JP6302430B2 - ボール配列用マスクの製造方法 - Google Patents
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Description
突起以外の一次メッキ層を取り除き、SUS母材上に一次メッキ層による突起を残す工程と、SUS母材上の突起間に複数の開口部形成用のレジスト層を形成する工程と、マスク本体が指定の厚さとなるようにSUS母材上及び突起上にメッキすることにより、二次メッキ層を形成する工程と、二次メッキ層の形成が終わったら、複数の開口部形成用のレジスト層を除去する工程と、SUS母材から一次メッキ層及び二次メッキ層からなる突起とマスク本体のメッキ層を剥離する工程とを備えたものである。
この発明の実施例1におけるボール配列用マスクの製造方法を図1により説明する。
先ず、SUS母材1上にレジストをラミネートし、所要の露光、現像処理を行い、SUS母材1上に突起形成用のレジスト層2を部分的に形成する(図1(a)参照)。この突起形成用のレジスト層2は、例えば円柱状等であるが、多角形状等でも良く円柱状に限ることはない。次に、例えば円柱状の突起3aが所定の高さ(厚さ)となるようにSUS母材1上の全体にメッキすることにより、一次メッキ層3を形成する(図1(b)参照)。そして、一次メッキ層3の形成が終わったら、突起形成用のレジスト層2を除去する(図1(c)参照)。次に、円柱状の突起3a以外の一次メッキ層3を全て取り除き、SUS母材1上に一次メッキ層3による円柱状の突起3aのみを残す(図1(d)参照)。すなわち、ある程度の作業を習得している者であれば特に高度な技術力を必要としなくても、円柱状の突起3aを作製することができる。そして、SUS母材1上に開口部形成用のレジスト4を貼り(図1(e)参照)、所要の露光、現像処理を行い、SUS母材1上の円柱状の突起3a間に複数の開口部形成用のレジスト層4aを形成する(図1(f)参照)。次に、マスク本体が指定の厚さとなるようにSUS母材1上及び円柱状の突起3a上にメッキすることにより、二次メッキ層5を形成する(図1(g)参照)。すなわち、ある程度の作業を習得している者であれば特に高度な技術力を必要としなくても、円柱状の突起3aを作製することができ、かつその後に、高度な技術力を必要としないマスク本体を作製することがこの発明の特徴である。そして、複数の開口部形成用のレジスト層4aを除去すると、円柱状の突起3a間に導電性ボールが挿通する複数の開口部5aが形成された二次メッキ層5となる(図1(h)参照)。最後に、SUS母材1から一次メッキ層3及び二次メッキ層5からなる円柱状の突起とマスク本体を剥離する(図1(i)参照)。以上により、この発明のボール配列用マスクが完成する。導電性ボールが挿通する複数の開口部5aが形成された部分がボール搭載領域である。完成したボール配列用マスクの円柱状の突起3aの先端部は、その周縁エッジ部が、図2に示すように、角張った形状ではなく、丸味を持ったR形状となる。その理由は、一次メッキ層の円柱状の突起3aの周囲に二次メッキ層5が成長するためと考えられる。したがって、マスク裏面の汚れや不純物をウエス等で拭き取る際、円柱状の突起の先端部の周縁エッジ部にウエス等が引っ掛かり、作業性が悪くなるという問題を解消することができる。また、ある程度の作業を習得している者であれば特に高度な技術力を必要としなくても、円柱状の突起3aを作製することができ、かつその後に、高度な技術力を必要としない配列用マスク本体を作製することにしているので、熟練技術を必要とせず、誰がやっても同じような形状の円柱状の突起を得ることができる。更に、円柱状の突起3aは強度的に強くなるので、マスク本体から脱落するようなことがない。
上記実施例1では、SUS母材1上に、中空円柱状の突起形成用のレジスト層2を部分的に形成することにより、円柱状の突起3aを形成しているが、円柱状の代わりに、例えば細長矩形枠状の突起形成用のレジスト層を連続的に形成することにより、連続した突条を形成しても良いし、細長矩形枠状の突起形成用のレジスト層を間欠的に形成することにより、突条を間欠的に形成しても良い。これにより、完成したボール配列用マスクの突条の先端部は、その周縁エッジ部が、角張った形状ではなく、丸味を持ったR形状となる。
