JP6303008B2 - 異なる波長の二つ以上の紫外光源を用いて基板を処理するシステム - Google Patents

異なる波長の二つ以上の紫外光源を用いて基板を処理するシステム Download PDF

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Description

本願は、2013年11月20日に出願された”System for Processing Substrates with Two or More Ultraviolet Light Sources that Provide Different Wavelengths of Light”と題する、米国仮特許出願第61/906,784号の利益を主張する。同出願の全ての内容は、ここに参照として援用される。
本願は、概して、半導体処理に関し、詳細には、基板洗浄処理に関する。
材料のパターニングや、選択的エッチングは、電気装置において電気信号を制御又は、操作することを可能にする構造を形成するのに用いられる。材料にパターンのエッチングをすると、直近でエッチングされた面に付着又は、形成された副産物(例えば、ポリマー)が生じる。残念ながら、副産物は、完成した電気装置による電気信号の制御又は、操作に干渉する可能性がある。下層の材料に損傷を与えたり、交換することなく副産物を除去することのできる処理が望まれる。
選択的エッチングは、マスク層を下層の材料に適用することによっても可能となる。しかし、機能する電気装置を完成させるには、マスク層が除去されなくてはならない。マスク層は、副産物の除去処理とは別の処理で除去することができ、副産物はその処理と同じ又は実質的に同じような処理で除去することができる。
本明細書で記載されるシステム及び技術内容は、基板の半導体処理で用いられる、エッチング副産物(例えば、ポリマー)又はマスク層の除去、洗浄又はエッチングに関する。理想的には、副産物又はマスク層の除去は下層の材料及び構造に損傷を与え又は、変化させることなく行われる。下層の材料の損傷又は変化を特徴づける又は数値化する一つの方法は、処理選択性である。処理選択性には、どの程度所与の副産物の除去処理が下層の材料に影響を与えるかを示すことを含む。処理選択性が低いと、処理選択性が高い処理に比べて、下層の材料に損傷を与え又は、変化させる割合が高くなる可能性がある。例えば、低い処理選択性で所与の副産物除去処理を行うと、処理選択性が高い処理に比べて、下層材料の誘電率及び/又は下層の材料の厚さ若しくは構造を変化させる割合が高くなる可能性がある。いくつかの製造技術用に、下層材の料及び構造についての影響を最小限にする(例えば、高い処理選択性)副産物除去処理を行うことが好ましい。
一の実施形態においては、副産物及び/又はマスク層の除去処理の選択性は、対応する基板を二つ以上の帯域幅の紫外光で露光すると、選択性が向上する。例えば、湿式化学処理装置は、湿式化学品の適用の前、後又は適用の間にそのような露光を可能にする光モジュールを含む。光モジュールは、異なる波長の光を生成する二以上の紫外光源を含むことができる。基板は、紫外光源の下で直進、回転又はこれらの組み合わせにより、移動してもよい。
一の実施形態においては、紫外光源は直線状であり、長さが幅よりも大きい。二つ以上の光の波長が基板の表面に同時に又は実質的に同じような時間で捉える(intercept)ように、二つ以上の紫外光源は互いに隣接するように配置される。他の実施形態においては、複数の紫外光源は、二つ以上の紫外光源からの光によって捉える基板表面の領域の大きさを最小化する距離で離れていてもよい。他の実施形態においては、複数の紫外光源は、放射状又は、実質的同じような長さと幅を有してよい。
もちろん、本明細書で記載されているように様々な工程の説明がある順序で明確性の目的のために提示されている。概して、これらの工程は任意の適切の順序で実行されることができる。また、本明細書における様々な特徴、技術内容、構成等の各々が、本開示の様々な箇所で説明されているが、各概念は、互いに独立して実行されること又は、互いに組み合わせて実行されることが意図されている。したがって、本発明は様々な方法で組み込まれ、捉えられる。
