JP6297864B2 - 金属張複合積層基板及び半導体装置 - Google Patents
金属張複合積層基板及び半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6297864B2 JP6297864B2 JP2014047893A JP2014047893A JP6297864B2 JP 6297864 B2 JP6297864 B2 JP 6297864B2 JP 2014047893 A JP2014047893 A JP 2014047893A JP 2014047893 A JP2014047893 A JP 2014047893A JP 6297864 B2 JP6297864 B2 JP 6297864B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass fiber
- metal
- group
- resin composition
- fiber film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
表面処理ガラス繊維フィルムを用いたプリプレグを1枚、もしくは複数枚積層させたものを含む複合積層基板であって、
前記プリプレグが前記表面処理ガラス繊維フィルムに熱硬化性樹脂組成物を塗工し乾燥させた未硬化状態のものであり、JIS R 3420記載の方法で測定した前記表面処理ガラス繊維フィルムの慣用曲げ剛性の値が、未処理のガラス繊維フィルムの慣用曲げ剛性の値に対して3倍から100倍であり、前記プリプレグ又はその積層体の片面もしくは両面に金属層を有する金属張複合積層基板を提供する。
(A)下記平均組成式で示されるオルガノポリシロキサン、
(SiO2)a(R1 1−mR2 mSiO1.5)b(R1 2−nR2 nSiO)c(R1 3−LR2 LSiO0.5)d
(式中、R1は炭素数1〜10の1価飽和炭化水素基又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基であり、R2は炭素数2〜8の1価不飽和炭化水素基であり、m=0〜1、n=0〜2、L=0〜3、かつ1≦m+n+L≦6であり、a、b、c、及びdは、それぞれ、0≦a≦1、0≦b≦1、0≦c≦0.9、0≦d≦0.9、a+b>0、かつa+b+c+d=1を満たす数である。)
(B)ヒドロシリル基を1つ以上含有するハイドロジェンポリシロキサン、及び
(C)硬化有効量の白金系触媒
前記金属張複合積層基板を用いて作製される半導体装置を提供する。
本発明は、
表面処理ガラス繊維フィルムを用いたプリプレグを1枚、もしくは複数枚積層させたものを含む複合積層基板であって、
前記プリプレグが前記表面処理ガラス繊維フィルムに熱硬化性樹脂組成物を塗工し乾燥させた未硬化状態のものであり、JIS R 3420記載の方法で測定した前記表面処理ガラス繊維フィルムの慣用曲げ剛性の値が、未処理のガラス繊維フィルムの慣用曲げ剛性の値に対して3倍から100倍であり、前記プリプレグ又はその積層体の片面もしくは両面に金属層を有する金属張複合積層基板である。
尚、上記のR1は炭素数1〜10の1価飽和炭化水素基、又は1価芳香族炭化水素基であり、R2は炭素数2〜8の1価不飽和炭化水素基であり、少なくとも一つはR2を含み、かつ飽和基含有オルガノポリシロキサンにおいて、SiO2単位若しくはR1SiO1.5単位を有する。特に、R1が、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基又はフェニル基であり、R2が、ビニル基又はアリル基であることが好ましい。SiO2単位若しくはR1SiO1.5単位を必須成分とすることで、脆さを抑制しなおかつ、繊維を強固に固定化することが可能になる。
有機金属化合物系の縮合触媒としては、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズビス(アセチルアセトナート)、ジブチルスズビス(ベンジルマレート)、ジメチルスズジメトキサイド、ジメチルスズジアセテート、ジオクチルスズジオクテート、ジオクチルスズジラウレート、スズジオクテート、及びスズジラウレート等の有機スズ化合物、並びに、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、テトラターシャリーブチルチタネート、テトラノルマルプロピルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、ジイソプロピルジターシャリーブチルチタネート、ジメトキシチタンビスアセチルアセトナート、ジイソプロポキシチタンビスエチルアセトアセテート、ジターシャーリーブトキシチタンビスエチルアセトアセテート、及びジターシャリーブトキシチタンビスメチルアセトアセテート等の有機チタン化合物、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)又はビスマストリス(ネオデカノエート)等の有機ビスマス化合物などの金属ルイス酸等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。アミン系化合物の例としては、ヘキシルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ヘキサメトキシメチルメラミン等が挙げられる。
これら縮合触媒の中では、有機チタン化合物が特に好ましい。
