JP6298755B2 - エアゾール容器用吐出ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、エアゾール容器用吐出ヘッドに関する。
従来、例えば下記特許文献1に示されるエアゾール容器用吐出ヘッドが知られている。
このエアゾール容器用吐出ヘッドは、内容物が収容されたエアゾール容器に取り付けられ、前記エアゾール容器の口部に立設されたステムを傾動させて、内容物を吐出する。また、操作レバーの押し込み量に応じて、内容物の断続的な吐出と、連続的な吐出とを切り替えることが可能に構成されている。
特開2010−149897号公報
しかしながら、上記従来のエアゾール容器用吐出ヘッドでは、ステムを傾動させて内容物を吐出するため、ステムへの負荷が高くなりがちであり、また連続吐出を安定させることが難しかった。
また、簡単な構造及び簡単な操作によって、内容物の吐出形態を適宜変更できるようにする点に改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡単な構造により、ステムへの負荷を抑制でき、連続吐出を安定させることが可能であり、かつ、簡単な操作によって内容物の吐出形態を適宜変更できるエアゾール容器用吐出ヘッドを提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明は、内容物が収容されたエアゾール容器に取り付けられ、前記エアゾール容器の口部に上方付勢状態で下方移動可能に立設されたステムを下降させて内容物を吐出するエアゾール容器用吐出ヘッドであって、前記ステムの上端に設けられ、前記ステム内に連通する吐出口が形成された押下部材と、前記エアゾール容器に設けられ、互いに上下に離間して配置される第1係止部及び案内部と、前記ステム及び前記押下部材の少なくともいずれかに装着され、前記ステム及び前記押下部材とともに上下動し、前記ステムの中心軸線回りの周方向に回転自在とされた介装部材と、を備え、前記第1係止部は、前記案内部よりも上方に配置されており、前記介装部材は、上方に向けて突出するとともに、前記第1係止部に係止される被係止部と、前記案内部の上方に配設される被案内部と、を有し、前記押下部材とともに前記介装部材が押し下げられたときに、前記被係止部が前記第1係止部から下方に離れるとともに、前記被案内部と前記案内部とが摺接させられることにより、前記介装部材が前記周方向の一方側へ向けて回転し、前記第1係止部の前記周方向の一方側には、前記被係止部を係止可能な第2係止部が連なっており、前記第2係止部は、前記第1係止部よりも下方に配置されることを特徴とする。
このエアゾール容器用吐出ヘッドでは、操作者が指等により押下部材を押し下げたときに、該押下部材とともにステムが下降し、これによりステム内を通して、エアゾール容器の内部と押下部材の吐出口とが連通し、吐出口から内容物が吐出される。
また、押下部材を押し下げることにより、ステムとともに介装部材が下降させられる。この押し下げ操作により、介装部材の被係止部が、エアゾール容器に設けられた第1係止部から下方に離れるとともに、介装部材の被案内部は、エアゾール容器に設けられた案内部に摺接させられる。この摺接によって介装部材は、第1係止部に対して、周方向の一方側に回転させられる。
操作者が押下部材の押し下げ操作をやめ、押下部材から指等を離す(以下、押し下げ操作を解除、と省略することがある)と、ステムが上方付勢されているため、押下部材、ステム及び介装部材は上昇させられる。このとき介装部材は、上述のように周方向の一方側に回転させられているので、該介装部材の被係止部は、第1係止部の周方向の一方側に連なる第2係止部に係止される。
第2係止部は、第1係止部よりも下方に配置されているので、該第2係止部に係止された被係止部も、第1係止部に係止された状態よりは下方に配置される。このため、介装部材は最上端位置まで戻ることはなく、該介装部材とともにステムも、最上端位置(内容物の吐出が停止される位置)よりは低い位置に配置されて、該ステム内を通したエアゾール容器と吐出口との連通状態が維持される。
従って、操作者が押下部材を押し下げる操作を一度行うことにより、該押下部材を押し続けなくても、内容物を吐出し続けることができる。
これにより、例えば、エアゾール容器を把持する持ち手(左手、右手)を変えても、連続的に内容物を吐出することができ、操作性がよい。また、内容物を吐出する頻度が高い場合に、操作者の指等の負荷を軽減でき、疲れにくい。また、使用済みのエアゾール容器に残留するガスをすべて出し切りたい場合に、操作者が押下部材を押し続けることなく、容易にガス抜きを行うことができる。
また、内容物の吐出は、押下部材とともにステムを下方移動させることにより行われるので、従来のようにステムを傾動させて吐出する場合と比べて、ステムへの負荷が抑えられ、ステムの破損等が防止される。また、押し下げ操作を一度行うことにより、ステムが下方移動した状態が維持されるので、連続吐出を安定させることができる。
なお、上述のように押下部材の押し下げ操作を行い、この操作を解除しても内容物が吐出され続ける「連続吐出状態」とする以外に、本発明では、下記の「定常吐出状態」としたり、或いは上記連続吐出状態のうち「定量吐出状態」とすることが可能である。
すなわち、例えば、押下部材を押し下げる際のストローク(下方への移動量)を適宜調節することにより、押下部材を押し下げている間は内容物が吐出され、押し下げ操作を解除すると吐出が停止する、「定常吐出状態」とすることができる。
