JP6294841B2 - 給紙装置、およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

給紙装置、およびこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、シートを給紙する給紙装置、およびこれを備えた画像形成装置に関する。
従来、シートを給紙する給紙装置として、画像形成装置に備えられたものが知られている。給紙装置は、画像形成装置の画像形成部にシートを給紙する。画像形成部において画像が形成されたシートは、所定の排紙部に排紙される。特許文献1には、並設された少なくとも2つのシートカセットを備える給紙装置において、各シートカセットの昇降動作を単一の駆動装置で行なう技術が開示されている。
特開平11−79446号公報
特許文献1に記載の技術では、駆動切替のために、複数のワンウェイクラッチや電磁クラッチが必要とされる。この結果、給紙装置が占有するスペースやコストが増大するという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ワンウェイクラッチや電磁クラッチを備えることなく、複数のシート収容部に対する駆動切替を実現することが可能な給紙装置、およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る給紙装置は、昇降可能な第1リフト板を備え、内部にシートを収容する第1シート収容部と、昇降可能な第2リフト板を備え、前記第1シート収容部に隣接して配置され、内部にシートを収容する第2シート収容部と、前記第1リフト板を昇降させる第1昇降機構と、前記第2リフト板を昇降させる第2昇降機構と、前記第1シート収容部に収容された前記シートを送り出す第1送出ローラーと、前記第2シート収容部に収容された前記シートを送り出す第2送出ローラーと、正逆回転可能とされ、前記第1リフト板および前記第2リフト板を上昇させる回転駆動力を発生するモーターと、前記モーターが発生する前記回転駆動力を、所定の減速比によって、前記第1昇降機構に伝達する第1駆動伝達機構と、前記モーターが発生する前記回転駆動力を、所定の減速比によって、前記第2昇降機構に伝達する第2駆動伝達機構と、複数のギアを含み、前記モーターに連結され、前記駆動力を前記第1駆動伝達機構または前記第2駆動伝達機構に選択的に伝達する駆動入力機構と、を有し、前記駆動入力機構は、前記モーターの第1回転方向への回転に伴って前記回転駆動力を前記第1駆動伝達機構に伝達し、前記モーターの前記第1回転方向とは反対の第2回転方向への回転に伴って、前記回転駆動力を前記第2駆動伝達機構に伝達することを特徴とする。
本構成によれば、単一のモーターの発生する回転駆動力によって、第1リフト板または第2リフト板を昇降させることができる。特に、モーターの第1回転方向への回転によって第1リフト板が昇降され、モーターの第2回転方向への回転によって第2リフト板が昇降される。駆動入力機構は、複数のギアを含み、回転駆動力を第1駆動伝達機構または第2駆動伝達機構に選択的に伝達する。この結果、ワンウェイクラッチや電磁クラッチを備えることなく、複数のシート収容部に対する駆動切替を実現することが可能となる。
上記の構成において、前記第1駆動伝達機構および前記第2駆動伝達機構は、それぞれ、差動歯車機構を含むことが望ましい。
本構成によれば、モーターから第1昇降機構および第2昇降機構に減速しながら回転駆動力を伝達する駆動伝達機構の省スペース化が実現される。
上記の構成において、前記モーターは出力ギアを備え、前記駆動入力機構は、前記モーターの前記出力ギアに連結され、回転可能な第1ギアと、前記モーターの回転における周方向において前記第1ギアとは異なる位置で、前記出力ギアに連結され、回転可能な第2ギアと、前記出力ギアを中心として前記第1ギアおよび前記第2ギアが一体的に揺動可能とされるように、前記第1ギアおよび前記第2ギアをそれぞれ支持する第1支持部および第2支持部と、を有し、前記モーターの前記第1回転方向への回転に伴って、前記出力ギアと前記第1ギアおよび第2ギアとの噛み合いによって、前記第1ギアおよび前記第2ギアが前記出力ギア回りに第1の揺動方向に揺動されると、前記第1ギアと前記第1駆動伝達機構とが連結し、かつ、前記第2ギアと前記第2駆動伝達機構との連結が解除され、前記モーターの前記第2回転方向への回転に伴って、前記出力ギアと前記第1ギアおよび前記第2ギアとの噛み合いによって、前記第1ギアおよび前記第2ギアが前記出力ギア回りに第1の揺動方向とは反対の第2の揺動方向に揺動されると、前記第2ギアと前記第2駆動伝達機構とが連結し、かつ、前記第1ギアと前記第1駆動伝達機構との連結が解除されることが望ましい。
本構成によれば、第1支持部および第2支持部によって支持された第1ギアおよび第2ギアの揺動によって、第1駆動伝達機構または第2駆動伝達機構への回転駆動力の伝達を切り替えることができる。
上記の構成において、前記第1駆動伝達機構および前記第2駆動伝達機構は、それぞれ、前記回転駆動力が伝達され回転する軸部と、前記軸部に対して偏芯して固定され、かつ、外周面に所定の歯数のギア歯が形成され、前記軸部回りに回転する差動ギアと、前記差動ギアの前記ギア歯の軸方向の一端側と噛み合うギア歯を内周面に備え、回転不能に固定された固定ギアと、前記軸方向において前記固定ギアに隣接して配置され、前記差動ギアの前記ギア歯の前記軸方向の他端側と噛み合うギア歯を内周面に備え、回転可能に支持された駆動ギアと、前記駆動ギアの回転を前記第1昇降機構または前記第2昇降機構に伝達する係合部と、を備え、前記固定ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数と、前記駆動ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数と、が異なって設定されていることが望ましい。