この発明の概要では、全ての実施形態及び/又は本発明若しくは特許請求の範囲に記載された発明の追加的な新規な観点を特定しない。代わりに、この発明の概要は、様々な実施形態の予備的な議論と、従来技術に対する新規な点のみを提供する。本発明と実施形態の追加の詳細及び/又は可能な観点については、下記にてさらに説明されるように、本開示の発明を実施するための形態及び対応する図にある。
本発明の様々な実施形態とその結果として伴う多くの効果は、添付の図面とともに考慮される以下の詳細な説明を参照することにより、より詳細な理解が容易になされるだろう。図面は、縮尺通りである必要はなく、代わりに、特徴、原理及び概念を図示することに強調が置かれている。
本明細書の実施形態による、洗浄システムの概略断面図である。
本明細書の実施形態による、パターンが形成された特徴上にハードマスクを有する基板断片の断面図である。
本明細書の実施形態による、パターンが形成された特徴上にハードマスクと、ポリマーコートとを有する基板断片の断面図である。
本明細書の実施形態による、洗浄システムを上から見た概略断面図である。
本明細書の実施形態による、洗浄システムを横からみた概略断面図である。
本明細書の実施形態による、洗浄システムを上からみた概略断面図である。
本明細書の実施形態による、洗浄システムを上からみた概略断面図である。
本明細書の実施形態による、洗浄システムをの概略平面図である。
様々な光システムの波長発光帯域を示すグラフである。
様々な材料の光吸収を図示するグラフである。
本明細書における技術内容は、大気圧(atmospheric)又は大気圧以下(sub-atmospheric)で紫外(UV)光を用いるシステムを含み、半導体基板の洗浄を含む半導体装置の製造において、従来の湿式化学品処理の選択性(例えば、性能)を改善するシステムを含む。UV光システムは、下層の材料から、エッチング副産物及び/又はマスク層のフロントエンド(FEOL)(例えば、非金属)での除去及び/又は、バックエンド(BEOL)(例えば、金属)での除去を改善するのに用いることができる。半導体装置は、基板上で材料の蒸着、パターニング及びエッチングの一連の工程により製造されることが通常である。様々なエッチング処理により、下層の材料の部分を選択的に除去することができるが、下層の材料のエッチングされた表面領域に付着する又は、形成された副産物が生じるかもしれない。そのような副産物は、半導体装置の電気性能に干渉する可能性があり、典型的には、このような副産物及び/又はマスクを除去することが望まれる。下層の材料の選択的なエッチングは、パターンを有するマスク層により可能となる。マスク層は、典型的には、製造される電気装置が適切に動作するように除去される必要がある。本明細書におけるUV露光システムと処理はマスクの除去処理の選択性を改善するのにも用いられる。
電磁放射線源及び/又はUV光源は、フォトレジストにおける潜在パターンの形成や、材料のアニーリング等のために、半導体製造において通常用いられる。様々な従来のUV光源を本明細書におけるシステムで用いるのに選択することができる。特定のUV光源が、所望の波長、強度及び放出方式(mode of delivery)(例えば、ウエハー全体の照射か線形走査か)に基づいて選択される。選択可能なUV光源の例には、水銀(Hg)ランプやアマルガム(Hg/Ag/Sn/Cu)ランプが含まれる。これらは、低圧、中圧及び、高圧のいずれでもよい。典型的な低圧アマルガムランプからの発光スペクトルは、実質的に240-260ナノメートル(nm)に一次ピークを有し、その範囲外では実質的にほとんど又は、全くピークを有さないようにすることができる。ランプは、バルブとして用いられる等級の選択に依存してオゾンフリーユニット及びオゾン生成ユニットを含むことができる。中圧ランプは、200-600nmの間に複数の波長ピークを有することができる。
