JP6307707B2 - 発光装置の製造システム - Google Patents

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Description

本発明は、発光装置の製造システムに関する。
近年、種々の分野で光源としての発光装置にLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)が用いられるようになっており、特に、白色光を発する白色LEDの需要が高まってきている。
白色LEDの発光方式として、いわゆるシングルチップ方式とマルチチップ方式とがある。シングルチップ方式は、青色を発するLED素子と、例えば黄色、又は赤色及び緑色の蛍光体と、を組み合わせることにより、LED素子が発する光と蛍光体からの有色光とが混ざり合って擬似白色光を得る方式である。マルチチップ方式は、例えば青色、赤色及び緑色をそれぞれ別のLED素子が発光し、同様に白色光を得る方式である。
シングルチップ方式を例にとると、LED光源の色度は、LED素子を封止する透光性の樹脂内における蛍光体の材料、量及び分布等によって調整される。製造上のばらつき等の理由により色度が所望の範囲から外れるとその発光装置は不良品となってしまう。不良品の発生を回避すべく透光性樹脂を硬化させた後に色度を調整する技術として、例えば特許文献1及び特許文献2が知られている。
特許第4292794号公報 特開2009−231569号公報
特許文献1では、透光性樹脂としてLED素子の近傍にて蛍光体を含む波長変換層と光源装置の表面側にて蛍光体を含まない非波長変換層を有しており、非波長変換層を研磨することで色度を調整する。しかしながら、このような研磨工程を有する色度調整方法では、非波長変換層が平坦な表面でない場合、例えば球面の場合に調整が困難であるという問題点がある。
特許文献2では、第1の蛍光体が分布する封止樹脂にてLED素子を一旦封止し、封止樹脂が硬化した後に色度調整手段として第2の蛍光体が分布する第2の樹脂を封止樹脂上に形成する。しかしながら、特許文献2の色度調整方法では、封止樹脂の形成及び色度の測定の後に第2の樹脂が形成されるため、均一な色度調整層の形成が難しい。また、樹脂層の形成は外形に影響を与えるため、第2の樹脂を形成した後における再調整が困難となってしまうという問題点もある。
本発明は、以上のような課題を解決するためのものであり、所望の色度を有する発光装置が得られる発光装置の製造システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る発光装置の製造システムは、
発光素子を実装した基板に、封止樹脂及び蛍光体の混合体を充填して発光装置を形成する充填装置と、
プローブを備え、前記発光装置が発光する光を前記プローブで受光し、受光した光の色度を測定する光特性測定装置と、
前記光特性測定装置によって測定された色度が合格範囲内であるか合格範囲外であるかを判別する制御部と、
前記合格範囲外と判別された前記発光装置の表面に反射膜を形成する原子層堆積装置と、を備え、
前記反射膜は、透光性を有するとともに前記発光装置から出射される光のうち所定の波長の光を反射する膜であり、
前記制御部は、前記発光素子及び前記反射膜の構造、並びに、前記反射膜の屈折率及び膜厚をパラメータとして変化させた際の色度測定値に関するデータベースを備え、前記合格範囲外の色度と前記データベースとに基づいて前記合格範囲内の色度となるまでに形成すべき前記反射膜の前記屈折率及び前記膜厚を決定し、
前記原子層堆積装置は、
排気装置を具備する成膜室と、
前記成膜室内部に前記反射膜の材料を含む原料ガスを供給する給気部と、
前記成膜室内部の載置台に前記合格範囲外と判別された前記発光装置を設置する設置手段と、を備え、
前記制御部によって決定された前記屈折率及び前記膜厚に基づき、前記発光装置上にALD(Atomic Layer Deposition)法により前記反射膜を形成する、
ことを特徴とする。
前記設置手段は、測定された色度に基づいて前記発光装置をグループ分けし、等しい色度範囲の複数個の発光装置を前記載置台に設置し、
前記原子層堆積装置は、前記複数個の発光装置に同時に前記反射膜を形成する、
こととしてもよい。
前記成膜室内で前記発光装置を移動させる駆動機構をさらに備え、
前記光特性測定装置の前記プローブは、前記成膜室内に配置されており、
前記駆動機構は、前記プローブが受光するための第1の位置と、前記第1の位置から離隔しており前記反射膜を形成するための第2の位置と、の間で前記発光装置を移動させる、
こととしてもよい。
前記光特性測定装置の前記プローブは、前記成膜室外に配置されており、
前記成膜室は、前記プローブと対面する位置において透過性の壁部を備え、
前記光特性測定装置は、前記壁部を通して前記成膜室内の前記発光装置の前記色度を測定し、
前記原子層堆積装置は、前記色度を測定した状態で前記発光装置に前記反射膜を形成する、
こととしてもよい。
前記充填装置は、前記合格範囲内の色度と異なる目標色度となるように前記発光装置を形成する、
こととしてもよい。
