JP6303668B2 - ロール状回転体、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

ロール状回転体、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、ロール状回転体、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、静電電位の差による潜像にトナーを付着させて可視化し、形成されたトナー像を記録シートに転写する。そして、トナー像を定着装置によって記録シートに定着する。この定着装置としては、加熱された定着部材とこの定着部材に圧接される加圧部材とを有し、これらの間にトナー像を保持した記録シートを挟み込んで加熱及び加圧するものが広く用いられている。上記定着部材及び加圧部材としては、ロール状の部材を用い、これらを互いに押し付けて回転駆動するものの他、無端状のベルトを用いるものが提案されている。
定着装置は、トナーを保持する記録シートの充分な加熱と加圧とを行うために、定着部材を効率良く加熱すること、定着部材と加圧部材とが周方向に広い範囲で圧接されることが望まれる。また、定着動作を開始するときに定着が可能な温度まで定着部材が加熱される時間を短縮するために熱容量を小さくすることが望まれる。このような課題を解決するために、定着部材又は加圧部材に無端状のベルトを用いるものがある。
トナー像を保持する記録シートと接触する部材を効率よく加熱するものとして、定着部材にベルトを用い、加熱したベルトを記録シートに押し付けるものが、例えば特許文献1に記載されている。また、定着部材及び加圧部材としてロールを用いる定着装置では、定着部材と加圧部材とが互いに圧接される範囲を広く設定することが難しく、いずれか一方又は双方をベルトとして広い範囲で記録シートを加熱しようとする定着装置が提案されている。例えば、特許文献2に記載の定着装置は、加圧部材として複数のロールに張架されるベルトを用い、定着ロールの周面に沿って広い範囲で記録シートを圧接するものとしている。
一方、上記定着部材又は加圧部材にロールもしくはロール等に張架されたベルトを用いる定着装置より部材の熱容量を低減するために、定着部材又は加圧部材に非張架のベルトを用いるものが提案されている。例えば特許文献3に記載の定着装置では、無端状となったベルトの内側にパッドを支持し、このパッドと加圧部材である加圧ロールとの間にベルトを挟み込む。そして、加圧ロールを回転駆動することによって圧接されるベルトを周回移動するように駆動するものである。上記ベルトは、加圧ロールとパッドとの間に挟み込むことによって支持され、これらの圧接部の下流側から上流側へは湾曲した状態で張架されず、変形が可能な状態で移動する。
また、特許文献4に記載の定着装置は、加圧部材に無端状のベルトを用い、このベルトの内側に支持したパッドと定着部材である定着ロールとの間にベルトを挾み込んで支持するものである。この定着装置でも、加圧部材で用いるベルトは非張架となった状態で支持され、定着ロールの回転駆動によって従動するものとなっている。
このような非張架のベルトを用いる定着部材又は加圧部材では、ベルトを直接に駆動することは難しい。また、パッドとロールとの間に挟み込まれた状態で駆動されるために駆動の負荷が大きくなっている
特開2005−10249号公報 特開昭62−14675号公報 特開2001−318544号公報 特開平4−44076号公報
本発明は、無端状の周面が周回移動するように駆動される部材の熱容量を小さく抑えるとともに駆動の負荷を抑えること、又はトナー像を定着するための定着部材もしくは加圧部材の熱容量を小さく抑えるとともに定着部材もしくは加圧部材の駆動の負荷を小さく抑えることを目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 無端状に形成されたベルトと、
薄板材を弾性的に変形させてロール状に複数回巻き回して形成され、無端状となった前記ベルトの内側に挿通されて、前記変形による弾性反発力で前記ベルトの内周面に圧接されているロール状基体と、を有し、 前記ロール状基体が、軸線方向の両端部で、該ロール状基体の軸線回りの回転が可能に支持されているロール状回転体を提供する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のロール状回転体において、 前記ロール状基体の端部は、環状となった端部支持部材の内側に挿入され、前記変形による弾性反発力で前記端部支持部材の内周面に圧接され、 前記端部支持部材が周方向の回転が可能に支持されているものとする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のロール状回転体において、 前記端部支持部材は、周方向に沿ってギアが形成され、該ギアに回転駆動力が付与されるものであり、 該回転駆動力は、ロール状に巻き回した前記ロール状基体の外周面に伝達され、前記弾性的な変形を開放する方向に作用するものとする。
請求項4に係る発明は、 無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、少なくとも外周面が加熱される定着部材と、 無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、外周面が前記定着部材の外周面に圧接され、前記定着部材との間にトナー像を保持した記録シートを通過させる加圧部材と、を有し、 前記加圧部材が、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のロール状回転体である定着装置を提供するものである。
