JP7375296B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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本発明は、冷凍保存方法および冷蔵庫に関するものである。
食品を長期保存するためには、冷凍保存が有効である。特許文献1には、食品を小分け可能な状態で冷凍保存することが可能な冷蔵庫が記載されている。特許文献1に記載された冷蔵庫は、真空容器を備え、この真空容器内の圧力を変動させることにより、食品をばらけやすい状態で凍結させるものである。
特許第4821565号公報
特許文献1に記載された上記の冷蔵庫には、真空容器および真空容器内の圧力を変動させるための機構が必要である。このため、特許文献1においては、冷蔵庫の機構の複雑化および冷蔵庫の寸法の大型化などの課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、より簡易な構造の機器によって、食品を小分け可能な状態で冷凍保存することである。
本発明に係る冷凍保存方法は、凍結温度よりも高い温度において人間の手で道具を使わずに小分け可能な食品を凍結させて第1食品塊を生成する第1冷却工程と、第1食品塊を、凍結された状態のまま人間の手で道具を使わずに小分け可能な状態にする第2冷却工程と、第2冷却工程によって凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な状態にされた第1食品塊を複数の第2食品塊に小分けする分割工程と、複数の第2食品塊を冷凍保存する第3冷却工程と、を備える。第2冷却工程において第1食品塊が収納される空間の温度は、-4℃から0℃の温度帯に含まれる。
また、本発明に係る冷蔵庫は、食品が収納される空間が内部に形成された断熱箱体と、食品が収納される空間の温度を設定温度に調節する冷却手段と、分割検知手段と、を備える。冷却手段は、第1冷却工程、第2冷却工程および第3冷却工程を順に実行する。第1冷却工程での設定温度は、食品が凍結する温度よりも低い第1温度である。第2冷却工程での設定温度は、第1温度よりも高く且つ食品が凍結された状態のまま人間の手で道具を使わずに小分け可能な第2温度である。第3冷却工程での設定温度は、第2温度以下の第3温度である。第2温度は、-4℃から0℃の温度帯に含まれる。分割検知手段は、第1冷却工程によって食品が凍結して生成された第1食品塊が第2冷却工程によって凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な状態にされた後に複数の第2食品塊に小分けされたことを検知する。第3冷却工程は、分割検知手段の検知結果に応じて開始する。
本発明に係る冷凍保存方法または冷蔵庫によれば、より簡易な構造の機器によって、小分け可能な状態の食品を冷凍保存することができる。
実施の形態1の冷蔵庫の構成を示す正面図である。 実施の形態1の冷蔵庫の構成を示す縦断面図である。 実施の形態1の冷蔵庫が備える切替室の周辺の拡大断面図である。 実施の形態1の冷蔵庫の制御系統の機能的な構成を示すブロック図である。 食品を小分け可能な状態で冷凍保存する際の、切替室の設定温度、切替室の庫内温度および切替室に収納された食品の温度の経時変化の一例を示す図である。 実施の形態1の第1食品塊の温度と当該第1食品塊が破断する際の荷重との関係の一例を示した図である。 第2温度で維持された米飯を手で小分けする様子を示すイメージ図である。 凍結された状態のまま複数に小分けされた米飯を示すイメージ図である。 実施の形態1の冷蔵庫の動作の一例を示す制御フロー図である。 実施の形態1の冷蔵庫の動作の変形例を示す制御フロー図である。 実施の形態2の冷蔵庫が備える切替室の周辺の拡大断面図である。 実施の形態2の分割ユニットの動作を示す拡大断面図である。 実施の形態2の冷蔵庫の制御系統の機能的な構成を示すブロック図である。 実施の形態2における切替室の設定温度、切替室の庫内温度および切替室に収納された食品の温度の経時変化と分割ユニットの位置とを示す図である。 実施の形態2の冷蔵庫の動作の一例を示す制御フロー図である。 実施の形態3の第1食品塊の温度と当該第1食品塊が破断する際の荷重との関係の一例を示した図である。 実施の形態3における切替室の設定温度、切替室の庫内温度および切替室に収納された食品の温度の経時変化を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。本開示では、重複する説明については、適宜に簡略化または省略する。なお、本発明は、以下の各実施の形態によって開示される構成のあらゆる組み合わせを含み得るものである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の冷蔵庫1の構成を示す正面図である。図2は、実施の形態1の冷蔵庫1の構成を示す縦断面図である。本実施の形態では、原則として、冷蔵庫1が使用可能な状態に設置されたときを基準として、各方向を定義する。また、図1および図2によって示される冷蔵庫1を構成する各部材の寸法、位置関係および形状等は、実際のものとは必ずしも完全に一致しない場合がある。冷蔵庫1の構成は、図1および図2によって示されるものに限定されるものではない。
本実施の形態の冷蔵庫1は、断熱箱体90を有している。断熱箱体90は、外箱、内箱および断熱材によって構成される。外箱は、例えば、鋼鉄製である。内箱は、例えば、樹脂製である。内箱は、外箱の内側に配置される。断熱材は、例えば、発泡ウレタン、真空断熱材等である。断熱材は、外箱と内箱との間の空間に充填されている。
断熱箱体90の正面は、開口している。断熱箱体90の内部には、貯蔵空間が形成されている。貯蔵空間は、食品等の被貯蔵物が収納される空間である。断熱箱体90の内部に形成された貯蔵空間は、1つまたは複数の仕切り部材によって、食品を収納保存するための複数の貯蔵室に区画されている。一例として、冷蔵庫1は、図1および図2に示すように、複数の貯蔵室として、冷蔵室100、切替室200、製氷室300、冷凍室400および野菜室500を備えている。上記の各貯蔵室は、断熱箱体90において、上下方向に4段構成となって配置されている。