本発明によれば、所望の色度を有する発光装置が得られる発光装置の製造システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る発光装置の製造方法によって製造された発光装置を示す断面図である。 図1に示す発光装置の製造方法を示すフローチャートである。 (a),(b)は、発光装置の製造工程を示す断面図である。 (a),(b)は、図3に引き続き発光装置の製造工程を示す断面図である。 図4に引き続き発光装置の製造工程を示す断面図である。 図5の製造工程の変形例を示す断面図である。 図5に引き続き発光装置の製造工程を示す模式図である。 (a)〜(c)は、発光装置の色度(x,y)をプロットしたグラフである。 図7に引き続き発光装置の製造工程を示すとともに、原子層堆積装置を示す模式図である。 比較例としてスパッタ法で形成された透明膜の例を示す写真である。 本発明の第2実施形態に係る発光装置の色度調整方法の対象となる発光装置を示す断面図である。 色度調整方法の一工程と、原子層堆積装置を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る発光装置の製造方法の一工程を示すとともに、原子層堆積装置を示す模式図である。 本発明の第4実施形態に係る発光装置の製造方法の一工程を示すとともに、原子層堆積装置を示す模式図である。 図14に引き続き発光装置の製造工程を示す模式図である。 本発明の第5実施形態に係る発光装置の製造方法の一工程を示すとともに、成膜装置を示す模式図である。 第5実施形態の変形例を示す模式図である。 本発明の第6実施形態に係る発光装置の製造方法の一工程を示すとともに、原子層堆積装置を示す模式図である。 表面実装型発光装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に発光装置10を示す。発光装置10は、導電体12a,12bと、LED素子13と、ワイヤ14a,14bと、封止樹脂15と、蛍光体16と、透明樹脂17と、透明膜18と、を備える。発光装置10は、いわゆる砲弾型の発光装置である。
導電体12a,12bは、互いに離隔して配置されている。導電体12a,12bは、それぞれ一方の端部が外部に露出し、他方の端部は透明樹脂17にて封止されている。導電体12bの他方の端部、即ちLED素子13が実装される側には、逆円錐台形状又は逆角錐台形状の凹部である反射部19が形成されている。
LED素子13は、電流の印加により青色光を発する発光素子である。LED素子13は、その表面に後述のように2つの電極13a,13bが設けられたチップ状の素子として形成されている。
ワイヤ14a,14bは、LED素子13の2つの電極と導電体12a,12bとをそれぞれ電気的に接続する。ワイヤ14a,14bは、例えばAuなどの金属材料を用いて製造することができる。
封止樹脂15は、LED素子13の上面及び側面を封止するように反射部19内に満たされ、図示の上方に向けて凸部となる曲面をもって形成されている。封止樹脂15は、密着性、耐熱性及び透光性を有する材料から製造される。例えば、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などが用いられる。
蛍光体16は、封止樹脂15内に分散するように分布している。蛍光体16は、LED素子13からの光により励起されて蛍光を発する。本実施形態における蛍光体16は赤色の蛍光体と緑色の蛍光体との2種類が用いられている。
透明樹脂17は、封止樹脂15の全体を覆うように形成されており、ほぼ半球状をなしている。この形状により、発光装置10が発する光はほぼ半球状に拡がることとなる。透明樹脂17は透光性を有しており、封止樹脂15と同様にエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等から製造される。本実施形態ではシリコーン樹脂から形成されている。
透明膜18は、透明樹脂17の表面に形成された薄膜である。透明膜18の屈折率は透明樹脂17の屈折率よりも大きい。本実施形態では、透明樹脂17としてシリコーン樹脂が、透明膜18の材料としてTiOが用いられる。
透明膜18には、透光性があり、波長450nmにおける屈折率が1.7以上の材料を用いることが望ましい。透明膜18の波長450nmにおける屈折率が1.9以上であれば更に好ましく、所定の波長の光を反射する効果が高まる。あるいは、透明膜18と透明樹脂17の屈折率差を0.3以上とすることが望ましい。透明膜18と透明樹脂17の屈折率差は0.5以上であれば更に好ましい。透明膜18と透明樹脂17の屈折率差が大きいことにより、色度の調整幅を大きくすることができる。透明膜18の屈折率は3.0を上限とすればよい。容易に準備できる材料として、透明膜18の屈折率は2.6を上限としてもよい。透明膜18は透明無機膜であってもよい。透明無機膜を用いることにより、上記屈折率差を得ることができる。またはTi等の金属を添加することにより屈折率を高めた樹脂材料であってもよい。比較例として、シリコーン樹脂にSiO膜を形成した場合、色度は変化するが変化量が小さい。シリコーン樹脂にAl膜を形成した場合、SiO膜形成時に比較して色度変化量が十分に大きく、生産装置として色度調整する場合には、透明膜18と透明樹脂17の屈折率差を0.3以上とすることが望ましい。
また、透明膜18の厚みは100nm以下とすることが望ましい。厚みが100nm以下であることにより、光束の低下を微小とすることができる。より好ましくは透明膜18の厚みは50nm以下であってもよい。更に、透明樹脂17にシリコーン樹脂のような線膨張係数の大きい材料を用いる場合には、成膜により樹脂膜に熱履歴が生じる場合があるが、透明膜18の厚みが小さいことにより熱履歴の影響を低減できる。
次に、発光装置10の動作について説明する。
発光装置10に所定の電流が印加されると、LED素子13は青色光を発する。その青色光によって蛍光体16が励起され、赤色と緑色の光を発する。これにより、LED素子13からの青色光並びに蛍光体16からの赤色光及び緑色光が混合し、擬似白色光として封止樹脂15、透明樹脂17及び透明膜18を透過して外部に出射される。