請求項5に係る発明は、 無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、少なくとも外周面が加熱される定着部材と、 無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、外周面が前記定着部材の外周面に圧接され、前記定着部材との間にトナー像を保持した記録シートを通過させる加圧部材と、を有し、 前記定着部材が、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のロール状回転体である定着装置を提供するものである。
請求項6に係る発明は、請求項4又は請求項5に記載の定着装置において、 前記ロール状回転体は、前記定着部材又は前記加圧部材に圧接された部分で、外周面の周方向の形状が弾性的に変形して平坦又は凹状となった部分が生じるように前記定着部材又は前記加圧部材に対して押し付けられているものとする。
請求項7に係る発明は、請求項4から請求項6までのいずれかに記載の定着装置において、 前記ロール状基体を構成する薄板材の周方向における外側の端部は端縁に向かって徐々に厚さが縮小しているものとする。
請求項8に係る発明は、請求項4から請求項6までのいずれかに記載の定着装置において、 前記ロール状回転体は、前記ベルトと前記ロール状基体との間に該ロール状基体を構成する材料より弾性係数の小さい材料で形成された弾性体層を有するものとする。
請求項9に係る発明は、 無端状の周面に静電潜像が形成される像保持体と、 前記静電潜像にトナーを転移して現像する現像装置と、 前記像保持体上で形成されたトナー像を記録シートに転写する転写手段と、 前記記録シート上に転写されたトナー像を定着する請求項4から請求項8までのいずれかに記載の定着装置と、を有する画像形成装置を提供するものである。
請求項1に係るロール状回転体では、金属の棒状又は管状の芯材を有するロールや、ベルトとこれらを張架する複数のロールとを有するに回転体に比べて熱容量を小さく抑えることができる。
請求項2に係るロール状回転体では、非張架状態で保持されたベルトと比べて、小さい負荷で周面が周回するように駆動することができる。
請求項3に係る定着装置では、弾性反発力によってベルトの内周面に圧接された状態のロール状基体を軸線方向の端部で保持し、保持した端部で駆動力を付与して周面が周回するように駆動することができる。
請求項4に係る定着装置では、金属の棒状又は管状の芯材を有するロールやベルトとこれらを張架する複数のロールで構成される加圧部材を用いた定着装置に比べて、加圧部材の熱容量を小さく抑えることができ、非張架状態のベルトとこれを定着部材に押し付けるパッドで構成される加圧部材を用いた定着装置と比べて、加圧部材の駆動の負荷を低減することができる。
請求項5に係る定着装置では、金属の棒状又は管状の芯材を有するロールやベルトとこれらを張架する複数のロールで構成される定着部材を用いた定着装置に比べて、定着部材の熱容量を小さく抑えることができ、非張架状態のベルトとこれを加圧部材に押し付けるパッドで構成される定着部材を用いた定着装置と比べて、定着部材の駆動の負荷を低減することができる。
請求項6に係る定着装置では、従来のロールを定着部材又は加圧部材として用いる定着装置に比べて、定着部材の周面と加圧部材の周面とが圧接される周方向の範囲を広く設定することと、熱容量を低減することとの両立が可能となる。
請求項7に係る定着装置では、ロール状基体を構成する薄板材の外側の端縁が、定着部材と加圧部材とが圧接される位置を通過するときに、定着部材と加圧部材との間に挟み込まれて通過する記録シート上のトナー像に定着不良が生じるのを抑制することができる。
請求項8に係る定着装置では、ロール状基体を構成する薄板材の外側の端縁が、定着部材と加圧部材とが圧接される位置を通過するときに、定着部材と加圧部材との間に挟み込まれて通過する記録シート上のトナー像に定着不良が生じるのを抑制することができる。
請求項9に係る画像形成装置では、定着部材又は加圧部材の熱容量を小さく抑えることができるとともに、定着部材又は加圧部材の駆動の負荷を低減することができる。
本発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態であって、図1に示す画像形成装置で使用することができる定着装置の概略断面図である。 図2に示す定着装置で加圧部材として用いられるロール状回転体の構成を示す概略図である。 図2に示す定着装置の加圧部材であるロール状回転体及び定着部材を軸線方向における端部で支持する構造を示す概略断面図である。 図2に示す定着装置で用いられるロール状回転体の回転駆動力が付与される部分の概略図である。 図2に示す定着装置で用いられるロール状回転体に端部支持部材から回転駆動力を伝達する部分で採用することができる構成の例を示す拡大図である。 本発明の他の実施形態である定着装置の概略断面図である。 図7に示す定着装置で採用することができるロール状基体の一部を示す拡大断面図である。 図7に示す定着装置で採用することができるロール状回転体の製造方法の例を示す概略図である。 本発明の他の実施形態である定着装置の概略断面図である。 本発明の他の実施形態である定着装置の概略断面図である。 本発明の他の実施形態である定着装置の概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成図である。
この画像形成装置は、4色のトナーを用いてカラー画像を形成するものであり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kと、これらと対向する中間転写ベルト11とを備えている。
中間転写ベルト11は、無端状となっており、回転駆動される対向ロール15と、中間転写ベルト11の幅方向への偏りを調整する調整ロール16と、二つの支持ロール17、18とに張架されている。そして、対向ロール15が駆動されることによって図中に示す矢印Xの方向に周面が周回移動するように駆動されるものである。
