOG−1およびAB−154;
*トロホブラスト上で発現するCK−7(サイトケラチン7)、CHL1(CD146)、CHL2、H315、HLA−C、aHCG、IGF−II、PAI−1およびp57;
*シンシチウム(合胞体)トロホブラストおよびサイトトロホブラスト(細胞栄養芽層)上で発現するPLAP(胎盤アルカリホスファターゼ)、AB−340およびD6;
*絨毛性トロホブラストに特異的でなく侵入性あるいは絨毛外性トロホブラストに特異的なTapasin(タパシン)およびCAR;
*胎盤、特に、トロホブラスト系細胞に特異的なPLAC1、PLAC4、PLAC8およびPLAC9;
*妊娠第7週から第10週の間に胎盤細胞上で発現するPAR−1(プロテアーゼ活性化受容体);
*妊娠第10週から第12週の間にシンシチウム(合胞体)トロホブラストおよび絨毛外性トロホブラスト上で発現するGLUT−12(グルコース輸送タンパク質);
*妊娠初期3ヶ月間に絨毛外性トロホブラスト上で発現するNDPK−A(ヌクレオシド二リン酸キナーゼA);
母体末梢血検体由来の赤芽球の免疫染色
上述した細胞濃縮の工程で用いた必ずしも胎児細胞に特異的ではない抗体とは異なる(母体細胞から胎児細胞を区別可能な)胎児細胞に特異的な2次抗体を用いた標識により、胎児細胞を識別する。
この場合、以下のものを標識に用いることができる。
*(i抗原等の)表面抗原を認識する抗体
*細胞内抗原(たとえば、グロビン鎖γあるいはグロビン鎖ε)
標識の効果を高めるためには、細胞をあらかじめ固定し透過処理しておくことが望ましい。
胎児細胞の標識に抗i抗原抗体を用いることは周知であるが、従来の手法では、密度勾配に基づくデバイスに直接この抗体を用いていた。これに対して、CD71+細胞の濃縮を行った後に抗i抗原抗体で胎児細胞を標識する方法は、胎児細胞の予備選択(検体中の胎児赤芽球の濃縮)を行って、対象となる細胞の識別を容易にし、非常に感度が高く特異性の高い標識を行うことができるという利点がある。
標識済みの細胞
(母体細胞から胎児細胞を区別可能な)胎児細胞に特異的な蛍光抗体、胎児細胞に特異的な抗体を接合させた蛍光ビーズ、あるいは、胎児細胞に特異的な抗体を接合させた蛍光2次抗体または蛍光3次抗体を細胞濃縮の工程で用いた場合には、胎児細胞はすでに標識された状態となる。この場合、胎児細胞の識別が可能なため、細胞濃縮された検体を単一細胞を選別可能なマイクロ流体デバイスに直接注入するようにしてもよい。
胎児単一細胞の単離
次に、任意の既知種類の単一細胞を個別に選別可能なマイクロ流体デバイスに、細胞を含有する検体を入れる。ここでは、誘電泳動単離(たとえば、PCT/IB2007/000963あるいはPCT/IB2007/000751あるいは参考文献[31]および[32]に記載される手法を用いたDEPArray)や、光電子トラップや、光泳動単離、レーザーピンセット(参考文献[28]ないし[30]参照)等の手法を用いることができる。参考文献[28]ないし[30]および参考文献[31]および[32]に関しては、その内容を参照することにより、本明細書の一部に組み込む。
以下のセンサーを用いて、対象細胞を識別することができる。
*外部センサー
*蛍光顕微鏡等の光センサー
*内部センサー
*蛍光細胞を識別する統合方法を開示した特許PCT/IB2006/000636およびWO2007010367に記載されるような光センサー
*細胞に結合した誘電ビーズを識別する特許PCT/IB2006/000636およびWO2007010367に記載されるようなインピーダンス測定センサー
遺伝子解析
回収した胎児細胞に対して、診断を目的として、異なった分解能および感度レベルでの遺伝学的特性あるいは染色体特性の解析を可能にするさまざまな種類の分析を行う。
染色体異常が予想される場合には、古典的な分子法(FISH)により核型の解析を行ったり、QF−PCRにより染色体マーカーを調べるようにしてもよい。また、比較ゲノムハイブリダイゼーションにより遺伝物質の獲得あるいは喪失を調べるようにしてもよい。
本発明の好適な実施例
本発明に従う方法の好適な実施例を、以下図8のフローチャートを参照して説明する。ただし、以下の実施例は例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではない。
検体の採取
妊婦から10mlの末梢血を採取する。
細胞濃縮
本発明の好適な実施例の方法は、多段階の連続処理で細胞濃縮を行う。まず第1段階で、母体検体から総単核細胞を分離する。
第1段階では、母体血液検体をpH7.2のPBS溶液で1:1に希釈する。希釈した検体を1.077g/mlのFicoll(フィコール)密度勾配で層別化して、22℃で300gの速度で30分間遠心分離する。Ficoll(フィコール)上に環状に堆積した細胞を採取して、滅菌した試験管に移す。
本発明の方法では、血液細胞あるいは単核細胞の一部に対してはこれ以上の処理を行うことなく、母体DNAの解析に用いるようにしてもよい。
次に、第2段階で、胎児有核細胞の濃縮を行う。第2段階では、第1段階で回収した単核細胞から、CD71発現細胞のポジティブ選択を行う。ここでは、磁気ビーズに接合させた抗CD71抗体を用いた免疫磁気分離(Miltenyi Biotech(ミルテニーバイオテク)株式会社のMACS)によりポジティブ選択を行う。