このとき、透明膜18によって光の一部が反射され外部には出射されない。具体的には、青色光の一部が透明膜18から透明樹脂17の内部に向けて反射することとなる。これにより、透明膜18から出射される白色光は、透明樹脂17を透過する光に比べて、色度のバランスがやや赤色及び緑色が強くなる方向に変化する。透明膜18によって反射される光の波長範囲及び反射率は透明膜18と透明樹脂17との屈折率差、及び透明膜の厚みにより異なるため、調整色度にあわせて透明膜の材料及び厚みを決定すればよい。
次に、本実施形態に係る発光装置10の製造方法について、図2のフローチャートに従って説明する。以下、図面は各製造工程を説明するため概略図であり寸法通りでない。
まず、LED素子13を導電体12a,12b上に実装する(ステップS10)。図3(a)に示すように、導電体12aと凹部(反射部19)を有する導電体12bとを所定の位置に配置しておく。導電体12bの反射部19の底面にLED素子13を電極13a,13bが上になるように搭載する。次いで、図3(b)に示すように、ボンディング装置31を使用して、LED素子13の電極13aと導電体12aとをワイヤ14aにて電気的に接続する。同様に、LED素子13の電極13bを導電体12bにワイヤ14bにて電気的に接続する。
続いて、蛍光体及び封止樹脂を充填する(ステップS20)。ここでは、図4(a)に示すように、ワイヤ14a,14bが接続されたLED素子13を封止するように、封止樹脂15及び蛍光体16の混合体を充填装置(図4(a)ではノズル32のみ表示)によって導電体12bの凹部に充填する。その後、図4(b)に示すように、封止樹脂15がほぼ球面状の外形をなす状態にて、封止樹脂15を硬化させる(ステップS30)。
続いて、先の工程での封止樹脂15による封止体と、露出しているワイヤ14a,14bと、導電体12a,12bの一部をさらに封止する(ステップS40)。
まず、図5に示すように、導電体12a,12bの先端部が上になるようにモールド型33に設置する。例えば金属から製造されるモールド型33は、透明樹脂17となる部分の形状に合わせて凹部が形成されている。その凹部に、封止樹脂15による封止体が入るようにし、図示しない支持手段によってモールド型33の凹部の入口にて係止されるようにする。次いで、充填装置(図5ではノズル34のみ表示)を使用して、モールド型33の所定の入口から凹部内に透明樹脂17を充填する。図5では透明樹脂17がほぼ全量充填された状態である。従って、導電体12a,12bの先端部は透明樹脂17によってモールドされずに露出している。その後、モールドした透明樹脂17を硬化させる。本明細書では、この状態を後述の半完成品100とする。なお、半完成品100は、製造工程においては便宜上完成品としての発光装置10とは区別されるが、所定の電源に接続されることで発光装置として機能する点においては同じである。
なお、図6に示すように複数の発光装置を同時に形成してもよい。この場合、図6におけるモールド型33には複数の凹部が設けられており、充填装置のノズル34によって順次凹部に透明樹脂17を充填することができる。図3及び図4に示す工程においても複数同時処理すればよい。
続いて、LED発光装置の色度を調整する(ステップS50)。この工程では、まず半完成品100に対して図7に示すような構成で色度を測定する。
光特性測定装置40は、光特性測定室41と、電源42と、プローブ43と、測定装置44と、載置台47と、制御部48と、を備える。
半完成品100を光特性測定室41内の所定の載置台47に設置する。半完成品100の導電体12a,12bを電源42に接続する。光特性測定室41内の半完成品100の透明樹脂17の上方にはプローブ43を設ける。プローブ43は、半完成品100からの光を検出する受光体である。本実施形態ではプローブ43はボウル状の形状を有しており、その内面が半完成品100の透明樹脂17に対向している。プローブ43は、測定装置44に接続されている。測定装置44は、プローブ43が検出した光を測定し、図8のようなCIE(国際照明委員会)−XYZ表色系に基づき色度(x,y)として利用される測定結果を出力する装置である。制御部48は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Rondom Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等から構成されており、光特性測定装置40の動作全般を制御する。実施例ではボウル状のプローブにより全方向の光を受光するが、指定角度方向の光を受光してもよい。あるいは移動可能なプローブを用いて各角度方向の光をそれぞれ受光してもよい。なお、本工程においては色度と同時に全光束を測定するが、色度、全光束に限らず、各種光特性を測定することとしてもよい。
図7における色度測定による結果は、図8(a)〜(c)の例えば×印にてプロットされる。図8(a)〜(c)では、例として9個の発光装置に対して測定結果がプロットされている。各発光装置にはそれぞれ1〜9のサンプル番号を付し、同図には測定結果と対応サンプル番号を示す。この結果が、発光装置としての所定の合格範囲内であれば問題ないが、図8(a)の×印の例はいずれも青色が強く色度は合格範囲から外れているものとする。
色度が合格範囲外である半完成品100に対して、図9に示すALD装置50を用いて、ALD(Atomic Layer Deposition:原子層堆積)法により透明樹脂17の表面に透明膜18を形成する。なお、ALD法には例えば熱ALD法及びPE−ALD(Plasma Enhanced Atomic Layer Deposition)法を使用することができる。特に、本明細書で説明するような発光装置においては、比較的低温度でかつ緻密な層を形成することができるPE−ALD法が好ましい。
