JP6299520B2 - 熱電変換モジュール及びその製造方法、センサモジュール及び情報処理システム - Google Patents

熱電変換モジュール及びその製造方法、センサモジュール及び情報処理システム Download PDF

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Description

本発明は、熱電変換モジュール及びその製造方法、センサモジュール及び情報処理システムに関する。
近年、センサーネットワーク構想とともに、新たな環境発電技術の取り組みが活発になっている。
環境発電技術は、時計においては1988年にキネティックと呼ばれる振動を利用した技術が実用化され、その後、温度差や太陽光を利用した技術も実用化されており、μWオーダの電力供給が果たされている。
さらに、欧米あるいは日本で、エレクトレット、電磁波などを利用した技術の開発が行われており、最近では、環境発電と無線技術とを組み合わせた新たなシステムの適用拡大も進められている。
特に、温度差を利用した熱電変換素子を用いる場合、熱電変換素子を吸熱側熱導体と放熱側熱導基板で挟み、熱電変換素子の周囲に断熱層を設けることで、特性を向上させることが行なわれている。
特開平9−61005号公報 特開平11−153367号公報 特開平11−186617号公報
ところで、熱電変換素子は、例えばセンサーネットワーク機器の電源として、様々な状況あるいは様々なシーンで適用できるように検討が進められている。また、独立した電源デバイスとして、様々なセンサーデバイスや無線デバイスに適用できるよう、どこにでも存在する温度差を利用した熱電変換素子を用いて、より小型に、より環境適応性を向上させることが検討されている。
例えば、図6に示すように、電子部品1が搭載されている基板2の開口部2Aに設けられた熱電変換素子3を基板2に電気的に接続し、熱電変換素子3を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材4及び放熱側伝熱部材5を設け、全体をモールド樹脂6で封止して、熱電変換モジュール7とすることを検討している。なお、ここでは、吸熱側伝熱部材4には例えば発熱部品などの熱源8が熱的に接続されている状態を示している。
しかしながら、電子部品1が搭載されている基板2の開口部2Aに熱電変換素子3を設ける場合、熱電変換素子3や吸熱側伝熱部材4の周囲には、電子部品1が搭載されているため、ここに断熱構造を形成して、特性を向上させるのが難しい。
例えば、断熱構造として、熱電変換素子3や吸熱側伝熱部材4の周囲に空間を形成すべく、図9に示すように、箱状の成形体9Aで熱電変換素子3や吸熱側伝熱部材4の周囲を覆った状態で、全体をモールド樹脂6で封止することが考えられる。
また、例えば、図10に示すように、断熱構造を形成すべく、熱電変換素子3や吸熱側伝熱部材4の周囲に発泡樹脂成形体9Bを設け、全体をモールド樹脂6で封止することも考えられる。
しかしながら、実際には、図11、図12に示すように、成形体9A、9Bが、基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって成形体9A、9Bと基板2との間に隙間ができてしまう。このような隙間が空いたままモールド樹脂6で封止すると、図13に示すように、この隙間からモールド樹脂6が入り込み、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲にモールド樹脂6が充填されてしまい、断熱構造としての空間がなくなってしまうため、特性を向上させるのが難しい。なお、図13では、図12の構成においてモールド樹脂6が入り込んだ状態を示しているが、図11の構成の場合も同様の課題がある。
そこで、電子部品が搭載されている基板の開口部に設けられた熱電変換素子を基板に電気的に接続し、熱電変換素子を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材を設け、全体をモールド樹脂で封止して、熱電変換モジュールとする場合に、熱電変換素子及び吸熱側伝熱部材の周囲に断熱構造を形成して、特性を向上させたい。
本熱電変換モジュールは、開口部を有し、電子部品が搭載されている基板と、基板の前記開口部に設けられ、基板に電気的に接続されている熱電変換素子と、熱電変換素子を挟んで上下両側に設けられた吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材と、吸熱側伝熱部材の周囲に設けられた樹脂成形体と、樹脂成形体が電子部品に当たることによって樹脂成形体と基板との間に形成される隙間を封止する樹脂封止材とによって形成され、熱電変換素子及び吸熱側伝熱部材の周囲を断熱する断熱構造と、基板、熱電変換素子、吸熱側伝熱部材、放熱側伝熱部材、樹脂成形体及び樹脂封止材の全体を封止するモールド樹脂とを備える。
本センサモジュールは、センサと、センサに電気的に接続された、上述の熱電変換モジュールとを備える。
本情報処理システムは、上述のセンサモジュールと、センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備える。
本熱電変換モジュールの製造方法は、開口部を有し、電子部品が搭載されている基板の開口部に熱電変換素子を設けるとともに、熱電変換素子を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材を設ける工程と、吸熱側伝熱部材の周囲に樹脂成形体を設けるとともに、樹脂成形体が電子部品に当たることによって樹脂成形体と基板との間に形成される隙間を樹脂封止材によって封止し、熱電変換素子及び吸熱側伝熱部材の周囲を断熱する断熱構造を形成する工程と、基板、熱電変換素子、吸熱側伝熱部材、放熱側伝熱部材、樹脂成形体及び樹脂封止材の全体をモールド樹脂で封止する工程とを備える。
したがって、本熱電変換モジュール及びその製造方法、センサモジュール及び情報処理システムによれば、電子部品が搭載されている基板の開口部に設けられた熱電変換素子を基板に電気的に接続し、熱電変換素子を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材を設け、全体をモールド樹脂で封止して、熱電変換モジュールとする場合に、熱電変換素子及び吸熱側伝熱部材の周囲に断熱構造を形成して、特性を向上させることができるという利点がある。
第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの構成を示す模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの構成を示す模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの構成を示す模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの構成を示す模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの構成を示す模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成を示す模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成において空気層を設けた場合の構成を示す模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成において空気層を設けた場合の効果をシミュレーションした結果を示す図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成において断熱構造を形成するための構成を説明するための模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成において断熱構造を形成するための構成を説明するための模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成において断熱構造を形成するための構成における課題を説明するための模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成において断熱構造を形成するための構成における課題を説明するための模式的断面図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの前提となる構成において断熱構造を形成するための構成を採用した場合の課題を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(C)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(C)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(H)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの製造方法を説明するための模式的断面図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュールの構成を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュールを用いた情報処理システムの構成を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第1適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第2適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第3適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第4適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第5適用例を示す模式図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる熱電変換モジュール及びその製造方法、センサモジュール及び情報処理システムについて説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態にかかる熱電変換モジュール及びその製造方法について、図1〜図16を参照しながら説明する。