冷蔵室100は、断熱箱体90の最上段に配置されている。図2に示すように、冷蔵室100の内部には、一例として、複数の棚板が設けられている。冷蔵室100の内部は、これらの棚板によって、上下方向に複数の空間に仕切られている。
切替室200は冷蔵室100の下方における左右の一側に配置されている。切替室200内の温度帯は、複数の温度帯のうちのいずれかに選択的に切り替えることが可能である。切替室200内の温度帯として選択可能な複数の温度帯は、例えば、冷凍温度帯、冷蔵温度帯、チルド温度帯、ソフト冷凍温度帯等である。冷凍温度帯は、例えば、-18℃程度の温度帯である。冷蔵温度帯は、例えば、3℃程度の温度帯である。チルド温度帯は、例えば、0℃程度の温度帯である。ソフト冷凍温度帯は、例えば、-7℃程度の温度帯である。
製氷室300は、切替室200の側方に隣接して配置される。製氷室300は、切替室200と並列に配置される。すなわち、製氷室300は、冷蔵室100の下方における左右の他側に配置されている。冷凍室400は、切替室200および製氷室300の下方に配置されている。冷凍室400は、被貯蔵物を比較的長期にわたって冷凍保存する際に用いられる。また、野菜室500は、冷凍室400の下方の配置されている。野菜室500は、断熱箱体90の最下段に配置されている。野菜室500には、例えば、野菜および容量の大きなペットボトル等が収納される。
冷蔵室100の正面部には、当該冷蔵室100を開閉するための冷蔵室扉7が設けられている。冷蔵室扉7は、例えば、両開き式の回転式の扉である。両開き式の冷蔵室扉7は、右扉7aおよび左扉7bにより構成されている。冷蔵室扉7の外側表面には、操作パネル6が設けられている。操作パネル6は、例えば、左扉7bに設けられている。操作パネル6は、各貯蔵室の保冷温度等の設定および各貯蔵室の温度等の各種情報の表示のためのものである。
切替室200、製氷室300、冷凍室400および野菜室500は、一例として、それぞれ、引出し式の扉によって開閉される。これらの引出し式の扉は、各貯蔵室の左右の内壁面に水平に形成されたレールに沿って冷蔵庫1の奥行方向にスライドできるようになっている。本実施の形態の冷蔵庫1の使用者は、引出し式の扉をスライドさせることで、切替室200、製氷室300、冷凍室400および野菜室500を開閉する。
切替室200の内部および冷凍室400の内部には、食品等を内部に収納できる切替室収納ケース201および冷凍室収納ケース401が、それぞれ引き出し自在に格納されている。同様に、野菜室500内には、食品等を内部に収納できる野菜室収納ケース501が、引き出し自在に格納されている。
切替室収納ケース201は、切替室200を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。切替室収納ケース201は、切替室200を開閉する扉に連動して引き出される。冷凍室収納ケース401は、冷凍室400を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。冷凍室収納ケース401は、冷凍室400を開閉する扉に連動して引き出される。同様に、野菜室収納ケース501は、野菜室500を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。野菜室収納ケース501は、野菜室500を開閉する扉に連動して引き出される。
なお、冷蔵庫1に備えられた貯蔵室の数、貯蔵室の配置、貯蔵室を開閉するための扉の構成等は、上記の例に限定されるものではない。例えば、冷蔵室100を開閉するための扉は、スライド式であってもよい。また、切替室200、製氷室300、冷凍室400および野菜室500を開閉するための扉は、回転式であってもよい。切替室収納ケース201、冷凍室収納ケース401および野菜室収納ケース501は、それぞれ、2つ以上設けられてもよい。
冷蔵庫1は、各貯蔵室へ供給する空気を冷却するための冷凍機構として、圧縮機2、冷却器3、送風ファン4および風路5等を備える。圧縮機2および冷却器3は、図示を省略している凝縮器および絞り装置等と、冷凍サイクル回路を構成している。圧縮機2は、冷凍サイクル回路内の冷媒を、圧縮して吐出する。凝縮器は、圧縮機2から吐出された冷媒を凝縮させる。絞り装置は、凝縮器から流出した冷媒を膨張させる。冷却器3は、絞り装置で膨張した冷媒によって、各貯蔵室へ供給する空気を冷却する。圧縮機2は、例えば、図2に示すように、冷蔵庫1の背面側の下部に配置される。
風路5は、冷凍サイクル回路によって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するためのものである。風路5は、断熱箱体90の内部に形成されている。風路5は、例えば、冷蔵庫1の背面側に配置されている。冷凍サイクル回路を構成している冷却器3は、この風路5内に設置される。また、風路5内には、冷却器3で冷却された空気を各貯蔵室へ送るための送風ファン4も設置されている。
送風ファン4が動作すると、冷却器3で冷却された空気、すなわち冷気が、風路5を通って、冷凍室400、切替室200、製氷室300および冷蔵室100へ送られる。これにより、各貯蔵室内が冷却される。また、野菜室500には、冷蔵室100から戻った冷気が図示しない風路を介して導入される。これにより、野菜室500内が冷却される。野菜室500を通過した空気は、冷却器3が設置されている風路5内へと戻される。風路5内へと戻された空気は、再び冷却器3によって冷却され、冷蔵庫1内を循環する。
また、風路5からそれぞれの貯蔵室へと通じる中途の箇所には、ダンパが設けられている。このダンパは、図1および図2においては図示を省略する。各ダンパの開閉状態が変化することで、各貯蔵室へと供給される冷気の風量が調節される。貯蔵室へと供給される冷気の風量は、送風ファン4の運転が制御されることによっても調節される。また、各貯蔵室へと供給される空気の温度は、圧縮機2の運転が制御されることで調節される。
各貯蔵室には、内部の温度を検知するサーミスタが設置される。このサーミスタは、図1および図2においては図示を省略する。上記のダンパ、送風ファン4および圧縮機2は、サーミスタの検知結果に基いて制御される。ダンパ、送風ファン4および圧縮機2は、各貯蔵室内の温度が予め設定された設定温度になるように制御される。本実施の形態において、以上のように設けられた圧縮機2と冷却器3とを含む冷凍サイクル回路、送風ファン4、風路5およびダンパは、貯蔵室の内部を冷却する冷却手段の一例である。
また、本実施の形態の冷蔵庫1は、制御装置8を備える。制御装置8は、例えば、図2に示すように、冷蔵庫1の背面側の上部に設けられる。制御装置8には、冷蔵庫1の動作を制御するための制御回路等が備えられている。制御装置8の各機能は、この制御回路によって実現される。制御装置8は、冷却手段を制御する制御手段の一例である。
図3は、実施の形態1の冷蔵庫1が備える切替室200の周辺の拡大断面図である。本実施の形態において、切替室200には、一例として、炊飯された米飯、ひき肉、およびカットされた野菜等が収納される。炊飯された米飯、ひき肉、カットされた野菜は、常温において人間の手で小分け可能な食品の一例である。ここでいう「常温」とは、各食品の凍結温度よりも高い温度を意味している。換言すると、炊飯された米飯、ひき肉、カットされた野菜は、凍結温度よりも高い温度において人間の手で小分け可能な食品の一例である。凍結温度よりも高い温度において人間の手で小分け可能な食品には、複数の小片によって一群を形成する野菜および茸類、また調理後の食品等も該当する。
この切替室200を開閉する扉を、図3および以下の説明においては、符号を付して切替室扉9と称する。本実施の形態の冷蔵庫1は、図3に示すように、切替室扉9の開閉状態を検知するための扉開閉検知スイッチ10を備えている。扉開閉検知スイッチ10は、切替室扉9の開閉を検知する開閉検知手段の一例である。
また、切替室200内には、切替室サーミスタ11が設けられる。切替室サーミスタ11は、切替室200の温度を検知する温度検知手段の一例である。また、本実施の形態の冷蔵庫1は、図3に示すように、切替室ダンパ12を備えている。制御手段の一例である制御装置8は、切替室サーミスタ11の検知結果に基づいて切替室ダンパ12を制御する。これにより、切替室200内の温度が調節される。
図4は、実施の形態1の冷蔵庫1の制御系統の機能的な構成を示すブロック図である。制御装置8の制御回路には、例えば、プロセッサ8aおよびメモリ8bが備えられている。制御装置8は、メモリ8bに記憶されたプログラムをプロセッサ8aが実行することによって予め設定された処理を実行し、冷蔵庫1を制御する。
プロセッサ8aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ8bには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROMおよびEEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、または磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクおよびDVD等が該当する。
なお、制御装置8の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。制御装置8の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、且つ、当該制御回路にプロセッサ8aおよびメモリ8bが備えられていてもよい。一部が専用のハードウェアとして形成される制御回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
制御装置8には、各貯蔵室の内部の温度を検知するサーミスタから信号が入力される。本実施の形態では、制御装置8には、切替室サーミスタ11から切替室200の温度情報を含む信号が入力される。制御装置8は、切替室サーミスタ11から入力された信号に基づいて、切替室200内の温度が設定温度に維持されるように、圧縮機2、送風ファン4および切替室ダンパ12等を制御する。
また、本実施の形態の操作パネル6は、一例として、図4に示すように、操作部6aおよび表示部6bを備えている。操作部6aは、各貯蔵室の設定温度および冷蔵庫1の動作モードを設定するためのスイッチ等によって構成される。表示部6bは、冷蔵庫1に関する各種の情報を表示する液晶ディスプレイおよびLEDランプ等によって構成される。なお、操作パネル6は、操作部6aと表示部6bとを兼ねるタッチパネルを備えていてもよい。また、操作パネル6には、音声報知を行うスピーカ等が備えられていてもよい。
制御装置8には、操作パネル6の操作部6aからの信号が入力される。操作部6aは、使用者による当該操作部6aの操作に応じた信号を、制御装置8へ出力する。また、制御装置8には、扉開閉検知スイッチ10からの信号も入力される。制御装置8は、操作部6aおよび扉開閉検知スイッチ10から入力された信号に基づいた処理を実行する。また、制御装置8は、操作パネル6の表示部6bの動作も制御する。
次に、以上のように構成された冷蔵庫1の機能および動作の特徴について説明する。本実施の形態の冷蔵庫1は、切替室200に収納された食品を、小分け可能な状態で冷凍保存する機能を有している。図5は、食品を小分け可能な状態で冷凍保存する際の、切替室200の設定温度、切替室200の庫内温度および切替室200に収納された食品の温度の経時変化の一例を示す図である。図5において、切替室200の設定温度、切替室200の庫内温度および切替室200に収納された食品の温度は、それぞれ、破線、細実線および太実線で示される。
本実施の形態において、冷却手段の一例である圧縮機2、送風ファン4および切替室ダンパ12は、食品を小分け可能な状態で冷凍保存する際、第1工程、第2工程および第3工程を実行する。第1工程、第2工程および第3工程は、図5に示すように、順に実行される。制御手段の一例である制御装置8は、第1工程の終了とともに第2工程が開始され、第2工程の終了とともに第3工程が開始されるように、冷却手段の一例である圧縮機2、送風ファン4および切替室ダンパ12を制御する。
