JP6345967B2 - 懸架装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二輪車等の車体と車輪との間に配置される懸架装置に関する。
従来、二輪車等の車両に適用されるフロントフォーク(懸架装置)として、シリンダの軸方向に移動するピストンに流路を形成し、当該流路にオイル(作動油)を流通させることで減衰力を得る装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、オイルである第1流体により少なくとも部分的に満たされる内部の第1室を有するフロントフォークであって、フロントフォークの外部構造は、外部の力が作用したときにそれぞれ相対的に動く外側部材と内側部材により作成され、その動きは、メインスプリングによりコントロールされるとともに減衰部により減衰され、減衰部は、フロントフォークの内部の第1空間からシールされ、環境圧より高い圧力で加圧された第2流体で満たされた減衰シリンダであり、減衰シリンダは、第2室を有するとともに、ピストンロッドにより固定されたピストンにより2つの減衰室に分割され、ピストンロッドは、減衰シリンダの一方の端部に固定される第1のシールヘッドに延び、減衰シリンダの外側は、第1のシールヘッドに隣接し、本体とは別体であり、好ましくは空気である気体により満たされる第3室が配され、気体で満たされた第3室と内部のオイルで満たされたフロントフォークの第1室との境界、および気体で満たされた第3室とオイルで満たされた減衰シリンダの第2室との境界には、それぞれ流体と気体との間を密閉する少なくとも1つのシールを含み、シールは、X−リングかリップシールであることが好ましいことが記載されている。
また特許文献2には、圧側行程で、ピストン側油室の油をシリンダの外側流路からロッド側油室に向けて流す圧側流路が減衰力発生装置に設けられ、この圧側流路の上流側に圧側減衰バルブを、下流側に圧側チェックバルブを設け、この圧側減衰バルブと圧側チェックバルブの中間部を油溜室に連通し、伸側行程で、ロッド側油室の油を外側流路からピストン側油室に向けて流す伸側流路が減衰力発生装置に設けられ、伸側流路の上流側に伸側減衰バルブを、下流側に伸側チェックバルブを設け、この伸側流路における伸側減衰バルブと伸側チェックバルブの中間部を油溜室に連通してなる油圧緩衝器が記載されている。
国際公開第2008/085097号パンフレット 特開2011−27255号公報
懸架装置を製造するにあたり、特に量産車に使用する場合は、その構造をより簡素にし、また各部品の組み付け精度をより要しないようにして生産性に優れ、より低廉に製造できることは重要である。さらに耐久性により優れたものとすることも必要である。
本発明は、生産性に優れ、より低廉に製造できるとともに、より耐久性に優れた懸架装置等を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明の懸架装置は、車体と車輪との間を接続する懸架装置であって、筒状のインナチューブと、インナチューブの半径方向外側に配置された筒状の部材であって、インナチューブの軸方向にインナチューブと相対的に移動するアウタチューブと、インナチューブの車軸側の開口部を覆う車軸ホルダと、インナチューブの半径方向内側に配置されるように車軸ホルダ側に装着された筒状の外側シリンダと、外側シリンダの半径方向内側に配置されるように車軸ホルダ側に装着され、外側シリンダとの間の空間に外側油室を形成する筒状の内側シリンダと、外側シリンダの上端部に取り付けられ、外側シリンダの内部空間に作動油が充填された作動油室を形成する形成部材と、インナチューブと外側シリンダとの間の空間において車軸ホルダ側であって形成部材より下方に配され、インナチューブとアウタチューブとが相対的に移動するときの衝撃を吸収し、潤滑油により摺動部が潤滑される弾性部材と、外側シリンダおよび内側シリンダを車軸ホルダ側において装着し、上端面により弾性部材の下方への移動を抑制するボトムホルダと、一部が形成部材を貫通して作動油室に進入し、アウタチューブと共にインナチューブに対して相対的に移動する貫通部材と、貫通部材の車軸側の端部に取り付けられ、内側シリンダ内の油室を、上方に位置する上方油室と下方に位置する下方油室とに区画する区画部材と、区画部材の移動に伴い、下方油室と外側油室との間で作動油を流通させることにより減衰力を発生する減衰力発生部と、を備える。
本発明によれば、より耐久性に優れた懸架装置等を提供することができる。
本実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るフロントフォークの断面図である。 図2のIII部の拡大図である。 図2のIV部の拡大図である。 図2のV部の拡大図である。 図2のVI部の拡大図である。 (a)および(b)は、減衰力発生部の動作を説明するための図である。 (a)および(b)は、減衰力発生部の動作を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る自動二輪車1の概略構成を示す図である。
自動二輪車1は、前側の車輪である前輪2と、後前の車輪である後輪3と、自動二輪車1の骨格をなす車体フレーム11、ハンドル12およびエンジン(不図示)などを有する車両本体10と、を備えている。また、自動二輪車1は、前輪2と車両本体10とを接続するフロントフォーク21を、前輪2の左側と右側にそれぞれ1つずつ有し、後輪3と車両本体10とを接続するリヤサスペンション22を、後輪3と車両本体10との間に1つ有している。図1では、左側に配置されたフロントフォーク21のみを示している。また、自動二輪車1は、前輪2の左側に配置されたフロントフォーク21と前輪2の右側に配置されたフロントフォーク21とを保持する2つのブラケット14と、2つのブラケット14の間に配置されたステムシャフト(不図示)と、を備えている。ステムシャフトは、車体フレーム11のヘッドパイプ15に回転可能に支持されている。
次に、フロントフォーク21について詳述する。
図2は、本発明の実施の形態に係るフロントフォーク21の断面図である。
図3は、図2のIII部の拡大図である。
図4は、図2のIV部の拡大図である。
図5は、図2のV部の拡大図である。
図6は、図2のVI部の拡大図である。
本実施の形態に係るフロントフォーク21は、自動二輪車1の車両本体10と前輪2との間に配置されて前輪2を支えると共に、後述するインナチューブ110が前輪2側にアウタチューブ210が車両本体10側に配置された、所謂倒立型のフロントフォークである。
フロントフォーク21は、インナチューブ110を有して前輪2の車軸に取り付けられる車軸側ユニット100と、アウタチューブ210を有して車両本体10に取り付けられる本体側ユニット200と、を備えている。また、フロントフォーク21は、車軸側ユニット100と本体側ユニット200との間に配置されて、路面の凸凹に伴い前輪2が受ける衝撃を吸収するコイルスプリング300と、衝撃を減衰させる減衰力発生部400と、を備えている。また、フロントフォーク21は、コイルスプリング300と本体側ユニット200との間に配置されたスプリングカラー310とを有している。
インナチューブ110およびアウタチューブ210は、同軸的に配置された略円筒状の部材であり、この円筒の中心線の方向を、以下では「軸方向」と称する。また、軸方向において、車両本体10側を上側、前輪2側を下側と称する場合がある。
フロントフォーク21は、車軸側ユニット100と本体側ユニット200とが軸方向に相対的に移動することにより、前輪2を支持しながら路面の凸凹に伴い前輪2が受ける衝撃を吸収して振動を抑制する。
[車軸側ユニット100の構成]
