JP6289236B2 - 電子写真用部材の製造方法 - Google Patents
電子写真用部材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6289236B2 JP6289236B2 JP2014084464A JP2014084464A JP6289236B2 JP 6289236 B2 JP6289236 B2 JP 6289236B2 JP 2014084464 A JP2014084464 A JP 2014084464A JP 2014084464 A JP2014084464 A JP 2014084464A JP 6289236 B2 JP6289236 B2 JP 6289236B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating film
- forming
- layer
- film
- surface layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
Description
(2)該弾性層の表面にアミノ変性シランカップリング剤を塗布する工程、
(3)該アミノ変性シランカップリング剤が塗布された該弾性層の表面に水、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルで構成されたフッ素樹脂粒子およびポリアミック酸を含む中間層形成用塗料の塗膜Aを形成する工程、
(4)該塗膜Aの表面に水およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルで構成されたフッ素樹脂粒子を含む表面層形成用塗料の塗膜Bを形成する工程、
(5)該塗膜A及び該塗膜Bを、加熱することによって、該塗膜A中の該ポリアミック酸を反応させてポリイミドを形成し、かつ、該ポリアミック酸と該アミノ変性シランカップリング剤由来のアミノ基とを反応させてアミド結合を形成すると共に該塗膜A及び該塗膜Bに含まれる該フッ素樹脂粒子を溶融させて、フッ素樹脂及びポリイミドを含む中間層を形成すると共にフッ素樹脂を含む表面層を形成する工程と、
を有する電子写真用部材の製造方法であって、
下記工程(i)、
下記工程(iii)、
下記工程(i)および下記工程(ii)、または、
下記工程(i)および下記工程(iii)、
をさらに含むことを特徴とする電子写真用部材の製造方法:
[(i)該工程(3)と該工程(4)との間に該塗膜Aを、100℃以下に加熱して該塗膜A中の水分を減少させる工程。
(ii)該工程(4)と該工程(5)との間に該塗膜Bを、100℃以下に加熱して該塗膜B中の水分を減少させる工程。
(iii)該工程(4)と該工程(5)との間に該塗膜Aおよび該塗膜Bを、100℃以下に加熱して該塗膜Aおよび該塗膜B中の水分を減少させる工程。]。
基材を構成する材料としては、耐熱性、高熱伝導性を有するステンレス鋼(SUS)、ニッケル、アルミニウム、銅等またはそれらの合金が用いられ、また熱硬化性樹脂であるポリイミド、ポリアミドイミドなどが用いられる。クイックスタートを可能にするために基材の総厚は200μm以下が好ましい。また、内部応力及び摺動抵抗による割れを防止するために充分な材料強度を持ち耐久性に優れたものとする観点から、基材の総厚は20μm以上が好ましい。よって基材の総厚としては20μm以上200μm以下が最適である。基材の形状は限定されないが、例えば、円筒形状、円柱形状が挙げられる。
弾性層によって、ニップ部において被加熱像を覆って熱の伝達を確実にするとともに、基材の復元力を補って回転及び屈曲による疲労を緩和することが出来る。また、弾性層によって、定着フィルムの表面層の上にある未定着トナー像の表面への密着性が増すことにより、未定着トナーへ熱を効率よく伝達させることが可能になる。
中間層3は弾性層2と表面層4とを接着させるために設けられている。中間層の材料は、フッ素樹脂粒子とポリアミック酸の混合物を用いることができる。フッ素樹脂粒子を構成するフッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)である。
表面層の材料としてのフッ素樹脂は、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)である。PFAはトナー等が付着しにくいため好ましい。表面層にはカーボン、酸化スズ等の導電剤等を含有させてもよい。表面層の厚さは、1μm以上、100μm以下とすることが好ましい。表面層の厚みをこの範囲内とすることにより、塗膜の厚みムラに起因する離型性の部分的なムラの発生を抑制することができる。また、熱伝導の低下を抑制できる。
[工程(1)]
工程(1)は、基材上にシリコーンゴムを含む弾性層を形成する工程である。基材上に弾性層を形成する前に、プライマー等の接着層を設けることが望ましい。接着層を設けることにより、基材と弾性層との接着力が強固になり、連続通紙における耐久剥離の発生を抑えることができる。
工程(2)は、弾性層の表面にアミノ変性シランカップリング剤(以下、単に「アミノシランカップリング剤」ともいう)を塗布する工程である。なお、弾性層の表面へのアミノシランカップリング剤の塗布に先立って、弾性層の表面に紫外線を照射して親水化処理を施すことが望ましい。次いで、弾性層の表面にアミノシランカップリング剤の層を形成する。この層は、例えばアミノシランカップリング剤をスプレー法などの公知の方法により塗布することによって設けることができる。
工程(3)は、工程(2)において、表面にアミノ変性シランカップリング剤が塗布された弾性層の該表面に、水、フッ素樹脂粒子およびポリアミック酸を含む中間層形成用塗料の塗膜Aを形成する工程である。中間層は公知の方法で形成することができる。たとえば、フッ素樹脂粒子及びポリアミック酸を含有した塗料分散液を塗布・乾燥する方法により塗膜Aを形成すればよい。塗膜A中のフッ素樹脂粒子は、後述する表面層形成用塗料の塗膜B中のフッ素樹脂粒子と同時に溶融することで中間層を形成する。溶融を同時に実施することで、中間層中と表面層中の双方のフッ素樹脂が相溶することで高い接着性を維持することができる。
