JP6293099B2 - ジンセノサイドf2の肝疾患予防又は治療用途 - Google Patents

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Description

本発明は、ジンセノサイドF2の肝疾患予防、改善又は治療用薬学組成物、機能性食品、及び飼料組成物に関する。
アルコール性肝疾患は、臨床症状によってアルコール性脂肪肝、アルコール性肝炎、アルコール性肝硬変に大きく分けられ、個人の遺伝的な特徴、性別によって差があるが、1日80g以上のアルコールを摂取すると、肝疾患を発症する可能性が高くなることが知られている。
特に、アルコール性脂肪肝とは、アルコール代謝の結果として脂肪酸が過剰生成されて脂肪が肝臓に蓄積されることにより発症するものであり、肝臓に蓄積された脂質の占める重量比重が5%以上の場合脂肪肝と定義される。蓄積される脂質の種類はほとんどが中性脂肪(triglyceride)である。
アルコール性脂肪肝の原因は多様であることが知られている。第一に、アルコールが代謝される過程で発生する過剰量の水素(NADH)が原因となる肝臓内での脂肪酸酸化の減少、脂肪酸濃度の増加などにより中性脂肪が蓄積されて発症し得る。また、アルコール代謝中に生成される有害な中間生成物質であるアセトアルデヒドが細胞内のタンパク質と結合してタンパク質の肝臓外への排出通路を遮断し、さらに脂質過酸化を引き起こして細胞膜を損傷させ、リポタンパク質の肝臓外への排出を遮断することにより肝臓内の中性脂肪が蓄積される。アルコール摂取による肝臓内の脂肪蓄積は、肝疾患(肝炎,肝硬化,肝臓癌)への移行における非常に重要な初期症状として認められている。
アルコール性脂肪肝を抑制できる物質としては、グルタチオン(glutathione)、2−メルカプトプロピオニルグリシン(2-mercaptopropionylglycine)、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール(3-amino-1,2,4-triazole)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(N,N'-diphenyl-p-phenylenediamine)などの抗酸化活性のある物質、S−アデノシル−L−メチオニン(S-adenosyl-L-Methionine)、ベタイン(betaine)などのリン脂質及びグルタチオン合成促進物質、L−グリシン(L-glycine)、L−システイン(L-cysteine)などのアルコール代謝促進物質などが知られている(特許文献1)。しかし、副作用がなく効果に優れたアルコール性肝疾患治療剤が依然として求められている。
一方、ジンセノサイドF2は、乳癌幹細胞(CSCs)においてオートファジー(autophagy)と共にアポトーシスを誘導して乳癌における抗癌効果を示し(非特許文献1)、SDラットのゼノグラフトモデルにおいてジンセノサイドF2がグリオブラストーマに対して抗癌効果を示すことが報告されている(非特許文献2)。また、ジンセノサイドF2をシワ改善、皮膚美白又はニキビ改善用化粧料組成物として使用できることが知られている(特許文献2)。しかし、ジンセノサイドF2の肝疾患治療効果については明らかにされていない。
こうした背景の下、本発明者らは、肝疾患を治療する方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、高麗人参から抽出できるジンセノサイドF2がアルコール媒介性肝損傷から保護するだけでなく、肝臓内における中性脂肪の形成、蓄積及び炎症を抑制し、様々なアルコール性又は非アルコール性肝疾患の予防又は治療用途に使用できることを確認し、本発明を完成するに至った。
韓国公開特許第2012−0138392号公報 韓国公開特許第2014−0013795号公報 韓国公開特許第2013−0134930号公報
Mai TT et al. 2012; 28;321(2): 144-53 Shin JY et al. 2012; 36(1):86-92 McClain CJ他, Semin Liver Dis 1999;19:205-219 Neuman MG他, Exp Mol Pathol 95: 376-384 Reuben A. 2008. Curr Opin Gastroenterol 24: 328-338 Kim DK et al., Gut. 2013 Jul;62(7):1044-54
本発明は、ジンセノサイドF2を含む肝疾患予防又は治療用薬学組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、ジンセノサイドF2を含むアルコール性肝疾患予防又は改善用機能性食品を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、ジンセノサイドF2を含む肝疾患予防又は改善用飼料組成物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記薬学組成物を個体に投与するステップを含む肝疾患の治療方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、ジンセノサイドF2を含む肝疾患予防又は治療用薬学組成物を提供する。
ジンセノサイドF2とは、下記化学式1で表される四環系PPD(protopanaxadiol)サポニンであり、メジャーサポニンに比べて相対的に吸収及び薬効に優れたマイナーサポニンの一種である。
