JP6298378B2 - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク循環式のインクジェット印刷装置に関する。
インクを循環させつつインクジェットヘッドからインクを吐出して印刷するインク循環式のインクジェット印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
インク循環式のインクジェット印刷装置は、ゴム等からなるインク導管によりインクジェットヘッドやインクタンクを接続し、循環経路を構成する。そして、インクポンプにより循環経路に沿ってインクを循環させる。
特開2008−162262号公報
上述のようなインク循環式のインクジェット印刷装置において、機械的な要因やインク導管の経年劣化等により、インク導管が折れ曲がる座屈が生じることがある。
インク導管の座屈が生じると、その部分で流路抵抗が増大し、循環経路内でインクの流れが滞る。一方、インクポンプによる循環動作は継続するため、インク導管内の圧力が増大し、インク導管の接続部分でインク導管が抜けるおそれがある。その結果、インク漏れが生じて装置内が汚れるおそれがある。
インク導管の座屈を検出できれば、循環動作を停止する等の対処ができる。しかし、従来、インク循環式のインクジェット印刷装置では、インク導管の座屈を検出する手段がなかった。そこで、インク導管の座屈を検出する技術が要望されていた。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、インクの循環経路を形成するインク導管における座屈を検出可能なインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴は、インクを吐出するインクジェットヘッドと、インク導管により形成される循環経路に沿ってインクを循環させつつ前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク循環部と、前記循環経路においてインクの加温および冷却を行うインク温度調整部と、前記インク温度調整部に対して前記循環経路の下流側に隣接する所定位置においてインクの温度を検出するインク温度検出部と、前記インク循環部でインクを循環させつつ前記インク温度調整部のインク温度調整制御および前記インクジェットヘッドの駆動制御を行うとともに、前記インク温度調整部によるインク温度調整動作中において前記インク温度検出部で検出されるインクの温度の変化率に基づき、前記インク導管における座屈の有無を判定する制御部とを備えることにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴は、前記制御部は、前記インク導管における座屈の有無を判定するためのインクの温度の変化率の閾値を、前記インク温度調整部のインク温度調整動作における動作状態、および前記インクジェットヘッドの駆動率に応じて設定することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴によれば、制御部は、インク温度調整部によるインク温度調整動作中においてインク温度検出部で検出されるインクの温度の変化率に基づき、インクの循環経路を形成するインク導管における座屈の有無を判定する。これにより、インクの循環経路を形成するインク導管における座屈を検出可能である。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴によれば、インク導管における座屈の有無を判定するためのインクの温度の変化率の閾値を、インク温度調整部のインク温度調整動作における動作状態、およびインクジェットヘッドの駆動率に応じて設定することで、座屈の有無の判定精度を向上できる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の印刷部の概略構成図である。 座屈判定閾値テーブルを示す図である。 インク温度の変化の一例を示す図である。 インク温度の変化の他の例を示す図である。 インク導管の座屈がある場合のインク温度の変化の一例を示す図である。 座屈判定処理のフローチャートである。 実施の形態の変形例に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の印刷部の概略構成図である。なお、以下の説明における上下方向は鉛直方向であり、図2における紙面の上下を上下方向とする。
図1に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、印刷部2と、操作パネル3と、制御部4とを備える。