他の実施形態において、本明細書でのシステムは、二つ以上のエキシマランプを用いる。エキシマランプは、相対的に狭帯域の光源を提供することができる。エキシマランプは、172nm、190nm、222nm、248nm、282nm及び308nmを含む特定のUV波長を提供するように選択することができる。図9は、様々な青色光エキシマシステムの波長発光帯を示すグラフの図である。レーザ用には、基板を横切るようにスキャンされるべき光源又はウエハー表面の露出領域を増やすのに用いられるビーム拡大器若しくは、多数の拡大されたビームのいずれかである。レーザの選択肢は、157nm、193nm(ARF)、248nm、308nm、351nm、9.4μm-10.8μm(CO2レーザ)の出力選択肢を含む。アークランプ及びフラッシュランプ(連続波又はパルス波)は、キセノン及びクリプトンを含むことができる。真空UVランプは、窓に依存して115nmと400nmとの間を提供する重水素ランプ等を用いることができる。実質的に単一の波長の光源を用いることで、熱量の観点から利点がある。例えば、広域スペクトル光は、特に、赤外光で、基板への望ましくない加熱をしてしまう可能性がある。さらに、広域スペクトル光をフィルタリングする―これは、基板が特定のUV波長のみに露光されるようにするためである―のは問題があり、非効率である。本明細書で記載されているように、狭帯域の二つ以上の光源を用いることで、低い熱量を維持しつつ、所与の基板への望ましくない加熱を避けながら、洗浄効率を上げることができる。
一の実施形態においては、選択されたUV光の波長が、UV光源の目的の周波数又は波長と異なってもよい。波長における差異は、UV光の出力がそのピーク値から減衰した波長範囲を示す半値全幅(FWHW)により特徴付けてもよい。例えば、193nmのUV光源は、FWHMガイドライン下に14nm以下の幅(variation)を含んでよい。222nmの光源のFWHM及び254nmの光源なら3nmでよい。
図1に示すように、概略断面図により、基板105を洗浄する例示の洗浄システム100(湿式洗浄システム)の実施形態が図示される。基板105には、半導体、フラットパネル、ウエハー等が含まれることができる。洗浄システム100は、湿式洗浄システム110と、処理チャンバ120と、流体搬送サブシステムとを含む。洗浄システム100は、基板105の表面に液体化学(liquid chemistry)を分注するノズル111を含むことができる。ノズル111は、流体搬送サブシステムに供給パイプ112を介して接続されることができる。ノズルアーム113は、垂直支持部材115に装着されることができ、案内レール114上で水平動作可能又は、回転動作可能である。基板105は、搬送部材109を介して洗浄システム100に受け入れられることができる。搬送部材109は、基板105を基板ホルダ102に配置することができる。基板ホルダ102は、所与の回転速度で基板ホルダ102を回転するように構成された駆動モータ103を含むことができる。洗浄システムは、基板105に向けてUV光を照射するように構成されたUV光源150を有することができる。UV光源150は、処理チャンバ内の光モジュールの一部でもよいし、別の基板ホルダと移動システムを含む独立した光モジュールでもよい。システムコントローラ(図示せず)は、基板洗浄システムに結合され、基板の回転速度、UV照射及び液体搬送の処理を制御するように構成されることができる。
基板105は、図2に図示されるように、下層144に蒸着されたハードマスク層142を含むことができる。図2は、例示の基板断片の断面図である。ハードマスク層142は、下層144にマスクパターンを転写するのに用いることができることに留意されたい。例示の基板は、窒化チタンハードマスク―又は、他のハードマスク層142―により、低誘電率特徴の最上位にある超低誘電率特徴(Ultra low-k)有することができる。ハードマスク層142は、低誘電率材料よりも密度の高い層又は膜であることができる。このハードマスク層142は、軟性低誘電率誘電体についてのエッチング処理を改善するのに用いることができる。例示の実施形態では、ハードマスク層の混合物は、SixM(1-x)NyOzBwの材料からなることができる。Mは、Ti、W、Ta、Ge及びCのいずれか又はその組み合わせを表し、xは、0を含む1より小さい数である。所与のハードマスク膜は、結晶状態又は、非晶質状態でよい。ハードマスクには、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、炭化ケイ素(SiC)及び、非晶質炭素うち、一つ以上を用いた金属ハードマスク層が含まれる。基板105のエッチングにより、図3に示すように、ポリマーコート146が生じる可能性があり、典型的には、これは後続の製造工程のために基板105から除去される必要がある。そのようなポリマーコートは極めて除去するのが難しいが、本明細書におけるシステムは、UV光を用いた照射を行うため、材料特性を変更して、そのようなポリマー膜を効果的に洗浄することができる。エッチングから湿式洗浄までの待ち時間は短くする(数分から数時間)必要があるのが通常である。これは、そうしなければ、特定のポリマー膜が湿式洗浄方法に反応しないためである。しかし、本明細書における洗浄システムは、エッチングから洗浄までの間が相対的に長い時間空いて(数日から数週間)いても、そのような膜を効果的に除去することができる。