本実施形態では透明膜18の材料としてTiOを使用する。TiOによる透明膜18は、シリコーン樹脂から形成された透明樹脂17の材料の屈折率(約1.41)よりも高い約2.42の屈折率を有している。透明膜18は、短波長側の光、すなわち本実施形態では青色の光を反射する反射膜として機能することで、発光装置10として外部に出射される光の色度を長波長側に変化させる効果を有する。図8(a)の×印に示す色度の測定結果に基づいて、透明膜18の膜厚が調整される。本実施形態では、色度調整対象と同構造の素子に同材料の反射膜を形成し、膜厚と色度との相関を得て対象素子に形成する反射膜の膜厚を決定した。具体的な実施では、素子及び反射膜の構造、屈折率、及び膜厚をパラメータとして変化させた際の色度測定値を予めデータベース化し、データベースを参照して反射膜の屈折率及び膜厚を決定すればよい。
透明膜18の形成はALD装置50を使用して行う。ALD装置50は、成膜室51と、給気部52と、排気装置53と、載置台57と、制御部58と、を備える。給気部52及び排気装置53は成膜室51に連設されている。制御部58は、CPU、RAM及びROM等から構成されており、ALD装置50の動作全般を制御する。
透明膜18の成膜工程は概略以下の通りである。まず、半完成品100を成膜室51内の所定の載置台57に設置して、給気部52からTiを含む原料ガスを成膜室51内に供給する。実施例ではチタンテトライソプロポキシド(TTIP)を用いたが原料ガスの種類はこれに限定されない。Ti原子を半完成品100の表面に吸着させた後に、原料ガスを排気装置53によってパージする。その後、酸化ガスを成膜室51内に供給し半完成品100のTi原子を酸化させてTiOを形成する。酸化ガスを成膜室51からパージした後、所望の膜厚になるまで、上記サイクルを継続する。本実施の形態ではサンプル番号1〜3の発光装置に10nmのTiOを、サンプル番号4〜6の発光装置に20nmのTiOを、サンプル番号7〜9の発光装置に30nmのTiOを形成した。
図9に示すように半完成品100に対する透明膜18の形成が終了した後、当該半完成品100に対して図7の光特性測定装置40を使用して色度の再測定を行う。図8(a)〜(c)の□印が再測定の結果を示す。図8(a)は10nmのTiOを形成した際の色度変化を、図8(b)は20nmのTiOを形成した際の色度変化を、図8(c)は30nmのTiOを形成した際の色度変化を示す。×印同様に、□印にもそれぞれサンプル番号を示している。これにより、同一サンプル番号の印に着目すると×印からそれぞれ□印へ色度が変化していることがわかる。これは青色が透明膜18で反射されることによって青色の成分が減少し、出射光全体としては長波長側の赤色及び緑色が比較的強くなることを意味する。また、透明膜18の厚みが大きいほど色度変化が大きく、膜厚を調整することで色度調整ができることがわかる。
図8(a)の□印にプロットされることで発光装置としての色度が合格範囲内となり、これによって図1に示す発光装置10が完成する。
実際に色度が合格範囲内となった発光装置10の全光束を測定した結果、10nmのTiOを形成したサンプル番号1〜3の発光装置の平均変化率は-1.4%、20nmのTiOを形成したサンプル番号4〜6の発光装置の平均変化率は-3.1%、30nmのTiOを形成したサンプル番号7〜9の発光装置の変化率は-4.2%であった。透明膜18の形成前と比較して光束変化量は極わずかであり、色度調節を可能としながら全光束低下を微小に抑えるという従来にない効果を奏することできた。
同様に、Nbを含む原料ガスを供給してNb膜を形成したサンプルと、Taを含む原料ガスを供給してTa膜を形成したサンプルを準備し、色度測定及び全光束測定を実施した結果、いずれも全光束低下を抑えながら色度が変化することを確認した。
本実施形態では、発光装置の半完成品100に対して透明樹脂17の表面に透明膜18を形成する。透明膜18の膜厚は数十nm程度で非常に薄いため、発光装置の外形に与える影響が非常に小さい。また、本実施形態のようなALD法によれば原子層を1層ずつ成膜できるため、膜厚の制御が容易であり、且つ均一性の高い膜を形成することができる。従って、製造ラインに色度調整工程を追加することで、製品の歩留まりを向上させることができる。
透明樹脂17に用いられるシリコーン樹脂やエポキシ樹脂は線膨張係数が大きく、スパッタ法や蒸着法により透明膜を形成すると膜にクラックが生じてしまうが、ALD法を用いることによりクラックのない膜を成膜することができる。従って、ALD法にて透明膜を形成することで、製品の歩留まりを向上させることができる。比較例として、図10にスパッタ法にて形成した13nmの透明膜を示す。スパッタ法では透明樹脂と透明膜の密着力が弱く、13nmの極薄膜であってもクラックが生じて透明膜が剥離している。これに対して、ALD法では透明樹脂と透明膜の密着力が強く、クラック及び剥離は生じない。
また、発光装置10の製造工程において、最終製品に要求される色度と異なる目標色度に設定し、本実施形態のような原子層堆積装置にて所望の色度に追い込む構成とすれば、更に製品の歩留まりを向上させることができる。例えば、色度座標におけるx値又はy値を、最終製品に要求される色度よりも小さい値に目標設定して半完成品100を成形し、それぞれに必要な膜厚のTiO膜を成膜してx値又はy値を増加させればよい。
