JPH11161064A - 定着用部材、それを用いた定着装置および画像形成方法 - Google Patents
定着用部材、それを用いた定着装置および画像形成方法Info
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- JPH11161064A JPH11161064A JP32420097A JP32420097A JPH11161064A JP H11161064 A JPH11161064 A JP H11161064A JP 32420097 A JP32420097 A JP 32420097A JP 32420097 A JP32420097 A JP 32420097A JP H11161064 A JPH11161064 A JP H11161064A
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Abstract
対する剥離性に富み、磨耗に強く耐久性に優れ、未定着
トナー像を均一に定着でき、定着後の画像表面の平滑性
が高く高画質となる定着用部材、それを用いた定着装置
および画像形成方法を提供する。 【解決手段】 定着用部材は、担体2上に、含フッ素ポ
リイミド樹脂を必須成分として含有する接着層4と、溶
媒可溶なフッ素樹脂からなる表面層5とを順次設けて構
成される。この定着用部材を定着装置における加熱ロー
ル1または加熱ベルトとして使用する。
Description
クルや機械的な圧接を常時受ける電子写真方式を用いた
複写装置、プリンターその他種々の画像形成装置等の定
着工程に用いられる加熱ロールまたはベルト等の定着用
部材、この定着用部材を用いた定着装置、および、この
定着装置を用いる画像形成方法に関する。
リンターその他種々の画像形成装置等において、用紙上
に形成されたトナー像を定着させる方法としては、通
常、内部にランプ等の発熱体を配置することによって加
熱され、かつ互いに圧接された二つの回転体間にトナー
像が形成された紙等の担持体を通過させ、トナー像を支
持体上に融着させる方法が採られている。このような方
法で用いられる定着装置の例としては、図4に示される
ように熱ロール定着装置が代表的なものとしてあげられ
る。この熱ロール定着装置は、加熱ロール1と加圧ロー
ル11の一対のロールから構成される。加熱ロール1は
アルミニウム、鉄等の円筒状の中空芯金2の表面にフッ
素ゴム、シリコーンゴム、またはポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフ
ルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PFA) 等
のフッ素系樹脂等のような離型性に優れた耐熱性エラス
トマーまたは耐熱性樹脂からなる表面層41が被覆され
て構成されている。また、加熱ロール1の内部には、ハ
ロゲンランプ等のヒーター21が配置されており、ヒー
トロールの機能を有するようになっている。一方、加圧
ロール11は、アルミニウム、鉄等の円筒状の中空芯金
12の表面に加熱ロールと同種または別種の離型性に優
れた耐熱性エラストマーまたは耐熱性樹脂からなる表面
層15が被覆されて構成されている。そして、加熱ロー
ル1と加圧ロール11は、互いにばね等によって圧接さ
れている。なお、図中、27はインレットシュートと、
28はアウトレットシュートであり、29は加熱ロール
1の表面に離型剤を塗布する離型剤塗布装置である。こ
の熱ロール定着装置において、表面にトナー像32を有
する紙31が、加熱ロール1と加圧ロール11の間に搬
送され、トナー像32は紙31に定着された後、アウト
レットシュート28を経て一対の搬送ロール間を通って
搬送される。
融着したトナー像の一部が回転体側に付着する現象であ
るホットオフセット現象、およびトナー像が回転体から
分離せずに担持体と共に回転体への巻き付く現象が発生
しないことが要求される。その一方で、装置の可動時に
は設定温度として約200℃の高温に加熱されるだけで
なく、停止時には室温にまで冷却されるという、加熱と
冷却のサイクルが繰り返されることに耐えられることも
要求される。さらに、回転体の最表面では対向して取り
付けられている他の定着用部材と互いに圧接されてお
り、また、用紙の巻き付きを防止するための分離爪が常
時圧接している等の苛酷な条件にさらされ、常時ストレ
スが加わっている。したがって、定着装置の回転体上に
被覆される離型性に優れた耐熱性エラストマーまたは耐
熱性樹脂は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂
等の、シリコーン系またはフッ素系の高分子材料に限ら
れている。しかしながら、これらの高分子材料にも、そ
れぞれいくつかの問題点がある。
合、次に示す二つの理由からトナーに対する離型性が十
分でなくなる。一つは、紙等のトナー像を保持する転写
体との摩擦に対する耐久性を確保するために、SiO2
等の無機酸化物やカーボンブラック等の無機充填剤が添
加され、表面エネルギーが高くなる。他の一つは、フッ
素ゴムは架橋剤を添加し加熱することにより、主鎖を架
橋させゴム化させるが、未反応の官能基がゴム中に残存
する。そこで、離型性を確保するために、未定着トナー
像に直接圧接する側の加熱回転体の表面に外部からシリ
コーンオイル等の離型剤を供給し、未定着トナー像と表
面の間に形成される離型剤の層で分断して剥離させるこ
とが行われている。ところが、離型剤が定着時にトナー
像担持体に付着し、その結果紙やOHPフィルムの表面
がべとつき、テープ類が付着しないという問題点や、外
部から離型剤を供給する装置が必要なことから定着装置
の小型化ならびに低コスト化が制約されるという問題点
を有している。このため、摩擦に対する耐久性を確保し
つつ、回転体表面に供給される離型剤の量を少量にする
か、または殆ど使用しない状態でトナー像に対する離型
性を向上させることが課題となっている。
た場合、初期の段階ではシリコーンゴム中に含まれるフ
リーオイルが表面にしみ出してくることから、フッ素ゴ
ムのように離型剤を塗布する必要がないが、使用するに
つれ、フリーオイルのしみ出しがなくなり、その結果離
型性の劣化が激しくなる。したがって、実際上は離型剤
を供給しなければならない上に、離型剤によってゴムが
膨潤して強度が低下するという問題点を有している。ま
た、摩擦に対する耐久性は一般にフッ素ゴムよりも劣っ
ている。
合、表面エネルギーが低く反応性の官能基を有してない
ことから、離型性に優れており、離型剤の塗布は必ずし
も必要ではない。また、フッ素樹脂は機械的強度に優
れ、耐久性も一般に良好である。例えば、ロール表面に
PTFEを被覆したもの、加圧ロールの構成として、芯
金の回りに弾性体としてシリコーンゴム、更にその上に
PTFEを被覆したもの、PTFEの代わりにPFA樹
脂層を設けたもの、PFA粉末をロール表面に形成し溶
融させたものを、芯金の回りに弾性層としてシリコーン
ゴムを形成し、更にその回りに、エーテル基を有するP
FA樹脂を形成したもの、PFAチューブを巻いてフッ
素樹脂層を形成したもの、PFA粒子層を静電塗装法に
より形成し、その後、溶融焼成してPFA樹脂層を形成
したもの、芯金にフルオロプライマーを付着させ、PF
A粉末を静電塗装法で付着させ、次いで300〜425
℃で加熱溶融して12〜120μmの樹脂膜を形成した
もの、PTFE、PFA、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素
樹脂分散液を芯金上にコートして溶融焼成したもの等が
提案されている。
公知のこれらの定着ロールには、次のような問題点があ
った。例えば、静電塗装法で付着させる場合では、溶融
焼成温度380〜420℃で30分〜2時間という高温
かつ長時間な処理のため、担体と表面層の間に弾性体層
としてシリコーンゴム等を介在させると、このシリコー
ンゴムが熱劣化を起こして使用不能となる問題点を有す
る。また、樹脂分散液コート法による場合は、焼成温度
が低いと中に含まれている樹脂粒子が表層に浮き出てこ
ないので離型性が悪化し、逆に焼成温度を高くすると、
