JP2023162928A - 冷蔵庫 - Google Patents

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舞子 添田
Maiko Soeda
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Abstract

【課題】簡潔な構成で小分け可能な状態の食品を冷凍保存することができる冷蔵庫を提供する。【解決手段】冷蔵庫は、食品を内部に収納する貯蔵室が設けられた冷蔵庫本体と、貯蔵室内を冷却する冷却手段と、冷却手段を制御する制御手段と、を備える。冷却手段は、貯蔵室内の温度が、食品の凍結温度以上で、かつ、0℃以下の第1温度になるように貯蔵室内を冷却した後、貯蔵室内の温度が、食品の凍結温度以下で、かつ、第1温度より低い第2温度になるように貯蔵室内を冷却する第1工程と、第1工程の後、貯蔵室内の温度が、第1温度より低く、かつ、第2温度より高い第3温度で維持されるように貯蔵室内を冷却して食品の凍結濃縮を進行させる第2工程と、第2工程の後、貯蔵室内の温度が、第3温度より低い第4温度で維持されるように貯蔵室内を冷却する第3工程とを実行する。【選択図】図6

Description

本開示は、冷蔵庫に関するものである。
食品を長期保存するためには、冷凍保存が有効である。食品の冷凍保存に関しては、食品を小分け可能な状態で冷凍保存することが可能な技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、冷蔵庫に真空容器を備え、この真空容器内の圧力を変動させることにより、食品をばらけやすい状態で凍結させることが記載されている。
特開2008-116070号公報
しかしながら、特許文献1に示されるような技術においては、真空容器と、この真空容器内の圧力を変動させるための機構とが必要である。このため、冷蔵庫又は食品の保存に必要な機構が複雑化したり、冷蔵庫又は食品の保存に必要な装置が大型化したりしてしまう。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、簡潔な構成で小分け可能な状態の食品を冷凍保存することができる冷蔵庫を提供することにある。
本開示に係る冷蔵庫は、食品を内部に収納する貯蔵室が設けられた冷蔵庫本体と、前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、前記冷却手段を制御する制御手段と、を備え、前記冷却手段は、前記貯蔵室内の温度が、前記食品の凍結温度以上で、かつ、0℃以下の第1温度になるように前記貯蔵室内を冷却した後、前記貯蔵室内の温度が、前記食品の凍結温度以下で、かつ、前記第1温度より低い第2温度になるように前記貯蔵室内を冷却する第1工程と、前記第1工程の後、前記貯蔵室内の温度が、前記第1温度より低く、かつ、前記第2温度より高い第3温度で維持されるように前記貯蔵室内を冷却して前記食品の凍結濃縮を進行させる第2工程と、前記第2工程の後、前記貯蔵室内の温度が、前記第3温度より低い第4温度で維持されるように前記貯蔵室内を冷却する第3工程と、を実行する。
本開示に係る冷蔵庫によれば、簡潔な構成で小分け可能な状態の食品を冷凍保存することができるとともに、冷凍保存品質の向上を図ることが可能であるという効果を奏する。
実施の形態1に係る冷蔵庫の構成を示す正面図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫の構成を示す縦断面図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫が備える切替室の周辺の拡大断面図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫の制御系統の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫における各種温度の経時変化の一例を示す図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫における各種温度の経時変化の一例を示す図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫における工程のパラメータと食品の分割サイズとの関係を説明する図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫における各種温度の経時変化の別例を示す図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫における各種温度の経時変化の別例を示す図である。
本開示に係る冷蔵庫を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1.
図1から図9を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は冷蔵庫の構成を示す正面図である。図2は冷蔵庫の構成を示す縦断面図である。図3は冷蔵庫が備える切替室の周辺の拡大断面図である。図4は冷蔵庫の制御系統の構成を示すブロック図である。図5及び図6は冷蔵庫における各種温度の経時変化の一例を示す図である。図7は冷蔵庫における工程のパラメータと食品の分割サイズとの関係を説明する図である。図8及び図9は冷蔵庫における各種温度の経時変化の別例を示す図である。
本開示では、原則として、冷蔵庫1が使用可能な状態に設置されたときを基準として、各方向を定義する。また、図1及び図2によって示される冷蔵庫1を構成する各部材の寸法、位置関係及び形状等は、実際のものとは必ずしも完全に一致しない場合がある。冷蔵庫1の構成は、図1及び図2によって示されるものに限定されるものではない。