以上のように、所定の色度調整効果を有する透明膜を追加的に成膜することによって、外形への影響を抑制しながら所望の色度を実現することができる。従って、本実施形態によれば、表面が非平坦面であっても均一で外形への影響が小さい色度調整層(透明膜18)を形成することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では透明膜18が形成される前の発光装置を便宜上半完成品100として説明した。この他に、本実施形態のようにいわゆる完成品の発光装置に対しても色度の調整をすることができる。
図11に、本実施形態にて色度調整に供される発光装置30を示す。発光装置30は、基板11と、導電体12a,12bと、LED素子13と、ワイヤ14a,14bと、封止樹脂15と、蛍光体16と、透明樹脂17と、を備える。発光装置30は、第1実施形態で説明した発光装置10とはいわゆる砲弾型の発光装置である点で同様であるが、基板11を備えており透明膜18が形成されていない点で異なる。
図11に示された発光装置30に対して色度調整をする場合も、上述した図2の色度調整工程(ステップS50)に従って行う。即ち、第1実施形態の半完成品100を本実施形態の発光装置30に置き換え、図7〜9を用いて説明した工程に従って、透明膜18を形成すればよい。図12に、図9と同様のALD装置50の成膜室51内で発光装置30の透明樹脂17の表面に透明膜18が形成された様子を示す。
本実施形態のように、例えば色度が合格範囲から外れている不良品に対して、色度調整用の透明膜を形成することができる。完成品であるが色度が合格範囲から外れている不良品に対して、本実施形態に基づき色度を調整することにより、不良品として従来廃棄していた製品を救済することができる。LED発光装置製造ラインの最終工程に本実施形態による色度調整工程を設けることにより、製造ラインにおける良品率を向上させることができる。
なお、本明細書において発光装置10(半完成品100)と発光装置30とはそれぞれ構造の代表例を示す一例であり、例えば基板11の有無は便宜的なものに過ぎない。従って、半完成品100も発光装置30もそれぞれ本明細書の各実施形態の色度調整に供することができる。また、例えば発光装置30の形状を半完成品として取り扱ってもよく、半完成品100の形状を完成品として取り扱ってもよい。
(第3実施形態)
前述の各実施形態では、1つの対象物(完成品又は半完成品)に対して透明膜18を成膜する例について説明した。この他にも、本実施形態のように複数の対象物をまとめてALD法によって透明膜18を成膜することとしてもよい。なお、本実施形態以降では対象物を第1実施形態で説明したような半完成品100として説明するが、前述のように完成品を対象物としてもよい。
図13に示すように、例えば10個の半完成品100が成膜室51内の所定の載置台57上に並べて設置されている。成膜室51は移載機56を備える。移載機56は、載置台57上に複数の半完成品100を搭載する機構である。実施例では、成膜室51の外部に搬出した載置台57に、移載機56を用いて複数の発光装置10を移載し、移載後の載置台57を成膜室51内部の所定の位置に搬入する。実施例では移載機56を成膜室51の外部に設けるが、移載機56が成膜室51の外部と内部との間で複数の発光装置10を移載してもよい。この状態で、前述の各実施形態と同様に、給気部52及び排気装置53を使用して成膜室51内に原料ガス及び酸化ガスをそれぞれ供給/パージする。これにより、透明膜18が半完成品100の表面に形成される。所望の膜厚になるまで繰り返しこのサイクルを継続する。本実施形態では、複数の発光装置10の色度を予め測定してグループ分けし、等しい色度範囲の半完成品100を移載機56を用いて載置台に搭載し、同時に処理する構成とする。色度範囲の等しい半完成品100を同時処理することにより、同じ厚みの透明膜18を成膜することで、複数を同時に合格範囲の色度に揃えることができる。
ALD法を用いることにより、ガスによって複数の半完成品100に対しても均一性の高い透明膜18を形成することができるので、LED発光装置のような量産品に対して特に効果的である。なお、図示では半完成品100が10個の例を示したが、ALD装置50の仕様や半完成品100の大きさ、透明膜18の成膜条件により1度の処理に供することのできる個数は適宜決定される。
(第4実施形態)
前述の各実施形態では、半完成品100又は発光装置10の色度の測定工程と透明膜18の形成工程とをそれぞれ別の光特性測定装置40及びALD装置50を用いて行った。この他にも本実施形態のように、両者の装置の機能を1つの室内で行うこととしてもよい。
図14に示すように、本実施形態では、光特性測定装置40の機能とALD装置50の機能とを1つの処理室71について行うハイブリッド型の成膜装置70を用いる。したがって、本実施形態では、半完成品100を移動させることにより、色度の測定と透明膜の成膜を実施させる。
処理室71内の所定の位置に、半完成品100を設置する。半完成品100の上方にはプローブ43が配置されている。本実施形態では、半完成品100はアーム46に固定されている。駆動機構45によって、半完成品100を図示の位置から左右方向に移動することが可能である。なお、アーム46に半完成品100を固定しておき、駆動機構45に対するアーム46の移動によって半完成品100を左右方向に移動させることとしてもよい。また、制御部78は、CPU、RAM及びROM等から構成されており、成膜装置70の動作全般を制御する。
色度の測定においては、図14に示すように、プローブ43が半完成品100の上方、すなわち光の出射方向に対面する位置に配置される。そして、第1実施形態と同様に、電源42、プローブ43及び測定装置44を用いて半完成品100の色度が測定される。