本発明におけるジンセノサイドF2は、商業的に販売されているものを購入するか、自然栽培もしくは採取した高麗人参から分離するか、又は分離したジンセノサイドから変換したものを用いることができる。あるいは、合成方法で合成されたジンセノサイドF2を用いることができるが、本発明の肝疾患予防又は治療効果を示すジンセノサイドF2であれば制限なく用いることができる。
前記肝疾患の一例として、肝炎、肝硬変、脂肪肝、肝不全及び肝臓癌からなる群から選択されるものであってもよいが、これらに限定されるものではない。
肝炎とは、肝細胞及び肝組織の炎症を意味し、慢性肝炎により長期間にわたって肝細胞の破壊と再生の過程が繰り返されると、肝臓の線維組織と再生結節が増加して肝硬変が進むことがある。肝硬変が一定レベル以上に進むと、肝性脳症(Hepatic encephalopathy)、食道静脈瘤(Esophageal varix)などの合併症を引き起こすことがある。
脂肪肝(fatty liver)とは、正常な肝臓において脂肪が占める割合(5%)より多量の脂肪が肝臓に蓄積されたことを意味する。前記脂肪肝は、アルコール性脂肪肝であってもよく、肥満、糖尿病、脂質異常症、薬物などによる非アルコール性脂肪肝であってもよい。
肝不全とは、肝臓の合成及び解毒機能が低下した状態であり、肝炎と肝硬変が混在して現れる。
前記肝疾患は、AST、ALT、ALP、GGT又はビリルビン(Bilirubin)により診断される疾患であってもよい。
本発明者らは、ジンセノサイドF2が脂肪生成を刺激するタンパク質であるLXR(liver X receptor)のアゴニスト(agonist)TO901317によって増加した脂肪合成遺伝子REBP1cとFASの発現を肝細胞株において抑制することを確認した(実施例2,図5e,図5f,図5g)。よって、ジンセノサイドF2が肝細胞、肝星細胞において脂肪合成を抑制する効果に優れ、具体的には、ジンセノサイドF2がアルコール媒介性エンドカンナビノイドの産生を抑制し、隣接する肝細胞内のCB1Rシグナル伝達を低下させることにより、肝臓における脂肪形成を抑制することを確認した。よって、本発明のジンセノサイドF2を含む薬学組成物は、肝脂肪形成による非アルコール性及びアルコール性肝疾患を効果的に予防、治療することができる。
前記肝疾患の他の例としては、アルコール性肝疾患であってもよい。前記アルコール性肝疾患とは、過剰な飲酒により発症する肝疾患を意味する。
アルコール性肝炎においては、過剰なアルコール摂取により酸化性ストレス及び各種炎症媒介物質(TNF,proinflammatory cytokine,IL−1β,IL−6,IL−8)が増加し、それに伴う反応性代謝産物と酸素種(oxygen species)が生成されて肝細胞の防御機序に影響を与える。それにより、正常な肝再生機序が損傷して肝毒性が生じることが報告されている(非特許文献3)。
アルコール性脂肪肝(NAFLD)とは、過剰飲酒により中性脂肪が肝組織に蓄積される疾患であり、アルコールは糖代謝と脂肪代謝に影響を及ぼし、肝細胞のNADH/NAD+比と脂肪合成に必要な前駆体の増加を誘導することにより、中性脂肪の合成を増加させると共に分解を減少させ(非特許文献4)、過剰生成されたアセトアルデヒドは肝細胞の主要タンパク質と脂質の機能を低下させ、タンパク質合成の減少と中性脂質の蓄積を誘導することにより、肝細胞損傷を起こすことが知られている(非特許文献5)。継続してアルコールにさらされると、脂肪肝は肝炎、肝硬変症、肝臓癌に進行することがある。
本発明者らは、ジンセノサイドF2がアルコールにより増加した血清中のALT、AST値を減少させることを血清分析により確認し(実施例1,図2)、エタノール投与により発症した炎症及び細胞損傷を減少させることを肝組織染色により確認した(図3a,図3b)。
また、ジンセノサイドF2が、アルコール媒介性肝炎においてマクロファージや好中球などの炎症細胞の活性を抑制する制御性T細胞(Treg)の分布を増加させて、肝炎から保護することを確認し(図6a及び図6b)、アルコールにより増加した炎症性サイトカインであるTNF−α、IL−6、IL−17の発現を抑制し、抗炎症性サイトカインであるIL−10の発現は増加させることを確認した(図6d及び図6e)。さらに、ナイーブT細胞においてIL−17を発現する炎症誘発細胞であるTh17細胞への分化を抑制することを確認した(実施例4,図7a〜図7c)。
よって、ジンセノサイドF2は、アルコールにより誘発された肝炎症及びそれによる肝損傷を緩和させることができる。
さらに、本発明者らは、ジンセノサイドF2が、アルコールにより増加した血清中の中性脂質(TG)、総コレステロール含有量を減少させることを血清分析により確認し(実施例1,図2)、エタノール投与により増加した肝組織における中性脂質の蓄積を減少させることを肝組織染色により確認した(図3a,図3c)。
また、肝細胞及び肝星細砲において脂肪を蓄積する経路を調節する転写因子であるSREBP1cとFAS、肝細胞内での脂肪合成に重要であることが知られているCB1R、脂肪の合成を誘導するエンドカンナビノイド合成酵素DAGL−α、βの発現増加を抑制し、脂肪酸加水分解酵素FAAH、脂肪の酸化を誘発するpAMPKの発現減少を阻害することにより(図4a〜図4c,図5b〜5d)、ジンセノサイドF2が肝臓における脂肪形成及び蓄積を予防又は抑制し、肝疾患を効果的に予防又は治療できることを確認した。
