JP6294200B2 - 駆動輪の独立懸架装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動輪が、ロアアームと、そのロアアームの上方に配置されるアッパーアームとを介して車体フレームに上下揺動可能に支持され、前記車体フレームおよび前記ロアアーム間にクッションユニットが設けられる駆動輪の独立懸架装置に関する。
このような独立懸架装置は、特許文献1で既に知られている。
特許第4467054号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、ロアアームが、前後に離隔した位置で基端部が車体フレームに揺動自在に支持される一対のアーム部を有するように構成され、アッパーアームが、車体フレームに基端部が揺動可能に支持されるアーム部材と、そのアーム部材の先端部に揺動可能に連結されるアッパーサブアームとで構成され、前記ロアアームの一対のアーム部の前方側のアーム部と、車体フレームとの間にクッションユニットが設けられており、構造が複雑であるだけでなく、重量の増大を招いており、しかもクッションユニットを配置するためのスペースが比較的大きくなっている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、構造の単純化および軽量化を図りつつ、クッションユニットの配置スペースを容易に確保し得るようにした駆動輪の独立懸架装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、駆動輪が、ロアアームと、そのロアアームの上方に配置されるアッパーアームとを介して車体フレームに上下揺動可能に支持され、前記車体フレームおよび前記ロアアーム間にクッションユニットが設けられる駆動輪の独立懸架装置において、前記駆動輪側に向けた第1の湾曲頂点を有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第1のアーム主部と、前後に離隔した位置で前記車体フレームに揺動可能に連結されるようにして前記第1のアーム主部の先端部にそれぞれ設けられる第1の車体側前部連結部および第1の車体側後部連結部とを有する前記ロアアームが、前記駆動輪を軸支するナックルに揺動可能に連結され、前記駆動輪側に向けた第2の湾曲頂点を有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第2のアーム主部と、前後に離隔した位置で前記車体フレームに揺動可能に連結されるようにして前記第2のアーム主部の先端部にそれぞれ設けられる第2の車体側前部連結部および第2の車体側後部連結部とを有する前記アッパーアームが、第2の車体側後部連結部の少なくとも一部を第1の車体側後部連結部に平面視で重ねるとともに第2の車体側前部連結部を第1の車体側前部連結部よりも後方にオフセット配置するようにして、前記第2のアーム主部の前記第2の湾曲頂点の前後に分かれて接続された2つの連結腕部によって前記ナックルに揺動可能に連結され、前記第2のアーム主部の前方に配置される前記クッションユニットが前記車体フレームおよび前記ロアアーム間に設けられ、前記ロアアームの前記第1のアーム主部が、横断面形状を角形とした単一のパイプ材を屈曲して形成され、前記アッパーアームの前記第2のアーム主部が、横断面形状を円形とした単一のパイプ材を屈曲して形成されることを第1の特徴とする。
本発明は、第の特徴の構成に加えて、前記アッパーアームの前記第2の湾曲頂点が、平面視で前記ロアアームの前記第1の湾曲頂点よりも後方に配置され、前記アッパーアームの前記第2の車体側前部連結部が前記ロアアームの前記第1の湾曲頂点よりも前方に配置されることを第の特徴とする。
本発明は、第の特徴の構成に加えて、前記ロアアームのうち前記クッションユニットを連結するようにして設けられるブラケットを除く部分および前記アッパーアームが、前記車体フレームの左右に配置される駆動輪に表裏を逆向きとして利用することを可能として形成されることを第の特徴とする。