(A)下記平均組成式で示されるオルガノポリシロキサン、
(SiO2)a(R1 1−mR2 mSiO1.5)b(R1 2−nR2 nSiO)c(R1 3−LR2 LSiO0.5)d
(式中、R1は炭素数1〜10の1価飽和炭化水素基又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基であり、R2は炭素数2〜8の1価不飽和炭化水素基であり、m=0〜1、n=0〜2、L=0〜3、かつ1≦m+n+L≦6であり、a、b、c、及びdは、それぞれ、0≦a≦1、0≦b≦1、0≦c≦0.9、0≦d≦0.9、a+b>0、かつa+b+c+d=1を満たす数である。)
(B)ヒドロシリル基を1つ以上含有するハイドロジェンポリシロキサン、及び
(C)硬化有効量の白金系触媒
(A)成分において、R1は炭素数1〜10の1価飽和炭化水素基、又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基であり、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロヘキシル基などのアルキル基、もしくはフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などのアリール基などが挙げられる。これらの中でも、特にメチル基、フェニル基が好ましい。
(PhSiO1.5)e1(Me2SiO)f(Me2ViSiO0.5)G1
(PhSiO1.5)e1(Me2SiO)f(MeVi2SiO0.5)G1
(PhSiO1.5)e2(Me2SiO)H(MeViSiO)i(Me2ViSiO0.5)G2
(式中、e1、e2、f、G1、G2、H、及びiは、それぞれ、0.24≦(e1及びe2)≦0.9、0.09≦f≦0.75、0.01≦(G1、及びG2)≦0.5、0.01≦H≦0.74、0.01≦i≦0.74かつ、e1+f+G1=1、又はe2+H+i+G2=1を満たす数であり、上記Me2SiO記単位の少なくとも一部、又は全てが連続して繰り返してなることが、樹脂の柔軟性を付与するために特に好ましい。)
あるいは、R1 1−mR2 mSiO1.5単位のみを有するオルガノポリシロキサン、
(PhSiO1.5)j(ViSiO1.5)k
(MeSiO1.5)j(ViSiO1.5)k
(式中、j及びkは、それぞれ、0.5≦j≦0.95、0.05≦k≦0.5かつ、j+k=1を満たす数である。)
あるいは、SiO2単位、及びR1 3−LR2 LSiO0.5単位を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(SiO2)s(Me3SiO0.5)t1(MePhViSiO0.5)t2
(式中、s、t1及びt2は、それぞれ、0.25≦s≦0.77、0.02≦t1≦0.12、0.18≦t2≦0.73かつ、s+t1+t2=1を満たす数である)
尚、上記各式において、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。また、上記のオルガノポリシロキサンは1種又は2種以上を使用することができる。
(B)成分はヒドロシリル基を1つ以上含有するものであることが好ましい。
(PhSiO1.5)u1(Me2SiO)v(Me2HSiO0.5)w1
(PhSiO1.5)u2(Me2SiO)x(MeHSiO)y(Me2HSiO0.5)w2
(PhSiO1.5)u3(MeHSiO)v
(MeSiO1.5)u4(MeHSiO)v
(Me2HSiO1/2)2(Ph2SiO2/2)z
(式中、u1、u2、u3、u4、v、w1、w2、x、y、及びzは、それぞれ、0.24≦(u1、u2、u3、及びu4)≦0.9、0.09≦v≦0.75、0.01≦(w1、及びw2)≦0.5、0.01≦x≦0.74、0.01≦y≦0.74、z=1〜10の整数かつ、u1+v+w1=1、u2+x+y+w2=1、u3+x=1、又はu4+y=1を満たす数である。)
熱硬化性樹脂組成物には、接着性を付与するため、接着助剤(接着性付与剤)を必要に応じて添加することができる。接着助剤は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用するこができる。接着助剤としては、例えば、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)、ケイ素原子に結合したアルケニル基(例えばSi−CH=CH2基)、アルコキシシリル基(例えばトリメトキシシリル基)、エポキシ基(例えばグリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基)から選ばれる官能性基を少なくとも2種、好ましくは2種又は3種含有する直鎖状又は環状のケイ素原子数4〜50個、好ましくは4〜20個程度のオルガノシロキサンオリゴマーや、下記一般式(1)で示されるオルガノオキシシリル変性イソシアヌレート化合物、その加水分解縮合物(オルガノシロキサン変性イソシアヌレート化合物)及びこれらの2種以上の組合せなどが挙げられる。