車軸側ユニット100は、両端が開口した略円筒状のインナチューブ110と、インナチューブ110における下側の端部(下端部、車軸側の端部、一方の端部)に取り付けられると共に前輪2に取り付けられる車軸ホルダ120と、インナチューブ110と車軸ホルダ120との間をシールするOリング139と、を備えている。また、車軸側ユニット100は、インナチューブ110の半径方向内側に配置されるように車軸ホルダ120側に装着された略円筒状の外側シリンダ150と、外側シリンダ150のさらに半径方向内側に配置されるように車軸ホルダ120側に装着された略円筒状の内側シリンダ160と、内側シリンダ160における上側の端部(上端部、車両本体10側の端部、他方の端部)に取り付けられて、外側シリンダ150の内部空間に作動油が充填された作動油室41を形成する形成部材140と、車軸ホルダ120と、外側シリンダ150および内側シリンダ160との間に配され、外側シリンダ150および内側シリンダ160を車軸ホルダ120側に装着するためのボトムホルダ170とを備えている。
(インナチューブ110の構成)
インナチューブ110は、その外径が、アウタチューブ210の内径よりも小さく形成されており、インナチューブ110がアウタチューブ210内に進入した状態において、インナチューブ110の外周面とアウタチューブ210の内周面との間には環状の隙間が形成される。
インナチューブ110の内周面は、基本的には、軸方向に沿って均一な内径で形成されているが、下側の端部の外周面には、車軸ホルダ120の後述する雌ねじ121aが締め付けられる雄ねじ111が形成されている。他方、インナチューブ110の内周面は、基本的には軸方向に沿って均一な外径で形成されている。
また、インナチューブ110における軸方向の中央部には内外を連通する連通孔112が形成されている。
(車軸ホルダ120の構成)
車軸ホルダ120は、図2に示すように、上部に、インナチューブ110に挿入される挿入部121を有すると共に、下部に、前輪2の車軸に取り付け可能な車軸取付孔122aが形成された車軸取付部122を有している。また、車軸ホルダ120は、挿入部121の外周よりも外側に設けられ、インナチューブ110の外部において減衰力発生用のオイルが流通する流通部123を有している。
挿入部121の内周面は、インナチューブ110の外周面に沿うように形成されており、その内周面の下部には、インナチューブ110に形成された雄ねじ111が締め付けられる雌ねじ121aが形成され、外周面の上部には、Oリング139が嵌め込まれるリング溝121bが形成されている。リング溝121bに嵌め込まれたOリング139により、車軸ホルダ120は、オイルが漏れないように液密に螺合した状態でインナチューブ110を保持する。
また、車軸ホルダ120には、挿入部121の上端から軸方向が中心線方向となる略円柱状の凹部である第1凹部124aと、第1凹部124aの下端から軸方向が中心線方向となる略円柱状の凹部である第2凹部124bと、第2凹部124bの下端から軸方向が中心線方向となる略円柱状の凹部である第3凹部124cと、第3凹部124cの下端から軸方向が中心線方向となる略円柱状の凹部である第4凹部124dとが形成されている。第2凹部124bの内径の大きさは第1凹部124aの内径の大きさよりも小さく、第3凹部124cの内径の大きさは第2凹部124bの内径の大きさよりも小さい。さらに第4凹部124dの内径の大きさは第3凹部124cの内径の大きさよりも小さい。
流通部123には、軸方向に交差する方向である交差方向が中心線方向となる略円柱状の凹部である第1交差方向凹部127と、第1交差方向凹部127における車軸取付部122側(以下、「基端側」と称する場合もある。)の端部から交差方向が中心線方向となる略円錐状の凹部である第2交差方向凹部128と、第2交差方向凹部128における基端側の端部から交差方向が中心線方向となる略円柱状の凹部である第3交差方向凹部129と、が形成されている。そして、流通部123は、第1交差方向凹部127における、車軸取付部122側とは反対側(以下、「先端側」と称する場合もある。)の端部に、交差方向に直交する先端面123aを有している。また、第1交差方向凹部127の側部には雌ねじ123bが形成されている。
また、流通部123は、先端面123aの上方に、上方向に円筒状に突出した突出部130を有している。この突出部130の内周面には、後述する加圧部450の空間形成部材451に形成された雄ねじ451aが締め付けられる雌ねじ131が形成される。加圧部450の空間形成部材451は、雄ねじ451aが雌ねじ131に締め付けられることで、車軸ホルダ120に液密に保持される。
そして、車軸ホルダ120には、流通部123の第3交差方向凹部129における基端側の端部と第4凹部124dとを連通する基端側連通孔132と、流通部123の第1交差方向凹部127および第2交差方向凹部128と第2凹部124bとを連通する先端側連通孔133と、が形成されている。また、車軸ホルダ120には、流通部123の第3交差方向凹部129における交差方向の中央部と、突出部130の内部とを連通する中央部連通孔134が形成されている。
(外側シリンダ150の構成)
外側シリンダ150は、薄肉円筒状の部材であり、下端部には、ボトムホルダ170に形成された雌ねじ171cに締め付けられる雄ねじ151が形成されており、上端部には、形成部材140に形成された後述する雄ねじ145cに締め付けられる雌ねじ152が形成されている。
外側シリンダ150は、下端部に形成された雄ねじ151がボトムホルダ170に形成された雌ねじ171cに締め付けられる。さらに外側シリンダ150は、ボトムホルダ170に嵌め込まれる後述するOリング175が外側シリンダ150に押しつけられることで、ボトムホルダ170に液密に保持される。
(内側シリンダ160の構成)
内側シリンダ160は、薄肉円筒状の部材であり、下端部は、ボトムホルダ170に嵌め込まれており、上端部には、形成部材140に形成された後述する雄ねじ143aに締め付けられる雌ねじ162が形成されている。また、雌ねじ162の下方には、内側シリンダ160の内外を連通する連通機構の一例としての連通孔163が形成されている。詳しくは後述するが、連通孔163により環状油室53と上方油室52との間で作動油を流通させることができる。
内側シリンダ160は、下端部においてボトムホルダ170に嵌め込まれる後述するOリング176が内側シリンダ160に押しつけられることで、ボトムホルダ170に液密に保持される。
(形成部材140の構成)
形成部材140は、図3に示すように、外側シリンダ150の上端部に取り付けられ、外側シリンダ150および内側シリンダ160の上側の開口部を覆う。また形成部材140は、後述するピストンロッド230を軸方向にスライド可能に支持するロッドガイド本体141と、ロッドガイド本体141に対し上側に配されるロッドガイドケース145とを有している。
ロッドガイド本体141は、略円筒状の第1円筒状部142と、第1円筒状部142における下端部から下方向に突出した略円筒状の第2円筒状部143と、ピストンロッド230の外周面との間をシールするOリング144を有している。
第1円筒状部142の上端部には、上端面から凹んだリング溝142aが形成されており、このリング溝142aにOリング144が嵌め込まれている。
また、第1円筒状部142の下端部には、軸方向に略直交するように形成されて、内側シリンダ160の上端面が突き当たる突き当て面142bを有している。
第2円筒状部143の下端部の内周面には、内側シリンダ160の上端部に形成された雌ねじ162が締め付けられる雄ねじ143aが形成されている。
また、第2円筒状部143の下端部には、軸方向に略直交するように形成されて、後述するリバウンドスプリング235の上端部が突き当たることでリバウンドスプリング235の上方への移動を抑制する突き当て面143bを有している。
ロッドガイドケース145は、略円筒状の部材であり、外側シリンダ150との内周面との間をシールするOリング146と、ピストンロッド230の外周面との間をシールするパッキン147とを有している。
ロッドガイドケース145の外周部には、外周面から凹んだリング溝145aが形成されており、このリング溝145aにOリング146が嵌め込まれている。またロッドガイドケース145の下端部には、下端面から凹んだ溝145bが形成されており、この溝145bにパッキン147が嵌め込まれている。