具体的には、介装部材が周方向の一方側へ向けて回転させられることがない範囲で、押下部材を押し下げる操作を行う。これにより、押し下げ操作を行っている間は内容物を吐出でき、押し下げ操作を解除した際には、介装部材の被係止部が、エアゾール容器に設けられた第1係止部に元通り係止されて、吐出を停止することができる。
また、例えば、ステムの下方に内容物を計量可能な計量室を設け、押下部材を押し下げて該計量室の内容物を連続吐出させることにより、計量室に計量された内容物を定量吐出する、「定量吐出状態」とすることができる。
このように本発明によれば、簡単な構造により、ステムへの負荷を抑制でき、連続吐出を安定させることが可能であり、かつ、簡単な操作によって内容物の吐出形態を適宜変更できる。
また、本発明のエアゾール容器用吐出ヘッドにおいて、前記第2係止部は、前記第1係止部の前記周方向の一方側に連なり、前記周方向の一方側へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜して形成されるとともに、前記被係止部が摺接可能な傾斜面と、前記傾斜面の前記周方向の一方側に連なり、下方へ向けて延びるとともに、前記被係止部が係止される係止面と、を有することとしてもよい。
この場合、押下部材の押し下げ操作により、介装部材が第1係止部に対して周方向の一方側に回転させられ、この押し下げ操作を解除したときに、ステムが上方付勢されているのにともなって介装部材は上方移動し、該介装部材の被係止部は、第1係止部の周方向の一方側に連なる第2係止部の傾斜面に当接する。傾斜面は、周方向の一方側へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜しており、被係止部は、該傾斜面に摺接しつつ周方向の一方側へ向けて、かつ上方へ向けて移動させられて、係止面に係止される。
上記構成によれば、押し下げ操作のストロークに対して、介装部材の周方向への移動量を容易に大きく確保できる。
具体的には、まず押し下げ操作を行うことにより、介装部材の被案内部が、エアゾール容器に設けられた案内部に摺接して、該介装部材が周方向の一方側へ向けて移動させられる。次に、押し下げ操作を解除することにより、介装部材の被係止部が、エアゾール容器に設けられた第2係止部の傾斜面に摺接して、該介装部材が周方向の一方側へ向けて移動させられる。つまり、介装部材の下方移動と上方移動の両方で、該介装部材を周方向の一方側へ向けてそれぞれ移動させることができる。
これにより、押し下げ操作のストロークを小さく抑えることが可能になる。また、第1係止部と第2係止部との周方向の距離を大きく確保することができるため、第2係止部に係止された被係止部が、誤って周方向の他方側へ移動して第1係止部に係止されてしまうようなことを防止できる。従って、上述の「吐出停止状態」と「連続吐出状態」とを確実に切り替えることが可能である。
本発明のエアゾール容器用吐出ヘッドによれば、簡単な構造により、ステムへの負荷を抑制でき、連続吐出を安定させることが可能であり、かつ、簡単な操作によって内容物の吐出形態を適宜変更できる。
(a)本発明の一実施形態に係るエアゾール容器用吐出ヘッドを示す縦半断面図であり、吐出停止状態を表している。(b)吐出停止状態において、第1、第2係止部及び案内部に対する介装部材の位置を模式的に表す展開図である。 (a)本発明の一実施形態に係るエアゾール容器用吐出ヘッドを示す縦半断面図であり、連続吐出状態を表している。(b)連続吐出状態において、第1、第2係止部及び案内部に対する介装部材の位置を模式的に表す展開図である。 第1、第2係止部及び案内部に対する介装部材の位置を模式的に示す展開図であり、(a)吐出停止状態、(b)押し下げ操作時の状態、(c)押し下げ操作時の状態、(d)連続吐出状態、を表している。
以下、本発明の一実施形態に係るエアゾール容器用吐出ヘッド1について、図面を参照して説明する。
図1(a)に示されるように、本実施形態のエアゾール容器用吐出ヘッド1は、エアゾール容器2に取り付けられる。エアゾール容器2は、有底筒状をなす容器本体2aに内容物が収容され、該容器本体2aの口部が頂壁2bで覆われることで密閉容器状とされている。
本実施形態の例では、エアゾール容器2として、内部に液状の内容物が収容されたエアゾール缶を用いている。
エアゾール容器2の容器本体2a及び頂壁2bの各中心軸は、いずれも共通の容器軸上に配置されている。また、頂壁2bには、下方へ向けて窪むとともに、容器軸回りの周方向に延びる環状凹部2cが形成されている。また、エアゾール容器2の口部には、容器本体2aの口部と、頂壁2bの外周縁部とが巻き締められて形成された、容器軸回りに延びる環状のフランジ部2dが形成されている。なお、本明細書でいう「エアゾール容器2の口部」には、容器本体2aの口部及び頂壁2bが含まれる。
エアゾール容器2の口部には、ステム3が立設されている。ステム3は、エアゾール容器2の口部に、上方付勢状態で下方移動可能に設けられている。ステム3は、エアゾール容器2の頂壁2bを貫通しているとともに、該頂壁2bから上方に向けて突出している。
ステム3の中心軸線Oは、エアゾール容器2の容器軸と同軸に配置されている。ステム3は、筒状をなしており、その外径が頂壁2bにおける環状凹部2cの内径よりも小径とされている。特に図示していないが、ステム3のうち、エアゾール容器2の外部に位置する上端部内には、吐出孔が形成されており、エアゾール容器2の内部に位置する部分には、吐出弁が設けられている。