この実施の形態に係る冷蔵庫1は、断熱箱体8を有している。断熱箱体8は、外箱、内箱及び断熱材によって構成される。外箱は、例えば、鋼鉄製である。内箱は、例えば、樹脂製である。内箱は、外箱の内側に配置される。断熱材は、例えば、発泡ウレタン、真空断熱材等である。断熱材は、外箱と内箱との間の空間に充填されている。
断熱箱体8の正面は、開口している。断熱箱体8の内部には、貯蔵空間が形成されている。貯蔵空間は、食品等の被貯蔵物が収納される空間である。断熱箱体8の内部に形成された貯蔵空間は、1つ又は複数の仕切り部材によって、食品を収納保存するための複数の貯蔵室に区画されている。例えば、冷蔵庫1は、図1及び図2に示すように、複数の貯蔵室として、冷蔵室10、切替室20、製氷室30、冷凍室40及び野菜室50を備えている。これらの各貯蔵室は、断熱箱体8において、上下方向に4段構成となって配置されている。このように、冷蔵庫1は、食品を内部に収納する貯蔵室が設けられた冷蔵庫本体を備えている。
冷蔵室10は、断熱箱体8の最上段に配置されている。図2に示すように、冷蔵室10の内部には、例えば、複数の棚板が設けられている。冷蔵室10の内部は、これらの棚板によって、上下方向に複数の空間に仕切られている。
切替室20は冷蔵室10の下方における左右の一側に配置されている。切替室20内の温度帯は、複数の温度帯のうちのいずれかに選択的に切り替えることが可能である。切替室20内の温度帯として選択可能な複数の温度帯は、例えば、冷凍温度帯、ソフト冷凍温度帯、チルド温度帯、冷蔵温度帯、ガラス凍結温度帯等である。冷凍温度帯は、例えば、-18℃程度の温度帯である。ソフト冷凍温度帯は、例えば、-7℃程度の温度帯である。チルド温度帯は、例えば、0℃程度の温度帯である。冷蔵温度帯は、例えば、3℃程度の温度帯である。ガラス凍結温度帯については後述する。
製氷室30は、切替室20の側方に隣接して配置される。製氷室30は、切替室20と並列に配置される。すなわち、製氷室30は、冷蔵室10の下方における左右の他側に配置されている。冷凍室40は、切替室20及び製氷室30の下方に配置されている。冷凍室40は、被貯蔵物を比較的長期にわたって冷凍保存する際に用いられる。また、野菜室50は、冷凍室40の下方の配置されている。野菜室50は、断熱箱体8の最下段に配置されている。野菜室50には、例えば、野菜及び容量の大きなペットボトル等が収納される。
冷蔵室10の正面部には、当該冷蔵室10を開閉するための冷蔵室扉2が設けられている。冷蔵室扉2は、例えば、両開き式の回転式の扉である。両開き式の冷蔵室扉2は、冷蔵室右扉2a及び冷蔵室左扉2bにより構成されている。冷蔵室扉2の外側表面には、操作パネル3が設けられている。図示の構成例では、操作パネル3は、冷蔵室左扉2bに設けられている。操作パネル3は、各貯蔵室の保冷温度等の設定及び各貯蔵室の温度等の各種情報の表示のためのものである。
切替室20、製氷室30、冷凍室40及び野菜室50は、例えば、それぞれ、引出し式の扉によって開閉される。これらの引出し式の扉は、各貯蔵室の左右の内壁面に水平に形成されたレールに沿って冷蔵庫1の奥行方向にスライドできるようになっている。この実施の形態に係る冷蔵庫1の使用者は、引出し式の扉をスライドさせることで、切替室20、製氷室30、冷凍室40及び野菜室50を開閉する。
切替室20の内部及び冷凍室40の内部には、食品等を内部に収納できる切替室収納ケース21及び冷凍室収納ケース41が、それぞれ引き出し自在に格納されている。同様に、野菜室50内には、食品等を内部に収納できる野菜室収納ケース51が、引き出し自在に格納されている。
切替室収納ケース21は、切替室20を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。切替室収納ケース21は、切替室20を開閉する扉に連動して引き出される。冷凍室収納ケース41は、冷凍室40を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。冷凍室収納ケース41は、冷凍室40を開閉する扉に連動して引き出される。同様に、野菜室収納ケース51は、野菜室50を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。野菜室収納ケース51は、野菜室50を開閉する扉に連動して引き出される。
なお、冷蔵庫1に備えられた貯蔵室の数、貯蔵室の配置、貯蔵室を開閉するための扉の構成等は、以上で説明した例に限定されるものではない。例えば、冷蔵室10を開閉するための扉は、スライド式であってもよい。また、切替室20、製氷室30、冷凍室40及び野菜室50を開閉するための扉は、回転式であってもよい。切替室収納ケース21、冷凍室収納ケース41及び野菜室収納ケース51は、それぞれ、2つ以上設けられてもよい。
冷蔵庫1は、各貯蔵室へ供給する空気を冷却するための冷凍機構として、圧縮機4、冷却器5、送風ファン6及び風路9等を備えている。圧縮機4及び冷却器5は、図示を省略している凝縮器及び絞り装置等と、冷凍サイクル回路を構成している。圧縮機4は、冷凍サイクル回路内の冷媒を、圧縮して吐出する。凝縮器は、圧縮機4から吐出された冷媒を凝縮させる。絞り装置は、凝縮器から流出した冷媒を膨張させる。冷却器5は、絞り装置で膨張した冷媒によって、各貯蔵室へ供給する空気を冷却する。圧縮機4は、例えば、図2に示すように、冷蔵庫1の背面側の下部に配置される。
風路9は、冷凍サイクル回路によって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するためのものである。風路9は、断熱箱体8の内部に形成されている。風路9は、例えば、冷蔵庫1の背面側に配置されている。冷凍サイクル回路を構成している冷却器5は、この風路9内に設置される。また、風路9内には、冷却器5で冷却された空気を各貯蔵室へ送るための送風ファン6も設置されている。