またロッドガイドケース145の外周部のリング溝145aの下側には、外側シリンダ150の上端部に形成された雌ねじ152が締め付けられる雄ねじ145cが形成されている。
以上のように構成された形成部材140は、ロッドガイドケース145に形成された雄ねじ145cが外側シリンダ150の雌ねじ152に締め付けられることで外側シリンダ150に保持される。そして、ロッドガイドケース145のリング溝145aに嵌め込まれたOリング146が、リング溝145aや外側シリンダ150の内周面から圧縮されることによって、外側シリンダ150内に充填されたオイルを、Oリング146より下方に溜める。
つまり、形成部材140は、インナチューブ110内の空間を、Oリング146より下方の空間であり外側シリンダ150内に充填されたオイルの一部が作動油として流通する作動油室41と、Oリング146より上方の空間であり潤滑油として流通するオイルやエアが充填されたエア室42と、に区画する。潤滑油は、インナチューブ110に形成された連通孔112を介して、インナチューブ110の内部と、インナチューブ110の外周面とアウタチューブ210の内周面との間に形成された環状隙間と、の間を流通し、インナチューブ110とアウタチューブ210との摺動部や、コイルスプリング300の摺動部を潤滑する。
なお、外側シリンダ150の内周面と内側シリンダ160の外周面とに挟まれる空間を環状油室53と称する場合がある。環状油室53は、外側シリンダ150と内側シリンダ160との間に形成される空間である外側油室の一例として機能する。
(ボトムホルダ170の構成)
ボトムホルダ170は、略円筒状の第1円筒状部171と、第1円筒状部171における下端部から下方向に突出した略円筒状の第2円筒状部172と、車軸ホルダ120の内周面との間をシールするOリング173、174と、外側シリンダ150の外周面との間をシールするOリング175と、内側シリンダ160の外周面との間をシールするOリング176とを有している。
第1円筒状部171の外周部には、外周面から凹んだリング溝171aが形成されており、このリング溝171aにOリング173が嵌め込まれている。
そして第1円筒状部171の内周部には、内摺面から凹んだリング溝171bが形成されており、このリング溝171bにOリング175が嵌め込まれている。
また第2円筒状部172の下端面には、下端面から凹んだリング溝172aが形成されており、このリング溝172aにOリング174が嵌め込まれている。そして第2円筒状部172の内周部には、内周面から凹んだリング溝172bが形成されており、このリング溝172bにOリング176が嵌め込まれている。
なお第2円筒状部172には、軸方向とほぼ直交する方向に連通孔172cが複数(例えば、4つ)形成されている。この連通孔172cは、先端側連通孔133および環状油室53と接続している。
また第1円筒状部171の上端面には、ワッシャ301が配され、このワッシャ301上にコイルスプリング300が突き当たることでコイルスプリング300の下方への移動を抑制する。
以上の構成によりボトムホルダ170には、外側シリンダ150および内側シリンダ160が装着されるとともに、ボトムホルダ170の配される箇所において、インナチューブ110と外側シリンダ150との間の空間、外側シリンダ150と内側シリンダ160との間の空間、および内側シリンダ160の内部の空間をそれぞれ液密に区画する。
また連通孔172cにより、作動油が先端側連通孔133と環状油室53との間で流通するのを媒介する。これにより減衰力発生部400と環状油室53とが接続される。
[本体側ユニット200の構成]
本体側ユニット200は、図2に示すように、両端が開口した略円筒状のアウタチューブ210と、アウタチューブ210における下側の端部(下端部)に取り付けられたガイドブッシュ211と、ガイドブッシュ211よりも下方に取り付けられたオイルシール212と、を備えている。
また、本体側ユニット200は、内側シリンダ160の内を摺動する区画部材の一例としてのピストン220と、ピストン220を下側の端部に保持する貫通部材の一例としてのピストンロッド230と、ピストンロッド230を保持すると共にアウタチューブ210の上側の開口端を覆うキャップ240と、を備えている。また、本体側ユニット200は、図3に示すように、ピストン220が最伸張方向へ移動する際の衝撃を吸収するリバウンドスプリング235と、ピストンロッド230に保持されたバンプラバー239と、を有している。
(アウタチューブ210の構成)
アウタチューブ210は、インナチューブ110の半径方向外側に配置され、インナチューブ110の軸方向にインナチューブ110と相対的に移動する部材である。アウタチューブ210は、図2に示すように、略円筒状の部材であるが、下部は、ガイドブッシュ211およびオイルシール212を内側に保持可能なように拡径されており、上部の内周面には、キャップ240に形成された雄ねじ252aが締め付けられる雌ねじ210aが形成されている。また、アウタチューブ210における軸方向の中央部よりもやや上方には、全周に渡って凹んだ凹部210bが形成されている。この凹部210bには、インナチューブ110の外周面との摺動を円滑にするためのガイドブッシュ213が嵌め込まれている。
ガイドブッシュ211、213は、アウタチューブ210の内周面とインナチューブ110の外周面との摺動を円滑にするための部材である。これらガイドブッシュ211、213は、円筒状に形成された軸受であり、アウタチューブ210に取り付けられた状態で、その内周面がアウタチューブ210の内周面よりも内側に突出するように、ガイドブッシュ211、213の内径がアウタチューブ210の内径よりも小さく設定されている。
(ピストン220の構成)
ピストン220は、ピストンロッド230の下端部(車軸側の端部)に取り付けられる部材である。ピストン220は、貫通孔を有する略円筒状の部材であり、この貫通孔にピストンロッド230を貫通させる。
ピストン220の外径は内側シリンダ160の内径以下に形成されている。そして、ピストン220の外周部には、外周面から凹んだ溝221aが形成されており、この溝221aにピストンリング224とが嵌め込まれている。
またピストン220の下方側には、ナット225が配され、ナット225は、後述するピストンロッド230の下端部に形成された雄ねじ231と締結している。
またピストン220の上方側にはリバウンドスプリング235が配され、リバウンドスプリング235の下端部がピストン220の上端面に突き当たることでリバウンドスプリング235の下方への移動を抑制する。
以上のように構成されたピストン220は、ピストンロッド230の下端部に形成された雄ねじ231がナット225に締め付けられることで、ピストンロッド230に保持される。そして、ピストン220に嵌め込まれたピストンリング224が、溝221aや内側シリンダ160の内周面から圧縮されることによって、内側シリンダ160内の空間を、ピストンリング224よりも下方にある下方油室51と、ピストンリング224よりも上方にある上方油室52とに区画する。
(ピストンロッド230の構成)
ピストンロッド230は、一部が形成部材140を貫通して形成部材140より下方に進入し、アウタチューブ210と共にインナチューブ110に対して相対的に移動する部材である。ピストンロッド230は、円柱状の部材であり、下端部には、ナット225に締め付けられる雄ねじ231が形成されており、上端部には、キャップ240の調整部材270に形成された後述する雌ねじ272bに締め付けられる雄ねじ232が形成されている。
ピストンロッド230は、上端部に形成された雄ねじ232がキャップ240の調整部材270に形成された雌ねじ272bに締め付けられることで、キャップ240に保持される。
また、ピストンロッド230は、下端部に雄ねじ231が形成され、この雄ねじ231にナット225を締め付けることでピストンロッド230にピストン220を保持する。