印刷部2は、インクを循環させつつ、図示しない搬送部により搬送される用紙にインクを吐出して画像を印刷する。印刷部2は、インクジェットヘッド11と、ヘッドドライバ12と、インク循環部13と、インク温度調整部14と、インク温度センサ(請求項のインク温度検出部に相当)15と、インク供給部16とを備える。
インクジェットヘッド11は、インク循環部13により供給されるインクを吐出する。インクジェットヘッド11は、複数のヘッドモジュール18からなる。
ヘッドモジュール18は、インクを貯留するインクチャンバと、インクを吐出する複数のノズル(いずれも図示せず)とを有する。インクチャンバ内には、ピエゾ素子(図示せず)が配置されている。ピエゾ素子の駆動により、ノズルからインクが吐出される。ヘッドモジュール18では、1つのノズルから1画素に対して吐出するインクの液滴数(ドロップ数)を変えることができるようになっており、ドロップ数により濃度を表現する階調印刷が行われる。
ヘッドドライバ12は、インクジェットヘッド11を駆動させる。具体的には、ヘッドドライバ12は、インクジェットヘッド11のヘッドモジュール18のピエゾ素子を駆動させ、ノズルからインクを吐出させる。
インク循環部13は、循環経路に沿ってインクを循環させつつインクジェットヘッド11にインクを供給する。図1、図2に示すように、インク循環部13は、負圧タンク21と、液面センサ22と、負圧タンク大気開放弁23と、圧力センサ24と、エアポンプ25と、エアポンプドライバ26と、インクポンプ27と、インクポンプドライバ28と、エアバッファタンク29と、エアバッファタンク大気開放弁30と、分配器31と、集合器32と、空気導管33〜35と、インク導管36〜38とを備える。
負圧タンク21は、インクジェットヘッド11に供給するインクを貯留する。負圧タンク21には、インク供給部16によりインクが供給される。また、負圧タンク21には、インクジェットヘッド11で消費されなかったインクが集合器32からインク導管38を介して流入する。負圧タンク21は、インクジェットヘッド11より低い位置(下方)に配置されている。
液面センサ22は、負圧タンク21内のインクの液面高さが基準高さに達しているか否かを検出するためのものである。液面センサ22は、負圧タンク21内のインクの液面高さが基準高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、基準高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
負圧タンク大気開放弁23は、負圧タンク21を密閉状態と大気開放状態との間で切り替える。負圧タンク大気開放弁23は、空気導管33の途中に設けられている。
圧力センサ24は、負圧タンク21内の圧力を検出する。
エアポンプ25は、負圧タンク21から空気を吸引し、負圧タンク21に負圧を付与する。エアポンプ25は、空気導管34の途中に設けられている。エアポンプドライバ26は、エアポンプ25を駆動させる。
インクポンプ27は、インクを循環させるために、負圧タンク21からエアバッファタンク29へインクを送る。インクポンプ27は、インク導管36の途中に設けられている。インクポンプドライバ28は、インクポンプ27を駆動させる。
エアバッファタンク29は、インクポンプ27の脈動を吸収するエアバッファの役割を果たす。エアバッファタンク29は、負圧タンク21から送られるインクを貯留する。エアバッファタンク29内には、インクの液面上に空気層が形成されている。
エアバッファタンク大気開放弁30は、エアバッファタンク29を密閉状態と大気開放状態との間で切り替える。エアバッファタンク大気開放弁30は、空気導管35の途中に設けられている。
分配器31は、インクジェットヘッド11の各ヘッドモジュール18にインクを分配する。
集合器32は、インクジェットヘッド11で消費されなかったインクを各ヘッドモジュール18から集める。集合器32により集められたインクは、インク導管38を介して負圧タンク21へ流れる。
空気導管33は、負圧タンク21を大気開放するための空気の流路を形成する。空気導管33は、一端が負圧タンク21に接続され、他端が大気に通じている。空気導管34は、エアポンプ25により負圧タンク21から吸引される空気の流路を形成する。空気導管34は、一端が負圧タンク21に接続され、他端が大気に通じている。空気導管35は、エアバッファタンク29を大気開放するための空気の流路を形成する。空気導管35は、一端がエアバッファタンク29に接続され、他端が大気に通じている。