洗浄システム100は、処理チャンバ120内で基板105を回転し、洗浄液(過酸化水素水125)を基板105の上面に分注するように構成されている。洗浄システム100は、湿式洗浄の前又は化学が分注されている湿式洗浄中に基板105を照射するように構成されている。湿式洗浄の前及び/又は湿式化学品の分注中にポリマー材料へUV照射すると、本明細書で明らかにされているように、湿式化学溶液を用いてポリマー及び/又は、金属層を洗浄することができる。本システムを用いて実行することができる例示の処理の詳細は、2014年11月10日に出願された”System and Method for Enhanced Removal of Metal Hardmask Using Ultra Violet Treatment”と題する、米国特許出願第14/537,702号及び2014年11月10日に出願された“Method and Hardware for Enhanced Removal of Post Etch Polymer and Hardmask Removal”にあり、それらの出願の全ての内容は、参照として援用される。
UV光モジュールの実施形態は、二つ以上のUV光源を有することができ、UV光の二つ以上の帯域幅に基板を露光するように配置されることができる。一例においては、各光源の出力又は強度のいずれか一方又はその両方が、露光処理中に変化してよい。
図4及び図5は、基板洗浄システムの実施形態の別の実施例を図示する。図4は、概略平面図であり、図5は、概略側面図である。本システムは、湿式洗浄モジュール220を有する。湿式洗浄モジュール220は、湿式化学品を半導体基板に適用する。光モジュール210も本システムに含まれる。光モジュール210は、紫外光を基板205に適用するように構成される。光モジュール210は、第一紫外光源を有することができる。第一紫外光源は、その第一紫外光源が起動されると、第一波長で光を提供する。光モジュール210は、第二紫外光源も有することができる。第二紫外光源は、その第二紫外光源が起動されると、第二波長で光を提供する。第二波長は、第一波長よりも長い。いくつかの実施形態においては、第一光源と第二光源は、エキシマランプを選択することができる。基板移送機構261は、基板205を湿式洗浄モジュール220と光モジュール210との間で移送し、光モジュール210内に移送するように構成される。
光源251と光源252は互いに隣接して配置されることができる。基板205は、複数のUV光源の下で直線的に移動してもよい。電源257はUV光源に電力を供給するのに用いることができる。UV光源は、その幅よりも実質的にその長さが大きくてもよい。つまり、光は、UV光源の長さ方向に沿って集光されてよく、基板は、その長さ方向に沿って動き、基板を均一にUV光で露光する。他の実施形態においては、基板205が、UV光源の下に並べられ、基板の大部分をUV光源からの光で直接的に露光するように回転することができる。さらに他の実施形態においては、光源が基板上で又は横切るように動いている間、基板は止まったままにすることができる。