送風ファン6が動作すると、冷却器5で冷却された空気、すなわち冷気が、風路9を通って、冷凍室40、切替室20、製氷室30及び冷蔵室10へ送られる。これにより、各貯蔵室内が冷却される。また、野菜室50には、冷蔵室10から戻った冷気が図示しない風路を介して導入される。これにより、野菜室50内が冷却される。野菜室50を通過した空気は、冷却器5が設置されている風路9内へと戻される。風路9内へと戻された空気は、再び冷却器5によって冷却され、冷蔵庫1内を循環する。なお、ここで説明した空気の循環経路は一例であり、どのような経路であってもよい。
また、風路9からそれぞれの貯蔵室へと通じる中途の箇所には、ダンパが設けられている。このダンパは、図1及び図2においては図示を省略する。各ダンパの開閉状態が変化することで、各貯蔵室へと供給される冷気の風量が調節される。貯蔵室へと供給される冷気の風量は、送風ファン6の運転が制御されることによっても調節される。また、各貯蔵室へと供給される空気の温度は、圧縮機4の運転が制御されることで調節される。
各貯蔵室には、内部の温度を検知するサーミスタが設置される。このサーミスタは、図1及び図2においては図示を省略する。上記のダンパ、送風ファン6及び圧縮機4は、サーミスタの検知結果に基づいて制御される。ダンパ、送風ファン6及び圧縮機4は、各貯蔵室内の温度が予め設定された設定温度になるように制御される。本実施の形態において、以上のように設けられた圧縮機4と冷却器5とを含む冷凍サイクル回路、送風ファン6、風路9及びダンパは、貯蔵室の内部を冷却する冷却手段の一例である。
この実施の形態に係る冷蔵庫1は、制御装置7を備えている。制御装置7は、例えば、図2に示すように、冷蔵庫1の背面側の上部に設けられる。制御装置7には、冷蔵庫1の動作を制御するための制御回路等が備えられている。制御装置7の各機能は、この制御回路によって実現される。制御装置7は、冷却手段を制御する制御手段の一例である。
図3は、実施の形態1の冷蔵庫1が備える切替室20の周辺の拡大断面図である。この実施の形態において、切替室20には、例えば、炊飯された米飯、ひき肉、カットされた野菜等の食品が収納される。炊飯された米飯、ひき肉、カットされた野菜は、常温において人間の手で小分け可能な食品の一例である。ここでいう「常温」とは、各食品の凍結温度よりも高い温度を意味している。換言すると、炊飯された米飯、ひき肉、カットされた野菜は、凍結温度よりも高い温度において人間の手で小分け可能な食品の一例である。凍結温度よりも高い温度において人間の手で小分け可能な食品には、複数の小片によって一群を形成する野菜及び茸類、また調理後の食品等も該当する。
この切替室20を開閉する扉を、図3及び以下の説明においては、符号を付して切替室扉26と称する。この実施の形態に係る冷蔵庫1は、図3に示すように、切替室扉26の開閉状態を検知するための扉開閉検知スイッチ61を備えている。扉開閉検知スイッチ61は、切替室扉26の開閉を検知する開閉検知手段の一例である。
また、切替室20内には、切替室サーミスタ27が設けられる。切替室サーミスタ27は、切替室20の温度を検知する温度検知手段の一例である。また、この実施の形態に係る冷蔵庫1は、図3に示すように、切替室ダンパ28を備えている。制御手段の一例である制御装置7は、切替室サーミスタ27の検知結果に基づいて切替室ダンパ28を制御する。これにより、切替室20内の温度が調節される。
図4は、実施の形態1の冷蔵庫1の制御系統の機能的な構成を示すブロック図である。制御装置7の制御回路には、例えば、プロセッサ7a及びメモリ7bが備えられている。制御装置7は、メモリ7bに記憶されたプログラムをプロセッサ7aが実行することによって予め設定された処理を実行し、冷蔵庫1を制御する。
プロセッサ7aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ7bには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM及びEEPROM等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、又は磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク及びDVD等が該当する。
なお、制御装置7の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。制御装置7の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、且つ、当該制御回路にプロセッサ7a及びメモリ7bが備えられていてもよい。一部が専用のハードウェアとして形成される制御回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
制御装置7には、各貯蔵室の内部の温度を検知するサーミスタから信号が入力される。本実施の形態では、制御装置7には、切替室サーミスタ27から切替室20の温度情報を含む信号が入力される。制御装置7は、切替室サーミスタ27から入力された信号に基づいて、切替室20内の温度が設定温度に維持されるように、圧縮機4、送風ファン6及び切替室ダンパ28等を制御する。
また、この実施の形態の操作パネル3は、例えば、図4に示すように、操作部3a及び表示部3bを備えている。操作部3aは、各貯蔵室の設定温度及び冷蔵庫1の動作モードを設定するためのスイッチ等を備えている。表示部3bは、冷蔵庫1に関する各種の情報を表示する液晶ディスプレイ及びLEDの表示灯等を備えている。なお、操作パネル3は、操作部3aと表示部3bとを兼ねるタッチパネルを備えていてもよい。また、操作パネル3には、音声報知を行うスピーカ等が備えられていてもよい。また、操作パネル3は、切替室20に収容する食品の種類を選択できるようにしてもよい。操作パネル3で選択可能な食品の種類としては、例えば「肉・魚」、「ご飯」、「野菜」等が挙げられる。