よって、一例として、前記ジンセノサイドF2は、肝臓における脂肪の蓄積を抑制するものであってもよく、制御性T細胞(Treg)の分布を増加させて肝臓の炎症を抑制するものであってもよい。他の例として、前記ジンセノサイドF2は、抗炎症性サイトカインIL−10の発現を増加させるものであってもよい。また、前記ジンセノサイドF2は、ナイーブT細胞(Naive T cell)のTh17細胞への分化を抑制するものであってもよい。さらに、前記ジンセノサイドF2は、LXR(liver X receptor)の活性を抑制するものであってもよい。
本発明における「予防」とは、本発明によるジンセノサイドF2を個体に投与することにより、肝疾患の発症を抑制又は遅延させるあらゆる行為を意味する。
本発明における「治療」とは、本発明の前記組成物を肝疾患発症の疑いのある個体に投与することにより、肝疾患の症状を好転させたり、好適に変更させるあらゆる行為を意味する。
本発明の薬学組成物は、単一製剤として用いてもよく、公認された肝疾患治療効果を有することが知られている薬物をさらに含む複合製剤として製造して用いてもよく、薬学的に許容される担体又は賦形剤を用いて製剤化することにより単位用量形態に製造されてもよく、多用量容器内に収納して製造されてもよい。
本発明における「薬学的に許容される担体」とは、生物体を刺激することなく、注入される化合物の生物学的活性及び特性を阻害しない担体又は希釈剤を意味する。本発明に使用される前記担体の種類は特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常用いられて薬学的に許容される担体であれば、いかなるものでも用いることができる。前記担体の例としては、食塩水、滅菌水、リンゲル液、緩衝食塩水、アルブミン注射液、グルコース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセリン、エタノールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、必要に応じて、抗酸化剤、緩衝液及び/又は静菌剤などの他の通常の添加剤を添加して用いてもよく、希釈剤、分散剤、界面活性剤、結合剤、潤滑剤などをさらに添加して水溶液、懸濁液、乳濁液などの注射用剤形、丸薬、カプセル、顆粒、錠剤などに製剤化して用いてもよい。
また、本発明の薬学的組成物は、薬学的に有効な量のジンセノサイドF2を含むことができる。本発明における「薬学的に有効な量」とは、医学的治療に適用できる合理的な利益/リスク比で疾患を治療するのに十分な量を意味し、一般に0.001〜1000mg/kg、好ましくは0.05〜200mg/kg、より好ましくは0.1〜100mg/kgの量を1日1回又は数回に分けて投与する。しかし、発明の目的上、特定の患者に対する具体的な治療的有効量は、達成しようとする反応の種類と程度、場合によっては他の製剤が用いられるか否かをはじめとする具体的な組成物、患者の年齢、体重、一般健康状態、性別及び食餌、投与時間、投与経路、組成物の分泌率、治療期間、具体的な組成物と併用又は同時投与される薬物をはじめとする様々な因子と医薬分野で周知の類似因子に応じて異なる量を適用することが好ましい。
本発明の薬学的組成物は、単独の治療剤として投与することもでき、他の治療剤と併用して投与することもでき、従来の治療剤と順次又は同時に投与することができる。また、単一又は多重投与することができる。上記要素を全て考慮して副作用なく最小限の量で最大限の効果が得られる量を投与することが重要であり、これは当業者により容易に決定される。
本発明における「投与」とは、任意の適切な方法で患者に本発明の薬学的組成物を導入することを意味し、本発明の組成物の投与経路は、標的組織に送達できるものであれば、経口又は非経口の様々な経路で投与することができる。
本発明による薬学組成物の投与方法は特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常用いる方法を採用することができる。前記投与方法の例として、組成物を経口投与又は非経口投与方法で投与することができるが、これらに限定されるものではない。本発明による薬学組成物は、目的とする投与方法に応じて様々な剤形に製造することができる。
本発明の組成物の投与頻度は、特にこれらに限定されるものではないが、1日1回投与してもよく、用量を数回に分けて投与してもよい。
本発明の他の態様は、前記組成物を肝疾患の疑いのある個体に投与するステップを含む、肝疾患予防又は治療方法を提供する。例えば、前記組成物をヒトを除く肝疾患の疑いのある個体に投与するステップを含む、肝疾患予防又は治療方法を提供する。
ジンセノサイドF2及び肝疾患は前述した通りである。
本発明における「個体」とは、肝疾患が発症しているか、或いは発症する可能性のあるヒトを含むあらゆる動物を意味する。前記動物は、ヒトだけでなく、それに類似する症状の治療を必要とするウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ラクダ、カモシカ、イヌ、ネコなどの哺乳動物であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本発明の前記予防又は治療方法は、具体的には、肝疾患が発症しているか、或いは発症する可能性のある個体に前記組成物を薬学的に有効な量で投与するステップを含んでもよい。