本洗浄システムで実装される特定のUV光露光処理は、露光時間、走査速度、UV光強度及び/若しくは出力、露光距離、並びに/又は基板回転速度において、異ならせることができる。これらの処理パラメータは、コンピュータプロセッサ(図示せず)によって制御されることができる。コンピュータプロセッサは、これらのパラメータに関するハードウェアを制御する、コンピュータ読み取り可能指示を実行する。選択された特定の露光時間としては、基板が、(複数の)UV光源に直接的又は間接的に露光される時間量をとることができる。露光時間の選択は、基板移送機構の走査速度に基づいてもよい。走査速度及び露光時間は、基板全体にわたる均一なUV光の露光を最適化するように制御される。露光距離は、基板移送機構により又は、UV光源を動かすことにより変更されることができる。露光距離は(複数の)UV光源と基板又は基板の表面との距離をとることができる。露光距離は、最大10センチメートル又はそれ以上でもよく、1センチメートル位まで近くてもよい。基板移送機構261は、基板がUV光源に露光されるときに、基板を回転することもできる。回転速度は、最大毎分回転数1000rpmでよく、均一露光を可能にするのに役立てることができる。
UV光モジュールの実施形態は、様々な仕様を有することができる。例えば、光出力波長は、185nmから600nmにまで及ぶ。ある特定の実施形態において、波長は、それらに限定されるのではないが、172nm、190nm、222nm、230nm、248nm、250nm、282nm及び又は308nmのうち一つ以上を含むことができる。一実施形態においては、第一波長は、185ナノメートルから240ナノメートルの間の波長を有し、第二波長は、240ナノメートルから270ナノメートルの間の波長を有する。他の実施形態においては、第二波長は、270ナノメートルよりも長い波長を有する。さらに別の光源が追加可能であることに留意されたい。例えば、第三光源(又は、第四光源等)がある。第三光源は、その第三光源が起動されると第三波長で光を提供することができる。第三波長は、第二波長よりも長い。第一波長と第二波長は、240ナノメートルより短い波長を有することができ、第三波長は、240ナノメートルよりも長い波長を有する。他の実施形態においては、第一波長は、185ナノメートルと195ナノメートルとの間の波長を有し、第二波長は、第一波長よりも長く、第三波長よりも短い波長を有する。いくつかの実施形態においては、第一波長は190ナノメートルの波長を有し、第二波長は230ナノメートルの波長を有し、第三波長は250ナノメートルの波長を有する。
UV光モジュールは、複数のUV光源の出力を個々に又はまとめて制御する光強度コントローラ又はUV電源も有する。UV光源の出力又は強度は、UV光源の波長及び基板上の複数の材料の種類に依存して変更してよい。複数の材料は、異なる波長のUV光源及びそれらの強度に対して、異なった反応をしてよい。いくつかの例においては、一つ以上のUV光源が用いられなくてもよいし、それ以外の残りのUV光源よりも低い強度で用いられてもよい。例えば、所定の誘電体は、特定の波長のUV光に露光されると、その誘電率が変わりやすいものがある。つまり、その波長を用いることは避けることは有利である。一例においては、所与の特定のUV光源が、基板を処理する際に作動されず、残りのUV光源がその処理中に作動されてもよい。他の例においては、ある波長の光が所定の出力又は強度を超えて衝突すると、基板材料の誘電率に影響を与えるかもしれない。したがって、基板はその特定の波長のUV光に露光されてもよいが、その波長のUV光の出力強度は、他の波長のUV光源の出力強度よりも小さくてよい。
一の特定の実施形態においては、200nm以下の波長のUV光源用の出力レベルは、200nmよりも長い波長のUV光源用の出力レベルよりも小さくすることができる。他の実施形態においては、UV光モジュールは、波長とは無関係にUV光源用の出力レベルを変更してもよい。出力レベルは、基板処理中に設定点から上げたり、下げたりすることもできる。例えば、最初の出力の設定点が、処理の最後の出力の設定点よりも低かったり、高かったりしてもよい。所定の例においては、複数のUV光源用の出力レベルの上下幅(ramping)は、互いに独立であってよく、一致していてもよい。
図10は、材料の特性が波長でどのように変化しうるのかを図示したグラフである。この実施例では、四つの材料の光吸収の特性が200nmと350nmとの間で変化する。したがって、各UV光源についての出力レベルは、光吸収におけるこれらの違いを考慮にいれて変更されてもよい。他の実施形態においては、材料の特性は、この実施例で図示された範囲外で変化してもよく、それに応じて、出力レベルを変更することができる。また、材料の他の特性が、波長で変化してもよい。例示される特性としては、それらに限られないが、伝導率、誘電率、抵抗率、密度及び結合エネルギーが挙げられる。