(キャップ240の構成)
キャップ240は、図4に示すように、ベースとなるキャップベース250と、キャップベース250の内側に挿入されて、ピストンロッド230を保持すると共にコイルスプリング300の長さを調整する調整部材270を有している。また、キャップ240は、軸方向にスライドするスライダ280と、調整部材270に締め付けられるロックナット285と、ロックナット285とキャップベース250との間に配置されたスラストワッシャ286と、を有している。
キャップベース250は、略円筒状の第1円筒状部251と、第1円筒状部251における下端部から下方向に突出した略円筒状の第2円筒状部252と、第2円筒状部252における下端部からさらに下方向に突出した略円筒状の第3円筒状部253と、第1円筒状部251における上端部から上方向に突出した略円筒状の第4円筒状部254と、を有している。
第1円筒状部251の外周部には、外周面から凹んだリング溝251aが形成されており、このリング溝251aにOリング251bが嵌め込まれている。また、第1円筒状部251は、上端部に、外径がアウタチューブ210の内径よりも大きくなるように形成されたフランジ部251cを有している。
第2円筒状部252の外周面には、アウタチューブ210の上端部に形成された雌ねじ210aに締め付けられる雄ねじ252aが形成されている。そして、キャップベース250は、雄ねじ252aが雌ねじ210aに締め付けられることで、アウタチューブ210に気密に保持される。
第3円筒状部253の外周面は、第2円筒状部252の外周面よりもわずかに径が小さくなっており、これにより生ずる第3円筒状部253とアウタチューブ210との間の隙間に保持部材260が嵌め込まれている。
第4円筒状部254の内周部には、内周面から凹んだリング溝254aが形成されており、このリング溝254aにOリング254bが嵌め込まれている。
保持部材260は、第3円筒状部253とアウタチューブ210との間の隙間に嵌め込まれる部分である円筒状部261と、円筒状部261から軸方向に直交する方向に延びる円環状の円環状部262とを有する。そして円環状部262の内周面は、スプリングカラー310の外周面と接しており、後述するスライダ280の突起部281とともにスプリングカラー310をキャップ240に保持する。
調整部材270は、略円筒状の第1円筒状部271と、第1円筒状部271における下端部から下方向に突出した略円筒状の第2円筒状部272と、を有している。
第1円筒状部271の外径は、キャップベース250の第1円筒状部251の内径251d以下に形成されている。また、第1円筒状部271の外周部には、外周面から凹んだリング溝271aが形成されており、このリング溝271aにOリング271bが嵌め込まれている。このようにOリング271bや上述したOリング254bがキャップベース250と調整部材270との間に嵌め込まれることにより気密性が保持されている。また、第1円筒状部271は、上端部に、外径がキャップベース250の第1円筒状部251の内径よりも大きくなるように形成されたフランジ部271eを有している。
第2円筒状部272の外周面には、雄ねじ272aが形成されており、ロックナット285が逆ねじにて螺合されている。また第2円筒状部272の内周面には、ピストンロッド230の上端部に形成された雄ねじ232が締め付けられる雌ねじ272bが形成されている。
スライダ280は、略円筒状の部材であり、内周部に、ロックナット285の外側の形状である六角形と嵌り合う六角形状の嵌合孔280aが形成されている。スライダ280には、外周面に突起部281が形成されている。スライダ280は、下端部にスプリングカラー310が嵌め込まれるとともに、突起部281の下端部においてスプリングカラー310の上端部が突き当たり、スプリングカラー310の上方向への移動を規制する。
ロックナット285の上端面の外形は、調整部材270の第1円筒状部271の下端面の外形よりも大きく形成されており、ロックナット285の上端面がスラストワッシャ286の下端面に突き当たることで調整部材270がキャップベース250から抜けることが抑制される。
以上のように構成されたキャップ240は、キャップベース250に形成された雄ねじ252aが、アウタチューブ210の上端部に形成された雌ねじ210aに締め付けられることでアウタチューブ210に気密に螺合される。そして、キャップベース250の内部に第2円筒状部272側から挿入された調整部材270の雄ねじ272aには、ロックナット285が締め付けられている。ロックナット285は、また、スライダ280の嵌合孔280aに嵌め込まれている。そして、調整部材270が回転されると、調整部材270に固定されたロックナット285が回転することに伴いスライダ280が回転し、軸方向に移動する。スライダ280が軸方向に移動することによって、コイルスプリング300の上端面を支持するスプリングカラー310が軸方向に移動する。かかる構成により、調整部材270を回転することでコイルスプリング300のばね長さを調整することができ、コイルスプリング300の初期セット荷重を調整することが可能になっている。
[コイルスプリング300の構成]
コイルスプリング300は、インナチューブ110およびアウタチューブ210が相対的に移動するときの衝撃を吸収する弾性部材の一例である。
コイルスプリング300は、インナチューブ110と外側シリンダ150との間の空間において車軸ホルダ120側に配される。さらにコイルスプリング300は、形成部材140より下方に配される。
またスプリングカラー310の下端部は、コイルスプリング300の上端部と突き当たり、コイルスプリング300の上側への移動を規制する。スプリングカラー310の上端部は、上述のようにキャップ240に突き当たるため、インナチューブ110およびアウタチューブ210が相対的に移動するときには、アウタチューブ210側の移動が、スプリングカラー310を介してコイルスプリング300に伝わる。そしてコイルスプリング300の弾性力により、移動時の衝撃を吸収する。よってスプリングカラー310は、アウタチューブ210側に装着され、インナチューブ110およびアウタチューブ210の相対的な移動をコイルスプリング300に伝える伝播部材として機能する。
[減衰力発生部400の構成]
減衰力発生部400は、インナチューブ110およびアウタチューブ210が相対的に移動するときに減衰力を発生する。減衰力発生部400は、図6に示すように、減衰力を発生する第1バルブユニット410および第2バルブユニット420と、第1バルブユニット410と第2バルブユニット420との間に配置された中間部材430と、これら第1バルブユニット410、第2バルブユニット420および中間部材430が装着されるベース部材440と、ベース部材440から第1バルブユニット410などが脱落するのを抑制するナット445と、を備えている。また、減衰力発生部400は、減衰力発生に用いられる作動油を加圧する加圧部450(図2参照)と、減衰力を調整する減衰力調整部460と、車軸ホルダ120の第1交差方向凹部127の開口を覆うキャップ470と、を備えている。
ベース部材440は、第1バルブユニット410、第2バルブユニット420、中間部材430およびキャップ470などが装着された状態で、車軸ホルダ120の流通部123に形成された、第1交差方向凹部127、第2交差方向凹部128および第3交差方向凹部129に、交差方向に先端側から基端側へ向けて挿し込まれ、車軸ホルダ120に取り付けられる。
(第1バルブユニット410の構成)
第1バルブユニット410は、図6に示すように、減衰力を発生させる流体の流路を形成する第1流路形成部材411と、第1流路形成部材411の先端側の端部に配置され流体の流れに応じて第1流路形成部材411の先端側の当該流路を開閉する第1減衰バルブ412と、第1流路形成部材411の基端側の端部に設けられた第1減衰チェックバルブ413と、を備える。また、第1バルブユニット410は、第1流路形成部材411と、車軸ホルダ120の第3交差方向凹部129の側面129a(以下、「第3側面129a」と称する場合がある。)との間に介在して設けられたOリング414を備える。
