JP6305305B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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本発明は、温度制御により殺菌して食品を高品質に冷蔵保存する冷蔵庫に関するものである。
従来、食品を高品質に冷蔵保存する冷蔵庫が求められている。食品を高品質に冷蔵保存するためには、冷蔵庫に保存している食品を殺菌して生菌の増殖を抑制する必要がある。
食品を殺菌する方法として、古くから加熱殺菌が一般的に行われているが、加熱することにより食品の風味や食感が変化してしまう。そのため、生の肉および魚などの生鮮食品を保存する冷蔵庫に加熱殺菌を適用することは好ましくない。そこで、生鮮食品を保存する冷蔵庫に適用する食品を殺菌する方法としては、非加熱であることが求められる。
非加熱による食品を殺菌する方法の一つとして、食品に高圧を加える方法(例えば、特許文献1参照)が挙げられる。
特許文献1は、加圧することにより0℃以下の不凍状態に食品を保持し、ついで、さらに加圧することにより食品を凍らせる操作を1回または2回以上繰り返すことで、従来の殺菌による食感、味や色調の劣化を抑え、かつ、単なる高圧処理により死滅しなかった芽胞菌をも殺菌している。
しかしながら、特許文献1は、食品に数千kg/cmの高い圧力を加える必要があるため、加圧装置が大きくなり、また、加圧処理をするために耐圧構造をとらなければならないなど、冷蔵庫に適用することは現実的ではない。
そこで、冷蔵庫に適用する現実的な方法として、ラジカルやオゾンを利用した方法(例えば、特許文献2参照)が挙げられる。
特許文献2は、静電霧化方式によってミストを噴霧する噴霧部を有するミスト噴霧装置を貯蔵室に備え、ミスト噴霧装置にて発生した微細ミストはナノサイズの粒子径でラジカルおよびオゾンを含んだミストを発生し、カビや細菌やウイルスの表面のタンパク質を分解し、不活性化を促進することで、庫内や野菜表面に付着したカビや細菌酵母およびウイルスなどの微生物を減少させている。
特許第2990240号公報(例えば、2頁左6行〜2頁右31行参照) 特開2013−238392号公報(例えば、[0031]参照)
しかしながら、特許文献2は、噴霧されたミストにより除菌、抗菌するものであるため、例えば包装された食品では、食品にミストが接触することがないため、その効果を得ることができないという課題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、包装された食品においても殺菌することができる冷蔵庫を提供することを目的としている。
本発明に係る冷蔵庫は、被冷却物を保存する貯蔵室と、前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、前記冷却手段を制御して、第一工程および第二工程を実施する制御装置と、を備え、前記第一工程は、前記貯蔵室内の温度が前記被冷却物の凍結点よりも低い温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を凍結させる工程であり、前記第二工程は、前記第一工程の終了の後に開始され、前記貯蔵室内の温度が前記被冷却物の凍結点よりも高い温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を融解させる工程であり、前記制御装置は、前記第一工程において、前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を過冷却状態にしてから凍結させるものであり、前記第一工程は、第一小工程と第二小工程とで構成されており、前記第一小工程は、前記貯蔵室内の設定温度を段階的に低く設定し、前記貯蔵室内の温度が前記被冷却物の凍結点よりも低い第一低温設定温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を過冷却状態にする工程であり、前記第二小工程は、前記第一小工程の終了の後に開始され、前記貯蔵室内の設定温度を前記第一低温設定温度よりも低い第二低温設定温度に設定し、前記貯蔵室内の温度が前記第二低温設定温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物の過冷却状態を解消し、凍結を開始させる工程である。
本発明に係る冷蔵庫によれば、被冷却物である食品に凍結および融解の相変化を生じさせる温度制御を行うことにより、包装された食品においても殺菌することができ、食品を高品質に冷蔵保存することができる。
本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の正面図である。 本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の冷蔵室部分の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の温度制御を実施した場合における低温室の設定温度および庫内温度の経時変化を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の温度制御を実施した場合における低温室の設定温度、庫内温度および食品温度の経時変化を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫において食品を同じ温度帯で7日間保存したときの相変化繰り返しと相変化なしでの生菌数を比較した図である。 図5に熱量q0〜q2を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る冷蔵庫の冷蔵室部分の断面図である。 本発明の実施の形態2に係る冷蔵庫の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫の冷蔵室部分の断面図である。 本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫の温度制御を実施した場合における低温室の設定温度、庫内温度および食品温度の経時変化を示した図である。 本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、明細書中における各構成部材同士の位置関係(例えば、上下関係など)は、原則として、冷蔵庫を使用可能な状態に設置したときのものである。
実施の形態1.