本実施形態の熱電変換モジュールは、図1、図2に示すように、電子部品1が搭載されている基板2と、熱電変換素子3と、吸熱側伝熱部材4と、放熱側伝熱部材5と、樹脂成形体9と樹脂封止材10とによって形成される断熱構造11と、モールド樹脂6とを備える。
なお、熱電変換モジュール7を、熱電モジュール、電源モジュールともいう。また、熱電変換素子3を、熱電素子、熱電発電デバイスともいう。また、基板2を、回路基板又はプリント基板ともいう。また、電子部品1を、素子ともいう。
ここでは、基板2は、開口部2Aを有する。そして、この基板2の開口部2Aに、熱電変換素子3が設けられている。また、熱電変換素子3は、基板2に電気的に接続されている。また、吸熱側伝熱部材4及び放熱側伝熱部材5は、熱電変換素子3を挟んで上下両側に設けられている。ここでは、熱電変換素子3を基板2の開口部2Aに設け、上下方向から吸熱側伝熱部材4及び放熱側伝熱部材5で挟み込むことで、基板2に熱電変換素子3を搭載(実装)している。
ここで、熱電変換素子3は、例えば、配線を形成した2枚の基板間にp型熱電材料とn型熱電材料を交互に並べて接続した構造になっている。そして、基板間でのp型熱電材料及びn型熱電材料以外の熱伝導を抑えるために、p型熱電材料とn型熱電材料の間にはなにも充填されておらず、空隙のままになっている。
また、吸熱側伝熱部材4は、熱電変換素子3への吸熱を目的とした伝熱部品であって、熱電変換素子3に熱を伝える高温側の伝熱部品である。また、放熱側伝熱部材5は、熱電変換素子3からの放熱を目的とした伝熱部品であって、熱電変換素子3に熱を伝える低温側の伝熱部品である。これらの伝熱部材4、5は、例えば金属等の高熱伝導率の材料からなる。例えば、図3、図4に示すように、吸熱側伝熱部材4は、例えば発熱部品などの熱源8に熱的に接続される。また、放熱側伝熱部材5は、例えばヒートシンク12Aや放熱シートなどの放熱部材(放熱部品)12に熱的に接続されるのが好ましい。つまり、熱電変換モジュール7は、放熱側伝熱部材5に熱的に接続されている放熱部材12を備えるものとするのが好ましい。これにより、放熱性を高めることができる。なお、熱源8が発熱部品である場合、発熱部品8からの熱を放熱するために、発熱部品8に熱的に接続される放熱部材(放熱器)として、吸熱側伝熱部材4、放熱側伝熱部材5及び放熱部材12が設けられており、その間に熱電変換素子3が介装されていると見ることもできる。
また、断熱構造11は、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲を断熱する断熱構造であって、吸熱側伝熱部材4の周囲に設けられた樹脂成形体9と、樹脂成形体9が電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に形成される隙間を封止する樹脂封止材10とによって形成される。
ここで、樹脂成形体9は、固体樹脂成形体、即ち、樹脂の固体成形体であり、断熱構造11を形成するために用いられる。
ここでは、樹脂成形体9は、吸熱側伝熱部材4が設けられる開口部9Xを備える。つまり、樹脂成形体9は、吸熱側伝熱部材4が通される開口部(穴)9Xを備える。特に、この開口部9Xは、図5に示すように、壁面がテーパ状になっており、熱電変換素子3側の開口面積が小さくなっているのが好ましい。つまり、開口部9Xは、樹脂成形体9の表面側と裏面側で開口面積が異なっているのが好ましい。これについては、後述する。
この樹脂成形体9は、図1に示すような箱状樹脂成形体9Aであっても良いし、図2に示すような発泡樹脂成形体9Bであっても良い。なお、箱状樹脂成形体9Aを蓋状樹脂成形体ともいう。
ここで、図1に示すような箱状樹脂成形体9Aの場合、箱状樹脂成形体9Aで熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲を覆った状態で、全体をモールド樹脂6で封止することで、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間が形成され、断熱構造11が形成されることになる。この場合、吸熱側伝熱部材4を箱状樹脂成形体9Aの開口部9Xに通して、箱状樹脂成形体9Aを基板2の上方に被せることで、箱状樹脂成形体9Aで熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲が覆われ、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間が形成されて、断熱構造11が形成されることになる。
この箱状樹脂成形体9Aの材料としては、モールド時の熱によって熱変形の少ない材料であり、かつ、熱伝導率のなるべく小さい材料を用いるのが好ましい。また、モールド時の熱は、モールド樹脂6によって異なるが、例えば約180℃以上であることが多いため、耐熱性の高い樹脂材料が好ましい。但し、モールド後はすぐに冷却がはじまるため、最初の数秒間形状を保っていれば良く、耐熱性の高い樹脂材料でなくても、例えば厚い材料で形成するなど形状を工夫することによって対応することも可能である。
具体的には、箱状樹脂成形体9Aの材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、テフロン(登録商標)、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリウレタン等を用いれば良い。
また、図2に示すような発泡樹脂成形体9Bの場合、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に発泡樹脂成形体9Bを設け、全体をモールド樹脂6で封止することで、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に発泡樹脂成形体9Bが設けられ、かつ、空間が形成され、断熱構造が形成されることになる。この場合、吸熱側伝熱部材4を発泡樹脂成形体9Bの開口部9Xを通して、発泡樹脂成形体9Bを基板2の上方に被せることで、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に発泡樹脂成形体9Bが設けられ、かつ、空間が形成されて、断熱構造が形成されることになる。
この発泡樹脂成形体9Bは、発泡性樹脂材料からなる樹脂成形体である。ここで、一般的な樹脂材料の熱伝導率は約0.1〜約0.3W/mKであるが、発泡性樹脂材料の熱伝導率はさらに低い。このため、発泡性樹脂材料自体も断熱構造として機能することになる。
この発泡性樹脂材料としては、モールド時の熱によって熱変形の少ない材料であり、かつ、モールド時の圧力でつぶれない材料、即ち、一定以上の圧縮強度を有する材料、例えば5%圧縮強度>1N/cmである材料であることが好ましい。
具体的には、発泡性樹脂材料としては、フェノールフォーム、メラミンフォーム、ウレタンフォーム、エポキシフォーム、ポリイミドフォーム、ポリエチレンフォーム等を用いれば良い。
樹脂封止材10は、断熱構造11を形成するための樹脂成形体9が基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に隙間が形成されてしまった場合に、この隙間を封止するために用いられるものである。この場合、樹脂成形体9の外周部に沿った樹脂成形体9と基板2との間の隙間は、樹脂封止材10又は電子部品1によって封止されることになる。この樹脂封止材10は、樹脂成形体9を基板2に接着する機能を有するものとするのが好ましい。つまり、樹脂封止材10は、樹脂成形体9に接着し、また、基板2に接着するものであることが好ましい。
ここでは、樹脂封止材10は、断熱構造11を形成するいずれかの過程で液状になる樹脂材料からなる。
ここで、樹脂封止材10は、硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなることが好ましい。また、樹脂封止材10は、液状樹脂で塗布後に硬化するもの(硬化性樹脂;塗布後に加熱することによって硬化する熱硬化性樹脂を含む)、あるいは、固体樹脂であるが、加熱等で軟化するもの(熱可塑性樹脂)を用いるのが好ましい。
ここで、液状樹脂で塗布後に硬化するものとしては、例えばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの様々な樹脂を用いることができる。この液状樹脂で塗布後に硬化するものとしては、基板2や樹脂成形体9の材料との接着性を有し、塗布された樹脂の高さが、断熱構造11を形成する樹脂成形体9が接触する、基板2上に搭載された電子部品1の高さ以上となる粘度を有するものを用いるのが好ましい。
また、固体樹脂であるが、加熱等で軟化するものとしては、例えばエチレン酢酸ビニル、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂などの様々な熱可塑性樹脂を用いることができる。この固体樹脂であるが、加熱等で軟化するものとしては、基板2や樹脂成形体9の材料との接着性を有するものを用いるのが好ましい。つまり、基板2や樹脂成形体9の材料との接着性に応じて樹脂封止材10に用いる熱可塑性樹脂を選択すれば良い。