続いて、透明膜18の形成工程では図15に示すように半完成品100をプローブ43から離隔した位置に移動させることとする。図示していないが、プローブ43を原料ガス等から保護するためのシールド(遮蔽)板等を設けることとしてもよい。図15の状態で、給気部52及び排気装置53を用いて第1実施形態と同様にALD法によって半完成品100の表面に透明膜18が形成される。
その後、透明膜18が形成された半完成品100を再び図14の位置に戻し、色度を再度測定する。色度が合格範囲内となることで、発光装置10が完成する。
本実施形態のような構成とすることにより、色度の測定工程、透明膜の形成工程、及び膜形成後の色度の再測定工程を1つの処理装置で実施できる。これにより、工程の時間短縮及びコストの低減を図ることができる。図14及び図15では1つの半完成品100に対して透明膜18を成膜する例について説明したが、複数の半完成品、完成品又はそれらの組み合わせを同時に処理してもよい。
(第5実施形態)
図16に、色度測定と透明膜の成膜を同時に行う例を示す。成膜装置75は、成膜室81と、電源42と、プローブ43と、測定装置44と、給気部/排気部82と、載置台87と、制御部78と、を備える。給気部/排気部82に代えて、図9のように給気部52と排気装置53とを備えることとしてもよい。制御部78は、成膜装置75における色度測定と透明膜の成膜との全般を制御する。
図16の例では、プローブ43を成膜室81の外部に配置する。そして、プローブ43に対面する成膜室81の壁をガラス等の透過性の部材で構成する。これにより、プローブ43を原料ガスから保護することができる。あるいは、プローブ43を成膜室81内に配置し、プローブ43の前面に、プローブ43を原料ガスから保護する透過性の遮蔽板を設けてもよい。成膜室81内の載置台87上に設置された半完成品100を電源42に接続して発光させ、光特性を測定した状態で成膜を実施する。透過性の遮蔽板又は透過性の成膜室壁には成膜により膜が堆積するため、プローブが受光する光が変化する。測定装置は堆積膜に起因する光変化を計算により除去し、透明膜18が成膜された半完成品100の実色度を算出すればよい。堆積膜に起因する光変化は、堆積膜の屈折率及び膜厚から算出可能である。ALD装置では、原子層を1層ずつ堆積するため、原料ガス供給とパージのサイクルにより、膜厚が測定可能であり、原料ガスと反応ガスの種類により屈折率が特定可能である。in−situ色度測定により、所望の色度で成膜を終了することが可能となる。
変形例として、成膜室の内部に光ファイバを導入する例を図17に示す。図17に示す成膜装置75は、真空雰囲気である成膜室81の内部に光ファイバ90を導入し、大気下に検出部91を配置する。その他の構成は図16に同じである。光ファイバを成膜室81の内部に複数配置し、夫々の位置において分光特性を検出し、色度を測定する。図17に示す例では、半完成品100の複数方向の色度を測定する。この他にも、光ファイバ及び検出部を1セットのみ備え、1方向の色度のみを測定してもよい。全方向の光束については、別工程で測定する。
本実施形態のような構成とすることにより、色度の測定工程、透明膜の形成工程、及び膜形成後の色度の再測定工程を1つの処理装置で実施できる。これにより、工程の時間短縮及びコストの低減を図ることができる。
(第6実施形態)
図18にALD装置80を用いる実施形態を示す。ALD装置80は、成膜室81と、給気部82〜84と、排気装置85と、ガスシャワー86と、成膜対象となる半完成品100を搭載する載置台87と、RF(Radio Frequency:高周波)電源88と、制御部89と、を備える。給気部82〜84及び排気装置85は成膜室81に連設されている。制御部89は、CPU、RAM及びROM等から構成されており、ALD装置80の動作全般を制御する。
ガスシャワー86は載置台87に対向配置され、RF電源88に接続される。本実施形態では成膜室81及び載置台87を接地するが、新たなRF電源を設けて載置台87にRFを印加してもよい。ガスシャワー86にRF電力を印加することにより、成膜室81内部にプラズマが生成される。給気部82は原料ガスであるチタンテトライソプロポキシド(TTIP)供給源に、給気部83は反応ガスである酸素供給源に、給気部84は不活性ガスであるアルゴン供給源にそれぞれ接続される。原料ガス、反応ガス、及び不活性ガスは、いずれもガスシャワー86から成膜室81内部に導入される。本実施形態ではチタンテトライソプロポキシド(TTIP)、酸素、及びアルゴンを用いたがガスの種類はこれに限定されず、目的の膜に合わせて適宜選択すればよい。原料ガスの導入及び停止は、給気部82のON/OFFにより行う。制御部89は、RF電力の印加時間、ガス導入のタイミングを制御するため、給気部82〜84及びRF電源88に信号を送信する。
透明膜18の成膜工程は概略以下の通りである。まず、半完成品100を搭載する図示しない基板トレーを載置台87に設置して、給気部82及び給気部84をONし、ガスシャワー86からTiを含む原料ガスと不活性ガスを成膜室81内に供給する。Ti原子を半完成品100の表面に吸着させた後に、給気部82をOFFし原料ガスをパージする。
その後、給気部83をONし、酸化ガスを成膜室81内に供給する。次いでガスシャワー86にRFを印加し、半完成品100のTi原子を酸化させてTiOを形成する。Ti原子の酸化は、RFの印加時間により制御する。給気部83をOFFして酸化ガスを成膜室51からパージした後、給気部84はONしたまま、所望の膜厚になるまで、上記サイクルを継続する。成膜対象に対面するガスシャワー86にRFを印加することにより、成膜対称面に対してプラズマを均等に生成することができる。