本明細書におけるUV光モジュールは、大気圧又は大気圧以下の条件で動作することができる処理チャンバを有することができる。一の実施形態においては、UV光モジュールは、希釈過酸化水素溶液、脱イオン水、希釈フッ化水素溶液、独自の半水溶性溶媒混合液(semi-aqueous solvent mixture)、希釈炭酸及び/又は希釈水酸化アンモニウム混合液の少なくとも一つの液体を用いて大気圧又はそれ以上の気圧で動作することができる。一の特定の非限定的な実施形態においては、UV光モジュールは、大気圧又はそれ以上の気圧での処理用に空気(N2/O2混合)を用いることができる。他の実施形態においては、UV光モジュールは、真空ポンプ又は、既知の排気手段を用いて低気圧下で動作してもよい。基板に供給されるオゾン又は単原子酸素の量を制御するのにガスが用いられてもよい。そのガスの濃度は、少なくとも部分的に、UV光源の波長に基づいて最適化されてもよい。例えば、比較的高い流量のオゾン又は酸素のガスが、240nmより短い波長の光を提供するUV光源が選択されたときに用いられることができる。
他の実施形態においては、UV光モジュールは、ガス供給システム、真空システム及び温度制御システムを有してもよい。ガス供給システムは、空気(N2/O2)、オゾン、窒素、アルゴン、アンモニアのうち一種類以上のガスを流すように構成されることができる。いくつかの実施形態においては、第二紫外光源よりも第一紫外光源のオゾンの流量を大きくするように構成されるガス供給コントローラがある。
本洗浄システムは、様々な構成を有することができる。例えば、図6は、複数の波長でUV光を提供する三つの光源251、光源252及び光源253を有する光モジュール210の一実施形態を図示する。これらの光源により提供される光は狭帯域をとることができ、これによれば、効果的にポリマー及び金属を除去することを可能にしつつ、温度上昇を最小限に抑える。UV出力コントローラは、各光光源についての出力及び/又は出力継続時間を変更してもよい。図6における光モジュールは、図4から図5で記載された実施形態のものと同じように動作することができる。
他の実施形態においては、UV光モジュールは、基板が光源の長さに沿って、つまり、UV光源の下の横方向の経路の代わりに縦方向の経路で通過するように、配置されたUV光源を有するようにできる。この実施形態―又は、他の実施形態―においては、基板は、異なる波長の光を均一に基板に適用することができるように任意で回転されるようにすることができる。
他の実施形態としては、光源251と光源252が複数の光モジュールに及ぶ構成が挙げられる。図7は、各光モジュールが実質的に特定の光源を共有するように、複数の光モジュールに及ぶ例示の複数の光源の概略図である。図示されているように、二つの基板が光源251及び光源252の下を通過できることに留意されたい。本明細書において様々な実施形態が任意の所与の光モジュールについて二つ以上の光源を用いることができ、所与の光源は一つ以上の光モジュールについて用いることができると理解されるべきである。図8は、半導体製造機械(tool)等の例示の複数チャンバの実施形態の概略図である。この実施形態では、直近でエッチングされた基板等の洗浄される基板を受けることができる基板積載モジュール230が含まれる。本機械は、それから基板をUV光照射のために光モジュール210に移送し、より簡単な又はより効果的な湿式洗浄のために特定の基板材料を適当な状態にする(condition)。UV光が露光された基板は任意の湿式洗浄モジュール220に移送される。本実施形態においては、光モジュール210は湿式洗浄モジュール220とは別モジュールであることに留意されたい。他の実施形態においては、図1等に示されるように、UV光源を湿式洗浄モジュールと組み合わせることもできる。
光モジュール210は、基板が湿式洗浄処理チャンバ内で処理される前又は、処理された後に基板を処理することができる。他の実施形態においては、湿式洗浄処理チャンバ内での処理の前及び処理後に基板をUV光モジュールによって処理することができる。同様に、UV光モジュールは、湿式洗浄モジュール220内で行われる湿式洗浄工程の間に基板を処理してもよい。他の実施形態においては、湿式洗浄処理チャンバに取り付けられた光モジュール210は、上述のように異なる三つ以上のUV光源を含んでよい。