操作パネル3は、各種情報を外部と通信する通信部を備えてもよい。これにより、スマートフォン等の携帯端末及びキッチン家電等を含む外部機器が冷蔵庫1の各種情報を得ることができる。また、反対に携帯端末及びキッチン家電等の外部機器から冷蔵庫1の設定操作を行うことも可能となる。ここで、キッチン家電とはキッチンに置かれる家電製品のことを指し、例えばIHクッキングヒータ、炊飯器、電子レンジ、自動調理器等である。
制御装置7には、操作パネル3の操作部3aからの信号が入力される。操作部3aは、使用者による当該操作部3aの操作に応じた信号を、制御装置7へ出力する。また、制御装置7には、扉開閉検知スイッチ61からの信号も入力される。制御装置7は、操作部3a及び扉開閉検知スイッチ61から入力された信号に基づいた処理を実行する。また、制御装置7は、操作パネル3の表示部3bの動作も制御する。
次に、以上のように構成された冷蔵庫1の機能及び動作の特徴について説明する。この実施の形態に係る冷蔵庫1は、切替室20に収納された食品を、小分け可能な状態で冷凍保存する機能を有している。図5及び図6は、食品を小分け可能な状態で冷凍保存する際の、切替室20の設定温度、切替室20の庫内温度及び切替室20に収納された食品の温度の経時変化の一例を示す図である。図5及び図6において、切替室20の設定温度、切替室20の庫内温度及び切替室20に収納された食品の温度は、それぞれ、破線、細実線及び太実線で示される。
この実施の形態において、冷却手段の一例である圧縮機4、送風ファン6及び切替室ダンパ28は、食品を小分け可能な状態で冷凍保存する際、第1工程、第2工程及び第3工程を実行する。第1工程、第2工程及び第3工程は、図5及び図6に示すように、この順序で実行される。制御手段の一例である制御装置7は、第1工程の終了とともに第2工程が開始され、第2工程の終了とともに第3工程が開始されるように、冷却手段の一例である圧縮機4、送風ファン6及び切替室ダンパ28を制御する。すなわち、この例では、第1工程の直後に第2工程が実行され、第2工程の直後に第3工程が実行される。ただし、第2工程は、第1工程より後に実行されれば、第1工程の直後でなくともよい。また、第3工程は、第2工程より後に実行されれば、第2工程の直後でなくともよい。
図5及び図6を参照しながら、第1工程、第2工程及び第3工程についてより詳細に説明する。第1工程は、切替室20内に収納された食品の凍結を開始させる工程である。図5及び図6に示す例では、第1工程は、過冷却導入工程と過冷却解除工程とを有している。
第1工程の過冷却導入工程は、切替室20内に収納された食品が過冷却状態になるように、冷却手段により切替室20内を冷却する工程である。過冷却導入工程では、冷却手段は、切替室20内の温度が、第1温度になるように切替室20内を冷却する。第1温度は、切替室20内の食品の凍結温度Tf以上で、かつ、0℃以下の温度である。図6に示すように過冷却導入工程の後半で、冷却手段は切替室20内の温度を段階的に低下させてもよい。このようにすることで、切替室20内の食品の温度を緩やかに低下させて、切替室20内の食品をより確実に過冷却状態にできる。
第1工程の過冷却解除工程は、過冷却導入工程で過冷却状態になった食品の過冷却状態を解除して食品の凍結を開始させる工程である。過冷却解除工程は、切替室20内の温度が、第2温度になるように切替室20内を冷却することで、当該食品の過冷却状態を強制的に解除させる工程である。第2温度は、切替室20内の食品の凍結温度Tf以下で、かつ、前述した第1温度より低い温度である。過冷却解除工程においては、冷却手段は、例えば、切替室20内を急冷することで、切替室20内の食品の過冷却状態を強制的に解除させる。第1工程において食品を過冷却状態にさせることで、食品内部の氷結晶サイズを細かく、かつ、均一にすることができる。このため、食品を細かいサイズまで手で分割することができ、利便性が向上する。
第2工程は、切替室20内の食品の凍結濃縮を進行させる工程である。食品は、凍結する過程で、食品中の水分と物質が分離し、物質の方の濃度が高まる現象が起こる。この現象のことを凍結濃縮と呼ぶ。この時、濃縮された物質(凍結濃縮相)は、凍結はしておらず、粘度が高い状態、いわゆるラバー状態になっている。第2工程においては、冷却手段は、切替室20内の温度が第3温度で維持されるように切替室20内を冷却して食品の凍結濃縮を進行させる。第3温度は、前述の第1温度より低く、かつ、前述の第2温度より高い温度である。図5及び図6に示す例では、第3温度は、切替室20内の食品の凍結温度Tfに設定されている。食品の凍結温度Tfは食品の種類により異なるが、概ね0~-4℃程度である。そこで、第3温度を、例えば0~-4℃の範囲内で設定するとよい。
第3工程は、切替室20内の食品を最終的に凍結させ、人の手で道具を使わずに小分け可能な状態で冷凍保存する工程である。前述した第2工程が終了すると、切替室20内の食品には凍結濃縮相が存在する状態になる。この状態にある食品の温度をさらに低下させると、当該食品の凍結濃縮相の部分は、当該食品の他の部分と比較して硬くて脆い状態となる。これにより、切替室20内の食品を人の手で道具を使わずに小分け可能な状態にすることができる。第3工程においては、冷却手段は、切替室20内の温度が第4温度で維持されるように切替室20内を冷却して食品を最終的に凍結させる。第4温度は、前述の第3温度より低い温度である。図5及び図6に示す例では、第4温度は温度TLに設定されている。
第4温度TLは、凍結濃縮ガラス転移温度Tg’以下の温度に設定するとよい。ラバー状態の凍結濃縮相を有する食品の温度をさらに低下させると、ある時、凍結濃縮相はガラス状態と呼ばれる、硬くて脆い状態に転移する。この時、凍結濃縮相の成分の分子運動は見かけ上停止し、安定した状態つまり長期保存に向いた状態となる。凍結濃縮相がラバー状態からガラス状態に転移する温度が、凍結濃縮ガラス転移温度Tg’である。以降の説明においては、凍結濃縮ガラス転移温度Tg’のことを単にTg’という場合がある。
