JP2020066207A - 液体供給装置 - Google Patents

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JP2020066207A JP2018201770A JP2018201770A JP2020066207A JP 2020066207 A JP2020066207 A JP 2020066207A JP 2018201770 A JP2018201770 A JP 2018201770A JP 2018201770 A JP2018201770 A JP 2018201770A JP 2020066207 A JP2020066207 A JP 2020066207A
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圭輔 鬼澤
Keisuke Kizawa
圭輔 鬼澤
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Abstract

【課題】液体の供給経路におけるエアリークを検出可能な液体供給装置を提供する。【解決手段】インク補給弁47は、インクカートリッジ46から負圧タンク26へのインク補給管48を介したインクの供給と供給停止とを切り替える。制御部は、負圧タンク26へのインクの供給を開始した後、負圧タンク26内の液面高さが基準高さより低い規定高さに達するタイミングでインク補給弁47を閉鎖する。そして、制御部は、インク補給弁47を閉鎖してインクカートリッジ46からの負圧タンク26へのインクの供給を停止した状態で負圧タンク26内の液面高さが基準高さに達するか否かに基づき、インク補給管48におけるエアリークの有無を判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、液体を供給する液体供給装置に関する。
インクジェットヘッドの上流側のインクタンクと、インクジェットヘッドと、その下流側のインクタンクとの間でインクを循環しつつ、インクジェットヘッドを駆動させて印刷するインクジェット印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェット印刷装置では、上流側のインクタンクに貯留されたインクがインクジェットヘッドに供給され、インクジェットヘッドから吐出されることで印刷が行われる。インクジェットヘッドで消費されなかったインクは、下流側のインクタンクに回収されて貯留される。下流側のインクタンクのインクは上流側のインクタンクへ送られ、上流側のインクタンクからインクジェットヘッドに供給されることで、印刷に用いられる。このようにして、インク循環および印刷が行われる。
特開2017−065088号公報
上述のようなインクジェット印刷装置において、印刷によりインクが減少すると、インクカートリッジからインクタンクにインクが供給される。また、インクタンクに対するインクの初期充填を行う際にも、インクカートリッジからインクタンクにインクが供給される。
ここで、インクカートリッジからインクタンクへインクを供給するための供給経路においてエアリークが発生している場合、インク供給を停止するよう制御しても、供給経路内のインクがインクタンクへ流れ、インクタンクがオーバーフローするおそれがある。そこで、インクの供給経路におけるエアリークを検出する技術が要望されていた。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、液体の供給経路におけるエアリークを検出可能な液体供給装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の液体供給装置は、液体の供給元から供給先への供給経路を介した供給と供給停止とを切り替える切替部と、前記供給先への液体の供給を開始した後、前記供給先内の液面高さが基準高さより低い規定高さに達するタイミングで前記供給元からの液体の供給を停止するよう前記切替部を制御し、この前記供給元からの液体の供給を停止した状態で前記供給先内の液面高さが前記基準高さに達するか否かに基づき、前記供給経路におけるエアリークの有無を判定する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明の液体供給装置によれば、液体の供給経路におけるエアリークを検出可能である。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の印刷部、インク補給部、および圧力生成部の概略構成図である。 液面維持制御の説明図である。 エアリーク判定処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る液体供給装置が設けられたインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の印刷部、インク補給部、および圧力生成部の概略構成図である。なお、以下の説明における上下方向は鉛直方向であり、図2における紙面の上下を上下方向とする。