この中間転写ベルト11の周回移動方向における上流側から順に、イエローのトナー像を形成する画像形成ユニット10Y、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ユニット10M、シアンのトナー像を形成する画像形成ユニット10C、ブラックのトナー像を形成する画像形成ユニット10Kが配列されている。これらの画像形成ユニットが対向する位置の下流側には、二次転写を行うための二次転写ロール12が中間転写ベルト11と接触し、対向ロール15と対向するように配置されている。この二次転写ロール12が中間転写ベルト11と対向する二次転写位置13には記録シート収容部8から搬送路9を経て、記録媒体である記録シートが送り込まれる。
一方、記録シートの搬送経路における二次転写位置13の下流側には、トナー像を加熱及び加圧して記録シート上に圧着する定着装置7が設けられている。そして、さらに下流側にはトナー像が定着された記録シートを重ねて保持する排紙保持部14が設けられている。
上記画像形成ユニット10のそれぞれは、表面に静電潜像が形成されて像保持体として機能する感光体ドラム1を有しており、各感光体ドラム1の周囲に、該感光体ドラム1の表面を帯電する帯電装置2と、感光体ドラム1上に形成された静電潜像にトナーを選択的に転移させてトナー像を形成する現像装置4と、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト11上に一次転写する一次転写ロール5と、転写後の感光体ドラム1上に残留したトナーを除去するクリーニング装置6と、を備えている。また、感光体ドラム1のそれぞれについて、画像信号に基づいて像光を発生する露光装置3が設けられており、この露光装置3から像光が各感光体ドラム1に照射されることにより、帯電された感光ドラム1に静電潜像を書き込むものとなっている。
上記感光体ドラム1は、無端状の周面を有する導電性の金属製基体上に感光層を積層して形成されており、周面が周回移動するものである。上記金属製基体は、電気的に接地されている。上記感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とが順次積層された機能分離型となっており、帯電した後に露光装置3によってレーザ光線が照射されると、照射された部分の帯電電位が減衰するものである。
上記現像装置4は、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を使用するものである。そして、上記感光体ドラム1と対向する位置で、感光体ドラム1の表面の露光部分にトナーを転移させ、可視像としてトナー像を形成するものである。
上記クリーニング装置6は、感光体ドラム1の周面に対向して配置され、感光体ドラム1の周面と接触するように支持されたクリーニングブレードを備えるものである。クリーニングブレードの先端のエッジ部が感光体ドラム1の表面に接触し、一次転写後の感光体ドラム1上に残留したトナー等を掻き取って除去するものとなっている。
上記二次転写ロール12は、対向ロール15に中間転写ベルト11を挟んで押し付けられ、対向ロール15が回転駆動されることによって従動回転するものとなっている。そして、この二次転写ロール12と対向ロール15との間に二次転写電圧が印加され、転写用の電界を形成する。したがって、二次転写ロール12と中間転写ベルト11との間に記録シートが送り込まれると、この記録シートを挟み込んで搬送し、電界の作用によって中間転写ベルト11上のトナー像を記録シート上に転写するものとなっている。
図2は、上記定着装置7を示す概略断面図である。
上記定着装置7は、記録シートP上のトナー像Tに圧接される定着部材21とこの定着部材21に圧接される加圧部材22とを有するものである。定着部材21は、無端状に形成されて周回駆動される定着ベルト23と、無端状となった上記定着ベルト23の内側で上記加圧部材22と対向するように配置され、加圧部材22の外周面との間に定着ベルト23を挟み込む押圧部材24とを備えている。上記定着ベルト23の内側には、この定着ベルト23の内周面に接触して発熱し、該定着ベルト23を加熱する薄板状の加熱部材25が設けられている。上記加圧部材22が回転駆動されることによって定着ベルト23は周回移動し、トナー像が転写された記録シートPは、接触する加圧部材22と定着ベルト23との間に送り込まれる。そして、記録シートP上のトナー像Tは加熱部材25によって加熱された定着ベルト23に押し付けられ、加熱されるとともに加圧されてトナー像Tが記録シートP上に圧着されるものとなっている。
上記定着ベルト23は、ポリイミド等の耐熱性樹脂からなる基層と、この上に積層されたシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらにその外側に積層されたフッ素樹脂からなる離型層とを有するフィルム状の部材を、離型層を外側にして無端状に形成したものである。基層の厚さは例えば80μm、弾性体層を200μm、離型層を30μmとすることができる。この定着ベルト23は、上記加圧部材22と押圧部材24との間に挟み込まれたときには柔軟に変形することができるものであるが、外力が作用しない状態、例えば軸線がほぼ鉛直となるように支持したときにはフィルム状の部材の剛性によって断面がほぼ円形の筒状となるものである。そして、このときの外径は、例えば30mmとすることができる。また、軸線方向つまり外周面の幅方向には、トナー像を保持する記録シートPの幅より大きい寸法とするものであり、例えば305mmとすることができる。
上記押圧部材24は、定着ベルト23の内周面に押し付けられる押圧パッド26と、この押圧パッド26を支持する支持部27とを有するものである。
上記押圧パッド26は、定着ベルト23の幅方向におけるほぼ全域に連続して接触するものであり、弾性的に変形して定着ベルト23を加圧部材22に押し付けるものとなっている。この押圧パッド26には、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有する弾性材料を用いることができる。