さらに本発明は、第〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記ロアアームの前記第1のアーム主部が、上下方向に長い矩形状の横断面形状を有する角パイプ材から成ることを第の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、ロアアームおよびアッパーアームのアーム主部が、横断面形状を閉断面としつつU字状に屈曲形成されるので、ロアアームおよびアッパーアームに対する応力集中を防止しつつ構造を単純化して軽量化することができる。しかもロアアームが車体フレームに揺動可能に連結されるようにして前後に離隔した位置に有する第1の車体側輪前部連結部および第1の車体側後部連結部のうち第1の車体側後部連結部と、アッパーアームが車体フレームに揺動可能に連結されるようにして前後に離隔した位置に有する第1の車体側前部連結部および第2の車体側後部連結部のうち第2の車体側後部連結部とが、車両前後方向で同一位置にあるように配置されるので車体後部の大型化を防止することができ、アッパーアームの第1の車体側前部連結部が、ロアアームの第2の車体側前部連結部よりも後方に配置されるので、車体フレームおよびロアアーム間を結ぶクッションユニットを配置するスペースを容易に確保することができる。
た、ロアアームの横断面形状を角形としたことによって路面からの反力をクッションユニットに効率よく伝達することができ、アッパーアームの第2のアーム主部の横断面形状を円形とすることにより、クッションユニットの配置スペースを確保するための逃げ形状を第2のアーム主部に形成することが容易であり、生産性の向上を図ることができる。
本発明の第の特徴によれば、アッパーアームのナックルに対向する第2の湾曲頂点が、ロアアームのナックルに対向する第1の湾曲頂点よりも後方に配置されるとともに、アッパーアームの車体フレームへの連結部のうち前方側である第2の車体側前部連結部がロアアームの前記第1の湾曲頂点よりも前方に配置されるので、クッションユニットを配置するようにアッパーアームを屈曲させることでクッションユニットの配置スペースを広く確保し、駆動輪の独立懸架装置をより小型化することができる。
本発明の第の特徴によれば、ロアアームのブラケットを除く大部分および前記アッパーアームを、左右の駆動輪に表裏を逆向きとして利用することができるので、部品共用化によって生産性の向上ならびにコスト低減を図ることができる。
さらに本発明の第の特徴によれば、ロアアームの第1のアーム主部の横断面形状を上下方向に長い矩形状とすることで、第1のアーム主部をU字状に屈曲形成することが容易となり、しかも上下方向の荷重に対する曲げ応力を小さくして、より小型化することができる。
荒地走行用四輪駆動車両の側面図である。 図1の2ー2線断面図である。 図2の3−3線断面図である。 車体フレームの一部および左後輪の懸架装置を車両後方から見た図である。 図4の5矢視図である。 図5の6−6線断面図である。 図5から車体フレームを省略した状態を示す平面図である。
本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお以下の説明で、前後、左右および上下は、荒地走行用四輪駆動車両に乗車した乗員から見た方向を言うものとする。
先ず図1〜図3において、四輪車両である荒地走行用四輪駆動車の車体フレームFの前部には左右一対の前輪WFが懸架されており、前記車体フレームFの後部には左右一対の後輪WRが懸架される。
前記車体フレームFは、前後方向に延びる左右一対のロアフレーム11と、それらのロアフレーム11の前後方向中間部から上方に立ち上がる左右一対のセンター起立フレーム12と、それらのセンター起立フレーム12の上端から前方に延びるとともに途中から前下がりに延びて前記ロアフレーム11の前部に連設される左右一対のフロントサイドフレーム13と、前記センター起立フレーム12の上端から後方に延びるとともに途中から下方に延びて前記ロアフレーム11の後部に連設される左右一対のリヤサイドフレーム14と、左右一対のセンター起立フレーム12の上端部間を連結するセンタークロスメンバー15と、左右一対のフロントサイドフレーム13の中間屈曲部間を連結するフロントクロスメンバー16と、左右一対のリヤサイドフレーム14の中間屈曲部間を連結する上部リヤクロスメンバー17と、左右一対のリヤサイドフレーム14の下部間を連結する下部リヤクロスメンバー18とを備える。
左右一対の前記センター起立フレーム12および左右一対の前記フロントサイドフレーム13は、運転者および助手用の前部乗車空間FSの外郭を構成するものであり、運転者および助手が乗ることを可能として前記センター起立フレーム12の前方に配置されるフロントフロア19が前記車体フレームFの前部に支持される。また左右一対の前記センター起立フレーム12および左右一対の前記リヤサイドフレーム14は、同乗者用の後部乗車空間RSの外郭を構成するものであり、同乗者が乗ることを可能として前記センター起立フレーム12の後方に配置されるリヤフロア20が前記車体フレームFの後部に支持される。
前記運転者および助手用の前部乗車空間FSには、左右一対の前輪WFを操向する操向ハンドル25の後方に配置される運転者席21と、その運転者席21の左右一側(この実施の形態では右側)に配置される助手席22とが車幅方向に離間して配置される。