エアゾール容器2に対してステム3が押し下げられると、前記吐出弁が開き、エアゾール容器2の内容物がステム3内を通って、前記吐出孔から吐出される。また、ステム3の押し下げを解除すると、ステム3に作用する上方付勢力により、ステム3が上昇するとともに前記吐出弁が閉じられて、前記吐出孔からの内容物の吐出が停止される。
エアゾール容器用吐出ヘッド1は、ステム3を下降させて内容物を吐出する。
エアゾール容器用吐出ヘッド1は、ステム3の上端に設けられ、ステム3内に連通する吐出口4aが形成された押下部材4と、エアゾール容器2に設けられる係止部材5及び案内部材6と、ステム3及び押下部材4の少なくともいずれかに装着され、ステム3及び押下部材4とともに上下動し、ステム3の中心軸線O回りの周方向に回転自在とされた介装部材7と、を備える。
ステム3、押下部材4、係止部材5、案内部材6及び介装部材7の各中心軸は、いずれも共通軸上に位置しており、これらの中心軸は、ステム3の中心軸線Oに同軸に配置されている。
本明細書では、中心軸線Oに沿う方向を上下方向といい、上下方向のうち、押下部材4からエアゾール容器2へ向かう方向を下方といい、エアゾール容器2から押下部材4へ向かう方向を上方という。また、エアゾール容器用吐出ヘッド1を上下方向から見た平面視において、中心軸線Oに直交する方向を径方向といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。
係止部材5及び案内部材6は、エアゾール容器2の口部に装着される。係止部材5は、案内部材6の上方に配設される。係止部材5と、案内部材6とは、互いの周方向への相対移動が規制されている。
案内部材6は、筒状をなしており、外筒部6a、内筒部6b、中筒部6c、頂壁部6d、底壁部6e及び案内部10を有する。
外筒部6aは、筒状をなしており、エアゾール容器2の口部におけるフランジ部2dに対して、該フランジ部2dの径方向外側に嵌合している。図示の例では、外筒部6aが、フランジ部2dに対する上方への移動を規制された状態で、該フランジ部2dにアンダーカット嵌合している。
外筒部6aの上端には、頂壁部6dが接続される。頂壁部6dは、板状をなしており、外筒部6aの上端から径方向内側へ向けて突出しているとともに、周方向に延びる環状に形成されている。頂壁部6dは、フランジ部2dに対して、その上方から当接している。
頂壁部6dの径方向内側の周縁には、中筒部6cが接続される。中筒部6cは、筒状をなしており、頂壁部6dの径方向内側の周縁から垂下設されている。中筒部6cは、フランジ部2dに対して、該フランジ部2dの径方向内側に嵌合している。図示の例では、中筒部6cの上端部以外の部分が、エアゾール容器2の口部における環状凹部2c内に配置されている。
中筒部6cの下端には、底壁部6eが接続される。底壁部6eは、板状をなしており、中筒部6cの下端から径方向内側へ向けて突出しているとともに、周方向に延びる環状に形成されている。底壁部6eは、環状凹部2c内に配置されている。
底壁部6eの径方向内側の周縁には、内筒部6bが接続される。内筒部6bは、筒状をなしており、底壁部6eの径方向内側の周縁から立設されている。図示の例では、内筒部6bの上端部以外の部分が、環状凹部2c内に配置されている。
案内部材6のうち、底壁部6eの上面には、案内部10が設けられている。案内部10は、板状をなして底壁部6eに立設されており、径方向に沿って延びている。案内部10の径方向外側には、中筒部6cが接続される。図1(b)に示されるように、案内部10は、底壁部6e上において周方向に互いに間隔をあけて、複数設けられている。なお、図示の例では、複数の案内部10が、底壁部6e上に等ピッチで配列している。
また、案内部10の上面は、周方向のうち一方側(図1(b)における右側)へ向かうに従い漸次下方へ向けて傾斜して形成されている。
図1(a)において、係止部材5は、筒状をなしており、外筒部5a、内筒部5b、中筒部5c、頂壁部5d、底壁部5e、第1係止部11及び第2係止部12を有する。係止部材5のうち、外筒部5a以外の部位は、案内部材6に対して、上方に離間して配置されている。
外筒部5aは、筒状をなしており、案内部材6の外筒部6aを介して、エアゾール容器2の口部におけるフランジ部2dに装着される。図示の例では、外筒部5aが、案内部材6の外筒部6aに対する上方への移動を規制された状態で、該外筒部6aにアンダーカット嵌合している。
外筒部5aの上端には、頂壁部5dが接続される。頂壁部5dは、テーパ筒状部分と、該テーパ筒状部分の上端に接続する板状部分と、を有する。テーパ筒状部分は、外筒部5aの上端から上方へ向かうに従い漸次縮径している。また、板状部分は、テーパ筒状部分の上端から径方向内側へ向けて突出しているとともに、周方向に延びる環状に形成されている。
頂壁部5dの径方向内側の周縁には、中筒部5cが接続される。中筒部5cは、筒状をなしており、頂壁部5dの径方向内側の周縁から垂下設されている。また、中筒部5cの上端部には、径方向内側へ向けて突出する係止突起5gが形成されている。
中筒部5cの下端には、底壁部5eが接続される。底壁部5eは、板状をなしており、中筒部5cの下端から径方向内側へ向けて突出しているとともに、周方向に延びる環状に形成されている。