上述の記載においては、処理システムの特定の構造、そこで用いられる様々なコンポーネント及び処理の記載等の特定の詳細が説明されている。しかし、本明細書における技術内容は、それら特定の詳細とは異なる(depart from)他の実施形態でも実施されてよく、そのような詳細は、説明を目的としているのであって、限定を目的とはしていないことが理解されるべきである。本明細書において開示された実施形態は、添付の図面を参照して記載されている。同様に、説明を目的として、特定の番号、材料及び構成が完全な理解を提供するべく説明されている。そうであっても、実施形態は、そのような特定の詳細がなくても実施される可能性がある。実質的に同じ機能的構成を有するコンポーネントは、類似する参照文字で示されるため、冗長な委細は省略されている可能性がある。
様々な技術内容が、複数の個別の動作として記載され、様々な実施形態を理解するうえで役立っている。記載の順序は、それらの動作が必ず順序依存していることを示唆するものとして解釈されるべきではない。全くもって、これらの動作は、提示されている順序で実行される必要はない。記載された動作は、記載された実施形態とは異なる順序で実行されてもよい。様々な追加の動作が実行されてもよく及び/又は、記載の動作が追加の実施形態においては省略されてもよい。
本明細書において用いられる「基板」又は「目標基板」は、概して、本発明に従って処理される対象物(object)を示す。基板は、装置、特には、半導体又は他の電子装置の任意の重要な部分又は構造を含んでよい。また、基板は、例えば、半導体ウエハー、レチクル等のベース基板構造又は、薄膜フィルム等のベース基板構造の上又は上位の層でもよい。つまり、基板は特定のベース構造、下層又は上層、パターン処理済又はパターン未処理のものには限定されず、むしろ、そのような層若しくは、ベース構造及びそのような層及び/又はベース構造の任意の組み合わせを含むことが検討される。本明細書は、特定の種類の基板を参照するかもしれないが、説明するためだけである。
本技術分野の当業者は、本発明と同じ目的を達成しつつ、上記説明された技術内容の動作に対してなされる多くのバリエーションがある可能性があることも理解するだろう。そのようなバリエーションは、本開示の範囲内であることが意図される。そのため、本発明の実施形態の上述の記載は、限定することが意図されていない。むしろ本発明の実施形態についての任意の限定事項は、次の特許請求の範囲で提示される。

Claims (20)

  1. 湿式化学品を半導体基板に適用するように構成された湿式処理モジュールと、
    紫外光を前記半導体基板に適用するように構成された光モジュールであって、
    第一紫外光源であって、該第一紫外光源が起動されると、第一波長で光を提供する第一紫外光源と、
    第二紫外光源であって、該第二紫外光源が起動されると、第二波長で光を提供し、該第二波長は該第一波長よりも長い、第二紫外光源と、を有する光モジュールと、
    前記第二紫外光源の起動中に比べ、前記第一紫外光源の起動中に比較的高い流量の酸素のガスが流れるような、酸素を含むガス混合物に前記半導体基板を晒すように構成されたガス供給システムと、
    前記湿式処理モジュールと前記光モジュールとの間で前記半導体基板を移送する半導体移送機構とを、有する、半導体基板洗浄システム。
  2. 前記第一波長は、185ナノメートルと240ナノメートルとの間にある波長を有する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第二波長は、240ナノメートルと270ナノメートルとの間にある波長を有する、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記第二波長は、270ナノメートルよりも長い波長を有する、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記光モジュールは、前記ガス供給システムと、真空システムと、温度制御システムと、を有する、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記ガス供給システムは、空気(N2/O2混合)、オゾン、窒素、アルゴン及びアンモニアのうち、少なくとも一つ以上のガスを有する、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記第二紫外光源と比べて前記第一紫外光源へのオゾンの流量を大きくすることが可能なガス供給コントローラをさらに備える、請求項6のシステム。