上記支持部27は、金属板を断面形状がほぼL字状となるように曲げ加工した部材を組み合わせて棒状としたものであり、軸線方向に上記押圧パッド26を支持して、筒状となった定着ベルト23の内側に挿通される。そして、両端部で支持されて押圧パッド26が加圧部材22側に押し付けられるように押圧力が付与されるものとなっている。なお、加圧部材22側に押し付ける力の合力は、例えば150Nとすることができる。
上記押圧部材24と加圧部材22との間に定着ベルト23を挟み込んで支持すると、定着ベルト23は、加圧部材22と圧接される位置の背面側つまり該定着ベルトの駆動方向における圧接部の下流側から上流側へ至る経路において湾曲して保持され、非張架で柔軟に変形が可能な状態で周回移動する。
上記加熱部材25は、弾性的に変形が可能な薄板状の部材であって、定着ベルト23の周面の幅方向に連続し、定着ベルト23の周方向における両端部が保持部材28によって固定支持されている。そして、この保持部材28が上記支持部27に支持されている。加熱部材25は周方向に湾曲し、定着ベルト23が加圧部材22に圧接される領域の背面側で外周面が凸状となり、湾曲して周回移動する定着ベルト23の内周面に接触するものとなっている。定着ベルト23と加熱部材25との双方が柔軟に変形が可能な部材であることから互いに接触する領域では双方がなじむように接触し、周方向に広い範囲で接触するものとなっている。
上記加熱部材25は、耐熱性樹脂からなる絶縁層と、その上に積層されたステンレススチールからなる発熱層とを有するものであり、発熱層は通電によって必要な発熱量が得られるように設定されたパターンで形成されている。定着ベルト23は上記発熱層に通電することによって加熱された加熱部材25に接触し、摺り付けられるように移動して加熱される。そして、加圧部材22と押圧パッド26との間に送り込まれて搬送される記録シートPに押し付けられるものである。
上記加圧部材22は、柔軟に変形するフィルム状の部材によって形成された無端状のベルト31と、金属の薄板材をロール状に巻き回し、上記ベルト31の内側に挿入されたロール状基体32とで主要部が構成されたロール状回転体となっている。
上記ベルト31は、ステンレススチールをフィルム状に薄く形成した基層と、この基層の外側に積層されたシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらにその外側に積層されたフッ素樹脂からなる離型層とを有するものである。基層の厚さは例えば50μm、弾性体層を200μm、離型層を30μmとすることができる。そして、断面を円形としたときの内径が25mmとなる無端状に形成され、周面の幅は305mmとなっている。
上記ロール状基体32は、金属の薄板材として厚さが50μmのステンレススチールからなる平板を用い、これをロール状つまり筒状に巻き回して上記ベルトの内側に挿入したものであり、次のようにしてベルト31の内側に装着することができる。
図3(a)に示すように、ステンレススチールの薄板材33からなる平板を筒状に巻き回し、図3(b)に示すように外径がベルト31の内径より小さくなったロール状とする。このとき薄板材33は弾性的に変形して巻き回されており、巻き回した薄板材33が広がらないように拘束した状態で、図3(c)に示すように無端状となったベルト31の内側に挿入する。そして、ベルト31の周面の幅方向に、両端がベルト31の両側縁より突き出した状態で巻き回した薄板材33の拘束を解放する。薄板材33は弾性反発力で変形を解消するように挙動し、図3(d)に示すように外径を拡大するように広がってベルト31の内周面に押し付けられる。これにより、ベルト31の内周面には周方向に分布して外側へ向かう圧接力が作用し、周方向に張力が導入される。本実施の形態では、このときに薄板材33がロール状基体32のほぼ全周にわたって5層が重ね合わされるように薄板材33の長さが設定されており、筒状となった軸線方向の長さは325mmとなっている。
このようにベルト31と筒状に巻き回した薄板材33とを組み合わせることによって、薄板材33がロール状となったロール状基体32と、その外周面を覆うように嵌め合わされたベルト31とが一体となったロール状回転体22が形成される。
このようなロール状回転体22は、軸線方向の両端部において図4に示すように軸線回りの回転が可能に支持され、定着ベルト23に圧接される。
上記ロール状回転体22には、軸線方向の端部においてベルト31の側縁からロール状基体32が突き出した部分で、該ロール状基体32の外側に、環状となった端部支持部材34が嵌め合わされる。端部支持部材34は環状となった内側の周面が円筒曲面となっており、その内径は、ベルト31の内側に嵌め合わされたときのロール状基体32の外周面とほぼ同じものとなっている。したがって、端部支持部材34の内周面に対してもベルト31と同様に薄板材33から、この薄板材33が拡がろうとすることによる圧接力が作用し、この圧接力によって端部支持部材34がロール状基体32と嵌め合わされ、保持される。
上記端部支持部材34の外周面には軸受け35が装着され、ロール状基体32が軸線回りの回転が可能に支持される。また、端部支持部材35の外周面にはギア36が形成されており、このギア36に噛み合わされた駆動ギア37が駆動源(図示しない)によって駆動され、ギア36を介して端部支持部材34に回転駆動力が付与されるものとなっている。端部支持部材34の内周面とロール状基体32の外周面とは嵌め合わされて圧接されており、この周面に作用する摩擦力によって駆動力が伝達される。このとき、駆動方向はロール状基体32の薄板材33が巻き回された方向に対して次のように設定される。