工程(4)は、工程(3)によって形成した塗膜Aの表面に水およびフッ素樹脂粒子を含む表面層形成用塗料の塗膜Bを形成する工程である。
工程(5)は、前記塗膜A及び塗膜Bを加熱して前記ポリアミック酸を反応させてポリイミドを形成すると共に塗膜A及び塗膜B中に含まれるフッ素樹脂粒子を熔融せしめて、フッ素樹脂及びポリイミドを含む中間層を形成し、また、フッ素樹脂を含む表面層を形成する工程である。表面層は公知の方法で形成することができる。たとえば、フッ素樹脂系の場合、フッ素樹脂粒子を分散塗料化したものを塗布・乾燥・溶融する方法により形成すればよい。塗膜中のフッ素樹脂粒子を溶融する温度は、例えば、フッ素樹脂粒子の融点+15℃以上の温度である。
(i)前記工程(2)と前記工程(3)との間に前記塗膜Aを加熱して該塗膜中の水分を減少させる工程。
(ii)前記工程(3)と前記工程(4)との間に前記塗膜Bを加熱して該塗膜中の水分を減少させる工程。
(iii)前記工程(3)と前記工程(4)との間に前記塗膜Aおよび前記塗膜Bを加熱してこれらの塗膜中の水分を減少させる工程。
基材として、ステンレス鋼(SUS)により製作された外径30mm、内径29.92mm、厚さ40μm、長さ240mmの円筒状物を使用した。弾性層の材料として、側鎖がメチルタイプの付加硬化型液状シリコーンゴムを用意した。これに、熱伝導性充填剤として金属珪素フィラー(商品名:M−Si#600;キンセイマテック社製、平均粒径が約6.0μm、破砕形状)を、シリコーンゴムに対して50体積%となるように混入した。その後、均一になるまで撹拌し、減圧雰囲気下に放置し脱泡した。得られた液状シリコーンゴム混合物をこの基材上にプライマー(商品名:X−33−174A/B;信越シリコーン社製)を介してリングコート法により厚さ300μmで塗布し、その後、架橋させて、基材上にシリコーンゴムを含む弾性層を形成した。架橋は温風循環式オーブンにより200℃にて4時間行った。
中間層形成用塗料の塗膜中の水分を減少させるための加熱条件及び表面層形成用塗料の塗膜中の水分を減少させるための加熱条件を表1に示す条件とした。それ以外は、実施例1と全く同様にして定着フィルム2〜7を作製した。尚、表1中に示す加熱条件は以下の通りである。『熱棒、100℃×5分間』は、実施例1で使用したものと同様の表面温度100℃に設定した熱棒を、基材の中空部に挿入して、基材の内面に接触させて、5分間加熱したことを意味する。『室温×15分間』は、空気中にて温度23℃で15分間乾燥したことを意味する。『オーブン、100℃×5分間』は、温風循環式オーブン中にて100℃で5分間加熱乾燥したことを意味する。
2 弾性層
3 中間層
4 表面層
5 定着部材
6 サーミスタ
7 加圧ローラ
8 定着フィルム
9 ヒータ
10 ステー
11 定着装置
12 カートリッジヒータ
13 熱棒
Claims (6)
- (1)基材上に、シリコーンゴムを含む弾性層を形成する工程、
(2)該弾性層の表面にアミノ変性シランカップリング剤を塗布する工程、
(3)該アミノ変性シランカップリング剤が塗布された該弾性層の表面に水、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルで構成されたフッ素樹脂粒子およびポリアミック酸を含む中間層形成用塗料の塗膜Aを形成する工程、
(4)該塗膜Aの表面に水およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルで構成されたフッ素樹脂粒子を含む表面層形成用塗料の塗膜Bを形成する工程、
(5)該塗膜A及び該塗膜Bを、加熱することによって、該塗膜A中の該ポリアミック酸を反応させてポリイミドを形成し、かつ、該ポリアミック酸と該アミノ変性シランカップリング剤由来のアミノ基とを反応させてアミド結合を形成すると共に該塗膜A及び該塗膜Bに含まれる該フッ素樹脂粒子を溶融させて、フッ素樹脂及びポリイミドを含む中間層を形成すると共にフッ素樹脂を含む表面層を形成する工程と、
を有する電子写真用部材の製造方法であって、
下記工程(i)、
下記工程(iii)、
下記工程(i)および下記工程(ii)、または、
下記工程(i)および下記工程(iii)、
をさらに含むことを特徴とする電子写真用部材の製造方法:
[(i)該工程(3)と該工程(4)との間に該塗膜Aを、100℃以下に加熱して該塗膜A中の水分を減少させる工程。
(ii)該工程(4)と該工程(5)との間に該塗膜Bを、100℃以下に加熱して該塗膜B中の水分を減少させる工程。
(iii)該工程(4)と該工程(5)との間に該塗膜Aおよび該塗膜Bを、100℃以下に加熱して該塗膜Aおよび該塗膜B中の水分を減少させる工程。]。 - 前記基材が円筒形状の基材であって、前記塗膜Aおよび前記塗膜Bを加熱する工程が、該基材の内側に配置した熱源により加熱する工程を含む請求項1に記載の電子写真用部材の製造方法。
- 前記表面層中のフッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、及びテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1つである請求項1または2に記載の電子写真用部材の製造方法。
- 前記工程(i)における前記塗膜Aの加熱温度が、80〜100℃である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用部材の製造方法。
- 前記工程(ii)における前記塗膜Bの加熱温度が、100℃である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用部材の製造方法。
- 前記工程(iii)における前記塗膜Aおよび前記塗膜Bの加熱温度が、100℃である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014084464A JP6289236B2 (ja) | 2014-04-16 | 2014-04-16 | 電子写真用部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014084464A JP6289236B2 (ja) | 2014-04-16 | 2014-04-16 | 電子写真用部材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015203836A JP2015203836A (ja) | 2015-11-16 |