第1工程は、常温において人間の手で小分け可能な食品を凍結させて第1食品塊を生成する工程である。第1工程は、第1冷却工程の一例である。第2工程は、第1工程で生成された第1食品塊を、凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な状態にする工程である。第2工程は、第2冷却工程の一例である。本実施の形態の冷蔵庫1の使用者は、第2工程によって凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な状態にされた第1食品塊を、手で複数の第2食品塊に小分けすることができる。使用者が第1食品塊を複数の第2食品塊に小分けする工程は、分割工程の一例である。第3工程は、上記の複数の第2食品塊を冷凍保存する工程である。第3工程は、第3冷却工程の一例である。
図5を参照し、第1工程、第2工程および第3工程についてより詳細に説明する。本実施の形態において、第1工程における切替室200の設定温度、第2工程における切替室200の設定および第3工程における切替室200の設定温度は、それぞれ別に設定される。第1工程における切替室200の設定温度は、第1温度θLに設定される。第1温度θLは、食品が凍結する温度である凍結温度θfよりも低い温度として設定される。凍結温度θfおよび第1温度θLは、例えば、0℃以下または0℃未満の温度帯に含まれる。第1温度θLは、例えば、-20℃である。
第2工程における切替室200の設定温度は、第2温度θSに設定される。第2温度θSは、第1温度θLよりも高く、且つ、食品が凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な温度として設定される。第2温度θSは、例えば、0℃以下の温度帯に含まれる。第2温度θSは、例えば、-2℃である。
また、第3工程における切替室200の設定温度は、第3温度θFに設定される。第3温度θFは、第2温度θS以下の温度として設定される。一例として、第3温度θFは、第2温度θSよりも低い温度として設定される。第3温度θFは、例えば、-7℃である。すなわち、本実施の形態においては、第1温度θLと第2温度θSと第3温度θFとのうち最も低いのは第1温度θLである。また、第1温度θLと第2温度θSと第3温度θFとのうち最も高いのは第2温度θSである。
切替室200に収納される前の状態の食品は、非凍結状態である。食品は、切替室200に収納されることで、冷却される。第1工程において、切替室200の設定温度は、凍結温度θfよりも低い第1温度θLである。第1工程における切替室200の庫内温度は、この第1温度θLと同じまたは近い温度である。図5に示すように、切替室200に収納された食品は、第1工程において、急速に冷却される。切替室200に収納された食品の温度は、急降下する。
第1工程において、急冷された食品の温度は、やがて凍結温度θfに到達する。そして、食品の温度は、凍結温度θf以下になる。凍結温度θf以下まで急冷された食品は、一時的に過冷却状態になる。過冷却状態とは、凍結温度θf以下であっても凍結しない状態である。過冷却状態は、不安定な状態であるため、すぐに解消される。第1工程において、急冷された食品は、過冷却状態を経た後に凍結し始める。第1工程においては、最終的に食品全体にわたって氷結晶が生成される。切替室200に収納された食品は、全体が凍結することで第1食品塊となる。
第1工程は、図5に示すように、第1時間ΔTLだけ行われる。第1時間ΔTLは、例えば、120分である。第1工程が開始してから第1時間ΔTLが経過した時刻TLになると、第1工程が終了して第2工程が開始する。第2工程が開始すると、切替室200の設定温度は、第1温度θLから第2温度θSへ切り替えられる。冷却手段の一例である圧縮機2、送風ファン4および切替室ダンパ12は、切替室200の庫内温度が第2温度θSで維持されるように動作する。第2工程において、第1食品塊の温度は、第2温度θSと同じまたは近い温度に維持される。これにより、第1食品塊は、凍結された状態のまま人間の手で小分け可能になる。
第2工程は、図5に示すように、第2時間ΔTSだけ行われる。第2時間ΔTSは、例えば、24時間である。使用者は、第2工程が継続されている際の任意の時刻T1に、第1食品塊を手で小分けする。第1食品塊は、複数の第2食品塊へ小分けされる。複数の第2食品塊は、任意の時刻T2において、再び切替室200へ戻される。
第2工程が開始してから第2時間ΔTSが経過した時刻TSになると、第2工程が終了して第3工程が開始する。第3工程が開始すると、切替室200の設定温度は、第2温度θSから第3温度θFへ切り替えられる。冷却手段の一例である圧縮機2、送風ファン4および切替室ダンパ12は、切替室200の庫内温度が第3温度θFで維持されるように動作する。
本実施の形態では、第3工程において第2食品塊が収納される空間の温度である第3温度θFは、第2工程において第1食品塊が収納される空間の温度である第2温度θSよりも低い。第3工程において、複数の第2食品塊の温度は、小分けされた状態のまま、第3温度θFと同じまたは近い温度に維持される。第3工程において、複数の第2食品塊の温度は、小分けされた状態のまま、冷凍保存される。
図6は、実施の形態1の第1食品塊の温度と当該第1食品塊が破断する際の荷重との関係の一例を示した図である。図6に示す例は、炊飯した米飯を第1食品塊とした場合の結果である。凍結した状態の米飯を実際に人間の手で分割することができた場合において、凍結した状態の米飯の破断荷重は、15kgf程度であることが、実験結果から確認された。また、凍結した状態の米飯の破断荷重が15kg以下となる場合において、凍結した状態の米飯の温度は、-4℃以上であることが実験結果から確認された。
このように、炊飯された米飯を小分け可能な状態で冷凍保存する場合、第2温度θSは、-4℃から0℃の温度帯に含まれるように設定されるとよい。第2温度θSが-4℃から0℃の温度帯に含まれるように設定されることで、第2工程における庫内温度は、-4℃から0℃の温度帯に含まれる。これにより、切替室200へ収納された米飯の温度は、第2工程において、-4℃から0℃の温度帯に含まれる。第2温度θSが-4℃から0℃の温度帯に含まれるように設定されることで、使用者は、米飯を凍結された状態のまま容易に手で分割することができる。なお、第2温度θSは、本実施の形態で示した例である-4℃から0℃の温度帯に限られない。第2温度θSは、小分けされた状態のまま冷凍保存される食品および使用環境等によって、任意に設定され得る。