本発明で用いる熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化抑制剤を配合することができる。硬化抑制剤は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。硬化抑制剤としては、例えば、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基高含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類及びそのシラン変性物及びシロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール及びこれらの混合物からなる群から選ばれる化合物等が挙げられる。硬化抑制剤は熱硬化性樹脂組成物100質量部当たり、通常0.001〜1.0質量部、好ましくは0.005〜0.5質量部添加される。
通常は、硬化が進行しないように2液に分けて保存され、使用時に2液を混合して硬化を行う。勿論、前記した硬化抑制剤を少量添加して1液として用いることもできる。また、熱硬化性樹脂組成物としてシリコーン樹脂組成物を用いる場合は、オルガノポリシロキサン、ハイドロジェンポリシロキサン、触媒を均一に混合してベース組成物を得、このベース組成物にトルエン、キシレン、ヘプタン等の溶剤を加えた後、さらに無機充填剤を添加することにより、溶液又は分散液として調製してもよい。
まず、有機ケイ素化合物でガラスクロスを表面処理し、加熱硬化させ表面処理ガラス繊維フィルムを得る。次に、表面処理ガラス繊維フィルムに熱硬化性樹脂組成物を塗工、乾燥させ未硬化のプリプレグを得る。そして、プリプレグを1枚、又は複数枚重ねたものの両面又は片面に金属層として金属箔又は金属板を配置し、加熱加圧成形することで、金属張複合積層基板が得られる。又は、前記プリプレグを1枚、又は複数枚重ねたものを加熱加圧成形し、そののち、両面又は片面に金属層として金属メッキを施すことで、金属張複合積層基板が得られる。
有機ケイ素化合物として、メチルトリメトキシシラン(商品名:KBM−13 信越化学工業製)を用いて、ガラスクロス((使用糸:E250、密度:タテ糸59本/25mm、ヨコ糸57本/25mm、厚さ:87μm、質量:95g/m2)に塗工させ、100℃10分で加熱乾燥させた。その後100℃×1時間及び200℃×1時間加熱処理して表面処理ガラス繊維フィルム(A1)を作製した。
得られた表面処理ガラス繊維フィルムの表面の均一性、即ち、該表面が平滑でクラックがないかを目視により確認した。
得られた表面処理ガラス繊維フィルムについて、JIS R 3420に記載の方法で慣用曲げ剛性を測定し、下記に示す式から、慣用曲げ剛性倍率を測定した。
慣用曲げ剛性倍率 = 表面処理ガラス繊維フィルムの慣用曲げ剛性/
未処理のガラス繊維の慣用曲げ剛性
得られた表面処理ガラス繊維フィルムについて、幅3mm、長さ25mm、厚み50〜300mmにサンプルを切り出し、熱機械的分析(TMA)装置(装置名:TMA/SS6000、(株)セイコーインスツルメンツ)にて100mNの荷重を加えながら5℃/minの昇温速度で−60℃から200℃の温度範囲で引張試験を行った。温度に対する表面処理ガラス繊維フィルムの伸び量から熱膨張係数を測定した。
有機ケイ素化合物として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403 信越化学工業製)を10g、界面活性剤0.02g、酢酸0.05gを水100gに加え、塗布液を調製した。この塗布液を用いて製造例1と同様の方法で表面処理ガラス繊維フィルム(A2)を得た。得られたガラス繊維フィルムを用いて、製造例1と同様にして、外観、機械的特性、線膨張係数を評価した。
エポキシ基含有オリゴマー(商品名:X−41−1059A 信越化学工業製)50gをトルエン50gに加えた塗布液を調製した。この塗布液に、酸化チタン(商品名:PF−691、平均粒子径:約0.2μm 石原産業製)を10g加えて、トルエン分散液を調製した。この分散液とガラスクロス(使用糸:D450、密度:タテ糸53本/25mm、ヨコ糸53本/25mm、厚さ:42μm、質量:47g/m2)を用いて、製造例1と同様の方法で表面処理ガラス繊維フィルム(A3)を得た。得られたガラス繊維フィルムを用いて、製造例1と同様にして、外観、機械的特性、線膨張係数を評価した。
R1SiO1.5単位含有不飽和基含有オルガノポリシロキサンと、ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサンをH/Vi=1.1になるように配合した付加硬化型樹脂100gに、塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液を白金10ppmになるように添加し、トルエン100gを加えた塗布液を調製した。この塗布液を用いて製造例1と同様の熱硬化した表面処理ガラス繊維フィルム(A4)を得た。得られたガラス繊維フィルムを用いて、製造例1と同様にして、外観、機械的特性、線膨張係数を評価した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403 信越化学工業製)5gをトルエン95gに加えて塗布液を調製した。この塗布液を用いて製造例1と同様の方法で表面処理ガラス繊維フィルム(B1)を得た。得られたガラス繊維フィルムを用いて、製造例1と同様にして、外観、機械的特性、線膨張係数を評価した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403、信越化学工業製)を200mm×240mm×3mmのテフロン(登録商標)加工された型枠内に入れ、その中にガラスクロス(使用糸:E250、密度:タテ糸59本/25mm、ヨコ糸57本/25mm、厚さ:87μm、質量:95g/m2)を入れ、100℃10分で加熱乾燥させた。有機ケイ素化合物の付着量は92質量%であったが、表面処理ガラス繊維フィルムに大きなクラックが発生し、以後の測定ができなかった。