前記運転者席21および前記助手席22は、座部21a,22aと、該座部21a,22aの後部から上方に立ち上がる背もたれ部21b,22bとをそれぞれ備える。また前記運転者席21および前記助手席22の前記背もたれ部21b,22bよりも前方に変位した背もたれ部23bを有するとともに、前記運転者席21および前記助手席22の座部21a,22a間に配置される座部23aを有する第2の助手席23が、前記運転者席21および前記助手席22間に設けられる。一方、前記同乗者用の後部乗車空間RSには、左右一対の同乗者席24,24が設けられる。
ところで、前記車体フレームFの前部はフロントカバー27で覆われており、前記前部乗車空間FSの後側下部を側方から覆うフロントサイドカバー28と、前記後部乗車空間RSの前側下部を側方から覆う左右一対のセンターサイドカバー29と、前記後部乗車空間RSの後側下部を側方から覆う左右一対のリヤサイドカバー30とが車体フレームFに取付けられる。また前記フロントカバー27の左右後部には、前記フロントサイドカバー28および前記フロントカバー27間にそれぞれ形成される前部出入り口31を開閉可能な左右一対の前部ドア33が上下一対のヒンジ部35で回動可能にそれぞれ支持され、前記リヤサイドカバー30の前部には、前記センターサイドカバー29および前記リヤサイドカバー30間にそれぞれ形成される後部出入り口32を開閉可能な後部ドア34が上下一対のヒンジ部36で回動可能にそれぞれ支持される。
前記車体フレームFには、左右一対の前輪WFおよび左右一対の後輪WRを回転駆動する動力を発揮する2気筒の内燃機関Eが平面視で車両の前後方向の略中央に配置されるようにして搭載されており、この内燃機関Eの機関本体38は、クランク軸39の軸線を前後方向に沿わせた縦置きにしつつシリンダ軸線Cを車幅方向で前記助手席22側に傾斜させた姿勢で前記車体フレームFに搭載され、車幅方向中央で前記運転者席21および前記助手席22の下方に配置される。
図2および図3に注目して、前記内燃機関Eの吸気装置40は、前記機関本体38のシリンダヘッド54に各気筒毎に接続されるスロットルボディ41と、平面視で前記運転者席21および前記助手席22間に配置されるエアクリーナ42と、前記スロットルボディ41およびエアクリーナ42間を結ぶ一対のコネクティングチューブ43と、前記エアクリーナ42に空気を導く単一の吸気ダクト44とを備える。
ところで前記運転者席21および前記助手席22間に設けられる第2の助手席23の背もたれ部23bは、運転者席21および助手席22の背もたれ部21b,22bに一体に連なってそれらの背もたれ部21b,22bよりも前方に変位しており、運転者席21、助手席22および第2の助手席23の背もたれ部21b,22b,23bが平面視で前方側に凹んだ凹部45を形成することになり、その凹部45に前記エアクリーナ42が配置される。
前記エアクリーナ42の右側部には、前記助手席22の座部22の後方で車体の右側部まで延びる前記吸気ダクト44の下流端が接続され、この吸気ダクト44の複数箇所には、レゾネータ46,47,48が接続される。
前記機関本体38のシリンダヘッド54の下部側壁に接続される一対の排気管50は、前記車体フレームFの後縁に沿って車幅方向に延びるように配置されて車体フレームFに支持される排気マフラー51に接続される。
前記内燃機関Eの前記クランク軸39と、ともに駆動輪である前輪WFおよび後輪WRとの間の動力伝達系の途中には、前記内燃機関EとともにパワーユニットPを構成する動力伝達装置(図示せず)が設けられており、この動力伝達装置は前記機関本体38に内蔵される。
前記パワーユニットPからの出力は、前後方向に延びる前輪用プロペラ軸65(図3参照)を介して左右の前輪WFに伝達されるとともに、前後方向に延びる後輪用プロペラ軸66(図3参照)を介して左右の後輪WRに伝達されるものであり、前記前輪用プロペラ軸65および前記後輪用プロペラ軸66は前記機関本体38の右側方を通るように配置される。
図4〜図6において、前記車体フレームFは、その一部を構成して該車体フレームFの後部に配置されるリヤフレーム70を有しており、このリヤフレーム70は、左右一対の前記ロアフレーム11の上方に配置されて前後方向に延びる左右一対のアッパーフレーム71と、平面視でそれらのアッパーフレーム71の車幅方向内方に配置されて車両前後方向に延びる左右一対のロアフレーム72と、上方に向かうにつれて車幅方向外方に位置するように傾斜して前記ロアフレーム72の前後方向中間部および前記アッパーフレーム71間を連結する左右一対の前部縦フレーム73と、上方に向かうにつれて車幅方向外方に位置するように傾斜して前記ロアフレーム72の後部および前記アッパーフレーム71間を連結する左右一対の後部縦フレーム74と、左右一対の前部縦フレーム73間を連結する上前部クロスメンバ75と、左右一対の前記後部縦フレーム74の上部間を連結する上後部クロスメンバ76とを備え、前記前部縦フレーム73および前記後部縦フレーム74は、車幅方向外方に開放した略U字状の横断面形状を有する。
前記後輪用プロペラ軸66は、左右一対の後輪WRに連なる駆動軸67に差動機構68を介して連結されており、この差動機構68は前記リヤフレーム70に支持される。
図7を併せて参照して、左側の後輪WRは、ロアアーム82と、そのロアアーム82の上方に配置されるアッパーアーム83とを介して車体フレームFの前記リヤフレーム70に上下揺動可能に支持され、前記リヤフレーム70および前記ロアアーム82間にクッションユニット84が設けられる。
前記ロアアーム82は、前記後輪WR側に向けた第1の湾曲頂点85aを有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第1のアーム主部85と、前後に離隔した位置で前記リヤフレーム70に揺動可能に連結されるようにして前記第1のアーム主部85の先端部にそれぞれ設けられる第1の車体側前部連結部86および第1の車体側後部連結部87と、第1のアーム主部85の前記後輪WR側の湾曲部を補強する補強板部88と、第1のアーム主部85の車幅方向中間部を補強する補強板部89と、第1のアーム主部85の前記第1の湾曲頂点85aを前後から挟む位置に設けられる連結腕部90,91とを有するように構成される。
第1のアーム主部85は、横断面形状を角形とした単一のパイプ材を屈曲して形成されるものであり、特に図6で明示するように、第1のアーム主部85は、上下方向に長い矩形状の横断面形状を有する角パイプ材から成る。また第1の車体側前部連結部86および第1の車体側後部連結部87は短い円筒体が第1のアーム主部85の先端部に溶接されて成り、補強板部88,89および連結腕部90,91も第1のアーム主部85とは別の部材が第1のアーム主部85に溶接されて成る。
第1の車体側前部連結部86は、前記前部縦フレーム73よりも前方で前記ロアフレーム72に設けられたブラケット77に、前後方向に沿う軸線を有するボルト92およびナット93で回動可能に連結され、第1の車体側後部連結部87は、前記後部縦フレーム74の下部に、前後方向に沿う軸線を有するボルト94およびナット95で回動可能に連結される。また前記ロアアーム82の前記連結腕部90,91は、前後方向に沿う軸線を有するボルト96およびナット97で前記後輪WRを軸支するナックル81に回動可能に連結される。
また前記アッパーアーム83は、前記後輪WR側に向けた第2の湾曲頂点100aを有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第2のアーム主部100と、前後に離隔した位置で前記リヤフレーム70に揺動可能に連結されるようにして前記第2のアーム主部100の先端部にそれぞれ設けられる第2の車体側前部連結部101および第2の車体側後部連結部102と、第2のアーム主部100の車幅方向中間部を補強する補強板部103と、第2のアーム主部100の前記第2の湾曲頂点100aを前後から挟む位置に設けられる連結腕部104,105とを有するように構成される。
第2のアーム主部100は、横断面形状を円形とした単一のパイプ材を屈曲して形成される。第2の車体側前部連結部101および第2の車体側後部連結部102は短い円筒体が第2のアーム主部100の先端部に溶接されて成り、補強板部103および連結腕部104,105も第2のアーム主部100とは別の部材が第2のアーム主部100に溶接されて成る。
第2の車体側前部連結部101は、前記前部縦フレーム73の上下方向中間部に前後方向に沿う軸線を有するボルト106およびナット107で回動可能に連結される。一方、前記ロアアーム82の第1の車体側前部連結部86は、前記前部縦フレーム73よりも前方の前記ブラケット77に回動可能に連結されており、第2の車体側前部連結部101は第1の車体側前部連結部86よりも後方にオフセット配置される。
また第2の車体側後部連結部102は、前記後部縦フレーム74の上下方向中間部に、前後方向に沿う軸線を有するボルト108およびナット109で回動可能に連結される。一方、前記ロアアーム82の第1の車体側後部連結部87は、前記後部縦フレーム74の下部に回動可能に連結されており、第2の車体側後部連結部102の少なくとも一部は第1の車体側後部連結部87に平面視で重なることになり、前記後部縦フレーム74は上方に向かうにつれて車幅方向外方位置となるように形成しているので、第2の車体側後部連結部102の一部が第1の車体側後部連結部87に平面視で重なることになる。
また前記ロアアーム82の前記連結腕部104,105は、前後方向に沿う軸線を有するボルト110およびナット111で前記ナックル81に回動可能に連結される。
しかも図5および図7で明示するように、前記アッパーアーム83の前記第2の湾曲頂点100aが、平面視で前記ロアアーム82の前記第1の湾曲頂点85aよりも後方に配置されており、前記アッパーアーム83の前記第2の車体側前部連結部101が前記ロアアーム82の前記第1の湾曲頂点85aよりも前方に配置されるように、前記アッパーアーム83における第2のアーム主部100の中間部前側が屈曲形成される。
前記クッションユニット84は、前記アッパーアーム83における第2のアーム主部100の前方に配置されるようにして、前記車体フレームFの前記リヤフレーム70および前記ロアアーム82間に設けられるものであり、前記ロアアーム82の前記補強板部88上に溶接等で設けられるブラケット112に、前記クッションユニット84の下端部が連結され、前記クッションユニット84の上端部は、前部縦フレーム73の上部に連結される。
しかも前記ロアアーム82のうち前記ブラケット112を除く部分と、前記アッパーアーム83とは、左右の後輪WRに表裏を逆向きとして利用することを可能として形成される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、後輪WR側に向けた第1の湾曲頂点85aを有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第1のアーム主部85と、前後に離隔した位置で車体フレームFに揺動可能に連結されるようにして前記第1のアーム主部85の先端部にそれぞれ設けられる第1の車体側前部連結部86および第1の車体側後部連結部87とを有するロアアーム82が、前記後輪WRを軸支するナックル81に揺動可能に連結され、前記後輪WR側に向けた第2の湾曲頂点100aを有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第2のアーム主部100と、前後に離隔した位置で前記車体フレームFに揺動可能に連結されるようにして前記第2のアーム主部100の先端部にそれぞれ設けられる第2の車体側前部連結部101および第2の車体側後部連結部102とを有するアッパーアーム83が、前記ナックル81に揺動可能に連結されるので、ロアアーム82およびアッパーアーム83に対する応力集中を防止しつつ構造を単純化して軽量化することができる。
しかも第2の車体側後部連結部102の少なくとも一部が第1の車体側後部連結部87に平面視で重ねられるので、車体後部の大型化を防止することができ、第2の車体側前部連結部101が第1の車体側前部連結部86よりも後方にオフセット配置され、第2のアーム主部100の前方に配置されるクッションユニット84が車体フレームFおよびロアアーム82間に設けられるので、車体フレームFおよびロアアーム82間を結ぶクッションユニット84を配置するスペースを容易に確保することができる。
また前記ロアアーム82の前記第1のアーム主部85が、横断面形状を角形とした単一のパイプ材を屈曲して形成され、前記アッパーアーム83の前記第2のアーム主部100が、横断面形状を円形とした単一のパイプ材を屈曲して形成されるので、路面からの反力をクッションユニット84に効率よく伝達することができ、クッションユニット84の配置スペースを確保するための逃げ形状をアッパーアーム83の第2のアーム主部100に形成することが容易であり、生産性の向上を図ることができる。
しかもロアアーム82の前記第1のアーム主部85が、上下方向に長い矩形状の横断面形状を有する角パイプ材から成るものであるので、第1のアーム主部85をU字状に屈曲形成することが容易となり、しかも上下方向の荷重に対する曲げ応力を小さくして、より小型化することができる。
また前記アッパーアーム83の前記第2の湾曲頂点100aが、平面視で前記ロアアーム82の前記第1の湾曲頂点85aよりも後方に配置され、前記アッパーアーム83の前記第2の車体側前部連結部101が前記ロアアーム82の前記第1の湾曲頂点85aよりも前方に配置されるので、クッションユニット84を配置するようにアッパーアーム83を屈曲させることでクッションユニット84の配置スペースを広く確保し、後輪WRの独立懸架装置をより小型化することができる。
