JP6295324B2 - リチウムイオン電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン電池およびその製造方法に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2001−273927号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、正極板、負極板、セパレータ、及び非水電解質の少なくともいずれかに、有機系、及び/又は、無機系Cu腐食抑制剤、あるいは有機系、及び/又は、無機系Cuトラップ剤であるインヒビターを添加した例が記載されている。
特開2001−273927号公報
特許文献1では、電極活物質表面にインヒビターを分散または被覆される。そのため、インヒビターとして無機化合物を用いる場合、無機化合物の電解液に対する溶解度が小さいため、電極活物質表面に被覆された無機系化合物が残存する場合がある。電極活物質表面に残存した無機系化合物は、電極活物質表面間の電子伝導や電極活物質表面と電解液間のリチウムイオン伝導を阻害する恐れがある。それにより、リチウムイオン電池の内部抵抗が増大し、電池性能が劣化する可能性がある。
上記問題点に鑑み本発明は、電池性能への影響を及ぼすことなく内部短絡不良を防止し、信頼性向上を図ることができるリチウムイオン電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、電極活物質を含有する正極および負極と、前記正極と前記負極とを絶縁するセパレータとリチウムイオンが移動する電解液と、前記正極と前記負極の少なくともいずれかの内部に含有され、無機系材料を含む内部短絡防止剤とを備えるリチウムイオン電池を提供する。
本発明によれば、電池性能への影響を及ぼすことなく内部短絡不良を防止し、信頼性向上を図ることができるリチウムイオン電池を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1におけるリチウムイオン電池の模式的な構成を示す図である。 実施例1における電極捲回体の構成を示す図である。 実施例1における電極の構成を示す図である。 実施例1における活物質粉末と導電助剤粉末と内部短絡防止剤粉末が混合した粉末を示す図である。 実施例1におけるスラリーの製造工程を示す図である。 実施例1におけるリチウムイオン電池の電極の断面模式図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
本発明の実施例1について図1−6を用いて説明する。図1は、リチウムイオン電池の模式的な構成を示す図である。図1において、リチウムイオン電池は、例えば、鉄(Fe)やステンレスを主材料とする外装缶CSの内部に電極捲回体WRFを有しており、この外装缶CSの内部、及び電極捲回体WRFの内部には、電解液ELが充填されている。
図2は、電極捲回体WRFの構成を示す図である。正極PER、セパレータSP、負極NER、が軸芯CRの回りに捲回して電極捲回体WRFを構成する。セパレータSPは、正極PERと負極NERとの電気的な接触を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるスペーサとしての機能を有している。セパレータSPは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、あるいは、これらの材料の組み合わせた構成物を使用することができる。電解液ELは、非水電解液が使用される。リチウムイオン電池は、電極活物質でのリチウムイオンの挿入・脱離を利用して充放電を行う電池であり、電解液EL中をリチウムイオンが移動する。リチウムは、強い還元剤であり、水と激しく反応して水素ガスを発生する。したがって、リチウムイオンが電解液EL中を移動するリチウムイオン電池では、従来の電池のように水溶液を電解液ELに使用することができない。このことから、リチウムイオン電池では、電解液ELとして非水電解液が使用される。非水電解液の電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiB(C、CHSOLi、CFSOLiなどやこれらの混合物を使用することができる。また、有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリルなどや、これらの混合液を使用することができる。