Tg’は食品ごとに異なり、その値はおおよそ次の通りであることが知られている。たんぱく質:-9~-15℃、魚肉:-7~-14℃(もしくは、-63~-87℃)、牛肉:-12℃(もしくは、-73~-103℃)、澱粉:-6℃。ただし、Tg’は食品ごとのバラつきが大きく、必ずしも上記値がTg’とは限らない。このため、上記の値は、あくまでも参考値として取り扱うことが望ましい。例えば、上記のTg’の具体値を参考にして、第4温度を-18℃以下に設定するとよい。
第4温度が低ければ低いほど、食品を小分けにしやすくなる一方、低すぎると強固に凍結してしまい、小分けが難しくなる。また、温度が低すぎると、食品を素手で持って小分けにすることが難しくなる。そこで、第4温度は-18~-30℃の範囲であることが望ましい。
切替室20等の貯蔵室内の温度は、例えばオンオフ制御のような場合、一定温度ではなく、設定温度を中心に上下にハンチングする。また、例えばPI(比例積分)制御のような場合であっても、冷蔵庫1の周囲の温度変化、他の貯蔵室の温度変化等の外乱によって、切替室20内の温度が上下する可能性がある。このため、本開示において貯蔵室内の温度をある温度に維持するとは、当該温度を含む一定範囲内に貯蔵室内の温度を維持することを含意している。
切替室20内に収納される食品の種類を予め定めておく場合、第2工程における切替室20の設定温度である第3温度は、切替室20内に収納される食品の種類に応じて、当該食品の凍結温度Tfを参考にして予め設定される。同様に、第3工程における切替室20の設定温度である第4温度は、切替室20内に収納される食品の種類に応じて、当該食品の凍結濃縮ガラス転移温度Tg’を参考にして予め設定される。また、前述したように、操作パネル3により、切替室20に収容する食品の種類を選択できるようにした場合、制御装置7は、選択された食品の種類に応じて、第2工程及び第3工程における切替室20の設定温度である第3温度及び第4温度を変更する。
以上のように構成された冷蔵庫1においては、食品に凍結濃縮相を形成した上で、食品を凍結させることで、食品を硬くて脆い状態で凍結させることができる。このため、簡潔な構成で小分け可能な状態の食品を冷凍保存することが可能である。また、食品を凍結させた後に、温度を上昇させることで食品を小分け可能な状態とし、その後再び温度を低下させるという技術と比較して、食品凍結後の温度変動が小さく、冷凍保存品質の向上を図ることができる。さらに、食品温度をTg’にまで低下させることで、食品をガラス化させて食品をより細かいサイズに小分け可能にできる。
特に、第3工程における第4温度をTg’以下にして、食品をTg’以下で保存することで、食品の凍結濃縮相をガラス状態に転移させ、時間経過による氷結晶の粗大化を抑制でき、保存品質を向上することが可能である。加えて、ガラス状態で保存することで、冷凍保存時のたんぱく質変性を抑制できるため、肉類、魚類等の食品であれば、通常の冷凍保存よりもさらに保存品質を向上することが可能である。また、ガラス化した食品を使うときは、塊の状態となっている食品を凍結した状態のまま、手で力を加えて容易にばらけさせることができる。具体的には、折り曲げるようにしたり、手で叩いたりすることで、ガラスが砕けて割れるのと同様に、塊状であった食品に四方に亀裂が入り、食品をみじん切り状に細かく分割された状態にすることが可能である。
この実施の形態に係る冷蔵庫1においては、制御装置7は、切替室サーミスタ27の検出結果を用いて、切替室20内への食品の投入を検知してもよい。切替室20内に新たに食品が投入されると切替室20内の温度が上昇する。そこで、制御装置7は、切替室サーミスタ27により検出された切替室20内の温度変化に基づいて、切替室20内への食品の投入を検知する。この場合、切替室サーミスタ27及び制御装置7は、貯蔵室である切替室20内への食品の投入を検知する食品投入検知手段を構成している。そして、制御装置7は、切替室20内に新たに食品が投入されたことを検知すると、冷却手段に第1工程を開始させてもよい。すなわち、冷却手段は、切替室20内に食品が投入されたら第1工程を開始するようにしてもよい。このようにすることで、新たに投入された食品を、より短時間で冷却して小分け可能な状態にさせることができる。
なお、食品投入検知手段は、以上で説明したものに限られない。他に例えば、食品投入検知手段は、切替室20内を撮影するカメラを備えてもよい。また、食品投入検知手段は、切替室20内に収納された食品の重量を検出する重量センサを備えてもよい。あるいは、使用者が操作パネル3を操作して、切替室20内に新たに食品を投入したことを入力できるようにしてもよい。また、食品投入検知手段は、扉開閉検知スイッチ61により検出された切替室扉26の開閉状態を参照して、切替室20内への食品の投入を検知してもよい。
この実施の形態に係る冷蔵庫1は、切替室20内に収納されている食品の種類を検出する食品種類検出手段を備えてもよい。この場合、例えば、食品種類検出手段は、切替室20内を撮影するカメラ(図示せず)を備えている。そして、制御装置7は、カメラにより撮影された画像を解析し、切替室20内に収納されている食品の種類を検出する。制御装置7は、切替室20内に収納されている食品の種類の検出結果を用い、第3温度及び第4温度の一方又は両方を設定する。したがって、冷却手段は、切替室20内に収納されている食品の種類に応じて第3温度及び第4温度の一方又は両方を変更する。第3温度を変更する場合、制御装置7は、検出された食品の種類の凍結温度Tfに応じて、第2工程の第3温度を設定する。また、第4温度を変更する場合、制御装置7は、検出された食品の種類のTg’に応じて、第3工程の第4温度を設定する。このようすることで、様々な種類の食品を精度よく凍結濃縮させ、かつ、その後に食品の凍結を完了させてガラス状態にできる。