なお、樹脂成形体9を構成する樹脂材料と樹脂封止材10を構成する樹脂材料とは、異なる材料であることが好ましい。つまり、少なくとも2種類の樹脂材料を用いて断熱構造11を形成するのが好ましい。
そして、基板2、熱電変換素子3、吸熱側伝熱部材4、放熱側伝熱部材5、樹脂成形体9及び樹脂封止材10の全体がモールド樹脂6で封止(モールド)されて、一体化されている。
ここで、モールド樹脂6としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂などが用いられる。なお、モールド時の樹脂の温度は、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂で約200〜約250℃、ウレタン樹脂で約180℃である。ここでは、このようにしてモールド樹脂6で一体化された熱電変換モジュール7の表面に、吸熱側伝熱部材4の表面及び放熱側伝熱部材5の表面を露出させている。
なお、後述するように、例えばダミー成形体13を用いて熱電変換モジュール7を製造する場合[図16(A)〜図16(H)参照]などには、熱電変換モジュール7は、樹脂成形体9と樹脂封止材10とを係合する係合部14[図16(G)参照]を備えるものとなるのが好ましい。例えば、係合部14は、樹脂成形体9に設けられた開口部14Aと、この開口部14Aに係合しうるように樹脂封止材10に設けられた突起部14Bとによって構成すれば良い[図16(G)参照]。なお、係合部は、樹脂成形体に設けられた突起部と、この突起部に係合しうるように樹脂封止材に設けられた開口部とによって構成しても良い。
ところで、上述のように構成しているのは、以下の理由による。
まず、上述したように、熱電変換素子3は、配線を形成した2枚の基板間にp型熱電材料とn型熱電材料を交互に並べて接続した構造になっており、p型熱電材料とn型熱電材料の間にはなにも充填されておらず、空隙のままになっているため、素子の機械的強度は非常に弱く、扱いづらい。
このため、図6に示すように、熱電変換素子3を、各種電子部品1を搭載した基板2の開口部2Aに設け、上下方向から吸熱側及び放熱側伝熱部材4、5で挟み込み、全体をモールド樹脂6で封止して、熱電変換モジュール7とすることが考えられる。なお、ここでは、吸熱側伝熱部材4には例えば発熱部品などの熱源8が熱的に接続されている状態を示している。
さらに、図7に示すように、モールド樹脂6を介して放熱側へ熱が伝わりにくくすべく、断熱構造11として、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間(空気層;空隙)を形成することも考えられる。
これらの構造のものに対して伝熱シミュレーションを行なったところ、図8に示すように、空気層を設けていない図6に示す構造のものに対し、空気層を設けている図7に示す構造の方が、熱電変換素子3(熱電変換モジュール7)の特性(発電特性;ここでは開放電圧)が約10%程度向上することが分かった。
ここで、断熱構造11として、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間を形成する方法としては、図9に示すように、箱状の成形体9Aで熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲を覆った状態で、全体をモールド樹脂6で封止することが考えられる。
また、発泡樹脂は熱伝導率が約0.02〜約0.05W/mK程度であり、空気と同等程度であるため、発泡樹脂を設けることで断熱効果を得ることができる。つまり、発泡樹脂は断熱材として機能する。
このため、例えば、図10に示すように、断熱構造を形成すべく、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に発泡樹脂成形体9B(固形の発泡樹脂)を設け、全体をモールド樹脂6で封止することも考えられる。
しかしながら、実際には、図11、図12に示すように、成形体9A、9Bが、基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって成形体9A、9Bと基板2との間に隙間ができてしまう。
例えば、成形体9A、9Bを被せた場合に、成形体9A、9Bが基板2に搭載されている電子部品1に当たると、成形体9A、9Bと基板2との間に、その電子部品1の高さに相当する隙間ができてしまうことになる。この場合、最も高さの高い電子部品1に成形体9A、9Bが当たることになるため、最も高さの高い電子部品1が設けられている領域では、その電子部品1の周囲の成形体9A、9Bと基板2との間に隙間ができることになるが、それよりも高さが低い電子部品1が設けられている領域では、その電子部品1の周囲の成形体9A、9Bと基板2との間に隙間ができるだけでなく、電子部品1の上方、即ち、電子部品1と成形体9A、9Bとの間にも隙間ができることになる。特に、モジュール7の小型化を図る場合、各種電子部品1が基板2上に密に配置されることになるため、成形体9A、9Bが、基板2に搭載されている電子部品1に当たって隙間ができてしまうのを回避するは難しい。
このような隙間が空いたままモールド樹脂6で封止すると、図13に示すように、この隙間からモールド樹脂6が入り込み、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲にモールド樹脂6が充填されてしまい、断熱構造11としての空間がなくなってしまうため、特性を向上させるのが難しい。なお、図13では、図12の構成においてモールド樹脂6が入り込んだ状態を示しているが、図11の構成の場合も同様の課題がある。例えば、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲、さらには、熱電変換素子3を構成するp型熱電材料とn型熱電材料の間にまでモールド樹脂6が充填されてしまうと、熱電材料周辺の熱伝導率が空気の約10倍程度になってしまうため、特性が約30%程度も低下してしまうことになる。
なお、基板2に搭載されている電子部品1の配置や形状等に合わせて、成形体9A、9Bを形成し、配置することも考えられるが、コストが高くなってしまうことになる。
このように、電子部品1が搭載されている基板2の開口部2Aに熱電変換素子3を設ける場合、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲には、電子部品1が搭載されているため、ここに断熱構造11を形成して、特性を向上させるのが難しい。
そこで、電子部品1が搭載されている基板2の開口部2Aに設けられた熱電変換素子3を基板2に電気的に接続し、熱電変換素子3を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材4及び放熱側伝熱部材5を設け、全体をモールド樹脂6で封止して、熱電変換モジュール7とする場合に、熱電変換素子3や吸熱側伝熱部材4の周囲に断熱構造11を形成して、特性を向上させるべく、上述のように構成している。
次に、本実施形態にかかる熱電変換モジュールの製造方法について、図14〜図16を参照しながら説明する。
なお、図14〜図16では、図2の構成、即ち、発泡樹脂成形体9Bを備える熱電変換モジュール7の製造方法を示しているが、図1の構成、即ち、箱状樹脂成形体9Aを備える熱電変換モジュール7の製造方法も同様である。また、樹脂成形体9の開口部9Xの壁面がテーパ状になっているものを例示しているが、テーパ状になっていないものでも同様である。
まず、図14(A)、図15(A)、図16(A)に示すように、電子部品1が搭載されている基板2の開口部2Aに熱電変換素子3を設けるとともに、熱電変換素子3を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材4及び放熱側伝熱部材5を設ける。
次に、図14(A)、(B)、図15(A)、(B)、図16(A)〜(G)に示すように、吸熱側伝熱部材4の周囲に樹脂成形体9を設けるとともに、樹脂成形体9が電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に形成される隙間を樹脂封止材10によって封止し、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲を断熱する断熱構造11を形成する。
そして、図14(C)、図15(C)、図16(H)に示すように、基板2、熱電変換素子3、吸熱側伝熱部材4、放熱側伝熱部材5、樹脂成形体9及び樹脂封止材10の全体をモールド樹脂6で封止する。
このようにして、熱電変換モジュール7を製造することができる。
ここで、上述の断熱構造11を形成する工程において、図14(A)、(B)に示すように、樹脂成形体9を設けた後に、隙間を樹脂封止材10によって封止して、断熱構造11を形成するようにすれば良い。
例えば、樹脂封止材10として液状樹脂で塗布後に硬化するものを用いる場合、この断熱構造11を形成する工程では、まず、図14(A)に示すように、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置する。そして、図14(B)に示すように、樹脂成形体9が基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に形成される隙間を、樹脂封止材10としての液状樹脂で埋め、これが硬化するか又は加熱硬化させることで、隙間を樹脂封止材10によって封止して、断熱構造11を形成するようにすれば良い。この場合、樹脂封止材10としての液状樹脂は、樹脂成形体9の外周部に沿って樹脂成形体9と基板2との間に埋め込まれ、これが硬化することで、樹脂成形体9の外周部に沿った樹脂成形体9と基板2との間の隙間が樹脂封止材10又は電子部品1によって埋められたものとなる。