図7は、第2温度θSで維持された米飯を手で小分けする様子を示すイメージ図である。図8は、凍結された状態のまま複数に小分けされた米飯を示すイメージ図である。
炊飯された米飯は、例えば、ビニール袋に収納された状態またはラップフィルムに包まれた状態で、切替室200へ収納される。切替室200へ収納された米飯は、第1工程によって、全体が凍結して第1米飯塊20aとなる。第1米飯塊20aは、第2工程によって、第2温度θSで維持され、手で小分け可能な状態になる。
図7に示すように、使用者は、包丁などの道具を使用することなく、第1米飯塊20aを手で簡単に小分けすることができる。図7(A)、図7(B)および図7(C)に示すように、使用者は、第1米飯塊20aを、凍結した状態のまま折り曲げるようにして小分けすることができる。折り曲げられた第1米飯塊20aは、図7(D)に示すように、複数の第2米飯塊20bに分割される。使用者は、図8に示すように、第1米飯塊20aを、任意の数の第2米飯塊20bに分割することができる。また、使用者は、図7および図8に示すように、米飯を、例えば、ビニール袋に収納された状態またはラップフィルムに包まれた状態のまま小分けすることができる。
なお、使用者は、第1米飯塊20aを、ばらばらにほぐすように小分けしてもよいし、引きちぎるように小分けしてもよい。第1米飯塊20aは、例えば、粉砕または剥離するようにして、分割されてもよい。
本実施の形態であれば、使用者、食品を凍結させる前に予め小分けする必要がなく、凍結後に任意の大きさの任意の数の第2食品塊に小分けすることができる。使用者は、複数の第2食品塊のうち、使用したい分だけを冷蔵庫1から取り出して使用することができる。
また、本実施の形態であれば、使用者は、包丁などの道具を使うことなく食品を小分けすることができる。このため、食品を小分けするための道具を洗う手間等が省かれる。本実施の形態であれば、小分け可能な状態の食品を冷凍保存可能で利便性が高い冷蔵庫1が得られる。
また、炊飯された米飯は、非凍結状態ではやわらか過ぎて、図7で示すように手で分割をすることが難しい。また、カットされた野菜などは、非凍結状態では複数の食品塊に分割することができない。本実施の形態であれば、食品を手で容易に小分けすることができる。さらに、本実施の形態であれば、第1工程で食品を急速に冷却して速やかに凍結させることで、食品が小分け可能になるまでの時間が短縮される。
食品を長期にわたって冷凍保存する場合には、当該食品の温度はなるべく低いことが好ましい。本実施の形態においては、一例として、第3温度θFは、第2温度θSよりも低い。第3温度θFがより低い温度となることで、小分けされた第2食品塊をより長期にわたって冷凍保存することが可能になる。また、第2工程が終了した時点で切替室200の設定温度が第2温度θSからより低い第3温度θFへ切り替えられることで、切替室200へ収納された第2食品塊以外のその他の食品への影響も抑えられる。
上記した第1工程、第2工程および第3工程によって構成される冷凍保存方法によれば、より簡易な構造の機器によって、小分け可能な状態の食品を冷凍保存することができる。本実施の形態によって開示される冷凍保存方法は、食品の温度を変化させることで、小分け可能な状態の食品を冷凍保存することが可能である。また、第1工程、第2工程および第3工程を実行する冷蔵庫1であれば、複雑な構造を必要とせずに小分け可能な状態の食品を冷凍保存することができる。冷蔵庫1および当該冷蔵庫1が実行する冷凍保存方法は、食品の温度を変化させることで、当該食品の表層部を凍結または融解させ、当該食品の保存性を向上させる。本実施の形態であれば、食品を凍結状態のまま簡単に小分けすることができ、小分けされた食品の品質を劣化させることなく長期保存することができる。
次に、以上のように構成された冷蔵庫1の動作の一例を、フロー図を参照して説明する。図9は、実施の形態1の冷蔵庫1の動作の一例を示す制御フロー図である。
上記した第1工程は、例えば、操作パネル6の操作部6aが操作されることで開始される。制御装置8は、操作部6aの操作に応じて、第1工程が開始されるように処理を実行する。また、本実施の形態の制御装置8は、時間を計測するタイマー機能を有する。制御装置8は、第1工程の開始時点で、タイマーt=0として、計時を行う(ステップS101)。
上述したように、第1工程において、切替室200の設定温度は、第1温度θLに設定される(ステップS102)。制御装置8は、第1工程が実行されている間、タイマーtが予め設定された第1時間ΔTLに達したか判定する(ステップS103)。制御装置8は、タイマーtが第1時間ΔTLに達するまでステップS103の判定を継続する。制御装置8は、タイマーtが第1時間ΔTLに達すると、すなわち、第1工程が第1時間ΔTLだけ行われると、第1工程が終了して第2工程が開始されるように処理を実行する。
制御装置8は、第2工程の開始時点で、タイマーtをリセットする。制御装置8は、第2工程の開始時点で、タイマーt=0として、計時を行う(ステップS104)。第2工程において、切替室200の設定温度は、第2温度θSに設定される(ステップS105)。制御装置8は、第2工程が実行されている間、タイマーtが予め設定された第2時間ΔTSに達したか判定する(ステップS106)。制御装置8は、タイマーtが第2時間ΔTSに達するまでステップS106の判定を継続する。制御装置8は、タイマーtが第2時間ΔTSに達すると、すなわち、第2工程が第2時間ΔTSだけ行われると、第2工程が終了して第3工程が開始されように処理を実行する。本実施の形態において、第3工程は、第2工程が第2時間ΔTSだけ行われた後に自動的に開始する。第3工程が開始すると、切替室200の設定温度は、第3温度θFに設定されて維持される(ステップS107)。
なお、本実施の形態の冷蔵庫1の動作は、図9の制御フロー図に示されるものに限られず、主旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。図10は、実施の形態1の冷蔵庫1の動作の変形例を示す制御フロー図である。図10におけるステップS201からステップS205は、図9におけるステップS101からステップS105に対応する。ステップS201からステップS205の説明を省略する。