本構成によれば、差動ギアが、固定ギアおよび駆動ギアの内周面を転がりながら回転することによって、軸部の回転が駆動ギアおよび係合部の回転に変換される。また、軸部の回転に対して、駆動ギアおよび係合部の回転を減速させることができる。更に、差動ギアが固定ギアに係合しているため、第1駆動伝達機構または第2駆動伝達機構と駆動入力機構との連結が解除された場合であっても、係合部が回転することが抑止される。この結果、第1または第2リフト板を上昇位置でロックすることができる。
上記の構成において、前記第1駆動伝達機構および前記第2駆動伝達機構は、互いに同じ数の複数のギアからなるギア群からなり、前記第1駆動伝達機構における前記固定ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数は、前記駆動ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数よりも多く設定され、前記第2駆動伝達機構における前記固定ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数は、前記駆動ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数よりも少なく設定されていることが望ましい。
本構成によれば、固定ギアおよび駆動ギアの内周面のギア数を調整することによって、第1および第2駆動伝達機構における係合部の回転方向を同じ方向に揃えることができる。第1および第2駆動伝達機構は、同じ数の複数のギアからなるため、ギアの共通化が実現可能とされる。
また、本発明の他の局面に係る画像形成装置は、上記に記載の給紙装置と、前記第1シート収容部または前記第2シート収容部に収容された前記シートに画像を形成する画像形成部と、を備えることを特徴とする。
本構成によれば、ワンウェイクラッチや電磁クラッチを備えることなく、複数のシート収容部に対する駆動切替を実現しつつ、シートに安定して画像を形成することが可能となる。
本発明によれば、ワンウェイクラッチや電磁クラッチを備えることなく、複数のシート収容部に対する駆動切替を実現することが可能な給紙装置、およびこれを備えた画像形成装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る給紙部のシート収容部の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るリフト板および移動機構の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るリフト板および移動機構の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るシート収容部が装着される筐体の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの内部の様子を示した斜視図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの内部の様子を示した斜視図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの差動歯車機構の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの差動歯車機構の一部の斜視図である。 本発明の一実施形態において、モーターから第1駆動伝達機構に回転駆動力が伝達される様子を示す正面図である。 本発明の一実施形態において、モーターから第2駆動伝達機構に回転駆動力が伝達される様子を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの差動歯車機構の模式図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの差動歯車機構の駆動伝達を説明するための模式図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1として、プリンター機能と複写機能とを備えた複合機を例示するが、画像形成装置は、プリンター、複写機、ファクシミリ装置であってもよい。
<画像形成装置の説明>
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する装置本体10と、装置本体10上に配置される自動原稿給送装置20とを備える。装置本体10の内部には、複写する原稿画像を光学的に読み取る読取ユニット25と、シートにトナー像を形成する画像形成部30と、前記トナー像をシートに定着させる定着部60と、画像形成部30へシートを給紙する給紙部40と、給紙部40又は給紙トレイ46から画像形成部30及び定着部60を経由して排紙部101まで延設された搬送経路50と、が収容されている。
自動原稿給送装置(ADF)20は、装置本体10の上面に回動自在に取り付けられている。ADF20は、装置本体10における所定の原稿読取位置に向けて、複写される原稿シートを自動給送する。一方、ユーザーが手置きで原稿シートを所定の原稿読取位置に載置する場合は、ADF20は上方に開かれる。ADF20は、原稿シートが載置される原稿トレイ21と、自動原稿読取位置を経由して原稿シートを搬送する原稿搬送部22と、読取後の原稿シートが排出される原稿排出トレイ23とを含む。
読取ユニット25は、装置本体10の上面のADF20から自動給送される原稿シート又は手置きされる原稿シートの画像を光学的に読み取る。
画像形成部30は、フルカラーのトナー画像を生成しこれをシート上に転写する処理を行うもので、タンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各トナー像を形成する4つのユニット32Y、32M、32C、32Bkを含む画像形成ユニット32と、該画像形成ユニット32の上に隣接して配置された中間転写ユニット33と、中間転写ユニット33上に配置されたトナー補給部34とを含む。
各画像形成ユニット32Y、32M、32C、32Bkは、感光体ドラム321と、この感光体ドラム321の周囲に配置された、帯電器322、露光器323、現像装置324、一次転写ローラー325及びクリーニング装置326とを含む。