また、上述の断熱構造11を形成する工程において、図15(A)、(B)に示すように、隙間が封止されるように樹脂封止材10を設けた後に、樹脂成形体9を設け、樹脂封止材10を硬化又は軟化させて、断熱構造11を形成するようにしても良い。
例えば、樹脂封止材10として液状樹脂で塗布後に硬化するものを用いる場合、この断熱構造11を形成する工程では、まず、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置した場合[図15(B)参照]に、樹脂成形体9が基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に形成される隙間が封止されるように、図15(A)に示すように、電子部品1が搭載されている基板2上に、樹脂封止材10としての液状樹脂を塗布する。つまり、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置した場合[図15(B)参照]に、樹脂成形体9が当たって接触する電子部品1の高さ以上の高さになるように、電子部品1が搭載されている基板2上に、樹脂封止材10としての液状樹脂を塗布する。この場合、樹脂封止材10としての液状樹脂は、樹脂成形体9を設置した場合にその外周部に沿うように、電子部品1が搭載されている基板2上の少なくとも一部に塗布されることになる。そして、図15(B)に示すように、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置する。その後、樹脂封止材10としての液状樹脂が硬化するか又は加熱硬化させることで、樹脂成形体9と樹脂封止材10とを接着して、断熱構造11を形成するようにすれば良い。この場合、樹脂成形体9の外周部に沿った樹脂成形体9と基板2との間の隙間が樹脂封止材10又は電子部品1によって埋められたものとなる。
また、例えば、樹脂封止材10として、固体樹脂であるが、加熱等で軟化するもの、即ち、熱可塑性樹脂を用いる場合、上述の断熱構造11を形成する工程では、まず、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置した場合[図15(B)参照]に、樹脂成形体9が基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に形成される隙間が封止されるように、図15(A)に示すように、電子部品1が搭載されている基板2上に、樹脂封止材10としての熱可塑性樹脂を設置する。この場合、樹脂封止材10としての熱可塑性樹脂は、樹脂成形体9を設置した場合にその外周部に沿うように、電子部品1が搭載されている基板2上の少なくとも一部に設置されることになる。そして、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置する。その後、樹脂封止材10としての熱可塑性樹脂を軟化させ、例えば軟化点以上の温度で加熱することによって熱可塑性樹脂を軟化させ、樹脂封止材10に対して樹脂成形体9を加圧することで、樹脂成形体9と樹脂封止材10とを接着(圧着)して、断熱構造11を形成するようにすれば良い。この場合、樹脂成形体9の外周部に沿った樹脂成形体9と基板2との間の隙間が樹脂封止材10又は電子部品1によって埋められたものとなる。
ところで、樹脂封止材10として液状樹脂で塗布後に硬化するものを用いる場合であって、液状樹脂が加熱によって硬化するタイプのものであり、樹脂成形体9が硬化時の温度(加熱温度)に対して耐熱性がない場合、あるいは、樹脂封止材10として、固体樹脂であるが、加熱等で軟化するもの、即ち、熱可塑性樹脂を用いる場合であって、樹脂成形体9が熱可塑性樹脂の軟化する温度(加熱温度)に対して耐熱性がない場合などは、以下のような方法を用いれば良い。
つまり、上述の断熱構造11を形成する工程において、図16(A)〜図16(G)に示すように、吸熱側伝熱部材4の周囲にダミー成形体13を設け、ダミー成形体13が電子部品1に当たることによってダミー成形体13と基板2との間に形成される隙間を樹脂封止材10によって封止した後、ダミー成形体13に代えて樹脂成形体9を設けて、断熱構造11を形成するようにすれば良い。また、上述の断熱構造11を形成する工程において、隙間が封止されるように樹脂封止材10を設け、吸熱側伝熱部材4の周囲にダミー成形体13を設け、樹脂封止材10を硬化又は軟化させた後、ダミー成形体13に代えて樹脂成形体9を設けて、断熱構造11を形成するようにしても良い。
例えば、ダミー成形体13としては、断熱構造11を形成する樹脂成形体9と同形状の成形体(但し開口部の壁面のテーパ形状は設けなくても良い)で、かつ、樹脂封止材10の加熱温度(液状樹脂の硬化時の温度又は熱可塑性樹脂の軟化する温度)に対して耐熱性を有し、かつ、樹脂封止材10と接着しない、例えばテフロン(登録商標)などの材料からなるものを用いれば良い。
そして、例えば、樹脂封止材10として液状樹脂で塗布後に硬化するものを用いる場合、この断熱構造11を形成する工程では、まず、図16(A)に示すように、ダミー成形体13の開口部13Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方にダミー成形体13を設置する。そして、ダミー成形体13が基板2に搭載されている電子部品1に当たることによってダミー成形体13と基板2との間に形成される隙間を、樹脂封止材10としての液状樹脂で埋め、これが硬化するか又は加熱硬化させることで、隙間を樹脂封止材10によって封止して、ダミー成形体13の形状を樹脂封止材10に転写した後、図16(D)、図16(F)に示すように、ダミー成形体13に代えて樹脂成形体9を設けて、断熱構造11を形成するようにすれば良い。
また、例えば、樹脂封止材10として液状樹脂で塗布後に硬化するものを用いる場合、この断熱構造11を形成する工程では、まず、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置した場合[図16(F)参照]に、樹脂成形体9が基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に形成される隙間が封止されるように、図16(A)に示すように、電子部品1が搭載されている基板2上に、樹脂封止材10としての液状樹脂を塗布する。そして、ダミー成形体13の開口部13Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方にダミー成形体13を設置する。その後、樹脂封止材10としての液状樹脂が硬化するか又は加熱硬化させて、ダミー成形体13の形状を樹脂封止材10に転写した後、図16(D)、図16(F)に示すように、ダミー成形体13に代えて樹脂成形体9を設けて、断熱構造11を形成するようにすれば良い。
また、例えば、樹脂封止材10として、固体樹脂であるが、加熱等で軟化するもの、即ち、熱可塑性樹脂を用いる場合、上述の断熱構造11を形成する工程では、まず、樹脂成形体9の開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方に樹脂成形体9を設置した場合[図16(F)参照]に、樹脂成形体9が基板2に搭載されている電子部品1に当たることによって樹脂成形体9と基板2との間に形成される隙間が封止されるように、図16(A)に示すように、電子部品1が搭載されている基板2上に、樹脂封止材10としての熱可塑性樹脂を設置する。そして、ダミー成形体13の開口部13Xに吸熱側伝熱部材4を通して、電子部品1が搭載されている基板2の上方にダミー成形体13を設置する。その後、樹脂封止材10としての熱可塑性樹脂を軟化させて、ダミー成形体13の形状を樹脂封止材10に転写した後、図16(D)、図16(F)に示すように、ダミー成形体13に代えて樹脂成形体9を設けて、断熱構造11を形成するようにすれば良い。
このように、ダミー成形体13を用いる場合、樹脂成形体9は樹脂封止材10に接着されないため、その後のモールド時に位置がずれるなどして隙間ができてしまうおそれがある。この場合、モールド時に樹脂成形体9が動かないように、図16(G)に示すように、樹脂成形体9と樹脂封止材10とを係合する係合部14を設けておくのが好ましい。例えば、図16(B)、図16(G)に示すように、ダミー成形体13及び樹脂成形体9にアンカーとなるような形状(くさび形状)の開口部13A、14Aを設けておき、図16(E)に示すように、樹脂封止材10にダミー成形体13のアンカーとなるような形状を転写してその反転形状の突起部14Bを形成し、樹脂成形体9を基板2の上方に設置する際に、図16(G)に示すように、樹脂封止材10に形成された反転形状の突起部14Bに、樹脂成形体9に形成されたアンカーとなるような形状の開口部14Aをはめ込んで、樹脂成形体9と樹脂封止材10とを係合させるようにすれば良い。なお、ダミー成形体13に設けられる開口部13Aの形状は、例えば図16(C)に示すような形状であっても良い。この場合、樹脂成形体9に設けられる開口部14Aの形状も同様の形状にすることになる。
ところで、断熱構造11を形成するための樹脂成形体9は、固体であるため、その開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して設置するときに通しやすくするために、吸熱側伝熱部材4との間にある程度の隙間を設ける場合がある。
