JP6309738B2 - チーズ熟成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、チーズ熟成装置に適用して有効な技術に関する。
特開2010−268706号公報(以下、特許文献1という。)には、チーズ熟成庫と、該チーズ熟成庫の内部に設けられた散水板と、温度制御された循環水をチーズ熟成庫に送る散水制御部と、該循環水を前記散水板に対して散水する散水パイプとを備えるチーズ熟成装置に関する技術が記載されている。また、特許文献1(特に、その明細書段落[0030]参照)には、チーズ熟成庫内の微生物の増殖を抑制するために、循環水の除菌または殺菌を行うことが記載されている。
特公平7−49905号公報(以下、特許文献2という。)には、生鮮食料品の乾燥を抑え、鮮度を落とさず長時間保存することができるように、生鮮食料品が収納される収納箱内を間接的に冷却する保存装置に関する技術が記載されている。
特開2010−268706号公報 特公平7−49905号公報
ナチュラルチーズのような一般的なチーズの製造方法について説明する。
まず、原料乳に対して、低温殺菌して冷却した後、保温しながらスターター(乳酸菌)を添加撹拌し、さらにレンネット(酵素)を添加撹拌し、静置してカード(凝乳)を生成する。次いで、この生成されたカードに対して、カッティングして加温しながら撹拌し、カードから排出されたホエー(乳清)を排除する。次いで、ホエーが排除されたカードを取り出して成形した後、食塩水に浸漬(塩漬け)する。そして、所定温度(例えば8℃〜15℃)および所定湿度(例えば、85%RH〜90%RH)で保たれたチーズ熟成庫内に、塩漬けされたカードを反転させながら載置して、所定時間熟成させることによって、チーズが略完成する。
このうち、チーズ熟成工程は、スターター(乳酸菌)やレンネット(酵素)の働きによって、カード(以下、チーズとして記す。)の表面からたんぱく質や脂肪などを分解して、チーズとしての風味を作り出して組織化する工程である。このため、チーズ熟成工程では、外部からの雑菌による感染が起こり易い。雑菌による感染が発生すると、所望の風味を得ることができず、チーズの製造歩留まりが低下してしまうため、チーズの製造工程において、特に、チーズ熟成工程は重要である。
このチーズ熟成工程において、特許文献1に記載のチーズ熟成装置を用いることができると考えられる。しかしながら、特許文献1に記載のチーズ熟成装置は、チーズ熟成庫内に循環水を送って、その循環水をチーズ熟成庫内の散水板に対して散水する構成であるため、チーズ熟成庫の容積が大きくなり、装置全体として大型化したものとなる。
また、前述したように、チーズ熟成工程中では、チーズを反転させるといった作業が必要となるため、作業者がチーズ熟成庫内を開閉する際に、チーズ熟成庫内に雑菌が侵入しやすくなってしまう。特許文献1に記載のチーズ熟成装置では、循環水の除菌または殺菌を行うためにフィルタや紫外線ランプを設けたとしても、チーズ熟成庫内の除菌を効率良くできるとも限らず、雑菌による感染が発生し、チーズの製造歩留まりが低下してしまうおそれがある。また、特許文献2に記載の保存装置は、生鮮食料品を保存するに適したものではあるが、チーズの製造歩留まりの向上において、特に、除菌が必要とされるチーズ熟成工程に適した構成とはなっていない。
本発明の目的は、チーズの製造歩留まりを向上することができる小型化されたチーズ熟成装置を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の一実施形態におけるチーズ熟成装置は、チーズを熟成させるチーズ熟成庫を備えたチーズ熟成装置であって、外装壁と内装壁との間に密閉空間が形成された二重壁構造で、内部と該内部を開口する開口部とを有して構成されたケーシングと、前記開口部で前記内部を開閉するドアと、前記ドアで前記内部を閉じて形成される前記チーズ熟成庫内の温湿度を、温度調節されたエアを前記密閉空間で循環させることで間接的に調節する温湿度調節部と、前記内部でケーブルを介して自在に配置され、前記チーズ熟成庫内の雑菌を除去する除菌部と、前記内部でケーブルを介して自在に配置され、前記チーズ熟成庫内でエア流を発生するファンと、を備えることを特徴とする。
これによれば、チーズ熟成庫内の温湿度調節に、チーズ熟成庫を包むように、その周りで循環させたエアを用いることで、チーズ熟成庫の小型化を図ることができる。また、例えばチーズ熟成庫内にチーズを配置する際にドアを開いて外部から雑菌が侵入してきたとしても、除菌部によってチーズ熟成庫内を除菌することができ、チーズへの雑菌感染を防止し、チーズの製造歩留まりを向上することができる。また、チーズ熟成庫内のチーズ配置によって、チーズ熟成庫内の所望の位置(例えば、チーズ周辺)に除菌部を配置することができるので、チーズ周辺での除菌をより効率的に行うこともできる。