感光体ドラム321は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。帯電器322は、感光体ドラム321の表面を均一に帯電する。露光器323は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム321の周面に、原稿画像の画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
現像装置324は、感光体ドラム321上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム321の周面にトナーを供給する。一次転写ローラー325は、中間転写ユニット33に備えられている中間転写ベルト331を挟んで感光体ドラム321とニップ部を形成し、感光体ドラム321上のトナー像を中間転写ベルト331上に一次転写する。クリーニング装置326は、クリーニングローラー等を有し、トナー像転写後の感光体ドラム321の周面を清掃する。
中間転写ユニット33は、中間転写ベルト331、ベルト駆動ローラー332及び従動ローラー333を備える。中間転写ベルト331の外周面には、複数の感光体ドラム321からトナー像が、同一箇所に重ねて転写される。中間転写ユニット33は図1では反時計回りに回転される。
ベルト駆動ローラー332の周面に対向して、二次転写ローラー35が配置されている。ベルト駆動ローラー332と二次転写ローラー35とのニップ部は、中間転写ベルト331に重ね塗りされたフルカラーのトナー像をシートに転写する二次転写部となる。
トナー補給部34は、イエロー用トナーコンテナ34Y、マゼンタ用トナーコンテナ34M、シアン用トナーコンテナ34C、及びブラック用トナーコンテナ34Bkを含む。これらトナーコンテナ34Y、34C、34M、34Bkは、それぞれ各色のトナーを貯留するものであり、YMCBk各色に対応する画像形成ユニット32Y、32M、32C、32Bkの現像装置324に、図略の供給経路を通して各色のトナーを供給する。
給紙部40は、画像形成処理が施されるシートSを内部に収容する2段の給紙カセット40A、40B(第1シート収容部、第2シート収容部)を備える。これら給紙カセット40A、40Bは、装置本体10の前方から手前方向に引出可能である。また、給紙カセット40Aは、給紙カセット40Bの上方に隣接して配置されている。
給紙カセット40A(40B)は、シートSが積層されてなるシート束を収納するシート収容空間41と、前記シート束を給紙のために昇降可能なリフト板42とを備える。なお、給紙カセット40Aに配置されるリフト板42は、本発明の第1リフト板を構成し、給紙カセット40Bに配置されるリフト板42は、本発明の第2リフト板を構成する。給紙カセット40A(40B)の右端側の上部には、ピックアップローラー43と、給紙ローラー44とリタードローラー45とのローラー対とが配置されている。ピックアップローラー43及び給紙ローラー44の駆動により、給紙カセット40A内のシート束の最上層のシートSが1枚ずつ繰り出され、搬送経路50の上流端へ搬入される。なお、給紙カセット40Aの上部に配置されているピックアップローラー43は、本発明の第1送出ローラーを構成し、給紙カセット40Bの上部に配置されているピックアップローラー43は、本発明の第2送出ローラーを構成する。ピックアップローラー43は、給紙カセット40Aまたは給紙カセット40Bに収容されたシートSをシート搬送方向下流側に送り出す。
搬送経路50の、二次転写部よりも上流側には、レジストローラー対51が配置されている。シートSは、停止状態のレジストローラー対51にて一旦停止され、スキュー矯正が行われる。その後、画像転写のための所定のタイミングで、レジストローラー対51が駆動モーター(図略)で回転駆動されることで、シートSは二次転写ローラー35に送り出される。
定着部60は、シートSにトナー像を定着させる定着処理を施す誘導加熱方式の定着装置であって、内部に定着ニップ部が形成されている。シートSが定着ニップ部を通過することで、シートSに転写されたトナー像が当該シートに定着される。
次に、本実施形態に係る給紙部40について、更に詳述する。図2は、本実施形態に係る給紙部40の給紙カセット40A(40B)の斜視図である。図3Aおよび図3Bは、本実施形態に係るリフト板42および昇降部47(移動機構)の斜視図である。図4は、給紙カセット40Aおよび40Bが装着される内部フレーム10F(筐体)の斜視図である。
図4を参照して、装置本体10は、内部フレーム10Fを備える。内部フレーム10Fは、略直方体形状からなる金属製のフレームである。内部フレーム10Fの前方部分は開放されている。内部フレーム10Fは、上下に2つの第1装着部10F1および第2装着部10F2を備えている。第1装着部10F1には、給紙カセット40Aが装着され、第2装着部10F2には、給紙カセット40Bが装着される。第1装着部10F1の左右端部には、一対の第1レール部10F3が備えられ、第2装着部10F2の左右端部は、一対の第2レール部10F4が備えられている。なお、図4では、第1レール部10F3および第2レール部10F4のうち、それぞれ右側のレール部が現れている。一方、図2を参照して、給紙カセット40A(40B)は、右レール401および左レール402を備える。右レール401および左レール402が、第1レール部10F3および第2レール部10F4にガイドされながら、給紙カセット40A、40Bが内部フレーム10Fに装着される。
図3Aおよび図3Bを参照して、リフト板42は、支持プレート420と、一対の軸支部421と、対向パッド422と、を備える。支持プレート420は、リフト板42の本体部分であり、上面にシートSが載置される。軸支部421は、支持プレート420の左端部(シート搬送方向後端側)において、前後に一対形成された開口部である。略三角形状からなる一対の軸支部421の頂点付近には、不図示の軸穴が形成されている。一方、給紙カセット40A(40B)の前後の側壁から、不図示のボス軸が突設されている。当該ボス軸が前記軸穴に挿通されると、軸支部421はリフト板42の上下移動の支点となる(軸線42S)。対向パッド422は、支持プレート420の右端部(シート搬送方向先端部)に配置された弾性部材である。対向パッド422は、リフト板42上に載置されたシートSが少なくなった際に、シートSが滑ることを防止する。