給気部のON/OFF及びRF電力の印加時間により精度良く膜厚を制御することができる。半完成品100のように砲弾型の成膜対象であっても、膜のつきまわりがよく、均一な膜を形成することができる。
本実施形態では図示しない搬送装置を用いて成膜室81の真空雰囲気を維持したまま基板トレーを成膜室内部に搬入するが、手動で搬入する場合は基板トレーを載置台87に設置してから所定の真空度まで成膜室内部を真空排気すればよい。
本実施形態では、ガスシャワー86を対向電極として機能させるが、ガスシャワーとは別にRF電極を配置してもよい。また、本実施形態では容量結合プラズマを生成するが、RF電極に代えてコイルを配置し、誘導結合プラズマを生成してもよい。
なお、この発明は上述した実施形態や具体例に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
前述の各実施形態では砲弾型の発光装置10等を例として説明したが、発光装置の形状はこれには限られない。例えば、図19のような表面実装型の発光装置も用いることができる。
図19に示すように、発光装置20は、基板21、導電体22a,22b、LED素子23、ワイヤ24a,24b、封止樹脂25、蛍光体26及び透明膜28を備える。
樹脂、セラミック等から形成された基板21の一方の表面に逆円錐台形状又は逆角錐台形状の凹部である反射部29が形成されている。反射部29の底面上にLED素子23が塔載されている。従って、発光装置20からの出射光は、反射部29の傾斜面の角度に従って拡がることとなる。
導電体22a,22bは基板21にモールドされる等の方法で固定されており、反射部29の底面及び基板21の外部に導電体22a,22bの一部が露出している。LED素子23の2つの電極はそれぞれワイヤ24a,24bによって導電体22a,22bと電気的に接続されている。
蛍光体26が分布した封止樹脂25は、LED素子23を封止するとともに、基板21に形成された反射部29内に充填されている。LED素子23、封止樹脂25及び蛍光体26はそれぞれ発光装置10におけるLED素子13、封止樹脂15及び蛍光体16と同様のものを使用することができる。
本変形例では、封止樹脂25の表面及びその周囲の基板21の表面は同一平面であり、その同一平面上に透明膜28が形成されている。本変形例では発光装置10における透明樹脂17に相当する部分が形成されていないが、封止樹脂25上に別途透明樹脂が形成されその上に透明膜28が形成されていてもよい。なお、透明膜28を形成するにあたっては、前述の各実施形態に従い、ALD装置又はハイブリッド型の成膜装置を用いて行うことができる。対象物は、砲弾型と同様に製品(完成品)であってもよく完成前の部品(半完成品)であってもよい。その他、いわゆる砲弾型及び表面実装型以外のLED発光装置の形状について透明膜を形成することとしてもよい。
また、上述の各実施形態では透明膜の材料としてTiO、ZnO、Ta、Nbを使用したが、その他にZrO、HfO等の高屈折率材料を使用することができる。各実施形態及び比較例で使用した材料の、波長450nmにおける屈折率を実測した結果、TiO2.4、ZnO1.9、Ta2.2、Nb2.4、ZrO2.1、HfO2.0、SiO1.5、Al1.7であった。
また、上述の各実施形態では、青色のLED素子並びに赤色及び緑色の蛍光体の組み合わせとして説明した。この他にも、青色のLED素子及び黄色の蛍光体の組み合わせや、青色、赤色及び緑色のLED素子等を組み合わせるマルチチップ方式の発光装置に本明細書の製造方法、特に色度調整方法を適用することとしてもよい。
また、発光装置には例えばヒートシンク等の部品が一体として形成されていてもよい。
(付記)
(付記1)
排気装置を具備する成膜室と、
前記成膜室内部に原料ガスを供給する給気部と、
前記成膜室内部の所定の位置に発光装置を設置する手段を備え、
予め測定された前記発光装置の色度測定結果に基づき、
前記発光装置上に、透光性を有するとともに前記発光装置から出射される光のうち所定の波長の光を反射する反射膜を形成する、
ことを特徴とする原子層堆積装置。
(付記2)
前記発光装置は、
複数色の光を混合して発する発光体と、
前記発光体を封止するように形成され、透光性を有する透光部材を備え、
前記透光部材の屈折率よりも、前記反射膜の屈折率が大きい、
ことを特徴とする付記1に記載の原子層堆積装置。
(付記3)
前記透光部材の屈折率と前記反射膜の屈折率との差が0.3以上である、
ことを特徴とする付記2に記載の原子層堆積装置。
(付記4)
前記発光体は、青色光を発する発光ダイオード素子と前記青色光に励起されて蛍光を発する蛍光体とを備える、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の原子層堆積装置。
(付記5)
前記透光部材は砲弾型の形状を有する、
ことを特徴とする付記2乃至4のいずれか1つに記載の原子層堆積装置。
(付記6)
前記反射膜の材料は、TiO 、ZnO、Ta 、Nb 、ZrO 、HfO 及びAl からなる群から選択された1種の材料である、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載の原子層堆積装置。
(付記7)
前記発光装置の色度を測定する光特性測定装置を備え、
前記光特性測定装置は、
前記発光装置の導電体に接続する接続端子と、
前記接続端子に接続する電源と、
前記発光装置に対向配置され、前記発光装置が出射する光を受光するプローブと、
前記プローブに接続され、前記プローブが受光した光を測定する測定装置と、を備える、