冷蔵庫1は、第2工程が実行されている間に、食品が分割可能であることを使用者へ報知するように構成されてもよい。一例として、制御装置8は、ステップS205の後、表示部6bに食品が分割可能であることが文字等で表示されるように処理を実行する(ステップS206)。これにより、使用者は、第1食品塊を小分け可能なタイミングを容易かつ即座に認識することができる。なお、本変形例における表示部6bは、報知を行う報知手段の一例である。使用者への報知は、音声またはランプの点灯等によって行われてもよい。
また、冷蔵庫1は、使用者が第1食品塊を複数の第2食品塊に小分けした後に操作部6aが操作されると、第2工程が終了して第3工程が開始するように構成されてもよい。一例として、操作部6aは、分割完了ボタンを有する。分割完了ボタンは、使用者が第1食品塊を複数の第2食品塊に小分けした後に押すボタンである。
一例として、制御装置8は、ステップS206の後、上記の分割完了ボタンが使用者によって押されたかの判定を行う(ステップS207)。ステップS207において分割完了ボタンが押されていない場合、制御装置8は、図9におけるステップS106と同様の処理を行う(ステップS208)。
制御装置8は、ステップS208において、タイマーtが第2時間ΔTSに達すると、第2工程が終了して第3工程が開始されように処理を実行する。第3工程が開始すると、切替室200の設定温度は、第3温度θFに設定されて維持される(ステップS209)。制御装置8は、ステップS208において、タイマーtが第2時間ΔTSに達していない場合には、再びステップS207の処理を行う。また、制御装置8は、ステップS207において分割完了ボタンが押された場合には、第2工程が終了して第3工程が開始されるように処理を実行する。
本変形例における分割完了ボタンは、第1食品塊が複数の第2食品塊に小分けされたことを検知する分割検知手段の一例である。第1食品塊が複数の第2食品塊に小分けされたことを検知する分割検知手段は、例えば、扉開閉検知スイッチ10であってもよい。換言すると、制御装置8は、切替室扉9が開閉された時点を第1食品塊が複数の第2食品塊に小分けされた時点として処理を実行してもよい。また、分割検知手段は、赤外線センサおよびカメラなどの、食品の形状の変化を検知する機器によって構成されていてもよい。
なお、図10に示す変形例においては、例えば、ステップS204およびステップS208が省略されていてもよい。また、上記の実施の形態においては、分割された後の第2食品塊を切替室200へ戻す例を示したが、第3工程において第2食品塊が収納される空間は、切替室200でなくてもよい。第3工程において第2食品塊が収納される空間は、例えば、冷凍室400であってもよい。換言すると、第2工程において第1食品塊が収納される空間と第3工程において第2食品塊が収納される空間とは異なっていてもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態1と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、また、説明を簡略化および省略する。図11は、実施の形態2の冷蔵庫1が備える切替室200の周辺の拡大断面図である。図11に示すように実施の形態2の冷蔵庫1は、食品を分割する分割手段の一例として、分割ユニット13を備えている。図12は、実施の形態2の分割ユニット13の動作を示す拡大断面図である。また、図13は、実施の形態2の冷蔵庫1の制御系統の機能的な構成を示すブロック図である。
分割ユニット13は、第1食品塊を複数の第2食品塊に分割する機構である。図11においては、第1食品塊として、第1米飯塊20aを図示している。図12においては、第2食品塊として、第2米飯塊20bを図示している。
図11および図12に示すように、分割ユニット13は、切替室200の上部に設けられている。分割ユニット13は、上下方向に移動可能な昇降機構を有している。図13は分割ユニット13が下方へと移動した状態を示している。また、分割ユニット13は、下方に突出した突起部13aを複数有している。
突起部13aは、図11および図12に示すように、分割ユニット13が降下することで、第1米飯塊20aに押し付けられる。突起部13aは、第1米飯塊20aに押し付けられることで当該第1米飯塊20aを複数の第2米飯塊20bに分割するものである。突起部13aは、人間の手で小分け可能な状態にされた食品を分割する分割手段の一例である。
分割ユニット13の動作は、図13に示すように、制御装置8によって制御される。図14は、実施の形態2における切替室200の設定温度、切替室200の庫内温度および切替室200に収納された食品の温度の経時変化と分割ユニット13の位置とを示す図である。図14は、実施の形態1における図5に対応する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、第1工程と第2工程と第3工程とが順に実行される。第1工程、第2工程および第3工程における切替室200の設定温度は、実施の形態1と同様である。第1工程において、分割ユニット13は、上昇位置に維持される。上昇位置とは、図11に示される分割ユニット13の位置である。すなわち、上昇位置に維持された分割ユニット13の突起部は、第1米飯塊20a等の第1食品塊に接触しない。
第2工程が開始されてから時間ΔTS1が経過した時刻TS1になると、図14に示すように、分割ユニット13が降下する。分割ユニット13は、時刻TS1から一定時間後の時刻T3において、予め設定された降下位置まで降下する。降下位置とは、図12に示される分割ユニット13の位置である。すなわち、降下位置まで降下した分割ユニット13の突起部は、第1米飯塊20a等の第1食品塊に押し付けられる。分割ユニット13が降下することで、第1食品塊は複数の第2食品塊に分割される。
分割ユニット13によって第1食品塊が複数の第2食品塊に分割された後、分割ユニット13は再び上昇する。時刻T3から一定時間後の時刻T4において、分割ユニット13は、上記の上昇位置まで上昇する。分割ユニット13が上昇位置まで上昇すると、第2工程が終了して第3工程が開始する。本実施の形態において、第2食品塊を保存するための第3工程は、分割ユニット13によって第1食品塊が複数の第2食品塊に分割された後に実行される。