給紙部40は、更に、昇降部47を備える(図3A、図3B)。昇降部47は、給紙カセット40Aおよび給紙カセット40Bにそれぞれ配置されている。昇降部47は、リフト板42を上昇移動させる移動機構として機能する。図2では、昇降部47の一部を構成するカセット係合部400のみが現れている。なお、給紙カセット40Aのリフト板42(第1リフト板)を上昇移動させる昇降部47が本発明の第1昇降機構を構成し、給紙カセット40Bのリフト板42(第2リフト板)を上昇移動させる昇降部47が本発明の第2昇降機構を構成する。
図3Aおよび図3Bを参照して、昇降部47は、昇降軸部471と、セクタギア472と、押上部473と、カセット係合部400とを備える。昇降部47は、後記の駆動ユニット7から回転駆動力が伝達されることで回動され、リフト板42を上方に押し上げる。この結果、リフト板42に載置されたシートSがピックアップローラー43に当接する。昇降軸部471は、前後方向に延びるシャフトであり、押上部473の回動における支点となる。セクタギア472は、昇降軸部471の後端部に固定された円弧形状のギアである。セクタギア472の円弧状の周面には、複数のギア歯が形成されている。押上部473は、昇降軸部471の前端側から左方に向かって延びる板状部材である。押上部473は、支持プレート420の下側に配置されている。カセット係合部400は、給紙カセット40A(40B)の後側の壁部(図2)において、回転可能に支持されたカップリングギアである。カセット係合部400は円板形状からなり、前端面には不図示のギア歯が形成されている。当該ギア歯は、セクタギア472のギア歯と係合されている。一方、カセット係合部400の後側面には、図3A、図3Bに示すように、4つの係合片が90度間隔で周方向に沿って配置されている。給紙カセット40A(給紙カセット40B)が、内部フレーム10Fに装着されると、カセット係合部400の係合片は、後記の駆動ユニット7の第1本体係合部764(図4、図5A)または第2本体係合部774(図4、図5A)と係合する。
第1本体係合部764または第2本体係合部774から回転駆動力が伝達され、カセット係合部400が回転すると、セクタギア472が昇降軸部471回りに回動する。この結果、押上部473の当接部473Aが支持プレート420の下面を上方に押し上げる。そして、リフト板42上のシートSがピックアップローラー43に当接すると、装置本体10側に設けられた不図示の検知部によって、ピックアップローラー43が給紙位置に至ったことが検知される。この結果、後記の駆動ユニット7の回転駆動が停止され、リフト板42の上昇が停止する。なお、給紙カセット40Aまたは給紙カセット40Bが内部フレーム10F(装置本体10)から引き出されると、カセット係合部400と第1本体係合部764または第2本体係合部774との係合が解除され、リフト板42が自重によって下方に移動する。
次に、本実施形態に係る駆動ユニット7について説明する。図5Aおよび図5Bは、本実施形態に係る駆動ユニット7の斜視図である。なお、図5Bでは、図5Aの駆動ユニット7において、後記のフロントハウジング701およびリアハウジング702が取り外された内部の様子を示している。図6Aは、駆動ユニット7の内部の様子を示した斜視図であり、図5Aの駆動ユニット7からリアハウジング702が取り外された状態を後方から見た図である。図6Bおよび図6Cは、本実施形態に係る駆動ユニット7の第1差動機構76(第2差動機構77)(いずれも差動歯車機構)の斜視図である。なお、図6Cは、図6Bから後記の第1伝達ギア761(第2伝達ギア771)が取り外された様子を示している。
図5Aに示すように、駆動ユニット7は、箱型形状からなるユニットである。駆動ユニット7は、前述の昇降部47に回転駆動力を伝達する。駆動ユニット7は、内部フレーム10Fにおいて上下方向に延びるように配置されている。図4では、駆動ユニット7のうち、第1本体係合部764および第2本体係合部774が、内部フレーム10Fの内部に現れている。
図5A乃至図6Aを参照して、駆動ユニット7は、駆動ハウジング70と、モーター71と、駆動入力部7A(駆動入力機構)と、第1駆動伝達部7B(第1駆動伝達機構)と、第2駆動伝達部7C(第2駆動伝達機構)と、を備える。
駆動ハウジング70は、駆動ユニット7の各部材を支持する筐体である。駆動ハウジング70は、フロントハウジング701と、リアハウジング702と、中央プレート703とを備える。フロントハウジング701は、駆動ハウジング70の前側部分を画定する。フロントハウジング701は、中央プレート703の前面部に装着される。図5Aに示すように、フロントハウジング701の前面側に、後記の第1本体係合部764および第2本体係合部774が露出している。リアハウジング702は、駆動ハウジング70の後側部分を画定する。リアハウジング702は、中央プレート703の後面部に装着される。中央プレート703は、駆動ハウジング70の前後方向の中央部に配置される板状部材である。
モーター71は、中央プレート703の前面部のうち上下方向の中央部に配置されている。モーター71は、正逆回転可能とされ、給紙カセット40Aおよび給紙カセット40Bのリフト板42(第1リフト板および第2リフト板)を上昇させる回転駆動力を発生する。モーター71は、出力ギア71A(図6A)を備える。出力ギア71Aは、中央プレート703を貫通して、中央プレート703の後側に露出している。
駆動入力部7Aは、複数のギアを含み、モーター71の出力ギア71Aに連結されている。駆動入力部7Aは、モーター71の回転駆動力を第1駆動伝達部7Bまたは第2駆動伝達部7Cに選択的に伝達する。特に、本実施形態では、駆動入力部7Aは、モーター71の第1回転方向への回転に伴って回転駆動力を第1駆動伝達部7Bに伝達し、モーター71の第1回転方向とは反対の第2回転方向への回転に伴って、回転駆動力を第2駆動伝達部7Cに伝達する。駆動入力部7Aは、第1揺動ギア72と、第2揺動ギア73と、第1連結プレート72P(図7A)(第1支持部)と、第2連結プレート73P(図7A)(第2支持部)とを備えている。第1揺動ギア72は、モーター71の出力ギア71Aに連結され、回転可能なギアである。第1揺動ギア72は、第1連結プレート72Pに備えられた第1揺動ギア軸72AG(図6A)に回転可能に支持されている。第1揺動ギア72は、出力ギア71Aの上方に配置されている。また、第1揺動ギア72は2段ギアであり、第1揺動ギア小径部72A(図7A)を備えている。第2揺動ギア73は、モーター71の回転における周方向において第1揺動ギア72とは異なる位置で、モーター71の出力ギア71Aに連結され、回転可能なギアである。第2揺動ギア73は、第2連結プレート73Pに備えられた第2揺動ギア軸73AG(図6A)に回転可能に支持されている。第2揺動ギア73は、出力ギア71Aの下方に配置されている。また、第2揺動ギア73は2段ギアであり、第2揺動ギア小径部73A(図7A)を備えている。第1連結プレート72Pおよび第2連結プレート73Pは、出力ギア71Aを中心として第1揺動ギア72および第2揺動ギア73が一体的に揺動可能とされるように、第1揺動ギア72および第2揺動ギア73を支持している。そして、出力ギア71Aから第1揺動ギア72および第2揺動ギア73に回転駆動力が伝達されると、第1揺動ギア72および第2揺動ギア73は、出力ギア71Aを中心に同方向に揺動する。
第1駆動伝達部7Bは、駆動入力部7Aの上方に配置されている。第1駆動伝達部7Bは、差動歯車機構を備えている。また、第1駆動伝達部7Bは、駆動入力部7Aと連結可能とされ、給紙カセット40Aの昇降部47(第1昇降機構)に回転駆動力を伝達する。
同様に、第2駆動伝達部7Cは、駆動入力部7Aの下方に配置されている。第2駆動伝達部7Cは、差動歯車機構を備えている。また、第2駆動伝達部7Cは、駆動入力部7Aと連結可能とされ、給紙カセット40Bの昇降部47(第2昇降機構)に回転駆動力を伝達する。
第1駆動伝達部7Bは、第1中継ギア74と、第1差動機構76(図6B、図6C)とを備える。第1中継ギア74は、第1揺動ギア72の上方において、中央プレート703に回転可能に支持されたアイドルギアである。第1中継ギア74は、中央プレート703から突設された不図示のボスに挿通されている。第1中継ギア74は、2段ギアからなり、第1中継ギア小径部74A(図7A)を備えている。
第2駆動伝達部7Cは、第2中継ギア75と、第2差動機構77(図6B、図6C)とを備える。第2中継ギア75は、第2揺動ギア73の下方において、中央プレート703に回転可能に支持されたアイドルギアである。第2中継ギア75は、中央プレート703から突設された不図示のボスに挿通されている。第2中継ギア75は、2段ギアからなり、第2中継ギア小径部75A(図7A)を備えている。
図6Bおよび図6Cを参照して、第1差動機構76は、第1伝達ギア761と、第1固定ギア762(固定ギア)と、第1駆動ギア763(駆動ギア)と、第1本体係合部764と、第1差動ギア765(差動ギア)と、を備える。
第1伝達ギア761は、中央プレート703の上端部において回転可能に支持されている。第1伝達ギア761には、第1中継ギア74から回転駆動力が伝達される。第1伝達ギア761は第1伝達ギア軸支部761Aを備える。第1伝達ギア軸支部761Aには、後記のシャフト76Gが挿通される。なお、第1伝達ギア761の回転軸心の位置は固定されている。第1固定ギア762は、第1伝達ギア761の前方において、中央プレート703に固定された円筒状の内歯ギア(インターナルギア)である。すなわち、第1固定ギア762の円筒内周面には、径方向内側に向かって突設されたギア歯が、周方向に隣接して配置されている。第1固定ギア762は、第1伝達ギア761と同じ軸線上に配置されている。図6Cを参照して、第1固定ギア762は、第1係合片762Sを備える。第1係合片762Sは、第1固定ギア762の側面から、第1伝達ギア761側に突設された複数の突片である。図6Aを参照して、中央プレート703の上端部には、複数の第1係合孔78が形成されている。複数の第1係合片762Sが複数の第1係合孔78に挿入されることで、第1固定ギア762が固定され、第1固定ギア762が回転不能とされている。そして、第1伝達ギア761と第1固定ギア762との間に、中央プレート703が配置されている。当該第1固定ギア762のギア歯には、後記の第1差動ギア765のギア歯の軸方向の一端側(後端側)が噛み合っている。
第1駆動ギア763は、軸方向において第1固定ギア762に隣接して配置されている。第1駆動ギア763は、カップリング軸70G(図5B)に固定され、回転可能な円筒状の内歯ギアである。第1駆動ギア763は、第1固定ギア762と同様に、内周面に複数のギア歯を備えている。当該第1駆動ギア763のギア歯には、第1差動ギア765のギア歯の軸方向の他端側(前端側)が噛み合っている。なお、第1固定ギア762の内周面に形成されたギア歯の歯数と、第1駆動ギア763の内周面に形成されたギア歯の歯数と、は異なって設定されている。
第1本体係合部764は、第1駆動ギア763と同じ軸線上に配置され、第1駆動ギア763の前側で、カップリング軸70Gに挿通されている。第1駆動ギア763が回転すると、第1駆動ギア763、カップリング軸70Gおよび第1本体係合部764が一体的に回転する。第1本体係合部764は、給紙カセット40Aのカセット係合部400に係合し、昇降部47に第1駆動ギア763の回転駆動力を伝達する。なお、第1駆動ギア763と第1本体係合部764との間には、不図示のスプリングが配置されている。第1本体係合部764は、前記スプリングによって前方に付勢されながら、前後方向(軸方向)に移動可能とされている。
第1差動ギア765は、第1固定ギア762および第1駆動ギア763の円筒内部に配置されたギアである。第1差動ギア765は、軸方向に長く延びた厚さを備えた略円柱状のギアである。第1差動ギア765は、第1伝達ギア761に連結されている。詳しくは、シャフト76G(図6A)(軸部)の軸方向の一端側が第1伝達ギア軸支部761Aの軸穴に挿通され、シャフト76Gの軸方向の他端側が第1差動ギア765の軸穴に挿通されている。ただし、シャフト76Gは、第1差動ギア765と第1伝達ギア761との間に、クランク形状を備えている(図8参照)。したがって、第1伝達ギア761の軸心に対して、第1差動ギア765の軸心は、ずれた位置に配置されている。換言すれば、第1差動ギア765は、第1伝達ギア761に対して偏心してシャフト76Gに固定されている。第1差動ギア765には、外周面に所定の歯数のギア歯が形成されている。第1差動ギア765は、第1伝達ギア761の回転に伴って、シャフト76G回りに回転(公転)する。
なお、第2差動機構77も第1差動機構76と同様の構造および機能を備えている。第2差動機構77は、第2伝達ギア771と、第2固定ギア772と、第2駆動ギア773と、第2本体係合部774と、第2差動ギア775とを備える。これらのギアは、それぞれ、第1差動機構76の第1伝達ギア761、第1固定ギア762、第1駆動ギア763、第1本体係合部764および第1差動ギア765と同じ形状および機能を備えている。また、中央プレート703の下端には、第2固定ギア772の第2係合片772Sが挿入される第2係合孔79が形成されている。
図7Aを参照して、モーター71の出力ギア71Aが第1回転方向(矢印D11方向)に回転すると、出力ギア71Aと第1揺動ギア72および第2揺動ギア73との噛み合いによって、第1揺動ギア72および第2揺動ギア73が出力ギア71Aの回転軸を揺動支点として、第1の揺動方向(矢印D12方向、矢印D13方向)に揺動される。この際、第1揺動ギア72は、矢印D14方向に回転している。また、第2揺動ギア73は、矢印D13とは反対の方向に回転している。第1揺動ギア72の揺動に伴って、第1揺動ギア72の第1揺動ギア小径部72Aと第1駆動伝達部7Bの第1中継ギア74とが連結する。したがって、モーター71の回転駆動力が、第1駆動伝達部7Bに伝達される。第1駆動伝達部7Bでは、矢印D15方向に回転する第1中継ギア74の第1中継ギア小径部74Aのギア歯から、第1伝達ギア761の外周部のギア歯に回転駆動力が伝達される(矢印D16方向)。なお、第1差動機構76に伝達された回転駆動力が、第1本体係合部764に伝達される様子は後記で説明する。
一方、第2揺動ギア73の揺動(矢印D13方向)に伴って、第2揺動ギア73の第2揺動ギア小径部73Aと第2駆動伝達部7Cの第2中継ギア75との連結が解除される。したがって、モーター71が第1回転方向に回転された場合、第2駆動伝達部7Cには回転駆動力が伝達されない。このため、第2本体係合部774の回転は停止している。
図7Bを参照して、モーター71の出力ギア71Aが第2回転方向(矢印D21方向)に回転すると、出力ギア71Aと第1揺動ギア72および第2揺動ギア73との噛み合いによって、第1揺動ギア72および第2揺動ギア73が出力ギア71Aの回転軸を揺動支点として、第1の揺動方向とは反対の第2の揺動方向(矢印D22方向、矢印D23方向)に揺動される。この際、第2揺動ギア73は、矢印D24方向に回転している。また、第1揺動ギア72は、矢印D22とは反対の方向に回転している。第2揺動ギア73の揺動に伴って、第2揺動ギア73の第2揺動ギア小径部73Aと第2駆動伝達部7Cの第2中継ギア75とが連結する。したがって、モーター71の回転駆動力が、第2駆動伝達部7Cに伝達される。第2駆動伝達部7Cでは、矢印D25方向に回転する第2中継ギア75の第2中継ギア小径部75Aのギア歯から、第2伝達ギア771のギア歯に回転駆動力が伝達される(矢印D26方向)。
一方、第1揺動ギア72の揺動(矢印D22方向)に伴って、第1揺動ギア72の第1揺動ギア小径部72Aと第2駆動伝達部7Cの第1中継ギア74との連結が解除される。したがって、モーター71が第2回転方向に回転された場合、第1駆動伝達部7Bには回転駆動力が伝達されない。このため、第1本体係合部764の回転は停止している。このように、本実施形態では、第1連結プレート72Pおよび第2連結プレート73Pによって揺動可能に支持された第1揺動ギア72および第2揺動ギア73によって、第1駆動伝達部7Bまたは第2駆動伝達部7Cへの回転駆動力の伝達を切り替えることができる。
図8は、本実施形態に係る駆動ユニット7の第1差動機構76(差動歯車機構)の模式図である。図9は、第1差動機構76の駆動伝達を説明するための模式図である。なお、以下の説明は、第2差動機構77においても同様である。
図8を参照して、前述のように、円筒形状からなる第1固定ギア762および第1駆動ギア763の内部に、第1差動ギア765が回転可能に配置されている。第1差動ギア765には、シャフト76Gのクランクを介して第1伝達ギア761が入力側として連結されている。すなわち、第1差動ギア765の中心765Aは、第1伝達ギア761の軸心に対して偏心している(図9参照)。第1差動ギア765の外周部に形成されたギア歯の軸方向の一端側は、第1固定ギア762の内周面に形成されたギア歯と噛み合っている。また、第1差動ギア765の外周部に形成されたギア歯の軸方向の他端側は、第1駆動ギア763の内周面に形成されたギア歯と噛み合っている。第1駆動ギア763が軸方向の一端側に固定されたカップリング軸70Gの他端側には、出力側として、第1本体係合部764が固定されている。
表1は、第1差動機構76の各歯車の諸元の一例である。表1において、歯車Aは第1差動ギア765に相当し、歯車Bは第1固定ギア762に相当し、歯車Cは第1駆動ギア763に相当する。
Figure 0006294841
このような差動歯車機構を利用した第1差動機構76では、第1伝達ギア761の回転が第1駆動ギア763(第1本体係合部764)の回転として伝達される際に、所定の減速比が設定される。すなわち、第1伝達ギア761の回転に伴って、第1差動ギア765がシャフト76Gを中心に偏心しながら第1固定ギア762および第1駆動ギア763の内側を回転する。図9を参照して、第1差動ギア765が1歯分だけ、シャフト76G回りにCCW方向に公転する(6.102度分)。この際、第1差動ギア765はCW方向に僅かに自転する。この結果、第1固定ギア762の内周に形成されたギア歯の数と第1駆動ギア763の内周に形成されたギア歯の数との差から、第1駆動ギア763がCW方向に回転される(0.102度分)。前述のように、第1固定ギア762は予め固定されているため、回転することはできない。このため、第1差動ギア765が回転すると、上記のギア歯の数の差によって、第1差動ギア765から第1駆動ギア763に回転力が付与される。したがって、シャフト76G回りに第1差動ギア765が1回転する間に、第1駆動ギア763は、ギア歯の差分だけ僅かに回転する。この結果、図9に示すように、約60分の1に減速されながら、第1伝達ギア761から第1駆動ギア763に回転駆動力が伝達される。そして、第1駆動ギア763と一体回転する第1本体係合部764からカセット係合部400に回転駆動力が伝達されると、給紙カセット40Aのリフト板42が上昇移動する。なお、第2差動機構77側に回転駆動力が伝達された場合も同様である。
このように、第1差動ギア765が、第1固定ギア762および第1駆動ギア763の内周面を転がりながら回転することによって、第1伝達ギア761(シャフト76G)の回転が第1駆動ギア763および第1本体係合部764の回転に変換される。この際、第1伝達ギア761の回転に対して、第1駆動ギア763および第1本体係合部764の回転を減速させることができる。更に、第1差動ギア765が第1固定ギア762に常に係合しているため、第1揺動ギア72と第1駆動伝達部7Bとの連結が解除された場合であっても、第1本体係合部764が回転することが抑止される。この結果、給紙カセット40Aのリフト板42を上昇位置でロックすることができる。第2差動機構77においても、同様の作用効果が発現される。
ここで、本実施形態では、第1駆動伝達部7Bおよび第2駆動伝達部7Cは、互いに同じ数の複数のギアからなるギア群からなる。このため、駆動ユニット7において複数のギアの共通化が実現され、駆動ユニット7のコストが低減される。また、本実施形態では、第1駆動伝達部7Bにおける第1固定ギア762の内周面に形成されたギア歯の歯数は、第1駆動ギア763の内周面に形成されたギア歯の歯数よりも多く設定されている。一方、第2駆動伝達部7Cにおける第2固定ギア772の内周面に形成されたギア歯の歯数は、第2駆動ギア773の内周面に形成されたギア歯の歯数よりも少なく設定されている。このため、第1固定ギア762と第1駆動ギア763との歯数の差によって決定される第1本体係合部764の回転方向と、第2固定ギア772と第2駆動ギア773との歯数の差によって決定される第2本体係合部774の回転方向が同じに設定される。
第1駆動伝達部7Bおよび第2駆動伝達部7Cのギア列を共通化した場合、モーター71の正逆方向への回転によって、第1本体係合部764および第2本体係合部774の回転方向が逆になりやすい。この場合、給紙カセット40Aおよび給紙カセット40Bにおいて、昇降部47の構造を変更する必要が生じてしまう。一方、本実施形態では、第1固定ギア762および第1駆動ギア763、並びに、第2固定ギア772および第2駆動ギア773のギア数が上記のように調整されることによって、第1本体係合部764および第2本体係合部774の回転方向を同じ方向に揃えることができる。したがって、給紙カセット40Aおよび給紙カセット40Bにおいて、昇降部47を共通化することが可能となる。
以上、本実施形態では、単一のモーター71の発生する回転駆動力によって、給紙カセット40Aまたは給紙カセット40Bのリフト板42を上昇移動させることができる。特に、モーター71の第1回転方向への回転によって給紙カセット40Aのリフト板42が上昇移動され、モーターの第2回転方向への回転によって給紙カセット40Bのリフト板42が上昇移動される。駆動入力部7Aは、複数のギアを含み、回転駆動力を第1揺動ギア72または第2揺動ギア73に選択的に伝達する。この結果、ワンウェイクラッチや電磁クラッチを備えることなく、複数の給紙カセット40Aまたは給紙カセット40Bに対する駆動切替を実現することが可能となる。更に、第1駆動伝達部7Bおよび第2駆動伝達部7Cは、それぞれ差動歯車機構を含む。このため、モーター71から給紙カセット40Aおよび給紙カセット40Bの昇降部47に減速しながら回転駆動力を伝達する駆動伝達機構の省スペース化が実現される。
以上、本発明の実施形態に係る給紙部40およびこれを備える画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
(1)上記の実施形態では、第1本体係合部764および第2本体係合部774が上下方向において隣接する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。給紙カセット40Aおよび給紙カセット40B、ならびに、第1本体係合部764および第2本体係合部774は水平方向において隣接する態様でもよい。
(2)また、上記の実施形態では、第1駆動伝達部7Bおよび第2駆動伝達部7Cが、第1中継ギア74および第2中継ギア75を備える態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第1中継ギア74および第2中継ギア75を備えることなく、第1揺動ギア72および第2揺動ギア73から直接、第1差動機構76および第2差動機構77に回転駆動力が伝達される態様でもよい。
1 画像形成装置
10 装置本体
10F 内部フレーム
10F1 第1装着部
10F2 第2装着部
40 給紙部40
400 カセット係合部
40A 給紙カセット(第1シート収容部)
40B 給紙カセット(第2シート収容部)
41 シート収容空間
42 リフト板(第1リフト板、第2リフト板)
43 ピックアップローラー(第1送出ローラー、第2送出ローラー)
47 昇降部(第1昇降機構、第2昇降機構)
471 昇降軸部
472 セクタギア
473 押上部
473A 当接部
7 駆動ユニット
7A 駆動入力部(駆動入力機構)
7B 第1駆動伝達部(第1駆動伝達機構)
7C 第2駆動伝達部(第2駆動伝達機構)
70 駆動ハウジング
701 フロントハウジング
702 リアハウジング
703 中央プレート
71 モーター
71A 出力ギア
72 第1揺動ギア(第1ギア)
72A 第1揺動ギア小径部
72P 第1連結プレート(第1支持部)
73 第2揺動ギア(第2ギア)
73A 第2揺動ギア小径部
73P 第2連結プレート(第2支持部)
74 第1中継ギア
74A 第1中継ギア小径部
75 第2中継ギア
75A 第2中継ギア小径部
76 第1差動機構
761 第1伝達ギア
761A 第1伝達ギア軸支部
762 第1固定ギア(固定ギア)
762S 第1係合片
763 第1駆動ギア(駆動ギア)
764 第1本体係合部
765 第1差動ギア(差動ギア)
76G シャフト(軸部)
77 第2差動機構
771 第2伝達ギア
771A 第2伝達ギア軸支部
772 第2固定ギア(固定ギア)
772S 第2係合片
773 第2駆動ギア(駆動ギア)
774 第2本体係合部
775 第2差動ギア(差動ギア)
78 第1係合孔
79 第2係合孔

Claims (3)

  1. 昇降可能な第1リフト板を備え、内部にシートを収容する第1シート収容部と、
    昇降可能な第2リフト板を備え、前記第1シート収容部に隣接して配置され、内部にシートを収容する第2シート収容部と、
    前記第1リフト板を昇降させる第1昇降機構と、
    前記第2リフト板を昇降させる第2昇降機構と、
    前記第1シート収容部に収容された前記シートを送り出す第1送出ローラーと、
    前記第2シート収容部に収容された前記シートを送り出す第2送出ローラーと、
    正逆回転可能とされ、前記第1リフト板および前記第2リフト板を上昇させる回転駆動力を発生するモーターと、
    前記モーターが発生する前記回転駆動力を、所定の減速比によって、前記第1昇降機構に伝達する第1駆動伝達機構と、
    前記モーターが発生する前記回転駆動力を、所定の減速比によって、前記第2昇降機構に伝達する第2駆動伝達機構と、
    複数のギアを含み、前記モーターに連結され、前記回転駆動力を前記第1駆動伝達機構または前記第2駆動伝達機構に選択的に伝達する駆動入力機構と、
    を有し、
    前記駆動入力機構は、前記モーターの第1回転方向への回転に伴って前記回転駆動力を前記第1駆動伝達機構に伝達し、前記モーターの前記第1回転方向とは反対の第2回転方向への回転に伴って、前記回転駆動力を前記第2駆動伝達機構に伝達し、
    前記第1駆動伝達機構および前記第2駆動伝達機構は、それぞれ、差動歯車機構を含み、
    前記モーターは出力ギアを備え、
    前記駆動入力機構は、
    前記モーターの前記出力ギアに連結され、回転可能な第1ギアと、
    前記モーターの回転における周方向において前記第1ギアとは異なる位置で、前記出力ギアに連結され、回転可能な第2ギアと、
    前記出力ギアを中心として前記第1ギアおよび前記第2ギアが一体的に揺動可能とされるように、前記第1ギアおよび前記第2ギアをそれぞれ支持する第1支持部および第2支持部と、
    を有し、
    前記モーターの前記第1回転方向への回転に伴って、前記出力ギアと前記第1ギアおよび前記第2ギアとの噛み合いによって、前記第1ギアおよび前記第2ギアが前記出力ギア回りに第1の揺動方向に揺動されると、前記第1ギアと前記第1駆動伝達機構とが連結し、かつ、前記第2ギアと前記第2駆動伝達機構との連結が解除され、
    前記モーターの前記第2回転方向への回転に伴って、前記出力ギアと前記第1ギアおよび前記第2ギアとの噛み合いによって、前記第1ギアおよび前記第2ギアが前記出力ギア回りに第1の揺動方向とは反対の第2の揺動方向に揺動されると、前記第2ギアと前記第2駆動伝達機構とが連結し、かつ、前記第1ギアと前記第1駆動伝達機構との連結が解除され、
    前記第1駆動伝達機構および前記第2駆動伝達機構は、それぞれ、
    前記回転駆動力が伝達され回転する軸部と、
    前記軸部に対して偏芯して固定され、かつ、外周面に所定の歯数のギア歯が形成され、前記軸部回りに回転する差動ギアと、
    前記差動ギアの前記ギア歯の軸方向の一端側と噛み合うギア歯を内周面に備え、回転 不能に固定された固定ギアと、
    前記軸方向において前記固定ギアに隣接して配置され、前記差動ギアの前記ギア歯の前記軸方向の他端側と噛み合うギア歯を内周面に備え、回転可能に支持された駆動ギアと、
    前記駆動ギアの回転を前記第1昇降機構または前記第2昇降機構に伝達する係合部と、
    を備え、
    前記固定ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数と、前記駆動ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数と、が異なって設定されていることを特徴とする給紙装置。
  2. 前記第1駆動伝達機構および前記第2駆動伝達機構は、互いに同じ数の複数のギアからなるギア群からなり、
    前記第1駆動伝達機構における前記固定ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数は、前記駆動ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数よりも多く設定され、
    前記第2駆動伝達機構における前記固定ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数は、前記駆動ギアの前記内周面に形成されたギア歯の歯数よりも少なく設定されていることを特徴とする請求項に記載の給紙装置。
  3. 請求項1または2に記載の給紙装置と、
    前記第1シート収容部または前記第2シート収容部に収容された前記シートに画像を形成する画像形成部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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