図3は、電極ERの構成を示す図である。電極ERは、電極活物質AS、導電助剤CA、結着剤(バインダ)BD、内部短絡防止剤ISMを含有する電極合剤ECが、集電体EP上に形成されている。電極活物質ASに正極活物質を用いた場合、電極ERを正極PERとして、利用できる。正極活物質には、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどに代表される材料を使用することができる。電極活物質ASに正極活物質を用いた場合、集電体EPには、例えば、アルミニウムなどの導電性金属からなる金属箔や網状金属などを使用できる。また、電極活物質ASに負極活物質を用いた場合、電極ERを負極NERとして、利用できる。負極活物質には、例えば、炭素材料などに代表される材料を使用することができる。電極活物質ASに負極活物質を用いた場合、集電体EPには、例えば、銅などの導電性金属からなる金属箔や網状金属などを使用できる。結着剤BDは、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどを使用することができる。
内部短絡防止剤ISMには、例えば、亜硝酸塩、硝酸塩、リン酸塩、クロム酸塩といった電解液EL(非水電解液)に対して難溶性の無機化合物からなり、かつ、金属イオンを捕集する物質が挙げられる。亜硝酸塩、硝酸塩、リン酸塩、クロム酸塩、といった無機化合物からなる内部短絡防止剤は、鉄、ニッケルなどの遷移金属、及びステンレス鋼などの遷移金属を主成分とする合金が、非水系の電解液EL中でイオン化した場合、当該金属イオンとキレート化合物を形成するため、当該金属の析出を防止することができる。
本実施例のリチウムイオン電池は、無機化合物からなる内部短絡防止剤ISMが電極活物質AS表面を被覆していないことを特徴とする。従来構造である特許文献1には、電極板を可溶な溶剤に溶かした当該化合物に浸漬する方法、スプレーや刷毛塗り等の方法を用いて電極板に当該化合物を塗布する方法により、電極活物質表面に当該化合物を被覆する方法が記載されている。ところが、特許文献1の添加方法では無機系化合物を添加する場合、無機系化合物の非水電解液中への溶解度が小さいため、電極活物質表面に被覆された無機系化合物は残存することになる。電極活物質表面に残存した無機系化合物は、電極活物質表面間の電子伝導や電極活物質表面と電解液間のリチウムイオン伝導を阻害する恐れがある。それにより、リチウムイオン電池の内部抵抗が増大し、電池性能が劣化する可能性がある。一方、本実施例では、無機化合物からなる内部短絡防止剤ISMが電極活物質AS表面を被覆していないため、無機系化合物を添加し、無機系化合物が非水電解液中に残存した場合でも、電極活物質表面間の電子伝導や電極活物質表面と電解液間のリチウムイオン伝導を阻害しない。したがって、電池性能への影響を及ぼすことなく内部短絡不良を抑制し、リチウムイオン電池の信頼性向上を図ることができる。
本実施例で、無機化合物からなる内部短絡防止剤ISMを電極活物質AS表面に被覆しないで電極板中に含有させる方法を説明する。まず、例えば、コバルト酸リチウムからなる活物質AS粉末と、例えば、カーボンからなる導電助剤CA粉末と、内部短絡防止剤ISM粉末(粒径は、例えば、1μm)を混合する。図4は活物質AS粉末と導電助剤CA粉末と内部短絡防止剤ISM粉末が混合した粉末を示す図である。このとき、内部短絡防止剤ISMは、一次粒子もしくは一次粒子が凝集した二次粒子の形状をしている。次に、例えば、ポリフッ化ビニリデンからなる結着剤BDを、例えば、Nメチルピロリドンからなる溶剤OSに溶解させた溶液を形成し、この溶液に活物質AS粉末、導電助剤CA粉末、および内部短絡防止剤ISM粉末を混合し、スラリーSLを作製する。図5はスラリーSLの製造工程を示す図である。そして、スラリーSLを集電体EPに塗布後、乾燥により溶剤を取り除き、電極合剤ECを作製する。最後に、電極ERを加圧することで、電極合剤EC中の活物質ASの高密度化と電極合剤EC表面の平滑化を図る。
以上のようにして、電極合剤ECを作製した場合、内部短絡防止剤ISMが正極PERまたは負極NERの少なくともいずれかの内部に含有され、活物質AS表面を被覆しない電極合剤ECが得られる。図6は本実施例のリチウムイオン電池の電極ELの断面模式図である。内部短絡防止剤ISMは、一次粒子もしくは一次粒子が凝集した二次粒子の形状で電極合剤EC中に存在する。これは、図4に示すように、電極合剤EC作製時に、活物質AS粉末と、導電助剤CA粉末と、一次粒子もしくは一次粒子が凝集した二次粒子の形状をしている内部短絡防止剤ISM粉末が混合した粉末を使用したためである。内部短絡防止剤ISMには、電極合剤EC表面に存在する内部短絡防止剤ISM1と、電極合剤EC内部に存在する内部短絡防止剤ISM2がある。内部短絡防止剤ISMは結着剤BDを介して、電極活物質AS粒子、導電助剤CA粒子のいずれか、またはその両方と結着しているか、結着剤BDを介さずに、電極合剤EC内の空孔VDに入り込んでいる。図6に示す内部短絡防止剤ISM3は、結着剤BDを介さずに、電極合剤EC内の空孔VDに入り込んでいる内部短絡防止剤である。
内部短絡防止剤ISMの粒径は、電極合剤ECの厚みより小さいことが望ましい。内部短絡防止剤ISMの粒径が電極合剤ECの厚みより大きい場合、電極合剤EC表面に内部短絡防止剤ISMからなる突起物を形成する。当該突起物は、電極捲回体WRF作製時に、セパレータSPを貫通し、リチウムイオン電池の安全性を損なう危険性がある。また、内部短絡防止剤ISMの粒径は、0.05μm以上であることが望ましい。内部短絡防止剤ISMの粒径が0.05μm未満の場合、内部短絡防止剤ISMが凝集しやすくなり、図5に示すスラリーSL作製の工程で、内部短絡防止剤ISM粒子が均一に分散したスラリーを作製することができなくなる。内部短絡防止剤ISM粒子が均一に分散しスラリーが作製できない場合、内部短絡防止剤ISMが電極合剤EC中に均一に存在しないため、電極EL面内で内部短絡防止効果がばらつき、金属異物が混入しても内部短絡防止効果が得られない場合がある。
本実施例におけるリチウムイオン電池では、内部短絡防止剤ISMは、正極PERまたは負極NERのいずれか、あるいはその両方に含有することができる。ただし、内部短絡防止剤ISMを正極PERに含有した場合、より高い内部短絡防止効果が得られる。内部短絡を引き起こす金属異物は、正極PERの高い電位によって金属イオンとなって電解液中に溶解する。したがって、内部短絡防止剤ISMを正極PERに含有させることで、溶解した金属イオンと内部短絡防止剤の遭遇確率が増加するため、より高い短絡防止効果が得られる。
本実施例におけるリチウムイオン電池では、電極合剤EC中の内部短絡防止剤ISMの含有量は、0.1体積%以上であることが望ましい。これは、内部短絡防止剤ISMの添加濃度が0.1体積%未満になると、内部短絡を防止する機能が十分発揮できなくなるからである。すなわち、内部短絡防止剤ISMを添加することにより金属異物が混入しても内部短絡が防止される理由は、電解液EL中に0.0001重量%(1ppm)〜0.001重量%(10ppm)程度わずかに溶け出した内部短絡防止剤ISMによって、金属異物から溶出した金属イオンが捕集されるためである。したがって、内部短絡防止剤の添加濃度が極めて低くなると、内部短絡防止剤と金属イオンの遭遇確率が極めて低くなり、金属異物から溶出する金属イオンを十分に捕集出来なくなる。例えば、本発明者の実験によると、電極合剤EC中の内部短絡防止剤ISMの添加濃度が0.1体積%以上であれば、リチウムイオン電池の製造工程で金属異物が混入しても内部短絡を防止出来ることを確認している。
また、本実施例のリチウムイオン電池の製造方法は、従来構造のリチウムイオン電池の製造方法に比べ、製造コストに優れる。従来構造である特許文献1には、有機系、及び/又は、無機系Cu腐食抑制剤、あるいは有機系、及び/又は、無機系Cuトラップ剤であるインヒビターを添加する方法として、電極板を可溶な溶剤に溶かした当該化合物に浸漬する方法、もしくは、スプレーや刷毛塗り等の方法を用いて電極板に当該化合物を塗布する方法が記載されており、電極に当該化合物を浸漬する工程、もしくは塗布する工程が必要となる。一方、本実施例のリチウムイオン電池の製造方法では、電極活物質AS粉末と導電助剤CA粉末を混合する工程に内部短絡防止剤ISM粉末を追加で加えればよく、新たな工程を必要としない。従って、従来構造のリチウムイオン電池の製造方法に比べ、製造コストに優れる。
また、本実施例のリチウムイオン電池の製造方法は、従来構造のリチウムイオン電池の製造方法に比べ、リチウムイオン電池の充放電特性に優れる。従来構造である特許文献1には、有機系、及び/又は、無機系Cu腐食抑制剤、あるいは有機系、及び/又は、無機系Cuトラップ剤であるインヒビターを添加する方法として、電極板を可溶な溶剤に溶かした当該化合物に浸漬する方法、もしくは、スプレーや刷毛塗り等の方法を用いて電極板に当該化合物を塗布する方法が記載されている。ところが、無機系化合物を添加する場合、無機系化合物は非水系溶剤への溶解度が小さいため、当該化合物を浸漬、または塗布するためには、水系溶剤を使用する必要がある。水系溶剤を使用した場合、乾燥が不十分であると、残存した水分と電解液に溶解した電解質が反応し、HFを生成する。HFが発生した場合、リチウムイオン電池内部の金属が腐食し、電池内でさまざまな副反応を引き起こすため、リチウムイオン電池の充放電特性が劣化する。一方、本実施例のリチウムイオン電池の製造方法では、水系溶剤を使用する必要がないため、電池内部に水分が残存する危険性が低く、そのため、リチウムイオン電池の充放電特性が劣化する可能性が低くなる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
実施の形態では、捲回型リチウムイオン電池を例に挙げて、本発明の技術的思想について説明したが、本発明の技術的思想は、捲回型リチウムイオン電池に限定されるものではなく、正極、負極、および、正極と負極とを電気的に分離するセパレータとを備える蓄電デバイス(例えば、電池やキャパシタなど)に幅広く適用することができる。
本発明は、例えば、リチウムイオン電池に代表される電池を製造する製造業に幅広く利用することができる。
CS 外装缶
WRF 電極捲回体
EL 電解液
PER 正極
NER 負極
SP セパレータ
CR 軸心
ER 電極
AS 電極活物質
CA 導電助剤
BD 結着剤
ISM 内部短絡防止剤
ISM1 内部短絡防止剤
ISM2 内部短絡防止剤
ISM3 内部短絡防止剤
EC 電極合剤
EP 集電体
OS 有機溶剤
SL スラリー
VD 空孔

Claims (5)

  1. 電極活物質を含有する正極および負極と、
    前記正極と前記負極とを絶縁するセパレータと、
    リチウムイオンが移動する電解液と、
    前記正極と前記負極の少なくとも一方に含まれる電極合剤中に含有され、無機系材料を含む内部短絡防止剤とを備え、
    前記内部短絡防止剤が前記電極活物質の表面を被覆しておらず、前記内部短絡防止剤の粒径が0.05μm以上であり、かつ、前記電極合剤の厚みより小さく、前記内部短絡防止剤が、前記電極合剤中において0.1体積%以上含有され、前記内部短絡防止剤が、亜硝酸塩、硝酸塩、クロム酸塩のいずれかを含むことを特徴とするリチウムイオン電池。
  2. 前記内部短絡防止剤が1次粒子もしくは1次粒子が凝集した2次粒子を形成していることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  3. 前記内部短絡防止剤が、前記正極のみに含有されたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のリチウムイオン電池。
  4. 前記内部短絡防止剤は、前記正極と前記負極に含有される電極合剤の表面または内部に存在することを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  5. 電極活物質の粉末と、導電助剤の粉末と、内部短絡を防止する無機系材料からなる内部短絡防止剤の粉末を混合し、溶剤に溶解させ、前記溶剤に溶解された前記粉末を集電体に塗布し、乾燥により溶剤をとり除くことにより、電極合剤を作成する工程を有し、前記内部短絡防止剤が前記電極活物質の表面を被覆しておらず、前記内部短絡防止剤が、亜硝酸塩、硝酸塩、クロム酸塩のいずれかを含み、前記内部短絡防止剤の粒径が0.05μm以上であり、かつ、前記電極合剤の厚みより小さく、前記内部短絡防止剤が前記電極合剤中において0.1体積%以上含有されていることを特徴とするリチウムイオン電池の製造方法。
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