インク導管36は、負圧タンク21とエアバッファタンク29とを接続する。インク導管36には、負圧タンク21からエアバッファタンク29に向かってインクが流れる。インク導管37は、エアバッファタンク29と分配器31とを接続する。インク導管37には、エアバッファタンク29から分配器31に向かってインクが流れる。インク導管38は、集合器32と負圧タンク21とを接続する。インク導管38には、集合器32から負圧タンク21に向かってインクが流れる。インク導管36〜38は、インク循環部13内でインクを循環する循環経路を形成する。インク導管36〜38は、ゴム等の弾性変形可能な材質からなるチューブにより構成される。
インク温度調整部14は、インク循環部13において循環経路に沿って循環されるインクの温度を調整するために、インクに対する加温および冷却を行う。インク温度調整部14は、ヒータ41と、ヒータドライバ42と、ヒートシンク43と、冷却ファン44と、ファンドライバ45とを備える。
ヒータ41は、インク導管37内のインクに加温する。ヒータ41は、インク導管37の途中に設けられている。ヒータドライバ42は、ヒータ41を駆動させる。
ヒートシンク43は、放熱によりインク導管37内のインクを冷却する。ヒートシンク43は、ヒータ41に対してインク循環方向における上流側に隣接して設けられている。冷却ファン44は、ヒートシンク43に冷却風を送る。ファンドライバ45は、冷却ファン44を駆動させる。
インク温度センサ15は、循環経路に沿って循環されるインクの温度を検出する。インク温度センサ15は、インク導管37において、ヒータ41に対して下流側に隣接する所定位置に設けられている。
インク供給部16は、インク循環部13にインクを供給する。インク供給部16は、インクカートリッジ46と、インク導管47と、インク供給弁48とを備える。
インクカートリッジ46は、印刷部2で印刷に用いるインクを収容している。インクカートリッジ46内のインクは、インク導管47を介して負圧タンク21に供給される。
インク導管47は、インクカートリッジ46と負圧タンク21とを接続する。インク導管47には、インクカートリッジ46から負圧タンク21に向かってインクが流れる。
インク供給弁48は、インク導管47内のインクの流路を開閉する。インクカートリッジ46から負圧タンク21へインクを供給する際、インク供給弁48が開かれる。
操作パネル3は、各種の入力画面等を表示するとともに、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作パネル3は、表示部51と、入力部52とを備える。
表示部51は、各種の入力画面等の画像を表示する。表示部51は、液晶表示パネル等を有する。
入力部52は、ユーザによる入力操作を受け付け、操作に応じた操作信号を出力する。入力部52は、各種の操作キー、タッチパネル等を有する。
制御部4は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部4は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
制御部4は、印刷を行う際、インク循環部13でインクを循環させつつインク温度調整部14のインク温度調整制御およびインクジェットヘッド11の駆動制御を行う。また、制御部4は、インク温度調整部14によるインク温度調整動作中においてインク温度センサ15で検出されるインクの温度の変化率であるインク温度変化率R(%)に基づき、循環経路を形成するインク導管36〜38における座屈の有無を判定する。
制御部4は、図3に示す座屈判定閾値テーブル60を記憶している。座屈判定閾値テーブル60は、インク温度調整部14におけるインク温度調整動作の動作状態およびヘッド駆動率H(%)に応じた座屈判定閾値Rth(%)を保持するテーブルである。
座屈判定閾値Rthは、インク導管36〜38における座屈の有無を判定するためのインク温度変化率Rの閾値である。
インク温度調整部14の動作状態としては、図3に示すように、「ヒータ高」、「ヒータ低」、および「冷却ファン・オン」がある。「ヒータ高」は、ヒータ41を高温としてインクに加温している状態である。「ヒータ低」は、ヒータ41を「ヒータ高」の状態よりも低温としてインクに加温している状態である。「冷却ファン・オン」は、冷却ファン44を駆動させてインクを冷却している状態である。
ヘッド駆動率Hは、インクジェットヘッド11の駆動率である。ヘッド駆動率Hは、全ヘッドモジュール18の全ノズルから各画素に対して最大ドロップ数のインクを吐出する場合のドロップ数の合計に対する、画像データに基づいて全ヘッドモジュール18の全ノズルから各画素に対して吐出したドロップ数の合計の比率である。