(冷蔵庫1の構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の正面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の縦断面図である。
冷蔵庫1は、前面(正面)が開口されて内部に貯蔵空間が形成された断熱箱体90を有している。断熱箱体90は、鋼鉄製の外箱と、樹脂製の内箱と、外箱と内箱との間の空間に充填された断熱材と、で構成されている。
断熱箱体90の内部に形成された貯蔵空間は、1つまたは複数の仕切り部材20により、食品(以下、被冷却物とも称する)を保存する複数の貯蔵室に区画されている。本実施の形態1に係る冷蔵庫1は、複数の貯蔵室として、最上段に配置された冷蔵室100と、冷蔵室100の下方に配置された切替室200と、切替室200の側方に隣接して切替室200と並列に配置された製氷室300と、切替室200および製氷室300の下方に配置された冷凍室400と、冷凍室400の下方に配置された最下段の野菜室500と、を備えている。
切替室200は、冷凍温度帯(例えば、−18℃程度)、冷蔵温度帯(例えば、3℃程度)、チルド温度帯(例えば、0℃程度)、ソフト冷凍温度帯(例えば、−7℃程度)などの各種温度帯に、保冷温度帯を切り替えることができるようになっている。
冷蔵室100の前面に形成された開口部には、当該開口部を開閉する回転式の扉8が設けられている。本実施の形態1に係る扉8は両開き式(観音開き式)であり、右扉8aおよび左扉8bにより構成されている。冷蔵庫1の前面となる扉8(例えば、左扉8b)の外側表面には、操作パネル6が設けられている。
操作パネル6は、各貯蔵室の保冷温度などの設定を調節するための操作スイッチ(操作部)と、各貯蔵室の温度および庫内の在庫情報などを表示する液晶表示部(表示部)と、を備えている。
なお、操作パネル6は、操作部と表示部とを兼ねるタッチパネルを備えていてもよい。また、冷蔵室100内の構成については後述する。
冷蔵室100以外の各貯蔵室(切替室200、製氷室300、冷凍室400、野菜室500)は、それぞれ引出し式の扉によって開閉されるようになっている。これらの引出し式の扉は、扉に固定して設けられたフレームを各貯蔵室の左右の内壁面に水平に形成されたレールに対してスライドさせることにより、冷蔵庫1の奥行方向(前後方向)に開閉できるようになっている。
野菜室500には、食品などを内部に収納できる収納ケース501が引出し自在に格納されている。収納ケース501は、扉のフレームによって支持されており、扉の開閉に連動して前後方向にスライドするようになっている。同様に、切替室200および冷凍室400には、食品などを内部に収納できる収納ケース201、401がそれぞれ引出し自在に格納されている。各貯蔵室に設けられる収納ケースの数はそれぞれ1つであってもよいが、冷蔵庫1全体の容量を考慮して整理性などが向上する場合には2つ以上であっても構わない。
(冷却機構)
冷蔵庫1の背面側には、各貯蔵室を冷却するための冷却機構として、圧縮機2と、冷却器3と、送風ファン4と、風路5と、制御装置7と、を備えている。
制御装置7は、制御回路やその動作プログラムを格納した記憶装置などを備え、冷蔵庫1の動作を制御する。
圧縮機2および冷却器3により作り出された冷気は、送風ファン4によって風路5を通った後、冷凍室400、切替室200、製氷室300、および、冷蔵室100へと送風され、各部屋を冷却する。
冷蔵室100の戻り冷気は、冷蔵室用帰還風路(図示せず)を循環することにより野菜室500を冷却し、その後、野菜室用帰還風路(図示せず)より冷却器3に戻される。各部屋の温度は、各部屋に設置されたサーミスタ(図示せず)により検知され、あらかじめ設定された温度になるように、風路5に設置されたダンパ(図示せず)の開度や、圧縮機2の出力および送風ファン4の送風量を調整することで制御される。
なお、圧縮機2、冷却器3、送風ファン4、およびダンパは、本発明の「冷却手段」に相当する。
(冷蔵室の構成)
図3は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の冷蔵室100部分の断面図である。
冷蔵室100内には、扉8の開閉状態を検知する扉開閉検知スイッチ9と、扉8の内側に設けられた扉ポケット10と、冷蔵室100内を複数に仕切る棚11とを備える。
冷蔵室100内の下方には、上下二段に構成され、上段には0℃以上に維持されるチルド室12を備え、下段には食品を凍結点以下で凍らせずに保存する低温室13を備える。