底壁部5eの径方向内側の周縁には、内筒部5bが接続される。内筒部5bは、筒状をなしており、底壁部5eの径方向内側の周縁から立設されている。内筒部5bの上端は、頂壁部5dの上端よりも上方に位置している。内筒部5bの外周面には、上下方向に沿って延びる回り止め部5fが形成されている。回り止め部5fは、内筒部5bの外周面において径方向内側へ向けて窪む溝、又は、径方向外側へ向けて突出するリブとなっている。
係止部材5のうち、頂壁部5dの下面には、第1係止部11及び第2係止部12が設けられている。第1係止部11は、頂壁部5dの下面において、上方に向けて窪むとともに、径方向に沿って延びる溝状に形成されている。第2係止部12は、頂壁部5dの下面において、上方に向けて窪むとともに、径方向に沿って延びる溝状に形成されている。図示の例では、第1係止部11及び第2係止部12が、底壁部5eよりも上方に配置されている。
第1係止部11及び第2係止部12は、後述する介装部材7の被係止部13を係止可能であり、被係止部13は、第1係止部11又は第2係止部12に係止される。
第2係止部12は、第1係止部11よりも下方に配置される。具体的には、図1(b)において、第1係止部11が頂壁部5dの下面から上方へ向けて窪む深さは、第2係止部12が頂壁部5dの下面から上方へ向けて窪む深さよりも、大きくなっており、第2係止部12の最深部が、第1係止部11の最深部よりも下方に配置されている。すなわち、第1係止部11のうち、下端に位置する開口部から上端に位置する最深部までの上下方向に沿う長さは、第2係止部12のうち、下端に位置する開口部から上端に位置する最深部までの上下方向に沿う長さよりも大きい。
なお、図1(b)に示されるように、第1係止部11における下端の開口部と、第2係止部12における下端の開口部とは、互いに上下方向の同一位置に配置されている。
係止部材5の第1係止部11及び第2係止部12と、案内部材6の案内部10とは、互いに上下に離間して配置されている。具体的には、第1係止部11及び第2係止部12が、案内部10よりも上方に離間して配置されている。
係止部材5の頂壁部5dの下面において、第1係止部11は周方向に複数設けられ、第2係止部12は周方向に複数設けられる。第1係止部11と第2係止部12とは、周方向に交互に配設されているとともに、第1係止部11と第2係止部12とは、互いに径方向の同一位置に配置される。
第1係止部11の下方には、案内部10が配設される。第2係止部12の下方にも、案内部10が配設される。
また、周方向に隣り合う第1係止部11と第2係止部12とは、互いに連なっている。つまり、周方向に隣り合う第1係止部11と第2係止部12とは、互いに隙間なく接続されているとともに、隣接配置されている。
具体的に、第1係止部11の周方向の一方側(図1(b)における右側)には、第2係止部12が連なっており、該第2係止部12の周方向の一方側には、前記第1係止部11とは別の第1係止部11が連なっている。なお、図示の例では、周方向に隣接する第1係止部11及び第2係止部12の組が、頂壁部5dの下面に等ピッチで配列している。
第1係止部11は、周方向のうち一方側へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜して形成される第1の傾斜面11aと、第1の傾斜面11aの周方向の一方側に連なり、下方へ向けて延びる第1の係止面11bと、を有する。
第2係止部12は、周方向のうち一方側へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜して形成される第2の傾斜面12aと、第2の傾斜面12aの周方向の一方側に連なり、下方へ向けて延びる第2の係止面12bと、を有する。
第1の傾斜面11aは、周方向の他方側(図1(b)における左側)に隣り合う第2係止部12における第2の係止面12bの周方向の一方側に連なっている。また、第2の傾斜面12aは、周方向の他方側に隣り合う第1係止部11における第1の係止面11bの周方向の一方側に連なっている。
第1の傾斜面11aにおける周方向に沿う単位長さあたりの上下方向へ向けた変位量は、第2の傾斜面12aにおける周方向に沿う単位長さあたりの上下方向へ向けた変位量よりも大きくなっている。つまり、上下方向に垂直な仮想平面に対して、第1の傾斜面11aが傾斜する角度(前記仮想平面と第1の傾斜面11aとの間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度)は、第2の傾斜面12aが傾斜する角度(前記仮想平面と第2の傾斜面12aとの間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度)よりも大きい。
また、第1の係止面11bの上下方向の長さは、第2の係止面12bの上下方向の長さよりも大きい。
本実施形態の例では、周方向に隣り合う第1係止部11と第2係止部12との接続部分(具体的には、第1の係止面11bと第2の傾斜面12aとの接続部分、又は、第2の係止面12bと第1の係止面11aとの接続部分)に対して、案内部10の上面が、該接続部分の下方から対向配置されている。
また、案内部10において周方向の他方側(図1(b)における左側)を向く壁面の上方に、第1の傾斜面11a又は第2の傾斜面12aが位置している。