樹脂粒子が浮き出てきて離型性は向上するが、この粒子
が脱落しやすく耐磨耗性が悪くなるという問題点を有し
ている。さらに、チューブ被覆法では、焼成したフッ素
樹脂チューブを使用するので下地のシリコーンゴムへの
影響は少ない。しかしながら、フッ素樹脂チューブの厚
みが厚いと定着後の光沢画質にムラ(マイクログロス)
が出て、画質の低下が生じる。逆にフッ素樹脂チューブ
の厚みが薄いと製造上の取扱いが難しくなり、製造能力
が極端に低下するという問題点を有している。
性および耐摩耗性に優れているというフッ素樹脂の長所
を生かしながら、弾性を補うためにフッ素樹脂と他の耐
熱性ゴムをブレンドして使用した定着部材が提案されて
いる。例えば、特開昭60−31855号公報には、フ
ッ素ゴム、フッ素樹脂、硬化剤およびシラン系溶剤を混
合した溶液をシリコーンゴム弾性層の上に塗布して焼成
を行い、表面にフッ素樹脂よりなる離型層を形成するフ
ッ素樹脂層の形成方法が開示されている。しかしなが
ら、この方法は、焼成時においてフッ素樹脂層の膜形成
のコントロールが難しく、表面近傍のフッ素樹脂が均一
に定着部材表面に形成し難いという問題がある。また、
特開昭60−176073号公報には、フッ素ゴム、フ
ッ素樹脂、アミノシラン等の混合物をシリコーンゴムに
ブレンドして定着ロール用部材が開示されている。しか
しながら、フッ素ゴム、フッ素樹脂とシリコーンゴムの
相溶性が悪いことと、配合されているアミノシランがト
ナーとの離型性を損ねるという問題がある。
公平6−100876号公報には、ゴム層、フッ素樹脂
とフッ素ゴムの混合層、フッ素樹脂層の順で被覆された
定着ロールが開示されている。この定着用部材は、離型
性と弾性、耐摩耗性は有しているが、最表面のフッ素樹
脂膜が10μmと薄く、塗装・焼成時にフッ素樹脂層の
膜厚のコントロールが難しく平滑な膜が作製しにくい。
膜を平滑にするために磨くとフッ素ゴムが表面に露出し
て離型性が低下する。また、膜厚を厚くすると弾性が損
なわれる等の欠点を有している。
を減らすか、殆ど使用しない様な状態で、離型性、離型
維持性、高画質適性の全てを満たすことは困難であっ
た。そこで、新たに、トナーに対する離型性に富み、耐
久性に優れかつ高画質適性に優れた定着用部材の出現が
求められていた。
における上記のような事情に鑑みてなされたものであ
る。したがって、本発明の目的は、(1)離型剤を減ら
した状況においてもトナー像に対する剥離性に富み、
(2)磨耗に強く耐久性に優れ、(3)未定着トナー像
を均一に定着でき、定着後の画像表面の平滑性が高く高
画質となる定着用部材を提供することにある。本発明の
他の目的は、維持性に富み、高画質の画像を作製でき
る、小型で低コストな定着装置およびそれを用いる画像
形成方法を提供することにある。
すような材料を用い鋭意研究した結果、担体上に層を有
する定着用部材において、該層が含フッ素ポリイミド樹
脂を必須成分とする接着層と、溶媒可溶な軟質のフッ素
樹脂からなる表面層を有することにより、離型剤の量が
少ない状況においても、離型性や耐久性かつ高画質適性
に優れ、表面層が担体から剥離し難い定着部材を形成で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。また、
接着層にシランカップリング剤等のカップリング剤を併
用すると、担体と表面層を形成する溶媒可溶な軟質のフ
ッ素樹脂との接着性が向上することを見出した。
に、含フッ素ポリイミド樹脂を必須成分として含有する
接着層と、溶媒可溶なフッ素樹脂からなる表面層とを順
次設けてなることを特徴とする。本発明の定着用部材
は、特に加熱と冷却のサイクルや機械的な圧接を常時受
ける画像定着用ロールやベルト等の定着部材に好適に使
用される。また、本発明の定着用部材は、画像定着用部
材と同様の過酷な条件で使用されるローラーやベルト等
の部材として幅広く利用することが可能である。
して、加熱部材およびそれに圧接する加圧部材を有し、
転写体上のトナー像を加熱して定着を行うものであっ
て、転写体上のトナー像に接触する定着用部材が、担体
上に、含フッ素ポリイミド樹脂を必須成分として含有す
る接着層と、溶媒可溶なフッ素樹脂からなる表面層とを
順次設けてなることを特徴とする。本発明の定着装置
は、電子写真方式を用いた複写装置、プリンターその他
種々の画像形成装置等に好適に使用される。
体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤を
用いて現像する現像工程、形成されたトナー画像を転写
体に転写する転写工程、転写されたトナー像を転写体上
に定着する定着工程を有するものであって、定着工程に
おいて、定着用部材として、担体上に、含フッ素ポリイ
ミド樹脂を必須成分として含有する接着層と、溶媒可溶
なフッ素樹脂からなる表面層とを順次設けたものを用
い、転写体上のトナー像に接触させて定着を行うことを
特徴とする。
リイミド樹脂は、モノマー成分として、パーフルオロア
ルキル基もしくはフッ素置換芳香環を有する芳香族テト
ラカルボン酸二無水物またはジアミンを用いて形成され
たものであることが好ましい。
含有するのが好ましい。カップリング剤としては、シラ
ンカップリング剤が好ましく、特に下記一般式(I)で
示される化合物が好ましく使用できる。 (X)4-k −Si−(OR)k (I) (式中、Rはメチル基またはエチル基を表し、Xは、ビ
ニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカ
プト基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキ
ルエーテル基、パーフルオロアルコキシ基、パーフルオ
ロビニル基を表し、kは2〜4の整数を表す。) 接着層におけるカップリング剤の含有量は、1重量%な
いし20重量%であることが好ましい。
さらに無機充填剤を含有してもよい。無機充填剤は、平
均粒子径5μm以下であることが好ましい。無機充填剤
の含有量は0.1重量%ないし50重量%であるのが好
ましい。さらにまた、接着層には、溶媒可溶な軟質フッ
素樹脂が含有されていてもよい。
グ剤で前処理した後、含フッ素ポリイミド樹脂を必須成
分とする組成物を塗布し、乾燥し、その後、溶媒可溶な
フッ素樹脂からなる表面層を形成することによって得る
ことができる。前記表面層は、溶媒可溶なフッ素樹脂を
溶解した溶液または分散液を塗布または含浸した後、加
熱することによって形成することができる。前記溶媒可
溶なフッ素樹脂組成物は、主鎖に環状構造を有する含フ
ッ素ポリマーからなるものが好ましい。
着用部材の担体から説明する。定着用部材の担体として
は、無機基材および充填剤として無機材料微粒子を含む
耐熱性樹脂基材が使用される。無機基材としては、熱伝
導性の良好なアルミニウム、銅、ニッケル等の金属類、
ステンレス鋼、ニッケル合金等の合金類、およびセラミ
ック等があげられる。また、充填剤として無機材料微粒
子を含む耐熱性樹脂基材としては、金属、SiO2 、T
iO2 、Al2 O3 、MgO、CaO、Fe2 O3 等の
無機酸化物、SiC(炭化珪素) 、Si3 N4 (窒化ケ
イ素)、BN( 窒化ホウ素) の微粒子を添加したポリア
ミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアリーレン
スルフィド、ポリエーテル等の耐熱性樹脂があげられ
る。無機材料微粒子を充填剤として耐熱性樹脂に添加す
る場合、その配合量は、0.1重量%ないし50重量%
の範囲、好ましくは1重量%ないし30重量%の範囲に
設定される。また、無機材料微粒子の粒径としては、5
μm以上の粗大粒子は耐熱性樹脂から粒子が脱落しやす
くなることから、5μmより小さいことが望ましい。
金属では中空芯金等のロールやNi電鋳シート等のベル
トの形態で提供され、無機材料微粒子を添加した耐熱性
樹脂基材の場合は、例えば、ポリイミドフィルム等のベ
ルト状の形態で提供されるが、これらに限定されるもの
ではない。また、担体表面は、接着層を強固に接着させ
るために表面処理を行ってもよい。例えば、金属表面を
有する場合、有機溶剤等を用いた脱脂処理およびサンド
ブラスト等による粗面化処理を行うことができる。
層を介在させてもよい。弾性層としては、耐熱性エラス
トマーであるフッ素ゴムおよびシリコーンゴムがあげら
れるが、シリコーンゴムが望ましい。また、担体と弾性
層間の接着性を向上させるために、プライマーを担体上
に塗布しても構わない。
れる接着層について述べると、接着層は、含フッ素ポリ
イミド樹脂を必須成分として含有する。本発明におい
て、含フッ素ポリイミド樹脂は、少なくともモノマーで
ある芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンのいず
れか一方の骨格中に、少なくともパーフルオロアルキル
基とフッ素置換芳香環のいずれか一方が導入されたもの
から構成される。パーフルオロアルキル基またはフッ素
置換芳香環が導入された芳香族テトラカルボン酸二無水
物およびジアミンの具体例として、表1に示すものがあ
げられる。
芳香環がモノマー成分の一方のみに含まれている場合、
他方のモノマー成分としては、次のものがあげられるが
それらに限定されるものではない。すなわち、パーフル
オロアルキル基またはフッ素置換芳香環がモノマー成分
のジアミンに含まれている場合、それと縮重合させる芳
香族テトラカルボン酸二無水物としては、下記の化合物
があげられる。
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラ
カルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テ
トラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5
−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメ
チル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレ
ン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4,
8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ
ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水
物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テ
トラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン
−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラ
クロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸
二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,3、3′,4′−ジフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−p
−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2″,
3,3″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3、3″,4″−p−テルフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,
8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,
4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−
4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリ
レン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水
物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン
酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラ
カルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,1
0−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,
2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジ
ン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオ
フェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、
4,4′−オキシジフタル酸二無水物。
素置換芳香環が芳香族テトラカルボン酸二無水物に含ま
れている場合、それと縮重合させるジアミンとしては、
下記の化合物があげられる。
ビフェニル、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミ
ン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,
4−ジアミノメシチレン、4,4′−メチレンジ−o−
トルイジン、4,4′−メチレンジ−2,6−キシリジ
ン、4,4′−メチレン−2,6−ジエチルアニリン、
2,4−トルエンジアミン、m−フェニレンジアミン、
p−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニ
ルプロパン、3,3′−ジアミノジフェニルプロパン、
4,4′−ジアミノジフェニルエタン、3,3′−ジア
ミノジフェニルエタン、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジア
ミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′
−ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジン、3,3′
−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′
−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシベンジジ
ン、4,4″−ジアミノ−p−テルフェニル、3,3″
−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p−アミノシク
ロヘキシル)メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチ
ルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−ア
ミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−
アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチ
ル−5−アミノペンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノ
ナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4−ビ
ス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジア
ミノトルエン、m−キシレン−ジアミン、p−キシレン
−ジアミン、m−キシリレン−2,5−ジアミン、p−
キシリレン−2,5−ジアミン、2,6−ジアミノピリ
ジン、2,5−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノ−
1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ジアミノシク