冷蔵室100の温度は、冷蔵室サーミスタ14によって検知され、風路5に設置された冷蔵室ダンパ16の開度の調整により制御される。また、低温室13の温度は、低温室サーミスタ15によって検知され、風路5に設置された低温室ダンパ17の開度の調整により制御される。
(機能ブロック)
図4は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の機能ブロック図である。なお、図1〜図3に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図4に示すように、制御装置7は、冷蔵室サーミスタ14および低温室サーミスタ15から、冷蔵室100および低温室13の温度をそれぞれ取得する。
制御装置7は、冷蔵室100内および低温室13内がそれぞれ設定された温度に維持されるように、記憶部(図示せず)にあらかじめ記憶された動作プログラムにしたがって、圧縮機2、送風ファン4、冷蔵室ダンパ16、低温室ダンパ17などの運転状態を制御する。また、制御装置7には、操作パネル6の操作部から操作信号が入力されるとともに、操作パネル6の表示部に表示信号を出力する。また、制御装置7には、扉開閉検知スイッチ9からの検知信号なども入力される。
(温度制御)
図5は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の温度制御を実施した場合における低温室13の設定温度および庫内温度の経時変化を示した図である。
低温室13の温度制御は、低温工程と昇温工程との2つの工程で構成されており、低温工程は、導入工程と解消工程との2つの小工程で構成されている。そして、制御装置7は、図4に示す導入工程実施部7aにて低温工程の導入工程を実施し、解消工程実施部7bにて解消工程を実施し、昇温工程実施部7cにて昇温工程を実施する。
なお、低温工程は本発明の「第一工程」、昇温工程は本発明の「第二工程」、導入工程は本発明の「第一小工程」、解消工程は本発明の「第二小工程」、にそれぞれ相当する。
制御装置7は、低温工程の終了とともに昇温工程が開始され、昇温工程の終了とともに低温工程が開始されるように冷却機構(例えば、圧縮機2、送風ファン4、低温室ダンパ17など)を制御する。
低温室13の設定温度は、低温工程と昇温工程とでそれぞれ別に設けられている。低温室13の設定温度は、低温工程では、食品の凍結点θfよりも低い低温側設定温度(第一低温設定温度)に設定され、昇温工程では、食品の凍結点θfよりも高い高温側設定温度(昇温設定温度)に設定される。ここで、凍結点とは、食品中の水が凍り始める温度のことである。
低温工程で設定される第一低温設定温度をθLとし、昇温工程で設定される昇温設定温度をθH(θH>θL)とする。低温工程が開始されると、導入工程が開始され、所定時間ΔTごとに設定温度をΔθずつ下げて段階的に冷却し、食品を過冷却状態にし、設定温度が第一低温設定温度θLまで到達したら(時刻TL1)、解消工程へ移行する。
解消工程では、設定温度を第一低温設定温度θLよりも低い第二低温設定温度θL1に変更し、それを維持する。解消工程開始から解消工程時間ΔTL1が経過したら(時刻TL)、低温工程を終了し、昇温工程を開始する。昇温工程では、低温室13の設定温度を昇温設定温度θHに変更し、昇温工程時間ΔTHの間、昇温設定温度θHに維持する。昇温工程時間ΔTHが経過したら(時刻TH)、昇温工程を終了する。低温工程を開始してから昇温工程を終了するまでを1周期とし、この一連の温度制御(工程)を繰り返し行う。
図6は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の温度制御を実施した場合における低温室13の設定温度、庫内温度および食品温度の経時変化を示した図である。なお、図6は、図5に冷蔵庫1の温度制御を実施した際の食品温度の経時変化を加えて示している。
低温室13内に置かれた食品は、低温工程の導入工程において過冷却状態となる。ここで、過冷却状態とは、食品の温度が凍結点より低くなっているにも関わらず、凍結していない状態のことである。
過冷却状態はエネルギー的に不安定な状態であるため、例えば、急激な温度変動などの刺激が与えられた場合には、過冷却状態が解消される。ここで、解消工程で低温室13の温度設定を急激に降下させると、低温室13に供給される冷気量が増え、食品に急激な温度変動が生じ、過冷却状態が確実に解消される。過冷却状態が解消されると、食品内部に略一様に微細氷結晶が生成し、凍結が開始され、相変化状態となる。
そこで、あらかじめ定められたタイミングで、あるいは食品の凍結状態を検知して、食品の凍結が完了する前に高温温度帯(である昇温設定温度θH)へと昇温することによって、凍結の完了を回避し、再び非凍結状態に復帰する。つまり、食品の凍結が完了する前に低温工程の解消工程を終了し、昇温工程を開始する。そして、図5および図6に示す低温工程を開始してから昇温工程を終了するまでの一連の温度制御を繰り返し行うことにより、食品に繰り返し相変化状態が生じることになる。
図7は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1において食品を同じ温度帯で7日間保存したときの相変化繰り返しと相変化なしでの生菌数を比較した図である。
図7に示すように、相変化繰り返しの場合の方が相変化なしの場合よりも7日目の生菌数が少なく、生菌の増殖が抑制されていることがわかる。これは、相変化状態が生じることで、氷結晶生成による物理的な変化および細胞液の濃縮による脱水などが起きて、生菌の細胞膜などが損傷するため、生菌が死滅し、増殖が抑制されると考えられる。
したがって、図5および図6に示す温度制御により、食品に繰り返し相変化状態を生じさせることで、食品を殺菌し、生菌の増殖を抑制することができる。そして、食品そのものの状態変化が生菌の低減に寄与するため、食品が包装されている場合においても、その効果を得ることができる。
ここで、過冷却状態の解消後、食品中で氷結晶の生成、成長が進むと、食品の触感は変化してしまう。食品が凍ったと人が認知する変化としては、触ったときの硬さ、切断時に氷粒が破断するじゃりじゃり感などが挙げられる。しかしながら、過冷却状態の解消後の数時間は、氷結晶が生成しても微細かつ微量であるため、食品の触感はほとんど変化しないことが実験よりわかった。
したがって、過冷却状態を経て、過冷却状態を解消し凍結を開始させ、氷結晶が成長して凍結が完了する前に(つまり、氷結晶が微細かつ微量な状態で)融解させることにより、食品の触感に影響を与えることなく、凍結、融解の相変化状態を生じさせることができる。
以上のように、図5および図6に示す温度制御により、凍結点θfより低い低温で凍結完了を回避するとともに、食品に相変化状態を繰り返し生じさせることができる。そして、凍結点θfより低い低温で凍結完了を回避することで低温保存による酸化抑制の効果が得られるとともに、食品に相変化状態を繰り返し生じさせることで殺菌の効果が得られるため、食品の品質保持期間を延長することができる。
図8は、図5に熱量q0〜q2を示した図である。
次に、導入工程時間ΔTL、解消工程時間ΔTL1、および昇温工程時間ΔTHの設定について説明する。
なお、低温工程の解消工程で低温室13の庫内温度が到達する最も低い温度をθL2とし、昇温工程で凍結点θfに到達する時刻をTf2とする。
被冷却物が解消工程開始時(TL1)に過冷却状態を解消するときに食品が放出する熱量をq0、過冷却状態を解消後に低温室13の庫内温度がθfよりも低い時間ΔT1(=Tf2−TL1)の間に、凍結点θf一定である被冷却物が放出する熱量をq1、昇温工程で庫内温度θが凍結点θfより高い時間ΔT2(=TH−Tf2)の間に、温度が凍結点θf一定である被冷却物が供給される熱量をq2とする。なお、熱量q1、q2は、それぞれ図8の斜線部の面積に相当する。
そして、熱量q0、q1、q2は、それぞれ以下の式で表わされる。
Figure 0006305305
なお、m:被冷却物の質量[kg]、C:被冷却物の熱容量[J/kg・K]である。
昇温工程において、食品の凍結完了を回避し、再び非凍結状態に復帰するためには、熱量q0、q1、q2は、q0+q1≦q2となる必要がある。そのため、これを満たすよう解消工程時間ΔTL1および昇温工程時間ΔTHを設定する。
導入工程時間ΔTLおよび解消工程時間ΔTL1は、簡易的な実験から求められた条件を満たす任意の値に設定され、これにより昇温工程時間ΔTHは(1)式を満たすように決定される。
また、低温工程の導入工程での冷却速度は、食品を過冷却状態に突入させることができる条件に設定する。
ここで、第一低温設定温度θLを−3℃とした場合においては、1℃を冷却する時間を35分以上とすると、食品が極めて高い確率で過冷却状態に突入することが実験から分かっている。そこで、この条件を満たすように、低温工程の導入工程の冷却速度を任意の値に設定することにより、図8において導入工程の導入工程時間ΔTLは決定される。
また、解消工程時間ΔTL1は、解消工程の第二低温設定温度θL1において、食品が過冷却状態を解消することができる条件に設定する。例えば、第一低温設定温度θLが−3℃で解消工程の第二低温設定温度θL1を−20℃とした場合においては、解消工程時間ΔTL1を20分とすることで、高い確率で過冷却状態を解消することが実験から分かっている。また、同様の実験から、解消工程において、低温室13の庫内温度が到達する最も低い温度θL2も決定することができる。また、昇温工程が開始され(時刻TL)、食品の凍結点θfに到達するまでの時間ΔTf2=(Tf2−TL)は、同様の実験から求められる昇温速度により決定することができる。
(1)式で表わされるq1、q2は、図8の塗りつぶし部面積から、下式のように表わすことができる。
q1≒{(θf−θL)+(θf−θL2)}×ΔTL1×1/
+(θf−θL2)×ΔTf2×1/2
q2≒(θH―θf)× ΔT2 …(2)
=(θH―θf)×(ΔTH−ΔTf2)
(1)式および(2)式より、q0+q1≦q2を満たす昇温工程時間ΔTH(時刻TH)を設定する。なお、被冷却物の質量mおよび熱容量Cは、代表的な食品を用いて任意の値に設定する。
(冷蔵庫1の処理例)
図9は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の処理について、図9を用いて説明する。
冷蔵庫1に電源が投入されたとき、または、操作パネル6により温度制御に関する項目が選択されたとき、本実施の形態1に係る冷蔵庫1の温度制御をスタートする。初期の設定温度θsを昇温設定温度θH(例えば、1℃)とし(S101)、低温室サーミスタ15により検知される低温室13の庫内温度θが、昇温設定温度θH(例えば、1℃)以下であれば(S102のyes)、低温工程を開始する。なお、低温室サーミスタ15により検知される低温室13の庫内温度θが、昇温設定温度θHより大きければ(S102のno)、昇温設定温度θH以下になるのを待ってから低温工程の導入工程を開始する。低温工程の導入工程は、所定時間ごとに設定温度を降下させて冷却するn段階(例えば、n=13)で構成される。
低温工程を開始すると、カウンターi=0とし(S103)、低温室13の設定温度θsをΔθ(例えば、0.3℃)低い温度(θs−Δθ)に設定(S104)するとともに、タイマーt=0(S105)とする。あらかじめ設定された時間ΔT(例えば、20分)が経過したら(S106のyes)、カウンターiに1を加算し(S107)、n段階(例えば、n=13)となるまで、S104からS107までの動作を繰り返す(S108のyes)。カウンターiがnに到達したら(S108のno)、導入工程を終了し、低温工程の解消工程を開始する。
解消工程では、タイマーTを0とする(S109)とともに、設定温度θsを第二低温設定温度θL1(例えば、−20℃)に設定する(S110)。タイマーTが、あらかじめ設定された解消工程時間ΔTL1(例えば、20分)経過したら(S111)、解消工程を終了し、昇温工程に移行する。昇温工程では、タイマーTを0にリセットするとともに(S112)、低温室13の設定温度θsを昇温設定温度θHに変更し(S113)、昇温工程を開始する。タイマーTが、あらかじめ設定された昇温工程時間ΔTH(例えば、240分)経過したら(S114のyes)、昇温工程を終了して再び低温工程を実施し、一連の温度制御を繰り返し行う。
昇温工程では、低温室ダンパ17を閉鎖し冷気の流入を停止して、低温室13の庫内温度を上昇させる。また、昇温工程では、圧縮機2の停止時に送風ファン4を運転させて、低温室ダンパ17を開いて空気を循環させることにより、低温室13の庫内温度を上昇させてもよい。また、冷蔵室100または野菜室500と低温室13とを連通する風路(図示せず)と、その風路内に冷蔵室100または野菜室500と低温室13との空気の流れを制御するダンパ(図示せず)とを設け、低温室13の昇温時に、そのダンパを開いて冷蔵室100または野菜室500から、低温室13よりも高い温度の空気を低温室13に流入させてもよい。
以上のように、本実施の形態1に係る冷蔵庫1によれば、低温工程を開始してから昇温工程を終了するまでの一連の温度制御を繰り返し行うことにより、食品に繰り返し凍結・融解の相変化状態を生じさせることで、食品を殺菌し、生菌の増殖を抑制することができる。そして、食品そのものの状態変化が生菌の低減に寄与するため、食品が包装されている場合においても、その効果を得ることができる。
また、食品に相変化状態を繰り返し生じさせる際に、凍結点θfより低い低温で凍結完了を回避することにより、食品の触感に影響を与えることなく、低温保存による酸化抑制の効果が得られるため、食品の品質保持期間を延長することができる。
なお、食品を殺菌し、生菌の増殖を抑制する効果は、食品に凍結・融解の相変化状態を生じさせることで得られ、相変化状態を1度生じさせる場合でもその効果は得られるが、繰り返し生じさせる方がその効果は大きくなる。また、食品の触感に影響を与えないようにするには、過冷却状態を経て、過冷却状態を解消し凍結を開始させ、凍結が完了する前に融解させる必要がある。
実施の形態2.