図1(a)において、介装部材7は、ステム3の上端部に装着される装着筒部7aと、装着筒部7aの下端から径方向外側へ向けて突出するとともに、周方向に沿って延びる環状の支持板7bと、支持板7bの径方向外側の端部に設けられるとともに、上方へ向けて突出する被係止部13と、支持板7bの径方向外側の端部に設けられるとともに、下方へ向けて突出する被案内部14と、を有する。
装着筒部7aは、ステム3の上端部に対して、該上端部の径方向外側に嵌合する下方部分と、ステム3の上端部に対して、該上端部の上方から当接する上方部分と、を有する。装着筒部7aのうち、上方部分の内径は、下方部分の内径よりも小さくなっており、上方部分の外径は、下方部分の外径よりも小さくなっている。
装着筒部7aの内周面における上方部分と下方部分との間には、下方を向く端面を有する段部が形成されており、該段部はステム3の上端開口縁に対して、その上方から当接している。
装着筒部7aの外周面における上方部分と下方部分との間には、上方を向く端面を有する段部が形成されており、該段部は後述する押下部材4の内筒部4bに対して、その下方から当接している。
装着筒部7aの下端には、支持板7bが接続される。支持板7bは、板状をなしている。図示の例では、支持板7bの径方向外側の端縁は、係止部材5の底壁部5eにおける径方向外側の端縁よりは径方向の外側に位置しており、案内部材6の頂壁部6dの径方向内側の端縁よりは径方向の内側に位置している。
支持板7bの上面のうち、係止部材5の第1係止部11又は第2係止部12に対向する位置には、被係止部13が設けられている。被係止部13は、第1係止部11又は第2係止部12の下方に配設される。被係止部13は、第1係止部11及び第2係止部12のいずれかに係止される。
被係止部13は、板状をなして支持板7bに立設されており、径方向に沿って延びている。図1(b)に示されるように、被係止部13は、支持板7bの径方向外側の端部において周方向に互いに間隔をあけて、複数設けられている。なお、図示の例では、複数の被係止部13が、支持板7bの上面に等ピッチで配列している。
被係止部13の上面は、周方向のうち一方側(図1(b)における右側)へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜して形成されている。
本実施形態の例では、被係止部13の上面における周方向に沿う単位長さあたりの上下方向へ向けた変位量が、第1の傾斜面11aにおける周方向に沿う単位長さあたりの上下方向へ向けた変位量、及び、第2の傾斜面12aにおける周方向に沿う単位長さあたりの上下方向へ向けた変位量よりも大きくなっている。
つまり、上下方向に垂直な仮想平面に対して、被係止部13の上面が傾斜する角度(前記仮想平面と被係止部13の上面との間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度)は、第1の傾斜面11aが傾斜する角度(前記仮想平面と第1の傾斜面11aとの間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度)、並びに、第2の傾斜面12aが傾斜する角度(前記仮想平面と第2の傾斜面12aとの間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度)よりも大きい。
被係止部13は、第1係止部11の第1の傾斜面11a、及び、第2係止部12の第2の傾斜面12aに対して、摺接する。本実施形態の例では、被係止部13の上端部が、第1の傾斜面11a及び第2の傾斜面12aに対して、摺接するようになっている。
また、被係止部13は、第1係止部11の第1の係止面11b、及び、第2係止部12の第2の係止面12bに対して、係止される。本実施形態の例では、被係止部13において周方向の一方側を向く端面が、第1の係止面11b及び第2の係止面12bに対して、係止されるようになっている。
図1(a)において、支持板7bの下面のうち、案内部材6の案内部10に対向する位置には、被案内部14が設けられている。被案内部14は、案内部10の上方に配設される。
被案内部14は、案内部10に摺接可能である。本実施形態の例では、被案内部14の下端部が、案内部10の上面に対して、摺接するようになっている。
被案内部14は、板状をなして支持板7bに垂下設されており、径方向に沿って延びている。図1(b)に示されるように、被案内部14は、支持板7bの径方向外側の端部において周方向に互いに間隔をあけて、複数設けられている。なお、図示の例では、複数の被案内部14が、支持板7bの下面に等ピッチで配列している。また、被案内部14の周方向位置が、被係止部13の周方向位置と同一に設定されている。
被案内部14の下面は、周方向のうち一方側(図1(b)における右側)へ向かうに従い漸次下方へ向けて傾斜して形成されている。
本実施形態の例では、被案内部14の下面における周方向に沿う単位長さあたりの上下方向へ向けた変位量が、案内部10の上面における周方向に沿う単位長さあたりの上下方向へ向けた変位量よりも大きくなっている。
つまり、上下方向に垂直な仮想平面に対して、被案内部14の下面が傾斜する角度(前記仮想平面と被案内部14の下面との間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度)は、案内部10の上面が傾斜する角度(前記仮想平面と案内部10の上面との間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度)よりも大きい。
図1(a)において、押下部材4は、吐出口4a、内筒部4b、外筒部4c及び頂壁部4dを有する。