ロヘキサン、ピペラジン、メチレンジアミン、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、2,2−ジメチルプロ
ピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメ
チルヘキサメチレンジアミン、3−メトキシヘキサメチ
レンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2,5−ジメ
チルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレ
ンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
5−メチル−ノナメチレンジアミン、2,5−ジメチル
ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、1,1
0−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、2,11−
ジアミノドデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、
2,12−ジアミノオクタデカン、2,17−ジアミノ
エイコサン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン。
ド樹脂としては、下記表2および表3に示す骨格を有す
るものが好ましい。
(1)で示される末端にナジック酸が導入された含フッ
素ポリイミドおよび式(2)で示される末端にアセチレ
ン基が導入された含フッ素ポリイミド等の熱硬化型のも
のが特に好ましい。
れていると同時に、分子中にフッ素原子を導入している
ことから、プライマーを塗布した後に形成される表面層
の溶媒可溶なフッ素樹脂と相溶化しやすく、軟質フッ素
樹脂とプライマーが強固に接着することを目的として配
合するものである。
る芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応さ
せ、完全に脱水縮合したポリイミドの状態で接着用プラ
イマーに配合してもよく、または、部分的に脱水縮合し
た前駆体であるポリアミド酸の状態で接着用プライマー
に配合してもよい。加工性や取り扱い性の点ではポリア
ミド酸の状態で接着用プライマーに配合するのが好まし
い。
ング剤を含有することが好ましい。シランカップリング
剤を用いる理由は、結合エネルギーの大きさの違いに注
目するものであり、従来のプライマーのような一部共有
結合による接着、または水素結合およびファンデルワー
ルス力等の弱い結合力による接着ではなく、共有結合に
よる強い結合エネルギーを介して無機質と有機質との接
着させる点にある。
n系等の元素からなるカップリング剤を用いることもで
きるが、担体が無機基材の場合、有機材料であるフッ素
樹脂層と無機材料である担体とを強固に接着させるには
Siを持ったシランカップリング剤が好ましく、その中
でも下記一般式(I)で示されるシランカップリング剤
が特に好ましい。 (X)4-k −Si−(OR)k (I) (式中、Rはメチル基またはエチル基を表し、Xは、ビ
ニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカ
プト基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキ
ルエーテル基、パーフルオロアルコキシ基、パーフルオ
ロビニル基を表し、kは2〜4の整数を表す。)前記の
ように、一般にシランカップリング剤は分子中に2個以
上の異なった官能基をもち、有機材料と無機材料を化学
的に結合させる働きがある。この接着のメカニズムは、
シランカップリング剤のアルコキシル基(−OR)が、
水または湿気により、加水分解され水酸基(−OH)に
なる。この水酸基と無機基材表面との水酸基が脱水縮合
反応により、Si−O−M結合を形成する。また、一方
の官能基(−X)は、有機材料と結合または相溶化し、
結果的に無機材料と有機材料の両方を化学的に結合させ
ることができる。
加方法には、大きく分けて2つの方法がある。1つはイ
ンテグラルブレンド法と呼ばれるもので、樹脂および無
機材料を接着させる際に、シランカップリング剤を同時
に添加混合する方法であり、製造工程に組み込みやす
く、作業性に優れている。しかしながら、この方法は無
機基材表面への直接処理に比較して効果が得られにくい
ため、使用量が多いことがある。他の1つは、前処理法
と呼ばれるものであり、担体をあらかじめシランカップ
リング剤で表面処理しておく方法であり、シランカップ
リング剤の効果が得られやすく、特に湿式で処理した場
合、処理効率が高く、均一な処理ができるため、広く工
業的に利用されている。本発明の場合、強固な接着力を
得るためには、湿式前処理法によりシランカップリング
剤を添加するのがより好ましい。
は、インテグラルブレンド法によってカップリング剤を
添加混合した場合は、1重量%ないし20重量%である
ことが好ましく、1重量%ないし10重量%であること
がより好ましい。前記カップリング剤の含有量が、20
重量%を超えると、均一に配合することが困難になり、
また経済的にも好ましくない。一方、1重量%より少な
いと、接着性の向上が不十分となる。また、シランカッ
プリング剤を前処理法によって添加する場合、担体に塗
布した後の膜厚が1〜15μm、好ましくは3〜8μm
の範囲に設定される。その際、シランカップリング剤
は、1種又は2種類のシランカップリング剤を組み合せ
て用いてもよく、溶剤で1〜20%に希釈して使用する
ことができる。この際の溶剤としては、アルコール類、
トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケト
ン、アセトン、またはアルコールと水の混合系等、殆ど
の有機溶剤を用いることができる。
させるために、充填剤を適宜配合してもよい。これらの
充填剤は、担体と接着層および接着層と溶媒可溶なフッ
素樹脂層との接着性、および定着部材として要求される
離型性が損なわれない限りにおいて使用可能である。充
填剤としては、金属、SiO2 、TiO2 、Al
2 O3 、MgO、CaO、Fe2 O3 等の無機酸化物、
SiC(炭化珪素)、BN(窒化ホウ素)、Si3 N4
(窒化ケイ素)等の無機材料の微粒子を用いることがで
きる。その中でも、耐熱性・耐久性に優れ安価であると
いう点で、Fe2 O3(ベンガラ)が特に好ましい。
層における無機充填剤の含有量が、0.1重量%ないし
50重量%であることが好ましく、1重量%ないし30
重量%であることがより好ましい。また、無機充填剤の
平均粒子径は、5μm以下の範囲に設定することが望ま
しい。平均粒子径が5μmを超えると、脱落しやすくな
るおそれがある。さらに、分散性の点で、平均粒子径が
0.001μm以上のものが好ましく用いられる。
層の溶媒可溶なフッ素樹脂との相溶性を更に向上させる
ために、表面層に用いられるものと同様の軟質フッ素樹
脂を適宜配合してもよい。
によりシランカップリング剤を添加する場合には、処理
済みの担体表面に上記の含フッ素ポリイミドまたはその
前駆体をN−メチル−2−ピロリドン、フルフリルアル
コール、ブタノール、イソプロパノール、エタノール等
の水溶性有機溶剤に溶解させた接着用プライマー液を、
担体表面に塗布することによって形成される。また、イ
ンテグラルブレンド法によりシランカップリング剤を添
加する場合には、上記の含フッ素ポリイミドまたはその
前駆体とシランカップリング剤とを混合して水溶性有機
溶剤に溶解させ、得られた接着用プライマー液を担体表
面に塗布することによって形成される。塗布方法として
は、ディップ法、スピン法、スプレー法、ロールコート
法等が使用できるが、ディップ法、スプレー法が好まし
い。乾燥は、加熱または風乾によって行われる。乾燥後
の接着層の膜厚は、1〜15μmの範囲が好ましく、3
〜8μmの範囲がさらに好ましい。
なフッ素樹脂からなる表面層について説明する。本発明
において、溶媒可溶なフッ素樹脂とは、有機溶剤に0.
5重量%以上溶解するものを意味する。溶媒可溶なフッ
素樹脂としては、上記の溶解性を有するものであれば如
何なるものでも使用でき、一般に数平均分子量が100
00〜1000000の範囲のものが使用されるが、特
に環状構造を有するパーフルオロポリマーが好ましい。
環状構造を有するパーフルオロポリマーとしては、例え
ば一般式(II)、(III )および(IV)に示す繰り返し
単位よりなる重合体があげられる。
表し、aは0〜5、bは0〜4、cは0または1の整数
であって、a+b+c=1〜6である。)
これらの繰り返し単位を形成するモノマーと他の構成と
他の含フッ素ビニルモノマー、例えば、テトラフルオロ
エチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(C
TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)または
フッ化ビニル(VF)等との共重合体であってもよい。
これらの溶媒可溶なフッ素樹脂の中でも、下記式(3)
に示す繰り返し単位よりなる重合体、(4)および
(5)に示す繰り返し単位よりなる共重合体で示される
ものが、最も代表的なものとしてあげられる。
解し、塗布することによって形成することができる。フ
ッ素樹脂を溶解する有機溶剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、パーフルオロアルカン、パー
フルオロアルキルアミン、含フッ素芳香族化合物、ヒド
ロクロロフルオロカーボンおよびヒドロフルオロカーボ
ン等の部分フッ素化物等をあげることができる。これら
の中でも、溶解性の点で、ヘキサフルオロベンゼン、パ
ーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)およびパ
ーフルオロトリブチルアミンが特に好適である。また、
フッ素樹脂の溶解性を損ねない限り、上記含フッ素系の
有機溶剤と他の有機溶剤とを混合して使用しても差し支
えない。上記フッ素樹脂の有機溶剤における濃度は、
0.01重量%〜50重量%の範囲が好ましいが、製膜
性の点から0.1重量%〜20重量%の範囲が特に好ま
しい。
の機械的ストレスに対する耐久性および耐熱性を高める
ために、充填剤または他の樹脂を適宜配合してもよい。
これらの充填剤および他の樹脂としては、表面層と接着
層の接着性や定着部材として要求される離型性が損なわ
れない限り、如何なるものでも使用可能である。
2 、Al2 O3 、MgO、CaO、Fe2 O3 等の無機
酸化物、SiC(炭化珪素)、BN(窒化ホウ素)、S
i3N4 (窒化ケイ素)等の無機材料の微粒子を用いる
ことができる。その中でも、耐熱性や摩耗などの機械的
ストレスに対する耐久性に優れているという点で、Si
C、BN、Si3 N4 が特に好ましい。
層における無機充填剤の含有量が、0.1重量%ないし
50重量%であることが好ましく、1重量%ないし15
重量%であることがより好ましい。また、無機充填剤の
平均粒子径は、10μm以下の範囲に設定することが望
ましい。平均粒子径が10μmを超えると、脱落しやす
くなるおそれがある。さらに、分散性の点で、平均粒子
径が0.001μm以上のものが好ましく用いられる。
リアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンゾ
イミダゾール、ポリアリーレンスルフィド、ポリエーテ
ル、ポリケトン、芳香族ポリエステル、シリコーン樹脂
等の耐熱性樹脂があげられ、その中でも離型性を損なわ
ないという点でシリコーン樹脂が特に好ましい。他の樹
脂の熱による軟化点は、上記フッ素樹脂の軟化点と同等
またはそれより高いことが好ましい。
表面層における他の樹脂の含有量が1重量%ないし50
重量%であることが好ましく、5重量%ないし20重量
%の範囲がより好ましい。
後、接着層が乾燥状態または湿潤状態の下で、上記フッ
素樹脂を有機溶剤に溶解して得た溶液を用い、ディップ
法またはスプレー法等によってコーティングすればよい
が、特にこれらに限定されるものではない。コーティン
グ終了後は、加熱乾燥または風乾により、担体上に表面
層を形成させる。表面層の膜厚は、定着装置における定
着用部品としては、1〜30μmの範囲が好ましいが、
5〜15μmの範囲が特に好ましい。この膜厚みが小さ
すぎると、長期の使用により、離型層である表面層が摩
耗して接着層や担体表面が露出し、離型性が大幅に低下
する。また、厚すぎると熱伝導性が低化し、ウォームア
ップ時間が長くかかる。
る。本発明の定着装置は、加熱部材およびそれに圧接す
る加圧部材を定着用部材として有しており、その定着用
部材を転写体上のトナー像と接触させて加熱し、定着を
行うものであって、転写体上のトナー像に接触する定着
用部材が、上記の層構成を有している。
であって、図1は、フルカラー複写機用ロール組み込み
型定着装置の概略断面図、図2(a)は、フルカラー複
写機用ベルト組み込み型定着装置の概略断面図であっ
て、図2(b)は、加熱ベルトの一部の拡大断面図であ
り、図3は、白黒複写機用ロール組み込み型定着装置の
概略断面図である。図1において、定着用部材は、加熱
ロール1と加圧ロール11とよりなり、加熱ロールは、
担体として、内部にハロゲンランプ等のヒーター21を
備えた中空芯金2を用い、その上に、弾性層3、接着層
4および表面層5を設けて構成されている。一方、加圧
ロールは、内部にヒーター26を備えた中空芯金12の
上に、弾性層13、接着層14および表面層15を設け
て構成されている。この定着装置の加熱ロールと加圧ロ
ールの間に、表面にトナー像32を担持した転写体であ
る紙31を通過させ、定着が行われる。
の代わりに、加熱ベルト6が設けられている。加熱ベル
トは、担体である耐熱性シート7の上に、弾性層8、接
着層9および表面層10を設けて構成されており、ベル
ト駆動ロール24、ベルト搬送ロール25、25に張架
されている。加熱ベルトは、その内側に設けたヒーター
22により加熱され、加圧パッド23、23により加圧
ロール11に対して圧接されるようになっている。図2
における他の符号は、図1におけるものと同一のものを
意味する。
して、内部にヒーター21を備えた中空芯金2を用い、
その上に、接着層4および表面層5を設けて構成されて
いる。一方、加圧ロール11は、12の上に弾性層13
を設け、その表面をフッ素樹脂製フィルム16で被覆し
た構造を有している。なお、図3における他の符号は、
図1におけるものと同一のものを意味する。
加熱ベルトの接着層は、上記した含フッ素ポリイミド樹
脂を必須成分として含有し、表面層は、上記した溶媒可
溶なフッ素樹脂から構成されている。
潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤を用いて
現像する現像工程、形成されたトナー画像を転写体に転
写する転写工程、転写されたトナー像を転写体上に定着
する定着工程を有するものであって、これら各工程は、
それ自体周知の一般的な工程であり、例えば、特開昭5
6−40868号公報や特開昭49−91231号公報
等に記載されているが、本発明においては、定着工程に
おいて、上記した定着用部材を用いた定着装置を使用す
る点に特徴を有している。なお、本発明の画像形成方法
は、それ自体公知のコピー機やファクシミリ機等の画像
形成装置を用いて実施することができる。
するが、本発明は、これら実施例により限定されるもの
でない。 実施例1 (接着層用プライマー液の調製)水とN−メチル−2−
ピロリドンとフルフリルアルコールをそれぞれ4:2:
1の割合で混合した溶媒100重量部に対し、含フッ素
ポリイミドの前駆体として式(6)に示す繰り返し単位
を有するポリアミド酸(数平均分子量:3400)を1
7重量部、および無機充填剤としてFe2 O3 (ベンガ
ラ、粒径0.1μm)を11重量部加えた後、均一に混
合・分散させて、接着層用プライマー液を調製した。
素樹脂として、前記式(3)で示される環状構造を有す
るフッ素樹脂(数平均分子量:約65000、商品名:
サイトップ、旭硝子社製)を用い、溶媒として、パーフ
ルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)(商品名:ア
フルード、旭硝子社製)を用い、10重量%の濃度でフ
ッ素樹脂溶液を調製した(商品名: フロリナート、3M
社製)。
て、外径50mmφのアルミニウム製中空芯金2を用意
し、弾性層3として、硬度55度の高熱伝導性シリコー
ンゴムを3mmの厚さになるように被覆した後、上記接
着用プライマー液をスプレーで塗布し、150℃で60
分加熱乾燥して膜厚5μmの接着層4を形成した。その
後、あらかじめ調製したフッ素樹脂溶液をディップ法で
均一に塗布し、120℃において30分間乾燥させて表
面層5を形成し、加熱ロール1を得た。なお、乾燥後の
表面層の膜厚は10μmであった。 (図1の加圧ロール11の作製)担体として、外径50
mmφのアルミニウム製中空芯金12を用意し、弾性層
13として、硬度55度の高熱伝導性シリコーンゴムを
1mmの厚さになるように被覆し、その後は前記の加熱
ロールの場合と同様にして加圧ロール11を作製した。
ール1および加圧ロール11を、複写装置(Acolo
r 935、富士ゼロックス社製)に、図1と同様な構
成になるように改造して装着し、連続して複写を行い、
定着後の画像の平滑性評価を、グロスメーターGM−2
6D(村上色彩技術研究所社製)を用いてサンプルへの
入射光を75°として行った。条件は以下に示す通りで
ある。 トナー:Acolor 935用シアントナー、富士ゼ
ロックス社製 トナー画像:ソリッド像(20cm×5cm)、トナー
量=1mg/cm2 紙:富士ゼロックス社製カラー用J紙 搬送速度:100mm/sec 離型剤オイル量:1μl/A4用紙1枚 その結果、加熱ロールの優れた離型性のため、平滑性が
高い鮮明な定着画像が得られた。画像の発色性はグロス
値が40を越えるところで満たされており、その定着温
度は125℃から175℃であった。また、複写枚数が
15万枚を越えても、画像の乱れや加熱ロール1上への
オフセットは発生せず、表面層の浮き、剥離および磨耗
は認められなかった。
を構造式(5)で示される環状構造を有するフッ素樹脂
(数平均分子量:約200000、商品名:テフロンA
F、米国デュポン社製)に、溶媒をパーフルオロトリブ
チルアミン(商品名:フロリナート、3M社製)に代え
た以外は、実施例1と同様にして、接着用プライマー液
とフッ素樹脂溶液を調製し、図1の加熱ロール1と加圧
ロール11の作製および評価を実施例1と同様に行っ
た。その結果、加熱ロールの優れた離型性のため、平滑
性が高い鮮明な定着画像が得られた。画像の発色性はグ
ロス値が40を越えるところで満たされており、その定
着温度は125℃から175℃であった。また、複写枚
数が15万枚を越えても、画像の乱れや加熱ロール1上
へのオフセットは発生せず、表面層の浮き、剥離および
磨耗は認められなかった。
ミドの前駆体を式(7)に示す繰り返し単位を有するポ
リアミド酸(数平均分子量:4700)に代えた以外
は、実施例1と同様にして、接着用プライマー液とフッ
素樹脂溶液の調製し、図1の加熱ロール1と加圧ロール
11の作製および評価を実施例1と同様に行った。その
結果、加熱ロールの優れた離型性のため、平滑性が高い
鮮明な定着画像が得られた。画像の発色性はグロス値が
40を越えるところで満たされており、その定着温度は
125℃から175℃であった。また、複写枚数が15
万枚を越えても、画像の乱れや加熱ロール1上へのオフ
セットは発生せず、表面層の浮きや剥離、磨耗は認めら
れなかった。
た。 (フッ素樹脂溶液の調製)実施例1と同様に行った。 (図1の加熱ロール1の作製)担体として、外径50m
mφのアルミニウム製中空芯金2を用意し、弾性層3と
して硬度55度の高熱伝導性シリコーンゴムを3mmの
厚さで被覆した後、カップリング剤として、アミノ系シ
ランカップリング剤(KBM903、信越化学社製)を
用い、これをスプレー塗布して温度105℃で5分間加
熱乾燥させた。次に、接着層用プライマー液をスプレー
で塗布し、150℃で60分加熱乾燥して、膜厚5μm
の接着層4を形成した後、あらかじめ調製したフッ素樹
脂溶液を、ディップ法で均一に塗布し、120℃で30
分間の条件で乾燥を行い、表面層5を形成して加熱ロー
ル1を得た。なお、乾燥後の表面層の膜厚は10μmで
あった。 (図1の加圧ロール11の作製)担体として、外径50
mmφのアルミニウム製中空芯金2を用意し、弾性層3
として、硬度55度の高熱伝導性シリコーンゴムを1m
mの厚さで被覆した後は、前記の加熱ロールと同様の方
法によって加圧ロール11を作製した。
その結果、加熱ロールの優れた離型性のため、平滑性が
高い鮮明な定着画像が得られた。画像の発色性はグロス
値が40を越えるところで満たされており、その定着温
度は125℃から175℃であった。また、複写枚数が
20万枚を越えても、画像の乱れや加熱ロール1上への
オフセットは発生せず、表面層の浮きや剥離、磨耗は認
められなかった。
ップリング剤として、エポキシ系シランカップリング剤
(KBM403、信越化学社製)を用いた以外は、実施
例4と同様にして、接着用プライマー液とフッ素樹脂溶
液を調製し、図1の加熱ロール1と加圧ロール11の作
製および評価を実施例1と同様に行った。その結果、加
熱ロールおよび加圧ロールの優れた離型性のため、平滑
性が高い鮮明な定着画像が得られた。画像の発色性はグ
ロス値が40を越えるところで満たされており、その定
着温度は125℃から175℃であった。また、複写枚
数が20万枚を越えても、画像の乱れや加熱ロール1上
へのオフセットは発生せず、表面層の浮きや剥離、磨耗
は認められなかった。
た。 (フッ素樹脂溶液の調製)溶媒可溶なフッ素樹脂とし
て、構造式(3)で示される環状構造を有するフッ素樹
脂(商品名:サイトップ、旭硝子社製)を用い、溶媒と
して、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)
(商品名:アフルード、旭硝子社製)を用い、10重量
%の濃度になるようにフッ素樹脂を溶解し、さらに充填
剤として窒化ホウ素(BN)をフッ素樹脂の重量に対し
て5重量%の割合で溶液に配合した。
て,外径50mmφのアルミニウム製中空芯金2を用意
した後は、実施例1と同様の方法で加熱ロール1を得
た。なお、乾燥後の表面層の膜厚は10μmであった。 (図1の加圧ロール11の作製)担体として,外径50
mmφのアルミニウム製中空芯金2を用意した後は、実
施例1と同様の方法で加圧ロール11を得た。なお、乾
燥後の表面層の膜厚は10μmであった。 (評価)実施例1と同様に評価を行った。その結果、加
熱ロールの優れた離型性のため、平滑性が高い鮮明な定
着画像が得られた。画像の発色性はグロス値が40を越
えるところで満たされており、その定着温度は125℃
から175℃であった。また、複写枚数が25万枚を越
えても、画像の乱れや加熱ロール1上へのオフセットは
発生せず、表面層の浮きや剥離、磨耗は認められなかっ
た。
た。 (フッ素樹脂溶液の調製)実施例1と同様の方法で調製
した。 (図2の加熱ベルト6の作成)担体として、0.1mm
の厚さのポリイミド製シート7を用意し、弾性層8とし
て硬度55度の高熱伝導性シリコーンゴムを3mmの厚
さで被覆した後、カップリング剤として、アミノ系シラ
ンカップリング剤(KBM903、信越化学社製)を用
い、これをスプレー塗布して温度105℃で5分間で加
熱乾燥させた。次に、接着層用プライマー液をスプレー
で塗布し、150℃で60分加熱乾燥して膜厚5μmの
接着層9を形成した後、あらかじめ調製したフッ素樹脂
溶液をディップ法で均一に塗布し、120℃において3
0分間乾燥させて表面層10を形成し、加熱ベルト6を
得た。なお、乾燥後の表面層の膜厚は10μmであっ
た。 (図2の加圧ロール11の作成)実施例4に記載の方法
と同様の方法で加圧ロール11を作成した。
ルト6および加圧ロール11を、複写装置(富士ゼロッ
クス社製、Acolor935)に、図2(a)と同様
な構成になるように改造して装着し、連続して複写を行
い、定着後の画像の平滑性評価をグロスメーターGM−
26D(村上色彩技術研究所社製)を用いてサンプルへ
の入射光を75°として行った。条件は以下に示す通り
である。 トナー:富士ゼロックス社製、Acolor 935用
シアントナー トナー画像:ソリッド像(20cm×5cm)、トナー
量=1mg/cm2 紙:富士ゼロックス社製カラー用J紙 搬送速度:100mm/sec 離型剤オイル量:1μl/A4用紙1枚 その結果、加熱ベルトの優れた離型性のため、平滑性が
高い鮮明な定着画像が得られた。画像の発色性はグロス
値が40を越えるところで満たされており、その定着温
度は125℃から170℃であった。また、複写枚数が
15万枚を越えても、画像の乱れや加熱ベルト6上への
オフセットは発生せず、表面層の浮きや剥離、磨耗は認
められなかった。
た。 (フッ素樹脂溶液の調製)実施例1と同様の方法で調製
した。 (図3の加熱ロール1の作製)担体として、脱脂処理お
よびサンドブラストで粗面化処理した外径50mmφの
アルミニウム製中空芯金2を用意し、カップリング剤と
して、アミノ系シランカップリング剤(KBM903、
信越化学社製)を用い、これをスプレー塗布して温度1
05℃で5分間加熱乾燥させた。次に、接着層用プライ
マー液をスプレーで塗布し、150℃で60分間加熱乾
燥して、膜厚5μmの接着層を形成した後、あらかじめ
調製したフッ素樹脂溶液をディップ法で均一に塗布し、
120℃において30分間乾燥させて表面層を形成し、
加熱ロール1を得た。なお、乾燥後の表面層の膜厚は1
0μmであった。 (図3の加圧ロール11の作製)担体として、外径50
mmφのアルミニウム製中空芯金12を用意し、弾性層
13として、硬度55度の高熱伝導性シリコーンゴムを
1mmの厚さで被覆した後、フッ素樹脂製フィルム16
として、PFAフィルム(膜厚50μm)をチュービン
グによって被膜させて加圧ロール11を作製した。
ロールを、複写装置(Vivace500、富士ゼロッ
クス社製)に図3に示すような構成になるように改造し
て装着し、連続して複写を行い、定着温度を変えた場合
のソリッド画像の剥離性を評価した。条件は以下に示す
通りである。 トナー:富士ゼロックス社製、Vivace500用黒
トナー トナー画像:ソリッド像(20cm×5cm)、トナー
量=1mg/cm2 紙:富士ゼロックス社製、白黒用L紙 搬送速度:300mm/sec 離型剤オイル量:なし その結果、加熱ロールの優れた離型性のため、幅広い温
度で剥離が可能であり、鮮明な定着画像が得られた。剥
離可能な定着温度は155℃ないし200℃であった。
また、複写枚数が40万枚を越えても画像の乱れや加熱
ロール1上へのオフセットは発生せず、表面層の浮きや
剥離、磨耗は認められなかった。
製)含フッ素ポリマーであるフッ化ビニリデン(VD
F)−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)−テトラフ
ルオロエチレン(TFE)三元系共重合体に、架橋剤、
添加剤等を下記の割合で配合し、二本ロールで混練し
て、含フッ素エラストマーコンパウンドとした。 含フッ素ポリマー(VDF−HFP−TFE三元系共重
合体):100重量部架橋剤(ビスフェノールAF):
10重量部 加硫補助剤(塩化ベンジルトリフェニルホスフィン):
5重量部 受酸剤(MgO):5重量部 この含フッ素エラストマーコンパウンドを、有機溶媒中
(メチルエチルケトンとメチルイソブチルケトンの混合
溶媒)に濃度12重量%になるように混合溶解させ、溶
液を調製した。
ルの作製)担体として外径50mmφのアルミニウム製
中空芯金を用意し、弾性層として硬度55度の高熱伝導
性シリコーンゴムを3mmの厚さで被覆した後、あらか
じめ調製した含フッ素エラストマー溶液をディップ法で
均一に塗布を行った。塗布後、25℃において3時間乾
燥させ、次いで250℃で4時間焼きつけを行って含フ
ッ素エラストマー表面層を形成させ、加熱ロール1を作
製した。なお、乾燥後の表面層の膜厚は30μmであっ
た。 (加圧ロールの作製)担体として外径50mmφのアル
ミニウム製中空芯金を用意し、弾性層として硬度55度
の高熱伝導性シリコーンゴムを1mmの厚さで被覆した
後は、前記の加熱ロールと同様の方法で加圧ロールを作
製した。
価を実施例1と同様に行った。その結果、グロス値が4
0を越える定着温度は125℃ないし170℃である
が、離型性の劣化が激しく、複写枚数が約500枚を越
えたところで、画像の乱れや加熱ロール上へのオフセッ
ト、紙の巻き付きが生じた。また、複写枚数が1000
枚を超えたところでロールの磨耗が観察された。
体として外径50mmφのアルミニウム製中空芯金を用
意し、弾性層として硬度55度の高熱伝導性シリコーン
ゴムを3mmの厚さで被覆した後、フッ素樹脂であるP
FAフィルム(膜厚30μm)をチュービングによって
被膜させて加熱ロールを作製した。 (加圧ロールの作製)担体として外径50mmφのアル
ミニウム製中空芯金を用意し、弾性層として硬度55度
の高熱伝導性シリコーンゴムを1mmの厚さで被覆した
後、フッ素樹脂であるPFAフィルム(膜厚50μm)
をチュービングによって被膜させて加圧ロールを作製し
た。 (加熱ロールおよび加圧ロールの評価)評価を実施例1
と同様に行った。その結果、グロス値が40を越える定
着温度は125℃ないし170℃であり、複写枚数が1
5万枚を越えても画像の乱れや加熱ロール上へのオフセ
ットは発生せず、表面層の浮きや剥離、磨耗は認められ
なかったが、定着後の画像を観察すると微少なグロス
(光沢)ムラが生じていた。
製)比較例1と同様に行った。 (図2の加熱ベルト6に対応する加熱ベルトの作製)担
体として、0.1mmの厚さのポリイミド製シートを用
意し、弾性層として硬度30度のシリコーンゴムを被覆
した後、あらかじめ調製した含フッ素エラストマー溶液
をディップ法で均一に塗布を行った。塗布後、25℃に
おいて3時間乾燥させ、次いで250℃で4時間焼きつ
けを行って、含フッ素エラストマー表面層を形成させ、
加熱ベルトを作製した。なお、乾燥後の表面層の膜厚は
30μmであった。 (加圧ロールの作製)比較例1と同様に行った。 (加熱ベルトおよび加圧ロールの評価)実施例5と同様
に行った。その結果、グロス値が40を越える定着温度
は125℃ないし170℃であるが、離型性の劣化が激
しく、複写枚数が約500枚を越えたところで、画像の
乱れや加熱ベルト上へのオフセット、紙の巻き付きが生
じた。また、複写枚数が1000枚を超えたところで、
ベルトの磨耗が観察された。
体として、脱脂処理ならびにサンドブラストで粗面化処
理した外径50mmφのアルミニウム製中空芯金を用意
し、従来のフッ素樹脂接着用プライマー液をスプレーで
塗布し、150℃、5分で加熱乾燥させて接着層を形成
した後、PFA粉末樹脂塗料を静電塗装法で均一に塗布
し、375℃において30分の焼成条件で硬化処理およ
びPFA成膜化処理を行い、表面層を形成した。焼成後
表面を研磨フイルムで磨いて加熱ロールを得た。なお、
プライマー乾燥後の膜厚は10〜12μmであり、PF
A成膜化を行った後の全体の膜厚は45〜50μmであ
った。 (加圧ロールの作製)実施例6と同様に行った。 (加熱ロールおよび加圧ロールの評価)実施例6と同様
に行った。その結果、剥離可能な定着温度は155℃な
いし200℃であったが、21万枚を超えたところで担
体と接着層間のみならず、接着層と表面層間で剥離が生
じた。また、定着後の画像を観察すると微少なグロス
(光沢)ムラが生じていた。
樹脂が、溶媒に可溶なフッ素樹脂をコーティングするこ
とによって形成されるものであるため、平滑で均質な離
型性の膜を容易に形成することができる。そして本発明
の定着用部材は、離型剤の量が少ない状況においてもト
ナーに対する剥離性に富み、磨耗に強く耐久性に優れ、
かつ未定着像を均一に定着することができ、また、定着
後の画像表面の平滑性が高く、高画質の定着画像を形成
することが可能である。したがって、電子写真方式を採
用する複写装置、プリンター等の画像形成装置等の定着
装置において用いた場合、維持性が向上し、トナーのオ
フセット防止や用紙等の転写体の巻き付きを防止して、
鮮やかな定着画像を得ることが可能となる。また、離型
剤の使用量が抑えられるために、定着画像のべとつきが
なく、転写体へのテープの付着性が改善されるのみなら
ず、定着装置の小型化および低コスト化が可能になる。
体と表面層の間を、優れた耐熱性およびフッ素樹脂との
優れた接着性を有する含フッ素ポリイミド樹脂による接
着層で結び付けていることから、表面層と担体間の剥離
がなく、機械的ストレスに強いものとなっており、これ
によって信頼性を確保することができる。
型定着装置の概略断面図である。
型定着装置の概略断断面図および加熱ベルトの一部の拡
大断面図である。
装置の概略断面図である。
る。
層、5…表面層、6…加熱ベルト、7…耐熱性シート、
8…弾性層、9…接着層、10…表面層、11…加圧ロ
ール、12…中空芯金、13…弾性層、14…接着層、
15…表面層、16…フッ素樹脂製フィルム、21およ
び22…ヒーター、23…加圧パッド、24…ベルト駆
動ロール、25…ベルト搬送ロール、26…ヒーター、
27…インレットシュート、28…アウトレットシュー
ト、29…離型剤塗布装置、31…紙、32…トナー
像、41…表面層。
Claims (3)
- 【請求項1】 担体上に、含フッ素ポリイミド樹脂を必
須成分として含有する接着層と、溶媒可溶なフッ素樹脂
からなる表面層とを順次設けてなることを特徴とする定
着用部材。 - 【請求項2】 定着用部材として、加熱部材およびそれ
に圧接する加圧部材を有し、転写体上のトナー像を加熱
して定着を行う定着装置において、転写体上のトナー像
に接触する定着用部材が、担体上に、含フッ素ポリイミ
ド樹脂を必須成分として含有する接着層と、溶媒可溶な
フッ素樹脂からなる表面層とを順次設けてなることを特
徴とする定着装置。 - 【請求項3】 潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成
工程、該潜像を現像剤を用いて現像する現像工程、形成
されたトナー画像を転写体に転写する転写工程、転写さ
れたトナー像を転写体上に定着する定着工程を有する画
像形成方法において、該定着工程が、担体上に、含フッ
素ポリイミド樹脂を必須成分として含有する接着層と、
溶媒可溶なフッ素樹脂からなる表面層とを順次設けた定
着用部材を用い、転写体上のトナー像に接触させて定着
を行うことを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32420097A JPH11161064A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 定着用部材、それを用いた定着装置および画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32420097A JPH11161064A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 定着用部材、それを用いた定着装置および画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11161064A true JPH11161064A (ja) | 1999-06-18 |
Family
ID=18163188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32420097A Pending JPH11161064A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 定着用部材、それを用いた定着装置および画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11161064A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007128946A (ja) * | 2005-11-01 | 2007-05-24 | Toppan Printing Co Ltd | 有機トランジスタおよびその製造方法 |
JP2007248974A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 無端ベルト及び画像形成装置 |
JP2009103882A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-05-14 | Canon Inc | 加圧部材、像加熱装置、及び画像形成装置 |
JP2015203836A (ja) * | 2014-04-16 | 2015-11-16 | キヤノン株式会社 | 電子写真用部材の製造方法 |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32420097A patent/JPH11161064A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007128946A (ja) * | 2005-11-01 | 2007-05-24 | Toppan Printing Co Ltd | 有機トランジスタおよびその製造方法 |
JP2007248974A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 無端ベルト及び画像形成装置 |
JP2009103882A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-05-14 | Canon Inc | 加圧部材、像加熱装置、及び画像形成装置 |
JP2015203836A (ja) * | 2014-04-16 | 2015-11-16 | キヤノン株式会社 | 電子写真用部材の製造方法 |
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