端部支持部材34からロール状基体32に伝達される回転駆動力の方向は、巻き回された薄板材33の弾性変形を開放する方向に作用するものとする。つまり、図5に示すように駆動力はロール状基体32の外周面に摩擦力として作用し、その方向は薄板材33が巻き回れた方向と反対方向とする。これによって巻き回された薄板材33の曲率が小さくなってロール状基体32は外径を拡大しようとする。このため、外径を拘束する端部支持部材34の内周面に強く押し付けられ、摩擦力が増大する。この摩擦力によってロール状基体32を回転駆動するものとなっている。
押圧部材24は、図4に示すように棒状となった支持部27が定着ベルト23の内側に挿通され、両端部がバネ38を介して加圧部材であるロール状回転体22に対して押し付けられている。このとき棒状となった支持部27は、軸線がロール状回転体22の軸線とほぼ平行となるように配置され、支持部27に支持された押圧パッド26とロール状回転体22との間に定着ベルト23が挟み込まれる。このようにしてロール状基体32に定着部材21から押圧力が作用したときに、ロール状基体32の断面形状は外周面が内側に押し込まれるように変形する。ロール状基体32はステンレススチールの薄板材が複数層に重ね合わされて各層間では互いに相対的な変位が可能となっているので、断面の変形に対する曲げ剛性は小さく、複数層に相当する厚さが一体となった管部材に比べて断面には大きな変形が生じる。これにより、定着ベルト23の外周面と加圧部材が有するベルト31の外周面とが周方向に圧接される領域は、断面の変形が小さいロールを用いるものに比べて広く設定することが可能となる。この実施の形態では6mm〜8mm程度に設定することができる。
上記ロール状基体32は、定着部材21が圧接されて断面に変形が生じた状態で、端部支持部材34から回転駆動力が伝達され、駆動される。そして、その外周面に嵌め合わされて張力が導入されたベルト31を周回駆動する。さらに押圧パッド26とロール状基体32との間でベルト31に圧接されている定着ベルト23がロール状回転体22のベルト31に従動し、周回駆動されるものとなっている。このような駆動によりロール状基体32の周面における任意の位置は、定着部材21との圧接部を通過する毎に繰り返し変形することになるが、ロール状基体32を構成する薄板材が薄くなっているのでひずみ量は小さく、疲労破壊の発生を抑えることができる。
なお、ロール状基体32の回転駆動は、端部支持部材34の内周面とロール状基体32の外周面との間の摩擦のみで駆動するのではなく、ロール状基体32を構成する薄板材33の外側の端縁付近に端部支持部材34が係止されるものであっても良い。
例えば、図6(a)に示すように、筒状に巻き回された薄板材33の端縁付近に外側へ向けて凸部33aを設けておく。これとともに端部支持部材34の内側には、上記凸部33aが入り込む凹部34aを設けておく。上記端部支持部材の凹部34aに薄板材の凸部33aが入り込むことにより、端部支持部材34が回転駆動された時に上記凸部33aが端部支持部材34に係止され、薄板材33には周方向に巻き回された径を拡大する方向の力が付与される。そして、薄板材33が端部支持部材34の内周面に強く押し付けられ、大きな摩擦力が作用するものとなる。したがって、上記端部支持部材の凹部34aから薄板材の凸部33aに作用する力は、ロール状基体32を駆動するために必要な全ての力ではなく、薄板材の凸部33aに伝達された力と、端部支持部材34とロール状基体32との間の摩擦力とにより双方間で滑ることなく駆動されるものとなる。
また、筒状に巻き回した薄板材33を端部支持部材34に係止する構造としては、図6(b)に示すように端部支持部材34の内周面から内側に突き出すように凸部34bを設けておき、この凸部34bを薄板材33の端面に係止するものであってもよい。
以上に説明した画像形成装置では、画像形成ユニット10で形成された各色のトナー像が中間転写ベルト11上で重ね合わされ、二次転写ロール12が中間転写ベルト11と対向する位置で記録シート上に一括転写される。この記録シートPは上記定着装置7に送り込まれ、保持するトナー像Tが定着ベルト23と接触するように該定着ベルト23と重ね合わされて、加圧部材であるロール状回転体22と定着ベルト23との間に送り込まれる。定着ベルト23は通電されて発熱する加熱部材25と接触し、加熱された状態で記録シートPと接触する。そして、ロール状回転体22と押圧部材24との間で加圧されてトナー像が記録シート上に定着される。このとき、加熱部材25及び定着ベルト23は厚さが薄く熱容量が小さくなっているので、急速に加熱することができる。また、加圧部材であるロール状回転体22は、ステンレススチールの薄板材からなるロール状基体32を有するものであって、金属の芯材の周囲に弾性体層を形成したロールや、ベルトを複数のロール等で張架した加圧部材に比べて熱容量を小さくすることができる。したがって、待機時の電力使用量を低減し、しかも定着動作の開始時には急速に定着が可能な状態に加熱することができるものとなっている。
また、定着ベルト23と加圧部材であるロール状回転体22のベルト31とが圧接される周方向の長さ、いわゆるニップ幅は薄板材33からなるロール状基体32の断面が柔軟に変形するので、広く設定することが容易となる。例えば、金属の芯材の周囲に弾性体層を形成したロールを加圧部材として用いた場合に比べて同等もしくは広く設定することができる。
一方、上記ロール状回転体22の駆動については、ベルト31を単一のロール状基体32で支持するものであるが、内周面に密着したロール状基体32とともに軸受け35で支持されて回転する。このため、内周面に押し付けられたパッドに摺擦されながら駆動される非張架のベルトに比べて駆動の負荷を低減することができる。
また、駆動の速度については、金属の芯材の周囲に弾性体層を形成したロールを加圧部材として用いた場合に比べて加熱されたときの速度の変動が小さく、速度の制御が容易となる。つまり、金属の芯材の周囲に弾性体層を形成したロールを加圧部材として用いた場合では、加熱されて温度が上昇したときに弾性体層が膨張し、外径が大きくなって同じ角速度でロールを駆動すると周速度の変動が大きくなる。このような周速度の変動が抑制されるものである。