また、このようなファンを用いることで、例えば、チーズ熟成庫内に配置されたばかりのチーズ表面に付着している食塩水を落ち着かせて(具体的には、塩もみされたチーズの表面を定着、安定させた状態)、表面にカビが発生するのを防止することができる。また、チーズの配置によって、チーズ熟成庫内の所望の位置(例えば、チーズ周辺)にファンを配置することができるので、より効率的に行うこともできる。このように、チーズ表面のカビの発生を防止し、チーズの製造歩留まりを向上することができる。
また、前記一実施形態におけるチーズ熟成装置において、前記除菌部は、イオンを放出するイオン放出部であることがより好ましい。
このようなイオン放出部を用いることで、イオンによる雑菌の不活性化(あるいは無力化ともいう。)で、除菌することができる。このように、チーズ熟成庫内の除菌を行うことで、雑菌感染を防止し、チーズの製造歩留まりを向上することができる。
また、前記一実施形態におけるチーズ熟成装置において、前記内部に配置され、チーズが配置されるチーズラックを更に備え、前記イオン放出部は、前記内装壁に向けてイオンを放出するように、前記チーズラックに取り付けられることがより好ましい。
このようなチーズラックにイオン放出部を取り付けることで、配置されているチーズに対して正負イオンを直接的に照射させずに、チーズ周囲の雑菌を容易に不活性化することができる。このように、チーズ熟成庫内の除菌を行うことで、チーズへの雑菌感染を防止し、チーズの製造歩留まりを向上することができる。
また、前記実施形態におけるチーズ熟成装置において、前記内部の内上面が、前記開口部側から奥面側にかけて下り傾斜していることがより好ましい。
このように内部において内上面が傾斜することで、内上面で結露が発生しても、その水滴が背面側へ流れるので、チーズラックに配置されたチーズに水滴が垂れるのを防止することができる。すなわち、結露によるチーズの製造歩留まりが低下するのを防止することができる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば次のとおりである。本発明の一実施形態によれば、チーズの製造歩留まりを向上することができる小型化されたチーズ熟成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるチーズ熟成装置の正面図である。 図1に示すチーズ熟成装置の要部を透視した正面図である。 図1に示すチーズ熟成装置の要部を透視した側面図である。
以下の本発明における実施形態では、必要な場合に複数のセクションなどに分けて説明するが、原則、それらはお互いに無関係ではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細などの関係にある。このため、全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、構成要素の数(個数、数値、量、範囲などを含む)については、特に明示した場合や原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。また、構成要素などの形状に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合などを除き、実質的にその形状などに近似または類似するものなどを含むものとする。
まず、本発明の一実施形態におけるチーズ熟成庫を備えたチーズ熟成装置について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、チーズ熟成装置10の正面図である。また、図2は、チーズ熟成装置10の要部(チーズ熟成庫11の周囲)を透視した正面図である。また、図3は、チーズ熟成装置10の要部(チーズ熟成庫11の周囲)を透視した側面図である。チーズ熟成装置10は、チーズ熟成庫11内に配置されたチーズを熟成させるものである。
チーズ熟成装置10は、内部20aと内部20aを開口する開口部20bとを有して構成されたケーシング20と、開口部20bで内部20aを開閉するドア40と、ケーシング20を支持する脚部50と、ケーシング20の上部に設けられた操作パネル60とを備えている。また、チーズ熟成装置10は、ケーシング20の内部20aに配置され、チーズが配置されるチーズラック12を備えている。このチーズラック12は、例えばステンレスを用いて構成され、チーズが配置されるラック網12aを複数段(例えば、最大10段)取り付けることができる。
ドア40は、作業者がケーシング20の内部20aを開閉する際に用いる取手41およびパチン錠42を備えている。このドア40は、内部20a側の面が、例えば鋼板を用いて構成されている。この鋼板と、ケーシング20の開口部20bの縁部とが当接する箇所に、ドア40は、マグネットパッキン(図示せず)を備えている。ドア40を閉じた際には、マグネットパッキンがチーズ熟成庫11内と外部を遮断している。
脚部50は、例えば、平面視矩形状のケーシング20の底部の四隅でケーシング20を支持している。後述するように、チーズ熟成装置10では小型化を図ることができるので、例えば、四隅の脚部50のうち二箇所でキャスターを用いることで、チーズ熟成装置10を容易に移動させることもできる。
操作パネル60は、チーズ熟成庫11内が所望の温湿度となるように操作可能な本体操作盤61と、チーズ熟成庫11内の温湿度を表示する表示計62と、操作パネル60の内部に設けられた制御部(図示せず)と、複数のスイッチとを備えている。複数のスイッチとしては、例えば、除菌用スイッチ63、ヒータ用スイッチ64、庫内ファン用スイッチ65がある。
ケーシング20は、内装壁22(図2、図3では、厚みがないものとして示している。)と外装壁21との間に密閉空間20cが形成された二重壁構造で構成されている。図2、図3では、密閉空間20cを明解にするために、ハッチングを付している。外装壁21は、例えば、鋼板(カラー鋼板・ガルバリウム鋼板)を用いて構成され、内装壁22側となる内面に断熱材(図示せず)が接着剤などにより貼り付けられたものである。この断熱材は、例えば、硬質ポリウレタンを用いて構成される。また、内装壁22は、例えば、ステンレス鋼板を用いて構成される。すなわち、本実施形態では、硬質ポリウレタン(外装壁21)と、ステンレス鋼板(内装壁22)との間が所定の距離だけ離れており、そこで形成された空間を密閉空間20cとしている。
ここで、ケーシング20の内部20aを構成する内装壁22の内上面22aは、開口部20a(正面)側から奥面(背面)側にかけて下り傾斜している。このように内部20aにおいて内上面22aが傾斜することで、内上面22aで結露が発生しても、その水滴が背面側へ流れるので、チーズラック12に配置されたチーズに水滴が垂れるのを防止することができる。すなわち、結露によるチーズの製造歩留まりが低下するのを防止することができる。また、開口部20aから内上面22aを傾斜させない場合に対して、内上面22aを正面側から背面側に傾斜させることで、開口部20aを広く確保しつつ、かつ伝熱面積を大きくとることができる。また、内上面22aの下方であって、チーズラック12の上方にドレーンパン(図示せず)を設けることで、よりチーズラック12に配置されたチーズに水滴が垂れるのを防止することができる。
また、チーズ熟成装置10は、ドア40で内部20aを閉じて形成されるチーズ熟成庫11内の温湿度を、温度調節されたエア(例えば、冷却エア)を密閉空間20cで循環させることで間接的に調節する温湿度調節部70を備えている。チーズ熟成庫11の周りで、密閉空間20cが外装壁21と内装壁22との間に形成されるため、温湿度調節部70は、内装壁22を伝熱パネル(熱交換器)として備えているともいえる。このため、チーズ熟成庫11内を無風状態で温湿度調節することができる。
また、温湿度調節部70は、外装壁21の外側であるケーシング20の上部に設けられた冷凍機71と、この冷凍機71と循環接続され、密閉空間20c内に設けられた蒸発器72とを備えている。冷凍機71は、例えば、冷媒を用いた圧縮機、凝縮器、キャピラリチューブ(減圧手段)などで構成されたものである。また、温湿度調節部70は、密閉空間20c内に設けられたエアを循環させるための循環ファン73を備えている。更に、温湿度調節部70は、チーズ熟成庫11内の温度を検出する温度センサ(図示せず)を備えている。
このように構成される温湿度調節部70は、操作パネル60に内蔵された制御部において、チーズ熟成庫11内で検出されたデータに基づき、チーズ熟成庫11内が所望の温湿度となるように冷凍機71などが制御される。このように、チーズ熟成庫11内の温湿度調節に、チーズ熟成庫11を包むように、その周りで循環させたエアを用いることで、チーズ熟成庫11やチーズ熟成装置10の小型化を図ることができる。
また、本実施形態における温湿度調節部70は、更に、密閉空間20c内に設けられたヒータ(図示せず)を備えている。これによれば、使用周囲温度がチーズ熟成時の温度範囲(例えば、8℃〜15℃)よりも低いときに、ヒータ用スイッチ64をオン状態として密閉空間20cを加温して、間接的にチーズ熟成庫11を加温することができる。
また、チーズ熟成装置10は、図2、図3に示すように、内部20aでケーブル81を介して自在に配置され(すなわち、図2、図3に示す位置に限られない。)、チーズ熟成庫11内の雑菌を除去する除菌部80を備えている。この除菌部80は、通電や制御に用いられるケーブル81を介して制御部と電気的に接続されている。本実施形態では、チーズ熟成装置10は、除菌部80を一つ備える場合であって、図2、図3では、例えば、ラック網12a上の位置Aに配置したり、ラック12の側面の位置Bに配置したりすることができることを示している。もちろん、一つの除菌部80に限らず、複数個配置する構成とすることもできる。また、ケーブル81を巻き取り可能な構成としておくことで、除菌部80が配置される位置によって、ケーブル81の長さを調節することができる。また、除菌せずにチーズを熟成させる場合には、除菌部80を内装面22に取り付けておくこともできる。
本実施形態では、この除菌部80は、イオンを放出するイオン放出部(電子式イオン発生器)である。図2、図3では、説明を明解にするために、イオン放出部の放出側をハッチングで示している。イオン放出部では、放出された正負イオン(例えば、HとO )の反応により生成した活性酸素(例えば、OHラジカル)のタンパク質変性作用により、イオンによる雑菌の不活性化(あるいは無力化ともいう。)で、除菌や消臭を行うことができる。なお、チーズ熟成庫11内の除菌、殺菌であるため、薬剤を用いることはできない。
これにより、例えば、チーズ熟成庫11内にチーズを配置する際にドア40を開いて外部から雑菌が侵入してきたとしても、除菌部80によってチーズ熟成庫11内を除菌することができ、チーズの雑菌感染を防止し、チーズの製造歩留まりを向上することができる。また、除菌部80がケーブル81によって自在に配置可能に構成されているため、チーズ熟成庫11内のチーズ配置によって、チーズ熟成庫11内の所望の位置(例えば、チーズ周辺)に除菌部80を配置することができる。このため、チーズ周辺での除菌をより効率的に行うこともできる。
また、イオン放出部(除菌部80)は、内装壁22に向けてイオンを放出するように、チーズラック12に取り付けられることで、配置されているチーズに対して正負イオンを直接的に照射させずに、チーズ周囲の雑菌を容易に不活性化することができる。このように、チーズ熟成庫11内の除菌を行うことで、チーズへの雑菌感染を防止し、チーズの製造歩留まりを向上することができる。
また、チーズ熟成装置10は、図2に示すように、内部20aでケーブル91を介して自在に配置され(すなわち、図2に示す位置に限られない。)、チーズ熟成庫11内でエア流を発生する庫内ファン90を備えている。この庫内ファン90は、通電や制御に用いられるケーブル91を介して制御部と電気的に接続されている。ケーブル91を巻き取り可能な構成としておくことで、庫内ファン90が配置される位置によって、ケーブル91の長さを調節することができる。
例えば、チーズ熟成庫11内に配置されたばかりのチーズに対して、庫内ファン90を近づけてエアを当てることで、そのチーズ表面に付着している食塩水を落ち着かせて(具体的には、塩もみされたチーズの表面を定着、安定させた状態)、表面にカビが発生するのを防止することができる。また、チーズの配置によって、チーズ熟成庫内の所望の位置(例えば、チーズ周辺)に庫内ファン90を配置することができるので、より効率的に行うこともできる。このように、チーズ表面のカビの発生を防止し、チーズの製造歩留まりを向上することができる。なお、庫内ファン90でエアを当てる必要の無い場合には、使用されない庫内ファン90を内装面22に取り付けたままの状態としておくこともできる。
次に、本発明の一実施形態におけるチーズ熟成装置10を用いたチーズ熟成工程について説明する。
チーズ熟成工程の前では、チーズ熟成庫11(ケーシング20の内部20a)内およびチーズラック12を洗浄して除菌する。これらはステンレス(ステンレス鋼板)から構成されるので、容易に洗浄することができる。その後、チーズ熟成庫11内にチーズラック12を配置してドア40を閉じた状態で、本体操作盤61によってチーズ熟成庫11内の温湿度を設定し、表示計62によってチーズ熟成庫11内の温湿度を確認する。
次いで、ドア40を開けた状態でラック網12a上にチーズを配置する。このとき、食塩水から取り出されて塩漬けされたチーズに対して、その表面に付着している食塩水を落ち着かせるために、庫内ファン用スイッチ64をオンにして、例えば、作業者が庫内ファン90を持ってチーズの表面にエアを当てる。
次いで、ドア40を開けたために外部から雑菌が侵入しているおそれがあるため、除菌部80によってチーズ熟成庫11内(特に、チーズ周囲)を除菌する。例えば、ドア40を開けた状態で作業者が除菌部80を持ってチーズの周囲を移動させながらチーズ熟成庫11内を除菌することができる。また、除菌部80をチーズラック12に配置して、ドア40を閉じた状態で除菌用スイッチ63をオンにして除菌部80によってチーズ熟成庫11内を除菌することもできる。これにより、チーズ熟成工程中のチーズへの雑菌感染を防止することができる。