  8. 前記湿式処理モジュールが適用する前記湿式化学品は、希釈過酸化水素溶液、脱イオン水、希釈フッ化水素溶液、半水溶性溶媒混合液、希釈水酸化アンモニウム混合液、希釈炭酸のうち、少なくとも一つを含む、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記半導体移送機構は、前記第一紫外光源の下と前記第二紫外光源の下とで、前記半導体基板の走査速度を制御するように構成された、請求項1に記載のシステム。
  10. 第三紫外光源であって、該第三紫外光源が起動されると、第三波長の光を提供する第三紫外光源をさらに備え、該第三波長は前記第二波長よりも長い、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記第一波長と前記第二波長は240ナノメートルよりも短い波長を有し、前記第三波長は240ナノメートルよりも長い波長を有し、前記ガス供給システムは前記第三紫外光源の起動中と比べ、前記第一紫外光源及び前記第二紫外光源の起動中に比較的高い流量の酸素のガスが流れるような、酸素を含むガス混合物に前記半導体基板を晒すように構成される、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記第一波長は、185ナノメートルと195ナノメートルとの間にある波長を有し、前記第二波長は、前記第一波長よりも長く、前記第三波長よりも短い波長を有する、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記第一波長は、190ナノメートルの波長を有する、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記第二波長は、230ナノメートルの波長を有する、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記第三波長は、250ナノメートルの波長を有する、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記第一紫外光源は、前記第二紫外光源に隣接して配置される、請求項1に記載のシステム。
  17. 前記第一紫外光源と前記第二紫外光源とは互いに隣接して配置され、前記半導体移送機構上にある前記半導体基板の経路に対して実質的に縦方向に配された、請求項1に記載のシステム。
  18. 前記第一紫外光源と前記第二紫外光源とは互いに隣接して配置され、前記半導体移送機構上にある前記半導体基板の経路に対して実質的に横方向に配された、請求項1に記載のシステム。
  19. 湿式化学品を半導体基板に適用するように構成された湿式処理モジュールと、
    紫外光を前記半導体基板に適用するように構成された光モジュールであって、
    第一紫外光源であって、該第一紫外光源が起動されると、第一波長で光を提供し、第一エキシマランプを有する第一紫外光源と、
    第二紫外光源であって、該第二紫外光源が起動されると、第二波長で光を提供し、該第二波長は、該第一波長よりも長い、第二エキシマランプを有する第二紫外光源と、を有する光モジュールと、
    前記第二紫外光源の起動中と比べ、前記第一紫外光源の起動中に比較的高い流量の酸素のガスが流れるような、酸素を含むガス混合物に前記半導体基板を晒すように構成されたガス供給システムと、
    前記湿式処理モジュールと前記光モジュールとの間で前記半導体基板を移送する半導体移送機構とを、有する、半導体基板洗浄システム。
  20. 前記第一波長は、185ナノメートルと240ナノメートルとの間にある波長を有し、前記第二波長は、240ナノメートルと270ナノメートルとの間にある波長を有する、請求項19に記載のシステム。
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