免疫磁気分離法では、107個の細胞に対して80μlのPBSを用いて細胞を再懸濁させた後、107個の細胞に対して抗CD71マイクロビーズ(Miltenyi Biotech(ミルテニーバイオテク)株式会社)20μlの割合で加える。4℃で15分間培養後、磁界に接続されてCD71ポジティブな細胞を保持するカラムに細胞を通す。保持された細胞をカラムから溶出させて、次の工程で用いる。
単離
3.7%のホルムアルデヒド溶液を用いて、得られたCD71+細胞(CD71ポジティブ細胞)を22℃で15分間固定する。固定した細胞を1%NP−40(Sigma Aldrich(シグマ・アルドリッチ)株式会社)のPBS溶液で透過処理する。蛍光色素FITCを接合させた胎児ヘモグロビンのガンマ鎖を認識する抗体(1μg/ml)を透過処理後の細胞に加える。
本発明の方法では、すべての細胞の核がわかるように、検体をDAPI(あるいは他の適当なマーカー)で付加標識するようにしてもよい。
誘電泳動処理および胎児細胞の単離用のチップに検体を入れる前に、検体の品質検査を行い、標識の蛍光強度と総細胞量とを確認する。標識した検体の一部を誘電泳動処理に必要な最小量の緩衝液に再懸濁して、検体の品質検査用デバイスに入れて、蛍光顕微鏡下で検査する。細胞の蛍光強度をさまざまなチャンネルで測定し、DAPIで標識した細胞を数える(総有核細胞数)。単一細胞の単離用デバイスの正確な操作に適した最適密度を細胞密度が超えている場合には、必要な密度になるように検体を希釈する。細胞の総数が少なすぎて、最小必要数の胎児細胞を回収できない場合には、胎児細胞を回収しない(no−call(測定不能))という結果)。
可動型誘電泳動ケージを備える市販のデバイス(Silicon Biosystems SpA社製DEPArrayTM WO0069565参照)を用いて、最適な細胞密度を算出することができる。中でも、10万個のケージを備えるCONV600k型が望ましい。
このデバイスを用いる場合、以下の工程で測定を行うことが望ましい。
1.(標識にポジティブな)胎児細胞を含むケージを選択する。
2.胎児細胞がクラスタの一部を構成する場合には、すなわち、胎児細胞を含むケージに他の非胎児細胞も存在する場合には、クラスタを構成する細胞を異なったケージに分けて、他の非胎児細胞が同一のケージに存在しないように胎児細胞を単離する。他の非胎児細胞と分離できない場合には、胎児細胞を廃棄する。
3.単一細胞のみを含むケージに存在するすべての胎児細胞を回収する。
あるいは、このデバイスを用いる場合、以下の工程で測定を行うことも望ましい。
1.(標識にポジティブな)胎児細胞を1つ含むケージを選択する。
2.胎児細胞がクラスタの一部を構成する場合には、回収するべき細胞のリストからこの胎児細胞を消去する。
3.単一細胞のみを含むケージに存在するすべての胎児細胞を回収する。
後者の方法では、検体中に存在する総細胞数(NCELLSTOT)および予測される胎児細胞の割合(PCI)を考慮して、チップに注入するべきケージ毎の細胞の平均密度(ACPC)を選択する。
ACPCが増大すると、チップの処理チャンバ内に存在する胎児細胞の数が増加する。ただし、一方で、各細胞が単一細胞のみを含むケージに存在する確率は低下する。このため、ACPCの値が約1の場合に、単一細胞のみを含むケージに存在する胎児細胞の数(NCISCC)が最大になる。このNCISCC値は、PCI値とは無関係で、ACPC=1の場合の理論的な最大値に対してNCISCC値を正規化した値として、図9にその変動を示す。この密度値のときに、処理マイクロチャンバに検体をフラッシングする毎に回収できる細胞の数が最大になる。回収できる胎児細胞の総数が後段の遺伝子解析に十分であれば、この密度値を用いればよい。
図9に示すように、ACPCが増大すると、他の非胎児細胞が胎児細胞と同一のケージ内に存在するという理由で廃棄せざるをえない細胞の割合が単調増加する。図9では、処理マイクロチャンバ中に存在する胎児細胞の数に対して正規化した値として示す(廃棄細胞数の正規化値)。
回収できる細胞の数が後段の解析に必要な最小数に満たない場合には、検体を希釈して、何度もフラッシングを行い、より多くの胎児細胞を回収するようにしてもよい。
上述した統計的分析に基づいて、より少ないフラッシング回数で十分な数の胎児細胞を回収するために最適なACPCの値を算出することができる。たとえば、予測される胎児細胞の数と遺伝子解析に必要な細胞の最小数とに基づいて算出し、検体中に存在する胎児細胞の最小回収効率(単一細胞のみを含むケージに存在する細胞の数/他の細胞も同一ケージに存在する細胞の数の比)を求める。この最小回収効率から、ACPCの最大値を、さらには、最小回収効率で検体全部を処理するのに必要なフラッシングの最低回数を推定することができる。
次に、検体をチップに入れて、(図10に概略を示すようなパッケージの一部あるいはデバイス本体として)可動型誘電泳動ケージ(Silicon Biosystems SpA社製DEPArrayTM WO0069525参照)を用いて細胞の単離を行い、胎児細胞の走査、同定、選別、分類、回収を行う。ケージ内に存在する細胞を、顕微鏡下において、3種類の異なった蛍光チャンネルで(すなわち3種類の異なった波長で)自動あるいは手動で観察(走査)する。これに限定されるものではないが、ブルー(青)チャンネルでは、(たとえば、検体をDAPIで標識して)核の有無と必要に応じて形態とを確認する。グリーン(緑)チャンネルでは、緑色波長の光を放出するフルオロフォア(たとえば、FITC)に接合させた胎児特異抗体で標識した細胞を表示する。さらに、最初の2つのチャンネルとは異なるチャンネル(たとえば、TRITCの蛍光を検出するフィルターのように、赤色波長の光を放出するチャンネル)を3番目のチャンネルとして用いるようにしてもよい。この3番目のチャンネルでは、蛍光マーカーは用いられないため、自家蛍光細胞を特定することができる。自家蛍光細胞では、DAPI標識で検出された信号やグリーンチャンネルで検出された信号を特異的な信号とみなすことはできない。
あるいは、3番目のチャンネルを用いて、フルオロフォア(蛍光色素分子)に結合した抗体に接合された細胞、たとえば、CD45に接合された細胞を表示して、廃棄するべき細胞を特定するようにしてもよい。
このように、細胞の選択は、(図3に示すFITC/Alexaにポジティブな)強い胎児特異抗体信号を出力し、かつ、他のチャンネル(たとえば、レッド(赤)チャンネル)で検出される自家蛍光が皆無に等しい(図2に示すDAPIにポジティブな)単一の有核細胞のみを含むケージを選択することにより行われる。
蛍光マーカー、特に、胎児マーカーを、単純な蛍光分子から構成する代わりに、対象となる細胞、この場合には胎児細胞、を認識できる抗体を接合させた蛍光ビーズから構成することにより、この細胞単離方法の選択性を増大することができる。
0.2ミリリットルのPCRチューブに数マイクロリットル分(40マイクロリットル未満)の細胞が回収される。
遺伝子解析
回収され細胞からDNAを抽出して、増幅して、染色体異数性の有無を解析する。細胞選別の工程で用いた、さらには、必要に応じて(たとえば、DACS法の場合のように)、前工程である細胞濃縮工程の少なくとも一部の工程で用いたマイクロ流体デバイスと同一のマイクロ流体デバイス内でこの工程を行うことが望ましい。この場合には、図10に示すようなデバイスを用いることができる。
このデバイスは、周知のように電極アレイを備え、さらに、1つの主マイクロチャンバ(CHM)と複数の補助マイクロチャンバ(CHJ)とを備えることを特徴とする。各補助マイクロチャンバは、活性化可能な電極アレイを備える単一のチップあるいは分離した複数のチップにより、少なくとも1つの面上で区切られている。入口(IM1)および出口(OM1)を介して、少なくとも1つの細胞を含む検体を主マイクロチャンバに入れる。各補助マイクロチャンバ(CHJ)の大きさは、1つの細胞の大きさとほぼ同等で、かつ、少しだけ大きいことが望ましい。分析を行っている間に検体が分散して他の補助マイクロチャンバに拡散し、これを汚染することがないような(分散を防ぐあるいは少なくとも抑制する)構造(長さおよび/あるいは形状)のチャネルで、各補助マイクロチャンバを主マイクロチャンバに接続することが望ましい。図示した例では、複数の溶解用補助マイクロチャンバを、たとえば、十字型継手で、オンチップのキャピラリー電気泳動用チャネルに接続する。あるいは、周知のように、キャピラリー電気泳動用の一組のチャネルを2重T字型接合するようにしてもよい。また、キャピラリー電気泳動用チャネルの端部にインピーダンス測定および/あるいは光測定型の集積センサーを設置して、分析対象化合物の交点(十字型あるいは2重T字型の交点)からセンサーまでの移動時間に基づく電気泳動図を作成するようにしてもよい。図10に示す例では、複数のマイクロチャンバの各々が、各補助マイクロチャンバの流体出口(OJ)を介して、電気泳動用キャピラリー(CAPJ)に接続される。
回収した胎児細胞のDNAをアルカリ熱分解で抽出する。
QF−PCRによりSTR(Short Tandem Repeat:縦列型反復配列)すなわちマイクロサテライトを解析することにより、染色体変化を測定する。蛍光キャピラリー電気泳動手法では、異なった蛍光分子で標識したDNAフラグメントを適切に選択することにより、複数のSTRを同時に解析することができる。
第13、第18、および第21の各染色体に含まれ、集団内での異型接合頻度の高い、少なくとも3種類の異なったSTRおよび性染色体の3種類のマーカーを、マルチプレクサ‐PCRで増幅する。たとえば同型接合のSTRが存在することによりno−call(測定不能)となる場合には、同一の染色体に含まれる別のSTRを増幅する。第21染色体の解析に用いられるSTRは、D21S11、D21S1410、D21S1411、D21S1412、D21S1435、D21S1446であり、第13染色体の解析に用いられるSTRは、D13S631、D13S634、D13S258、D13S305、D13S742である。また、第18染色体の解析に用いられるSTRは、D18S535、D18S386、D18S391、D18S858、D18S51である。性染色体の解析に用いられるマーカーは、AMXY、SRY、STR X22、DXYS218、DXS6803、DXS6809、DXS8377、HPRT、SBMAである。
胎児細胞DNAの増幅と並行して、母体DNAを解析して、胎児細胞が母体細胞で汚染されている可能性やQF−PCRの外部汚染の可能性を調べる(図4ないし図7参照)。
自動シーケンサー(たとえば、ABI prism310)と組み合わせたPCR産物のキャピラリー電気泳動により得られた電気泳動図において、増幅したマイクロサテライトのさまざまな対立遺伝子に対応するピークの面積と大きさとを解析する。母体DNAをコントロールとして同時に分析して、遺伝子解析の結果を解釈する。これにより、実験室汚染の可能性がある結果や回収された胎児細胞が母体細胞で汚染されている可能性がある結果を識別することができる。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。

[適用例1]
非侵襲的出生前診断方法であって、
a.胎児有核細胞を含有する可能性の高い有機流体検体を妊婦から採取する工程と、
b.前記有機流体検体の濃縮を行い、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を得る工程と、
c.前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する工程と、
d.前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から単離した前記少なくとも1つの細胞に対して遺伝子解析を行い、前記診断に適した少なくとも1つの胎児有核細胞の遺伝的特徴を明らかにする工程と、を備え、
前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する工程は、その目的用に設計されたマイクロ流体デバイスを用いて、単一細胞を個別に選別することにより実行される、方法。

[適用例2]
適用例1記載の方法であって、
前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する工程は、
好ましくは、前記マイクロ流体デバイスにおける複数の部位であって、前記マイクロ流体デバイス内においてアレイ状に配置された複数の部位の中の所定部位から、単一細胞を採取した後、
前記マイクロ流体デバイスの内部あるいは外部のセンサーにより検出可能な少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記採取した細胞から単一細胞を選別する、ことによって実行される、方法。

[適用例3]
適用例1あるいは2のいずれかに記載の方法であって、
前記有機流体検体の濃縮を行う工程は、
細胞の選別であって、
a.密度
b.形態
c.電気的特性
d.化学的特性
e.機械的特性
f.表面抗原の発現
g.細胞質内抗原の発現
h.誘電特性
i.磁気特性
からなるパラメータ群から選択される少なくとも1つのパラメータあるいはその組み合わせに基づいて行われる、細胞の選別を含む、方法。

[適用例4]
適用例3に記載の方法であって、
前記有機流体検体の濃縮を行い、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を得る工程は、
前記有機流体検体を処理することにより、前記有核細胞を分離し、濃縮の結果としての有核細胞を得る工程を含む、方法。

[適用例5]
適用例4に記載の方法であって、
前記有機流体検体を処理することにより、前記有核細胞を分離し、濃縮の結果としての有核細胞を得る工程は、前記有機流体検体を密度勾配に基づいて遠心分離する工程を含む、方法。

[適用例6]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
前記濃縮工程は、選別であって、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む前記細胞集団が有する以下の特性:すなわち、
a.CD71表面抗原の発現
b.CD34表面抗原の発現
c.GPA表面抗原の発現
d.CD14表面抗原の非発現
e.CD15表面抗原の非発現
f.CD45表面抗原の非発現
のうちの少なくとも1つに基づいた選別を含む、方法。

[適用例7]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
前記濃縮工程の後で、かつ、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する工程の前に、前記有機流体検体を希釈する工程を備え、
前記希釈は、前記濃縮工程の直後に前記有機流体検体から分けた前記検体の所定体積の部分に存在する有核細胞の計数値に基づいて、行われる、方法。

[適用例8]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
前記濃縮工程と前記遺伝子解析を行う工程のいずれか1つあるいは両方の工程は、前記単離工程で用いる前記マイクロ流体デバイス内で、前記単離工程と組み合わせて行われる、方法。

[適用例9]
適用例8に記載の方法であって、
相互に分離される一方で油圧で接続される複数の異なったチャンバを備え、前記複数の異なったチャンバは、単一のチップあるいは分離した複数のチップにより、少なくとも1つの面上で区切られている、マイクロ流体デバイスが使用される、方法。

[適用例10]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
胎児細胞を母体細胞から区別するのに適した胎児細胞用特異抗体で胎児細胞を標識する工程をさらに備え、好ましくは、
*HLA−Gなどの胎児トロホブラスト抗原を認識する抗体と、
*i抗原などの胎児表面抗原を認識する抗体と、
*ヘモグロビン鎖νおよびεのような胎児細胞内抗原を認識する抗体と、
から成る抗体群から選択される特異抗原に対するさまざまな抗体を使用して、前記標識が行われる、方法。

[適用例11]
適用例10に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの胎児細胞を単離する工程は、
前記マイクロ流体デバイス内に存在し、少なくとも1つのマーカーであらかじめ標識された、単一細胞を個別に選別することにより実行される、方法。

[適用例12]
適用例10あるいは11のいずれかに記載の方法であって、
前記少なくとも1つのマーカーは、蛍光マーカーである、方法。

[適用例13]
適用例10あるいは11のいずれかに記載の方法であって、
前記少なくとも1つのマーカーは、胎児細胞に対する少なくとも1つの特異抗体を接合させた蛍光ビーズである、方法。