第1流路形成部材411は、肉厚の略円筒状に形成された部材であって、外径が第3側面129aの内径と略等しく構成される。そして、第1流路形成部材411には、ベース部材440の後述する軸部442を通すために交差方向に形成された貫通孔411aと、貫通孔411aよりも半径方向の外側の部位に交差方向に形成された貫通孔からなる第1圧側流路411bと、交差方向に形成された貫通孔からなる第1伸側流路411cとが形成される。さらに、第1流路形成部材411には、基端側の端部にて径方向に延びて形成されると共に第1圧側流路411bに連通する油路411dと、先端側の端部にて径方向に延びて形成されると共に第1伸側流路411cに連通する油路411eとが形成される。第1圧側流路411b及び第1伸側流路411cは、それぞれ円周方向に等間隔に複数(例えば3つ)形成されており、第1油室61と中間油室63とを連通する連通路として機能する。
第1減衰バルブ412は、図6に示すように、略円盤状の金属板が複数重ねられて構成される。第1減衰バルブ412は、それぞれの金属板の略中央に貫通孔が形成され、その貫通孔にベース部材440の後述する軸部442が通されている。そして、例えば第1減衰バルブ412は、第1圧側流路411bを塞ぎ、かつ第1伸側流路411cを開放する。
第1減衰チェックバルブ413は、略円盤状の金属板が複数重ねられて構成される。第1減衰チェックバルブ413は、金属板の略中央に貫通孔が形成され、その貫通孔にベース部材440の後述する軸部442が通されている。そして、第1減衰チェックバルブ413は、第1伸側流路411cを塞ぎ、かつ第1圧側流路411bを開放する。
Oリング414は、第1流路形成部材411と車軸ホルダ120の第3側面129aとの間の隙間を封止する。そして、Oリング414は、第1流路形成部材411の外周と第3側面129aとの間を介した作動油の流通を阻止する。
(第2バルブユニット420の構成)
第2バルブユニット420は、図6に示すように、減衰力を発生させる流体の流路を形成する第2流路形成部材421と、第2流路形成部材421の基端側の端部に配置され流体の流れに応じて第2流路形成部材421の基端側の当該流路を開閉する第2減衰バルブ422と、第2流路形成部材421の先端側の端部に設けられた第2減衰チェックバルブ423と、第2流路形成部材421と第3側面129aとの間に介在して設けられたOリング424とを備える。
第2流路形成部材421は、肉厚の略円筒状に形成された部材であって、外径が第3側面129aの内径と略等しく構成される。そして、第2流路形成部材421には、ベース部材440の後述する軸部442を通すために交差方向に形成された貫通孔421aと、貫通孔421aよりも半径方向の外側の部位に交差方向に形成された貫通孔からなる第2圧側流路421bと、交差方向に形成された貫通孔からなる第2伸側流路421cとが形成される。さらに、第2流路形成部材421には、基端側の端部にて径方向に延びて形成されると共に第2圧側流路421bに連通する油路421dと、先端側の端部にて径方向に延びて形成されると共に第2伸側流路421cに連通する油路421eとが形成される。第2圧側流路421b及び第2伸側流路421cは、それぞれ円周方向に等間隔に複数(例えば3つ)形成されており、第2油室62と中間油室63とを連通する連通路として機能する。
第2減衰バルブ422は、略円盤状の金属板が複数重ねられて構成される。この第2減衰バルブ422は、それぞれの金属板の略中央に貫通孔が形成され、その貫通孔にベース部材440の後述する軸部442が通されている。そして、第2減衰バルブ422は、第2圧側流路421bを開放し、かつ第2伸側流路421cを塞ぐ。
第2減衰チェックバルブ423は、略円盤状の金属板によって構成される。第2減衰チェックバルブ423は、金属板の略中央に貫通孔が形成され、その貫通孔にベース部材440の後述する軸部442が通されている。そして、第2減衰チェックバルブ423は、第2圧側流路421bを塞ぎ、かつ第2伸側流路421cを開放する。
Oリング424は、第2流路形成部材421と車軸ホルダ120の第3側面129aとの間の隙間を封止する。そして、Oリング424は、第2流路形成部材421の外周と第3側面129aとの間を介した作動油の流通を阻止する。
(中間部材430の構成)
中間部材430は、図6に示すように、略円筒状部材であり、内径がベース部材440の後述する軸部442の外径以上に形成され、軸部442が通されている。そして、この中間部材430には、内部と外部とを連通するように径方向の貫通孔であるサイド孔431が、周方向に等間隔に複数(例えば6つ)形成されている。
(ベース部材440の構成)
ベース部材440は、図6に示すように、有底円筒状であり、後述する操作部500を収容する収容部441と、収容部441の基端側端部から基端側に突出した円筒状の軸部442と、を有している。
収容部441の底の中央部には、収容部441の内部と軸部442の内部とを連通するように交差方向の貫通孔441aが形成されている。また、収容部441の側部には、収容部441の内部と外部とを連通するように半径方向の貫通孔441bが形成されている。また、収容部441の外周面には、後述するキャップ470の保持部材472に形成された雌ねじ474aが締め付けられる雄ねじ441cが形成されている。そして、収容部441の内部に後述する操作部500を収容する。
軸部442の基端側の端部には、ナット445が締め付けられる雄ねじ443が形成されている。また、軸部442の内径は、段階的に変化しており、基端側の端部の内周である基端側内周部442aの内径が、先端側の端部の内周である先端側内周部442bの内径よりも小さい。また、基端側内周部442aと先端側内周部442bとの間には、内径が徐々に変化した傾斜部442cが設けられている。また、軸部442には、半径方向の貫通孔であるサイド孔442dが、周方向に等間隔に複数(例えば6つ)形成されている。
以上説明したように、第1バルブユニット410が第1流路形成部材411と車軸ホルダ120の第3側面129aとの間の隙間を封止するOリング414を有し、第2バルブユニット420が第2流路形成部材421と第3側面129aとの間の隙間を封止するOリング424を有することで、車軸ホルダ120に形成された、第1交差方向凹部127、第2交差方向凹部128および第3交差方向凹部129内の空間が3つの空間に区画される。すなわち、第1バルブユニット410のOリング414が封止する部位よりも基端側の空間である第1油室61と、第2バルブユニット420のOリング424が封止する部位よりも先端側の空間である第2油室62と、第1バルブユニット410のOリング414が封止する部位よりも先端側であって、かつ第2バルブユニット420のOリング424が封止する部位よりも基端側の空間である中間油室63と、に区画される。
そして、第1油室61は、車軸ホルダ120に形成された基端側連通孔132を介して下方油室51と連通し、第2油室62は、車軸ホルダ120に形成された先端側連通孔133、連通孔172cを介して環状油室53と連通する。中間油室63は、車軸ホルダ120に形成された中央部連通孔134を介して車軸ホルダ120の突出部130の内部と連通する。
また、ベース部材440に、第1バルブユニット410、第2バルブユニット420および中間部材430などが装着される際に、ベース部材440の軸部442に形成されたサイド孔442dと、中間部材430に形成されたサイド孔431との位相が合わせられる。それゆえ、これらサイド孔442dおよびサイド孔431を介して、ベース部材440の軸部442の内部と中間油室63とは連通している。
このように、減衰力発生部400は、インナチューブ110の外側において、下方油室51と環状油室53とに作動油を流通させる外部流通路を形成する。
(加圧部450の構成)
加圧部450は、図2に示すように、車軸ホルダ120の流通部123の突出部130に形成された雌ねじ131に締め付けられると共に、内部に空間を形成する薄肉円筒状の空間形成部材451と、空間形成部材451における上端部を覆うキャップ452と、空間形成部材451内に配置されて、空間形成部材451内の空間を区画するフリーピストン453と、を有している。また、加圧部450は、図2に示すように、空間形成部材451からキャップ452の脱落を抑制するストッパリング454を有している。
空間形成部材451は、薄肉円筒状の部材であり、車軸ホルダ120側の端部(下端部)には、車軸ホルダ120の突出部130に形成された雌ねじ131に締め付けられる雄ねじ451aが形成されている。また、空間形成部材451には、内周面から凹んだリング溝451bが形成されており、このリング溝451bにストッパリング454が嵌め込まれている。
キャップ452は、略円筒状の部材であり、軸方向の中央部に、外周面から凹んだリング溝452aが形成されており、このリング溝452aにOリング452bが嵌め込まれている。また、キャップ452の内部には、内側の孔を介して充填したガスが漏れないようにするための封止部材452cが嵌め込まれている。そして、キャップ452は、後述するようにストッパリング454により空間形成部材451内からの脱落が抑制されることで、空間形成部材451に気密に保持される。
フリーピストン453は、略円柱状の部材であり、外周部に外周面から凹んだOリング溝453aとピストンリング溝453bが形成されており、Oリング溝453aにOリング453cが嵌め込まれ、ピストンリング溝453bにピストンリング453dが嵌め込まれている。そして、フリーピストン453に嵌め込まれたOリング453cが、Oリング溝453aや空間形成部材451の内周面から圧縮されることによって、空間形成部材451内の空間を、Oリング453cよりも上方にあり、ガスが充填されてフリーピストン453を加圧する加圧室71と、Oリング453cよりも下方にあり、作動油が溜まる油溜室72とに区画する。
油溜室72は、車軸ホルダ120に形成された中央部連通孔134を介して中間油室63と連通している。それゆえ、加圧室71に充填されたガスによりフリーピストン453を介して油溜室72が加圧され、中間油室63、下方油室51および環状油室53内の作動油が加圧される。
ストッパリング454は、外径が空間形成部材451の内周面の径よりも大きく、内径が空間形成部材451の内周面の径およびキャップ452の外径よりも小さいリング状の部材である。キャップ452が空間形成部材451内に挿入された後に、ストッパリング454が空間形成部材451に形成されたリング溝451bに嵌め込まれることで、キャップ452が空間形成部材451内から脱落することを抑制する。
(減衰力調整部460の構成)
減衰力調整部460は、図6に示すように、ベース部材440の軸部442の内部を介して、第1油室61と中間油室63との間に流通する作動油の流通量を調整する第1調整部480と、ベース部材440の軸部442の内部を介して、第2油室62と中間油室63との間に流通する作動油の流通量を調整する第2調整部490と、第1調整部480および第2調整部490の調整を操作する操作部500と、を備えている。
第1調整部480は、円柱状の円柱状部481と、円柱状部481における基端側の端部に設けられた円錐状の円錐状部482と、を有している。円柱状部481の交差方向における先端側の途中の部位にはフランジ部481aが設けられている。
第2調整部490は、基本的には円筒状の部位であり、内径は第1調整部480の円柱状部481の外径よりも大きく形成されて、第1調整部480が挿入されており、基端側の端部は、基端側に行くに従って外径が小さくなるように尖っている。本実施の形態に係る第2調整部490は、後述する第2アジャストナット521と一体的に設けられている。しかし、第2調整部490と第2アジャストナット521とは別体でもよい。
操作部500は、図6に示すように、第1調整部480を交差方向に移動させる第1操作部510と、第2調整部490を交差方向に移動させる第2操作部520と、を備えている。これら第1操作部510および第2操作部520は、主にベース部材440の収容部441とキャップ470とで形成された空間内に収容される。
第1操作部510は、第1調整部480に対して交差方向の力を加える第1アジャストナット511と、第1アジャストナット511に形成された雌ねじ511aに嵌り合ってこの第1アジャストナット511を交差方向に移動させる第1アジャストボルト512と、を備えている。
第2操作部520は、第2調整部490に対して交差方向の力を加える第2アジャストナット521と、第2アジャストナット521に形成された雌ねじ521aに嵌り合ってこの第2アジャストナット521を交差方向に移動させる第2アジャストボルト522と、を備えている。
第1アジャストナット511は、外径がベース部材440の収容部441の内径よりも若干小さい円板状の部材であり、第1アジャストボルト512が嵌り合う雌ねじ511aと、第2アジャストボルト522の後述する第3円柱状部522cを通すための貫通孔511bと、が形成されている。また、第1アジャストナット511の中央には、第1調整部480の円柱状部481を通すための貫通孔が形成されている。そして、第1アジャストナット511における先端側の端面には、第1調整部480の円柱状部481に形成された溝に嵌め込まれて、第1調整部480の第1アジャストナット511に対する移動を抑制するスナップリング511cが装着されている。
第1アジャストボルト512は、外径が互いに異なる複数の円柱状の部位が交差方向に並んだ部材である。より、具体的には、第1アジャストボルト512は、上側の端部に設けられた第1円柱状部512aと、第1円柱状部512aよりも基端側に設けられて第1円柱状部512aの外径よりも大きな外径の第2円柱状部512bと、第2円柱状部512bよりも基端側に設けられて第2円柱状部512bの外径よりも小さな外径の第3円柱状部512cと、第3円柱状部512cよりも基端側に設けられて第3円柱状部512cの外径よりも小さな外径の第4円柱状部512dと、を有する。
第1円柱状部512aの外周面には、この外周面から内側に凹んだリング溝512eが全周に渡って形成されており、このリング溝512eにOリング512fが嵌め込まれる。また、第1円柱状部512aにおける先端側の端面には、この端面から基端側に凹んだ凹部512gが形成されている。
第2円柱状部512bの外径は、キャップ470の保持部材472の円柱状部473に形成された貫通孔の内径よりも大きい。
第3円柱状部512cの外周面には、第1アジャストナット511に形成された雌ねじ511aに嵌り合う雄ねじ512hが形成されている。
第2アジャストナット521は、外径がベース部材440の収容部441の内径よりも若干小さい円板状の部材であり、第2アジャストボルト522が嵌り合う雌ねじ521aと、第1アジャストボルト512の第4円柱状部512dを通すための貫通孔521bとが形成されている。また、第2アジャストナット521の中央部には、第1調整部480の円柱状部481を通すための貫通孔が形成されている。そして、第2アジャストナット521における基端側の端面には、第2調整部490が一体的に設けられている。
第2アジャストボルト522は、外径が互いに異なる複数の円柱状の部位が交差方向に並んだ部材である。より、具体的には、第2アジャストボルト522は、先端側の端部に設けられた第1円柱状部522aと、第1円柱状部522aよりも基端側に設けられて第1円柱状部522aの外径よりも大きな外径の第2円柱状部522bと、第2円柱状部522bよりも基端側に設けられて第2円柱状部522bの外径よりも小さな外径の第3円柱状部522cと、第3円柱状部522cよりも基端側に設けられて第3円柱状部522cの外径よりも小さな外径の第4円柱状部522dと、を有する。
第1円柱状部522aの外周面には、この外周面から内側に凹んだリング溝522eが全周に渡って形成されており、このリング溝522eにOリング522fが嵌め込まれる。また、第1円柱状部522aにおける先端側の端面には、この端面から基端側に凹んだ凹部522gが形成されている。
第2円柱状部522bの外径は、キャップ470の保持部材472の円柱状部473に形成された貫通孔の内径よりも大きい。
第3円柱状部522cの外径は、第1アジャストナット511に形成された貫通孔511bの内径よりも小さい。
第4円柱状部522dの外周面には、第2アジャストナット521に形成された雌ねじ521aに嵌り合う雄ねじ522hが形成されている。
(キャップ470の構成)
キャップ470は、図6に示すように、ベースとなるキャップベース471と、ベース部材440を保持する保持部材472と、を有している。
キャップベース471は、円筒状の部材であり、先端側の端部に、外径が車軸ホルダ120の第1交差方向凹部127の開口よりも大きくなるように形成されたフランジ部471aを有している。つまり、フランジ部471aは、車軸ホルダ120の先端面123aと接触する。また、キャップベース471は、フランジ部471aよりも基端側の部位に外周面から凹んだリング溝471bが形成されており、このリング溝471bにOリング471cが嵌め込まれている。また、キャップベース471は、リング溝471bよりも基端側の部位の外周面に、車軸ホルダ120に形成された雌ねじ123bに締め付けられる雄ねじ471dが形成されている。また、キャップベース471は、基端側の端部に内周面から内側に突出した突出部471eが設けられている。
保持部材472は、円柱状の円柱状部473と、円柱状部473における基端側の端部から基端側に突出した円筒状の基端側円筒状部474と、円柱状部473における先端側の端部から先端側に突出した円筒状の先端側円筒状部475と、を有している。
円柱状部473には、第1アジャストボルト512の第1円柱状部512aが通される交差方向の貫通孔と、第2アジャストボルト522の第1円柱状部522aが通される交差方向の貫通孔とが形成されている。また、円柱状部473の外周部には、外周面から凹んだリング溝473aが形成されており、このリング溝473aにOリング473bが嵌め込まれている。
基端側円筒状部474の基端側の端部には、ベース部材440の収容部441に形成された雄ねじ441cに締め付けられる雌ねじ474aが形成されている。
そして、保持部材472は、基端側円筒状部474に形成された雌ねじ474aにベース部材440に形成された雄ねじ441cが締め付けられることでベース部材440を保持する。また、保持部材472は、基端側円筒状部474における基端側の端部とベース部材440との間にキャップベース471の突出部471eを挟み込むことで、キャップベース471をも保持する。
以上のように構成された操作部500は、主にベース部材440の収容部441とキャップ470とで形成された空間内に収容される。その際、第1アジャストボルト512の第1円柱状部512aおよび第2アジャストボルト522の第1円柱状部522aが、それぞれキャップ470の保持部材472の円柱状部473に形成された貫通孔に挿入される。
そして、第1アジャストボルト512の回転操作により、この第1アジャストボルト512がねじ結合される第1アジャストナット511は、この第1アジャストナット511の貫通孔511bと第2アジャストボルト522の第3円柱状部522cとが嵌合されているため回転が防止されて、交差方向に移動する。それに従って、第1調整部480が交差方向に移動する。
他方、第2アジャストボルト522の回転操作により、この第2アジャストボルト522がねじ結合している第2アジャストナット521は、この第2アジャストナット521の貫通孔521bと第1アジャストボルト512の第4円柱状部512dとが嵌合されているため回転が防止されて、交差方向に移動する。それに従って、第2調整部490が交差方向に移動する。
以上のように構成された、減衰力調整部460においては、第1油室61からベース部材440の軸部442の内部を介して中間油室63へと向かう作動油の流量は、軸部442の内部の傾斜部442cに対する、第1調整部480の円錐状部482の位置を調整することで流路面積を変化させて調整する。
他方、第2油室62からベース部材440の軸部442の内部を介して中間油室63へと向かう作動油の流量は、軸部442の内部の先端側内周部442bに対する、第2調整部490の位置を調整することで流路面積を変化させて調整する。
<減衰力発生部400の動作>
図7(a)および図7(b)、図8(a)および図8(b)は、減衰力発生部400の動作を説明するための図である。図7(a)および図7(b)は、ピストンロッド230の下端部に保持されたピストン220が下方向に移動する圧側行程の場合の減衰力発生部400における作動油の流れを示し、図8(a)および図8(b)は、ピストン220が上方向に移動する伸側行程の場合の減衰力発生部400における作動油の流れを示す図である。
(圧側行程)
圧側行程においては、アウタチューブ210は、インナチューブ110に対し相対的に下方向に移動する。そして、アウタチューブ210が下方向に移動すると、キャップ240に取り付けられるスプリングカラー310もそれに伴い下方向に移動するため、コイルスプリング300が圧縮される。
このときキャップ240に取り付けられるピストンロッド230もアウタチューブ210とともに下方向に移動することで、ピストン220は、下方向に移動する。このときリバウンドスプリング235は、引き延ばされ、ピストン220が移動する際の衝撃を吸収する。またピストン220の移動によって下方油室51の作動油の圧力が上昇する。そして、下方油室51の作動油は、図7(a)に矢印C1で示すように、基端側連通孔132を介して第1油室61へ流れる。
そして、第1油室61に流れた作動油は、図7(b)に矢印C2で示すように、油路411dから第1流路形成部材411の第1圧側流路411bに流れる。更に、第1圧側流路411bに流れた作動油は、矢印C3で示すように、第1減衰バルブ412を先端側に撓ませて開きながら中間油室63へと流れる。この第1減衰バルブ412による作動油の流れを遮る抵抗により圧側減衰力が発生する。
一方、第1油室61に流れた作動油は、図7(b)に矢印C4で示すように、ベース部材440の軸部442の内部、サイド孔442dおよびサイド孔431を介して、中間油室63へと流れる。
第1圧側流路411bを介して中間油室63に流れた作動油と、ベース部材440の軸部442の内部を介して中間油室63に流れた作動油とは合流し、中間油室63において、図7(b)に矢印C5で示す第2圧側流路421bへ向かう流れと、図7(b)に矢印C6で示す中央部連通孔134を介して油溜室72へ向かう流れとに分かれる。
そして、第2圧側流路421bに流れた作動油は、矢印C7で示すように、第2減衰チェックバルブ423を先端側に撓ませて開きながら第2油室62へと流れる。
そして、第2油室62に流れた作動油は、図7(a)に矢印C8で示すように、先端側連通孔133を介して環状油室53へと流れる。
そして、環状油室53に流れた作動油は、図7(a)に矢印C9で示すように、形成部材140に形成された連通孔163を介して、上方油室52へと流れる。
(伸側行程)
伸側行程においては、圧縮されたコイルスプリング300が元の長さに戻ろうとすることで、アウタチューブ210は、インナチューブ110に対し相対的に上方向に移動する。
このときキャップ240に取り付けられるピストンロッド230もアウタチューブ210とともに上方向に移動することで、ピストン220は、上方向に移動する。またピストン220が上方向に移動すると、ピストン220の移動によって上方油室52の作動油の圧力が上昇する。そして、上方油室52の作動油は、図8(a)に矢印E1で示すように、形成部材140に形成された連通孔163を介して、環状油室53へ流れる。
そして、環状油室53に流れた作動油は、図8(a)に矢印E2で示すように、先端側連通孔133を介して第2油室62へと流れる。
そして、第2油室62に流れた作動油は、図8(b)に矢印E3で示すように、油路421eから第2流路形成部材421の第2伸側流路421cに流れる。更に、第2伸側流路421cに流れた作動油は、図8(b)に矢印E4で示すように、第2減衰バルブ422を基端側に撓ませて開きながら中間油室63へと流れる。この第2減衰バルブ422による作動油の流れを遮る抵抗により伸側減衰力が発生する。
一方、第2油室62に流れた作動油は、図8(b)に矢印E5で示すように、ベース部材440の収容部441に形成された貫通孔441b、軸部442の内部、サイド孔442dおよびサイド孔431を介して、中間油室63へと流れる。
第2伸側流路421cを介して中間油室63に流れた作動油と、ベース部材440の軸部442の内部を介して中間油室63に流れた作動油と、図8(b)に矢印E6で示す中央部連通孔134を介して油溜室72から中間油室63に流れた作動油は合流し、中間油室63において、図8(b)に矢印E7で示すように第1伸側流路411cへ向かう。
そして、第1伸側流路411cに流れた作動油は、図8(b)に矢印E8で示すように、第1減衰チェックバルブ413を基端側に撓ませて開きながら第1油室61へと流れる。
そして、第1油室61に流れた作動油は、図8(a)に矢印E9で示すように、基端側連通孔132を介して、下方油室51へと流れる。
また、圧側行程において、図7(a)に示すように、ピストン220が下方へ移動することで、下方油室51の容積が縮小し、上方油室52の容積が拡大する。他方、図8(a)に示すように、ピストン220が上方へ移動することで、下方油室51の容積が拡大し、上方油室52の容積が縮小する。これらのとき、ピストンロッド230の進退に伴う変位体積分(ピストンロッド230の断面積×変位量)の作動油が、中央部連通孔134を介して油溜室72へと出入りする。加えて、油溜室72にて、作動時に温度による体積変化した作動油の体積が補償される。
以上説明したように、減衰力発生部400は、ピストン220の移動に伴い、下方油室51と外側油室53との間で作動油を流通させ、作動油が流通するときに生じる抵抗によりインナチューブ110およびアウタチューブ210が相対的に移動するときに減衰力を発生する。
以上のように構成された本実施の形態に係るフロントフォーク21においては、インナチューブ110の箇所において、インナチューブ110、外側シリンダ150および内側シリンダ160の三重管構成としている。そしてインナチューブ110、外側シリンダ150および内側シリンダ160に形成部材140とボトムホルダ170を加えることで、インナチューブ110の内部の空間を、3つの空間に区画している。
具体的には、外側から内側にかけ、
(I)インナチューブ110と外側シリンダ150との間のエア室42
(II)外側シリンダ150と内側シリンダ160との間の環状油室53
(III)内側シリンダ160内部の下方油室51および上方油室52
の3つの空間が該当する。
そして(I)のエア室42の下端においてコイルスプリング300を配し、(II)および(III)を作動油室41として使用する。
この構成によれば、コイルスプリング300がフロントフォーク21の下端近くに配置しているため、コイルスプリング300がフロントフォーク21の上端近くに配置する場合に比較して、エア室42内で、潤滑油として流通するオイルの油面を下げることが可能となる。
また本実施の形態では、外側シリンダ150および内側シリンダ160の長さを長くし、形成部材140をより上方へ配置するようにしている。このため油面高よりも形成部材140をより上部に配置することが可能となる。
これにより、エア室42から形成部材140の箇所を通り、作動油室41にオイルが侵入することを抑制することができる。そのため形成部材140のシール部分を、より簡素な構成とすることができ、フロントフォーク21の製造費用がより低廉となる。
また作動油室41にオイルが侵入することで、フロントフォーク21の動作中に、油溜室72に作動油が吸収しきれず、パンクする現象が生じることを抑制できる。またフロントフォーク21の耐久性についても向上が図れる。
さらに潤滑油として流通するオイルの油面を下げた場合、エア室42の容積が拡大する。そのためエア室42の容積が変化することにより生じるエアバネの影響がより小さくなる。その結果、フロントフォーク21の反力特性がより良好となる。
さらにインナチューブ110に形成部材140が取り付けられておらず、そのためインナチューブ110の内面にホーニング加工をする必要はない。また上記構成によれば、組み付け精度をそれほど要しないため、生産性により優れ、さらに低廉に製造可能なフロントフォーク21が実現できる、
1…自動二輪車、2…前輪、10…車両本体、21…フロントフォーク、41…作動油室、42…エア室、51…下方油室、52…上方油室、53…環状油室、61…第1油室、62…第2油室、63…中間油室、71…加圧室、72…油溜室、100…車軸側ユニット、110…インナチューブ、120…車軸ホルダ、132…基端側連通孔、133…先端側連通孔、134…中央部連通孔、140…形成部材、150…外側シリンダ、160…内側シリンダ、200…本体側ユニット、210…アウタチューブ、220…ピストン、230…ピストンロッド、240…キャップ、400…減衰力発生部、410…第1バルブユニット、420…第2バルブユニット、430…中間部材、440…ベース部材、450…加圧部、460…減衰力調整部、470…キャップ

Claims (4)

  1. 車体と車輪との間を接続する懸架装置であって、
    筒状のインナチューブと、
    前記インナチューブの半径方向外側に配置された筒状の部材であって、前記インナチューブの軸方向に前記インナチューブと相対的に移動するアウタチューブと、
    前記インナチューブの車軸側の開口部を覆う車軸ホルダと、
    前記インナチューブの半径方向内側に配置されるように前記車軸ホルダ側に装着された筒状の外側シリンダと、
    前記外側シリンダの半径方向内側に配置されるように前記車軸ホルダ側に装着され、前記外側シリンダとの間の空間に外側油室を形成する筒状の内側シリンダと、
    前記外側シリンダの上端部に取り付けられ、前記外側シリンダの内部空間に作動油が充填された作動油室を形成する形成部材と、
    前記インナチューブと前記外側シリンダとの間の空間において前記車軸ホルダ側であって前記形成部材より下方に配され、前記インナチューブと前記アウタチューブとが相対的に移動するときの衝撃を吸収し、潤滑油により摺動部が潤滑される弾性部材と、
    前記外側シリンダおよび前記内側シリンダを前記車軸ホルダ側において装着し、上端面により前記弾性部材の下方への移動を抑制するボトムホルダと、
    一部が前記形成部材を貫通して前記作動油室に進入し、前記アウタチューブと共に前記インナチューブに対して相対的に移動する貫通部材と、
    前記貫通部材の前記車軸側の端部に取り付けられ、前記内側シリンダ内の油室を、上方に位置する上方油室と下方に位置する下方油室とに区画する区画部材と、
    前記区画部材の移動に伴い、前記下方油室と前記外側油室との間で作動油を流通させることにより減衰力を発生する減衰力発生部と、
    を備える懸架装置。
  2. 前記外側油室と前記上方油室とを連通する連通機構をさらに備え、
    前記区画部材の移動に伴い、前記外側油室と前記上方油室との間でさらに作動油を流通させる請求項1に記載の懸架装置。
  3. 前記ボトムホルダは、前記減衰力発生部と前記外側油室とを接続する連通孔を有す請求項1に記載の懸架装置。
  4. 前記軸方向の他方の端部が前記アウタチューブ側に装着され、前記インナチューブと前記アウタチューブとの相対的な移動を前記弾性部材に伝える伝播部材をさらに備える請求項1に記載の懸架装置。
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