本発明における「投与」とは、任意の適切な方法で患者に本発明の薬学的組成物を導入することを意味し、本発明の組成物の投与経路は、標的組織に送達できるものであれば、経口又は非経口の様々な経路を介して投与することができる。
本発明のさらに他の態様は、ジンセノサイドF2を含む肝疾患予防又は改善用機能性食品を提供する。
ジンセノサイドF2及び肝疾患は前述した通りである。
前記ジンセノサイドF2は、高麗人参、白参、山参などから抽出可能な天然物質であり、長期間の使用により安全性が立証されているので、常食できて肝疾患の予防又は改善を図ることのできる食品の形態に製造して摂取することができる。
機能性食品(functional food)とは、特定保健用食品(food for special health use, FoSHU)と同義であり、栄養供給以外に生体調節機能を効率的に示すように加工された医学、医療的効果の高い食品を意味し、前記食品は肝疾患の予防又は改善に有用な効果を得るために、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、液状、丸剤などの様々な形態に製造することができる。
本発明の食品組成物は、食品学的に許容される担体をさらに含むものであってもよい。
本発明のジンセノサイドF2を含む組成物を添加できる食品の種類には特に制限がなく、例えば各種飲料、ガム、茶、ビタミン複合剤、健康補助食品類などが挙げられる。前記食品組成物には肝疾患予防又は改善効果の妨げとならない他の成分を追加することができ、その種類は特に限定されるものではない。例えば、通常の食品と同様に様々な生薬抽出物、食品学的に許容される食品補助添加剤又は天然炭水化物などを追加成分として含有してもよい。
前記食品補助添加剤は、各剤形の機能性食品を製造する際に添加されるものであり、当業者が適宜選択して用いることができる。例えば、様々な栄養剤、ビタミン、ミネラル(電解質)、合成風味剤や天然風味剤などの風味剤、着色剤及び充填剤、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護コロイド、増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に用いられる炭酸化剤などが含まれるが、前記例にその種類が限定されるものではない。
ここで、前記食品に含まれる抽出物の含有量は、特にこれらに限定されるものではないが、食品組成物の総重量に対して0.01〜100重量%、より好ましくは1〜80重量%の量で含まれる。
食品が飲料の場合は、100mlに対して1〜30g、好ましくは3〜20gの割合で含まれる。また、前記組成物は、食品組成物に常用されて香り、味、味覚などを向上させることのできる追加成分を含んでもよい。例えば、ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(niacin)、ビオチン(biotin)、葉酸(folate)、パントテン酸(panthotenic acid)などを含んでもよい。また、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)などのミネラルを含んでもよい。また、リシン、トリプトファン、システイン、バリンなどのアミノ酸を含んでもよい。また、防腐剤(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、殺菌剤(サラシ粉と高度サラシ粉、次亜塩素酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)など)、着色剤(タール色素など)、発色剤(亜硝酸ナトリウム、亜酢酸ナトリウムなど)、漂白剤(亜硫酸ナトリウム)、調味料(グルタミン酸ナトリウム(MSG)など)、甘味料(ズルチン、チクロ、サッカリン、ナトリウムなど)、香料(バニリン、ラクトン類など)、膨張剤(ミョウバン、D−酒石酸水素カリウムなど)、強化剤、乳化剤、増粘剤(糊料)、被膜剤、ガムベース、泡抑制剤、溶剤、改良剤などの食品添加物(food additives)を添加することができる。前記添加物は、食品の種類によって選別されて適切な量で用いられる。
本発明の機能性食品は、当業界で通常用いられる方法で製造することができ、前記製造の際に当業界で通常添加する原料及び成分を添加して製造することができる。また、一般の薬品とは異なり、食品を原料とするので、薬品の長期服用時に発生し得る副作用などがないという利点があり、携帯性に優れる。
本発明のさらに他の態様は、ジンセノサイドF2を含む肝疾患予防又は改善用飼料組成物を提供する。
ジンセノサイドF2及び肝疾患は前述した通りである。
前記飼料組成物は、飼料添加剤を含んでもよい。本発明の飼料添加剤は、飼料管理法上の補助詞料に該当する。
本発明における「飼料」とは、動物が食べて摂取し、消化させるための、又はそれに適した任意の天然又は人工の規定食、一食など、又は前記一食の成分を意味する。
前記飼料の種類は特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常用いられる飼料を用いることができる。前記飼料の例としては、穀物類、堅果類、食品加工副産物類、藻類、繊維質類、製薬副産物類、油脂類、デンプン類、ウリ科の植物類(ミール類)、穀物副産物類などの植物性飼料と、タンパク質類、無機物類、油脂類、ミネラル類、単細胞タンパク質類、動物性プランクトン類、飲食物などの動物性飼料とが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明によるジンセノサイドF2を含む薬学組成物は、肝臓における脂肪形成及び蓄積を抑制し、炎症細胞の活性を抑制する制御性T細胞の分布を増加させ、制御性T細胞において抗炎症性サイトカインであるIL−10の発現を増加させ、ナイーブT細胞において炎症誘発細胞であるTh17細胞への分化を抑制し、効果的に肝疾患を予防又は治療することができる。