この実施の形態に係る冷蔵庫1においては、制御装置7は、冷却手段に第3工程を実行させてから予め設定された第3工程継続時間が経過した場合に、例えば、操作パネル3の表示部3bに食品がガラス状に凍結したことを使用者に知らせるメッセージを表示させたり、表示灯を点灯させたりしてもよい。すなわち、冷蔵庫1は、冷却手段が第3工程を開始してから予め設定された時間が経過した場合に、食品が小分けにできる状態になったことを使用者に報知する報知手段を備えてもよい。このような報知手段を備えることで、使用者は食品が小分けにできる状態になったことを知ることができる。前述したように、冷蔵庫1とスマートフォン、スマートスピーカ、キッチン家電等の外部機器とが通信可能である場合、報知手段は、これらの外部機器により報知を行ってもよい。
第3工程を開始してから前述した第3工程継続時間が経過すると、第3工程は終了となる。第3工程の終了後、冷却手段は、例えば、切替室20内の温度が第4温度の状態を維持してもよいし、切替室20内の温度が通常の冷凍保存温度になるように切替室20内を冷却してもよい。
第2工程の継続時間が長ければ長いほど、食品の凍結濃縮が進行し、食品を小分けにしやすくなる。また、第3工程の継続時間が長ければ長いほど、食品内部の氷結晶が成長して硬くなるため、食品を小分けにしにくくなる。このため、凍結濃縮を進行させる第2工程の継続時間を、第3工程継続時間よりも長くするとよい。
一方で、第2工程の時間が長いと、小分けできる状態にできるまでの時間がかかり、使用者にとって不便である。また、たとえ十分に第2工程の時間を長くとっても、第3工程の時間が長いと、小分けしにくい状態となる。したがって、第2工程の継続時間と第3工程の継続時間との間には、次の(1)式の関係が成り立つ方が望ましい。このようにすることで、最も小分けしやすくなるように、第2工程の継続時間と第3工程の継続時間とを設定することができ、使用者の利便性がさらに向上する。
(第3工程の継続時間)/(第2工程の継続時間)≦2 ・・・ (1)
第2工程から第3工程に移行する際、切替室20内を第3温度から第4温度へと変化させる速度は、なるべく速い方が望ましい。ゆっくりと温度が変化すると、氷結晶が粗大化し、小分けにしにくい状態になる場合がある。したがって、第3工程の開始時に切替室20内の温度を速く変化させた方が、使用者の利便性向上につながる。
冷蔵庫1から取り出した食品を、包丁等の道具を使わず手で分割する際、その分割サイズは、使用する調理内容によって変化できた方が好ましい。そこで、この実施の形態に係る冷蔵庫1においては、使用者が、例えば操作パネル3を操作して、食品について希望する分割サイズを設定できるようにしてもよい。分割サイズの設定は、例えば、大、中、小のように3段階で指定できてもよいし、0~100%の間の任意の値を指定できるようしてもよい。さらに、使用者が食品を使用するレシピを入力し、入力されたレシピに応じて適切な分割サイズを自動的に設定できるようにしてもよい。
制御装置7は、設定された食品の分割サイズに応じて、第3工程の第4温度、第3工程の継続時間、及び、第3工程開始時における第3温度から第4温度までの冷却速度の少なくともいずれかを変更する。これらのパラメータは、すべてを変更する必要はなく、少なくとも1つを変更すればよい。例えば、分割サイズを小さくしたい場合で、使用予定時刻が設定されている場合は、冷却速度及び第3工程の継続時間は変更しにくい。そこで、この場合は、第4温度を変更するとよい。
設定された食品の分割サイズと、第4温度、第3工程の継続時間、及び、第3工程開始時における冷却速度との関係について、図7を参照しながら説明する。同図に示すように、第3工程の第4温度を低くすると、食品のガラス化が進んで硬く脆い状態となる。このため、食品の分割サイズが小さくなる。また、第3工程の継続時間が長いほど、氷結晶が大きくなり、食品の分割サイズは大きくなる。そして、第3工程開始時の冷却速度を遅くすると、氷結晶が大きく成長しやすくなり、食品の分割サイズは大きくなる。このように、第4温度、第3工程の継続時間、及び、第3工程開始時における冷却速度の少なくともいずれかを変化させることで、食品の分割サイズを変化させることができ、使用者に合わせた使い勝手を提供することが可能となる。
冷蔵庫1は、設定された食品の分割サイズに関する情報を自動調理器等のキッチン家電すなわち冷蔵庫1の外部に送信する送信手段を備えてもよい。さらに、冷蔵庫1から、第4温度、食品の種類等の情報を自動調理器等のキッチン家電に送信してもよい。このようにすることで、例えば、自動調理器であれば、分割可能なサイズ、第4温度すなわち最終的な冷凍保存温度、食品の種類等に応じて、調理動作を変更し、例えば調理時間、加熱の強さ等を変更できる。例えば、第1工程から第3工程を経てから分割された食品は、冷凍によって軟化する場合がある。このような場合、自動料理器において当該食品の加熱時間を短くしたり、加熱順序を後ろにしたりすることができる。また、食品の分割サイズが大きい場合は、自動料理器における加熱時間を長くすることもできる。このように、冷蔵庫1から食品の調理に有益な情報を提供することが可能である。
この実施の形態に係る冷蔵庫1においては、使用者は、操作パネル3を操作して切替室20内に収納されている食品の使用予定時刻を入力できるようにしてもよい。使用予定時刻は、使用者が、小分け可能な状態になった食品を切替室20から取り出して使用する予定時刻である。制御装置7は、操作パネル3に入力された使用予定時刻を取得する。この場合、操作パネル3及び制御装置7は、食品を切替室20内から取り出して使用する使用予定時刻を取得する使用予定時刻取得手段を構成している。なお、前述したように操作パネル3とスマートフォン等の外部機器とが通信可能である場合、使用者が外部機器を操作して使用予定時刻を入力できるようにしてもよい。また、外部機器と制御装置7とが直接に通信可能に接続されていてもよい。