ここで、インク導管36〜38において座屈が生じると、インクの滞留が生じる。インクの滞留が生じると、インク温度調整動作中はインク温度調整部14の下流側近傍にあるインク温度センサ15で検出されるインクの温度の変化率が大きくなる。インクの滞留によりインク温度調整部14に長く留まったために温度が大きく変化したインクの温度が検出されるからである。そこで、インクジェット印刷装置1では、インク温度変化率Rに基づき、インク導管36〜38における座屈の有無を判定する。
インク温度変化率Rは、インク温度調整部14の動作状態が、「ヒータ高」、「ヒータ低」、「冷却ファン・オン」のいずれであるかの影響を受ける。そこで、インクジェット印刷装置1では、図3に示すように、インク温度調整部14の動作状態に応じた座屈判定閾値Rthを設定している。
また、インク循環部13におけるインクの温度は、インクジェットヘッド11の駆動の影響を受ける。インクジェットヘッド11が駆動されるとピエゾ素子が発熱してインクジェットヘッド11の温度が高くなり、それによりインクの温度が高くなるためである。ヘッド駆動率Hが高いほど、インクジェットヘッド11の温度の上昇率が高くなり、インクの温度の上昇率が高くなる。
すなわち、インク導管36〜38における座屈がない正常なインク循環時でも、ヘッド駆動率Hによってインク温度変化率Rは変化する。そこで、インクジェット印刷装置1では、図3に示すように、ヘッド駆動率Hによっても座屈判定閾値Rthを変えている。インク温度調整部14の各動作状態におけるヘッド駆動率Hに応じた座屈判定閾値Rthは、インク導管36〜38における座屈がない正常なインク循環時における各動作状態でのヘッド駆動率Hに応じたインク温度変化率R以上の値となっている。
座屈判定閾値テーブル60における座屈判定閾値Rthの値は、予め実験的に求められたものである。
ここで、後述のように、ヒータ41が高温で駆動されるのは、インク温度が印刷可能下限温度Td未満の場合である。この場合、インク温度が印刷可能温度範囲外であるため、インクジェットヘッド11によるインク吐出は行われない。このため、図3に示すように、「ヒータ高」の状態については、ヘッド駆動率Hが「0以上A1未満」の場合に対してのみ座屈判定閾値Rthが設定されている。
制御部4は、印刷可能下限温度Td、印刷可能上限温度Tu、加温上限温度Th、冷却基準温度Tk、冷却下限温度Tcを記憶している。
印刷可能下限温度Tdは、印刷可能温度範囲の下限の温度(例えば、25℃)である。印刷可能上限温度Tuは、印刷可能温度範囲の上限の温度(例えば、45℃)である。印刷可能温度範囲は、インクが適度の粘度を有し、インクジェットヘッド11での正常なインク吐出が保障できる温度範囲である。
加温上限温度Thは、ヒータ41を停止する温度(例えば、35℃)である。冷却基準温度Tkは、インク温度の上昇時に冷却ファン44の駆動を開始する温度(例えば、40℃)である。冷却下限温度Tcは、インク冷却時において冷却ファン44を停止する温度(例えば、38℃)である。
制御部4は、インク循環部13におけるインク温度が印刷可能下限温度Td未満の場合、ヒータ41を高温で駆動させる。インク温度が印刷可能下限温度Tdから加温上限温度Thまでの間では、制御部4は、ヒータ41を低温で駆動させる。インク温度が加温上限温度Thに達すると、制御部4は、ヒータ41を停止する。
制御部4は、インク循環部13におけるインク温度が印刷可能上限温度Tuを超える場合、冷却ファン44を駆動させる。また、制御部4は、インク温度の上昇時に冷却基準温度Tkに達すると、冷却ファン44を駆動させる。インク温度が冷却下限温度Tcになると、制御部4は、冷却ファン44を停止させる。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
印刷ジョブが入力されると、制御部4は、負圧タンク大気開放弁23を閉じる。なお、インクジェット印刷装置1が印刷を行わない待機中は、負圧タンク大気開放弁23が開かれ、負圧タンク21は大気開放されている。エアバッファタンク大気開放弁30は閉じられており、エアバッファタンク29は密閉状態である。
次いで、制御部4は、インク循環動作を開始する。具体的には、制御部4は、エアポンプ25の駆動を開始させる。エアポンプ25の駆動により、負圧タンク21内が減圧される。制御部4は、圧力センサ24の検出値が、負圧タンク21に付与する負圧の基準値になると、エアポンプ25を停止させる。
また、制御部4は、エアポンプ25の駆動開始とともに、インクポンプ27の駆動を開始させる。これにより、負圧タンク21からインクジェットヘッド11へ向かってインクが流れ、インク循環が始まる。制御部4は、インクの流量が徐々に増大し、所定流量に達するとそれを維持するようにインクポンプ27を駆動させる。インクポンプ27によるインクの流れにより、インクジェットヘッド11に正圧が付与される。
負圧タンク21に付与された負圧と、所定流量のインクの流れによる正圧とにより、インク循環動作中において、インクジェットヘッド11のノズル圧が、インク吐出に適した所定の負圧に保たれる。
また、制御部4は、インク循環動作の開始とともに、インク温度調整制御を開始する。具体的には、制御部4は、インク循環動作の開始時において、インク温度センサ15で検出されたインク温度を取得する。インク温度が印刷可能温度範囲外である場合、すなわち、インク温度が印刷可能下限温度Td未満であるか、印刷可能上限温度Tuを超える場合、制御部4は、ウォームアップを行う。ウォームアップは、印刷可能温度範囲外のインク温度が印刷可能温度範囲内になるように、インクに対する加温または冷却を行う動作である。
インク循環動作の開始時において、インク温度が印刷可能下限温度Td未満である場合、制御部4は、インク循環動作を開始するとともに、図4に示すように、ウォームアップとしてヒータ41を高温で駆動開始させる。
インク温度が印刷可能下限温度Tdに達すると、ウォームアップが終了となり、制御部4は、インクジェットヘッド11による印刷動作を開始させる。また、制御部4は、インク温度に応じてインク温度調整部14を制御する。
図4の例では、制御部4は、ウォームアップが終了すると、ヒータ41を低温に切り替える。インク温度が加温上限温度Thに達すると、制御部4は、ヒータ41を停止する。ヒータ41がオフでも、インクジェットヘッド11の駆動による発熱により、インク温度は上昇する。図4のように、インク温度が冷却基準温度Tkに達すると、制御部4は、冷却ファン44の駆動を開始させる。冷却ファン44の駆動によりインク温度が低下し、冷却下限温度Tcになると、制御部4は、冷却ファン44を停止する。
また、インク循環動作の開始時において、インク温度が印刷可能上限温度Tuを超えている場合、制御部4は、インク循環動作を開始するとともに、図5に示すように、ウォームアップとして冷却ファン44の駆動を開始させる。
インク温度が印刷可能上限温度Tuになると、ウォームアップは終了となり、制御部4は、インクジェットヘッド11による印刷動作を開始させる。また、制御部4は、インク温度に応じてインク温度調整部14を制御する。
図5の例では、制御部4は、インク温度が冷却下限温度Tcになるまで、ウォームアップから引き続き冷却ファン44を駆動させておく。インク温度が冷却下限温度Tcになると、制御部4は、冷却ファン44を停止する。この後、図5のように、インク温度が冷却基準温度Tkに達すると、制御部4は、冷却ファン44の駆動を開始させる。冷却ファン44の駆動によりインク温度が低下し、冷却下限温度Tcになると、制御部4は、冷却ファン44を停止する。
また、インク循環動作の開始時において、インク温度が印刷可能温度範囲内である場合、制御部4は、インクジェットヘッド11による印刷動作を開始させる。そして、制御部4は、インク温度に応じてインク温度調整部14を制御する。
例えば、インク循環動作の開始時のインク温度が印刷可能下限温度Tdと加温上限温度Thとの間である場合、制御部4は、ヒータを低温で駆動開始させる。この後、制御部4は、インク温度の変化に応じてインク温度調整部14を制御する。
インク循環動作中において、インクジェットヘッド11からインクが吐出されると、インク循環部13内のインクが減少する。インク循環部13内のインクの減少により負圧タンク21の液面が下降し、液面センサ22がオフになると、制御部4は、インク供給弁48を開く。これにより、インクカートリッジ46のインクが負圧タンク21に供給される。インクが供給されて負圧タンク21の液面が上昇し、液面センサ22がオンになると、制御部4は、インク供給弁48を閉じる。
印刷ジョブが終了すると、制御部4は、インクポンプ27を停止する。また、制御部4は、負圧タンク大気開放弁23を開き、負圧タンク21を大気開放する。また、制御部4は、エアバッファタンク大気開放弁30を開いてエアバッファタンク29を一時的に大気開放した後、エアバッファタンク大気開放弁30を閉じる。これにより、インク循環動作が終了となる。
次に、座屈判定処理について説明する。
座屈判定処理は、循環経路を形成するインク導管36〜38における座屈の有無を判定する処理である。座屈判定処理は、インク循環動作中に行われる。ここで、インク導管36〜38における座屈は、例えば、ユーザ等がインクジェット印刷装置1の内部に対して作業を行った際に発生することがある。また、インク循環動作中にインク導管36〜38における座屈が発生することもある。
前述のように、インク導管36〜38における座屈が生じていると、インクの滞留により、インク温度センサ15で検出されるインクの温度の変化率が大きくなる。例えば、インク導管36〜38における座屈が生じている状態で、図4の例のようなウォームアップが行われると、図6に示すように、座屈がある場合は、座屈がない場合よりも、インク温度センサ15で検出されるインクの温度の変化率(上昇率)が大きくなる。そこで、インクジェット印刷装置1では、座屈判定処理において、インク温度変化率Rに基づきインク導管36〜38における座屈の有無を判定する。
図7は、座屈判定処理のフローチャートである。インク循環動作の開始により、図7のフローチャートの処理が開始となる。
図7のステップS1において、制御部4は、インク温度調整部14によるインク温度調整動作を開始したか否かを判断する。具体的には、制御部4は、ヒータ41または冷却ファン44の駆動を開始したとき、インク温度調整動作を開始したと判断する。
インク温度調整動作を開始したと判断した場合(ステップS1:YES)、ステップS2において、制御部4は、インク温度取得タイミングになったか否かを判断する。ここで、座屈判定処理では、インク温度調整動作開始後の所定時間ごとにインク温度取得タイミングが設定される。
インク温度取得タイミングになったと判断した場合(ステップS2:YES)、ステップS3において、制御部4は、インク温度センサ15で検出されたインク温度を取得する。
次いで、ステップS4において、制御部4は、前回のインク温度取得タイミングに取得したインク温度、今回取得したインク温度、およびインク温度取得タイミング間の時間に基づき、単位時間あたりのインク温度の変化量であるインク温度変化率Rを算出する。また、制御部4は、印刷対象の画像データに基づき、前回のインク温度取得タイミングから今回のインク温度取得タイミングまでの間におけるヘッド駆動率Hを算出する。
次いで、ステップS5において、制御部4は、ステップS4で算出したインク温度変化率Rが、座屈判定閾値Rth以上であるか否かを判断する。
具体的には、制御部4は、現在のインク温度調整部14の動作状態およびステップS4で算出したヘッド駆動率Hに応じた座屈判定閾値Rthを座屈判定閾値テーブル60から取得する。そして、制御部4は、インク温度変化率Rが、座屈判定閾値テーブル60から取得した座屈判定閾値Rth以上であるか否かを判断する。
インク温度変化率Rが座屈判定閾値Rth未満であると判断した場合(ステップS5:NO)、制御部4は、ステップS2に戻る。
インク温度変化率Rが座屈判定閾値Rth以上であると判断した場合(ステップS5:YES)、制御部4は、インク導管36〜38における座屈が生じていると判定し、ステップS6において、インクジェット印刷装置1の動作を停止する。具体的には、制御部4は、インク循環動作を終了する。インクジェットヘッド11による印刷動作中の場合は、印刷動作を停止するとともに、インク循環動作を終了する。
次いで、ステップS7において、制御部4は、表示部51にエラー表示を行う。これにより、座屈判定処理が終了となる。
ステップS2において、インク温度取得タイミングになっていないと判断した場合(ステップS2:NO)、ステップS8において、制御部4は、インク温度調整動作を終了したか否かを判断する。具体的には、制御部4は、ヒータ41または冷却ファン44の駆動を停止したとき、インク温度調整動作を終了したと判断する。
インク温度調整動作を終了したと判断した場合(ステップS8:YES)、制御部4は、ステップS9へ進む。インク温度調整動作を終了していないと判断した場合(ステップS8:NO)、制御部4は、ステップS2に戻る。
ステップS1においてインク温度調整動作を開始していないと判断した場合(ステップS1:NO)、およびステップS8においてインク温度調整動作を終了したと判断した場合(ステップS8:YES)、ステップS9において、制御部4は、インク循環動作を終了したか否かを判断する。
インク循環動作を終了していないと判断した場合(ステップS9:NO)、制御部4は、ステップS1に戻る。インク循環動作を終了したと判断した場合(ステップS9:YES)、制御部4は、座屈判定処理を終了する。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、制御部4は、インク温度調整部14によるインク温度調整動作中におけるインク温度変化率Rに基づき、インク導管36〜38における座屈の有無を判定する。これにより、インクジェット印刷装置1によれば、インクの循環経路を形成するインク導管36〜38における座屈を検出可能である。
また、インクジェット印刷装置1では、制御部4は、座屈判定閾値Rthを、インク温度調整部14のインク温度調整動作における動作状態、およびヘッド駆動率Hに応じて設定する。これにより、インク導管36〜38における座屈の有無の判定精度を向上できる。
(変形例)
図8は、本発明の実施の形態の変形例に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、本変形例のインクジェット印刷装置1Aは、前述の図1に示したインクジェット印刷装置1に対し、インク循環部13に電流検出部61を追加した構成である。
電流検出部61は、インクポンプドライバ28によるインクポンプ27の駆動電流値Iを検出する。
制御部4は、インク循環動作中において電流検出部61により検出されるインクポンプ27の駆動電流値Iに基づき、インク導管36〜38における座屈の有無を判定する。
制御部4は、インク温度に応じた座屈判定閾値Ithを記憶している。座屈判定閾値Ithは、インク導管36〜38における座屈の有無を判定するためのインクポンプ27の駆動電流値Iの閾値である。
ここで、インク導管36〜38において座屈が生じるとインクが流れにくくなるため、インクポンプ27の負荷が増大し、インクポンプ27の駆動電流値Iが大きくなる。そこで、インクジェット印刷装置1Aでは、インクポンプ27の駆動電流値Iに基づき、インク導管36〜38における座屈の有無を判定する。
また、インクの粘度が高いほど、インクが流れにくくなるため、インクポンプ27の負荷が大きくなる。インクの温度が低いほど、インクの粘度は高くなる。そこで、インクジェット印刷装置1Aでは、制御部4が、インク温度に応じた座屈判定閾値Ithを記憶し、これを用いてインク導管36〜38における座屈の有無を判定する。
インクジェット印刷装置1Aにおけるインク循環動作は、前述の実施の形態のインクジェット印刷装置1におけるインク循環動作と同様である。
インク循環動作を開始すると、制御部4は、電流検出部61により検出される駆動電流値I、およびインク温度センサ15により検出されるインク温度を監視する。駆動電流値Iがインク温度に応じた座屈判定閾値Ith以上の場合、制御部4は、インク導管36〜38における座屈が生じていると判定する。
このように、インクジェット印刷装置1Aでは、インクポンプ27の駆動電流値Iに基づきインク導管36〜38における座屈の有無を判定することで、インク導管36〜38における座屈を検出可能である。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1,1A インクジェット印刷装置
2 印刷部
3 操作パネル
4 制御部
11 インクジェットヘッド
12 ヘッドドライバ
13 インク循環部
14 インク温度調整部
15 インク温度センサ
21 負圧タンク
22 液面センサ
23 負圧タンク大気開放弁
24 圧力センサ
25 エアポンプ
26 エアポンプドライバ
27 インクポンプ
28 インクポンプドライバ
29 エアバッファタンク
30 エアバッファタンク大気開放弁
31 分配器
32 集合器
36〜38 インク導管
41 ヒータ
42 ヒータドライバ
43 ヒートシンク
44 冷却ファン
45 ファンドライバ
60 座屈判定閾値テーブル

Claims (2)

  1. インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    インク導管により形成される循環経路に沿ってインクを循環させつつ前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク循環部と、
    前記循環経路においてインクの加温および冷却を行うインク温度調整部と、
    前記インク温度調整部に対して前記循環経路の下流側に隣接する所定位置においてインクの温度を検出するインク温度検出部と、
    前記インク循環部でインクを循環させつつ前記インク温度調整部のインク温度調整制御および前記インクジェットヘッドの駆動制御を行うとともに、前記インク温度調整部によるインク温度調整動作中において前記インク温度検出部で検出されるインクの温度の変化率に基づき、前記インク導管における座屈の有無を判定する制御部と
    を備えることを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記制御部は、前記インク導管における座屈の有無を判定するためのインクの温度の変化率の閾値を、前記インク温度調整部のインク温度調整動作における動作状態、および前記インクジェットヘッドの駆動率に応じて設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
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