さらに前記ロアアーム82のうち前記クッションユニット84を連結するようにして設けられるブラケット112を除く部分および前記アッパーアーム83が、前記車体フレームFの左右に配置される後輪WRに表裏を逆向きとして利用することを可能として形成されるので、部品共用化によって生産性の向上ならびにコスト低減を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
81・・・・・・・・・・・ナックル
82・・・・・・・・・・ロアアーム
83・・・・・・・・アッパーアーム
84・・・・・・クッションユニット
85・・・・・・・第1のアーム主部
85a・・・・・・・第1の湾曲頂点
86・・・・第1の車体側前部連結部
87・・・・第1の車体側後部連結部
100・・・・・・第2のアーム主部
100a・・・・・・第2の湾曲頂点
101・・・第2の車体側前部連結部
102・・・第2の車体側後部連結部
104・・・・・・・・・・連結腕部
105・・・・・・・・・・連結腕部
112・・・・・・・・・ブラケット
F・・・・・・・・・・車体フレーム
WR・・・・・・・駆動輪である後輪

Claims (4)

  1. 駆動輪(WR)が、ロアアーム(82)と、そのロアアーム(82)の上方に配置されるアッパーアーム(83)とを介して車体フレーム(F)に上下揺動可能に支持され、前記車体フレーム(F)および前記ロアアーム(82)間にクッションユニット(84)が設けられる駆動輪の独立懸架装置において、
    前記駆動輪(WR)側に向けた第1の湾曲頂点(85a)を有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第1のアーム主部(85)と、前後に離隔した位置で前記車体フレーム(F)に揺動可能に連結されるようにして前記第1のアーム主部(85)の先端部にそれぞれ設けられる第1の車体側前部連結部(86)および第1の車体側後部連結部(87)とを有する前記ロアアーム(82)が、前記駆動輪(WR)を軸支するナックル(81)に揺動可能に連結され、
    前記駆動輪(WR)側に向けた第2の湾曲頂点(100a)を有して平面視でU字状をなすように屈曲するとともに横断面形状を閉断面とした第2のアーム主部(100)と、前後に離隔した位置で前記車体フレーム(F)に揺動可能に連結されるようにして前記第2のアーム主部(100)の先端部にそれぞれ設けられる第2の車体側前部連結部(101)および第2の車体側後部連結部(102)とを有する前記アッパーアーム(83)が、第2の車体側後部連結部(102)の少なくとも一部を第1の車体側後部連結部(87)に平面視で重ねるとともに第2の車体側前部連結部(101)を第1の車体側前部連結部(86)よりも後方にオフセット配置するようにして、前記第2のアーム主部(100)の前記第2の湾曲頂点(100a)の前後に分かれて接続された2つの連結腕部(104,105)によって前記ナックル(81)に揺動可能に連結され、
    前記第2のアーム主部(100)の前方に配置される前記クッションユニット(84)が前記車体フレーム(F)および前記ロアアーム(82)間に設けられ
    前記ロアアーム(82)の前記第1のアーム主部(85)が、横断面形状を角形とした単一のパイプ材を屈曲して形成され、前記アッパーアーム(83)の前記第2のアーム主部(100)が、横断面形状を円形とした単一のパイプ材を屈曲して形成される
    ことを特徴とする駆動輪の独立懸架装置。
  2. 前記アッパーアーム(83)の前記第2の湾曲頂点(100a)が、平面視で前記ロアアーム(82)の前記第1の湾曲頂点(85a)よりも後方に配置され、前記アッパーアーム(83)の前記第2の車体側前部連結部(101)が前記ロアアーム(82)の前記第1の湾曲頂点(85a)よりも前方に配置されることを特徴とする請求項に記載の駆動輪の独立懸架装置。
  3. 前記ロアアーム(82)のうち前記クッションユニット(84)を連結するようにして設けられるブラケット(112)を除く部分および前記アッパーアーム(83)が、前記車体フレーム(F)の左右に配置される駆動輪(WR)に表裏を逆向きとして利用することを可能として形成されることを特徴とする請求項に記載の駆動輪の独立懸架装置。
  4. 前記ロアアーム(82)の前記第1のアーム主部(85)が、上下方向に長い矩形状の横断面形状を有する角パイプ材から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動輪の独立懸架装置。
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