ジンセノサイドF2が肝疾患予防又は治療効果を発揮する機序を示す図である。統計値は平均±SEMで表し、対応する対照群と比較した有意性を*P<0.05、**P<0.01で示す(以下同様)。 ジンセノサイドF2処理による血清分析(ALT,AST,TG,総コレステロール含有量)結果を示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝組織の組織学的変化を示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝組織の組織学的変化を示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝組織の組織学的変化を示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞及び肝星細胞の脂肪合成指標(SREBP1c、FAS、CB1R、DAGL−α、β、FAAH、pAMPKなど)の変化を示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞及び肝星細胞の脂肪合成指標(SREBP1c、FAS、CB1R、DAGL−α、β、FAAH、pAMPKなど)の変化を示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞及び肝星細胞の脂肪合成指標(SREBP1c、FAS、CB1R、DAGL−α、β、FAAH、pAMPKなど)の変化を示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞、肝星細砲における脂肪合成抑制効果及びその脂肪合成抑制機序を確認して示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞、肝星細砲における脂肪合成抑制効果及びその脂肪合成抑制機序を確認して示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞、肝星細砲における脂肪合成抑制効果及びその脂肪合成抑制機序を確認して示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞、肝星細砲における脂肪合成抑制効果及びその脂肪合成抑制機序を確認して示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞、肝星細砲における脂肪合成抑制効果及びその脂肪合成抑制機序を確認して示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞、肝星細砲における脂肪合成抑制効果及びその脂肪合成抑制機序を確認して示す図である。 ジンセノサイドF2処理による肝細胞、肝星細砲における脂肪合成抑制効果及びその脂肪合成抑制機序を確認して示す図である。 ジンセノサイドF2の制御性T細胞増加の誘導による肝臓の炎症性変化抑制効果を示す図である。 ジンセノサイドF2の制御性T細胞増加の誘導による肝臓の炎症性変化抑制効果を示す図である。 ジンセノサイドF2の制御性T細胞増加の誘導による肝臓の炎症性変化抑制効果を示す図である。 ジンセノサイドF2の制御性T細胞増加の誘導による肝臓の炎症性変化抑制効果を示す図である。 ジンセノサイドF2の制御性T細胞増加の誘導による肝臓の炎症性変化抑制効果を示す図である。 ジンセノサイドF2処理によるナイーブT細胞におけるIL−17を産生するTh17細胞への分化抑制効果を示す図である。 ジンセノサイドF2処理によるナイーブT細胞におけるIL−17を産生するTh17細胞への分化抑制効果を示す図である。 ジンセノサイドF2処理によるナイーブT細胞におけるIL−17を産生するTh17細胞への分化抑制効果を示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。 IL−10欠乏マウスにおいてジンセノサイドF2の肝臓保護効果が消滅することを示す図である。
以下、本発明を下記例により詳細に説明する。ただし、下記例は本発明を例示するためのものにすぎず、下記例に本発明の範囲が限定されるものではない。
実施例1:アルコールによる肝損傷緩和及び脂肪肝形成抑制効果
8週齢の雄マウス(体重25〜28g)に、2週間正常食餌と共に3g/kgのエタノールに50mg/kgのジンセノサイドF2(図面にはGF2で表示)を溶解して毎日午後3〜4時頃に経口で投与し、2週間後に犠牲にして下記実験を行った。
ジンセノサイドF2の製造方法は次の通りである。朝鮮人参、花旗参、竹節参などを含むその他の高麗人参の葉及び根に20倍の体積の80%エタノールを加えて2回以上抽出し、乾燥させて粗サポニンを得る。前記粗サポニンを水に再び溶解させてHP−20樹脂に吸着させ、その後100%水で洗浄して糖を除去し、次いで40%エタノールで一次洗浄してプロトパナキサトリオール(protopanaxatriol)系のジンセノサイドRe、Rg1を優先的に除去する。その後、80%エタノールで洗浄するとプロトパナキサジオール(protopanaxadiol)系のジンセノサイドRb1、Rb2、Rc、Rdが溶出して出てくるので、これを乾燥させて得る。前記プロトパナキサジオールジンセノサイド混合物を基質として用いて、特許文献3に記載の方法で反応させることにより、70%以上のジンセノサイドF2を得た。次いで、試料用に用いるジンセノサイドF2は、ODS樹脂を用いて吸着させ、その後適正濃度のエタノールを濃度勾配により連続して流出させると95%以上の高純度のジンセノサイドF2分画を得ることができ、これを乾燥させて用いた。