ことを特徴とする付記1に記載の原子層堆積装置。
(付記8)
発光素子を塔載する塔載工程と、
前記発光素子からの光によって励起され蛍光を発する蛍光体を含有する透光部材で前記発光素子を封止する封止工程と、
前記発光素子に発光させ、前記蛍光との混合光の色度を測定する測定工程と、
測定された色度に基づいて、前記透光部材上に、透光性を有するとともに前記混合光のうち所定の波長の光を反射する反射膜を形成する反射膜形成工程と、を備え、
前記反射膜をALD(Atomic Layer Deposition)法により形成する、
ことを特徴とする発光装置の製造方法。
(付記9)
前記封止工程によって形成された複数個の封止体を同一の処理室内に設置し前記反射膜形成工程に供する、
ことを特徴とする付記8に記載の発光装置の製造方法。
(付記10)
発光体が発する複数色の混合光を出射し、出射面に透光部材が形成された発光装置の色度調整方法であって、
前記発光装置が出射する光の色度を測定し、
前記色度に基づいて、前記透光部材の表面に、透光性を有するとともに前記発光体が発する光のうち所定の波長の光を反射する反射膜をALD(Atomic Layer Deposition)法により形成する、
ことを特徴とする発光装置の色度調整方法。
(付記11)
予め測定された前記発光装置の色度に基づいて、前記発光装置をグループ分けし、
等しい色度範囲の前記発光装置を同時に処理する、
ことを特徴とする付記10に記載の発光装置の色度調整方法。
10,20,30 発光装置
11,21 基板
12a,12b,22a,22b 導電体
13,23 LED素子
13a,13b 電極
14a,14b,24a,24b ワイヤ
15,25 封止樹脂
16,26 蛍光体
17 透明樹脂
18,28 透明膜
19,29 反射部
31 ボンディング装置
32,34 ノズル
33 モールド型
40 光特性測定装置
41 光特性測定室
42 電源
43 プローブ
44 測定装置
45 駆動機構
46 アーム
47,57,87 載置台
48,58,78,89 制御部
50,80 ALD装置
51,81 成膜室
52,82,83,84 給気部(又は給気部/排気部)
53,85 排気装置
56 移載機
70,75 成膜装置
71 処理室
86 ガスシャワー
88 RF電源
90 光ファイバ
91 検出部
100 半完成品

Claims (5)

  1. 発光素子を実装した基板に、封止樹脂及び蛍光体の混合体を充填して発光装置を形成する充填装置と、
    プローブを備え、前記発光装置が発光する光を前記プローブで受光し、受光した光の色度を測定する光特性測定装置と、
    前記光特性測定装置によって測定された色度が合格範囲内であるか合格範囲外であるかを判別する制御部と、
    前記合格範囲外と判別された前記発光装置の表面に反射膜を形成する原子層堆積装置と、を備え、
    前記反射膜は、透光性を有するとともに前記発光装置から出射される光のうち所定の波長の光を反射する膜であり、
    前記制御部は、前記発光素子及び前記反射膜の構造、並びに、前記反射膜の屈折率及び膜厚をパラメータとして変化させた際の色度測定値に関するデータベースを備え、前記合格範囲外の色度と前記データベースとに基づいて前記合格範囲内の色度となるまでに形成すべき前記反射膜の前記屈折率及び前記膜厚を決定し、
    前記原子層堆積装置は、
    排気装置を具備する成膜室と、
    前記成膜室内部に前記反射膜の材料を含む原料ガスを供給する給気部と、
    前記成膜室内部の載置台に前記合格範囲外と判別された前記発光装置を設置する設置手段と、を備え、
    前記制御部によって決定された前記屈折率及び前記膜厚に基づき、前記発光装置上にALD(Atomic Layer Deposition)法により前記反射膜を形成する、
    ことを特徴とする発光装置の製造システム。
  2. 前記設置手段は、測定された色度に基づいて前記発光装置をグループ分けし、等しい色度範囲の複数個の発光装置を前記載置台に設置し、
    前記原子層堆積装置は、前記複数個の発光装置に同時に前記反射膜を形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造システム。
  3. 前記成膜室内で前記発光装置を移動させる駆動機構をさらに備え、
    前記光特性測定装置の前記プローブは、前記成膜室内に配置されており、
    前記駆動機構は、前記プローブが受光するための第1の位置と、前記第1の位置から離隔しており前記反射膜を形成するための第2の位置と、の間で前記発光装置を移動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造システム。
  4. 前記光特性測定装置の前記プローブは、前記成膜室外に配置されており、
    前記成膜室は、前記プローブと対面する位置において透過性の壁部を備え、
    前記光特性測定装置は、前記壁部を通して前記成膜室内の前記発光装置の前記色度を測定し、
    前記原子層堆積装置は、前記色度を測定した状態で前記発光装置に前記反射膜を形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造システム。
  5. 前記充填装置は、前記合格範囲内の色度と異なる目標色度となるように前記発光装置を形成する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発光装置の製造システム。
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