食品が細かく分割されるのは、調理に使用する際であることが多いため、制御装置7は、日々の調理時間に合わせて自動的に使用予定時刻を設定してもよい。炊飯器、IHクッキングヒータ等の調理家電の電源がONになった時刻をもとに、使用予定時刻を推定してもよい。すなわち、使用予定時刻取得手段は、外部機器の動作状況等から使用予定時刻を推定して取得してもよい。例えば、外部機器である炊飯器、自動調理機において予約調理が設定されている場合、予約調理の完了時刻の前後で、使用者が調理、食事を行う推測とできる。そこで、使用予定時刻取得手段は、調理機器の予約時刻に合わせて、使用時刻を推定して取得する。また、過去の調理機器の動作状況から、普段調理をする時刻を推定し、使用時刻を推定してもよい。さらに、使用者が所持するスマートフォン等のGPS情報から、家に帰宅する時間を推定し、その時間に合わせて使用時刻を推定してもよい。使用予定時刻取得手段が、使用予定時刻を推定した場合、推定された使用予定時刻を操作パネル3の表示部3b等に表示して使用者が確認できるようにしてもよい。
制御装置7は、使用予定時刻取得手段により取得した使用予定時刻に応じて、冷却手段により第3工程を開始させる時刻を変更する。すなわち、冷却手段は、使用予定時刻に応じて第3工程を開始させる時刻を変更する。例えば、冷却手段は、使用予定時刻よりも30分以上前に第3工程を開始させる。このようにすることで、無駄な冷却を抑制するとともに、使用予定時刻には対象食品の凍結を確実に完了させて小分け可能な状態にすることができる。
使用者が食品を小分けにした後、すぐにその食材を使わない場合は、小分けにした状態の食材を再度冷蔵庫1の切替室20等で保存する。この時、保存温度は第4温度であることが望ましい。このように、使用者は、小分けにした後、すぐに調理に使用してもよいし、小分けの状態で再度保存してもよい。そこで、使用予定時刻取得手段を備えることで、使用者が小分けにしたい時間を事前に設定することができ、利便性が大きく向上する。
なお、使用予定時刻までの時間が短く、使用予定時刻までに第1工程、第2工程及び第3工程の全てを完了させることが難しい場合も考えられる。このような場合、最短の第3工程の完了予定時刻を使用者に通知してもよい。また、使用予定時刻が近づいても切替室20内に食品が投入されていない場合には、食品投入を促す通知を行ってもよい。
さらに、使用予定時刻までの時間が短く、使用予定時刻までに第1工程、第2工程及び第3工程の全てを完了させることが難しい場合、第2工程を行うことなく、第1工程及び第3工程のみを行ってもよい。このような第2工程を飛ばして第1工程及び第3工程のみを実行する場合の切替室20の設定温度、切替室20の庫内温度及び切替室20に収納された食品の温度の経時変化の例を図8及び図9に示す。
図8に示すのは、第1工程において過冷却導入工程のみを行うものである。すなわち第1工程では、冷却手段は、切替室20内の温度が、前述した第1温度になるように切替室20内を冷却する。冷却手段は、第1工程の後、第3工程を実行する。第3工程においては、冷却手段は、切替室20内の温度が前述した第4温度TLで維持されるように切替室20内を冷却して食品を最終的に凍結させる。第4温度TLは、第1温度より低い温度である。第1工程から第3工程に移行すると、食品が急冷されて食品の過冷却状態が解除され、食品が凍結する。
この場合、第4温度TLは、凍結濃縮ガラス転移温度Tg’以下の温度に設定する。このようにすることで、食品をガラス化して硬くて脆い状態に転移させ、小分け可能な状態にできる。
図9に示すように、第1工程の過冷却導入工程において、切替室20内の温度が前述した第1温度になるように切替室20内を冷却した後、冷却手段は切替室20内の温度を段階的に低下させてもよい。このようにすることで、切替室20内の食品の温度を緩やかに低下させて、切替室20内の食品をより確実に過冷却状態にできる。
冷却手段は、第1工程の後、第3工程を実行する。第3工程においては、冷却手段は、切替室20内の温度が前述した第4温度TLで維持されるように切替室20内を冷却して食品を最終的に凍結させる。第4温度TLは、第1温度より低い温度である。この場合も図8の場合と同様に、第4温度TLは、凍結濃縮ガラス転移温度Tg’以下の温度に設定する。このようにすることで、食品をガラス化して硬くて脆い状態に転移させ、小分け可能な状態にできる。
なお、本開示においては、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態を任意に組み合わせてもよい。以下に、本開示の諸態様の例を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
食品を内部に収納する貯蔵室が設けられた冷蔵庫本体と、
前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段を制御する制御手段と、を備え、
前記冷却手段は、
前記貯蔵室内の温度が、前記食品の凍結温度以上で、かつ、0℃以下の第1温度になるように前記貯蔵室内を冷却した後、前記貯蔵室内の温度が、前記食品の凍結温度以下で、かつ、前記第1温度より低い第2温度になるように前記貯蔵室内を冷却する第1工程と、
前記第1工程の後、前記貯蔵室内の温度が、前記第1温度より低く、かつ、前記第2温度より高い第3温度で維持されるように前記貯蔵室内を冷却して前記食品の凍結濃縮を進行させる第2工程と、
前記第2工程の後、前記貯蔵室内の温度が、前記第3温度より低い第4温度で維持されるように前記貯蔵室内を冷却する第3工程と、を実行する冷蔵庫。
(付記2)
前記第4温度は、前記食品の凍結濃縮ガラス転移温度以下である付記1に記載の冷蔵庫。
(付記3)