この発明と比較するために、従来のボール配列用マスクの製造方法を図3により説明する。
先ず、SUS母材1上に開口部形成用のレジストを貼り、所要の露光、現像処理を行い、SUS母材1上に複数の開口部形成用のレジスト層6aを形成する(図3(a)参照)。次に、マスク本体が指定の厚さとなるようにSUS母材上にメッキすることにより、マスク本体の一次メッキ層7を形成する(図3(b)参照)。すなわち、先ず高度な技術を必要としないマスク本体を作製していることが特徴である。そして、マスク本体の一次メッキ層7の上に突起形成用のレジスト8を貼る(図3(c)参照)。次に、所要の露光、現像処理を行い、突起形成用のレジスト層8に円柱状の突起形成用開口部8aを形成する(図3(d)参照)。円柱状の突起9aが所定の高さ(厚さ)となるようにマスク本体の一次メッキ層7上にメッキすることにより、円柱状の突起9aを二次メッキにより形成する(図3(e)参照)。この工程では、メッキが異常析出するので、特殊な工法が必要となる。そして、突起形成用のレジスト層8から上に飛び出している円柱状の突起9aの先端を削り取る(図3(f)参照)。この工程での研磨は、高度な技術を必要とする作業となる。すなわち、高度な技術を必要としないマスク本体を作製した後に、高さ調整に高度な技術力を必要とする円柱状の突起9aを作製していることが従来方法の特徴である。次に、複数の開口部形成用のレジスト層6a及び突起形成用のレジスト層8を除去する(図3(g)参照)。最後に、SUS母材1からマスク本体の一次メッキ層7及び円柱状の突起9aの二次メッキ層を剥離する(図3(h)参照)。以上により、従来のボール配列用マスクが完成するが、完成した従来のボール配列用マスクの円柱状の突起9aの先端部の周縁エッジ部は、図4に示すように、角張った形状であるので、マスク裏面の汚れや不純物をウエス等で拭き取る際、円柱状の突起9aの先端部の周縁エッジ部にウエス等が引っ掛かり、作業性が悪くなるという課題がある。また、高度な技術力を必要としないマスク本体を作製した後に、高さ調整に高度な技術力を必要とする円柱状の突起9aを作製しているので、熟練技術が必要であり、作業時間が掛かり過ぎるという課題があった。更に、円柱状突起9aがマスク本体から脱落し易いという課題があった。
この発明の実施例3におけるボール配列用マスクの製造方法を図5により説明する。
先ず、SUS母材1上にレジストをラミネートし、所要の露光、現像処理を行い、SUS母材1上に突起形成用のレジスト層2及び非搭載領域を形成するレジスト層22を形成する(図5(a)参照)。この突起形成用のレジスト層2は、例えば中空円柱状等であるが、円柱状に限ることはない。また非搭載領域を形成するレジスト層22は、例えば矩形枠状である。次に、例えば円柱状の突起3a及び矩形状の非搭載領域33が所定の高さ(厚さ)となるようにSUS母材1上の全体にメッキすることにより、一次メッキ層3を形成する(図5(b)参照)。そして、一次メッキ層3の形成が終わったら、突起形成用のレジスト層2及び非搭載領域を形成するレジスト層22を除去する(図5(c)参照)。次に、円柱状の突起3a及び矩形状の非搭載領域33以外の一次メッキ層3を全て取り除き、SUS母材1上に一次メッキ層3による円柱状の突起3a及び矩形状の非搭載領域33を残す(図5(d)参照)。すなわち、ある程度の作業を習得している者であれば特に高度な技術力を必要としなくても、円柱状の突起3a及び矩形状の非搭載領域33を作製することができる。そして、SUS母材1上に開口部形成用のレジスト4を貼り(図5(e)参照)、所要の露光、現像処理を行い、SUS母材1上の円柱状の突起3aと矩形状の非搭載領域33との間及び矩形状の非搭載領域33間に複数の開口部形成用のレジスト層4aを形成する(図5(f)参照)。次に、マスク本体が指定の厚さとなるようにSUS母材1上、円柱状の突起3a上及び矩形状の非搭載領域33上にメッキすることにより、二次メッキ層5を形成する(図5(g)参照)。