JP6288438B2 - 結合用ウレタン系接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、線状部材と、該線状部材の少なくとも一端部が挿入される定着治具との結合に用いられるウレタン系接着剤に関する。
従来、引張強度が要求される種々の構造物や建築物に対して、ワイヤーや棒状部材等の線状部材を該線状部材の少なくとも一端部を定着治具に挿入して固定することが広く行われている(特許文献1〜3)。このような線状部材と定着治具との結合に用いられる接着剤には、例えばエポキシ樹脂系、不飽和ポリエステル系、アクリル樹脂系又はウレタン樹脂系の接着剤が用いられている。また、特許文献4に記載されるように、ブレース(筋交い)材をブレース材の固定具に固定するにあたって、例えばエポキシ樹脂系の接着剤が用いられる。
しかしながら、線状部材を定着治具に挿入して硬化させるため、エポキシ樹脂系接着剤だと常温放置で長時間の硬化時間を要するという問題があった。また、常温硬化タイプのエポキシ樹脂系接着剤では、ガラス転移温度(Tg)を高く(70℃以上)することは困難であるため、Tgが低くなり、耐熱性を得られないという問題があった。
また、従来のアクリル樹脂系の接着剤では、充填性や硬化性、耐熱性、さらに引抜強度に問題があった。
特開2013−11162号公報 特開2013−11163号公報 特開2013−11164号公報 特開2006−348506号公報
本発明は上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、発泡することなしに常温放置での硬化時間が短く、充填性や硬化性、さらに十分な引抜強度を有する結合用ウレタン系接着剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の結合用ウレタン系接着剤は、線状部材と、該線状部材の少なくとも一端部が挿入される定着治具との結合に用いられる結合用ウレタン系接着剤であって、多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であるポリオール、及びポリイソシアネート化合物、を含むことを特徴とする。
線状部材は、線状のものであればいずれも含まれ、棒状部材等も含まれる。線状部材としては、例えば、高強力繊維線材、炭素繊維の線材、炭素繊維強化樹脂の線材などのロッド、ワイヤー、金属芯、針金、線状金属、線状のプラスチック材などが挙げられ、いずれも含まれる。
定着治具は固着具であってもよく、定着治具としては、線状部材の少なくとも一端部が挿入されるための開口部を有する。定着治具としては、例えば筒状体の定着治具がある。定着治具の材質は特に限定はないが、例えば、金属製、炭素繊維強化樹脂製、又はプラスチック製のものが適用できる。
前記ポリオールの分子量としては、重量平均分子量が600以下であるのが好適である。
前記ポリイソシアネート化合物は、脂肪族系イソシアネート及び/又は芳香族系イソシアネートが好ましく、特に、脂肪族系イソシアネートが好ましい。また、芳香族系イソシアネートは組成物を固くするため、脂肪族系イソシアネート及び芳香族系イソシアネート(好ましくは脂肪族系イソシアネートの割合を50〜99%さらに好ましくは60〜80%)を併用して添加するのが好ましいが、芳香族系イソシアネートが多すぎると発泡してしまう。
前記ポリイソシアネート化合物の配合割合は、前記ポリオール100質量部に対して250〜350質量部であるのが好ましい。
本発明にかかる結合用ウレタン系接着剤は、2液硬化型が好ましく、主剤に前記ポリオールを含有し、硬化剤に前記ポリイソシアネート化合物を含有するのが好ましい。
本発明にかかる結合用ウレタン系接着剤は、常温硬化性であり、常温で硬化させることが可能であるが、必要に応じて加熱により硬化を促進させてもよい。
前記多価アルコールがグリセリン、トリメチロールプロパン或いは、ペンタエリトリトールであるのが好ましい。
本発明にかかる結合用ウレタン系接着剤は、Tgが70℃以上であるのが好ましい。Tgが70℃〜200℃であるのがより好ましい。
本発明にかかる結合用ウレタン系接着剤の用途としては、耐震補強用治具やブレース(筋交い)などにも好適に用いられるし、工場のワイヤー、建設機械のワイヤー(例えばクレーン)、橋や道路に用いられる補強用線状部材、ウインチ、エレベーター、ウインチ、などの線状部材と定着治具(固着具を含む)との結合に好適に用いることができる。
本発明によれば、発泡することなしに常温放置での硬化時間が短く、充填性や硬化性、さらに十分な引抜強度を有する結合用ウレタン系接着剤を提供することができるという著大な効果を奏する。
本発明の結合用ウレタン系接着剤を用いて、鋼管にロッドを結合した状態を示す斜視図である。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
本発明の結合用ウレタン系接着剤は、多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であるポリオール、及びポリイソシアネート化合物、を含むものである。
前記多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であるポリオールは、特に限定されるものではなく、2個以上の水酸基を有する化合物であればいずれのものでもよい。本発明の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物であるポリオールは、多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加することにより得られる。多価アルコールへのアルキレンオキサイドの付加反応は、従来公知の方法で行うことができる。
前記ポリオールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、グルコース、ペンタエリトリトール、ソルビトール、シュークローズ等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの1種又は2種以上を付加して得られるポリオールが挙げられる。特にグリセリン、トリメチロールプロパン或いは、ペンタエリトリトールにアルキレンオキサイドを付加してなるポリオールが好ましい。
また、前記ポリオールは重量平均分子量600以下が好ましい。また、引抜強度を考慮すると前記ポリオールは重量平均分子量90〜600が好ましく、90〜400がさらに好ましく、90〜200が特に好ましい。また、前記ポリオールは、官能基数は2.5以上が好ましく、官能基数は3以上が特に好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物は、1分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物であり、一般的には1分子中にイソシアネート基を2〜5個含む化合物が好ましい。イソシアネート基はアルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基等にイソシアネートが結合しているものが好ましい。耐光性を考慮すると無黄変の脂肪族又は脂環式イソシアネートが好ましい。なお、前記脂環式イソシアネートにはノルボルネン骨格を有するイソシアネートも含まれる。ポリイソシアネート化合物の重量平均分子量は1500以下が好ましく、強度を考慮すると分子量100〜1000がさらに好ましく、100〜650が特に好ましい。また、ポリイソシアネート化合物の官能基数2.5以上が好ましく、強度を考慮すると黄変タイプの芳香族系イソシアネートを併用することが望ましい。芳香族系イソシアネートは特に限定されないがポリメリックMDIが好ましい。
ポリイソシアネート化合物の例としては、例えば、1)トリレンジイソシアネート(異性体の各種混合物を含む)、ジフェニルメタンジイソシアネート(異性体の各種混合物を含む)、3・3’−ジメチル−4・4’−ビフェニレンジイソシアネート、1・4−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4・4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、1・4−シクロヘキシルジイソシアネート、1−メチル−2・4−ジイソシアナト−シクロヘキサン、2・4・4−トリメチル−1・6−ジイソシアナト−ヘキサン等の脂肪族ジイソシアネートや脂環族ジイソシアネート等のジイソシアネート、2)4・4’・4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(4−フェニルイソシアナト)チオフォスフェート等芳香族トリイソシアネート等のトリイソシアネート、3)前記イソシアネート類のウレタン化変性品、イソシアヌレート化変性品、カルボジイミド化変性品、ビューレット化変性品、粗製トリレンイソシアネート、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレン・ポリフェニルイソシアネート等の多官能性イソシアネート等が挙げられる。
また、ポリイソシアネート化合物と共に、他のポリイソシアネート化合物を併用してもよい。他のポリイソシアネート化合物としては、例えば、ポリイソシアネートとポリオールとをポリイソシアネートの過剰のもとで常法により調製されるウレタンプレポリマー等が挙げられる。
本発明の結合用ウレタン系接着剤には、上記した成分に加えて、必要に応じて、充填剤、可塑剤、顔料及び染料等の着色剤、帯電防止剤、難燃剤、接着付与剤、チキソトロピー付与剤、シランカップリング剤、分散剤、酸化防止剤、安定剤、溶剤等を配合してもよい。
充填剤としては、各種形状の有機又は無機のものがあり、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;カーボンブラック;クレー;タルク;ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;カオリン;硅藻土;ゼオライト;酸化チタン、生石灰、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化マグネシウム;硫酸アルミニウム;塩化ビニルペーストレジン;ガラスバルーン、シラスバルーン、サランバルーン、フェノールバルーン、塩化ビニリデン樹脂バルーン等の無機質バルーン、有機質バルーン等;あるいはこれらの脂肪酸、脂肪酸エステル処理物等が挙げられ、単独で、または混合して使用することができる。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ブチルベンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルアジペート、ジイソデシルフタレート、トリオクチルホスヘート、トリス(クロロエチル)フォスフェート、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシステアリン酸アルキル、エポキシ化大豆油等が挙げられ、単独又は混合して使用することができる。
チキソトロピー付与剤としては、例えば、コロイダルシリカ、脂肪酸アミドワックス、ステアリン酸アルミ、表面処理ベントナイト、ポリエチレン短繊維、フェノール樹脂短繊維、エアロジル(日本エアロジル社製)、ディスパロン(楠本化成社製)等が挙げられる。溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素の他、ガソリンから灯油留分にいたる石油系溶剤類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエーテルエステル類等が挙げられ、芳香族系溶剤が好ましい。