図15は、実施の形態2の冷蔵庫1の動作の一例を示す制御フロー図である。図15は、実施の形態1における図9に対応する。図15におけるステップS301からステップS305は、図9におけるステップS101からステップS105に対応する。ステップS301からステップS305の説明を省略する。
本実施の形態の制御装置8は、ステップS305の後、タイマーtが予め設定された時間ΔTS1に達したか判定する(ステップS306)。制御装置8は、タイマーtが時間ΔTS1に達するまでステップS306の判定を継続する。制御装置8は、タイマーtが時間ΔTS1に達すると、上記したように、分割ユニット13を降下させる(ステップS307)。これにより、第1食品塊は複数の第2食品塊に分割される。
第1食品塊は複数の第2食品塊に分割された後、制御装置8は、分割ユニット13を上昇させる(ステップS308)。制御装置8は、分割ユニット13を上昇させた後、第2工程が終了して第3工程が開始されように処理を実行する。本実施の形態において、第3工程は、第1食品塊が複数の第2食品塊に分割された後に自動的に開始する。第3工程が開始すると、切替室200の設定温度は、第3温度θFに設定されて維持される(ステップS309)。
このように、本実施の形態であれば、第2工程が実行されている際に、食品を自動で分割することができる。これにより、使用者が食品を手で小分けする手間を省くことができる。
本実施の形態の突起部13aは、例えば、樹脂によって形成される。第2工程において、第1食品塊は、手で小分け可能な状態になる。このため、樹脂性の突起部13aであっても、第1食品塊は十分に分割可能である。本実施の形態であれば、例えば、突起部13aに金属部品を用いる必要がなくなる。これにより、食品に金属が触れることがなくなる。また、例えば、第1食品塊が分割される際に、当該第1食品塊を包んでいたビニール袋またはラップフィルム等が破れてしまうこともない。
なお、突起部13aは、板状に形成されてもよいし、棒状に形成されてもよい。また、突起部13aは、格子状の板状の部材として、一体的に形成されてもよい。
複数の突起部13aは、図11および図12に示すように、階段状に高さ違いに形成されてもよい。階段状に高さ違いに形成された複数の突起部13aは、高いものから順番に、第1食品塊に接触する。複数の突起部13aが同時ではなく順番に接触することで、第1食品塊が変形する際の逃げが確保される。これにより、突起部13a同士の間に食品が詰まってしまうことが防止される。突起部13a同士の間に食品が詰まってしまうことが防止されることで、分割ユニット13の上下移動が阻害されることがない。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態1および実施の形態2と同一または相当する部分については、説明を簡略化および省略する。本実施の形態に係る冷蔵庫1は、実施の形態1または実施の形態2と同様に構成されている。
図16は、実施の形態3の第1食品塊の温度と当該第1食品塊が破断する際の荷重との関係の一例を示した図である。図16に示す例は、加熱およびカットがされた状態の葉物野菜を第1食品塊とした場合の実験結果である。実施の形態1においても述べたように、凍結した状態の食品を実際に人間の手で分割することができる場合において、当該食品の破断荷重は、15kgf程度であることが、実験結果から確認された。また、加熱およびカットがされた後に凍結することで第1食品塊となった葉物野菜の破断荷重が15kgf以下となる場合において、当該葉物野菜の温度は、-10℃以上であることが実験結果から確認された。
また、加熱およびカットがなされた後に凍結することで第1食品塊となった葉物野菜の破断荷重は、加熱されていない生の状態でカットされた後に凍結することで第1食品塊となった葉物野菜の破断荷重よりも大きいことが実験結果から確認された。このため、加熱されていない生の状態でカットされた後に凍結することで第1食品塊となった葉物野菜は、当該葉物野菜の温度が-10℃以上であれば人間の手で分割することができる。
また、カットされた根菜類および果菜類などの小片同士の接触面積は、カットされた葉物野菜の小片同士の接触面積よりも小さい。また、カットされた根菜類および果菜類などの小片は、カットされた葉物野菜の小片よりも硬い。このため、カットされた根菜類および果菜類によって形成される第1食品塊は、カットされた葉物野菜によって形成される第1食品塊に比べて、より小さい力で分割することができる。
以上に示したように、カットされた野菜類によって形成される第1食品塊は、当該第1食品塊の温度を-10℃以上にすることによって、人間の手で分割することができることが実験結果から分かった。この野菜類には、生の葉物野菜、加熱後の葉物野菜、根菜類および果菜類等、多くの種類のものが含まれる。
図17は、実施の形態3における切替室200の設定温度、切替室200の庫内温度および切替室200に収納された食品の温度の経時変化を示す図である。図17に示すように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、第1工程と第2工程と第3工程とが順に実行される。
第1工程における切替室200の設定温度は、実施の形態1と同様、第1温度θLに設定される。第1温度θLは、食品が凍結する温度である凍結温度θfよりも低い温度として設定される。第1温度θLは、例えば、-20℃である。
第2工程における切替室200の設定温度は、第2温度θSに設定される。第2温度θSは、実施の形態1と同様、第1温度θLよりも高い。本実施の形態において、第2温度θSは、食品、特にカットされた野菜類が凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な温度として設定される。本実施の形態において、第2温度θSは、-10℃から0℃の温度帯に含まれる。本実施の形態の第2温度θSは、例えば、-7℃である。
第3工程における切替室200の設定温度は、実施の形態1と同様、第3温度θFに設定される。第3温度θFは、第2温度θS以下の温度として設定される。図17に示すように、第3温度θFは、一例として、第2温度θSと同じ温度として設定される。
図17に示すように、切替室200に収納された食品は、第1工程において、急速に冷却される。第1工程において、切替室200に収納されて急冷された食品は、一時的に過冷却状態になる。第1工程において、急冷された食品は、過冷却状態を経た後に凍結し始める。切替室200に収納された食品は、第1工程において、全体が凍結することで第1食品塊となる。
第1工程が開始してから第1時間ΔTLが経過した時刻TLになると、第1工程が終了して第2工程が開始する。第2工程が開始すると、切替室200の設定温度は、第1温度θLから第2温度θSへ切り替えられる。第2工程において、第1食品塊の温度は、第2温度θSと同じまたは近い温度に維持される。本実施の形態では、カットされた野菜類が凍結することで形成された第1食品塊は、第2工程において、凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な状態になる。
使用者は、第2工程が継続されている際の任意の時刻T1に、第1食品塊を手で小分けする。第1食品塊は、複数の第2食品塊へ小分けされる。複数の第2食品塊は、任意の時刻T2において、再び切替室200へ戻される。
第2工程が開始してから第2時間ΔTSが経過して時刻TSになると、第2工程が終了して第3工程が開始する。第3工程が開始すると、切替室200の設定温度は、第3温度θFへ切り替えられる。本実施の形態では、冷却手段の一例である圧縮機2、送風ファン4および切替室ダンパ12は切替室200の庫内温度が第2温度θSと同じ温度として設定された第3温度θFで維持されるように動作する。第3工程において、複数の第2食品塊の温度は、小分けされた状態のまま、冷凍保存される。
このように、カットされた野菜類を小分け可能な状態で冷凍保存する場合、第2温度θSは、-10℃から0℃の温度帯に含まれるように設定されるとよい。第2温度θSが-10℃から0℃の温度帯に含まれるように設定されることで、第2工程における庫内温度は、-10℃から0℃の温度帯に含まれる。これにより、切替室200へ収納された野菜類の温度は、第2工程において、-10℃から0℃の温度帯に含まれる。第2温度θSが-10℃から0℃の温度帯に含まれるように設定されることで、使用者は、野菜類を凍結された状態のまま容易に手で分割することができる。
上述したように、本実施の形態では、第3温度θFは、一例として、第2温度θSと同じ温度として設定される。これにより、使用者は、凍結した食品を、第3工程のいつ取り出しても手で分割することができる。特に、凍結した食品がカットされた野菜類である場合には、当該食品は、冷凍保存に適して且つ手で分割することができる温度、例えば-7℃等の温度で冷凍保存される。切替室200へ収納されて第1食品塊を形成する食品が野菜類である場合においても、実施の形態1と同様、第3温度θFは第2温度θSよりも低い温度として設定されてもよい。第3温度θFが第2温度θSよりも低い温度である場合には、小分けされた第2食品塊のより長期な冷凍保存が可能となる。
1 冷蔵庫、 2 圧縮機、 3 冷却器、 4 送風ファン、 5 風路、 6 操作パネル、 6a 操作部、 6b 表示部、 7 冷蔵室扉、 7a 右扉、 7b 左扉、 8 制御装置、 8a プロセッサ、 8b メモリ、 9 切替室扉、 10 扉開閉検知スイッチ、 11 切替室サーミスタ、 12 切替室ダンパ、 13 分割ユニット、 13a 突起部、 20a 第1米飯塊、 20b 第2米飯塊、 90 断熱箱体、 100 冷蔵室、 200 切替室、 201 切替室収納ケース、 300 製氷室、 400 冷凍室、 401 冷凍室収納ケース、 500 野菜室、 501 野菜室収納ケース

Claims (8)

  1. 食品が収納される空間が内部に形成された断熱箱体と、
    前記食品が収納される空間の温度を設定温度に調節する冷却手段と、
    分割検知手段と、
    を備え、
    前記冷却手段は、第1冷却工程、第2冷却工程および第3冷却工程を順に実行し、
    前記第1冷却工程での前記設定温度は、前記食品が凍結する温度よりも低い第1温度であり、
    前記第2冷却工程での前記設定温度は、前記第1温度よりも高く且つ前記食品が凍結された状態のまま人間の手で道具を使わずに小分け可能な第2温度であり、
    前記第3冷却工程での前記設定温度は、前記第2温度以下の第3温度であり、
    前記第2温度は、-4℃から0℃の温度帯に含まれ
    前記分割検知手段は、前記第1冷却工程によって前記食品が凍結して生成された第1食品塊が前記第2冷却工程によって凍結された状態のまま人間の手で小分け可能な状態にされた後に複数の第2食品塊に小分けされたことを検知し、
    前記第3冷却工程は、前記分割検知手段の検知結果に応じて開始する冷蔵庫。
  2. 前記第3温度は、前記第2温度よりも低い請求項に記載の冷蔵庫。
  3. 前記第2冷却工程において前記食品が収納される空間と前記第3冷却工程において前記食品が収納される空間とは、同一の貯蔵室である請求項または請求項に記載の冷蔵庫。
  4. 前記第2冷却工程が実行されている際に報知を行う報知手段を更に備える請求項から請求項の何れか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記報知手段は、前記食品が分割可能であることを報知する請求項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記第3冷却工程は、前記第2冷却工程が予め設定された時間だけ実行された後に開始する請求項から請求項の何れか1項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記食品は、炊飯された米飯であることを特徴とする請求項から請求項の何れか1項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記炊飯された米飯は、ビニール袋に収納された状態またはラップフィルムに包まれた状態であることを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
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