すなわち、ある程度の作業を習得している者であれば特に高度な技術力を必要としなくても、円柱状の突起3a及び矩形状の非搭載領域33を作製することができ、かつその後に、高度な技術力を必要としないマスク本体を作製することがこの発明の特徴である。そして、複数の開口部形成用のレジスト層4aを除去すると、円柱状の突起3aと矩形状の非搭載領域33との間及び矩形状の非搭載領域33間に導電性ボールが挿通する複数の開口部5aが形成された二次メッキ層5となる(図5(h)参照)。最後に、SUS母材1から一次メッキ層3及び二次メッキ層5からなる円柱状の突起と矩形状の非搭載領域33とマスク本体を剥離する(図5(i)参照)。導電性ボールが挿通する複数の開口部5aが形成された部分がボール搭載領域である。以上により、この発明のボール配列用マスクが完成する。完成したボール配列用マスクの円柱状の突起3aの先端部は、その周縁エッジ部が、図2に示すように、角張った形状ではなく、丸味を持ったR形状となる。その理由は、一次メッキ層の円柱状の突起3aの周囲に二次メッキ層5が成長するためと考えられる。したがって、マスク裏面の汚れや不純物をウエス等で拭き取る際、円柱状の突起の先端部の周縁エッジ部にウエス等が引っ掛かり、作業性が悪くなるという問題を解消することができる。また、矩形状の非搭載領域33の周縁エッジ部も丸味を持ったR形状となる。また、ある程度の作業を習得している者であれば特に高度な技術力を必要としなくても、円柱状の突起3a及び非搭載領域33を作製することができ、かつその後に、高度な技術力を必要としない配列用マスク本体を作製することにしているので、熟練技術を必要とせず、誰がやっても同じような形状の円柱状の突起及び非搭載領域33を得ることができる。更に、円柱状の突起3aは強度的に強くなるので、マスク本体から脱落するようなことがない。また、非搭載領域33の強度も強くなる。
上記実施例3では、ボール配列用マスクの製造方法について説明したが、ボール配列用マスクに限らず、それ以外の印刷用マスクにも適用することができる。すなわち、印刷用マスクにあっては、導電性ボールが挿通する複数の開口部5aが形成されたボール搭載領域は印刷パターンが形成された印刷パターン領域となり、非搭載領域は印刷パターンが形成されていない非パターン領域となるものである。この印刷用マスクの場合は、円柱状の突起3aを作製しなくても良い。
2 突起形成用のレジスト層
3 一次メッキ層
3a 円柱状の突起
4 開口部形成用のレジスト
4a 複数の開口部形成用のレジスト層
5 二次メッキ層(マスク本体)
6a 複数の開口部形成用のレジスト層
7 一次メッキ層(マスク本体)
8 突起形成用のレジスト
8a 円柱状の突起形成用開口部
9a 二次メッキ層(円柱状の突起)
22 非搭載領域を形成するレジスト層
33 矩形状の非搭載領域
Claims (3)
- メッキにより形成され、振り込まれた導電性ボールが挿通する複数の開口部が形成されたマスク本体と、メッキにより形成され、導電性ボールが振り込まれる側ではなく基板の電極と対向する側となる前記マスク本体裏面の前記開口部以外に部分的に突出された突起とを備え、前記突起の先端部は、その周縁エッジ部が丸味を持ったR形状に形成されており、布拭き取り時の引っ掛かりを防止するボール配列用マスクの製造方法であって、
SUS母材上に前記突起形成用のレジスト層を形成する工程と、
前記突起が所定の高さとなるようにSUS母材上にメッキすることにより、一次メッキ層を形成する工程と、
一次メッキ層の形成が終わったら、前記突起形成用のレジスト層を除去する工程と、
前記突起以外の一次メッキ層を取り除き、SUS母材上に一次メッキ層による突起を残す工程と、
前記SUS母材上の前記突起間に複数の開口部形成用のレジスト層を形成する工程と、
前記マスク本体が指定の厚さとなるようにSUS母材上及び前記突起上にメッキすることにより、二次メッキ層を形成する工程と、
二次メッキ層の形成が終わったら、前記複数の開口部形成用のレジスト層を除去する工程と、
前記SUS母材から一次メッキ層及び二次メッキ層からなる突起とマスク本体のメッキ層を剥離する工程と、