帯電防止剤としては、一般に、第4級アンモニウム塩やアミンなどのイオン性化合物、あるいはポリエチレングリコールやエチレンオキサイド誘導体などの親水性化合物を挙げることができる。接着付与剤としては、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。難燃剤としては、クロロアルキルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート、臭素、リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ジエチルビスヒドロキシエチルアミノホスフェート等が挙げられる。着色剤としては、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料や、各種無機顔料等の顔料、並びにカーボンブラック、チタンホワイト、酸化クロム、ベンガラ等が挙げられる。安定剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、トリアゾール系化合物等が挙げられる。
前記シランカップリング剤としては、従来公知のものを広く使用でき特に限定されないが、例えば、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルメトキシシランなどのアミノシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリルシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシラン類、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネートシラン類などが挙げられる。前記シランカップリング剤は単独で用いても良く、または、2種類以上を併用しても良い。
本発明の結合用ウレタン系接着剤が、硬化触媒をさらに含むことができる。
前記硬化触媒としては、特に限定されないが、例えば、アミン化合物や有機金属化合物等が挙げられ、アミン化合物やシラノール縮合触媒が好ましく、アミン化合物や有機錫化合物が好ましい。
前記硬化触媒は、硬化を促進させるための触媒であり、例えば、有機金属化合物やアミン類等が挙げられる。
前記有機金属化合物としては、例えば、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等の2価の有機錫化合物;ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(トリエトキシシリケート)、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の4価の有機錫化合物;オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛等の有機酸鉛塩;テトラ−n−ブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、ロジン酸ビスマス等の有機ビスマス化合物;オクチル酸ジルコニウム等の有機ジルコニウム化合物;ナフテン酸コバルト等の有機コバルト化合物;有機亜鉛化合物;有機マンガン化合物;有機鉄化合物;ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)等の錫系キレート化合物、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトンマグネシウム、アセチルアセトンビスマス、アセチルアセトンニッケル、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガン等の各種金属のキレート化合物が挙げられる。これらのうち、反応速度が高く、毒性及び揮発性の比較的低い液体である点から有機錫化合物や金属キレート化合物が好ましい。
前記アミン類としては、例えば、ブチルアミン、オクチルアミン等の第1級アミン類、ジブチルアミン、ジオクチルアミン等の第2級アミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の第1級、第2級アミン類、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、N−エチルモルフォリン等の第3級アミン類、或いはこれらのアミン類とカルボン酸等の塩類が挙げられる。
本発明の結合用ウレタン系接着剤は、Tgが、70℃以上であるのが好ましい。前記脂肪族系イソシアネート及び芳香族系イソシアネートを併用して添加する場合、本発明の結合用ウレタン系接着剤は、Tgが70〜130℃であるのが好ましい。
本願明細書において、Tgは動的粘弾性試験機で測定したtanΔピークより算出されるガラス転移温度である。
本発明の結合用ウレタン系接着剤は一液、二液のいずれにも使用することができるが、二液型が好ましい。二液として使用した場合、発泡を生じ難く、施工に応じた素早い固定が可能である。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(合成例1)
水酸化カリウム50%水溶液をトリメチロールプロパン1モルに対して0.3モル添加した後、減圧脱水した。この触媒液を温度計、圧力計、ならびに撹拌機が装着してあるオートクレーブに仕込み、窒素置換後、最大圧力4kgf/cm2(493kPa)、反応温度100℃でエチレンオキシドを装入し、内圧の低下速度が30分で0.05kgf/cm2 以下になるまで熟成反応を行った。得られたポリエーテルポリオールに水、リン酸を加え中和後、吸着剤ケイ酸マグネシウムの存在下脱水乾燥を行い、水酸基価918mgKOH/g、粘度は3500cP/23℃のトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物が得られた。
主剤の調整方法:表1に示した配合割合にて、使用するポリエーテルポリオールをセパラブルフラスコ内で105℃で1時間真空脱泡したのち、50℃以下まで冷却し、シランカップリング剤としてエポキシシラン及び錫触媒を添加、30分以上脱泡撹拌し、主剤を調整した。
表1において、各配合物質の配合量は質量部で示され、配合物質の詳細は下記の通りである。
*1:F510、(株)クラレ製、重量平均分子量500の3官能ポリエステルポリオール
*2:トリメチロールプロパン、三菱ガス化学(株)製
*3:1,4-ブタンジオール、 BASFジャパン製
*4:グリセリン、坂本薬品工業(株)製
*5:合成例1のトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物、重量平均分子量183
*6:KBM403、信越化学工業(株)製3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
*7:KBM903、信越化学工業(株)製3-アミノプロピルトリメトキシシラン
*8:U830、日東化成(株)製ジオクチル錫ジバーサテート
硬化剤の調整方法:表2に示した配合割合にて、使用する液状イソシアネート1種/2種をセパラブルフラスコ内で常温30分以上脱泡撹拌し、硬化剤を調整した。
表2において、各配合物質の配合量は質量部で示され、配合物質の詳細は下記の通りである。
*9:D170N、武田薬品社製、HDIのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート
*10:ミリオネートMR200、日本ポリウレタン(株)製、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
上記のようにして2液硬化型の結合用ウレタン系接着剤を製造した。硬化物は、表1と表2に示した主剤と硬化剤をそれぞれ全量同士で混合して作成した。得られた結合用ウレタン系接着剤のTgを表3に示す。
試験体の作成方法:日本ソセー工業製2液混合攪拌機にて、表1と表2に示した主剤及び硬化剤をそれぞれ全量同士で混合適量混合し、図1に示すような試験体となる長さ12cm内径1.4cmの円筒形の鋼管10aに結合用ウレタン系接着剤12を40g充填した。充填したのち、カーボンファイバーの繊維本数を24K本/束、束数を20本としたカーボン繊維束のロッド14を差し込み、反応・固化するまで常温で1時間養生した。その後、100℃1時間加熱した。次いでもう一方の鋼管10bに同様に充填し養生していたロッド14のもう一端を差し込み、結合用ウレタン系接着剤12が反応・固化するまで常温で養生した。
測定方法:上記試験体の作成方法にて作成した試験体を常温にて1週間養生し、引張り試験機にて23℃及び82℃雰囲気中での引抜強度をそれぞれ測定した。
判断基準(1)<引抜強度>:ロッドに用いたカーボンファイバーの繊維本数を24K本/束、束数を20本としたときのカーボン繊維束の理論引張強度は56.6kNであり、作成したロッドの引抜強度が理論強度の保持率100%以上のものを○、90%〜100%未満のものを△、90%未満のものを×とした。
判断基準(2)<充填性>:2液硬化型の結合用ウレタン系接着剤を混合し、鋼管に流し込む際に隙間なく短時間で充填できたものを○、充填できないものを×とした。
判断基準(3)<硬化性>:2液硬化型の結合用ウレタン系接着剤を混合し、鋼管に流し込んだのち、常温放置で20分未満に固定できるものを○、20分〜60分未満で固定できるものを△、60分以上時間を要するものを×とした。
判断基準(4)<発泡性>:2液硬化型の結合用ウレタン系接着剤を混合し、鋼管に流し込んだのち、固化するまでの間に目視にて著しい発泡を伴うものを×、表面に一部発泡が認められたものを△、発泡がないものを○とした。
判断基準(5)<繰り返し疲労試験>:2液硬化型の結合用ウレタン系接着剤を混合し、鋼管に流し込んだのち、硬化させる。その後、試験体に対し20kN⇔15kNの100万回繰り返し疲労試験を行い、破断したものを×、破断しないものを○とした。
評価結果を表4に示す。
また、結合用接着剤として、2液硬化型アクリル樹脂系接着剤(商品名:Y751、セメダイン(株)製)を用いたものを比較例3、2液硬化型エポキシ樹脂系接着剤(商品名:EP49、セメダイン(株)製)を用いたものを比較例4、不飽和ポリエステル樹脂系接着剤(商品名:Wirelock、Millfield enterprises製)を用いたものを比較例5とし、上記した結合用ウレタン系接着剤と同様に試験を行った評価結果を表5に示す。
表4及び表5からわかるように、本発明の結合用ウレタン系接着剤を用いた実施例1及び実施例2では優れた引抜強度及び繰り返し疲労性を示した。
10a,10b:鋼管、12:結合用ウレタン系接着剤、14:ロッド。

Claims (4)

  1. 線状部材と、該線状部材の少なくとも一端部が挿入される筒状体の定着治具との結合に用いられる結合用ウレタン系接着剤であって、
    多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であるポリオール、及び
    ポリイソシアネート化合物、
    を含み、
    前記定着治具が、金属製、炭素繊維強化樹脂製、又はプラスチック製であり、
    前記線状部材が、高強力繊維線材、炭素繊維の線材、若しくは炭素繊維強化樹脂の線材のロッド、ワイヤー、金属芯、針金、線状金属、又は線状のプラスチック材であることを特徴とする筒状体の定着治具結合用ウレタン系接着剤。
  2. 前記ポリオールの重量平均分子量が90〜200であることを特徴とする請求項1記載のウレタン系接着剤。
  3. 前記多価アルコールがグリセリン、トリメチロールプロパン或いは、ペンタエリトリトールであることを特徴とする請求項1又は2記載のウレタン系接着剤。
  4. Tgが70以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のウレタン系接着剤。
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