表面処理されていないガラスクロス(使用糸:D450、密度:タテ糸53本/25mm、ヨコ糸53本/25mm、厚さ:42μm、質量:47g/m2)(B3)を用いて、製造例1と同様にして、外観、機械的特性、線膨張係数を評価した。
−オルガノポリシロキサン樹脂(a1)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:952.5g(81.5モル%)、ClMe2SiO(Me2SiO)8SiMe2Cl:398.0g(9.1モル%)、MeViSiCl2:37.8g(4.9モル%)、Me2ViSiCl:30.2g(4.5モル%)をトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、さらに水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、オルガノポリシロキサン樹脂(a1)を合成した。このレジンの重量平均分子量は11000、ビニル基含有量は0.05モル/100gであった。
−オルガノポリシロキサン樹脂(a2)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:562.1g(90モル%)、ViSiCl3:47.8g(10モル%)をトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、さらに水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、オルガノポリシロキサン樹脂(a2)を合成した。この樹脂は、重量平均分子量4000、ビニル基含有量は0.08モル/100gである。
−ハイドロジェンポリシロキサン樹脂(b1)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:666.8g(81.8モル%)、ClMe2SiO(Me2SiO)8SiMe2Cl:278.6g(9.1モル%)、MeHSiCl2:40.3g(9.1モル%)をトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、さらに水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、ハイドロジェンポリシロキサン樹脂(b1)を合成した。このレジンの重量平均分子量は11000、ヒドロシリル基含有量は0.05モル/100gであった。
−ハイドロジェンポリシロキサン樹脂(b2)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:666.8g(81.8モル%)、ClMe2SiO(Me2SiO)8SiMe2Cl:278.6g(9.1モル%)、Me2HSiCl:31.6g(9.1モル%)をトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、さらに水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、ハイドロジェンポリシロキサン樹脂(b2)を合成した。このレジンの重量平均分子量は9000、ヒドロシリル基含有量は0.05モル/100gであった。
合成例1で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(a1):95g、合成例3で得られたハイドロジェンポリシロキサン樹脂(b1):105g、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルメチルデシルカルビノール:0.2g、塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液:0.2gを加え、よく撹拌してベース組成物を得た。このベース組成物に、溶剤としてトルエン290gを加え、さらにアルミナ(商品名:アドマファインAO−502、平均粒子径:約0.7μm、(株)アドマテックス製)を395g及び、二酸化チタン(商品名:PF−691、平均粒子径:約0.2μm、(株)石原産業製)を10g加えて、シンキーミキサーで撹拌し、シリコーン樹脂組成物のトルエン分散液を調製した。
このトルエン分散液に製造例1で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A1)を浸漬することにより、トルエン分散液を前記表面処理ガラス繊維フィルムに塗工させた。この表面処理ガラス繊維フィルムを110℃で8分間放置することによりトルエンを蒸発させた未硬化状態(Aステージ状態)のプリプレグを得た。このプリプレグは、室温で固体の皮膜が形成されていた。このプリプレグ2枚を熱プレス機にて160℃で20分間、その後200℃で70分間加圧成型して複合積層基板(E−1−1)を得た。また、このプリプレグ2枚を銅箔(古河電気工業製、厚さ35μm)2枚の間に挟み、熱プレス機にて160℃で20分間、その後200℃で70分間加圧成型して銅張複合積層基板(E−1−2)を得た。
得られた複合積層基板の表面を目視で観察することで、繊維の目開き、捩れの有無を確認した。