JP6289236B2 true JP6289236B2 (ja) | 2018-03-07 |
Family
ID=54597304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014084464A Active JP6289236B2 (ja) | 2014-04-16 | 2014-04-16 | 電子写真用部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6289236B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11161064A (ja) * | 1997-11-26 | 1999-06-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着用部材、それを用いた定着装置および画像形成方法 |
JP2002194103A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-10 | Canon Inc | ゴムローラの製造方法及び加熱定着ロ一ラ |
JP2009025565A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着部材、定着部材の製造方法、定着装置及び画像形成装置 |
-
2014
- 2014-04-16 JP JP2014084464A patent/JP6289236B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015203836A (ja) | 2015-11-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9164450B2 (en) | Electrophotographic member, fixing device, and electrophotographic image forming apparatus | |
JP5424801B2 (ja) | 定着部材及びその製造方法、ならびに像加熱定着装置 | |
CN107664944B (zh) | 定影构件、定影设备和电子照相图像形成设备 | |
JP2015114368A (ja) | ニップ部形成部材、及び該ニップ部形成部材を用いた定着装置 | |
US9395666B2 (en) | Member for electrophotography and heat fixing device | |
JP6041623B2 (ja) | 定着部材及びその製造方法 | |
JP6347727B2 (ja) | 定着部材、定着装置及び画像形成装置 | |
JP5919213B2 (ja) | 定着部材、加熱装置及び電子写真画像形成装置 | |
CN108373855B (zh) | 加成固化型液体硅橡胶混合物、电子照相用构件及其生产方法、和定影设备 | |
US20180217537A1 (en) | Addition-curable liquid silicone rubber mixture, electrophotographic member and production method therefor, and fixing apparatus | |
JP6548523B2 (ja) | 電子写真用部材、像加熱装置、画像形成装置及び電子写真用部材の製造方法 | |
JP6407074B2 (ja) | 定着部材、定着部材の製造方法、定着装置および画像形成装置 | |
JP6366662B2 (ja) | 定着部材、定着装置、画像形成装置および定着部材の製造方法 | |
JP6289236B2 (ja) | 電子写真用部材の製造方法 | |
JP2000267487A (ja) | 定着用弾性回転体の製造方法 | |
JP2019028184A (ja) | 定着部材、定着部材の製造方法、 | |
JP4701316B2 (ja) | エンドレス金属ベルト、電子写真用エンドレスベルト、定着装置及び電子写真画像形成装置 | |
JP2005157173A (ja) | 定着装置 | |
US11487232B1 (en) | Endless belt, fixing device, and image forming apparatus | |
US10732552B2 (en) | Fixing member, fixing device, process cartridge, and image forming apparatus adopting bonding layer containing siloxane polymer having glycidyl group | |
JP2004138957A (ja) | トナー定着部材 | |
JP6472269B2 (ja) | 電子写真用部材 | |
JP2004163578A (ja) | 定着部材 | |
JP2003140494A (ja) | 定着ロール及び定着装置 | |
JP2001296763A (ja) | 電子写真用定着部品、および定着装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171024 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171211 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180109 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180206 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6289236 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |