JP6310760B2 - ポリアセタール樹脂製導電性icチップトレイ - Google Patents
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Description
しかしながら、ポリアセタール樹脂は他の樹脂と同様に電気絶縁体であるため、摺動の際に発生する静電気の除去性能や、導電性に劣り、高度な導電性を要求される用途には通常、使用されていない。
一方において、上記のような方法で導電性を付与させたポリアセタール樹脂組成物においては、ポリアセタール樹脂が本来持つ靭性や流動性が大幅に低下してしまうため、応用範囲が限定されてしまうという問題を有している。
すなわち、本発明は下記の通りである。
ポリアセタール樹脂(I)100質量部と、
衝撃改良剤(II)5〜25質量部と、
カーボンブラック(III)5〜30質量部と、
を、含み、
前記衝撃改良剤(II)が、1−ブテンとエチレンとの共重合体、エチレンとプロピレンの共重合体、プロピレンとブテンの共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体の水素添加物からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
前記カーボンブラック(III)のフタル酸ジブチル吸油量が100〜300mL/1
00gであり、窒素吸着法によるBET比表面積が20〜100m2/gである、
ポリアセタール樹脂製導電性ICチップトレイ。
〔2〕
前記カーボンブラック(III)の含有量が10〜30質量部である、前記〔1〕に記載のポリアセタール樹脂製導電性ICチップトレイ。
〔3〕
エポキシ化合物(IV)をさらに含む、前記〔1〕又は〔2〕に記載のポリアセタール樹脂製導電性ICチップトレイ。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、
ポリアセタール樹脂(I)100質量部と、
衝撃改良剤(II)5〜25質量部と、
カーボンブラック(III)5〜30質量部と、
を、含み、
前記衝撃改良剤(II)が、オレフィン系樹脂、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体の水素添加物からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
前記カーボンブラック(III)のフタル酸ジブチル吸油量が100〜300mL/100gであり、窒素吸着法によるBET比表面積が20〜100m2/gである、ポリアセタール樹脂組成物を成形してなる容器である。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、ポリアセタール樹脂(I)を含有する。
ポリアセタール樹脂(I)としては、ポリアセタールホモポリマー及びポリアセタールコポリマーが挙げられる。
ポリアセタールホモポリマーは、ホルムアルデヒドの単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーを単独重合して得られるものである。したがって、ポリアセタールホモポリマーは、実質的にオキシメチレン単位からなる。
ポリアセタールコポリマーは、ホルムアルデヒドの単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマール等のグリコール、ジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル、環状ホルマールとを、共重合させて得られるものである。
また、ポリアセタールコポリマーとして、ホルムアルデヒドの単量体及び/又はホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、単官能グリシジルエーテルと、を、共重合させて得られる分岐を有するポリアセタールコポリマー、並びに、多官能グリシジルエーテルとを共重合させて得られる架橋構造を有するポリアセタールコポリマーを用いることもできる。
また、ポリアセタール樹脂(I)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、ポリアセタール樹脂(I)は、本実施形態のポリアセタール樹脂製容器の熱安定性向上の観点から、ポリアセタールコポリマーを含むことが好ましい。
融点が167℃〜171℃であるポリアセタールコポリマーは、ホルムアルデヒドの3量体(トリオキサン)100molに対して1.3〜3.5mol程度のコモノマーを用いることにより得られる。
ポリアセタールコポリマーの重合に用いられる重合触媒としては、ルイス酸、プロトン酸及びそのエステル又は無水物等のカチオン活性触媒が好ましい。
前記ルイス酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物等が挙げられる。具体的には、三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモン及びその錯化合物又は塩が挙げられる。
また、前記プロトン酸及びそのエステル又は無水物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
上述した重合触媒の中でも、重合反応制御の観点から、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;及び、酸素原子又は硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、具体的には、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルが好適な例として挙げられる。
前記熱的に不安定な末端部としては、例えば、〔−(OCH2)n−OH基〕が挙げられる。
前記不安定な末端部は、分解除去処理を実施することが好ましく、具体的には、以下に示す特定の不安定末端部の分解除去処理を行うことが好適である。
当該特定の不安定末端部の分解処理方法としては、下記一般式(1)で表わされる少なくとも1種の第4級アンモニウム化合物の存在下で、ポリアセタールコポリマーの融点以上260℃以下の温度とし、ポリアセタールコポリマーを溶融状態として加熱処理を施す方法が挙げられる。
ここで、式(1)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基における少なくとも1個の水素原子が炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;又は、炭素数6〜20のアリール基における少なくとも1個の水素原子が炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基で置換されたアルキルアリール基を示す。前記置換又は非置換のアルキル基は直鎖状、分岐状、若しくは環状である。
前記置換アルキル基における置換基は、ハロゲン原子、水酸基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、又はアミド基である。また、前記非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基において水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。
nは1〜3の整数を示す。
Xは水酸基、又は炭素数1〜20のカルボン酸、ハロゲン化水素以外の水素酸、オキソ酸、無機チオ酸若しくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を示す。
これらの中でも、不安定末端部の分解除去反応の効率の観点から、水酸化物(OH-)、硫酸(HSO4 -、SO4 2-)、炭酸(HCO3 -、CO3 2-)、ホウ酸(B(OH)4 -)、及びカルボン酸の塩が好ましい。
カルボン酸の中では、蟻酸、酢酸、プロピオン酸が特に好ましい。
第4級アンモニウム化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記第4級アンモニウム化合物に加えて、公知の不安定末端部の分解促進剤であるアンモニアやトリエチルアミン等のアミン類を併用してもよい。
P×14/Q ・・・(2)
ここで、前記式(2)中、Pは第4級アンモニウム化合物のポリアセタールコポリマーに対する濃度(質量ppm)を示し、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を示す。
第4級アンモニウム化合物の使用量が、ポリアセタールコポリマーと第4級アンモニウム化合物との合計質量に対する前記第4級アンモニウム化合物由来の窒素量に換算して0.05質量ppm以上であると、不安定末端部の分解除去速度において実用上十分な速度が得られる傾向にあり、50質量ppm以下であると不安定末端部の分解除去後のポリアセタールコポリマーの色調の悪化を防止することができる。
この分解除去処理に用いる装置としては、特に制限はないが、例えば、押出機、ニーダー等が好適である。分解により発生したホルムアルデヒドは通常、減圧下で除去される。
例えば、ポリアセタールコポリマーが溶融混練及び押し出される押出機の中に第4級アンモニウム化合物を注入してもよい。あるいは、その押出機等を用いて、ポリアセタールコポリマーにフィラーやピグメントを配合する場合、ポリアセタールコポリマーの樹脂ペレットに第4級アンモニウム化合物をまず添着し、その後のフィラーやピグメントの配合時に不安定末端部の分解除去処理を行ってもよい。
重合触媒の失活処理としては、アミン類等の塩基性の水溶液中で重合触媒を中和失活する方法が挙げられる。
重合触媒の失活を行わない場合、ポリアセタールコポリマーの融点以下の温度で不活性ガス雰囲気下にてそのコポリマーを加熱し、重合触媒を揮発により減少させた後、不安定末端部の分解除去操作を行うことも有効な方法である。
上述のような不安定末端部の分解除去処理により、不安定末端部がほとんど存在しない非常に熱安定性に優れたポリアセタールコポリマーを得ることができる。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、衝撃改良剤(II)を含有する。
衝撃改良剤(II)は、オレフィン系樹脂、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体の水素添加物からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、好ましくはオレフィン系樹脂の1種又は2種以上であり、より好ましくは変性されていないオレフィン系樹脂の1種又は2種以上である。
上述した材料を衝撃改良剤(II)として用いることにより反り精度と耐久性に優れたポリアセタール樹脂製容器が得られる。
前記オレフィン系樹脂としては変性されたもの(変性体)も適用できるが、当該変性体としては、オレフィン樹脂を形成している重合体とは異なる他のビニル化合物の一種以上をグラフトさせたグラフト共重合体;α,β−不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ナジック酸等)又はその酸無水物で(必要により過酸化物を併用して)変性したもの;オレフィン系化合物と酸無水物を共重合したものが挙げられる。
A−B−A、(A−B)n、(B−A)n、B−(A−B)n、A−(B−A)n、
(A−B)n−A、(B−A)n−B、(B−A)m−X、(A−B)m−X
(E−D)k、E−(D−E)k、D−(E−D)k、[(E−D)k ]j−Y、
[(D−E)k−D]j−Y、[(E−D)k−D]j−Y、
E−(D−C)k、E−(C−D)k、E−(C−D−C)k、E−(D−C−D)k、
C−E−(D−C)k、C−E−(C−D)k、C−E−(D−C)k−D、
[(C−D−E)k]j−Y、[C−(D−E)k]j−Y、
[(C−D)k−E]j−Y、[(C−D−C)k−E]j−Y、
[(D−C−D)k−E]j−Y、[(E−D−C)k]j−Y、
[E−(D−C)k]j−Y、[E−(C−D−C)k]j−Y、
[E−(D−C−D)k]j−Y、(C−D)k+1、C−(D−C)k、
D−(C−D)k+1、[(C−D)k]j−Y、[(D−C)k−D]j−Y、
[(C−D)k−C]j−Y
各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別されていなくてもよい。
非水添ランダム共重合体を水添して得られる水添共重合体ブロックB中のビニル芳香族単量体単位は、均一に分布していてもよいし、テーパー状に分布していてもよい。
また水添共重合体ブロックBには、ビニル芳香族単量体単位が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個存在していてもよい。
また水添共重合体ブロックDには、ビニル芳香族単量体単位含有量が異なるセグメントが複数個存在していてもよい。
nは2〜10の整数であり、Xはm個の重合体鎖が結合している多官能性化合物残基であり、mは2〜7の整数であり、Yはカップリング剤の残基又は多官能開始剤の残基であり、kは1〜5の整数であり、jは2〜11の整数である。
また、Xはカップリング剤の残基又は多官能開始剤の残基を表す。
前記カップリング剤としては、後述の2官能以上のカップリング剤を用いることができる。
前記多官能開始剤としては、ジイソプロペニルベンゼンとsec−ブチルリチウムとの反応生成物、ジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと少量の1,3−ブタジエンとの反応生成物等を用いることができる。
前記共役ジエン単量体としては、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであれば特に限定されず、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。特に、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記のように、上記各式中、Xはm個の重合体鎖が結合している多官能性化合物残基であり、mは2〜7の整数であり、2〜6であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。
なお、Xとなる、m個の重合体鎖が結合している多官能性化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエポキシド、ポリイソシアネート、ポリイミン、ポリアルデヒド、ポリ無水物、ポリエステル、ポリハライド等が挙げられる。
また、Yはカップリング剤の残基又は多官能開始剤の残基であり、kは1〜5の整数であり、1〜4あることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。jは2〜11の整数であり、2〜10であることが好ましく、2〜9であることがより好ましい。
ここで「酸変性されていない」とは、衝撃改良剤(B)が、α,β−不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ナジック酸)及び/又はその酸無水物等で(必要により過酸化物を併用して)変性されておらず、またオレフィン系樹脂が、各種のオレフィン類と酸無水物を共重合したものでもないことを指す。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、カーボンブラックを含有する。
本実施形態において用いるカーボンブラック(III)は、従来一般的に樹脂組成物に用いられる超導電性カーボンブラックではなく、フタル酸ジブチル(DBP)吸油量が低く、かつ窒素吸着法によるBET比表面積が低いことが特徴である。
具体的には、反り精度と耐久性に優れたポリアセタール樹脂製容器を得る観点から、DBP吸油量が100〜300mL/100gであり、窒素吸着法によるBET比表面積が20〜100m2/gのカーボンブラックであるものとする。
DBP吸油量の好ましい範囲は120〜250mL/100gであり、さらに好ましい範囲は150〜200mL/100gである。
窒素吸着法によるBET比表面積の好ましい範囲は30〜90m2/gであり、さらに好ましい範囲は40〜80m2/gである。
なお、窒素吸着法によるBET比表面積およびフタル酸ジブチル吸油量は、カーボンブラックのメーカー各社が開示している情報であり、それを基に適宜選択することができる。
BET比表面積は、液体窒素温度下で窒素ガスを導入し、試料表面に窒素ガスを吸着させて測定する。具体的には、圧力を上げながら試料表面にガスを吸着させていき、横軸に相対圧、縦軸に吸着量をプロットし、測定することができる。
フタル酸ジブチル給油量(DBPA)は、ASTM2414に準拠し、測定することができる。
カーボンブラック(III)の添加量を5質量部以上とすることにより高い導電性が得られ、30質量部以下とすることにより反り精度と耐久性に優れたポリアセタール樹脂製容器が得られる。
カーボンブラック(III)の添加量は、ポリアセタール樹脂(I)100質量部に対して10〜30質量部が好ましく、10〜25質量部がより好ましい。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、エポキシ化合物(IV)をさらに含んでいてもよい。
エポキシ化合物としては、モノ又は多官能グリシジル誘導体、或いは不飽和結合をもつ化合物を酸化してエポキシ基を生じさせた化合物を用いることができる。
また、エポキシ化合物(IV)としては、エポキシ化合物硬化性添加剤も用いることができる。
前記エポキシ硬化性添加剤としては、塩基性窒素化合物及び塩基性リン化合物が通常用いられるが、その他のエポキシ硬化作用(効果促進作用を含む)を持つ化合物も用いることができる。
また、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ソルビタンモノエステルジグリシジルエーテル、ソルビタンモノエステルトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジグリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックとエピクロルヒドリンとの縮合物(エポキシ等量;100〜400、軟化点;20〜150℃)、グリシジルメタクリレート、ヤシ脂肪酸グリシジルエステル、大豆脂肪酸グリシジルエステル等が挙げられる。
また、不飽和結合をもつ化合物を酸化してエポキシ基を生じさせた化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、3',4'−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4‐エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、1,2−エポキシ−4−(2−メチルオキシラニル)−1−メチルシクロヘキサン、リモネンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシ化合物、エポキシ化合物硬化性添加剤は、それぞれ1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、その添加量は、反り精度と耐久性に優れたポリアセタール樹脂製容器を得る観点から、ポリアセタール樹脂(I)100質量部に対し0.05〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、本発明の目的を損なわない範囲で、従来ポリアセタール樹脂組成物に使用されている各種安定剤を使用することができる。
前記安定剤としては、例えば、下記の酸化防止剤、ホルムアルデヒドやギ酸の捕捉剤が挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<酸化防止剤>
前記酸化防止剤としては、ポリアセタール樹脂製容器の熱安定性向上の観点から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、n−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3'−メチル−5'−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)、1,4−ブタンジオール−ビス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)、トリエチレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)が挙げられる。
また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤として、以下に限定されるものではないが、例えば、テトラキス−(メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタン、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、N,N'−ビス−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プリピオニルヘキサメチレンジアミン、N,N'−テトラメチレンビス−3−(3'−メチル−5'−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニルジアミン、N,N'−ビス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニル)ヒドラジン、N−サリチロイル−N'−サリチリデンヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、N,N'−ビス(2−(3−(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)オキシアミドも挙げられる。
上述したヒンダードフェノール系酸化防止剤の中でも、ポリアセタール樹脂製容器の熱安定性向上の観点から、トリエチレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)、テトラキス−(メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタンが好ましい。
前記ホルムアルデヒドやギ酸の捕捉剤としては、ホルムアルデヒド反応性窒素を含む化合物及びその重合体、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、及びカルボン酸塩が挙げられる。
前記ホルムアルデヒド反応性窒素を含む化合物及びその重合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジシアンジアミド、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドとの共縮合物、ナイロン4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12、ナイロン6/6−6、ナイロン6/6−6/6−10、ナイロン6/6−12等のポリアミド樹脂、ポリ−β−アラニン、ポリアクリルアミドが挙げられる。これらの中では、メラミンとホルムアルデヒドとの共縮合物、ポリアミド樹脂、ポリ−β−アラニン及びポリアクリルアミドが挙げられ、ポリアセタール樹脂製容器の熱安定性向上の観点から、ポリアミド樹脂及びポリ−β−アラニンがより好ましい。
前記アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、及びカルボン酸塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくはバリウム等の水酸化物、上記金属の炭酸塩、リン酸塩、珪酸塩、硼酸塩、カルボン酸塩が挙げられる。ポリアセタール樹脂製容器の熱安定性向上の観点から、具体的にはカルシウム塩が好ましく、当該カルシウム塩としては、例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、珪酸カルシウム、硼酸カルシウム、及び脂肪酸カルシウム塩(ステアリン酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム等)が挙げられ、これら脂肪酸は、ヒドロキシル基で置換されていてもよい。これらの中では、ポリアセタール樹脂組成物の熱安定性向上の観点から、脂肪酸カルシウム塩(ステアリン酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム等)がより好ましい。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、本発明の目的を損なわない範囲で、かつ所望の特性に応じて、従来ポリアセタール樹脂組成物に使用されている各種添加剤を使用することができる。添加剤としては、例えば、下記の無機充填剤、結晶核剤、導電剤、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、及び顔料が挙げられる。
これらは1種のみを単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。
無機充填剤は、繊維状、粉粒子状、板状及び中空状の充填剤が用いられる。
繊維状充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、シリコーン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属繊維等の無機質繊維が挙げられる。また、繊維長の短いチタン酸カリウムウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー等のウイスカー類も含まれる。なお、芳香族ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂等の高融点有機繊維状物質も使用することができる。
粉粒子状充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、アルミナの如き金属酸化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウムのような金属硫酸塩、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、その他炭化珪素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
板状充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、マイカ、フレーク状ガラス、各種金属箔が挙げられる。
中空状の充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、金属バルーン等が挙げられる。
これらの充填剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの充填剤は表面処理されたもの、未表面処理のもの、何れも使用可能であるが、成形体の表面の平滑性、機械的特性の観点から、表面処理の施されたものが好ましい場合がある。
表面処理剤としては従来公知のものが使用可能であり、以下に限定されるものではないが、例えば、シラン系、チタネート系、アルミニウム系、ジルコニウム系等の各種カップリング処理剤が挙げられる。具体的にはN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリスステアロイルチタネート、ジイソプロポキシアンモニウムエチルアセテート、n−ブチルジルコネート等が挙げられる。
結晶核剤としては、例えば、窒化ホウ素等が挙げられる。
導電剤としては、上記(III)成分として挙げたもの以外のカーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、金属粉末又は金属繊維が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、上記(II)成分として挙げたもの以外のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーネート樹脂等が挙げられる。また、これらの変性物も含まれる。
熱可塑性エラストマーとしては、 ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーが挙げられる。
顔料としては、無機系顔料及び有機系顔料、メタリック系顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
無機系顔料とは、樹脂の着色用として一般的に使用されているものを言い、以下に限定されるものではないが、例えば、硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、チタンイエロー、コバルトブルー、燃成顔料、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩やカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等が挙げられる。
有機系顔料としては、以下に限定されるものではないが、例えば、縮合ウゾ系、イノン系、フロタシアニン系、モノアゾ系、ジアゾ系、ポリアゾ系、アンスラキノン系、複素環系、ペンノン系、キナクリドン系、チオインジコ系、ベリレン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等の顔料が挙げられる。
顔料の添加割合は所望の色調に応じて選択できるが、一般的には、ポリアセタール樹脂(I)100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲が好ましい。
本実施形態のポリアセタール樹脂製容器は、上述したポリアセタール樹脂(I)100質量部と、衝撃改良剤(II)5〜25質量部と、カーボンブラック(III)5〜30質量部とを溶融混練することにより得られるポリアセタール樹脂組成物を成形することにより得られる。
ポリアセタール樹脂組成物を製造する装置としては、一般に実用されている混練機が適用できる。以下に限定されるものではないが、例えば、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等を用いればよい。中でも、減圧装置、及びサイドフィーダー設備を装備した2軸押出機が最も好ましい。
溶融混練の方法としては、例えば、すべての成分のブレンド物を押出機トップのフィーダー(以下、トップフィーダーと呼ぶ)から連続的にフィードして溶融混練させる方法、(III)成分以外の成分のブレンド物を押出機トップフィーダーから連続的にフィードして溶融混練させた後、押出機のサイドに設けられたフィーダー(以下、サイドフィーダーと呼ぶ)から(III)成分を連続的にフィードしてさらに溶融混練させる方法、(II)成分と(III)成分以外のブレンド物を押出機トップフィーダーから供給して溶融混練させた後、単一のサイドフィーダーから(II)成分と(III)成分のブレンド物を添加してさらに溶融混練させる方法、(II)成分と(III)成分以外のブレンド物を押出機トップフィーダーから供給して溶融混練させた後、複数のサイドフィーダーから(II)成分と(III)成分をそれぞれ逐次添加してさらに溶融混練させる方法等が挙げられる。これらのうち、安定した性能発現の観点から、(III)成分以外のブレンド物を押出機トップフィーダーから供給して溶融混練させた後、サイドフィーダーから(III)成分を添加してさらに溶融混練させる方法が好ましい。
押出機の減圧度に関しては、0〜0.07MPaが好ましい。
溶融混練の温度は、用いるポリアセタール樹脂のJIS K7121に準じた示差走査熱量(DSC)測定で求まる融点より1〜100℃高い温度が好ましい。より具体的には160℃〜240℃ある。
混練機での剪断速度は100rpm以上であることが好ましく、混練時の平均滞留時間は、30秒〜1分が好ましい。
ポリアセタール樹脂製容器の用途としては、反り精度と高い耐久性が要求される用途が好適である。
以下に限定されるものではないが、例えば、導電性ICチップトレイ、導電性パチンコ、パチスロ容器、導電性フランジ等に特に好適に用いられる。
(体積抵抗率の測定方法)
東芝機械(株)製EC−75NII成形機を用いて、シリンダー温度設定を205℃、金型温度90℃に設定し、射出時間35秒、冷却時間15秒の射出条件でISOダンベルを得た。
このISOダンベルから30mm×20mm×4mmの平板を切り出し体積抵抗率測定用のサンプルとした。
体積抵抗率のレベルにより、以下の2種類の測定方法を使い分けた。
<体積抵抗率が1.0×104Ωcm未満のサンプルの場合>
四探針ASPプローブ(ピン間5mm、ピン先0.37mmR×4、バネ圧210g/本、JIS K7194準拠)をこの平板に押し当て、三菱化学製ロレスタ−GPにより測定電圧90Vで体積抵抗率を測定した。
<体積抵抗率が1.0×104Ωcm以上のサンプルの場合>
URS型リングプローブ(JIS K6911準拠)をこの平板に押し当て、三菱化学製ハイレスターUPにより測定電圧1,000Vで体積抵抗率を測定した。
東芝機械(株)製EC−75NII成形機を用いて、シリンダー温度設定を205℃、金型温度90℃に設定し、射出時間35秒、冷却時間15秒の射出条件でISOダンベルを得た。
このISOダンベルを用いて、ISO 527に準拠した引張試験を行い、引張伸度を評価した。
住友重機工業(株)製の射出成形機(商品名「SH−75」)を用いて、シリンダー温度200℃、金型温度80℃の条件にて、150mm×150mm×2mmの平板、1点ピンゲート(ゲート位置:成形品端面から10mm)を成形した。
前記平板を、温度23℃、湿度50%の恒温室で24時間、状態調整を行った後、定盤上にて前記ゲート上に重さ500gの分銅を乗せ固定し、重り側とは反対側の端面の反り量を、すきまゲージで測定した。
ファナック(株)製の射出成形機(商品名「ROBOSHOT α−50iA」)を用いて、シリンダー温度200℃、金型温度80℃の条件にて、60mm×60mm×3mmの平板を成形した。
東測精密(株)製往復動摺動試験機を用いて、摺動相手材としてSUS304、φ5球を用いて、荷重2kgf、摺動速度30mm/sec、動作長10mmの条件下で、1万回往復動作させたときの摩耗深さを東京精密(株)製サーフコムを用いて測定した。
〔原料成分〕
(ポリアセタール樹脂(I))
熱媒を通すことができるジャッケット付きの2軸セルフクリーニングタイプの重合機(L/D=8(L:重合機の原料供給口から排出口までの距離(m)、D:重合機の内径(m)。以下、同じ。))を80℃に調整し、トリオキサンを4kg/hr、コモノマーとして1,3−ジオキソランを128.3g/h(トリオキサン1molに対して、3.9mol%)、連鎖移動剤としてメチラールをトリオキサン1molに対して0.25×10-3molを連続的に添加した。
さらに重合触媒として三フッ化硼素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1molに対して1.5×10-5molで連続的に添加し重合を行った。
重合機より排出されたポリアセタールコポリマーをトリエチルアミン0.1%水溶液中に投入し重合触媒の失活を行った。
失活されたポリアセタールコポリマーを遠心分離機でろ過した後、ポリアセタールコポリマー100質量部に対して、第4級アンモニウム化合物として水酸化コリン蟻酸塩(トリエチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムフォルメート)を含有した水溶液1質量部を添加して、均一に混合した後、120℃で乾燥した。
水酸化コリン蟻酸塩の添加量の調整は、添加する水酸化コリン蟻酸塩を含有した水溶液中の水酸化コリン蟻酸塩の濃度を調整することにより行い、窒素量に換算して20質量ppmとした。
乾燥後のポリアセタールコポリマーをベント付き2軸スクリュー式押出機に供給し、押出機中の溶融しているポリアセタールコポリマー100質量部に対して水を0.5質量部添加し、押出機設定温度200℃、押出機における滞留時間7分で不安定末端部分の分解除去を行った。
不安定末端部分の分解されたポリアセタールコポリマーに、酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]0.3質量部を添加し、ベント付き押出機で真空度20Torrの条件下で脱揮しながら、押出機ダイス部よりストランドとして押出し、ペレタイズした。
このようにしてポリアセタール樹脂(I)を得た。また、ポリアセタール樹脂(I)の数平均分子量は60,000であった。
<II−i>
STAT RITE C2300ポリウレタン(BFGoodrich製)