得られた複合積層基板に対してIRリフロー装置により260℃、60秒間のIRリフロー処理を行った後、表面の色の変化を目視で観察した。
得られた銅張複合積層基板を用いて図1で示すような形状の基板(縦50mm×横100mm)を作製した。作製した基板に対し、IRリフロー装置(装置名:TNR15−225LH、(株)田村製作所製)により260℃、60秒間のIRリフロー処置を行った後の基板の長手方向の反り(単位mm)を測定した。
合成例2で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(a2):71g、合成例3で得られたハイドロジェンポリシロキサン樹脂(b1):129gを用い、その他は実施例1と同様に、複合積層基板(E−2−1)及び銅張複合積層基板(E−2−2)を得た。得られた複合積層基板と銅張複合積層基板を用いて、実施例1と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。
合成例1で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(a1):95g、合成例4で得られたハイドロジェンポリシロキサン樹脂(b2):105gを用い、その他は実施例1と同様に、複合積層基板(E−3−1)及び銅張複合積層基板(E−3−2)を得た。得られた複合積層基板と銅張複合積層基板を用いて、実施例1と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。
製造例1で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A1)の代わりに製造例2で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A2)を用い、その他は実施例1と同様に、複合積層基板(E−4−1)及び銅張複合積層基板(E−4−2)を得た。得られた複合積層基板と銅張複合積層基板を用いて、実施例1と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。
製造例1で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A1)の代わりに製造例3で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A3)を用い、その他は実施例1と同様に、複合積層基板(E−5−1)及び銅張複合積層基板(E−5−2)を得た。得られた複合積層基板と銅張複合積層基板を用いて、実施例1と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。
製造例1で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A1)の代わりに製造例4で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A4)を用い、その他は実施例1と同様に、複合積層基板(E−6−1)及び銅張複合積層基板(E−6−2)を得た。得られた複合積層基板と銅張複合積層基板を用いて、実施例1と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。
製造例1で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A1)の代わりに、表面処理されていないガラス繊維(B3)を用い、その他は実施例1と同様に、複合積層基板(F−1−1)及び銅張複合積層基板(F−1−2)を得た。得られた複合積層基板と銅張複合積層基板を用いて、実施例1と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。以下、測定結果を表3に示す。
製造例1で得られた表面処理ガラス繊維フィルム(A1)の代わりに、表面処理されていないガラス繊維(B3)を用い、その他は実施例2と同様に、複合積層基板(F−2−1)及び銅張複合積層基板(F−2−2)を得た。得られた複合積層基板と銅張複合積層基板を用いて、実施例2と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。
有機ケイ素化合物で処理されていないガラス繊維(B3)を用いて、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(製品名:EPICRON N−695、(株)DIC製)10質量部、フェノールノボラック樹脂(製品名:PHENOLITE TD−2090、(株)DIC製)5質量部、イミダゾール系触媒(製品名:2E4MZ、(株)四国化成製)0.1質量部、球状シリカ(製品名:SC−2050−SE、(株)アドマテックス製)85質量部及びMEK溶剤50質量部からなるエポキシ樹脂組成物のスラリー溶液に含浸し、100℃10分間乾燥し、未硬化状態のエポキシ樹脂含浸ガラスクロスを得た。得られた未硬化状態のエポキシ樹脂含浸ガラスクロスを4枚用い、実施例1と同様の方法でガラスエポキシ基板(F−3−1)と銅張ガラスエポキシ基板(F−3−2)を得た。得られたガラスエポキシ基板と銅張ガラスエポキシ基板を用いて、実施例1と同様にして、外観、IRリフロー試験、耐熱性を評価した。
Claims (6)
- 表面処理ガラス繊維フィルムを用いたプリプレグを1枚、もしくは複数枚積層させたものを含む複合積層基板であって、
前記プリプレグが前記表面処理ガラス繊維フィルムに熱硬化性樹脂組成物を塗工し乾燥させた未硬化状態のものであり、JIS R 3420記載の方法で測定した前記表面処理ガラス繊維フィルムの慣用曲げ剛性の値が、未処理のガラス繊維フィルムの慣用曲げ剛性の値に対して3倍から100倍であり、前記プリプレグ又はその積層体の片面もしくは両面に金属層を有し、
前記表面処理ガラス繊維フィルムが、ガラス繊維を含むものであり、該ガラス繊維の一部又は全部が有機ケイ素化合物の硬化物で結束及び表面処理されたものであり、
前記有機ケイ素化合物の付着量は、前記表面処理ガラス繊維フィルムの100質量%に対して、4.5質量%以上90質量%以下であり、
前記熱硬化性樹脂組成物がシリコーン樹脂組成物であることを特徴とする金属張複合積層基板。 - 前記シリコーン樹脂組成物が、下記(A)〜(C)成分を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の金属張複合積層基板。
(A)下記平均組成式で示されるオルガノポリシロキサン、
(SiO2)a(R1 1−mR2 mSiO1.5)b(R1 2−nR2 nSiO)c(R1 3−LR2 LSiO0.5)d
(式中、R1は炭素数1〜10の1価飽和炭化水素基又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基であり、R2は炭素数2〜8の1価不飽和炭化水素基であり、m=0〜1、n=0〜2、L=0〜3、かつ1≦m+n+L≦6であり、a、b、c、及びdは、それぞれ、0≦a≦1、0≦b≦1、0≦c≦0.9、0≦d≦0.9、a+b>0、かつa+b+c+d=1を満たす数である。)
(B)ヒドロシリル基を1つ以上含有するハイドロジェンポリシロキサン、及び
(C)硬化有効量の白金系触媒 - 前記熱硬化性樹脂組成物が、充填剤を含むものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属張複合積層基板。
- 前記充填剤が白色顔料を含有するものであることを特徴とする請求項3に記載の金属張複合積層基板。
- 前記金属層が、金属メッキ、金属箔、及び金属板のいずれかによって形成されるものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属張複合積層基板。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の金属張複合積層基板を用いて作製されるものであることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014047893A JP6297864B2 (ja) | 2014-03-11 | 2014-03-11 | 金属張複合積層基板及び半導体装置 |
US14/612,719 US10743412B2 (en) | 2014-02-27 | 2015-02-03 | Substrate and semiconductor apparatus |
CN201510088741.4A CN104875443B (zh) | 2014-02-27 | 2015-02-26 | 基板及半导体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014047893A JP6297864B2 (ja) | 2014-03-11 | 2014-03-11 | 金属張複合積層基板及び半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015171767A JP2015171767A (ja) | 2015-10-01 |
JP6297864B2 true JP6297864B2 (ja) | 2018-03-20 |
Family
ID=54259428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014047893A Active JP6297864B2 (ja) | 2014-02-27 | 2014-03-11 | 金属張複合積層基板及び半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6297864B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6981914B2 (ja) * | 2018-04-09 | 2021-12-17 | 信越化学工業株式会社 | 熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物 |
JP7321952B2 (ja) * | 2020-02-14 | 2023-08-07 | 信越化学工業株式会社 | 透明低誘電ガラスプリプレグ、透明低誘電ガラスフィルムおよび透明低誘電ガラス基板並びにこれらの製造方法 |
CN114987003B (zh) * | 2022-06-24 | 2023-09-08 | 武汉苏泊尔炊具有限公司 | 刀具的制造方法和刀具 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5659847A (en) * | 1979-10-19 | 1981-05-23 | Matsushita Electric Works Ltd | Production of laminated board |