を備えたことを特徴とするボール配列用マスクの製造方法。 - メッキにより形成され、振り込まれた導電性ボールが挿通する複数の開口部が形成されたマスク本体と、メッキにより形成され、導電性ボールが振り込まれる側ではなく基板の電極と対向する側となる前記マスク本体裏面の前記開口部以外に部分的に突出された突起とを備え、前記突起は、一次メッキ層により形成された内部突起と、この内部突起の表面に二次メッキ層により形成され、基板の電極と対向する側となる外部突起とからなり、前記マスク本体は、二次メッキ層により前記外部突起と一体的に形成されており、前記外部突起は、その周縁エッジ部が丸味を持ったR形状に形成されるボール配列用マスクの製造方法であって、
SUS母材上に前記突起形成用のレジスト層を形成する工程と、
前記突起が所定の高さとなるようにSUS母材上にメッキすることにより、一次メッキ層による内部突起を形成する工程と、
一次メッキ層の形成が終わったら、前記突起形成用のレジスト層を除去する工程と、
前記内部突起以外の一次メッキ層を取り除き、SUS母材上に一次メッキ層による内部突起を残す工程と、
前記SUS母材上の前記内部突起間に複数の開口部形成用のレジスト層を形成する工程と、
前記マスク本体が指定の厚さとなるようにSUS母材上及び前記内部突起上にメッキすることにより、二次メッキ層による外部突起及びマスク本体を形成する工程と、
二次メッキ層の形成が終わったら、前記複数の開口部形成用のレジスト層を除去する工程と、
前記SUS母材から一次メッキ層からなる内部突起及び二次メッキ層からなる外部突起とマスク本体のメッキ層を剥離する工程と、
を備えたことを特徴とするボール配列用マスクの製造方法。 - メッキにより形成され、振り込まれた導電性ボールが挿通する複数の開口部が形成されたボール搭載領域及びボール搭載領域間に形成された非搭載領域を有するマスク本体と、メッキにより形成され、導電性ボールが振り込まれる側ではなく基板の電極と対向する側となる前記マスク本体裏面の前記開口部以外に部分的に突出された突起とを備え、前記突起は、一次メッキ層により形成された内部突起と、この内部突起の表面に二次メッキ層により形成され、基板の電極と対向する側となる外部突起とからなり、前記非搭載領域は、一次メッキ層により形成された内部非搭載領域と、この内部非搭載領域の表面に二次メッキ層により形成され、基板の電極と対向する側となる外部非搭載領域とからなり、前記マスク本体は、二次メッキ層により前記外部突起及び外部非搭載領域と一体的に形成されており、前記外部突起は、その周縁エッジ部が丸味を持ったR形状に形成され、前記外部非搭載領域は、その周縁エッジ部が丸味を持ったR形状に形成されるボール配列用マスクの製造方法であって、
SUS母材上に前記突起形成用のレジスト層及び前記非搭載領域を形成するレジスト層を形成する工程と、
前記突起及び非搭載領域が所定の高さとなるようにSUS母材上にメッキすることにより、一次メッキ層による内部突起及び内部非搭載領域を形成する工程と、
一次メッキ層の形成が終わったら、前記突起形成用のレジスト層及び非搭載領域を形成するレジスト層を除去する工程と、
前記内部突起及び内部非搭載領域以外の一次メッキ層を取り除き、SUS母材上に一次メッキ層による内部突起及び内部非搭載領域を残す工程と、
前記SUS母材上の前記内部突起と内部非搭載領域との間及び内部非搭載領域間に複数の開口部形成用のレジスト層を形成する工程と、
前記マスク本体が指定の厚さとなるようにSUS母材上、前記内部突起上及び内部非搭載領域上にメッキすることにより、二次メッキ層による外部突起と外部非搭載領域及びマスク本体を形成する工程と、
二次メッキ層の形成が終わったら、前記複数の開口部形成用のレジスト層を除去する工程と、
前記SUS母材から一次メッキ層からなる内部突起と内部非搭載領域及び二次メッキ層からなる外部突起と外部非搭載領域とマスク本体のメッキ層を剥離する工程と、
を備えたことを特徴とするボール配列用マスクの製造方法。
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