図7は、本発明の他の実施形態である定着装置を示す概略断面図である。
この定着装置40は、定着部材に本発明のロール状回転体41を用いたものであり、このロール状回転体41に加圧部材である加圧ロール42を、双方の軸線がほぼ平行となるように圧接するものである。
定着部材として用いられるロール状回転体41は、図2に示す定着装置で加圧部材として用いられているロール状回転体22と同様に、柔軟に変形するフィルム状の部材によって形成された無端状の定着ベルト43と、金属の薄板材をロール状に巻き回し、上記ベルトの内側に挿入されたロール状基体44とで主要部が構成されている。そして、ロール状基体44の内側には、軸線方向に沿ってハロゲンランプ45が配置され、ロール状基体44及び定着ベルト43を加熱するものとなっている。
上記定着ベルト43は、ステンレススチールをフィルム状に薄く形成した基層と、この基層の外側に積層されたシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらにその外側に積層されたフッ素樹脂からなる離型層とを有するものである。基層の厚さは例えば50μm、弾性体層を200μm、離型層を30μmとすることができる。そして、断面を円形としたときの内径が25mmとなる無端状に形成され、周面の幅は305mmとなっている。
上記ロール状基体44は、厚さが50μmのステンレススチールからなる平板を筒状に巻き回して上記定着ベルト43の内側に挿入したものであり、図2に示す定着装置7で加圧部材に用いられるロール状基体22と同様にして定着ベルト43の内側に装着されたものである。そして、ステンレススチールからなる平板の弾性反発力によって定着ベルト43の内周面に圧接されている。
加圧ロール42は、金属の芯材42aの外周面に弾性体層42bを形成し、その上に離型層42cを積層したものである。弾性体層42bは、例えばシリコーンゴムで形成することができ、例えば厚さを5mmとすることができる。また、離型層42cは例えば厚さが30μmのフッ素樹脂層とすることができ、加圧ロール42の外径を28mm、周面の幅を325mmとしている。
定着部材を構成する上記ロール状回転体41の支持は、図2に示す定着装置の加圧部材に用いられているロール状回転体22と同様に、薄板材を筒状に巻き回したロール状基体44の軸線方向の両端部に端部支持部材(図示しない)を嵌め合わせ、この端部支持部材を軸受けで回転可能に支持することができる。また、加圧ロール42は芯材が軸受けを介して支持されている。
上記ロール状回転体41及び加圧ロール42の駆動は、加圧ロール42の芯材に取り付けられたギアに回転駆動力を付与し、この加圧ロール42の外周面に圧接された定着ベルト41及びロール状基体44を従動させるものであっても良いが、ロール状基体44を直接に駆動することができる。つまり、ロール状基体44に嵌め合わせた端部支持部材にギアを設けておき、このギアに回転駆動力を伝達してロール状基体44及びこの外側に装着した定着ベルト43を駆動する。そして、加圧ロール42はロール状回転体41に従動させるものである。なお、上記ロール状基体44を駆動する方向は、図2に示す定着装置の加圧部材に用いられているロール状基体32と同様に、筒状に巻き回した薄板材を開放する方向つまり外径を拡大する方向とする。
このような定着装置40では、定着部材であるロール状回転体41がハロゲンランプ45によって加熱され、加圧ロール42との間に挟み込まれて搬送される記録シートP上のトナー像Tを加熱及び加圧してトナー像を記録シートP上に定着する。ロール状回転体41は熱容量が小さく、急速に加熱することができるとともに、電力使用量を低減することが可能となる。
また、ロール状回転体41と加圧ロール42とが圧接される部分では、ロール状回転体41と加圧ロール42との双方の断面が変形し、圧接される領域の周方向の寸法を大きく設定することができる。これにより、記録シート上に保持されたトナー像を広い範囲で加熱及び加圧することができ、ほぼ同じ径の定着ロールと加圧ロールとを用いる定着装置と比較すると、記録シートの搬送速度を高速化することが可能となる。一方、同じ搬送速度では、定着部材及び加圧部材の小型化が可能となる。
定着部材であるロール状回転体41及び加圧部材である加圧ロール42の駆動に関しては、非張架のベルトを用いる定着部材に比べて駆動の負荷を低減することができる。また、非張架のベルトを用いる定着部材及び複数のロール等とこれらによって張架されるベルトとを用いる定着部材では、ベルトの駆動にともなってベルトが周面の幅方向に移動するいわゆるベルトウォークが生じる。このため、ベルトの幅方向への移動を規制する手段が必要となるが、本定着装置では、定着ベルト43は軸受けによって支持されたロール状基体44に圧接されており、定着ベルト43は幅方向に移動することはない。
上記のように本発明のロール状回転体41を定着部材として用いると、筒状に巻き回した薄板材の周方向の端縁でロール状基体44の周面に段差が生じ、これが記録シート上のトナー像の定着に影響することが生じ得る。つまり上記段差によって周方向に記録シートへの圧接力が急変し、トナー像の定着不良が生じ易くなる。これに対し、本発明のロール状回転体41は、図8(a)に示すように筒状に巻き回す薄板材46の外側の端縁付近を、先端に向かって徐々に厚さが低減されるものとすることができる。このように薄板材46が加工されていることによってロール状基体44の周面に生じる段差を低減してトナー像への影響を抑制することができる。
また、薄板材の内側の端縁がある位置でも、ロール状基体の周方向の剛性が急変して定着するトナー像に影響することも考えられるが、内側の端縁については、図8(b)に示すように薄板材46を巻き回したときに、内側の端縁付近46aがその内側に積層された薄板材46bから徐々に離れるように予め曲げ加工しておくことができる。