図10は、本発明の実施の形態2に係る冷蔵庫1の冷蔵室100部分の断面図である。図11は、本発明の実施の形態2に係る冷蔵庫1の機能ブロック図である。
以下、本実施の形態2について説明するが、実施の形態1と重複するものについては省略し、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図10および図11に示すように、低温室13の下方(冷蔵室100の床面)には、低温室13を加熱して昇温させる加熱機構(加熱手段)として、ヒータ18が埋設されている。ヒータ18を低温室13の下方に設置することにより、低温室13を効率的に昇温することが可能である。
制御装置7は、低温室サーミスタ15から低温室13内の温度を取得し、低温室13の温度があらかじめ設定された温度以下である場合、ヒータ18を加熱状態に設定する。また、制御装置7は、低温室13の温度があらかじめ設定された温度以上になった場合、ヒータ18を加熱状態から解除する。制御装置7は、低温室サーミスタ15から低温室13の温度を取得し、低温室13内が設定された温度に維持されるよう、あらかじめ記憶部(図示せず)に記憶されたプログラムにしたがって、圧縮機2、送風ファン4、低温室ダンパ17、ヒータ18などの運転状態を制御する。
なお、上記の説明では、制御装置7が、昇温工程において、低温室ダンパ17などの制御に加え、ヒータ18を制御するものとして説明したが、特にこれに限定しない。例えば、制御装置7は、昇温工程において、低温室ダンパ17などを制御せず、ヒータ18を制御することで低温室13を昇温させてもよい。
以上のように、本実施の形態2に係る冷蔵庫1によれば、ヒータ18を低温室13の下方に設置し、昇温工程においてヒータ18を制御することで、低温室13を効率的に昇温することが可能である。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫1の冷蔵室100部分の断面図である。図13は、本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫1の機能ブロック図である。
以下、本実施の形態3について説明するが、実施の形態1、2と重複するものについては省略し、実施の形態1、2と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図12および図13に示すように、低温室13内に保存されている食品の凍結状態を検知する凍結検知手段として、低温室13に凍結検知センサ19が設けられている。凍結検知センサ19としては、例えば、赤外線センサが用いられる。食品の過冷却状態を解消するときに見られる食品温度の上昇を凍結検知センサ19により検知し、それにより、食品が凍結状態になったことを検知する。また、凍結・融解の相変化状態では、食品温度は凍結点θf一定となるが、融解が完了すると低温室13の庫内温度にしたがって温度が上昇する。この温度上昇を検知することで、融解が完了したことを検知する。
図14は、本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫1の温度制御を実施した場合における低温室13の設定温度、庫内温度および食品温度の経時変化を示した図である。
低温室13の温度制御は、低温工程と昇温工程との2つの工程で構成されており、低温工程は、導入工程と解消工程との2つの小工程で構成されている。そして、制御装置7は、図4に示す導入工程実施部7aにて低温工程の導入工程を実施し、解消工程実施部7bにて解消工程を実施し、昇温工程実施部7cにて昇温工程を実施する。
制御装置7は、低温工程の終了とともに昇温工程が開始され、昇温工程の終了とともに低温工程が開始されるように冷却機構(例えば、圧縮機2、送風ファン4、低温室ダンパ17など)を制御する。
低温室13の設定温度は、低温工程と昇温工程とでそれぞれ別に設けられている。低温室13の設定温度は、低温工程では、食品の凍結点θfよりも低い低温側設定温度(第一低温設定温度)に設定され、昇温工程では、食品の凍結点θfよりも高い高温側設定温度(昇温設定温度)に設定される。
低温工程で設定される低温設定温度をθLとし、昇温工程で設定される昇温設定温度をθH(θH>θL)とする。低温工程が開始されると、導入工程が開始され、所定時間ΔTごとに設定温度をΔθずつ下げて段階的に冷却し、食品を過冷却状態にし、設定温度が第一低温設定温度θLまで到達したら(時刻TL1)、解消工程へ移行する。
解消工程では、設定温度を第一低温設定温度θLよりも低い第二低温設定温度θL1に変更し、それを維持する。凍結検知センサ19により食品温度を検知し、食品が過冷却状態を解消したことを検知したら(時刻Tf)、低温工程を終了し、昇温工程を開始する。昇温工程では、低温室13の設定温度を昇温設定温度θHに変更し、それを維持する。凍結検知センサ19により食品温度を検知し、融解が完了したことを検知したら(時刻TH)、昇温工程を終了する。低温工程を開始してから昇温工程を終了するまでを1周期とし、この一連の温度制御(工程)を繰り返し行う。
なお、凍結検知センサ19により検知された凍結・融解の回数をカウントし、一連の温度制御により、凍結・融解をm回繰り返し実施したら、その後の低温工程において、導入工程を終了後、解消工程を実施せずに、維持工程を実施してもよい。その場合、制御装置7は、図13に示す維持工程実施部7dにて維持工程を実施する。
維持工程では、設定温度を第一低温設定温度θLに変更し、それを維持する。そして、凍結検知センサ19により食品温度を検出し、食品が過冷却状態を解消したことを検知したら、低温工程の維持工程を終了し、昇温工程を開始し、昇温工程を終了したら導入工程に戻り、これを繰り返す。
なお、低温室13の温度制御において、導入工程を実施し、導入工程の終了後、維持工程を実施する工程は、本発明の「第三工程」に相当する。
以上のように、凍結検知センサ19により凍結・融解を検知することで、過冷却状態を解消してすぐに昇温工程に移行することができるため、凍結の進行を最小限とすることができ、昇温工程の時間を短くすることができる。また、融解完了を検知することができるため、昇温工程において、融解完了を検知してすぐに低温工程に移行することができ、食品が高温側設定温度にさらされる時間を最小限とすることができ、食品の保存品質が向上する。
さらに、凍結検知センサ19により凍結・融解の回数をカウントすることで、生菌の低減に必要な回数分だけ相変化を繰り返すことでき、それ以降は解消工程を実施せず、代わりに維持工程を行うことにより、食品を低温に維持することができる。なお、食品に付着している生菌は、市場で販売されている食品であれば、10〜10であることが知られている。したがって、この生菌数を低減する回数を予め実験等により設定することができる。
図15は、本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫1の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫1の処理について、図15を用いて説明する。
冷蔵庫1に電源が投入されたとき、または、操作パネル6により温度制御に関する項目が選択されたとき、本実施の形態3に係る冷蔵庫1の温度制御をスタートする。凍結・融解の回数をカウントするためのカウンターj=0とする(S301)。初期の設定温度θsを昇温設定温度θH(例えば、1℃)とし(S302)、低温室サーミスタ15により検知される低温室13の庫内温度θが、昇温設定温度θH(例えば、1℃)以下であれば(S303のyes)、低温工程を開始する。なお、低温室サーミスタ15により検知される低温室13の庫内温度θが、昇温設定温度θHより大きければ(S303のno)、昇温設定温度θH以下になるのを待ってから低温工程の導入工程を開始する。低温工程の導入工程は、所定時間ごとに設定温度を降下させて冷却するn段階(例えばn=13)で構成される。
低温工程を開始すると、カウンターi=0とし(S304)、低温室13の設定温度θsをΔθ(例えば、0.3℃)低い温度(θs−Δθ)に設定(S305)するとともに、タイマーt=0(S306)とする。あらかじめ設定された時間ΔT(例えば、20分)が経過したら(S307のyes)、カウンターiに1を加算し(S308)、n段階(例えば、n=13)となるまで、S305からS308までの動作を繰り返す(S309のyes)。カウンターiがnに到達したら(S309のno)、導入工程を終了し、低温工程の解消工程を開始する。
解消工程では、設定温度θsを第二低温設定温度θL1(例えば、−20℃)に設定する(S311)。凍結検知センサ19により、食品が過冷却状態を解消し、凍結開始したことを検知したら(S312のyes)、解消工程を終了し、昇温工程に移行する。昇温工程では、低温室13の設定温度θsを昇温設定温度θHに変更し(S313)、昇温工程を開始する。凍結検知センサ19により、食品が融解を完了したことを検知したら(S314のyes)、昇温工程を終了し、カウンターjに1を加算し、再び低温工程を実施する(S304〜)。ここで、カウンターjは、低温工程および昇温工程を行った回数である。
そして、低温工程および昇温工程を数回繰り返し行い、カウンターjがmに到達したら(S310のno)、導入工程終了後、維持工程を開始する。
維持工程では、設定温度θsを第一低温設定温度θL(例えば、−3℃)に設定する(S316)。凍結検知センサ19により、食品が過冷却状態を解消し、凍結開始したことを検知したら(S312のyes)、維持工程を終了し、昇温工程に移行する。
なお、低温室13に食品が新規に保存されたときは、カウンターjをリセットして、再び解消工程を実施する温度制御としてもよい。食品の新規保存を検知する手段として、例えば、扉8の開閉を検知する扉開閉検知スイッチ9および低温室サーミスタ15を用いてもよい。その場合、扉8の開閉後に低温室サーミスタ15で検知される温度が、あらかじめ設定した温度以上になった場合には、低温室13に食品が新規に保存されたと判断する。
また、凍結検知センサ19を赤外線センサとした場合には、赤外線センサが検知する食品温度から食品の新規保存を推定してもよい。なお、凍結検知センサ19は、赤外線センサに限定するものではなく、サーミスタや電界センサ、超音波センサなどを用いてもよい。
以上のように、本実施の形態3に係る冷蔵庫1によれば、凍結検知センサ19により凍結・融解を検知することで、過冷却状態を解消してすぐに昇温工程に移行することができるため、凍結の進行を最小限とすることができ、昇温工程の時間を短くすることができる。また、融解完了を検知することができるため、昇温工程において、融解完了を検知してすぐに低温工程に移行することができ、食品が高温側設定温度にさらされる時間を最小限とすることができ、食品の保存品質が向上する。