内筒部4bは、筒状をなしており、介装部材7の装着筒部7aにおける上方部分に対して、該上方部分の径方向外側に嵌合している。図示の例では、内筒部4bの下端部が、装着筒部7aの上方部分に対して、その径方向外側に嵌合しており、該内筒部4bの下端開口縁が、装着筒部7aにおける外周面の段部に対して、その上方から当接している。内筒部4bの内部は、ステム3の内部に連通している。
また、内筒部4bと装着筒部7aとの間には、Oリング等のシール部材8が配設される。
外筒部4cは、筒状をなしており、該外筒部4cの上端部には、内筒部4bの内部に連通するとともに、エアゾール容器用吐出ヘッド1の外部に開口する吐出口4aが形成されている。図示の例では、吐出口4aが、径方向外側へ向けて開口している。
本実施形態では、吐出口4aが、押下部材4に設けられた吐出機構の一部とされており、該吐出機構は、内容物をスピン流路で渦状に流通させて、当該内容物を吐出口4aから噴霧するように構成される。
外筒部4cの下端部は、係止部材5の中筒部5cと内筒部5bとの間に挿入される。外筒部4cの下端部には、径方向外側へ向けて突出する係止突起4eが形成されている。係止突起4eは、係止部材5の係止突起5gに対して、その下方から当接するとともに、下方へ向けて離間可能である。
外筒部4cの内周面には、上下方向に沿って延びる回り止め部4fが形成されている。回り止め部4fは、外筒部4cの内周面において径方向内側へ向けて突出するリブ、又は、径方向外側へ向けて窪む溝となっている。回り止め部4fは、係止部材5の回り止め部5fに、周方向から対向配置されているとともに、係止される。回り止め部4fは、回り止め部5fに対する周方向への移動が規制されており、これにより、押下部材4と、係止部材5とは、互いの周方向への相対移動が規制される。
頂壁部4dは、板状をなしており、内筒部4b及び外筒部4cの上方を覆っている。頂壁部4dの上面は、操作者が、指等により押下部材4を押し下げるための操作面となっている。
以上のように構成された本実施形態のエアゾール容器用吐出ヘッド1では、図1(a)(b)及び図3(a)に示される吐出停止状態から、操作者が指等により押下部材4を押し下げたときに、該押下部材4とともにステム3が下降し、これによりステム3内を通して、エアゾール容器2の内部と押下部材4の吐出口4aとが連通し、吐出口4aから内容物が吐出される。
また、押下部材4を押し下げることにより、ステム3とともに介装部材7が下降させられる。この押し下げ操作により、図3(b)に示されるように、介装部材7の被係止部13が、エアゾール容器2に設けられた第1係止部11から下方に離れる(離脱する)とともに、介装部材7の被案内部14は、エアゾール容器2に設けられた案内部10に摺接させられる。具体的には、被案内部14の下面が、案内部10の上面に摺接する。この摺接によって介装部材7は、第1係止部11に対して、周方向の一方側(図3(b)における右側)へ向けて回転させられる。
介装部材7が、下方移動しつつ周方向の一方側へ回転移動させられることで、図3(c)に示されるように、被案内部14における周方向の一方側(図3(c)における右側)を向く壁面が、この被案内部14が摺接する案内部10に対して周方向の一方側に隣り合う、別の案内部10の周方向の他方側(図3(c)における左側)を向く壁面に、当接する。これにより、介装部材7はそれ以上の、下方移動、及び、周方向の一方側へ向けた回転移動が規制される。
操作者が押下部材4の押し下げ操作をやめ、押下部材4から指等を離す(以下、押し下げ操作を解除、と省略することがある)と、ステム3が上方付勢されているため、押下部材4、ステム3及び介装部材7は上昇させられる。このとき介装部材7は、上述のように周方向の一方側に回転させられているので、介装部材7の被係止部13は、第1係止部11の周方向の一方側に連なる第2係止部12の傾斜面(第2の傾斜面)12aに当接する。
第2の傾斜面12aは、周方向の一方側へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜しており、被係止部13は、該第2の傾斜面12aに摺接しつつ周方向の一方側へ向けて、かつ上方へ向けて移動させられて、図3(d)に示されるように、被係止部13は、第2係止部12の係止面(第2の係止面)12bに係止される。
第2係止部12は、第1係止部11よりも下方に配置されているので、図3(d)において第2係止部12に係止された被係止部13も、第1係止部11に係止された状態(図3(a)に示される状態)よりは下方に配置される。
このため、図2(a)(b)に示されるように、介装部材7は最上端位置まで戻ることはなく、該介装部材7とともにステム3も、最上端位置(内容物の吐出が停止される位置)よりは低い位置に配置されて、該ステム3内を通したエアゾール容器2と吐出口4aとの連通状態が維持される。
従って、操作者が押下部材4を押し下げる操作を一度行うことにより、該押下部材4を押し続けなくても、内容物を吐出し続けることができる。
これにより、例えば、エアゾール容器2を把持する持ち手(左手、右手)を変えても、連続的に内容物を吐出することができ、操作性がよい。また、内容物を吐出する頻度が高い場合に、操作者の指等の負荷を軽減でき、疲れにくい。また、使用済みのエアゾール容器2に残留するガスをすべて出し切りたい場合に、操作者が押下部材4を押し続けることなく、容易にガス抜きを行うことができる。
また、内容物の吐出は、押下部材4とともにステム3を下方移動させることにより行われるので、従来のようにステム3を径方向から押圧し傾動(変形)させて吐出する場合と比べて、ステム3への負荷が抑えられ、ステム3の破損等が防止される。また、押し下げ操作を一度行うことにより、ステム3が下方移動した状態が維持されるので、連続吐出を安定させることができる。
また、図2(a)(b)及び図3(d)に示される連続吐出状態から、操作者が押下部材4を押し下げることにより、ステム3とともに介装部材7が下降させられる。この押し下げ操作により、介装部材7の被係止部13が、エアゾール容器2に設けられた第2係止部12から下方に離れるとともに、介装部材7の被案内部14は、エアゾール容器2に設けられた案内部10に摺接させられる。具体的には、被案内部14の下面が、案内部10の上面に摺接する。この摺接によって介装部材7は、第2係止部12に対して、周方向の一方側(図3(d)における右側)へ向けて回転させられる。
介装部材7が、下方移動しつつ周方向の一方側へ回転移動させられることで、被案内部14における周方向の一方側を向く壁面が、この被案内部14が摺接する案内部10に対して周方向の一方側に隣り合う、別の案内部10の周方向の他方側を向く壁面に、当接する。これにより、介装部材7はそれ以上の、下方移動、及び、周方向の一方側へ向けた回転移動が規制される。
操作者が押下部材4の押し下げ操作をやめ、押し下げ操作を解除すると、ステム3が上方付勢されているため、押下部材4、ステム3及び介装部材7は上昇させられる。このとき介装部材7は、上述のように周方向の一方側に回転させられているので、介装部材7の被係止部13は、第2係止部12の周方向の一方側に連なる第1係止部11の傾斜面(第1の傾斜面)11aに当接する。
第1の傾斜面11aは、周方向の一方側へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜しており、被係止部13は、該第1の傾斜面11aに摺接しつつ周方向の一方側へ向けて、かつ上方へ向けて移動させられて、図3(a)に示されるように、被係止部13は、第1係止部11の係止面(第1の係止面)11bに係止される。
第1係止部11は、第2係止部12よりも上方に配置されているので、図3(a)において第1係止部11に係止された被係止部13も、第2係止部12に係止された状態(図3(d)に示される状態)よりは上方に配置される。
このため、図1(a)(b)に示されるように、介装部材7は最上端位置まで戻り、該介装部材7とともにステム3も、最上端位置(内容物の吐出が停止される位置)に配置されて、該ステム3内を通したエアゾール容器2と吐出口4aとの連通が遮断される。
このように本実施形態によれば、図1(a)に示される「吐出停止状態」と、図2(a)に示される「連続吐出状態」との切り替えを、押下部材4を押し下げる、という単一の操作により行うことができ、操作性がよい。
具体的に、従来のエアゾール容器用吐出ヘッドでは、「吐出停止状態」から「連続吐出状態」への切り替え操作が、例えば押し下げ操作であるのに対して、「連続吐出状態」から「吐出停止状態」への切り替え操作は、上記押し下げ操作とは異なる例えば引き上げ操作であって、操作方法が互いに異なり、操作が複雑である。
一方、本発明によれば、「吐出停止状態」から「連続吐出状態」への切り替え操作、及び、「連続吐出状態」から「吐出停止状態」への切り替え操作が、いずれも同じ押し下げ操作により行えて、操作が容易である。
なお、図1(a)(b)に示される吐出停止状態からは、上述のように押下部材4の押し下げ操作を行い、この操作を解除しても内容物が吐出され続ける「連続吐出状態」とする以外に、本実施形態では、下記の「定常吐出状態」としたり、或いは上記連続吐出状態のうち「定量吐出状態」とすることが可能である。
すなわち、例えば、押下部材4を押し下げる際のストローク(下方への移動量)を適宜調節することにより、押下部材4を押し下げている間は内容物が吐出され、押し下げ操作を解除すると吐出が停止する、「定常吐出状態」とすることができる。
具体的には、介装部材7が周方向の一方側へ向けて回転させられることがない範囲で、押下部材4を押し下げる操作を行う。これにより、押し下げ操作を行っている間は内容物を吐出でき、押し下げ操作を解除した際には、介装部材7の被係止部13が、エアゾール容器2に設けられた第1係止部11に元通り係止されて、吐出を停止することができる。
また特に図示していないが、例えば、ステム3の下方に内容物を計量可能な計量室を設け、押下部材4を押し下げて該計量室の内容物を連続吐出させることにより、計量室に計量された内容物を定量吐出する、「定量吐出状態」とすることができる。
このように本実施形態によれば、簡単な構造により、ステム3への負荷を抑制でき、連続吐出を安定させることが可能であり、かつ、簡単な操作によって内容物の吐出形態を適宜変更できるのである。
また、本実施形態では、第2係止部12が、第1係止部11の周方向の一方側に連なる第2の傾斜面12aと、第2の傾斜面12aの周方向の一方側に連なるとともに、被係止部13が係止される第2の係止面12bと、を有している。
また、第1係止部11が、第2係止部12の周方向の一方側に連なる第1の傾斜面11aと、第1の傾斜面11aの周方向の一方側に連なるとともに、被係止部13が係止される第1の係止面11bと、を有している。
上記構成によれば、押し下げ操作のストロークに対して、介装部材7の周方向への移動量を容易に大きく確保できる。
具体的には、まず押し下げ操作を行うことにより、介装部材7の被案内部14が、エアゾール容器2に設けられた案内部10に摺接して、該介装部材7が周方向の一方側へ向けて移動させられる。次に、押し下げ操作を解除することにより、介装部材7の被係止部13が、エアゾール容器2に設けられた第2係止部12の傾斜面12a又は第1係止部11の傾斜面11aに摺接して、該介装部材7が周方向の一方側へ向けて移動させられる。つまり、介装部材7の下方移動と上方移動の両方で、該介装部材7を周方向の一方側へ向けてそれぞれ移動させることができる。
これにより、押し下げ操作のストロークを小さく抑えることが可能になる。また、第1係止部11と第2係止部12との周方向の距離を大きく確保することができるため、第2係止部12に係止された被係止部13が、誤って周方向の他方側へ移動して第1係止部11に係止されたり、第1係止部11に係止された被係止部13が、誤って周方向の他方側へ移動して第2係止部12に係止されてしまうようなことを防止できる。従って、上述の作用が安定して確実に得られるとともに、「吐出停止状態」と「連続吐出状態」とを確実に切り替えることが可能である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前述の実施形態では、介装部材7が、ステム3及び押下部材4に装着されている例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、介装部材7は、ステム3及び押下部材4の少なくともいずれかに装着されており、押下部材4を押し下げ操作することにより、押下部材4及びステム3とともにエアゾール容器2に対して下方移動し、押し下げ操作を解除することにより、押下部材4及びステム3とともにエアゾール容器2に対して上方移動すればよい。
具体的には、例えば、ステム3の上端部に押下部材4が直接装着されており、ステム3及び押下部材4のうちいずれか一方に対して、介装部材7が装着されていてもよい。
また、前述の実施形態では、第1係止部11と第2係止部12とが、周方向に交互に配設されるとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、第1係止部11及び第2係止部12の組は、少なくとも一組以上設けられていればよく、少なくとも第1係止部11の周方向の一方側に、第2係止部12が連なっていればよい。
また、前述の実施形態では、係止部材5に、第1係止部11及び第2係止部12が形成され、案内部材6に、案内部10が形成されているとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、第1係止部11、第2係止部12及び案内部10は、エアゾール容器2に設けられていればよいことから、例えば、係止部材5と案内部材6とが一体に形成されて、エアゾール容器2に装着されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 エアゾール容器用吐出ヘッド
2 エアゾール容器
3 ステム
4 押下部材
4a 吐出口
7 介装部材
10 案内部
11 第1係止部
12 第2係止部
12a 第2の傾斜面(傾斜面)
12b 第2の係止面(係止面)
13 被係止部
14 被案内部
O ステムの中心軸線

Claims (2)

  1. 内容物が収容されたエアゾール容器に取り付けられ、前記エアゾール容器の口部に上方付勢状態で下方移動可能に立設されたステムを下降させて内容物を吐出するエアゾール容器用吐出ヘッドであって、
    前記ステムの上端に設けられ、前記ステム内に連通する吐出口が形成された押下部材と、
    前記エアゾール容器に設けられ、互いに上下に離間して配置される第1係止部及び案内部と、
    前記ステム及び前記押下部材の少なくともいずれかに装着され、前記ステム及び前記押下部材とともに上下動し、前記ステムの中心軸線回りの周方向に回転自在とされた介装部材と、を備え、
    前記第1係止部は、前記案内部よりも上方に配置されており、
    前記介装部材は、
    上方に向けて突出するとともに、前記第1係止部に係止される被係止部と、
    前記案内部の上方に配設される被案内部と、を有し、
    前記押下部材とともに前記介装部材が押し下げられたときに、前記被係止部が前記第1係止部から下方に離れるとともに、前記被案内部と前記案内部とが摺接させられることにより、前記介装部材が前記周方向の一方側へ向けて回転し、
    前記第1係止部の前記周方向の一方側には、前記被係止部を係止可能な第2係止部が連なっており、前記第2係止部は、前記第1係止部よりも下方に配置されることを特徴とするエアゾール容器用吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載のエアゾール容器用吐出ヘッドであって、
    前記第2係止部は、
    前記第1係止部の前記周方向の一方側に連なり、前記周方向の一方側へ向かうに従い漸次上方へ向けて傾斜して形成されるとともに、前記被係止部が摺接可能な傾斜面と、
    前記傾斜面の前記周方向の一方側に連なり、下方へ向けて延びるとともに、前記被係止部が係止される係止面と、を有することを特徴とするエアゾール容器用吐出ヘッド。
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