[適用例14]
適用例11ないし13のいずれかに記載の方法であって、
細胞核に特異的な第1マーカーで、前記血液検体の有核細胞を標識し、
前記第1マーカーと識別可能な第2マーカーで、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を標識して、
前記少なくとも1つの胎児細胞を単離する工程において、前記第1マーカーと前記第2マーカーの両方で標識された単一細胞のみを選別する工程を、さらに備える、方法。

[適用例15]
適用例14に記載の方法であって、
前記第1マーカーと前記第2マーカーの両方は、蛍光マーカーであり、前記蛍光マーカーは、互いに異なる第1波長と第2波長の光、好ましくは、青色波長と緑色波長の光を放出する、方法。

[適用例16]
適用例15に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの胎児細胞を単離する工程において単一細胞を個別に選別する工程は、前記有機流体検体中の細胞の自家蛍光により放出される第3波長の光、好ましくは、赤色波長の光の放出を検出して、前記第1波長の光と前記第2波長の光を両方とも放出すると同時に前記第3波長の光を放出しない細胞のみを選別することにより実行される、方法。

[適用例17]
適用例10ないし16のいずかれかに記載の方法であって、
細胞を標識後、標識した細胞の固定および透過処理を行って、細胞質内抗体を用いて胎児細胞を識別する工程をさらに備える、方法。

[適用例18]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
前記遺伝子解析を行う工程は、
QC−PCRにより行われ、
前記少なくとも1つの胎児有核細胞の遺伝情報と少なくとも1つの母体有核細胞の遺伝子情報とを比較する工程を含む、方法。

[適用例19]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
前記有機流体検体の濃縮を行い、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を得る工程は、
前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団が得られた濃縮された前記有機流体検体を培養液に入れて、前記検体について濃縮する工程を繰り返す工程、を含む、方法。

[適用例20]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
前記有機流体検体は、子宮細胞、経頸管細胞、もしくは頸管内細胞、または母体末梢血から選択される細胞を含む、方法。

[適用例21]
前記いずれかの適用例に記載の方法であって、
単一細胞の選別に用いられる前記マイクロ流体デバイスは、使い捨て可能なデバイスである、方法。
本発明の方法の変形例として、核型に基づく遺伝子解析を行うようにしてもよい。この場合には、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を濃縮する工程は、さらに、以下の工程を備える。
I.(有糸分裂)中期の細胞の成長阻害
(有糸分裂)中期で細胞の成長を止めた後、固定と透過処理とを行って、細胞質内抗体に基づいて胎児細胞を識別する。
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Claims (27)

