JP6358384B2 - 熱電変換モジュール、センサモジュール及び情報処理システム - Google Patents
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Description
例えば、熱源の温度の経時変化を利用して熱電変換素子に温度差を生じさせるものがある。この場合、熱電変換素子の一方の面に熱源を接触させ、他方の面には蓄熱材を接触させる。そして、熱源の温度が経時的に変化することによって、蓄熱材との間に温度差が発生し、この温度差に応じて熱電変換素子が発電する。
そこで、熱電変換素子に接触させたフィンを、蓄熱材内に挿入することで、蓄熱材への熱伝導の効率化を図ったものがある。
本情報処理システムは、上述のセンサモジュールと、センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備える。
[第1実施形態]
まず、本実施形態にかかる熱電変換モジュールについて、図1〜図9を参照しながら説明する。
本実施形態の熱電変換モジュールは、蓄熱材を用いて熱電変換素子の両側に温度差を生じさせるものであって、図1に示すように、熱電変換素子1と、容器(第1容器)2と、フィン3と、放熱部材(第1放熱部材)4と、蓄熱材(第1蓄熱材)5とを備える。
ここで、熱電変換素子1は、例えば、配線を形成した2枚の基板間にp型熱電材料とn型熱電材料を交互に並べて接続した構造になっている。そして、熱電変換素子1は、一方の側が放熱側となり、一方の側の反対側が熱源側となるように設けられる。つまり、熱電変換素子1の一方の側には、放熱器(後述のフィン3及び放熱部材4)が熱的に接続され、一方の側の反対側には、熱源8が熱的に接続される。
フィン3は、熱電変換素子1の一方の側に熱的に接続されており、容器2よりも熱伝導率が高く、容器2内で熱電変換素子1から離れる方向へ伸びている。ここでは、フィン3は、ベース部3Aにその表面から突出するように設けられており、フィン3及びベース部3Aの全体が容器2内に設けられている。そして、ベース部3Aは蓄熱材5に接しないようにしている。ここで、フィン3及びベース部3Aは、例えば金属等の高熱伝導率の材料からなる。本実施形態では、フィン3及びベース部3Aをアルミ製としている。なお、フィン3はピンも含むものとする。また、フィン3及びベース部3Aをまとめてヒートシンク3Xともいう。
ここで、蓄熱材5は、潜熱蓄熱材であって、例えば、無機水和塩、無機塩、金属、水(化学式H2O:融点0℃、融解潜熱336kJ/kg)、有機物化合物などを用いることができる。
より具体的には、本実施形態では、図2に示すように、開口部10Aを有し、電子部品9が搭載されている基板10を備える。そして、熱電変換素子1は、基板10の開口部10Aに設けられ、基板10に電気的に接続されている。また、基板10は、外部接続端子11に接続されている。なお、基板10を回路基板ともいう。
また、熱伝導率が高い放熱器である放熱部材4の少なくとも一部が、これよりも熱伝導率が低い放熱器であるフィン3の周辺(周囲)に位置するように設けられている。
ここでは、熱電変換素子1の一方の側の表面に、グラファイトシート4、アルミ製ヒートシンク3Xの順に、例えば放熱グリースなどを介して接続し、グラファイトシート4とアルミ製フィン3の少なくとも一部を蓄熱材5に浸漬させている。そして、グラファイトシート4は、アルミ製フィン3の先端よりもさらに熱電変換素子1から離れた場所に位置する蓄熱材5に届くように設置されている。
例えば、マンホールの蓋の温度は、季節ごとに変化するが、1週間〜1ヶ月単位でみると、ほぼ同じような振幅の周期変動をする。晴れの日においては最大値と最小値の差は夏場で25〜30℃、冬場で15〜20℃とかなり大きい。ここで、図3(A)は、5月22日から5月30日に測定したマンホールの蓋の温度変化を示しており、図3(B)は、2月3日から3月3日に測定したマンホールの蓋の温度変化を示している。