薄板材の端縁がある位置でトナー像の定着不良が生じるのを抑制する他の手段として、定着ベルト43とロール状基体44との間に弾性体層を介挿し、定着ベルト43と記録シートとの間の圧接力に差が生じるのを抑えるものであってもよい。上記弾性体層は、定着ベルトの内周面に弾性体層を積層しておくものであっても良いが、加工が難しいときには、次のように弾性体層を介挿することもできる。
図9に示すように、定着ベルト43とは別に耐熱性を有する弾性体、例えばシリコーンゴム等によって定着ベルトよりも周長の短い無端状の弾性ベルト47を形成しておく。この弾性ベルト47を定着ベルト43の内側に挿入し、さらにこの弾性ベルト47の内側に、弾性的に変形した状態で筒状に巻き回した薄板材46を挿入し、巻き回して拘束した状態を解放する。これにより巻き回した薄板材46の弾性反発力で外径が拡大し、弾性ベルト47の内側に圧接されて弾性ベルト47の径を拡大する。そして、弾性ベルト47の外周面が定着ベルト43の内周面に押し付けられて、定着ベルト43と薄板材46からなるロール状基体44とが弾性ベルト47を介して圧接されたロール状回転体とすることができる。
なお、本発明のロール状回転体を、図2に示す定着装置のように加圧部材として用いるときには、トナー像を保持した記録シートの背面側に当接されるので、上記薄板材の端縁がトナー像の定着に及ぼす影響は少ない。しかし、トナー像の定着不良が生じる虞のあるときには、加圧部材として用いるロール状回転体の薄板材に、上記と同様の加工を施したり、ロール状基体とベルトとの間に弾性体層を介挿することもできる。
図10は、本発明の他の実施形態である定着装置を示す概略断面図である。
この定着装置50は、定着部材として本発明のロール状回転体を用いるものであり、加圧部材として非張架状態で周回移動するベルトを備えるものが用いられている。
この定着装置50で定着部材として用いられるロール状回転体51は、図7に示す定着装置40で用いられているロール状回転体41と同じ構成を有するものであり、同様にロール状基体54の両端部が端部支持部材(図示しない)を介して回転可能に支持されている。そして、一方の端部に装着された端部支持部材から回転駆動力が付与されるものとなっている。また、ロール状基体54の内側にはハロゲンランプ55が配置され、ロール状基体54及び定着ベルト53を加熱するものとなっている。
加圧部材52は、無端状に形成された加圧ベルト56と、この加圧ベルト56の内側に配置され、定着部材であるロール状回転体51の外周面との間に加圧ベルト56を挟み込む押圧部材57とを有するものである。上記押圧部材57は、加圧ベルト56の内周面に押し付けられる押圧パッド57aと、この押圧パッド57aを支持する支持部57bとを有するものであり、支持部57bは両端部で支持され、例えば150Nの力でロール状回転体51に向かって押し付けられている。上記押圧パッド57a及び上記支持部57bは、図2に示す定着装置で定着ベルト23を加圧部材22に押し付ける押圧部材24として用いられたものと同様の構成を有するものを採用することができる。
このような定着装置では、加圧ベルト56が内周面に押圧される押圧パッド57aに摺擦されて周回移動するので、駆動の負荷は図7に示す定着装置40に比べて増大する。しかし、この定着装置50の加圧部材52は、図7に示す定着装置の加圧ロール42に比べて熱容量を低減することができ、起動時等において急速に加熱することが可能になるとともに、電力の消費量を低減することができる。
以上に説明した画像形成装置、定着装置及びロール状回転体は、本発明の実施の形態であって、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
例えば、ロール状回転体を構成するベルトや薄板材の材料、寸法等は適宜に設定することができ、薄板材の巻き回し数つまり薄板材を巻き回してロール状基体としたときの薄板材の層数も、ロール状回転体の径や薄板材の厚さ等に応じて適宜に決定することができる。
また、本発明のロール状回転体を加圧部材として用いる定着装置では、図11(a)に示すように定着部材が金属の芯材を有する定着ロール61であってもよい。この定着ロール61は金属の芯材61aの外周面に弾性体層61bを積層し、さらに弾性体層61bの上に離型層61cを形成したものである。そして、金属の芯材61aの内側に加熱部材としてハロゲンランプ63を備えている。この定着ロール61が加圧部材であるロール状回転体62に圧接され、これらの間にトナー像を保持する記録シートが送り込まれるものとなっている。
また、図11(b)に示すように定着部材71が複数のロール74,75と、これらに張架された定着ベルト73とを有するものであっても良い。ロールの数や位置等は適宜に設計することができ、一部のロールに代えて又はロールに加えて定着ベルト73に摺擦されるパッド等を用いるものであっても良い。加圧部材であるロール状回転体72と押圧される位置は、定着ベルト73がロール74又はパッドに巻き回されている位置であっても良いし、ロール等の間で張架されている位置であっても良い。定着ベルト73を加熱する手段は、図11(b)に示されるようにハロゲンランプ76を用いるものに限らず、薄板状の加熱部材を用いるものや、定着ベルトが導電性層を含むものとして電磁誘導加熱を行うもの等、定着ベルト73を加熱することができる手段を適宜に採用することができる。
本発明のロール状回転体を定着部材として用いる定着装置では、図12(a)に示すように加圧部材82として複数のロール83,84,85やパッド86等と、これらに張架された加圧ベルト87とを用いることもできる。ロール等の数や配置等は適宜に設計することができ、図12(a)に示すようにパッド86によって加圧ベルト87を定着部材であるロール状回転体81に押し付けるものであっても良いし、加圧ベルトの張力でロール状回転体に押し付けるものであって良い。