次いで、ドア40を閉じた状態、すなわち、チーズ熟成庫11内が設定された温湿度の状態で、チーズを所定時間熟成させる。次いで、所定時間後、ドア40を開けて作業者によってチーズを反転させる。その後、前述したように、除菌部80を用いてチーズ熟成庫11内を除菌して、再びドア40を閉じてチーズを所定時間熟成させる。このチーズ反転を所定回数繰り返し、その都度除菌部80でチーズ熟成庫11内を除菌しながら、チーズを熟成させる。
このように、本実施形態におけるチーズ熟成装置10の除菌部80を用いることで、チーズへの雑菌感染を防止してチーズを熟成させることができ、チーズの製造歩留まりを向上することができる。また、除菌部80とともに、チーズを最初に配置する際や、反転させて配置させる際に、食塩水で浸漬されたチーズに対してエアを当てる庫内ファン90を併用することで、よりチーズの製造歩留まりを向上することができる。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
他の実施形態として、除菌部として例えば紫外線ランプを用いることも考えられる。しかしながら、紫外線がチーズに直接照射された場合、チーズの熟成の妨げとなるおそれが考えられる。そこで、前記実施形態で説明したように、除菌部としてイオン放出部を用いることで、直接チーズを除菌するのではなく、チーズ周囲での除菌を行うことができる。また、内装壁に向けてイオンを放出するようにイオン放出部を取り付けることで、雑菌が侵入してくるチーズ周囲(特に、ケーシングの開口部)で除菌を行うことができる。
また、前記実施形態では、ケーシングの内部でケーブルを介してファンを設けた場合について説明した。これに限らず、ファンを設けない構成であってもよい。この場合、食塩水に浸漬させたチーズの表面を落ち着かせる作業を、例えば、チーズ熟成庫の外部でエア流をチーズ表面に照射して行うことが考えられる。
10 チーズ熟成装置
11 チーズ熟成庫
12 チーズラック
12a ラック網
20 ケーシング
20a 内部
20b 開口部
20c 密閉空間
21 外装壁
22 内装壁
22a 内上面
40 ドア
41 取手
42 パチン錠
50 脚部
60 操作パネル
61 本体操作盤
62 表示計
63 除菌用スイッチ
64 ヒータ用スイッチ
65 庫内ファン用スイッチ
70 温湿度調節部
71 冷凍機
72 蒸発器
73 循環ファン
80 除菌部(イオン放出部)
81 ケーブル
90 庫内ファン
91 ケーブル

Claims (4)

  1. チーズを熟成させるチーズ熟成庫を備えたチーズ熟成装置であって、
    外装壁と内装壁との間に密閉空間が形成された二重壁構造で、内部と該内部を開口する開口部とを有して構成されたケーシングと、
    前記開口部で前記内部を開閉するドアと、
    前記ドアで前記内部を閉じて形成される前記チーズ熟成庫内の温湿度を、温度調節されたエアを前記密閉空間で循環させることで間接的に調節する温湿度調節部と、
    前記内部でケーブルを介して自在に配置され、前記チーズ熟成庫内の雑菌を除去する除菌部と、
    前記内部でケーブルを介して自在に配置され、前記チーズ熟成庫内でエア流を発生するファンと、を備えることを特徴とするチーズ熟成装置。
  2. チーズを熟成させるチーズ熟成庫を備えたチーズ熟成装置であって、
    外装壁と内装壁との間に密閉空間が形成された二重壁構造で、内部と該内部を開口する開口部とを有して構成されたケーシングと、
    前記開口部で前記内部を開閉するドアと、
    前記ドアで前記内部を閉じて形成される前記チーズ熟成庫内の温湿度を、温度調節されたエアを前記密閉空間で循環させることで間接的に調節する温湿度調節部と、
    前記内部でケーブルを介して自在に配置され、前記チーズ熟成庫内の雑菌を除去する除菌部と、を備え、
    前記除菌部は、イオンを放出するイオン放出部であることを特徴とするチーズ熟成装置。
  3. 前記内部に配置され、チーズが配置されるチーズラックを更に備え、
    前記イオン放出部は、前記内装壁に向けてイオンを放出するように、前記チーズラックに取り付けられることを特徴とする請求項2記載のチーズ熟成装置。
  4. 記内部の内上面が、前記開口部側から奥面側へかけて下り傾斜していることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載のチーズ熟成装置。
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