マンホールの蓋の温度を利用した熱電発電では、マンホールの蓋の温度とマンホール内の温度との温度差を利用した発電が考えられるが、蓄熱材を用いずにヒートシンクだけを用いた発電では、熱電変換素子に生じる温度差は、マンホールの蓋の温度とマンホール内の温度との温度差よりもはるかに少ない温度差となってしまう。このため、少ない発電量しか得られない。これに対し、蓄熱材を冷却側に用いることで、熱電変換素子に生じる温度差は、マンホールの蓋の温度と蓄熱材の温度との温度差となり、温度差が大きくなるため、大きな発電量を得ることができる。例えば、無線通信によるデータ送信を想定したマンホールセンサに必要十分な発電量を得ることが可能となる。また、経年劣化なく、大きな発電量を得ることが可能となる。
熱電変換素子は、主に複数のp型熱電半導体及びn型熱電半導体から構成されており、熱エネルギーを電気エネルギーに、また、電気エネルギーを熱エネルギーに直接変換する機能を持つ。この熱電変換素子の両側に温度差を与えると、ゼーベック効果によって電圧を発生する。この電圧を電気エネルギーとして取り出すようにしたものが熱電発電装置である。
一般的な熱電変換素子は、ほぼ同じ長さで柱状のp型熱電半導体とn型熱電半導体の両端部で対にして熱電対を作り、この熱電対を複数個平面的に並べて、p型熱電半導体とn型熱電半導体が交互に規則的になるように配置し、この熱電対を電気的に直列に接続した構造を有する。
一枚の基板を熱源(発熱源)に接するようにし、もう一方の基板から放熱するようにすることで、熱電半導体対に温度差が生じる。持続的に温度差を生じさせるためには、放熱側の基板には放熱部品を付けることになる。
熱電変換素子による発電は、温度差のあるとこならどこでも発電することが可能であるが、自然に発生する温度に依存するため、そこはまさに自然任せである。
例えば、熱源として、太陽熱で温められるコンクリートや金属などを選択し、それに熱電変換素子を装着した場合、熱源からの熱をヒートシンクを介して大気に放熱し、熱電変換素子内に温度差を発生させることによって発電する。
このため、熱電変換素子の上下面の間に生じる温度差は、外気温と高温熱源との温度差よりも小さくなる。したがって、熱電変換モジュールで発生できる発電量も小さくなる。
例えば、熱源には、断続的に稼働と休止を繰り返すモーターやボイラーが用いられる。あるいは、日中と夜間の間の温度変化を利用して、外部に放置されているもの、例えば建物の外壁・屋上や自動車等の乗り物のエンジンや外装などが、熱源として利用される。
また、蓄熱材は、材料が相変化を起こすことによって、一定の温度を保つ性質を有する。このため、熱源の温度が経時的に変化することによって、蓄熱材との間に温度差が発生し、この温度差に応じて熱電変換素子が発電する。
蓄熱材は、熱源から熱電変換素子を介して伝達される熱によって融解(溶融)するが、蓄熱材は全て融解し終わるまでは一定の温度を保つ性質を有する。このため、熱電変換モジュール全体において、熱源以外との熱のやりとりが無視できると考えた場合、熱源から熱電変換素子を介して蓄熱材に流れ込んだ熱量の積分値が、蓄熱材の潜熱量に達すると蓄熱材が全て融解する。したがって、蓄熱材の潜熱量を越えると、蓄熱材が全て融解してしまって、熱電変換素子の上下面の間に温度差を生じさせることが困難になるからである。
ところが、一般に、蓄熱材は極めて熱伝導率が低く、代表的な値は0.1W/mK〜0.5W/mKであることが知られている。このため、熱電変換素子に蓄熱材を接触させただけでは、熱電変換素子に隣接した蓄熱材部分のみが融解・凝固を繰り返すだけである。この結果、熱電変換素子から距離が離れた部分の蓄熱材まで熱が伝わらず、蓄熱材全体としての性能を引き出すことが困難である。
つまり、蓄熱材5は熱伝導率が低く、流動性に劣るため、蓄熱材5の融解はフィン3の周囲からはじまるが、融解がひろがり蓄熱材5の全体に及ぶ前に、フィン3の周囲から温度上昇がはじまり、蓄熱材5の温度は融点以上の温度に上昇してしまう(顕熱化)。融解がすべて終わるまで、潜熱利用により蓄熱材5の温度は融点を維持していて、その融点と熱源との温度差を利用した大きな電力を得られる発電が可能なはずが、フィン3の周囲から温度が上昇してしまうため、期待される発電量よりは、かなり目減りした発電量しか得られない。例えば、蓄熱材5の潜熱量を100%利用した場合に得られることが期待される発電量に対し、実際に得られる発電量は30〜40%程度と低い。
特に、図5(A)に示すように、熱電変換素子1から蓄熱材5に熱を伝える放熱器として、フィン3に加え、フィン3よりも熱伝導率が高い放熱部材4が設けられている。そして、放熱部材4が、フィン3よりも熱源8からより離れた場所に位置する蓄熱材5に熱を伝えられるように配置されている。このため、フィン3だけが設けられているもの[図4(A)、図4(B)参照]と比較して、図5(B)に示すように、熱源8からの熱が分散して蓄熱材5に伝えられることになる。
つまり、熱電変換素子1からの熱を蓄熱材5中に分散して放熱することが可能になるため、ヒートシンク3Xのみを備えるものよりも温度差が大きくなり、発電量を増大させることができ、効率良い発電を実現することが可能となる。また、蓄熱材5の融解・凝固の変化が均一に進むため、熱電変換モジュール6の高性能化を実現することも可能となる。
例えば、図6に示すように、容器(第1容器)2外に設けられた伝熱部材7を備えるものとし、熱電変換素子1を、容器2外に設け、一方の側の反対側が伝熱部材7に熱的に接続されるようにしても良い。つまり、伝熱部材7及び熱電変換素子1を容器2外に設け、フィン3及び放熱部材4を部分的に容器2内に入れられている蓄熱材5の中に挿入・浸漬するようにしても良い。ここでは、ヒートシンク3Xのベース部3Aは容器2外に設けられている。なお、熱電変換素子1が設けられる基板10も容器2外に設けられることになるが、この場合、熱電変換素子1の周囲に空間ができるように封止材12によって封止するのが好ましい。なお、上述の実施形態のものにおいても、同様に、熱電変換素子1の周囲に空間ができるように封止材によって封止するようにしても良い。
[実施例]
次に、本発明を更に具体的に説明するために実施例を挙げる。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例1及び比較例では、熱電変換モジュールを構成する熱電変換素子にYAMAHA社製GKB10を用い、蓄熱材にJX日航日石エネルギー社製エコジュールTS8(融点26℃、融解潜熱250kJ/kg)100gを用い、ヒートシンクにアルミ製ヒートシンクであるアルファ社製N60−40B(ピンタイプヒートシンク:サイズ60×60×40mm)を用い、放熱部材にパナソニック社製PGSグラファイトシート(厚さ100μm、サイズ60×100mm)を用い、伝熱部材にアルミ部材を用い、容器として樹脂製のタッパーウェアを用いた。
ここで、図9(D)は、本実施例1の熱電変換モジュール6(グラファイトシート有り)の場合のヒータ温度の変化、蓄熱材の温度の変化、開放電圧(出力電圧)の変化を示している。また、図9(B)は、比較例の熱電変換モジュール6X(グラファイトシート無し)の場合のヒータの温度変化、蓄熱材の温度変化、開放電圧(出力電圧)の変化を示している。なお、図9(D)、図9(B)では、ヒータの温度変化を実線Aで示しており、蓄熱材の温度変化を実線Bで示しており、開放電圧の変化を実線Cで示している。
[実施例2]
本実施例2では、熱電変換モジュール6を構成する熱電変換素子1にKELK製KTG5066A00を用い、蓄熱材5にJX日航日石エネルギー社製エコジュールTS20(融点36.9℃、融解潜熱249kJ/kg)50gを用い、ヒートシンク3Xにアルミ製ヒートシンクであるアルファ社製N50−25B(ピンタイプヒートシンク:サイズ50×50×25mm)を用い、放熱部材4にパナソニック社製PGSグラファイトシート(厚さ100μm、サイズ50×80mm)を用い、伝熱部材7にアルミ部材を用い、容器2として樹脂製のタッパーウェアを用いた[図9(D)参照]。
この結果、本実施例2の熱電変換モジュール6では、出力電圧が最大0.8V得られ、蓄熱材5の温度(融点)と熱水の温度との温度差を確保することができ、十分な発電量を得ることができた。
[実施例3]
本実施例3では、熱電変換モジュール6を構成する熱電変換素子1にYAMAHA社製GKB10を用い、蓄熱材5にカネカ社製パッサーモF15(融点15.1℃、融解潜熱190kJ/kg)100g又はJX日航日石エネルギー社製エコジュールTS9(融点30℃、融解潜熱184kJ/kg)100gを用い、ヒートシンク3Xにアルミ製ヒートシンクであるアルファ社製N60−40B(ピンタイプヒートシンク:60×60×40mm)を用い、放熱部材4にパナソニック社製PGSグラファイトシート(厚さ100μm、サイズ60×100mm)を用い、伝熱部材7にアルミ部材を用い、容器2として樹脂製のタッパーウェアを用いた[図9(D)参照]。
ここで、マンホールの蓋の温度は、東京都心で、夏場は25〜60℃程度、冬場は5〜25℃程度であるため、蓄熱材として上述の2種類の蓄熱材5を用いた。つまり、夏場は、蓄熱材5としてJX日航日石エネルギー社製エコジュールTS9(融点30℃、融解潜熱184kJ/kg)100gを備える熱電変換モジュール6を用い、冬場は、蓄熱材5としてカネカ社製パッサーモF15(融点15.1℃、融解潜熱190kJ/kg)100gを備える熱電変換モジュール6を用いた。
[実施例4]
本実施例4では、熱電変換モジュール6を構成する熱電変換素子1にYAMAHA社製GKB10を用い、第1蓄熱材5にカネカ社製パッサーモF15(融点15.1℃、融解潜熱190kJ/kg)100gを用い、第2蓄熱材5XにJX日航日石エネルギー社製エコジュールTS9(融点30℃、融解潜熱184kJ/kg)100gを用い、ヒートシンク3Xにアルミ製ヒートシンクであるアルファ社製N60−40B(ピンタイプヒートシンク:60×60×40mm)を用い、第1放熱部材4にパナソニック社製PGSグラファイトシート(厚さ100μm、サイズ60×200mm)を用い、第2放熱部材4XにAgシート(厚さ100μm、サイズ60×200mm)を用い、伝熱部材7にアルミ部材を用い、第1容器2及び第2容器2Xとして樹脂製容器を用いた(例えば図8参照)。
ここで、マンホールの蓋の温度は、東京都心で、夏場は25〜60℃程度、冬場は5〜25℃程度であるため、蓄熱材として上述の第1蓄熱材5及び第2蓄熱材5Xを用いた。
この結果、本実施例4の熱電変換モジュール6では、出力電圧が夏場で最大0.4V、冬場で最大0.2V得られ、蓄熱材5、5Xの温度(融点)とマンホールの蓋の温度との温度差を確保することができ、十分な発電量を得ることができた。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムについて、図10〜図16を参照しながら説明する。
発電モジュール161には、例えば、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール6が適用される。つまり、この発電モジュール161は、熱電変換素子1と、容器2と、フィン3と、放熱部材4と、蓄熱材5とを備える。このため、本センサモジュールは、少なくとも、センサ163と、センサ163に電気的に接続された、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール6とを備える。
発電モジュール161及び蓄電モジュール162は、電力供給部168を構成する。この電力供給部168を構成する発電モジュール161及び蓄電モジュール162の少なくとも一方からは、センサ163、コントローラ164、及び、通信回路166に電力が供給される。発電モジュール161によって安定した電力を供給できる場合には、蓄電モジュール162が省かれても良い。
通信回路166及びアンテナ167は、通信部169を構成する。通信部169は、コントローラ164と図示しないサーバ175との間でデータの送受信を行う。なお、図10に示される例では、アンテナ167を用いた無線通信が採用されるが、無線通信の代わりに、有線通信が採用されても良い。
この情報処理システム170は、複数の一体型モジュール160と、サーバ175とを備える。つまり、本情報処理システム170は、上述の一体型モジュール(センサモジュール)160と、この一体型モジュール160によって得られたデータを処理するサーバ(コンピュータ)175とを備える。ここでは、情報処理システム170は、マンホール176から得られる情報を処理するシステムである。このため、複数の一体型モジュール160は、マンホール176に設置される。この複数のマンホール176に設置された複数の一体型モジュール160は、ネットワーク177を介してサーバ175と接続される。
この一体型モジュール160は、センサ163の検出対象又はセンサ163の種類に応じて、マンホール176の構造体である蓋178やコンクリート管179などに固定される。一体型モジュール160に備えられた熱電変換素子は、マンホール176の構造体と熱的に接続され、マンホール176の構造体と外気又はマンホール176内部の温度との温度差により発電する。
[第1適用例]
第1適用例では、図12に示すように、情報処理システム170は、マンホール176の構造体(蓋178やコンクリート管179)の劣化を把握するために利用される。
道路上を走る測定用の車両180がマンホール176上を通過する際に、コントローラ164は、通信回路166及びアンテナ167を介してメモリ165に蓄積されたデータを送信する。測定用の車両180に設けられたサーバ175は、データを回収する。
また、測定用の車両180の下部に、受信装置181に加え、マンホール176の蓋178の画像を取得するカメラ182を取り付け、マンホール176の蓋178(鉄部)の劣化を画像認識で判断することができるようにしても良い。この結果を元に、マンホール176の蓋178の交換時期を自治体に情報として販売するようにしても良い。ここで、データを回収する車両としては、特別な測定用の車両でなくとも、例えば自治体が運用するごみ収集車でも良い。ごみ収集車の底部に受信装置181やカメラ182を設置することで、回収費用をかけずに定期的にデータを回収することができる。
また、マンホール176内では湿度が常に高く、下水道183(又は上水道)の水がマンホール176内にあふれる可能性もある。また、マンホール176内部はほぼ一定温度だが、例えば蓋178では夏は高温、冬は低温になるうえ、さまざまな金属を溶かす硫化水素ガスなどが発生することが知られている。このような過酷な環境にあって、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子を守り、かつ長期的な信頼性を保つことは重要である。この場合、一体型モジュール160を、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子が樹脂で封止されたものとして構成することで、長期的な信頼性を保つことが可能となる。
[第2適用例]
第2適用例では、図13に示すように、情報処理システム170は、マンホール176と接続される下水道183の流量を予測するために利用される。
[第3適用例]
第3適用例では、図14に示すように、情報処理システム170は、マンホール176のセキュリティ及び作業履歴に利用される。
[第4適用例]
第4適用例では、図15に示すように、情報処理システム170は、道路交通情報の取得に利用される。
また、センサ163の検出値の強弱から、マンホール176上を通過する車両185,186,187の種類(例えば、小型車、普通車、トラック等)を検出するようにしても良い。この場合、センサ163の検出値と車両の種類とを関連付けたデータセットを予めメモリ165に記憶しておけば良い。そして、コントローラ164が、センサ163の検出値と上記データセットとから車の種類を判定し、この車の種類の情報をサーバ175へ送信するようにすれば良い。これにより、マンホール176上を通過する車両の種類を把握することが可能となる。
[第5適用例]
第5適用例では、図16に示すように、情報処理システム170は、降雨量の測定に利用される。
通常、Xバンドレーダの分解能は250mであるが、平均間隔が30mあまりのマンホール176にセンサ163が設置されることで、はるかにきめ細かい気象観測が可能になり、局所的な集中豪雨などの計測及び予測に役立つと考えられる。センサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
[その他]
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であり、適宜組み合わせることも可能である。
2 容器(第1容器)
2X 第2容器
3 フィン
3A ベース部
3X ヒートシンク
4 放熱部材(第1放熱部材)
4X 第2放熱部材
5 蓄熱材(第1蓄熱材)
5X 第2蓄熱材
6 熱電変換モジュール
7 伝熱部材(第2伝熱部材)
7X 第1伝熱部材
8 熱源
9 電子部品
10 基板
10A 開口部
11 外部接続端子
12 封止材
13 コネクタ
160 一体型モジュール
161 発電モジュール
162 蓄電モジュール
163 センサ
164 コントローラ
165 メモリ
166 通信回路(通信部)
167 アンテナ
168 電力供給部
169 通信部
170 情報処理システム
175 サーバ(コンピュータ)
176 マンホール
177 ネットワーク
178 蓋
179 コンクリート管
180 車両
181 受信装置
182 カメラ
183 下水道
184 データセンタ
185,186,187 車両
Claims (9)
- 熱電変換素子と、
第1容器と、
前記熱電変換素子の一方の側に熱的に接続され、前記第1容器よりも熱伝導率が高く、前記第1容器内で前記熱電変換素子から離れる方向へ伸びているフィンと、
前記熱電変換素子の一方の側に熱的に接続され、前記フィンよりも熱伝導率が高く、前記第1容器内で前記フィンの前記熱電変換素子から遠い側まで伸びている第1放熱部材と、
前記第1容器内に設けられ、前記フィン及び前記第1放熱部材と熱的に接続された第1蓄熱材とを備えることを特徴とする熱電変換モジュール。 - 前記第1容器に設けられ、前記第1容器よりも熱伝導率が高い伝熱部材を備え、
前記熱電変換素子は、前記第1容器内に設けられており、前記一方の側の反対側が前記伝熱部材に熱的に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱電変換モジュール。 - 前記第1容器外に設けられた伝熱部材を備え、
前記熱電変換素子は、前記第1容器外に設けられており、前記一方の側の反対側が前記伝熱部材に熱的に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱電変換モジュール。 - 前記第1容器に設けられ、前記第1容器よりも熱伝導率が高い第1伝熱部材と、
前記第1容器外に設けられた第2伝熱部材とを備え、
前記熱電変換素子は、前記第1容器外に設けられており、前記一方の側が、前記第1伝熱部材を介して、前記フィン及び前記第1放熱部材に熱的に接続されており、前記一方の側の反対側が、前記第2伝熱部材に熱的に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱電変換モジュール。 - 前記第1放熱部材は、前記フィンの周辺を囲うように設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- 前記熱電変換素子の一方の側に熱的に接続され、前記フィンよりも熱伝導率が高く、かつ、前記第1放熱部材と異なる熱伝導率を有し、前記第1容器内で前記フィンの前記熱電変換素子から遠い側まで伸びている第2放熱部材を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- 前記第1容器内に設けられ、内部に前記フィン、前記第1放熱部材及び前記第1蓄熱材が設けられている第2容器と、
前記第1容器内、かつ、前記第2容器外に設けられ、少なくとも前記第2放熱部材と熱的に接続され、前記第1蓄熱材と異なる融点を有する第2蓄熱材とを備えることを特徴とする、請求項6に記載の熱電変換モジュール。 - センサと、
前記センサに電気的に接続された、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールとを備えることを特徴とするセンサモジュール。 - 請求項8に記載のセンサモジュールと、
前記センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2015/054799 WO2016132533A1 (ja) | 2015-02-20 | 2015-02-20 | 熱電変換モジュール、センサモジュール及び情報処理システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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