この場合、吸熱側伝熱部材4と樹脂成形体9は接着されず、吸熱側伝熱部材4と熱電変換素子3が例えばグリースなどを介して熱的に接続されるのみとなるため、吸熱側伝熱部材4は不安定である。また、吸熱側伝熱部材4とモールド樹脂6の接着面積が小さくなると、熱電変換モジュール7から脱落するおそれもある。さらに、モールディング時にこの隙間からモールド樹脂6が侵入し、熱電変換素子3が設置されている箇所にモールド樹脂6が流れ込むおそれもある。
例えば、モールディング時にこの隙間からモールド樹脂6が侵入しないように、モールド樹脂6を粘度が比較的高いものとすることが考えられる。この場合、吸熱側伝熱部材4と樹脂成形体9の隙間が小さければモールド樹脂6は侵入しないが、吸熱側伝熱部材4は不安定なままである。一方、隙間が大きいと、この隙間からモールド樹脂6が侵入し、熱電変換素子3が設置されている箇所にモールド樹脂6が流れ込んでしまうことになる。
なお、この隙間を塞いだ後にモールドすることも考えられるが、手番が増加し、コスト増となる。
そこで、手番やコストを増やさず、吸熱側伝熱部材4を安定させ、脱落等のおそれをなくし、さらには、この隙間からモールド樹脂6が侵入しないようにするために、図16(F)に示すように、樹脂成形体9の吸熱側伝熱部材4が設けられる開口部9Xを、その壁面がテーパ状になっているものとし、熱電変換素子3側の開口面積が小さくなっているものとするのが好ましい。つまり、樹脂成形体9の吸熱側伝熱部材4と接する面にテーパを形成し、樹脂成形体9と吸熱側伝熱部材4との間の隙間が熱電変換素子3側で小さくなるようにするのが好ましい。この場合、樹脂成形体9の開口部9Xは、その開口面積が、熱電変換素子3が設置されている空間に面する側とその反対側とで異なることになる。特に、樹脂成形体9の開口部9Xは、その熱電変換素子3側における樹脂成形体9と吸熱側伝熱部材4との間の隙間が、モールド樹脂6が侵入できない程度の大きさになる一方、その反対側における樹脂成形体9と吸熱側伝熱部材4との間の隙間が、モールド樹脂6が容易に侵入できる程度の大きさになるように、熱電変換素子3側及びその反対側の開口面積の大きさが設定されていることが好ましい。これにより、図16(H)に示すように、樹脂成形体9と吸熱側伝熱部材4との間の隙間からモールド樹脂6が侵入し、熱電変換素子3が設置されている箇所にモールド樹脂6が流れ込んでしまうのを防止しながら、モールド樹脂6と吸熱側伝熱部材4との接着面積を増大させることができ、吸熱側伝熱部材4を容易に固定することが可能となる。
したがって、本実施形態にかかる熱電変換モジュール及びその製造方法によれば、電子部品1が搭載されている基板2の開口部2Aに設けられた熱電変換素子3を基板2に電気的に接続し、熱電変換素子3を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材4及び放熱側伝熱部材5を設け、全体をモールド樹脂6で封止して、熱電変換モジュール7とする場合に、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に断熱構造11を形成して、特性を向上させることができるという利点がある。
[実施例]
次に、本発明を更に具体的に説明するために実施例を挙げる。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
熱電変換素子3としてはYAMAHA社製GKB20を使用し、これをプリント基板2に実装した後、吸熱側伝熱部材4及び放熱側伝熱部材5を熱電変換素子3の両側にそれぞれグリースを介して熱的に接続した。ここでは、吸熱側伝熱部材4としては、材料をアルミニウムとし、直径φ約20mm、高さ約20mmのサイズを有する円柱状のものを用いた。また、放熱側伝熱部材5としては、材料をアルミニウムとし、約20mm×約20mm×約10mmのサイズを有する板状のものを用いた。
そして、断熱構造11を形成する樹脂成形体9としては、箱状に成形された固体のエポキシ樹脂からなる箱状樹脂成形体9Aを用い、その開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通してプリント基板2の上方に設置した。ここでは、箱状樹脂成形体9Aは、その壁の厚さを約2〜約3mm程度とし、約40mm×約40mm×約15mmのサイズを有するものとし、その中央部に吸熱側伝熱部材4が通される開口部9Xとして、壁面がテーパ状になっており、一方側の直径φが約20.1mm、反対側の直径φが約20.5mmになっている穴を有するものとした。そして、穴の直径が小さい方が熱電変換素子3側(モジュールの内側)になるように、箱状樹脂成形体9Aをその穴に吸熱側伝熱部材4を通してプリント基板2の上方に設置した。
このようにして箱状樹脂成形体9Aを設置したところ、箱状樹脂成形体9Aの下端は高さ約3mmの電子部品1に当たり、即ち、箱状樹脂成形体9Aの下端(設置面)と基板2の表面との間の距離が約3mmとなり、箱状樹脂成形体9Aの下端と基板2との間に隙間ができた。
このため、樹脂封止材10としてエポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)を用い、この隙間を液状のエポキシ樹脂(ダム材)で埋め、約150℃〜約180℃で約30分〜約1時間加熱して硬化させた。
その後、モールド樹脂6としてHenkel社製のポリアミド樹脂を用いてモールドして、熱電変換モジュール7を作製した。この場合、モールディング時の樹脂の温度は約200〜約250℃であったが、エポキシ樹脂からなる箱状樹脂成形体9Aに変形等は見られなかった。
このようにして作製した熱電変換モジュール7では、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲へのモールド樹脂6の侵入は観察されず、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間が形成されて断熱構造11を形成することができた。
そして、このようにして作製した熱電変換モジュール7では、断熱構造11を形成していないもの(例えば図6参照)と比較して、約10%以上の特性向上を確認することができた。
[実施例2]
実施例2では、実施例1の熱電変換モジュール7に対し、断熱構造11を形成する樹脂成形体9の材料、箱状樹脂成形体9Aの下端が当たった電子部品1の高さ、樹脂封止材10の材料が異なり、このほかは実施例1と同様である。
つまり、断熱構造11を形成する樹脂成形体9として、箱状に成形された固体のポリカーボネートからなる箱状樹脂成形体9Aを用いた。
また、箱状樹脂成形体9Aを設置したところ、箱状樹脂成形体9Aの下端は高さ約1mmの電子部品1に当たり、即ち、箱状樹脂成形体9Aの下端(設置面)と基板2の表面との間の距離が約1mmとなり、箱状樹脂成形体9Aの下端と基板2との間に隙間ができた。
このため、樹脂封止材10としてシリコーン樹脂を用い、この隙間を液状のシリコーン樹脂(2液型ポッティング材)で埋め、そのまま硬化した。
このようにして作製した熱電変換モジュール7では、ポリカーボネートからなる箱状樹脂成形体9Aに変形等は見られず、また、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲へのモールド樹脂6の侵入は観察されず、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間が形成されて断熱構造11を形成することができた。
そして、このようにして作製した熱電変換モジュール7では、断熱構造11を形成していないもの(例えば図6参照)と比較して、約10%以上の特性向上を確認することができた。
[実施例3]
実施例3では、実施例1の熱電変換モジュール7に対し、断熱構造11を形成する樹脂成形体9の材料、樹脂封止材10の材料が異なり、このほかは実施例1と同様である。
つまり、断熱構造11を形成する樹脂成形体9として、箱状に成形された固体のメラミン樹脂からなる箱状樹脂成形体9Aを用いた。
また、箱状樹脂成形体9Aを設置したところ、箱状樹脂成形体9Aの下端は高さ約3mmの電子部品1に当たった。つまり、箱状樹脂成形体9Aの下端(設置面)と基板2の表面との間の距離が約3mmとなり、箱状樹脂成形体9Aの下端と基板2との間に隙間ができた。
このため、樹脂封止材10としてポリオレフィン(熱可塑性樹脂)を用い、箱状樹脂成形体9Aと電子部品1が搭載された基板2との間に厚さ約3mmのポリオレフィンシートを置き、約90〜約100℃で加熱しながら箱状樹脂成形体9Aを加圧した。そして、ポリオレフィンシートが軟化して、隙間が埋まった段階で加熱を中止し、冷却した。
このようにして作製した熱電変換モジュール7では、メラミン樹脂からなる箱状樹脂成形体9Aに変形等は見られず、また、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲へのモールド樹脂6の侵入は観察されず、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間が形成されて断熱構造11を形成することができた。
そして、このようにして作製した熱電変換モジュール7では、断熱構造を形成していないもの(例えば図6参照)と比較して、約10%以上の特性向上を確認することができた。
[実施例4]
実施例4では、実施例1の熱電変換モジュール7に対し、熱電変換素子3、断熱構造11を形成する樹脂成形体9の形状及び材料、モールド樹脂6の材料が異なり、また、ダミー成形体13を用いた作製方法である点で異なり、このほかは実施例1と同様である。
つまり、熱電変換素子3としてはKELK社製KSML023を使用した。
また、断熱構造11を形成する樹脂成形体9として、ウレタンフォームからなる発泡樹脂成形体9Bを用いた。
また、発泡樹脂成形体9Bを設置したところ、発泡樹脂成形体9Bの下面は高さ約3mmの電子部品1に当たった。つまり、発泡樹脂成形体9Bの下面(設置面)と基板2の表面との間の距離が約3mmとなり、発泡樹脂成形体9Bの下面と基板2との間に隙間ができた。
このため、発泡樹脂成形体9Bと同形状でテフロン(登録商標)によって形成されたダミー成形体13を用い、樹脂封止材10としてエポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)を用いて、ダミー成形体13を、ダミー成形体13の開口部13Xに吸熱側伝熱部材4を通して、プリント基板1の上方に設置し、ダミー成形体13の下面と基板2との間にできた隙間を液状のエポキシ樹脂(ダム材)10で埋め、約150℃〜約180℃で約30分〜約1時間加熱して硬化させた。
そして、ダミー成形品13を外した後、発泡樹脂成形体9Bを、発泡樹脂成形体9Bの開口部9Xに吸熱側伝熱部材4を通して、プリント基板2の上方に設置した。
その後、モールド樹脂6としてHenkel社製のポリオレフィン樹脂を用いてモールドして、熱電変換モジュール7を作製した。この場合、モールディング時の樹脂の温度は約200〜約250℃であったが、ウレタンフォームからなる発泡樹脂成形体9Bに変形等は見られなかった。
ここでは、モールド時に発泡樹脂成形体9Bが動かないように、発泡樹脂成形体9Bと樹脂封止材10とを係合する係合部14を設けるために、ダミー成形体13及び発泡樹脂成形体9Bにアンカーとなるような形状(くさび形状)の開口部13A、14Aを設けておいた。そして、樹脂封止材10としての硬化後のエポキシ樹脂にダミー成形体13のアンカーとなるような形状が転写されてその反転形状の突起部14Bが形成され、発泡樹脂成形体9Bをプリント基板2の上方に設置する際に、樹脂封止材10としてのエポキシ樹脂に形成された反転形状の突起部14Bに、発泡樹脂成形体9Bに形成されたアンカーとなるような形状の開口部14Aをはめ込んで、発泡樹脂成形体9Bと樹脂封止材10とを係合させるようにした。
このようにして作製した熱電変換モジュール7では、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲へのモールド樹脂6の侵入は観察されず、熱電変換素子3及び吸熱側伝熱部材4の周囲に空間が形成されて断熱構造11を形成することができた。
そして、このようにして作製した熱電変換モジュール7では、断熱構造を形成していないもの(例えば図6参照)と比較して、約10%以上の特性向上を確認することができた。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムについて、図17〜図23を参照しながら説明する。
本実施形態にかかるセンサモジュールは、一体型モジュールであって、図17に示すように、この一体型モジュール160は、発電モジュール161と、蓄電モジュール162と、センサ163と、コントローラ164と、メモリ165と、通信回路166と、アンテナ167を備える。
発電モジュール161には、例えば、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール7が適用される。つまり、この発電モジュール161は、電子部品1が搭載されている基板2と、熱電変換素子3と、吸熱側伝熱部材4と、放熱側伝熱部材5と、樹脂成形体9と樹脂封止材10とによって形成される断熱構造11と、モールド樹脂6とを備える。このため、本センサモジュールは、少なくとも、センサ163と、センサ163に電気的に接続された、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール7とを備える。
蓄電モジュール162は、発電モジュール161に接続され、発電モジュール161で発生した電力を蓄える。蓄電モジュール162としては、電力を蓄える機能を持つものであれば良い。この蓄電モジュール162としては、例えば、全固体二次電池が省スペースで且つ安全性が高い点から好ましい。
発電モジュール161及び蓄電モジュール162は、電力供給部168を構成する。この電力供給部168を構成する発電モジュール161及び蓄電モジュール162の少なくとも一方からは、センサ163、コントローラ164、及び、通信回路166に電力が供給される。発電モジュール161によって安定した電力を供給できる場合には、蓄電モジュール162が省かれても良い。
センサ163には、例えば、温度、湿度、圧力、光、音、電磁波、加速度、振動、ガス、微粒子等を検出するセンサが適用可能である。さらに、センサ163には、例えば、赤外線を対象物に出射すると共に対象物から反射した光を受けることで対象物との距離を測定する測距センサ、対象物の重量を測定する重量センサ、及び、水位等のデータを検出する水位センサ等が適用可能である。
コントローラ164は、例えば、センサ163が検出した各種データを、通信回路166及びアンテナ167を介してサーバ175へ送信する。コントローラ164は、例えば、センサ163が検出した各種データと他のデータとに基づいた二次データをサーバ175へ送信しても良い。また、コントローラ164は、例えば、センサ163が検出した各種データを用いて所定の演算を行って二次データを算出し、この二次データをサーバ175へ送信しても良い。
メモリ165は、センサ163が検出した各種データや、算出された二次データをコントローラ164の命令により記憶する。記憶された情報は、コントローラ164の命令により読み出される。
通信回路166及びアンテナ167は、通信部169を構成する。通信部169は、コントローラ164と図示しないサーバ175との間でデータの送受信を行う。なお、図17に示される例では、アンテナ167を用いた無線通信が採用されるが、無線通信の代わりに、有線通信が採用されても良い。
上述の一体型モジュール160は、例えば、図18に示されるように、本実施形態にかかる情報処理システム170に適用される。
この情報処理システム170は、複数の一体型モジュール160と、サーバ175とを備える。つまり、本情報処理システム170は、上述の一体型モジュール(センサモジュール)160と、この一体型モジュール160によって得られたデータを処理するサーバ(コンピュータ)175とを備える。ここでは、情報処理システム170は、マンホール176から得られる情報を処理するシステムである。このため、複数の一体型モジュール160は、マンホール176に設置される。この複数のマンホール176に設置された複数の一体型モジュール160は、ネットワーク177を介してサーバ175と接続される。
なお、例えば、サーバ175を備えた車両を走行させ、この車両が各マンホール176に設置された一体型モジュール160に近接するたびに一体型モジュール160からサーバ175に近距離無線通信でデータが送信されるようになっていても良い。また、一体型モジュール160は、マンホール176の構造体であれば、どこに設置されても良い。
この一体型モジュール160は、センサ163の検出対象又はセンサ163の種類に応じて、マンホール176の構造体である蓋178やコンクリート管179などに固定される。一体型モジュール160に備えられた熱電変換素子は、マンホール176の構造体と熱的に接続され、マンホール176の構造体と外気又はマンホール176内部の温度との温度差により発電する。
以下、本実施形態にかかる情報処理システム170の具体的な適用例について説明する。
[第1適用例]
第1適用例では、図19に示すように、情報処理システム170は、マンホール176の構造体(蓋178やコンクリート管179)の劣化を把握するために利用される。
センサ163は、マンホール176内の温度、湿度、及び、マンホール176の構造体に作用する振動(加速度)等を検出し、センサ163で検出されたデータは、メモリ165に蓄積される。
道路上を走る測定用の車両180がマンホール176上を通過する際に、コントローラ164は、通信回路166及びアンテナ167を介してメモリ165に蓄積されたデータを送信する。測定用の車両180に設けられたサーバ175は、データを回収する。
サーバ175は、GPS(Global Positioning System)による車両180の位置情報と回収されたデータとを組み合わせて、車内モニタに映し出された地図上に、回収されたデータを表示させる。温度、湿度、振動等が表示された情報から各マンホール176におけるコンクリート管179の劣化の度合いを推定することが可能となる。
また、測定用の車両180の下部に、受信装置181に加え、マンホール176の蓋178の画像を取得するカメラ182を取り付け、マンホール176の蓋178(鉄部)の劣化を画像認識で判断することができるようにしても良い。この結果を元に、マンホール176の蓋178の交換時期を自治体に情報として販売するようにしても良い。ここで、データを回収する車両としては、特別な測定用の車両でなくとも、例えば自治体が運用するごみ収集車でも良い。ごみ収集車の底部に受信装置181やカメラ182を設置することで、回収費用をかけずに定期的にデータを回収することができる。
また、センサ163は、マンホール176内に発生したガスの濃度を検出するものであっても良い。マンホール176内に発生するガスとしては、例えば、硫化水素ガスがある。下水道183で発生する硫化水素ガスは、マンホール176の構造体を急激に劣化させることが知られている。硫化水素ガスの発生は、近隣住民の苦情要因でもある。センサ163として硫化水素ガスセンサを用いることで、マンホール176の構造体の劣化予測精度向上とともに、住民の苦情に迅速に対応できるようになる。
なお、第1適用例では、センサ163は、マンホール176内の温度、湿度、振動、及び、マンホール176内に発生したガスの濃度のうち少なくとも一つを検出できるものであれば良い。
また、マンホール176内では湿度が常に高く、下水道183(又は上水道)の水がマンホール176内にあふれる可能性もある。また、マンホール176内部はほぼ一定温度だが、例えば蓋178では夏は高温、冬は低温になるうえ、さまざまな金属を溶かす硫化水素ガスなどが発生することが知られている。このような過酷な環境にあって、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子を守り、かつ長期的な信頼性を保つことは重要である。この場合、一体型モジュール160を、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子が樹脂で封止されたものとして構成することで、長期的な信頼性を保つことが可能となる。
[第2適用例]
第2適用例では、図20に示すように、情報処理システム170は、マンホール176と接続される下水道183の流量を予測するために利用される。
センサ163には、例えば、水位計や流量計が用いられる。マンホール176に水位計や流量計であるセンサ163が設置されることで、きめ細かい下水道183の水位や流量の把握が可能となる。なお、図20において、センサ163は一体型モジュール160に組み込まれているが、例えば、センサ163の代わりに、外部のセンサの動作を制御するセンサ制御部を設けても良い。この場合、センサ制御部は、下水道の183に配置された水位計や流量計などの図示していないセンサを制御し、そのセンサが検出した情報を取得するようにすれば良い。また、そのセンサが検出した情報は無線でセンサ制御部に送信されるようにしても良い。
具体的には、下水道183の水位や流量は、1日に1回、あるいは1時間に1回、センサ163によって検出され、センサ163によって検出されたデータは、高速通信回線を通じてデータセンタ184のサーバ175に集められる。センサ163によって検出された下水道183の水位や流量のデータは、計測と同時に送信されるようにしても良いし、消費電力を低減するために、1日、あるいは1週間分を蓄積してから送信されるようにしても良い。なお、第1適用例と同様に、測定用の車両がデータを回収するようにしても良い。
通常、雨水は、下水道183に流れ込むため、下水道183の水位や流量の予測は、降雨データと強く連動する。このため、センサ163によって集められた下水道183の水位や流量のデータと、気象庁の降雨データとを組み合わせて解析することで、例えば、下水道183の水が流れ込む河川の氾濫予測、注意報・警報情報を提供することが可能となる。
下水道183の水位や流量のデータと、気象庁の降雨データとの解析結果から気象現象と下水道183の水位や流量との関係を確立することも可能となる。そして、気象庁の降雨データから各地における下水道183の水位や流量を予測して、この予測データを提供及び配信することに対して課金するようにしても良い。なお、住宅建築や居住状況、土地開発状況に応じて下水道183の水位や流量は年々変わるので、継続的なデータの更新が可能な本情報処理システム170は有用である。
また、第2適用例において、情報処理システム170は、局所的な集中豪雨などが発生した場合における下水道183の水位や流量の計測にも利用可能である。都市の局所的な集中豪雨の際には、下水道183の作業者の安全確保や下水道183の氾濫を防ぐため、分単位で下水道183の水位や流量の測定及び情報発信が必要になる。この場合には、相対的に標高の低い少数のマンホール176に設置された一体型モジュール160に限定してデータを収集するようにすれば良い。
水位を測定する一体型モジュール160の蓄電モジュール162には、前もって十分な蓄電を行っておくことが好ましい。コントローラ164は、通信回路166及び高速通信回線を通じて逐次データをサーバ175へ送信する。サーバ175は、受信したデータを作業者や氾濫近傍の居住者のスマートフォンやタブレットに警報を発させることができる。あるいは、特定のマンホール176上に測定用の車両が駐車して、近距離無線通信によって車両に設けたサーバにデータが回収されるようにしても良い。
[第3適用例]
第3適用例では、図21に示すように、情報処理システム170は、マンホール176のセキュリティ及び作業履歴に利用される。
センサ163は、マンホール176の蓋178の開閉を検出する。このセンサ163には、例えば、加速度センサや開閉スイッチが用いられる。このセンサ163は、マンホール176の蓋178の開閉を検出するために、マンホール176の蓋178に生ずる加速度、及び、マンホール176の蓋178の開閉状態のうち少なくとも一つを検出すれば良い。マンホール176の蓋178の開閉に応じてセンサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
この情報処理システム170によれば、下水道183等のセキュリティ対策(例えば、対爆弾テロなど)や、下水道183の清掃作業における作業履歴の確認を行うことができる。
[第4適用例]
第4適用例では、図22に示すように、情報処理システム170は、道路交通情報の取得に利用される。
センサ163は、マンホール176上を通過する車両185,186,187を検出する。このセンサ163には、例えば、加速度センサ、磁気センサ、マイクロフォン等が用いられる。センサ163からは、マンホール176上を通過する車両の数に応じた信号が得られる。センサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
この情報処理システム170によれば、現在の道路交通情報通信システムでは計測していないような細い道路や路地などでも渋滞情報を得ることができる。これにより、きめ細かい渋滞情報の提供が可能になる。
また、センサ163の検出値の強弱から、マンホール176上を通過する車両185,186,187の種類(例えば、小型車、普通車、トラック等)を検出するようにしても良い。この場合、センサ163の検出値と車両の種類とを関連付けたデータセットを予めメモリ165に記憶しておけば良い。そして、コントローラ164が、センサ163の検出値と上記データセットとから車の種類を判定し、この車の種類の情報をサーバ175へ送信するようにすれば良い。これにより、マンホール176上を通過する車両の種類を把握することが可能となる。
さらに、センサ163によって、マンホール176上を通過する車両185,186,187の個体識別情報が検出されても良い。例えば、センサ163として磁気センサが用いられた場合には、磁気センサの反応によって、車両の特徴が得られる可能性がある。つまり、例えば、車ごとに特徴的な磁気を発する媒体を車両に搭載することにより、個々の車両を識別できる。車種による都市の車の流れの違いを解析することで、特定の車両を特定の道路に誘導する計画立案など、都市道路のコントロールや都市評価につながる。
なお、第4適用例では、センサ163は、マンホール176上を通過する車両の数、種類、個体識別情報のうち少なくとも一つを検出できるものであれば良い。
[第5適用例]
第5適用例では、図23に示すように、情報処理システム170は、降雨量の測定に利用される。
センサ163には、例えば、気象予測用のXバンドレーダが用いられる。Xバンドレーダの電波は、例えば豪雨時に豪雨エリアの先に届かず、また、山など大きな物体を超えられない。また、現状のレーダでは、突然発生したり急発達したりする豪雨エリアの発見及び追跡が困難なことが多い。高精度予測には高時間空間分解能が必要とされる。
通常、Xバンドレーダの分解能は250mであるが、平均間隔が30mあまりのマンホール176にセンサ163が設置されることで、はるかにきめ細かい気象観測が可能になり、局所的な集中豪雨などの計測及び予測に役立つと考えられる。センサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
なお、上述の第1〜第5適用例では、専用のサーバ175が用いられていたが、汎用のコンピュータがサーバ175として利用されても良い。また、サーバ175として機能する汎用のコンピュータにコントローラ164やサーバ175が行った動作を実行させるプログラムがインストールされ実行されても良い。また、この場合に、プログラムは、記録媒体で供給されても良いし、ネットワークからダウンロードされても良い。
[その他]
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であり、適宜組み合わせることも可能である。
以下、上述の実施形態及び変形例に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
開口部を有し、電子部品が搭載されている基板と、
前記基板の前記開口部に設けられ、前記基板に電気的に接続されている熱電変換素子と、
前記熱電変換素子を挟んで上下両側に設けられた吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材と、
前記吸熱側伝熱部材の周囲に設けられた樹脂成形体と、前記樹脂成形体が前記電子部品に当たることによって前記樹脂成形体と前記基板との間に形成される隙間を封止する樹脂封止材とによって形成され、前記熱電変換素子及び前記吸熱側伝熱部材の周囲を断熱する断熱構造と、
前記基板、前記熱電変換素子、前記吸熱側伝熱部材、前記放熱側伝熱部材、前記樹脂成形体及び前記樹脂封止材の全体を封止するモールド樹脂とを備えることを特徴とする熱電変換モジュール。
(付記2)
前記樹脂成形体が、箱状樹脂成形体であることを特徴とする、付記1に記載の熱電変換モジュール。
(付記3)
前記樹脂成形体が、発泡樹脂成形体であることを特徴とする、付記1に記載の熱電変換モジュール。
(付記4)
前記樹脂封止材が、硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記5)