(1)血清中のALT、AST、TG、総コレステロール含有量の測定
前記マウスの腹部大動脈から採血して遠心分離機にて3,300rpmで10分間遠心分離して血清のみ分離し、血清中のALT(alanine aminotransferase)、AST(alanine aminotransferase)含有量を、アイデックスラボラトリーズ(IDEXX Laboratories, 米国)社のキットを用いて、製造会社が提供する実験方法に従ってベットテスト(VetTEST, IDEXX, 米国)で測定した。また、中性脂肪(triglyceride, TG)及び総コレステロール含有量は、肝組織50mgを摘出して粉砕し、その後クロロホルム−メタノール(2:1)溶液を添加して遠心分離し、肝組織中に含まれる脂質成分を抽出して作製した抽出液を、アイデックスラボラトリーズのキットを用いて、製造会社が提供する実験方法に従ってベットテストで測定した。
その結果、図2の(a)に示すように、肝損傷の指標であるALTはアルコールと担体(EtOH+Vehicle)を投与すると2倍以上増加するが、アルコールと共にジンセノサイド(EtOH+GF2)を投与した場合はALTの増加率が高くないことが確認された。また、図2の(b)に示すように、ジンセノサイド投与によりAST値も減少した。
また、図2の(c)に示すように、脂肪肝炎の指標の1つであるTGも、アルコールと共にジンセノサイド(EtOH+GF2)を投与すると正常値までTGレベルが低くなり、ALTと同様の傾向を示す。
(2)肝組織の分析
肝組織の組織学的変化を観察するためのH&E(Hematoxylin and eosin)染色、及びアポトーシスの確認のためのTUNEL(Terminal deoxyribonucleotidyl transferase mediated dUTP nick end labeling)染色を行った。前記TUNEL染色は、アポトーシス染色(TAKARA BIO INC, Shiga, Japan)を用いて、製造会社が提供する実験方法に従って行った。また、オイルレッドO(Oil-red O)染色により肝細胞の中性脂質を染色した。その結果を図3aに200倍又は400倍の倍率で示す。
その結果、図3aに示すように、エタノール投与により発症した炎症がジンセノサイドF2を投与すると減少し(H&E染色)、細胞損傷もジンセノサイドF2により減少することが確認された(TUNEL染色)。中性脂質の蓄積もジンセノサイドF2投与により減少することが確認された(オイルレッドO染色)。
図3bは図3aでTUNEL陽性を示す細胞を数値化して統計分析したものであり、ジンセノサイドF2を投与した結果、アルコール投与によりTUNEL陽性を示す死滅細胞が著しく減少することが確認された。図3cは図3aの中性脂質を数値化して統計分析したものであり、ジンセノサイドF2を投与した場合に肝組織中の中性脂肪が減少することが確認された。
(3)肝細胞及び肝星細胞の脂肪合成関連指標の分析
過度にアルコールを摂取すると、肝臓ではエンドカンナビノイド(endocannabinoid)の一種である2−アラキドノイルグリセロール(2-arachidonoylglycerol, 2-AG)が増加し、これは肝細胞の2−アラキドノイルグリセロールの受容体であるエンドカンナビノイド受容体(CB1R)を活性化することにより、核ホルモン受容体ERRγの発現を増加させる。また、増加したERRγはCYP2E1の転写調節部位に直接結合することによりCYP2E1の発現を増加させ、これは活性酸素の増加をもたらし、結果として肝損傷を誘発する(非特許文献6)。
図4aに示すように、マウスの肝臓から分離した肝細胞に対してアルコールと担体(EtOH+Vehicle)を投与すると、肝損傷に関連する因子であるCYP2e1、ADH1、CB1R、SREBP1c、FASの発現が増加したが、ジンセノサイド(EtOH+GF2)を投与すると、前記因子の発現が有意に減少した。特に、肝臓に脂肪を蓄積する経路を調節する転写因子であるSREBP1cとFASの発現がジンセノサイドF2を投与した場合に減少し、肝細胞における脂肪合成に重要であることが知られているCB1Rの発現も減少することが確認された。
また、図4bに示すように、マウスの肝臓から分離した肝星細砲に対してアルコールと担体(EtOH+Vehicle)を投与すると、肝損傷に関連する因子であるNAPE−PLD、DAGL−α、β、MGLの発現が増加し、FAAHの発現が減少したが、ジンセノサイド(EtOH+GF2)を投与すると、特に脂肪の合成を誘導するエンドカンナビノイド合成酵素であるDAGL−α、βの発現が有意に減少し、脂肪酸加水分解(Fatty Acid Amide Hydrolase, FAAH)酵素も有意に増加した。
図4cは肝組織からタンパク質を抽出してウェスタンブロットを行った結果を示す図である。ジンセノサイドF2を投与すると、脂肪の酸化を誘発するpAMPKの発現は増加し、脂肪合成に関連するSREBP1c、FASの発現は減少することが観察された。
よって、本発明のジンセノサイドF2は、肝臓内の脂肪の代謝を調節することにより、脂肪肝の形成を抑制し、肝損傷を緩和する効果があることが確認された。
実施例2:共同培養された肝細胞及び肝星細砲における実験
(1)肝細胞、肝星細砲における脂肪合成の抑制
マウスから肝細胞と肝星細砲を分離し、その後、図5aに示す模式図のように、下方の底に肝星細砲(HSC)を配置し、上方に肝細胞(hepatocyte)を配置した状態で共同培養を行った。培養時に100mMのエタノールで12時間処理し、その後30μMのジンセノサイドF2で6時間又は12時間処理した。
図5bは共同培養した肝細胞を回収してウェスタンブロットを行った結果を示す図である。エタノールでのみ処理した肝細胞とは異なり、ジンセノサイドF2を共に用いて処理した場合、脂肪を減少させるpAMPKの発現は増加し、逆に脂肪を合成するSREBP1c、FASの発現は減少した。
図5cは共同培養した肝細胞のリアルタイム(real-time)PCR結果であり、ジンセノサイドF2で処理すると、脂肪合成に重要な役割を果たすCB1R、SREBP1c及びFASの発現が減少した。共同培養した肝星細胞においては、ジンセノサイドF2で処理すると、脂肪合成を誘導するエンドカンナビノイド合成酵素であるDAGL−α、βの発現が減少した(図5d)。
(2)LXR媒介脂肪合成及びエンドカンナビノイド産生の抑制
ジンセノサイドF2の脂肪合成抑制機序を確認するために、ヒト肝細胞株であるHepG2Aを30μMのジンセノサイドF2で処理し、30分後に脂肪生成を刺激するタンパク質であるLXRのアゴニスト(agonist)として、脂肪の合成を誘導する物質である10μMのTO901317でさらに処理し、その後9時間培養した。その後、肝細胞に対してリアルタイムPCRを行った結果、ジンセノサイドF2はTO901317により増加した脂肪合成遺伝子であるSREBP1cとFASの発現を抑制することが確認された(図5e)。
また、HepG2Aを0〜100μMの各濃度のジンセノサイドF2で処理して12時間培養した結果、SREBP1c、FASの発現が減少し、特に40μM以上で発現抑制効果が優れていた(図5f)。
肝星細砲を30μMのジンセノサイドF2で処理し、30分後に10μMのTO901317でさらに処理し、その後12時間培養した。図5fと図5gは培養された肝星細砲に対してリアルタイムPCRを行い、ウェスタンブロットを行った結果を示す図である。その結果、脂肪の合成を誘導する物質であるTO901317で処理した場合はグルタメート受容体であるmGluR1又は5はほとんど発現しなかったが、ジンセノサイドF2で処理した場合は発現が有意に増加することが確認された。
よって、本発明のジンセノサイドF2は肝細胞、肝星細胞において脂肪合成を抑制する効果に優れ、これはジンセノサイドF2がアルコール媒介性エンドカンナビノイドの産生を抑制し、隣接する肝細胞内のCB1Rシグナル伝達を低下させることにより、肝臓における脂肪形成を抑制する機序によるものであることが確認された。
実施例3:制御性T細胞増加による肝臓の炎症性変化の抑制
マウスに毎日正常食餌と共にエタノールを各個体に3g/kgずつ2週間与えた。ここで、1グループ(E+Veh)には担体を、2グループ(E+GF2)にはジンセノサイドF2を与えた。
その後、肝臓から単核球細胞を分離してマクロファージのマーカーであるCD11b、F4/80で染色して流細胞分析を行った結果、ジンセノサイドF2で処理するとマクロファージの割合が減少し(図6a)、好中球のマーカーであるCD11b、Gr−1で染色して流細胞分析を行った結果、ジンセノサイドF2で処理すると好中球の割合が減少することが確認された(図6b)。マクロファージと好中球は、炎症反応と密接な関連があることが知られている細胞であり、ジンセノサイドF2が肝細胞において炎症反応を緩和する可能性があることを示唆するものである。
また、肝臓内の炎症細胞を制御性T細胞(Treg)のマーカーであるCD4、CD25、Foxp3で染色した結果、ジンセノサイドF2で処理すると制御性T細胞が増加し、炎症を促進する細胞の1つであるTh17細胞(IL−17及びCD4陽性)はジンセノサイドF2により減少した。しかし、図6cに示すように、CD4、CD8 T細胞、NK細胞、NKT細胞などの割合にはジンセノサイドF2が有意な影響を及ぼさないことが確認された。
また、前記分離した単核球を対象にリアルタイムPCRを行った結果、アルコールにより増加した炎症性サイトカインであるTNF−α、IL−6、IL−17の発現をジンセノサイドF2が抑制し、抗炎症性サイトカインであるIL−10の発現は増加させることが確認された(図6d)。これらの効果はマウスの血清に対してELISAを行った結果においても同様であった(図6e)。
よって、本発明のジンセノサイドF2は、アルコール媒介性肝炎においてマクロファージや好中球などの炎症細胞の活性を抑制する制御性T細胞の分布を増加させ、制御性T細胞において抗炎症性サイトカインであるIL−10の発現を増加させることにより、肝炎症を緩和することが確認された。よって、ジンセノサイドF2は、肝疾患に対する予防又は治療用途に用いることができる。
実施例4:ナイーブT細胞のIL−17を産生するTh17細胞への分化の抑制
マウスからナイーブT細胞(naive T cell)を分離して5ng/mlのTGF−β1、20ng/mlのIL−6で処理し、CD3/28抗体がコーティングされたDCで3.5日間培養して炎症誘発細胞であるTh17細胞(T helper 17 cell)に分化させた。ここで、様々な濃度(0〜30μM)のジンセノサイドF2で共に処理し、Th17細胞のマーカーを観察した結果を図7a〜図7cに示す。NはTGF−β1、IL−6、ジンセノサイドF2のいずれでも処理していないナイーブT細胞を示す。
図7a及び図7bは分化させたナイーブT細胞をFACS分析した図であり、ジンセノサイドF2の濃度依存的にIL−17を発現するTh17細胞が減少するのに対して、抗炎症性サイトカインであるIL−10はジンセノサイドF2の濃度依存的に増加する傾向を示す。
また、前記分化させた細胞に対してリアルタイムPCR分析を行った結果、図7cに示すように、中性脂肪は増加させずHDLコレステロールのみ選択的に減少させるタンパク質であるAbca1の発現がジンセノサイドF2の濃度依存的に減少し、Th17細胞の転写因子であるRORγt(ROR gamma t)、STAT3もジンセノサイドF2処理により減少した。
よって、本発明のジンセノサイドF2は、ナイーブT細胞が炎症誘発細胞であるTh17細胞に分化することを抑制することにより、アルコール以外の原因による肝臓の炎症を緩和し、肝疾患治療用途に使用できることが確認された。
実施例5:IL−10欠乏マウスにおけるGF2の肝臓保護効果の消滅
8週齢のIL−10欠乏雄マウス(重量25〜28g)を対象に、2週間正常食餌と共に3g/kgのエタノールと50mg/kgのジンセノサイドF2を毎日経口で投与した(E+GF2)。対照群にはジンセノサイドF2の代わりに同量のエタノールと担体を与えた(E+Veh)。2週間後にマウスを解剖検査して血清、肝組織、肝単核球を得た。その後、実施例1の(1)に記載の方法と同様に、血清中のALT、AST、TG、コレステロールを測定し、肝組織では壊死巣(necrotic foci)を観察し、2つに分離した肝臓から壊死巣の数を計数した。肝単核球ではF4/80又はGr1抗原マーカーを用いてマクロファージ及び好中球の発現の程度を流細胞分析した。
その結果、IL−10欠乏マウスにジンセノサイドF2を投与してもALT、TG、コレステロール量などには有意な影響を与えず(図8a)、肝組織の壊死巣(necrotic foci)にも大きな変化はなかった(図8b及び図8c)。また、マクロファージと好中球の発現(図8d及び図8e)及び他の免疫細胞(図8f)においてジンセノサイドF2は有意な影響を与えなかった。
しかし、CD4+CD25+Foxp3+を示す制御性T細胞はジンセノサイドF2を投与したグループで増加する様相を示し(図8g)、単核球を用いてリアルタイムPCRを行った結果、図8hに示すように、ジンセノサイドF2を投与したグループでIL−6、IL−17などの炎症性サイトカインの発現だけでなく、Foxp3の発現も共に増加した。
よって、IL−10欠乏マウスにおいてはジンセノサイドF2の肝臓保護効果がほとんど現れないことが確認されたので、ジンセノサイドF2が制御性T細胞(Treg)と抗炎症性サイトカインであるIL−10の生産を増加させる過程で肝臓保護効果を示すことが類推される。
なお、上記実施例における統計は平均±SEMで表し、対応する対照群と比較した有意性を*P<0.05、**P<0.01で示す。
以上の説明から、本発明の属する技術分野の当業者であれば、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。なお、上記実施例はあくまで例示的なものであり、限定的なものでないことを理解すべきである。本発明の範囲は、明細書ではなく特許請求の範囲の意味及び範囲とその等価概念から導かれるあらゆる変更や変形された形態を含むものであると解釈すべきである。

Claims (11)

  1. 高麗人参抽出物から分離されたジンセノサイドF2を含むアルコール性肝疾患予防又は治療用薬学組成物。
  2. 前記肝疾患が、肝炎、肝硬変、脂肪肝、肝不全及び肝臓癌からなる群から選択されるものである、請求項1に記載の薬学組成物。
  3. 前記ジンセノサイドF2が、肝臓における脂肪の蓄積を抑制するものである、請求項1に記載の薬学組成物。
  4. 前記ジンセノサイドF2が、制御性T細胞(Treg)の分布を増加させて肝臓の炎症を抑制するものである、請求項1に記載の薬学組成物。
  5. 前記ジンセノサイドF2が、抗炎症性サイトカインIL−10の発現を増加させるものである、請求項1に記載の薬学組成物。
  6. 前記ジンセノサイドF2が、ナイーブT細胞(Naive T cell)のTh17細胞への分化を抑制するものである、請求項1に記載の薬学組成物。
  7. 前記ジンセノサイドF2が、LXRα(liver X receptor alpha)の活性を抑制するものである、請求項1に記載の薬学組成物。
  8. 高麗人参抽出物から分離されたジンセノサイドF2を含むアルコール性肝疾患予防又は改善用機能性食品。
  9. 高麗人参抽出物から分離されたジンセノサイドF2を含むアルコール性肝疾患予防又は改善用飼料組成物。
  10. 請求項1〜7のいずれかの組成物をヒトを除く肝疾患の疑いのある個体に投与するステップを含む、アルコール性肝疾患予防又は治療方法。
  11. アルコール性肝疾患を予防又は治療するための医薬の製造における、高麗人参抽出物から分離されたジンセノサイドF2の使用
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