JP2904311B2 (ja) * | 1995-06-14 | 1999-06-14 | 日立化成工業株式会社 | 印刷配線板用プリプレグ、樹脂ワニス及び樹脂組成物とそれらを用いて作製される印刷配線板用積層板 |
DE69614857T2 (de) * | 1995-06-27 | 2002-04-11 | Hitachi Chemical Co Ltd | Prepreg für gedruckte leiterplatten, harzlack, harzzusammensetzung und laminat für gedruckte leiterplatten |
JP4360060B2 (ja) * | 2001-12-11 | 2009-11-11 | 日東紡績株式会社 | 目ずれ防止処理したガラス繊維織物 |
JP2006342445A (ja) * | 2005-06-07 | 2006-12-21 | Nitto Boseki Co Ltd | 表面処理ガラス繊維織物及びその製造方法並びにプリプレグ |
JP5650092B2 (ja) * | 2011-11-01 | 2015-01-07 | 信越化学工業株式会社 | シリコーンプリプレグ、それを用いたシリコーン樹脂板、シリコーン金属張積層板、シリコーン金属ベース基板及びled実装基板 |
-
2014
- 2014-03-11 JP JP2014047893A patent/JP6297864B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015171767A (ja) | 2015-10-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5471180B2 (ja) | シリコーン積層基板、その製造方法、シリコーン積層基板製造用シリコーン樹脂組成物及びled装置 | |
JP6072662B2 (ja) | シリコーン樹脂組成物、該組成物を用いた積層板、及び該積層板を有するled装置 | |
JP5851970B2 (ja) | シリコーン樹脂組成物、並びにこれを用いたシリコーン積層基板とその製造方法、及びled装置 | |
JP6165686B2 (ja) | 支持基材付封止材、封止後半導体素子搭載基板、封止後半導体素子形成ウエハ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 | |
JP5650092B2 (ja) | シリコーンプリプレグ、それを用いたシリコーン樹脂板、シリコーン金属張積層板、シリコーン金属ベース基板及びled実装基板 | |
JP6297864B2 (ja) | 金属張複合積層基板及び半導体装置 | |
US10743412B2 (en) | Substrate and semiconductor apparatus | |
JP2016039160A (ja) | 電磁波シールドシート及び半導体装置 | |
JP6294244B2 (ja) | 表面処理ガラス繊維フィルム | |
JP6100715B2 (ja) | 白色繊維基板及び半導体装置 | |
CN114075426A (zh) | 固化性有机硅组合物、密封材料和光半导体装置 | |
DE102021120040A1 (de) | Wärmeaushärtende silikonzusammensetzung | |
JP2018030977A (ja) | シリコーン樹脂基板、金属層形成シリコーン樹脂基板、シリコーン樹脂硬化基板及び金属層形成シリコーン樹脂硬化基板 | |
JP2018030953A (ja) | シリコーン樹脂透明基板及びその製造方法 | |
JP6181599B2 (ja) | 表面処理ガラス繊維フィルムの製造方法 | |
JP6645911B2 (ja) | シリコーン樹脂基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 | |
JP6100716B2 (ja) | 金属張表面処理繊維基板及び半導体装置 | |
JP6325357B2 (ja) | 表面処理炭素繊維フィルム | |
JP6096141B2 (ja) | 透明ガラス繊維フィルム | |
JP2016014156A (ja) | シリコーン樹脂組成物、並びにこれを用いたシリコーン積層基板とその製造方法、及びled装置 | |
JP2005213693A (ja) | 耐熱性繊維強化複合材料用繊維構造体および耐熱性繊維強化複合材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161227 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170704 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170810 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180206 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180222 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6297864 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |