JP6293689B2 - 懸架装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車体と車輪との間に配置される懸架装置に関する。
従来、二輪車等の車両に適用されるフロントフォーク(懸架装置)として、シリンダの軸方向に移動するピストンに流路を形成し、当該流路にオイル(油)を流通させることで減衰力を得る装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、オイルである第1流体により少なくとも部分的に満たされる内部の第1室を有するフロントフォークであって、フロントフォークの外部構造は、外部の力が作用したときにそれぞれ相対的に動く外側部材と内側部材により作成され、その動きは、メインスプリングによりコントロールされるとともに減衰部により減衰され、減衰部は、フロントフォークの内部の第1空間からシールされ、環境圧より高い圧力で加圧された第2流体で満たされた減衰シリンダであり、減衰シリンダは、第2室を有するとともに、ピストンロッドにより固定されたピストンにより2つの減衰室に分割され、ピストンロッドは、減衰シリンダの一方の端部に固定される第1のシールヘッドに延び、減衰シリンダの外側は、第1のシールヘッドに隣接し、本体とは別体であり、好ましくは空気である気体により満たされる第3室が配され、気体で満たされた第3室と内部のオイルで満たされたフロントフォークの第1室との境界、および気体で満たされた第3室とオイルで満たされた減衰シリンダの第2室との境界には、それぞれ流体と気体との間を密閉する少なくとも1つのシールを含み、シールは、X−リングかリップシール(パッキン)であることが好ましいことが記載されている(特許文献1等参照)。
また、一端側取付部に取付けられたインナチューブと他端側取付部に取付けられたアウタチューブとが相対的に摺動可能に構成されて、インナチューブ及びアウタチューブの内側に油が収容され、インナチューブの内側に配置されたシリンダとシリンダの内周面を摺動するピストンとを備え、シリンダの端部開口には、ピストンを備えたロッドが貫通するロッドガイドを備え、当該ロッドガイドの貫通孔の内周面に設けられたパッキンによって貫通孔の内周面とロッドの外周面との間がシールされ、一端側取付部と他端側取付部とが互いに近づく方向に移動する圧縮動作、及び、一端側付部と他端側取付部とが互いに離れる方向に移動する伸長動作が可能なように構成された伸縮装置と、伸縮装置が伸縮する際の油の移動により減衰力を発生させる減衰力発生装置と、油の体積変動時に油の体積変動を補償する補償装置と、を備えた懸架装置が、本願出願人により出願されている(特願2014−073454。)
国際公開第2008/085097号パンフレット
上述した懸架装置によれば、懸架装置内の油が熱膨張した場合や、ロッドの外周面に付着した油やシリンダの外側の油が、圧縮動作時においてロッドの外周面とパッキンとの間を介してシリンダの内側に侵入した場合等、補償装置が油の体積変動を許容できなくなり、懸架装置内の油の内圧が高まることがある。この懸架装置内の油の内圧が高まって所定の内圧を超えると、場合によっては、例えば、補償装置のアジャスタ等の相対的に強度が弱くなる箇所が壊れるおそれがある。このため、一般的には、車両の走行距離が所定の距離に達すると、懸架装置の分解検査(オーバーホール等)を行い、高まった懸架装置内の油の内圧を低下させる必要があり、この分解検査を行わずとも、より長い走行距離での使用が可能な懸架装置が求められていた。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、分解検査を行うことなく、長い走行距離での使用が可能な懸架装置を提供することにある。
請求項1記載の懸架装置は、一端が開口されて他端側が他端側取付部に取付けられた筒状のアウタチューブと、一端側が一端側取付部に取付けられて他端開口側が前記アウタチューブの一端開口を介して当該アウタチューブの内側に挿入された筒状のインナチューブと、前記アウタチューブの一端開口近傍の内側に設けられて前記インナチューブの外周面との間をシールする第1のパッキンと、前記インナチューブの内側に配置されて一端側が前記一端側取付部に取付けられた筒状の外側シリンダと、前記外側シリンダの内側に配置されて一端側が前記一端側取付部に取付けられた筒状の内側シリンダと、他端側が前記他端側取付部に取付けられて一端側が前記内側シリンダの他端開口を介して前記内側シリンダの内側に挿入されたロッドと、前記ロッドを貫通させるための貫通孔を備えた環状柱体により構成され、外周面が前記外側シリンダの他端開口近傍の内周面及び前記内側シリンダの他端開口近傍の内周面に嵌まり込んで外周面と前記外側シリンダの他端開口近傍の内周面との間がガスケットによってシールされるとともに前記貫通孔の内周面と前記ロッドの外周面との間が第2のパッキンによってシールされるように取付けられたロッドガイドと、前記内側シリンダの内側に位置された前記ロッドの一端近傍に前記内側シリンダの内周面と摺動可能に設けられたピストンと、前記ロッドガイドと前記ピストンと前記内側シリンダの内周面とで囲まれた内側シリンダ他端側液体溜室と、前記内側シリンダの他端開口近傍の筒壁に形成されて前記内側シリンダの内側と前記外側シリンダの内側とに貫通する連通孔と、前記アウタチューブ前記インナチューブの内側に収容された液体と、を備え、前記一端側取付部と前記他端側取付部とが互いに近づく方向に移動する圧縮動作、及び、前記一端側付部と前記他端側取付部とが互いに離れる方向に移動する伸長動作が可能なように構成された伸縮装置と、前記一端側取付部に取付けられて、前記一端側取付部に形成された第1の連通路を介して前記内側シリンダの内側におけるピストンよりも一端側に位置する内側シリンダ一端側液体溜室と連通された第1の出入口と、前記一端側取付部に形成された第2の連通路を介して前記内側シリンダの一端側の外周面と前記外側シリンダの一端側の内周面との間で形成されたシリンダ環状液体溜室と連通された第2の出入口と、第3の出入口と、液体が通過する際の流路抵抗により減衰力を発生する圧縮動作時流路及び伸長動作時流路と、を備え、前記圧縮動作時においては、前記ピストンにより押圧されて前記内側シリンダ一端側液体溜室内から前記第1の出入口を介して流入した液体が前記圧縮動作時流路を通過する際の流路抵抗により減衰力を発生させて液体を前記第2の出入口を介して前記シリンダ環状液体溜室に流出させるとともに、前記伸長動作時においては、前記ピストンにより押圧されて前記内側シリンダ他端側液体溜室内から前記連通孔及び前記シリンダ環状液体溜室を経由して第2の出入口を介して流入した液体が前記伸長動作時流路を通過する際の流路抵抗により減衰力を発生させて液体を第1の出入口を介して前記内側シリンダ一端側液体溜室に流出させる減衰力発生装置と、筒状のシリンダと、当該シリンダ内に当該シリンダの中心軸に沿った方向に移動可能に設けられたフリーピストンとを備え、前記シリンダの他端開口が密封され、前記シリンダの一端開口側が前記一端側取付部に取付けられて前記シリンダの一端開口側に形成された液体体積変動補償液体溜室が前記一端側取付部に形成された第3の連通路を介して前記減衰力発生装置の前記第3の出入口と連通されて、前記圧縮動作時においては、前記減衰力発生装置から前記第3の出入口を介して前記液体体積変動補償液体溜室に流入する液体の圧力によって前記フリーピストンが他端側に移動し、かつ、伸長動作時においては、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体が前記第3の出入口を介して前記減衰力発生装置に流出することにより前記フリーピストンが一端側に移動するように構成された補償装置と、を備えた懸架装置であって、前記補償装置の前記液体体積変動補償液体溜室に形成された液体出口と、前記外側シリンダの一端側の外周面と前記インナチューブの一端側の内周面との間の外側環状液体溜室と前記液体出口とを連通させる液体排出路と、を備え、前記補償装置は、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えた場合には前記液体出口を開いて前記液体体積変動補償液体溜室と前記液体排出路とを連通させることにより前記液体体積変動補償液体溜室内の液体を前記液体出口及び前記液体排出路を介して前記外側環状液体溜室に流出させ、かつ、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えない場合には前記液体出口を閉じて前記液体体積変動補償液体溜室と前記液体排出路とを遮断する開閉制御機構を備え、前記外側シリンダの外側の液体が、前記ロッドの外周面と前記第2のパッキンとの間、前記内側シリンダの内側、前記連通孔、前記シリンダ環状液体溜室、前記減衰力発生装置を経由して前記補償装置の前記液体体積変動補償液体溜室内に入り込んで前記液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えた場合に、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体が、前記液体出口、前記液体排出路、前記外側環状液体溜室を経由して前記外側シリンダの外側に戻るように構成されたことを特徴とする。
請求項2記載の懸架装置は、補償装置のシリンダは、外シリンダと内シリンダとを備え、前記液体排出路の補償装置側路が前記外シリンダの内周面と前記内シリンダの外周面との間に形成された環状空間により構成され、前記補償装置側路と前記外側環状液体溜室とを連通させる前記液体排出路の一端側路が前記一端側取付部に形成され、前記液体出口が内シリンダの壁面に内シリンダの内側と補償装置側路とを貫通するように形成され、前記開閉制御機構は、内シリンダの内周面との液密を維持するように前記フリーピストンの外周面に設けられて、前記液体出口よりも一端側に位置される場合に前記液体出口と前記内シリンダの一端側に形成された前記液体体積変動補償液体溜室との連通を遮断し、かつ、前記液体出口よりも他端側に位置される場合に前記液体出口と前記内シリンダの一端側に形成された前記液体体積変動補償液体溜室とを連通させる環状シール部材により形成されたことを特徴とする。
請求項3記載の懸架装置は、前記ロッドガイドに形成された貫通孔の他端側は、当該ロッドガイドを回転させて当該ロッドガイドの外周面を前記外側シリンダの内周面に螺着させるための工具を挿入する工具挿入孔に形成され、工具挿入孔の内周面とロッドの外周面との間が液体溜室に形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の懸架装置は、他端側が他端側取付部に取付けられて密封されると共に一端側が前記インナチューブの他端開口を介して当該インナチューブの内側に挿入された筒状のスプリングカラーと、外側環状室において前記スプリングカラーの一端と一端側取付部との間に配置されて前記伸縮装置の圧縮動作時の衝撃を吸収するスプリングとを備えたことを特徴とする。
請求項5記載の懸架装置は、前記他端側取付部が、前記伸縮装置の中心軸に沿って移動可能に構成された前記スプリング長さを調整するためのアジャスタを備えたことを特徴とする。
請求項6記載の懸架装置は、一端側取付部が自動二輪車の車軸側に連結されて、他端側取付部が自動二輪車の車体側に連結されたことを特徴とする。
請求項1記載の懸架装置によれば、外側シリンダの外側の液体が、ロッドの外周面と第2のパッキンとの間、内側シリンダの内側、連通孔、シリンダ環状液体溜室、減衰力発生装置を経由して補償装置の液体体積変動補償液体溜室内に入り込んで液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えた場合に、液体体積変動補償液体溜室内の液体が、液体出口、液体排出路、外側環状液体溜室を経由して外側シリンダの外側に戻るように構成されたので、経時的に懸架装置内の液体(油)の内圧が高くなって懸架装置内の部位に過剰な圧力が加わることを防止できるため、懸架装置が取付けられた車両の走行距離が所定の距離に達する毎に懸架装置内の液体の内圧を低下させる分解検査を行うことなく、より長い走行距離での使用が可能となるメンテナンスフリーな懸架装置を提供できる。
請求項2記載の懸架装置によれば、開閉制御機構は、内シリンダの内周面との液密を維持するようにフリーピストンの外周面に設けられて、液体出口よりも一端側に位置される場合に液体出口と内シリンダの一端側に形成された液体体積変動補償液体溜室との連通を遮断し、かつ、液体出口よりも他端側に位置される場合に液体出口と内シリンダの一端側に形成された液体体積変動補償液体溜室とを連通させる環状シール部材により形成されたので、液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えた場合に、液体が外側シリンダの外側に戻り、経時的に懸架装置内の液体の内圧が高くなって懸架装置内の部位に過剰な圧力が加わることを防止できるため、懸架装置が取付けられた車両の走行距離が所定の距離に達する毎に懸架装置内の液体の内圧を低下させる分解検査を行うことなく、より長い走行距離での使用が可能となるメンテナンスフリーな懸架装置を提供できる。
請求項3記載の懸架装置によれば、ロッドガイドが工具挿入孔を備えるので、ロッドガイドの着脱が容易となり、また、工具挿入孔の内周面とロッドの外周面との間が液体溜室に形成されているので、当該液体溜室から内側シリンダ他端側液体溜室に液体が流入しやすくなったとしても、当該油が補償装置を介して外側シリンダの外側に戻るので、経時的に懸架装置内の液体の内圧が高くなってしまうことを防止できる。
請求項4記載の懸架装置によれば、伸縮装置の圧縮動作時には、スプリングカラーが一端側に移動することによりスプリングが縮んで伸縮装置の圧縮動作時の衝撃が吸収される。
請求項5記載の懸架装置によれば、アジャスタを操作してスプリングカラーの位置を調整することで、スプリングのばね長さを調整することができ、スプリングの初期セット荷重を調整することが可能となる。
請求項6記載の懸架装置によれば、一端側取付部が自動二輪車の車軸側に連結されて、他端側取付部が自動二輪車の車体側に連結されたことにより、上述した効果を備えたフロントフォークを構成できる。
懸架装置を示す断面図。 懸架装置の一端側取付部近傍の構成を示す拡大断面図。 懸架装置の中央部分の構成を示す拡大断面図。 懸架装置の他端側取付部近傍の構成を示す拡大断面図。 減衰力発生装置を示す断面図。 懸架装置の圧縮動作時、伸長動作時、油侵入時の状態を示す断面図。 懸架装置の圧縮動作時における油の流れを示す拡大断面図。 懸架装置の伸長動作時における油の流れを示す拡大断面図。 懸架装置の油侵入時における油の流れを示す拡大断面図。
図1乃至図9に基づいて実施形態の懸架装置を説明する。
尚、本明細書においては、各図において矢印で示した側を一端側及び他端側と定義して説明する。
図1に示すように、実施形態に係る懸架装置1は、伸縮装置2と、減衰力発生装置3と、補償装置4とを備える。
伸縮装置2は、筒状に形成されたインナチューブ110と、筒状に形成されたアウタチューブ210と、筒状に形成されたスプリングカラー310と、筒状に形成された外側シリンダ150と、筒状に形成された内側シリンダ160と、棒状のロッド230と、外側シリンダ150の他端の近傍内側及び内側シリンダ160の他端の近傍内側に固定されたロッドガイド145と、ロッドガイド145の貫通孔143を貫通して内側シリンダ160の内側に挿入されたロッド230の一端近傍に設けられたピストン220と、一端側取付部100と、他端側取付部200とが組み合わされて構成される。
筒の内径寸法の大きさの関係は、アウタチューブ210>インナチューブ110>スプリングカラー310>外側シリンダ150>内側シリンダ160であり、ロッド230の外径寸法は内側シリンダ160の内径寸法よりも小さい。
一端開口側が一端側取付部に固定されたインナチューブ110、外側シリンダ150、内側シリンダ160の他端側の延長長さの関係は、インナチューブ110>外側シリンダ150>内側シリンダ160である。
他端開口側が他端側取付部に固定されたアウタチューブ210、スプリングカラー310、ロッド230の一端側の延長長さの関係は、アウタチューブ210>ロッド230>スプリングカラー310である。
伸縮装置2は、インナチューブ110の一端開口111側、外側シリンダ150の一端開口151側、内側シリンダ160の一端開口161側が、一端側取付部100に形成された一端側取付穴101に固定され、アウタチューブ210の他端開口211側、スプリングカラー310の他端開口311側、ロッド230の他端側が、他端側取付部200に固定されている。
伸縮装置2は、インナチューブ110の他端開口112側がアウタチューブ210の一端開口212を介してアウタチューブ210内に挿入され、スプリングカラー310の一端開口312側がインナチューブ110の他端開口112を介してインナチューブ110内に挿入され、外側シリンダ150の他端開口152側及び内側シリンダ160の他端開口162側がスプリングカラー310の一端開口312を介してスプリングカラー310内に挿入され、外側シリンダ150の他端開口152の近傍内側及び内側シリンダ160の他端開口162の近傍内側に固定されたロッドガイド145に形成された貫通孔143を介して内側シリンダ160の内側に挿入されたロッド230の一端部232の近傍にピストン220が設けられている。
スプリングカラー310の一端と一端側取付部100との間には、スプリング300が配置されている。また、内側シリンダ160の内側において、ロッドガイド145とピストン220との間にはリバウンドスプリング235が設けられ、リバウンドスプリング235の一端がピストン220の他端面に着座し、リバウンドスプリング235の他端がロッドガイド145の一端面に着座している。
伸縮装置2は、アウタチューブ210、インナチューブ110、スプリングカラー310、外側シリンダ150、内側シリンダ160、ロッド230が、内側シリンダ160の中心軸2Cを同じとするように配置され(即ち、同軸状に配置され)て、一端側取付部100と他端側取付部200とが互いに近づく方向に移動する圧縮動作、及び、一端側取付部100と他端側取付部200とが互いに離れる方向に移動する伸長動作が可能なように構成されている。
伸縮装置2の圧縮動作時には、スプリングカラー310が一端側に移動することにより、スプリング300が縮んで伸縮装置2の圧縮動作時の衝撃が吸収される。
伸縮装置2の伸長動作時には、リバウンドスプリング235が縮んで伸縮装置2の伸長動作時の衝撃が吸収される。
尚、アウタチューブ210の内側及びインナチューブ110の内側、即ち、伸縮装置2の内側には油5(以下、単に油という)が収容されている。油は、例えば図1に示すように、伸縮装置2の他端側取付部200を上方に位置させた場合に、油面(最上面)5tが外側シリンダ150の他端開口152とインナチューブ110の他端開口112との間に位置する量だけ収容されている。
従って、伸縮装置2の一端側においては、ピストン220よりも他端側における内側シリンダ160の内側空間に油が収容された内側シリンダ一端側油溜室51が形成され、インナチューブ110の内周面と外側シリンダ150の外周面との間の環状空間に油が収容された一端側外側環状油溜室56が形成される。
また、内側シリンダ160の外周面と外側シリンダ150の内周面との環状空間に油が収容されたシリンダ環状油溜室53が形成される。
また、ロッドガイド145とピストン220と内側シリンダ160の内周面とロッド230の外周面とで囲まれた空間に油が収容された内側シリンダ他端側油溜室52が形成される。
さらに、外側シリンダ150の外周面とスプリングカラー310の内周面との間の環状空間に油が収容されたスプリングカラー内側環状油溜室54が形成され、インナチューブ110の内周面とスプリングカラー310の外周面との間の環状空間に油が収容されたスプリングカラー外側環状油溜室55が形成される。また、一端側外側環状油溜室56とスプリングカラー外側環状油溜室55とスプリングカラー内側環状油溜室54とが連通している。
尚、一端側外側環状油溜室56と、スプリングカラー外側環状油溜室55と、スプリングカラー内側環状油溜室54とにより、外側シリンダ150の外周面の外側に位置する外側環状油溜室が構成される。
さらに、伸縮装置2の内側において、油面5tと他端側取付部200との間の密閉空間に空気等の気体が充填された気体室58が形成される。
一端側取付部100は、取付穴として、一端側取付穴101と、減衰力発生機構取付穴102と、補償装置取付穴103とを備えるととともに、連通路として、第1の連通路131と、第2の連通路132と、第3の連通路133と、第4の連通路134とを備える。
図2に示すように、第1の連通路131は、減衰力発生装置3の圧側室70xと伸縮装置2の内側シリンダ一端側油溜室51とを連通させる連通路である。
第2の連通路132は、減衰力発生装置3の伸側室70yと伸縮装置2のシリンダ環状油溜室53とを連通させる連通路である。
第3の連通路133は、減衰力発生装置3の中間室70iと補償装置4の内シリンダ13の一端側に形成された油体積変動補償油溜室28とを連通させる連通路である。
第4の連通路134は、一端側外側環状油溜室56と油排出路120の補償装置側路25とを連通させる油排出路120の一端側路として機能する連通路である。
内側シリンダ160の一端開口161側及び外側シリンダ150の一端開口151側がインナチューブ110の一端開口111よりも一端側に突出し、かつ、内側シリンダ160の一端開口161側が外側シリンダ150の一端開口151よりも一端側に突出するように配置された、外側シリンダ150の一端開口151の近傍の外周面、及び、内側シリンダ160の一端開口161の近傍の外周面に嵌まり込むようにボトムホルダ170が固定される。
この外側シリンダ150の一端開口151の近傍の外周面、及び、内側シリンダ160の一端開口161の近傍の外周面に固定されたボトムホルダ170の一端面と一端側取付穴101の一端側底面とが接触し、かつ、当該ボトムホルダ170の外周面と一端側取付穴101の一端側内周面とが接触した状態で、インナチューブ110の一端開口111の近傍の外周面に形成されたねじ部115と一端側取付穴101の内周面に形成されたねじ部116とが螺着されることで、インナチューブ110の一端開口側、外側シリンダ150の一端開口側、内側シリンダ160の一端開口161側が一端側取付穴101に固定される。
尚、一端側取付穴101の一端側内周面に形成されたOリング装着溝にOリング139が装着されて、Oリング139とインナチューブ110の外周面とが密着してインナチューブ110の外周面と一端側取付穴101の内周面との間が液密状態に維持、即ち、シールされている。
ボトムホルダ170は、略円筒状の第1円筒状部171と、第1円筒状部171から一端側に延長するように形成された略円筒状の第2円筒状部172と、第1円筒状部171の外周面と一端側取付穴101の内周面との間をシールするOリング173と、第2円筒状部172の一端面と一端側取付穴101の一端側底面との間をシールするOリング174と、第1円筒状部171の内周面と外側シリンダ150の外周面との間をシールするOリング175と、第2円筒状部172の内周面と内側シリンダ160の外周面との間をシールするOリング176とを有している。
尚、Oリング173;175は、第1円筒状部171に形成されたOリング装着溝に装着され、Oリング174;176は、第2円筒状部172に形成されたOリング装着溝に装着されている。
第1円筒状部171には、油排出路120の一端側路として機能する第4の連通路134の伸縮装置側部分となる一端側外側環状油溜室56との連通路178が形成されている。
第2円筒状部172には、第2の連通路132の伸縮装置側部分となるシリンダ環状油溜室53との連通路177が形成されている。
また、第1円筒状部171の他端面には、ワッシャ179が配され、一端側外側環状油溜室56内に配置されたスプリング300の一端をワッシャ179に着座させている。
他端側取付部200は、図4に示すように、フォークボルト250と、スプリング300の長さを調整するためのアジャスタ260と、アジャスタ260を回転可能に収容すると共にロッド230の他端部を保持するアジャスタケース285とを有している。
フォークボルト250は、アジャスタ260の他端部が挿入される中央貫通孔251と、一端面の中央側に中央貫通孔251を内周面とする内筒部252と、一端面の外周縁側に外筒部253と、を備えた構成である。
フォークボルト250の外筒部253の外周面に形成されたねじ部254と、アウタチューブ210の他端部の内周面に形成されたねじ部214と、がねじ嵌合されたことで、フォークボルト250がアウタチューブ210の他端開口211の内側に固定される。また、フォークボルト250の外筒部253の外周面に形成されたOリング装着溝にOリング255が装着されており、当該Oリング255によって、フォークボルト250の外筒部253の外周面とアウタチューブ210の他端開口211近傍の内周面との間がシールされている。
アジャスタケース285は、一端側にロッド230の他端部233を連結するためのロッド連結部239を有するとともに、他端側がアジャスタ260を回転可能に収容するための円筒状のアジャスタ収容部282に形成されている。
アジャスタケース285の他端側内周面に形成されたねじ部286とフォークボルト250の内筒部252の外周面に形成されたねじ部256とがねじ嵌合されたことでアジャスタケース285がフォークボルト250の一端面側に固定される。
アジャスタケース285の他端側の外周面周りには、中心軸2Cを中心とする円筒状のバンプラバー290が設けられる。また、アジャスタケース285の他端側の外周面には、バンプラバー290の一端面を受けるワッシャ291が設けられ、当該ワッシャ291がストッパーリング292により固定されている。
アジャスタ260は、円柱状に形成されて、他端側が操作部261に形成され、一端側は、スプリングカラー310の他端部が固定されたスライダ280を中心軸2Cに沿って移動可能に保持する保持部259に形成されている。当該保持部259の外周面にはねじ部262が形成されている。
アジャスタ260は、中心軸2Cを回転中心として回転可能なようにアジャスタケース285のアジャスタ収容部282に収容される。
そして、アジャスタ260の他端部の外周面に形成されたOリング装着溝にOリング264が装着されており、当該Oリング264によって、フォークボルト250の中央貫通孔251の内周面とアジャスタ260の他端部の外周面との間がシールされている。
スライダ280は、長方形平板に形成され、長方形平板の中央に中央ねじ孔281を有し、長方形平板の長手方向両端部の一端面にはスプリングカラー310の他端部を固定するための固定部293を備える。
スライダ280は、中央ねじ孔281がアジャスタ260の保持部259のねじ部262に螺着されていて、アジャスタ260が中心軸2Cを回転中心として回転することで、中心軸2Cに沿って移動可能なようにアジャスタ260の保持部259に取付けられている。
尚、アジャスタケース285のアジャスタ収容部282において、アジャスタ260の保持部259と対向する部分の一部は、スライダ280を貫通させる貫通孔294に形成されている。
そして、アジャスタケース285のロッド連結部239の中央ねじ孔238とロッド230の他端部233の外周面に形成されたねじ部237とがねじ連結され、このねじ部237にロックナット240が締結されたことで、ロッド230の他端部233がロッド連結部239に固定される。
また、スプリングカラー310の他端部がスライダ280の固定部293に固定され、スプリングカラー310の一端部に設けられた円環状のスプリング受け320にスプリング300の他端が着座するように構成される。
スプリング受け320の外周面とインナチューブ110の内周面との間には隙間321が設けられ、スプリング受け320の内周面と外側シリンダ150の外周面との間には隙間322が設けられ、油が隙間321を介して一端側外側環状油溜室56とスプリングカラー外側環状油溜室55との流通可能となっており、油が隙間322を介して一端側外側環状油溜室56とスプリングカラー内側環状油溜室54との流通可能となっている。
スプリングカラー310の他端側の壁面にはスプリングカラー310の内外に貫通する連通孔313が形成されている。
したがって、アジャスタ260の操作部261が操作されてアジャスタ260が回転されることに伴いスライダ280が中心軸2Cに沿って移動することによって、スプリングカラー310も中心軸2Cに沿った方向に移動する。かかる構成により、アジャスタ260を回転させることでスプリング300のばね長さを調整することができ、スプリング300の初期セット荷重を調整することが可能になっている。
図3に示すように、ロッドガイド145は、外側シリンダ150の他端開口152の近傍及び内側シリンダ160の他端開口162の近傍に設けられている。
ロッドガイド145は、一端側の外周径寸法が内側シリンダ160の他端開口162側の内周面に嵌め込まれる寸法に形成され、他端側の外周径寸法が外側シリンダ150の他端開口152側の内周面に嵌め込まれる寸法に形成された段付き円柱、即ち、一端側が小径部141に形成され、他端側が大径部142に形成された段付き円柱体に、当該円柱体の中心軸に沿って延長して貫通する当該中心軸を中心軸とした貫通孔143を備えた構成である。
ロッドガイド145の大径部142の外周面13にはねじ部137が形成され、大径部142の外周面13の他端側にはガスケットとしてのOリング146を装着するための環状装着溝が形成されている。
貫通孔143は、大径部142の中心軸を中心軸とした孔により形成された工具挿入孔135と、小径部141の中心軸を中心軸とした孔により形成された軸受孔136とにより構成される。このように、ロッドガイド145が工具挿入孔135を備えるので、ロッドガイド145の着脱が容易となる。
軸受孔136の一端側内周面には、ブッシュ148を装着するための環状装着溝が形成されており、当該環状装着溝よりも他端側の内周面には、第2のパッキンとしてのリップパッキン147を装着するための環状装着溝が形成されている。
Oリング146が環状装着溝に装着され、リップパッキン147が環状装着溝に装着され、ブッシュ148が環状装着溝に装着されたロッドガイド145のねじ部が外側シリンダ150の他端開口側の内周面に形成されたねじ部149に螺着されるように、工具挿入孔135に図外の工具を挿入してロッドガイド145を回転させることにより、ロッドガイド145の一端側外周面が内側シリンダ160の内周面と密着状態に嵌まり込み、ロッドガイド145が内側シリンダ160の他端開口近傍の内側及び外側シリンダ150の他端開口近傍の内側に取付けられる。ねじ部137とねじ部149とがロッドガイド145を内側シリンダ160の他端開口近傍の内側及び外側シリンダ150の他端開口近傍の内側に取付けるためのロッドガイド取付部を形成する。
即ち、ロッドガイド145は、外側シリンダ150の他端開口152の近傍の内周面及び内側シリンダ160の他端開口162の近傍の内周面に嵌まり込んだ外周面13を有するとともロッド230を貫通させるための貫通孔143を備えた環状柱体により構成されて、外周面13に形成された環状装着溝に装着されたガスケットとしてのOリング146によって外周面13と外側シリンダ150の他端開口152近傍の内周面との間がシールされ、貫通孔143の内周面に形成された環状装着溝に装着された第2のパッキンとしてのリップパッキン147によって貫通孔143の内周面とロッド230の外周面との間がシールされるように、ロッドガイド取付部によって、外側シリンダ150の他端開口152の近傍の内周面及び内側シリンダ160の他端開口162の近傍の内周面に取付けられている。
また、内側シリンダ160の他端開口162側の壁面には、ロッドガイド145とピストン220と内側シリンダ160の内周面とで囲まれた空間により形成された内側シリンダ他端側油溜室52と内側シリンダ160の外周面と外側シリンダ150の内周面との間の空間により形成されたシリンダ環状油溜室53とに貫通する連通孔163が設けられている。
ロッド230は、両端部と、両端部以外のロッド部231とを備え、一端部232はロッド部231の径より小径に形成されているとともに、当該一端部232の一端側の外周面にはねじ部234が形成され、他端部233の他端側の外周面にはねじ部237が形成されている。当該ロッド230は、上述したように他端部233のねじ部237が他端側取付部200に設けられたロッド連結部239の中央ねじ孔238に螺着されて固定されているとともに、一端側からロッドガイド145の貫通孔143を介して内側シリンダ160の内側に挿入され、ロッド部231の外周面と貫通孔143の内周面とがリップパッキン147によりシールされ、ロッド部231の外周面と貫通孔143の内周面とが互いに液密状態で摺動可能なように構成されている。
リップパッキン147はリップの先端147tが一端側を向くように環状装着溝内に装着されている。従って、工具挿入孔135の内周面とロッド230の外周面との間の空間が油溜室144となる。
実施形態では、リップパッキン147は、リップの先端147tが一端側を向くように環状装着溝内に装着されているため、圧縮動作時においてロッド230が一端側に移動する際に、ロッド230の外周面に付着した油が内側シリンダ160の内側である内側シリンダ他端側油溜室52内に流入したり、油溜室144内に溜まっている油が圧縮動作時において高くなる他端側の気体室58内の圧力によって押圧されて内側シリンダ160の内側に流入する可能性がある。
工具挿入孔135の内周面とロッド230の外周面との間が油溜室144に形成されているので、当該油溜室144から内側シリンダ他端側液体溜室52に油が流入し易くなったとしても、後述するように、当該油が補償装置4を介して外側シリンダ150の外側に戻るので、経時的に懸架装置1内の油の内圧が高くなってしまうことを防止できる。
ピストン220は、内側シリンダ160の内側に位置されたロッド230の一端近傍に固定されている。
ピストン220は、円柱に、当該円柱の中心軸に沿って延長して貫通する当該中心軸を中心軸とした貫通孔221を備えた構成であり、外周面にはピストンリング224を装着するための環状装着溝が形成され、当該環状装着溝内にピストンリング224が装着されている。
小径に形成された当該ロッド230の一端部232がピストン220の貫通孔221を貫通するように嵌め込まれ、当一端部232の一端側のねじ部にナット225を螺着し、ピストン220の他端面がロッド230の小径部とロッド部231との段差面226に圧接するようにナット225を締め付けることによって、ピストン220がロッド230の一端部232に固定され、ピストンリング224の外周面と内側シリンダ160の内周面とが互いに液密状態で摺動可能なように構成されていることで、内側シリンダ160の内側空間がピストン220によって液密状態に区画されている。
尚、アウタチューブ210の一端開口212の近傍の内側には、インナチューブ110の外周面109とアウタチューブ210の内周面209との液密を維持する第1のパッキンとしてのオイルシール215が装着されている。
また、インナチューブ110の外周面109とアウタチューブ210の内周面209との摺動を円滑にするために、アウタチューブ210の一端開口212の近傍の内側にガイドブッシュ216が装着されるとともに、アウタチューブ210の中間部よりも他端側寄りの部分の内側にガイドブッシュ213が装着されている。
また、インナチューブ110の壁面にはインナチューブ110の内外に貫通する連通孔113が形成されており、当該連通孔113を介してインナチューブ110の外周面109とアウタチューブ210の内周面209との間に油が流入してインナチューブ110の外周面109とアウタチューブ210の内周面209との摺動動作をスムーズにするための油膜が形成されるように構成されている。
図5に示すように、減衰力発生装置3は、減衰力発生機構82が一端側取付部100に形成された減衰力発生機構取付穴102に取付けられて構成される。
減衰力発生装置3は、伸縮装置2の圧縮動作時においては、第1の連通路131から圧側室70xに流入した油に減衰力を与えて第2の連通路132及び第3の連通路133に流出させ、伸縮装置2の伸長動作時においては、第2の連通路132及び第3の連通路133から伸側室70yに流入した油に減衰力を与えて第1の連通路131に流出させることで、伸縮装置2の圧縮動作時及び伸長動作時に減衰力を発生する。
減衰力発生装置3の減衰力発生機構82は、中心筒体70aと、この中心筒体70aの一方端部側に設けられて調整機構90eを備えた蓋体83と、この中心筒体70aの他方側の外周に間隔を隔てて固定された円板状の仕切板(ピストン)70b,70cとを備える。
そして、中心筒体70aの他方端側を減衰力発生機構取付穴102の穴底側に位置させて蓋体83で減衰力発生機構取付穴102の開口を塞ぐように減衰力発生機構82が減衰力発生機構取付穴102に取付けられることによって、減衰力発生装置3が構成される。
減衰力発生装置3は、蓋体83と仕切板70cとで区画されて蓋体83と仕切板70cとの間の穴空間により形成された伸側室70yと、仕切板70bと仕切板70cとで区画されて仕切板70bと仕切板70cとの間の穴空間により形成された中間室70iと、仕切板70bで区画されて仕切板70bと穴底との間の穴空間により形成された圧側室70xと、仕切板70bに形成された貫通孔70dを塞ぐように仕切板70bの中間室70i側に取り付けられた圧側減衰バルブ70eと、仕切板70cに形成された貫通孔70gを塞ぐように仕切板70cの中間室70i側に取り付けられた伸側減衰バルブ70hと、中心筒体70aの中心軸に沿って位置される針弁70jとを備える。
尚、減衰力発生機構取付穴102を塞ぐとともに調整機構90eを備えた蓋体83の外周面にOリング90xが設けられて蓋体83の外周面と減衰力発生機構取付穴102の内周面との液密性が維持されて減衰力発生機構取付穴102が液密に形成される。また、仕切板70cの外周面にOリング90yが設けられて仕切板70cの外周面と減衰力発生機構取付穴102の内周面との液密性が維持され、Oリング90xとOリング90yとで伸側室70yが液密に維持される。また、仕切板70bの外周面にOリング90zが設けられて仕切板70bの外周面と減衰力発生機構取付穴102の内周面との液密性が維持され、Oリング90yとOリング90zとで中間室70iが液密に維持されるとともに、Oリング90zで圧側室70xが液密に維持される。
圧側減衰バルブ70eと伸側減衰バルブ70hとの間には、円板状のリング体80aが設けられる。リング体80aには、厚さ方向中央部分に、内周から外周にかけて径方向に貫通する複数の貫通孔80bが放射状に形成される。また、この貫通孔80bに対応するように中心筒体70aには、この中心筒体70aを径方向に貫通する貫通孔80cが設けられている。中心筒体70aの中央孔80dは、圧側室70x側が小径孔80eに形成され、反対側が大径孔80fに形成され、小径孔80eと大径孔80fとの間が中径孔80gに形成された三段径を有した構成である。小径孔80eと中径孔80gとの境界角90bと針弁70jの先端のテーパ80hとの間で間隙90aが形成される。また、大径孔80fと中径孔80gとの境界角90dと針弁70jの根元側に設けられたテーパ部材90fのテーパとの間で間隙90cが形成される。
針弁70jは、伸側アジャスター80及び圧側アジャスター70を備えた調整機構90eにより進退自在に微調整される。なお、91aは仕切板70bに形成された貫通孔70mを圧側室70x側から塞ぐチェック弁、91bは仕切板70cに形成された貫通孔70nを伸側室70y側から塞ぐチェック弁である。圧側減衰バルブ70e、伸側減衰バルブ70h、チェック弁91a,91bはいずれも弾性薄板を複数重ねて層状化して構成される。
即ち、減衰力発生装置3は、一端側取付部100に取付けられて、一端側取付部100に形成された第1の連通路131を介して内側シリンダ一端側油溜室51と連通された第1の出入口71と、一端側取付部100に形成された第2の連通路132を介してシリンダ環状油溜室53と連通された第2の出入口72と、第3の連通路133を介して補償装置4の油体積変動補償油溜室28と連通された第3の出入口73と、油が通過する際の流路抵抗により減衰力を発生する圧縮動作時流路及び伸長動作時流路と、を備え、圧縮動作時においては、ピストン220により押圧されて内側シリンダ一端側油溜室51から第1の出入口71を介して圧側室70xに流入した油が圧縮動作時流路を通過する際の流路抵抗により減衰力を発生させて油を第2の出入口72を介してシリンダ環状油溜室53に流出させるとともに、伸長動作時においては、ピストンにより押圧されて内側シリンダ他端側油溜室52内から連通孔163及びシリンダ環状油溜室53を経由して第2の出入口72を介して伸側室70yに流入した油が伸長動作時流路を通過する際の流路抵抗により減衰力を発生させて油を第1の出入口71を介して内側シリンダ一端側油溜室51に流出させる構成を備える。
図2に示すように、補償装置4は、筒状のシリンダ10と、当該シリンダ10内に当該シリンダ10の中心軸10Cに沿った方向に移動可能に設けられたフリーピストン11とを備える。
シリンダ10は、円筒状の外シリンダ12と円筒状の内シリンダ13とを備える。
外シリンダ12の一端開口側と内シリンダ13の一端開口13a側とが一端側取付部100に形成された補償装置取付穴103に取付けられるとともに、外シリンダ12の他端開口が蓋14により気密状態に塞がれる。
外シリンダ12の筒の延長方向の中央部と一端開口との間の一端側内周部15の内径寸法と外シリンダの筒の延長方向の他端開口近傍の他端近傍内周部16の内径寸法とが、一端側内周部15と他端近傍内周部16との間の他端側内周部17の内径寸法より大きい寸法に形成される。
そして、内シリンダ13の他端側外周部18の外径寸法と外シリンダ12の一端側内周部15の内径寸法とが嵌り合う寸法に形成され、内シリンダ13の他端開口端面19と外シリンダ12の一端側内周部15と他端側内周部17との段差面20とが接触してかつ内シリンダ13の他端側外周部18の外周面と外シリンダ12の一端側内周部15の内周面とが嵌り合って内シリンダ13の一端開口13a側が外シリンダ12の一端開口よりも一端側に突出した状態で、外シリンダ12の一端開口側と内シリンダ13の一端開口13a側とが補償装置取付穴103に取付けられる。
フリーピストン11は、円柱の他端面の中央部から円柱の一端面に向けて延長する中央穴11aが形成された一端閉塞他端開口の中空円柱体により構成される。
フリーピストン11は、他端近傍部分を除いた外周面21の外径寸法が内シリンダ13の内周面の内径寸法と嵌り合う寸法に形成され、他端近傍部分は、他端近傍部分を除いた外周面の外径より大径の外周面を備えた鍔部22に形成される。鍔部22の外周面の外径寸法が外シリンダ12の他端側内周部17の内周面の内径寸法と嵌り合う寸法に形成され、鍔部22の外周面と他端近傍部分を除いた外周面21との段差面23と外シリンダ12の他端側内周部17の内周面よりも内側に突出する内シリンダ13の他端開口端面19とが衝突することにより、フリーピストン11の一端側への移動が規制されるように構成されている。
外シリンダ12の一端側内周部15の内周面と内シリンダ13の一端開口側の外周面24との間で形成された環状空間が油排出路120の補償装置側路25を形成する。
即ち、油排出路120は、当該補償装置側路25と油排出路の一端側路を構成する第4の連通路134とで構成される。
内シリンダ13の一端側の壁面には、内シリンダ13の内側と補償装置側路25とに貫通する油出口26が形成されている。
そして、前記フリーピストン11の一端側の外周面に形成された環状装着溝には、内シリンダ13の内周面との間をシールするとともに油出口26を開閉する開閉制御機構として機能する環状シール部材としての例えばパッキン27が装着されて設けられている。
パッキン27は、油出口26よりも一端側に位置される場合に油出口26と内シリンダ13の一端側に形成された油体積変動補償油溜室28との連通を遮断し、かつ、油出口26よりも他端側に位置される場合、即ち、油体積変動補償油溜室28内の油量が所定量を超えた場合に、油出口26と油体積変動補償油溜室28とを連通させるように作動する。
蓋14は、円板状の部材の円の中央にガス充填用孔29を備えた構成であり、外周面が外シリンダ12の他端近傍内周部16の内周面に嵌め込まれて、外周面に形成された環状装着溝に装着されたOリング30によって当該外周面と他端近傍内周部16の内周面との間がシールされ、さらに、ストッパリング31により他端近傍内周部16の内周面からの脱落が抑制され、また、ガス充填用孔の内側には封止部材32が嵌め込まれていることにより、蓋14と外シリンダ12とフリーピストン11とで区画された気体室33が構成される。
図外の気体注入装置により、封止部材32を介して気体室33内に気体を充填した後に気体室33内に充填された気体が封止部材32により密閉される。
また、フリーピストン11の外周面に形成された環状装着溝に装着されたOリング41によって内シリンダ13の一端側周面とフリーピストン11の外周面との間がシールされ、補償装置取付穴103の内周面に形成された環状装着溝に装着されたOリング42によって外シリンダ12の一端側外周面と補償装置取付穴103の壁との間がシールされている。
また、フリーピストン11の延長方向中央側の外周面に形成された環状装着溝に装着されたパッキン43によってフリーピストン11の外周面と内シリンダ13の内周面との間がシールされていることで、気体室33と油出口26との連通が遮断されている。
さらに、内シリンダ13の他端側の外周面に形成された環状装着溝に装着されたOリング44によって当該内シリンダ13の他端側の外周面と外シリンダ12の内周面との間がシールされていることで、気体室33と補償装置側路25との連通が遮断されている。
以上のように構成された懸架装置1の一端側取付部100の車軸取付孔121が例えば図外の自動二輪車の前輪の車軸に取付けられ、他端側取付部200が例えば図外の自動二輪車の車体フレームに取付けられることによって、自動二輪車のフロントフォークが構成される。
当該フロントフォークの圧縮動作時においては、図6(a)に示すように、アウタチューブ210は、インナチューブ110に対し相対的に下方向に移動する。そして、アウタチューブ210が下方向に移動すると、スプリングカラー310も下方向に移動するため、スプリング300が圧縮されるとともに、ロッド230及びロッド230の一端近傍に設けられたピストン220も下方向に移動するので、内側シリンダ一端側油溜室51内の油の圧力が上昇して、当該内側シリンダ一端側油溜室51から油が第1の連通路131及び第1の出入口71を介して圧側室70x内に流入する。
そして、図7において矢印で示すように、圧側室70x内に流入した油は、貫通孔70dに流入して圧側減衰バルブ70eを押し開いて中間室70iに流入する。この圧側減衰バルブ70eによる油の流れを遮る抵抗により減衰力が発生する。即ち、油が通過する際の流路抵抗により減衰力を発生する圧縮動作時流路が圧側減衰バルブ70eを介した流路により構成される。
一方、圧側室70x内に流入した油は、小径孔80eにも流入し、間隙90a、貫通孔80bを介して中間室70iに流入する。
貫通孔70dを介して中間室70iに流入した油と、貫通孔80bを介して中間室70iに流入した油とが合流し、中間室70iにおいて、貫通孔70nへ向かう流れと、第3の連通路133へ向かう流れとに分かれる。
そして、貫通孔70nに流入した油は、チェック弁91bを押し開いて、伸側室70yに流入し、第2の出入口72を経由して第2の連通路132内に流入し、シリンダ環状油溜室53及び連通孔163を経由して内側シリンダ他端側油溜室52へと流れる。
また、第3の連通路133に流入した油は補償装置4の油体積変動補償油溜室28内に流入し、当該油の圧力でフリーピストン11が他端側に移動する。
当該フロントフォークの伸長動作時においては、圧縮動作時に圧縮されていたスプリング300が元の長さに戻ろうとすることで、図6(b)に示すように、アウタチューブ210は、インナチューブ110に対し相対的に上方向に移動する。このときロッド230もアウタチューブ210とともに上方向に移動し、ピストン220も上方向に移動することによって、内側シリンダ他端側油溜室52内の油の圧力が上昇し、内側シリンダ他端側油溜室52の油は、連通孔163、シリンダ環状油溜室53、第2の連通路132、第2の出入口72を介して伸側室70yに流入する。
そして、図8において矢印で示すように、伸側室70yに流入した油は、貫通孔70gに流入し、伸側減衰バルブ70hを押し開いて中間室70iに流入する。この伸側減衰バルブ70hによる油の流れを遮る抵抗により減衰力が発生する。即ち、油が通過する際の流路抵抗により減衰力を発生する伸長動作時流路が伸側減衰バルブ70hを介した流路により構成される。
また、伸側室70yに流入した油は、孔93、貫通孔80bを経由して中間室70iに流入する。
貫通孔70gを介して中間室70iに流入した油と、貫通孔80bを介して中間室70iに流入した油と、補償装置4の油体積変動補償油溜室28から第3の連通路133を介して中間室70iに流入した油とが合流し、当該合流した油が、中間室70iから貫通孔70mに流入してチェック弁91aを押し開いて、圧側室70xに流入する。そして、圧側室70xに流入した油が、第1の出入口71及び第1の連通路131を経由して内側シリンダ一端側油溜室51に流れる。
図6(c)に示すように、ロッド230の外周面に付着した油が圧縮動作時に内側シリンダ他端側油溜室52内に侵入した場合や、油溜室144に溜まった油が圧縮動作時に発生した圧力により油溜室144から内側シリンダ他端側油溜室52内に油が侵入した場合、即ち、油溜室144から内側シリンダ他端側油溜室52内への油の侵入時においては、油が内側シリンダ他端側油溜室52内から連通孔163を通過し、シリンダ環状油溜室53、第2の連通路132、第2の出入口72を経由して伸側室70yに流入する。
図9において矢印で示すように、伸側室70yに流入した油は、貫通孔70gに流入し、伸側減衰バルブ70hを押し開いて中間室70iに流入するとともに、孔93、貫通孔80bを経由して中間室70iに流入する。
貫通孔70gを介して中間室70iに流入した油と、貫通孔80bを介して中間室70iに流入した油とが合流し、合流した油が、第3の出入口73及び第3の連通路133を介して油体積変動補償油溜室28へと流れる。
そして、油体積変動補償油溜室28へと流れた油の圧力によってフリーピストン11が他端側に移動し、油体積変動補償油溜室28内の油量が所定量を超えて、フリーピストン11の一端側外周面に設けられた開閉制御機構としてのパッキン27が油出口26よりも他端側に位置した場合に油出口26と油体積変動補償油溜室28とが連通するので、油体積変動補償油溜室28内の油が油出口26を通過し、油排出路120(油排出路120の補償装置側路25及び油排出路120の一端側路として機能する第4の連通路134)を経由して、一端側外側環状油溜室56を介してスプリングカラー内側環状油溜室54、スプリングカラー外側環状油溜室55に戻る。
このため、経時的に懸架装置1内の油の内圧が高くなってしまうことを防止でき、減衰力発生装置3のアジャスタ(伸側アジャスタ70及び圧側アジャスタ80)やロッドガイド145の取付部等の部位に過剰な圧力が加わることを防止できる。
また、内側シリンダ他端側油溜室52内及びシリンダ環状油溜室53内の油が熱膨張した場合も、油体積変動補償油溜室28へと流れた油の圧力によってフリーピストン11が他端側に移動し、油体積変動補償油溜室28内の油量が所定量を超えて、フリーピストン11の一端側外周面に設けられた開閉制御機構としてのパッキン27が油出口26よりも他端側に位置した場合に油出口26と油体積変動補償油溜室28とが連通するので、油体積変動補償油溜室28内の油が、油出口26を通過し、油排出路120を経由して、一端側外側環状油溜室56を介してスプリングカラー内側環状油溜室54、スプリングカラー外側環状油溜室55に戻る。
この場合も、経時的に懸架装置1内の油の内圧が高くなってしまうことを防止でき、減衰力発生装置3のアジャスタやロッドガイド145の取付部等の部位に過剰な圧力が加わることを防止できる。
従って、実施形態の懸架装置1によれば、経時的に懸架装置1内の油の内圧が高くなって減衰力発生装置3のアジャスタやロッドガイド145の取付部等の部位に過剰な圧力が加わることを防止できるため、懸架装置1が取付けられた車両の走行距離が所定の距離に達する毎に懸架装置1内の油の内圧を低下させる分解検査を行うことなく、より長い走行距離での使用が可能となるメンテナンスフリーな懸架装置1を提供できる。
1 懸架装置、2 伸縮装置、3 減衰力発生装置、4 補償装置、5 油、
10 シリンダ、11 フリーピストン、12 外シリンダ、13 内シリンダ、
25 補償装置側路、26 油出口、
27 パッキン(開閉制御機構、環状シール部材)、28 油体積変動補償油溜室、
51 内側シリンダ一端側油溜室、52 内側シリンダ他端側油溜室、
53 シリンダ環状油溜室、71 第1の出入口、72 第2の出入口、
73 第3の出入口、100 一端側取付部、
110 インナチューブ、120 油排出路、131 第1の連通路、
132 第2の連通路、133 第3の連通路、134 第4の連通路(一端側路)、
135 工具挿入孔、136 貫通孔、144 油溜室、145 ロッドガイド、
146 Oリング(ガスケット)、147 リップパッキン(第2のパッキン)、
150 外側シリンダ、160 内側シリンダ、163 連通孔、
200 他端側取付部、210 アウタチューブ、
215 オイルシール(第1のパッキン)、220 ピストン、230 ロッド、
260 アジャスタ、300 スプリング、310 スプリングカラー。

Claims (6)

  1. 一端が開口されて他端側が他端側取付部に取付けられた筒状のアウタチューブと、
    一端側が一端側取付部に取付けられて他端開口側が前記アウタチューブの一端開口を介して当該アウタチューブの内側に挿入された筒状のインナチューブと、