前記第3温度は、前記食品の凍結温度である付記1又は付記2に記載の冷蔵庫。
(付記4)
前記第2工程の継続時間は、前記第3工程の継続時間よりも長い付記1から付記3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
(付記5)
前記貯蔵室内への食品の投入を検知する食品投入検知手段をさらに備え、
前記冷却手段は、前記貯蔵室内に食品が投入されたら、前記第1工程を開始する付記1から付記4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
(付記6)
前記貯蔵室内に収納されている食品の種類を検出する食品種類検出手段をさらに備え、
前記冷却手段は、前記貯蔵室内に収納されている食品の種類に応じて前記第3温度及び前記第4温度の一方又は両方を変更する付記1から付記5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
(付記7)
前記食品の使用予定時刻を取得する使用予定時刻取得手段をさらに備え、
前記冷却手段は、前記使用予定時刻に応じて前記第3工程を開始する時刻を変更する付記1から付記6のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
(付記8)
前記冷却手段が前記第3工程を開始してから予め設定された時間が経過した場合に、使用者に報知する報知手段をさらに備えた付記1から付記7のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
(付記9)
前記制御手段は、設定された食品の分割サイズに応じて、前記第4温度、前記第3工程の継続時間、及び、前記第3温度から前記第4温度までの冷却速度の少なくともいずれかを変更する付記1から付記8のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
(付記10)
食品の前記分割サイズに関する情報を外部に送信する送信手段をさらに備えた付記9に記載の冷蔵庫。
1 冷蔵庫
2 冷蔵室扉
2a 冷蔵室右扉
2b 冷蔵室左扉
3 操作パネル
3a 操作部
3b 表示部
4 圧縮機
5 冷却器
6 送風ファン
7 制御装置
7a プロセッサ
7b メモリ
8 断熱箱体
9 風路
10 冷蔵室
11 チルド室
20 切替室
21 切替室収納ケース
26 切替室扉
27 切替室サーミスタ
28 切替室ダンパ
30 製氷室
40 冷凍室
41 冷凍室収納ケース
50 野菜室
51 野菜室収納ケース
61 扉開閉検知スイッチ

Claims (10)

  1. 食品を内部に収納する貯蔵室が設けられた冷蔵庫本体と、
    前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記冷却手段は、
    前記貯蔵室内の温度が、前記食品の凍結温度以上で、かつ、0℃以下の第1温度になるように前記貯蔵室内を冷却した後、前記貯蔵室内の温度が、前記食品の凍結温度以下で、かつ、前記第1温度より低い第2温度になるように前記貯蔵室内を冷却する第1工程と、
    前記第1工程の後、前記貯蔵室内の温度が、前記第1温度より低く、かつ、前記第2温度より高い第3温度で維持されるように前記貯蔵室内を冷却して前記食品の凍結濃縮を進行させる第2工程と、
    前記第2工程の後、前記貯蔵室内の温度が、前記第3温度より低い第4温度で維持されるように前記貯蔵室内を冷却する第3工程と、を実行する冷蔵庫。
  2. 前記第4温度は、前記食品の凍結濃縮ガラス転移温度以下である請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記第3温度は、前記食品の凍結温度である請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記第2工程の継続時間は、前記第3工程の継続時間よりも長い請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  5. 前記貯蔵室内への食品の投入を検知する食品投入検知手段をさらに備え、
    前記冷却手段は、前記貯蔵室内に食品が投入されたら、前記第1工程を開始する請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  6. 前記貯蔵室内に収納されている食品の種類を検出する食品種類検出手段をさらに備え、
    前記冷却手段は、前記貯蔵室内に収納されている食品の種類に応じて前記第3温度及び前記第4温度の一方又は両方を変更する請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  7. 前記食品の使用予定時刻を取得する使用予定時刻取得手段をさらに備え、
    前記冷却手段は、前記使用予定時刻に応じて前記第3工程を開始する時刻を変更する請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  8. 前記冷却手段が前記第3工程を開始してから予め設定された時間が経過した場合に、使用者に報知する報知手段をさらに備えた請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  9. 前記制御手段は、設定された食品の分割サイズに応じて、前記第4温度、前記第3工程の継続時間、及び、前記第3温度から前記第4温度までの冷却速度の少なくともいずれかを変更する請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  10. 食品の前記分割サイズに関する情報を外部に送信する送信手段をさらに備えた請求項9に記載の冷蔵庫。
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