  1. 非侵襲的出生前診断のためのシステムの操作方法であって、
    前記システムは、アレイ状に配置された複数の部位を有するマイクロ流体デバイスを備え、
    前記方法は、
    a.胎児有核細胞を含有する可能性の高い妊婦由来の有機流体検体を前記マイクロ流体デバイス内に取り込む工程と、
    b.前記有機流体検体の濃縮を行い、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を得る工程と、
    c.前記マイクロ流体デバイスによって、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する工程と、
    d.前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から単離した前記少なくとも1つの細胞に対して遺伝子解析を行い、前記診断に適した少なくとも1つの胎児有核細胞の遺伝的特徴を明らかにする工程と、を備え、
    前記工程c)は、
    i)胎児細胞を母体細胞から区別するのに適した胎児細胞用特異抗体で胎児細胞を標識する工程と、
    ii)前記マイクロ流体デバイスを用いて、前記マイクロ流体デバイスの前記複数の部位において単一細胞を採取することにより、単一細胞を個別に選別される工程と、
    iii)前記マイクロ流体デバイスにおいて採取された単一細胞が、あらかじめ前記特異抗体で標識されることにより個別に選択される工程と、のすべての工程を備え、
    前記工程(i)は、
    第1波長の光を放出する蛍光マーカーであって、細胞核に特異的な第1マーカーで、前記有機流体検体の有核細胞を標識し、
    前記第1波長とは異なる第2波長の光を放出する蛍光マーカーであって、前記第1マーカーと識別可能であり、前記胎児細胞を前記母体細胞から区別するのに適した前記胎児細胞用特異抗体である第2マーカーで、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を標識する処理を含み、
    前記工程(ii)は、前記有機流体検体中の細胞の自家蛍光により放出される第3波長の光の放出を検出して、前記第1波長の光と前記第2波長の光を両方とも放出すると同時に前記第3波長の光を放出しない細胞のみを選別することにより実行され
    前記工程c)には、DEPArray(登録商標)が用いられる、方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、
    前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する工程は、
    前記マイクロ流体デバイスにおける複数の部位の中の所定部位から、単一細胞を採取した後、
    前記マイクロ流体デバイスの内部あるいは外部のセンサーにより検出可能な少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記採取した細胞から単一細胞を選別する、ことによって実行される、方法。
  3. 請求項1あるいは2のいずれかに記載の方法であって、
    前記有機流体検体の濃縮を行う工程は、
    細胞の選別であって、
    a.密度
    b.形態
    c.電気的特性
    d.化学的特性
    e.機械的特性
    f.表面抗原の発現
    g.細胞質内抗原の発現
    h.誘電特性
    i.磁気特性
    からなるパラメータ群から選択される少なくとも1つのパラメータあるいはその組み合わせに基づいて行われる、細胞の選別を含む、方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    前記有機流体検体の濃縮を行い、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を得る工程は、
    前記有機流体検体を処理することにより、前記有核細胞を分離し、濃縮の結果としての有核細胞を得る工程を含む、方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、
    前記有機流体検体を処理することにより、前記有核細胞を分離し、濃縮の結果としての有核細胞を得る工程は、前記有機流体検体を密度勾配に基づいて遠心分離する工程を含む、方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記濃縮工程は、選別であって、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む前記細胞集団が有する以下の特性:すなわち、
    a.CD71表面抗原の発現
    b.CD34表面抗原の発現
    c.GPA表面抗原の発現
    d.CD14表面抗原の非発現
    e.CD15表面抗原の非発現
    f.CD45表面抗原の非発現
    のうちの少なくとも1つに基づいた選別を含む、方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記濃縮工程の後で、かつ、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する工程の前に、前記有機流体検体を希釈する工程を備え、
    前記希釈は、前記濃縮工程の直後に前記有機流体検体から分けた前記検体の所定体積の部分に存在する有核細胞の計数値に基づいて、行われる、方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記濃縮工程と前記遺伝子解析を行う工程のいずれか1つあるいは両方の工程は、前記単離工程で用いた前記マイクロ流体デバイスと同一の前記マイクロ流体デバイス内で、前記単離工程と組み合わせて行われる、方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、
    前記マイクロ流体デバイスは、相互に分離される一方で油圧で接続される複数の異なったチャンバを備え、前記複数の異なったチャンバは、活性化可能な電極アレイを備える単一のチップあるいは分離した複数のチップにより、少なくとも1つの側で区切られている、方法。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記胎児細胞を前記母体細胞から区別するのに適した胎児細胞用特異抗体で前記胎児細胞を標識する工程は、
    *胎児トロホブラスト抗原を認識する抗体と、
    *胎児表面抗原を認識する抗体と、
    *胎児細胞内抗原を認識する抗体と、
    から成る抗体群から選択される特異抗原に対するさまざまな抗体を使用して、行われる、方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、
    前記胎児トロホブラスト抗原は、HLA−Gであり、
    前記胎児表面抗原は、i抗原であり、
    前記胎児細胞内抗原は、ヘモグロビン鎖γおよびεである、方法。