また、図11(b)に示すように定着部材91と加圧部材92との双方を本発明のロール状回転体とすることもできる。このような定着装置では、定着部材と加圧部材とのいずれか一方を駆動するものとし、駆動側は、図2に示す定着装置の加圧部材22と同様にロール状基体の端部の外側に端部支持部材を嵌め合わせて支持及び駆動を行い、他方のロール状回転体は、ロール状基体の内側で回転可能に支持することができる。
1:感光体ドラム, 2:帯電装置, 3:露光装置, 4:現像装置, 5:一次転写ロール, 6:クリーニング装置, 7:定着装置, 8:記録シート収容部, 9:搬送路, 10:画像形成ユニット,
11:中間転写ベルト, 12:二次転写ロール, 13:二次転写位置, 14:排紙保持部, 15:対向ロール, 16:調整ロール, 17,18:支持ロール,
21:定着部材, 22:加圧部材(ロール状回転体), 23:定着ベルト, 24:押圧部材, 25:加熱部材, 26:押圧パッド, 27:押圧部材の支持部, 28:保持部材,
31:ベルト, 32:ロール状基体, 33:薄板材, 34:端部支持部材, 35:軸受け, 36:ギア, 37:駆動ギア, 38:バネ,
40:定着装置、 41:ロール状回転体(定着部材), 42:加圧ロール, 43:定着ベルト, 44:ロール状基体, 45:加熱部材, 46:薄板材, 47:弾性ベルト,
50:定着装置、 51:ロール状回転体(定着部材), 52:加圧部材, 53:定着ベルト, 54:ロール状基体, 55:加熱部材, 56:加圧ベルト, 57:押圧部材, 57a:押圧パッド, 57b:押圧部材の支持部,
61:定着ロール, 61a:芯材, 61b:弾性体層, 61c:離型層, 62:ロール状回転体(加圧部材), 63:加熱部材,
71:定着部材, 72:ロール状回転体(加圧部材), 73:定着ベルト, 74,75:ロール, 76:ハロゲンランプ(加熱部材),
81:ロール状回転体(定着部材), 82:加圧部材, 83,84,85:ロール, 86:パッド, 87:加圧ベルト,
91:定着部材, 92:加圧部材

Claims (9)

  1. 無端状に形成されたベルトと、
    薄板材を弾性的に変形させてロール状に複数回巻き回して形成され、無端状となった前記ベルトの内側に挿通されて、前記変形による弾性反発力で前記ベルトの内周面に圧接されているロール状基体と、を有し、
    前記ロール状基体が、軸線方向の両端部で、該ロール状基体の軸線回りの回転が可能に支持されていることを特徴とするロール状回転体。
  2. 前記ロール状基体の端部は、環状となった端部支持部材の内側に挿入され、前記変形による弾性反発力で前記端部支持部材の内周面に圧接され、
    前記端部支持部材が周方向の回転が可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のロール状回転体。
  3. 前記端部支持部材は、周方向に沿ってギアが形成され、該ギアに回転駆動力が付与されるものであり、
    該回転駆動力は、ロール状に巻き回した前記ロール状基体の外周面に伝達され、前記弾性的な変形を開放する方向に作用するものであることを特徴とする請求項2に記載のロール状回転体。
  4. 無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、少なくとも外周面が加熱される定着部材と、
    無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、外周面が前記定着部材の外周面に圧接され、前記定着部材との間にトナー像を保持した記録シートを通過させる加圧部材と、を有し、
    前記加圧部材が、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のロール状回転体であることを特徴とする定着装置。
  5. 無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、少なくとも外周面が加熱される定着部材と、
    無端状の周面を備え、該周面の周方向への移動が可能に支持されるとともに、外周面が前記定着部材の外周面に圧接され、前記定着部材との間にトナー像を保持した記録シートを通過させる加圧部材と、を有し、
    前記定着部材が、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のロール状回転体であることを特徴とする定着装置。
  6. 前記ロール状回転体は、前記定着部材又は前記加圧部材に圧接された部分で、外周面の周方向の形状が弾性的に変形して平坦又は凹状となった部分が生じるように前記定着部材又は前記加圧部材に対して押し付けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記ロール状基体を構成する薄板材の周方向における外側の端部は端縁に向かって徐々に厚さが縮小していることを特徴とする請求項4から請求項6までのいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記ロール状回転体は、前記ベルトと前記ロール状基体との間に該ロール状基体を構成する材料より弾性係数の小さい材料で形成された弾性体層を有することを特徴とする請求項4から請求項6までのいずれかに記載の定着装置。
  9. 無端状の周面に静電潜像が形成される像保持体と、
    前記静電潜像にトナーを転移して現像する現像装置と、
    前記像保持体上で形成されたトナー像を記録シートに転写する転写手段と、
    前記記録シート上に転写されたトナー像を定着する請求項4から請求項8までのいずれかに記載の定着装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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