<II−ii>
窒素ガス雰囲気下において、シクロヘキサン中でn−ブチルリチウムを全モノマー100g当り1.6ミリモルを用い、スチレン20質量部を60℃で3時間重合し、完全に重合させた後、更に1,3−ブタジエンを60質量部加え、70℃で6時間重合させた。
更にスチレン20質量部を加え、60℃で3時間重合した後、1質量部のフェニル−β−ナフチルアミンを加え、スチレンとブタジエンの共重合体を得た。この共重合体を乾燥して取り出し、A−B−A型ブロック共重合体<II−ii>を得た。
<II−iii>
n−ブチルリチウムを重合開始剤とし、シクロヘキサン溶媒中で、テトラヒドロフランを1,2結合量調節剤として、スチレンとブタジエンをアニオンブロック共重合することにより、スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体を重合した。
次に得られたスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体を、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリドとn−ブチルリチウムを水素添加触媒として、水素圧5kg/cm2、温度50℃で水素添加を行った。
この結果、C−D−C型の、スチレン含有量14質量%、水素添加率99%、Dブロック部分の1,2結合量77%のブロック共重合体<II−iii>を得た。
<II−iv>
1−ブテン含有率90質量%、エチレン含有率10質量%のオレフィン共重合体
<III−i>
DBP吸油量320mL/100g、BET比表面積720m2/gのカーボンブラック
<III−ii>
DBP吸油量180mL/100g、BET比表面積51m2/gのカーボンブラック
<III−iii>
DBP吸油量76mL/100g、BET比表面積85m2/gのカーボンブラック
<III−iv>
DBP吸油量131mL/100g、BET比表面積140m2/gのカーボンブラック
クレゾールノボラックとエピクロロヒドリンとの縮合物(エポキシ当量=350、軟化点=80℃)を用いた。
また、エポキシ樹脂硬化促進剤として、トリフェニルホスフィン(北興化学工業製)を用いた。
2軸押出機を用いてポリアセタール樹脂組成物を製造した。
本実施例では、2軸押出機(東芝機械(株)製TEM−26SS押出機(L/D=48、ベント付き)を用いた。
図1に2軸押出機の概略構成図を示す。
2軸押出機は、個々に独立している押出機のバレルゾーン1〜14を具備し、当該バレルゾーンの終端部はダイヘッド15に連結されている。
バレルゾーンの始端部は押出機モーター16に連結されており、モーターの駆動により原料がバレルゾーン1〜14を移動するようになされている。
バレルゾーン1にはトップ部の定量フィーダー17、バレルゾーン8にはサイド部の定量フィーダー18が設けられている。
バレルゾーン13には脱気ベント19が設けられている。
シリンダー温度を200℃に設定し、(III)成分以外の成分のブレンド物を定量フィーダー17より、(III)成分を定量フィーダー18より、それぞれ供給して、押出量15kg/h、スクリュー回転数150rpmの条件で押出を行い、ポリアセタール樹脂組成物を得た。
各成分を表1に示す割合で配合し、上述の製造方法により溶融混練を行った。
押出されたポリアセタール樹脂組成物はストランドカッターでペレットとした。
得られたペレットを用いて、上述の方法により体積抵抗率、引張伸度、反り量測定、摩耗量測定の試験を行った。
測定及び評価結果を表1に示す。
〔比較例1〜17〕
各成分を表2に示す割合で配合し、上述の製造方法により溶融混練を行った。
押出されたポリアセタール樹脂組成物はストランドカッターでペレットとした。
得られたペレットを用いて、上述の方法により体積抵抗率、引張伸度、反り量測定、摩耗量測定の試験を行った。
測定及び評価結果を表2に示す。
15 ダイヘッド
16 押出機モーター
17 定量フィーダー(トップ)
18 定量フィーター(サイド)
19 脱気ベント
Claims (3)
- ポリアセタール樹脂(I)100質量部と、
衝撃改良剤(II)5〜25質量部と、
カーボンブラック(III)5〜30質量部と、
を、含み、
前記衝撃改良剤(II)が、1−ブテンとエチレンとの共重合体、エチレンとプロピレンの共重合体、プロピレンとブテンの共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体の水素添加物からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
前記カーボンブラック(III)のフタル酸ジブチル吸油量が100〜300mL/1
00gであり、窒素吸着法によるBET比表面積が20〜100m2/gである、
ポリアセタール樹脂製導電性ICチップトレイ。 - 前記カーボンブラック(III)の含有量が10〜30質量部である、請求項1に記載のポリアセタール樹脂製導電性ICチップトレイ。
- エポキシ化合物(IV)をさらに含む、請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂製導電性ICチップトレイ。
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