図1に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、4つの印刷部2と、4つのインク補給部3と、圧力生成部4と、制御部5とを備える。なお、液体供給装置は、インク補給部3と、後述の負圧タンク液面センサ27と、制御部5とを備える。
印刷部2は、インク(液体に相当)を循環させつつ、用紙(図示せず)にインクを吐出して画像を印刷する。4つの印刷部2は、それぞれ異なる色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のインクを吐出する。4つの印刷部2は、吐出するインクの色が異なる以外は、同様の構成を有する。
図2に示すように、印刷部2は、インクジェットヘッド11と、インク循環部12とを備える。
インクジェットヘッド11は、インク循環部12により供給されるインクを吐出する。インクジェットヘッド11は、複数のヘッドモジュール16を有する。
ヘッドモジュール16は、複数のノズル(図示せず)を有し、ノズルからインクを吐出する。
インク循環部12は、インクを循環させつつインクジェットヘッド11にインクを供給する。インク循環部12は、加圧タンク21と、加圧タンク液面センサ22と、インクフィルタ23と、分配器24と、集合器25と、負圧タンク(供給先に相当)26と、負圧タンク液面センサ27と、インクポンプ28と、インク温度調整部29と、インク温度センサ30と、インク循環管31〜33とを備える。
加圧タンク21は、インクジェットヘッド11に供給するインクを貯留する。加圧タンク21のインクは、インク循環管31および分配器24を介してインクジェットヘッド11に供給される。加圧タンク21内には、インクの液面上に空気層36が形成されている。加圧タンク21は、後述の加圧側連通管52を介して、後述の加圧共通気室51に連通されている。加圧タンク21は、インクジェットヘッド11より低い位置(下方)に配置されている。
加圧タンク液面センサ22は、加圧タンク21内のインクの液面高さが所定の基準高さに達しているか否かを検出する。加圧タンク液面センサ22は、加圧タンク21内のインクの液面高さが基準高さ以上である場合、「オン」を示す信号を出力する。また、加圧タンク液面センサ22は、加圧タンク21内のインクの液面高さが基準高さ未満である場合、「オフ」を示す信号を出力する。
インクフィルタ23は、インク内のゴミ等を除去する。インクフィルタ23は、加圧タンク21内に設置されている。
分配器24は、インク循環管31を介して加圧タンク21から供給されるインクを、インクジェットヘッド11の各ヘッドモジュール16に分配する。
集合器25は、インクジェットヘッド11で消費されなかったインクを各ヘッドモジュール16から集める。集合器25により集められたインクは、インク循環管32を介して負圧タンク26へと流れる。
負圧タンク26は、インクジェットヘッド11で消費されなかったインクを集合器25から受け取って貯留する。また、負圧タンク26は、インク補給部3により補給されるインクを貯留する。負圧タンク26内には、インク液面上に空気層37が形成されている。負圧タンク26は、後述の負圧側連通管59を介して、後述の負圧共通気室58に連通されている。負圧タンク26は、加圧タンク21と同じ高さに配置されている。
負圧タンク液面センサ27は、負圧タンク26内のインクの液面高さが所定の基準高さに達しているか否かを検出するためのものである。負圧タンク液面センサ27は、負圧タンク26内のインクの液面高さが基準高さ以上である場合、「オン」を示す信号を出力する。また、負圧タンク液面センサ27は、負圧タンク26内のインクの液面高さが基準高さ未満である場合、「オフ」を示す信号を出力する。
インクポンプ28は、負圧タンク26から加圧タンク21へインクを送液する。インクポンプ28は、インク循環管33の途中に設けられている。
インク温度調整部29は、インク循環部12におけるインクの温度を調整する。インク温度調整部29は、インク循環管31の途中に設けられている。インク温度調整部29は、ヒータ41と、ヒータ温度センサ42と、ヒートシンク43と、冷却ファン44とを備える。
ヒータ41は、インク循環管31内のインクに加熱する。ヒータ温度センサ42は、ヒータ41の温度を検出する。ヒートシンク43は、インク循環管31内のインクを冷却するために放熱する。冷却ファン44は、ヒートシンク43に冷却風を送る。
インク温度センサ30は、インク循環部12におけるインクの温度を検出する。インク温度センサ30は、インク循環管31の途中に設けられている。
インク循環管31は、加圧タンク21と分配器24とを接続する。インク循環管31の一部は、ヒータ41を経由する部分とヒートシンク43を経由する部分とに分岐している。インク循環管31には、加圧タンク21から分配器24に向かってインクが流れる。インク循環管32は、集合器25と負圧タンク26とを接続する。インク循環管32には、集合器25から負圧タンク26に向かってインクが流れる。インク循環管31は、負圧タンク26と加圧タンク21とを接続する。インク循環管31には、負圧タンク26から加圧タンク21に向かってインクが流れる。インク循環管31〜33と分配器24と集合器25とにより、加圧タンク21とインクジェットヘッド11と負圧タンク26との間でインクを循環させる循環経路が構成される。
インク補給部3は、印刷部2にインクを補給する。4つのインク補給部3は、各印刷部2に1つずつ対応して設けられている。インク補給部3は、インクカートリッジ(供給元に相当)46と、インク補給弁(切替部に相当)47と、インク補給管(供給経路に相当)48とを備える。
インクカートリッジ46は、インクジェットヘッド11による印刷に用いられるインクを収容している。インクカートリッジ46内のインクは、インク補給管48を介して、インク循環部12の負圧タンク26に供給される。インクカートリッジ46は、負圧タンク26より高い位置(上方)に配置されている。
インク補給弁47は、インク補給管48内のインクの流路を開閉する。インク補給弁47は、インク補給管48におけるインクカートリッジ46近傍の所定位置に配置されている。インク補給弁47の開閉により、インク補給管48を介したインクカートリッジ46から負圧タンク26へのインクの供給と供給停止とが切り替えられる。
インク補給管48は、インクカートリッジ46と負圧タンク26とを接続し、インクカートリッジ46から負圧タンク26へのインクの流路を形成する。
圧力生成部4は、各印刷部2の加圧タンク21および負圧タンク26にインク循環のための圧力を生成する。圧力生成部4は、加圧共通気室51と、4本の加圧側連通管52と、加圧側大気開放弁53と、加圧側大気開放管54と、加圧側圧力調整弁55と、加圧側圧力調整管56と、加圧側圧力センサ57と、負圧共通気室58と、4本の負圧側連通管59と、負圧側大気開放弁60と、負圧側大気開放管61と、負圧側圧力調整弁62と、負圧側圧力調整管63と、負圧側圧力センサ64と、エアポンプ65と、エアポンプ用配管66と、合流管67と、エアフィルタ68と、オーバーフローパン69と、オーバーフローボール70と、オーバーフロー液面センサ71とを備える。
加圧共通気室51は、各印刷部2の加圧タンク21の圧力を等しくするための気室である。加圧共通気室51は、4本の加圧側連通管52を介して4つの印刷部2の加圧タンク21の空気層36と連通されている。これにより、各印刷部2の加圧タンク21どうしが、加圧共通気室51および加圧側連通管52を介して連通されている。
加圧側連通管52は、加圧共通気室51と加圧タンク21の空気層36とを連通させる。4本の加圧側連通管52は、各印刷部2に1本ずつ対応して設けられている。加圧側連通管52は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端が加圧タンク21の空気層36に接続されている。
加圧側大気開放弁53は、加圧共通気室51を介して加圧タンク21を密閉状態(大気から遮断した状態)と大気開放状態(大気に通じた状態)との間で切り替えるために、加圧側大気開放管54内の空気の流路を開閉する。加圧側大気開放弁53は、加圧側大気開放管54の途中に設けられている。
加圧側大気開放管54は、加圧共通気室51を介して加圧タンク21を大気開放するための空気の流路を形成する。加圧側大気開放管54は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端が合流管67に接続されている。
加圧側圧力調整弁55は、加圧共通気室51および加圧タンク21の圧力を調整するために、加圧側圧力調整管56内の空気の流路を開閉する。加圧側圧力調整弁55は、加圧側圧力調整管56の途中に設けられている。
加圧側圧力調整管56は、加圧共通気室51および加圧タンク21の圧力調整のための空気の流路を形成する。加圧側圧力調整管56は、加圧側大気開放管54、負圧側大気開放管61、合流管67より流路抵抗が大きいパイプからなる。具体的には、加圧側圧力調整管56は、加圧側大気開放管54、負圧側大気開放管61、合流管67より細いパイプからなる。加圧側圧力調整管56は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端が合流管67に接続されている。
加圧側圧力センサ57は、加圧共通気室51内の圧力を検出する。加圧共通気室51内の圧力は、各印刷部2の加圧タンク21内の圧力と等しい。加圧共通気室51と各印刷部2の加圧タンク21の空気層36とが連通されているためである。
負圧共通気室58は、各印刷部2の負圧タンク26の圧力を等しくするための気室である。負圧共通気室58は、4本の負圧側連通管59を介して4つの印刷部2の負圧タンク26の空気層37と連通されている。これにより、各印刷部2の負圧タンク26どうしが、負圧共通気室58および負圧側連通管59を介して連通されている。
負圧側連通管59は、負圧共通気室58と負圧タンク26の空気層37とを連通させる。4本の負圧側連通管59は、各印刷部2に1本ずつ対応して設けられている。負圧側連通管59は、一端が負圧共通気室58に接続され、他端が負圧タンク26の空気層37に接続されている。
負圧側大気開放弁60は、負圧共通気室58を介して負圧タンク26を密閉状態と大気開放状態との間で切り替えるために、負圧側大気開放管61内の空気の流路を開閉する。負圧側大気開放弁60は、負圧側大気開放管61の途中に設けられている。
負圧側大気開放管61は、負圧共通気室58を介して負圧タンク26を大気開放するための空気の流路を形成する。負圧側大気開放管61は、一端が負圧共通気室58に接続され、他端が合流管67に接続されている。
負圧側圧力調整弁62は、負圧共通気室58および負圧タンク26の圧力を調整するために、負圧側圧力調整管63内の空気の流路を開閉する。負圧側圧力調整弁62は、負圧側圧力調整管63の途中に設けられている。
負圧側圧力調整管63は、負圧共通気室58および負圧タンク26の圧力調整のための空気の流路を形成する。負圧側圧力調整管63は、加圧側圧力調整管56と同様に、加圧側大気開放管54、負圧側大気開放管61、合流管67より流路抵抗が大きいパイプからなる。具体的には、負圧側圧力調整管63は、加圧側大気開放管54、負圧側大気開放管61、合流管67より細いパイプからなる。負圧側圧力調整管63は、一端が負圧共通気室58に接続され、他端が合流管67に接続されている。
負圧側圧力センサ64は、負圧共通気室58内の圧力を検出する。負圧共通気室58内の圧力は、各印刷部2の負圧タンク26内の圧力と等しい。負圧共通気室58と各印刷部2の負圧タンク26の空気層37とが連通されているためである。
エアポンプ65は、負圧共通気室58を介して各印刷部2の負圧タンク26から空気を吸引するとともに、加圧共通気室51を介して各印刷部2の加圧タンク21へ空気を送る。エアポンプ65は、エアポンプ用配管66の途中に設けられている。
エアポンプ用配管66は、エアポンプ65により負圧共通気室58から加圧共通気室51へ送られる空気の流路を形成する。エアポンプ用配管66は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端が負圧共通気室58に接続されている。
合流管67は、一端がオーバーフローパン69に接続され、他端(上端)がエアフィルタ68を介して大気に通じている。合流管67のオーバーフローパン69側の端は、通常時は、オーバーフローボール70により閉鎖されている。合流管67には、加圧側大気開放管54、加圧側圧力調整管56、負圧側大気開放管61、および負圧側圧力調整管63が接続されている。これにより、加圧側大気開放管54、加圧側圧力調整管56、負圧側大気開放管61、および負圧側圧力調整管63が大気に連通される。
エアフィルタ68は、合流管67への空気中のゴミ等の進入を防止する。エアフィルタ68は、合流管67の上端に設置されている。
オーバーフローパン69は、例えばインク補給弁47の異常により、加圧タンク21、負圧タンク26からインクが溢れ、さらに加圧共通気室51、負圧共通気室58からもインクが溢れ出た場合に、合流管67を流れてくるインクを受け取る。
オーバーフローボール70は、オーバーフローパン69にインクがない場合に、オーバーフローパン69の底面に開口する合流管67の端を閉鎖し、合流管67への外部の空気の流入を防ぐものである。合流管67からオーバーフローパン69へインクが流れてくると、オーバーフローボール70は浮き上がり、オーバーフローパン69にインクが流入できる。
オーバーフロー液面センサ71は、オーバーフローパン69内のインクの液面高さが所定高さに達しているか否かを検出する。オーバーフロー液面センサ71がオンになると、オーバーフローパン69から廃液タンク(図示せず)へインクが排出されるようになっている。
制御部5は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部5は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
具体的には、制御部5は、印刷を行う際、インク循環部12においてインクを循環させつつ、インクジェットヘッド11からインクを吐出するよう印刷部2および圧力生成部4を制御する。
また、制御部5は、印刷部2へのインクの初期充填を行う際に、後述するエアリーク判定処理を行う。
次に、インクジェット印刷装置1の印刷時の動作について説明する。
印刷ジョブが入力されると、制御部5は、加圧側大気開放弁53および負圧側大気開放弁60を閉鎖する。これにより、加圧共通気室51を介して加圧タンク21が密閉状態となるとともに、負圧共通気室58を介して負圧タンク26が密閉状態となる。ここで、インクジェット印刷装置1の待機中は、加圧側大気開放弁53および負圧側大気開放弁60は開放され、加圧側圧力調整弁55および負圧側圧力調整弁62は閉鎖されている。
次いで、制御部5は、エアポンプ65の駆動を開始させる。これにより、負圧共通気室58および負圧タンク26が減圧され、加圧共通気室51および加圧タンク21が加圧される。これにより、加圧タンク21からインクジェットヘッド11を経由して負圧タンク26へ向かうインクの流れが生じ、インク循環が始まる。エアポンプ65の駆動開始後、制御部5は、加圧タンク21および負圧タンク26の圧力がそれぞれの設定圧Pk,Pfに達し、それが維持されるように、加圧側圧力センサ57および負圧側圧力センサ64の検出値に基づき、エアポンプ65の駆動、加圧側圧力調整弁55の開閉、および負圧側圧力調整弁62の開閉を制御する。
設定圧Pk,Pfは、インクを循環させつつインクジェットヘッド11のヘッドモジュール16のノズル圧を適正値にするための圧力値として予め設定されたものである。加圧タンク21の設定圧Pkは正圧であり、負圧タンク26の設定圧Pfは負圧である。
加圧タンク21および負圧タンク26の圧力が設定圧Pk,Pfになった後、制御部5は、印刷ジョブの実行を開始する。具体的には、制御部5は、印刷ジョブに基づき、図示しない搬送部により搬送される用紙にインクジェットヘッド11のヘッドモジュール16からインクを吐出させて画像を印刷させる。
印刷ジョブの実行中は、加圧タンク21からインクジェットヘッド11へインクが供給され、インクジェットヘッド11で消費されなかったインクが負圧タンク26に回収される。
このように印刷を行う際、制御部5は、液面維持制御を行う。液面維持制御は、加圧タンク21および負圧タンク26の液面高さを基準高さで維持しつつインク循環するための、加圧タンク21および負圧タンク26の液面高さに応じたインクポンプ28およびインク補給弁47の制御である。
具体的には、図3に示すように、加圧タンク液面センサ22および負圧タンク液面センサ27がともにオンの状態では、制御部5は、インクポンプ28をオフとし、インク補給弁47を閉鎖する。加圧タンク液面センサ22がオンで負圧タンク液面センサ27がオフの状態でも同様に、制御部5は、インクポンプ28をオフとし、インク補給弁47を閉鎖する。
加圧タンク液面センサ22がオフで負圧タンク液面センサ27がオンの状態では、制御部5は、インクポンプ28をオンとし、インク補給弁47を閉鎖する。
加圧タンク液面センサ22および負圧タンク液面センサ27がともにオフの状態では、制御部5は、インクポンプ28をオフとし、インク補給弁47を開放する。
すなわち、加圧タンク液面センサ22がオフで負圧タンク液面センサ27がオンの状態になると、液面維持制御により、インクポンプ28が負圧タンク26から加圧タンク21へインクを送る。また、加圧タンク液面センサ22および負圧タンク液面センサ27がともにオフの状態になると、液面維持制御により、インクカートリッジ46から負圧タンク26へインクが補給される。このようにして、加圧タンク21および負圧タンク26の液面高さが維持されつつ、インク循環および印刷が行われる。
また、制御部5は、インク温度センサ30の検出温度が適正温度範囲内を維持するように、インク温度調整部29を制御してインク温度の調整を行う。
印刷ジョブが終了すると、制御部5は、エアポンプ65、加圧側圧力調整弁55、および負圧側圧力調整弁62による圧力制御を終了する。ここで、エアポンプ65が駆動中の場合、制御部5は、それを停止させる。また、加圧側圧力調整弁55および負圧側圧力調整弁62の少なくともいずれかが開放されている場合、制御部5は、開放されているものを閉鎖する。
次いで、制御部5は、加圧側大気開放弁53および負圧側大気開放弁60を開放する。これにより、加圧タンク21および負圧タンク26が大気開放される。また、制御部5は、液面維持制御を終了する。これにより、インク循環部12におけるインク循環が終了し、一連の動作が終了となる。
次に、エアリーク判定処理について説明する。
エアリーク判定処理は、インク補給管48におけるエアリークの有無を判定する処理である。インク補給管48におけるエアリークは、インク補給管48に損傷により穴が開くこと等により発生する。
エアリーク判定処理は、印刷部2へのインクの初期充填時に行われる。印刷部2へのインクの初期充填は、加圧タンク21および負圧タンク26にインクがない空の状態から、加圧タンク21および負圧タンク26にインクを充填するために行われるものである。この初期充填は、印刷部2のインクを抜いて行うメンテナンス作業の終了時や、インクジェット印刷装置1の完成時に、インクジェット印刷装置1を印刷動作が可能な状態とするために行われる。
図4は、エアリーク判定処理のフローチャートである。図4のフローチャートの処理は、図示しない操作パネルに対するサービスマン等の操作により初期充填の実行が指示されること等により開始となる。
図4のステップS1において、制御部5は、インク補給弁47を開放する。これにより、インク補給管48を介してインクカートリッジ46から空の負圧タンク26へインクが供給され始める。
ここで、初期充填の開始前は、インク補給弁47は閉鎖されている。また、加圧側大気開放弁53および負圧側大気開放弁60は開放され、加圧側圧力調整弁55および負圧側圧力調整弁62は閉鎖されている。
次いで、ステップS2において、制御部5は、ステップS1でインク補給弁47を開放してから規定開放時間が経過したか否かを判断する。インク補給弁47を開放してから規定開放時間が経過していないと判断した場合(ステップS2:NO)、制御部5は、ステップS2を繰り返す。
ここで、規定開放時間は、空の負圧タンク26にインクカートリッジ46からインクを供給する場合に、インク補給弁47を開放してから、負圧タンク26内のインクの液面高さが基準高さより低い規定高さに達するまでの時間として予め設定されたものである。規定開放時間は、インク補給管48のインク補給弁47より負圧タンク26側(下側)の長さ、インク補給管48内の流路断面積、負圧タンク26の底面積、上述の規定高さ等に応じて決まるものである。また、上述の規定高さは、負圧タンク液面センサ27がオンになる直前の液面高さとして設定されたものである。
インク補給弁47を開放してから規定開放時間が経過したと判断した場合(ステップS2:YES)、ステップS3において、制御部5は、インク補給弁47を閉鎖する。これにより、負圧タンク26内のインクの液面高さが規定高さに達するタイミングでインク補給弁47が閉鎖される。
次いで、ステップS4において、制御部5は、ステップS3でインク補給弁47を閉鎖してから規定閉鎖時間が経過したか否かを判断する。規定閉鎖時間は、インク補給管48におけるエアリークの有無を判定するために、負圧タンク26内のインクの液面高さが規定高さに達したタイミングでインク補給弁47を閉鎖してから、その閉鎖状態(インクカートリッジ46からのインクの供給を停止した状態)を維持する時間として設定されたものである。
インク補給弁47を閉鎖してから規定閉鎖時間が経過していないと判断した場合(ステップS4:NO)、ステップS5において、制御部5は、負圧タンク液面センサ27がオンであるか否かを判断する。
ここで、インク補給管48のインク補給弁47より下側においてエアリークが発生している場合、インク補給弁47を閉鎖しても、インク補給管48のインク補給弁47より下側の部分のインクが落下することで、負圧タンク26へのインクの流入が止まらない。これにより、インク補給弁47を閉鎖しても、負圧タンク26内のインクの液面高さが規定高さでは止まらず、負圧タンク26内の液面高さが基準高さに達し、負圧タンク液面センサ27がオンになる。
このことから、負圧タンク液面センサ27がオンであると判断した場合(ステップS5:YES)、ステップS6において、制御部5は、インク補給管48におけるエアリークがあると判定する。これにより、エアリーク判定処理が終了となる。
負圧タンク液面センサ27がオフであると判断した場合(ステップS5:NO)、制御部5は、ステップS4に戻る。
ステップS4において、インク補給弁47を閉鎖してから規定閉鎖時間が経過したと判断した場合(ステップS4:YES)、ステップS7において、制御部5は、インク補給管48におけるエアリークはないと判定する。これにより、エアリーク判定処理が終了となる。
上述のエアリーク判定処理においてインク補給管48におけるエアリークがあると判定した場合、制御部5は、初期充填をエラー終了し、操作パネル(図示せず)の表示部に、エアリークが発生したことを通知するためのメッセージを表示させる。これにより、サービスマン等がエアリークの発生を認識し、エアリークによる負圧タンク26のオーバーフローを防ぐための対処を行うことが可能になる。
エアリーク判定処理においてインク補給管48におけるエアリークはないと判定した場合、制御部5は、初期充填の動作を継続する。具体的には、制御部5は、前述した液面維持制御と同様にインクポンプ28およびインク補給弁47を制御することで、加圧タンク21および負圧タンク26にインクを充填させる。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、エアリーク判定処理において、制御部5は、負圧タンク26へのインクの供給を開始した後、負圧タンク26内の液面高さが基準高さより低い規定高さに達するタイミングでインク補給弁47を閉鎖する。そして、制御部5は、インク補給弁47を閉鎖してインクカートリッジ46からの負圧タンク26へのインクの供給を停止した状態で負圧タンク液面センサ27がオンになるか否かに基づき、インク補給管48におけるエアリークの有無を判定する。このようなエアリーク判定処理を行うので、インクジェット印刷装置1によれば、インク補給管48におけるエアリークを検出可能である。
また、エアリーク判定処理において、インク補給弁47の開閉制御と負圧タンク液面センサ27の検出結果とにより、インク補給管48におけるエアリークの有無を判定できるので、新たな機構を追加することなくインク補給管48におけるエアリークを検出できる。
なお、上述した実施の形態では、インク補給弁47により負圧タンク26へのインクの供給、供給停止を切り替える構成を示したが、インクの供給、供給停止を切り替える手段はこれに限らない。例えば、インクの供給、供給停止を切り替えるためにポンプを用いたものであってもよい。
また、上述した実施の形態では、インクカートリッジ46から負圧タンク26へインクを供給する構成を示したが、供給元および供給先はこれらに限らない。また、インク以外の液体を供給元から供給先へ供給経路を介して供給する装置にも本発明は適用可能である。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
液体の供給元から供給先への供給経路を介した供給と供給停止とを切り替える切替部と、
前記供給先への液体の供給を開始した後、前記供給先内の液面高さが基準高さより低い規定高さに達するタイミングで前記供給元からの液体の供給を停止するよう前記切替部を制御し、この前記供給元からの液体の供給を停止した状態で前記供給先内の液面高さが前記基準高さに達するか否かに基づき、前記供給経路におけるエアリークの有無を判定する制御部と
を備えることを特徴とする液体供給装置。
1 インクジェット印刷装置
2 印刷部
3 インク補給部
4 圧力生成部
5 制御部
11 インクジェットヘッド
12 インク循環部
21 加圧タンク
22 加圧タンク液面センサ
23 インクフィルタ
24 分配器
25 集合器
26 負圧タンク
27 負圧タンク液面センサ
28 インクポンプ
29 インク温度調整部
30 インク温度センサ
31〜33 インク循環管
46 インクカートリッジ
47 インク補給弁
48 インク補給管

Claims (1)

  1. 液体の供給元から供給先への供給経路を介した供給と供給停止とを切り替える切替部と、
    前記供給先への液体の供給を開始した後、前記供給先内の液面高さが基準高さより低い規定高さに達するタイミングで前記供給元からの液体の供給を停止するよう前記切替部を制御し、この前記供給元からの液体の供給を停止した状態で前記供給先内の液面高さが前記基準高さに達するか否かに基づき、前記供給経路におけるエアリークの有無を判定する制御部と
    を備えることを特徴とする液体供給装置。
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