前記樹脂成形体が、前記吸熱側伝熱部材が設けられる開口部を備え、前記開口部は、壁面がテーパ状になっており、前記熱電変換素子側の開口面積が小さくなっていることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記6)
前記樹脂成形体と前記樹脂封止材とを係合する係合部を備えることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記7)
前記放熱側伝熱部材に熱的に接続されている放熱部材を備えることを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記8)
センサと、
前記センサに電気的に接続された、付記1〜7のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールとを備えることを特徴とするセンサモジュール。
(付記9)
付記8に記載のセンサモジュールと、
前記センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
(付記10)
開口部を有し、電子部品が搭載されている基板の前記開口部に熱電変換素子を設けるとともに、前記熱電変換素子を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材を設ける工程と、
前記吸熱側伝熱部材の周囲に樹脂成形体を設けるとともに、前記樹脂成形体が前記電子部品に当たることによって前記樹脂成形体と前記基板との間に形成される隙間を樹脂封止材によって封止し、前記熱電変換素子及び前記吸熱側伝熱部材の周囲を断熱する断熱構造を形成する工程と、
前記基板、前記熱電変換素子、前記吸熱側伝熱部材、前記放熱側伝熱部材、前記樹脂成形体及び前記樹脂封止材の全体をモールド樹脂で封止する工程とを備えることを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
(付記11)
前記断熱構造を形成する工程において、前記樹脂成形体を設けた後に、前記隙間を前記樹脂封止材によって封止して、前記断熱構造を形成することを特徴とする、付記10に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
(付記12)
前記断熱構造を形成する工程において、前記隙間が封止されるように前記樹脂封止材を設けた後に、前記樹脂成形体を設け、前記樹脂封止材を硬化又は軟化させて、前記断熱構造を形成することを特徴とする、付記10に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
(付記13)
前記断熱構造を形成する工程において、前記吸熱側伝熱部材の周囲にダミー成形体を設け、前記ダミー成形体が前記電子部品に当たることによって前記ダミー成形体と前記基板との間に形成される隙間を前記樹脂封止材によって封止した後、前記ダミー成形体に代えて前記樹脂成形体を設けて、前記断熱構造を形成することを特徴とする、付記10に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
(付記14)
前記断熱構造を形成する工程において、前記隙間が封止されるように前記樹脂封止材を設け、前記吸熱側伝熱部材の周囲にダミー成形体を設け、前記樹脂封止材を硬化又は軟化させた後、前記ダミー成形体に代えて前記樹脂成形体を設けて、前記断熱構造を形成することを特徴とする、付記10に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
(付記15)
前記樹脂成形体が、前記吸熱側伝熱部材が設けられる開口部を備え、前記開口部は、壁面がテーパ状になっており、前記熱電変換素子側の開口面積が小さくなっていることを特徴とする、付記10〜14のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
(付記16)
前記ダミー成形体に代えて前記樹脂成形体を設ける際に、前記樹脂成形体と前記樹脂封止材とを係合させることを特徴とする、付記13又は14に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
1 電子部品
2 基板
2A 開口部
3 熱電変換素子
4 吸熱側伝熱部材
5 放熱側伝熱部材
6 モールド樹脂
7 熱電変換モジュール
8 熱源
9 樹脂成形体
9X 開口部
9A 箱状樹脂成形体
9B 発泡樹脂成形体
10 樹脂封止材
11 断熱構造
12 放熱部材
12A ヒートシンク
13 ダミー成形体
13X 開口部
14 係合部
14A 開口部
14B 突起部
160 一体型モジュール
161 発電モジュール
162 蓄電モジュール
163 センサ
164 コントローラ
165 メモリ
166 通信回路(通信部)
167 アンテナ
168 電力供給部
169 通信部
170 情報処理システム
175 サーバ(コンピュータ)
176 マンホール
177 ネットワーク
178 蓋
179 コンクリート管
180 車両
181 受信装置
182 カメラ
183 下水道
184 データセンタ
185,186,187 車両

Claims (10)

  1. 開口部を有し、電子部品が搭載されている基板と、
    前記基板の前記開口部に設けられ、前記基板に電気的に接続されている熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子を挟んで上下両側に設けられた吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材と、
    前記吸熱側伝熱部材の周囲に設けられた樹脂成形体と、前記樹脂成形体が前記電子部品に当たることによって前記樹脂成形体と前記基板との間に形成される隙間を封止する樹脂封止材とによって形成され、前記熱電変換素子及び前記吸熱側伝熱部材の周囲を断熱する断熱構造と、
    前記基板、前記熱電変換素子、前記吸熱側伝熱部材、前記放熱側伝熱部材、前記樹脂成形体及び前記樹脂封止材の全体を封止するモールド樹脂とを備えることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記樹脂成形体が、前記吸熱側伝熱部材が設けられる開口部を備え、前記開口部は、壁面がテーパ状になっており、前記熱電変換素子側の開口面積が小さくなっていることを特徴とする、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. センサと、
    前記センサに電気的に接続された、請求項1又は2に記載の熱電変換モジュールとを備えることを特徴とするセンサモジュール。
  4. 請求項3に記載のセンサモジュールと、
    前記センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
  5. 開口部を有し、電子部品が搭載されている基板の前記開口部に熱電変換素子を設けるとともに、前記熱電変換素子を挟んで上下両側に吸熱側伝熱部材及び放熱側伝熱部材を設ける工程と、
    前記吸熱側伝熱部材の周囲に樹脂成形体を設けるとともに、前記樹脂成形体が前記電子部品に当たることによって前記樹脂成形体と前記基板との間に形成される隙間を樹脂封止材によって封止し、前記熱電変換素子及び前記吸熱側伝熱部材の周囲を断熱する断熱構造を形成する工程と、
    前記基板、前記熱電変換素子、前記吸熱側伝熱部材、前記放熱側伝熱部材、前記樹脂成形体及び前記樹脂封止材の全体をモールド樹脂で封止する工程とを備えることを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  6. 前記断熱構造を形成する工程において、前記樹脂成形体を設けた後に、前記隙間を前記樹脂封止材によって封止して、前記断熱構造を形成することを特徴とする、請求項5に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  7. 前記断熱構造を形成する工程において、前記隙間が封止されるように前記樹脂封止材を設けた後に、前記樹脂成形体を設け、前記樹脂封止材を硬化又は軟化させて、前記断熱構造を形成することを特徴とする、請求項5に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  8. 前記断熱構造を形成する工程において、前記吸熱側伝熱部材の周囲にダミー成形体を設け、前記ダミー成形体が前記電子部品に当たることによって前記ダミー成形体と前記基板との間に形成される隙間を前記樹脂封止材によって封止した後、前記ダミー成形体に代えて前記樹脂成形体を設けて、前記断熱構造を形成することを特徴とする、請求項5に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  9. 前記断熱構造を形成する工程において、前記隙間が封止されるように前記樹脂封止材を設け、前記吸熱側伝熱部材の周囲にダミー成形体を設け、前記樹脂封止材を硬化又は軟化させた後、前記ダミー成形体に代えて前記樹脂成形体を設けて、前記断熱構造を形成することを特徴とする、請求項5に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  10. 前記ダミー成形体に代えて前記樹脂成形体を設ける際に、前記樹脂成形体と前記樹脂封止材とを係合させることを特徴とする、請求項8又は9に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
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