さらに、凍結検知センサ19により凍結・融解の回数をカウントすることで、生菌の低減に必要な回数分だけ相変化を繰り返すことができ、それ以降は解消工程を実施せず、代わりに維持工程を行うことにより、食品を低温に維持することができる。
1 冷蔵庫、2 圧縮機、3 冷却器、4 送風ファン、5 風路、6 操作パネル、7 制御装置、7a 導入工程実施部、7b 解消工程実施部、7c 昇温工程実施部、7d 維持工程実施部、8 扉、8a 右扉、8b 左扉、9 扉開閉検知スイッチ、10 扉ポケット、11 棚、12 チルド室、13 低温室、14 冷蔵室サーミスタ、15 低温室サーミスタ、16 冷蔵室ダンパ、17 低温室ダンパ、18 ヒータ、19 凍結検知センサ、20 仕切り部材、90 断熱箱体、100 冷蔵室、200 切替室、201 収納ケース、300 製氷室、400 冷凍室、401 収納ケース、500 野菜室、501 収納ケース。

Claims (8)

  1. 被冷却物を保存する貯蔵室と、
    前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段を制御して、第一工程および第二工程を実施する制御装置と、を備え、
    前記第一工程は、前記貯蔵室内の温度が前記被冷却物の凍結点よりも低い温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を凍結させる工程であり、
    前記第二工程は、前記第一工程の終了の後に開始され、前記貯蔵室内の温度が前記被冷却物の凍結点よりも高い温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を融解させる工程であり、
    前記制御装置は、
    前記第一工程において、前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を過冷却状態にしてから凍結させるものであり、
    前記第一工程は、第一小工程と第二小工程とで構成されており、
    前記第一小工程は、前記貯蔵室内の設定温度を段階的に低く設定し、前記貯蔵室内の温度が前記被冷却物の凍結点よりも低い第一低温設定温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物を過冷却状態にする工程であり、
    前記第二小工程は、前記第一小工程の終了の後に開始され、前記貯蔵室内の設定温度を前記第一低温設定温度よりも低い第二低温設定温度に設定し、前記貯蔵室内の温度が前記第二低温設定温度となるように前記制御装置が前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物の過冷却状態を解消し、凍結を開始させる工程である
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記制御装置は、
    前記第一工程を開始してから前記第二工程を終了するまでの一連の工程を少なくとも1回以上繰り返し実施するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記制御装置は、
    前記貯蔵室に保存される前記被冷却物の凍結が完了する前に前記第一工程を終了させるものである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記制御装置は、
    前記第一小工程と、前記第一小工程の終了の後に開始され、前記貯蔵室内の温度が前記第一低温設定温度に維持されるように前記冷却手段を制御して前記貯蔵室に保存される前記被冷却物の過冷却状態を解消し、凍結を開始させる維持工程と、で構成されている第三工程を実施するものであり、
    前記第一工程を開始してから前記第二工程を終了するまでの一連の工程を予め決められた回数繰り返し実施したら、前記第三工程を実施するものである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記制御装置は、
    前記第三工程の終了の後に前記第二工程を開始し、
    前記第三工程を開始してから前記第二工程を終了するまでの一連の工程を繰り返し実施するものである
    ことを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記制御装置は、
    前記貯蔵室に保存される前記被冷却物の凍結が完了する前に前記第三工程を終了させるものである
    ことを特徴とする請求項またはに記載の冷蔵庫。
  7. 前記貯蔵室内を加熱する加熱手段を備え、
    前記制御装置は、
    前記第二工程において、前記貯蔵室内の温度が前記被冷却物の凍結点よりも高い温度となるように前記加熱手段を制御するものである
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記貯蔵室に保存される前記被冷却物の凍結状態を検知する凍結検知手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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