  12. 請求項10あるいは11のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記胎児細胞を前記母体細胞から区別するのに適した胎児細胞用特異抗体は、蛍光抗体である、方法。
  13. 請求項10から12のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記胎児細胞を前記母体細胞から区別するのに適した胎児細胞用特異抗体は、蛍光ビーズと接合されている、方法。
  14. 請求項11から13のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記有機流体検体は、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を含む血液検体である、方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、
    前記第1波長と前記2波長は、それぞれ青色波長と緑色波長である、方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    前記第3波長は、赤色波長である、方法。
  17. 請求項10から16のいずれか1項に記載の方法であって、
    細胞を標識後、標識した細胞の固定および透過処理を行って、細胞質内抗体を用いて胎児細胞を識別する工程をさらに備える、方法。
  18. 請求項1から17のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記遺伝子解析を行う工程は、
    QC−PCRにより行われ、
    前記少なくとも1つの胎児有核細胞の遺伝情報と少なくとも1つの母体有核細胞の遺伝子情報とを比較する工程を含む、方法。
  19. 請求項1から18のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記有機流体検体の濃縮を行い、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を得る工程は、
    前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団が得られた濃縮された前記有機流体検体を培養液に入れて、前記検体について濃縮する工程を繰り返す工程、を含む、方法。
  20. 請求項1から19のいずれか1項に記載の方法であって、
    前記有機流体検体は、子宮細胞、経頸管細胞、もしくは頸管内細胞、または母体末梢血から選択される細胞を含むように選択される、方法。
  21. 請求項1から20のいずれか1項に記載の方法であって、
    単一細胞の選別に用いられる前記マイクロ流体デバイスは、使い捨て可能なデバイスである、方法。
  22. 非侵襲的出生前診断のためのマイクロ流体デバイスの使用であって、
    前記マイクロ流体デバイスを用いて、少なくとも1種類の胎児有核細胞から単一細胞を個別に選別し、
    前記胎児有核細胞は、胎児細胞を母体細胞から区別するのに適した胎児細胞用特異抗体であらかじめ標識され、
    前記少なくとも1種類の胎児有核細胞は、胎児有核細胞を含有する可能性の高い有機流体から濃縮され、
    前記有機流体は、妊婦由来のものであって、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団が得られるように濃縮され、
    前記マイクロ流体デバイスを用いて、あらかじめ前記特異抗体で標識された前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離した後に、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から単離された前記少なくとも1つの細胞に対して遺伝子解析を行い、前記診断に適した少なくとも1つの胎児有核細胞の少なくとも1つの遺伝的特徴を明らかにし、
    前記マイクロ流体デバイスは、
    i)前記マイクロ流体デバイスにおける複数の部位であって、前記マイクロ流体デバイス内においてアレイ状に配置された複数の部位の中の所定部位から単一細胞を採取する手段であって、少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記採取された細胞から前記単一細胞を選別して、胎児細胞のみを遺伝子解析の対象とする手段と、
    ii)あらかじめ前記特異抗体で標識され前記マイクロ流体デバイス内に存在する前記単一細胞を個別に選別することにより少なくとも1つの胎児細胞を単離する手段であって、あらかじめ前記特異抗体で標識された前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する手段と、を備え、
    前記有機流体の有核細胞は、第1波長の光を放出する蛍光マーカーであって、細胞核に特異的な第1マーカーで標識され、
    前記少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む前記少なくとも1つの細胞集団は、前記第1波長とは異なる第2波長の光を放出する蛍光マーカーであって、前記第1マーカーと識別可能であり、前記胎児細胞を前記母体細胞から区別するのに適した前記胎児細胞用特異抗体である第2マーカーで標識され、
    前記少なくとも1つの胎児細胞を単離する際の前記マイクロ流体デバイスによる前記単一細胞の個別の選別は、前記有機流体中の細胞の自家蛍光により放出される第3波長の光の放出を検出して、前記第1波長の光と前記第2波長の光を両方とも放出すると同時に前記第3波長の光を放出しない細胞のみを選別することにより実行され
    前記マイクロ流体デバイスによって、前記少なくとも1種類の胎児有核細胞から少なくとも1つの細胞を単離する手段として、DEPArrayが用いられる、使用。
  23. 請求項22に記載の使用であって、
    前記胎児細胞を前記母体細胞から区別するのに適した前記胎児細胞用特異抗体による前記胎児細胞の標識は、
    *胎児トロホブラスト抗原を認識する抗体と、
    *胎児表面抗原を認識する抗体と、
    *胎児細胞内抗原を認識する抗体と、
    から成る抗体群から選択される特異抗原に対するさまざまな抗体を使用して、行なわれる、使用。
  24. 請求項23に記載の使用であって、
    前記胎児トロホブラスト抗原は、HLA−Gであり、
    前記胎児表面抗原は、i抗原であり、
    前記胎児細胞内抗原は、ヘモグロビン鎖γおよびεである、使用。
  25. 請求項23に記載の使用であって、
    前記有機流体は、少なくとも1種類の胎児有核細胞を含む少なくとも1つの細胞集団を含有する血液検体である、使用。
  26. 請求項25に記載の使用であって、
    前記第1波長と前記第2波長は、それぞれ青色波長と緑色波長である、使用。
  27. 請求項25に記載の使用であって、
    前記第3波長は赤色波長である、使用。
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