    前記アウタチューブの一端開口近傍の内側に設けられて前記インナチューブの外周面との間をシールする第1のパッキンと、
    前記インナチューブの内側に配置されて一端側が前記一端側取付部に取付けられた筒状の外側シリンダと、
    前記外側シリンダの内側に配置されて一端側が前記一端側取付部に取付けられた筒状の内側シリンダと、
    他端側が前記他端側取付部に取付けられて一端側が前記内側シリンダの他端開口を介して前記内側シリンダの内側に挿入されたロッドと、
    前記ロッドを貫通させるための貫通孔を備えた環状柱体により構成され、外周面が前記外側シリンダの他端開口近傍の内周面及び前記内側シリンダの他端開口近傍の内周面に嵌まり込んで外周面と前記外側シリンダの他端開口近傍の内周面との間がガスケットによってシールされるとともに前記貫通孔の内周面と前記ロッドの外周面との間が第2のパッキンによってシールされるように取付けられたロッドガイドと、
    前記内側シリンダの内側に位置された前記ロッドの一端近傍に前記内側シリンダの内周面と摺動可能に設けられたピストンと、
    前記ロッドガイドと前記ピストンと前記内側シリンダの内周面とで囲まれた内側シリンダ他端側液体溜室と、
    前記内側シリンダの他端開口近傍の筒壁に形成されて前記内側シリンダの内側と前記外側シリンダの内側とに貫通する連通孔と、
    前記アウタチューブ前記インナチューブの内側に収容された液体と、を備え、
    前記一端側取付部と前記他端側取付部とが互いに近づく方向に移動する圧縮動作、及び、前記一端側付部と前記他端側取付部とが互いに離れる方向に移動する伸長動作が可能なように構成された伸縮装置と、
    前記一端側取付部に取付けられて、前記一端側取付部に形成された第1の連通路を介して前記内側シリンダの内側におけるピストンよりも一端側に位置する内側シリンダ一端側液体溜室と連通された第1の出入口と、前記一端側取付部に形成された第2の連通路を介して前記内側シリンダの一端側の外周面と前記外側シリンダの一端側の内周面との間で形成されたシリンダ環状液体溜室と連通された第2の出入口と、第3の出入口と、液体が通過する際の流路抵抗により減衰力を発生する圧縮動作時流路及び伸長動作時流路と、を備え、
    前記圧縮動作時においては、前記ピストンにより押圧されて前記内側シリンダ一端側液体溜室内から前記第1の出入口を介して流入した液体が前記圧縮動作時流路を通過する際の流路抵抗により減衰力を発生させて液体を前記第2の出入口を介して前記シリンダ環状液体溜室に流出させるとともに、前記伸長動作時においては、前記ピストンにより押圧されて前記内側シリンダ他端側液体溜室内から前記連通孔及び前記シリンダ環状液体溜室を経由して第2の出入口を介して流入した液体が前記伸長動作時流路を通過する際の流路抵抗により減衰力を発生させて液体を第1の出入口を介して前記内側シリンダ一端側液体溜室に流出させる減衰力発生装置と、
    筒状のシリンダと、当該シリンダ内に当該シリンダの中心軸に沿った方向に移動可能に設けられたフリーピストンとを備え、前記シリンダの他端開口が密封され、前記シリンダの一端開口側が前記一端側取付部に取付けられて前記シリンダの一端開口側に形成された液体体積変動補償液体溜室が前記一端側取付部に形成された第3の連通路を介して前記減衰力発生装置の前記第3の出入口と連通されて、
    前記圧縮動作時においては、前記減衰力発生装置から前記第3の出入口を介して前記液体体積変動補償液体溜室に流入する液体の圧力によって前記フリーピストンが他端側に移動し、かつ、伸長動作時においては、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体が前記第3の出入口を介して前記減衰力発生装置に流出することにより前記フリーピストンが一端側に移動するように構成された補償装置と、を備えた懸架装置であって、
    前記補償装置の前記液体体積変動補償液体溜室に形成された液体出口と、前記外側シリンダの一端側の外周面と前記インナチューブの一端側の内周面との間の外側環状液体溜室と前記液体出口とを連通させる液体排出路と、を備え、
    前記補償装置は、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えた場合には前記液体出口を開いて前記液体体積変動補償液体溜室と前記液体排出路とを連通させることにより前記液体体積変動補償液体溜室内の液体を前記液体出口及び前記液体排出路を介して前記外側環状液体溜室に流出させ、かつ、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えない場合には前記液体出口を閉じて前記液体体積変動補償液体溜室と前記液体排出路とを遮断する開閉制御機構を備え、
    前記外側シリンダの外側の液体が、前記ロッドの外周面と前記第2のパッキンとの間、前記内側シリンダの内側、前記連通孔、前記シリンダ環状液体溜室、前記減衰力発生装置を経由して前記補償装置の前記液体体積変動補償液体溜室内に入り込んで前記液体体積変動補償液体溜室内の液体量が所定量を超えた場合に、前記液体体積変動補償液体溜室内の液体が、前記液体出口、前記液体排出路、前記外側環状液体溜室を経由して前記外側シリンダの外側に戻るように構成されたことを特徴とする懸架装置。
  2. 補償装置のシリンダは、外シリンダと内シリンダとを備え、
    前記液体排出路の補償装置側路が前記外シリンダの内周面と前記内シリンダの外周面との間に形成された環状空間により構成され、
    前記補償装置側路と前記外側環状液体溜室とを連通させる前記液体排出路の一端側路が前記一端側取付部に形成され、
    前記液体出口が内シリンダの壁面に内シリンダの内側と補償装置側路とを貫通するように形成され、
    前記開閉制御機構は、内シリンダの内周面との液密を維持するように前記フリーピストンの外周面に設けられて、前記液体出口よりも一端側に位置される場合に前記液体出口と前記内シリンダの一端側に形成された前記液体体積変動補償液体溜室との連通を遮断し、かつ、前記液体出口よりも他端側に位置される場合に前記液体出口と前記内シリンダの一端側に形成された前記液体体積変動補償液体溜室とを連通させる環状シール部材により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の懸架装置。
  3. 前記ロッドガイドに形成された貫通孔の他端側は、当該ロッドガイドを回転させて当該ロッドガイドの外周面を前記外側シリンダの内周面に螺着させるための工具を挿入する工具挿入孔に形成され、工具挿入孔の内周面とロッドの外周面との間が液体溜室に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の懸架装置。
  4. 他端側が他端側取付部に取付けられて密封されると共に一端側が前記インナチューブの他端開口を介して当該インナチューブの内側に挿入された筒状のスプリングカラーと、外側環状室において前記スプリングカラーの一端と一端側取付部との間に配置されて前記伸縮装置の圧縮動作時の衝撃を吸収するスプリングとを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の懸架装置。
  5. 前記他端側取付部が、前記伸縮装置の中心軸に沿って移動可能に構成された前記スプリング長さを調整するためのアジャスタを備えたことを特徴とする請求項4に記載の懸架装置。
  6. 一端側取付部が自動二輪車の車軸側に連結されて、他端側取付部が自動二輪車の車体側に連結されたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の懸架装置。
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