JP6283976B2 - コモンモードチョーク - Google Patents

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Description

本発明は、各種の電源装置、電子機器等に用いられるコモンモードチョークに関する。
従来からコモンモードノイズを除去するためのノイズフィルタとして、トロイダルコアに導線を巻回したコモンモードチョークが広く使用されている(例えば、特許文献1)。かかるコモンモードチョークはトロイダルコアを複数の領域に分け、各領域ごとに巻線を施すことによって構成される。
電源装置など大電流用途に適用されるコモンモードチョークの場合、導線として大きな断面積を確保できる平角線を用いることが有利である。しかし、上記のようなトロイダルコアに平角線を巻装することは困難である。そのため、例えば、特許文献2に示すように、平角線を厚さ方向に重ねるように巻回したエッジワイズコイルを、ロの字状(長方形の枠状)のコアの対向する二つの磁脚に配置した構成が用いられている。
特開平6−36951号公報 特開平10−97927号公報
特許文献2では、平角線で構成したコイルの密着巻部を、ギャップを介して複数に分けることによって、小型で高周波インピーダンス特性の良好なコイル部品を提供することを目的としている。しかしながら、特許文献2に示すようなロの字状(長方形の枠状)のコアを用いたコモンモードチョークでは、平角線を用いたコイル自体がコモンモードチョーク全体に占める割合が大きく、コモンモードチョーク全体の小型化には限界があった。
そこで、上記課題に鑑み、本発明は、大電流用途にも適用可能なコモンモードチョークの小型化に好適な構成を提供することを目的とした。
本発明のコモンモードチョークは、複数の磁心を突き合わせて構成された磁心部と、前記磁心部に巻装されたコイル部と、前記磁心部と前記コイル部を収容するケースと、を有するコモンモードチョークであって、前記磁心部は、中脚と、前記中脚の両側に配置された一対の外脚を有し、前記コイル部は複数のエッジワイズコイルを有し、前記複数のエッジワイズコイルは、線間ギャップを有しており、前記磁心部の中脚の軸方向に並置されるように前記中脚に巻装され、かつ、前記ケースには、前記線間ギャップを形成するための突起群が設けられていることを特徴とする。かかる構成によれば、複数のエッジワイズコイルを巻回軸方向に垂直な方向(径方向)に並べる必要がないため、コモンモードチョークの小型化が可能である。
また、前記コモンモードチョークにおいて、前記磁心部の中脚に磁気ギャップが設けられていることが好ましい。
さらに、前記コモンモードチョークにおいて、前記エッジワイズコイルには1ターン毎に線間ギャップが設けられていることが好ましい。
さらに、前記コモンモードチョークにおいて、前記磁心部と前記コイル部はケースに収容され、樹脂封止されていることが好ましい。
さらに、前記コモンモードチョークにおいて、前記ケースの内側には、前記磁心部の一対の外脚をケースの底面側からそれぞれ支持するための支持部が設けられていることが好ましい。
さらに、前記コモンモードチョークにおいて、前記ケースには、前記線間ギャップを形成するための突起群が設けられていることが好ましい。
さらに、前記コモンモードチョークにおいて、前記突起群の各突起の高さが異なり、前記エッジワイズコイルの巻回軸と前記各突起の先端との距離が異なることが組立作業上好ましい。前記各突起の高さは、前記エッジワイズコイルの巻回軸方向に対して単調に変化していることがさらに好ましい。

本発明によれば、大電流用途にも適用可能なコモンモードチョークの小型化に好適な構成を提供することができる。
本発明に係るコモンモードチョークの実施形態を示す図である。 本発明に係るコモンモードチョークの実施形態に用いる磁心部の例を示す図である。 本発明に係るコモンモードチョークの実施形態に用いるコイル部の例を示す図である。 本発明に係るコモンモードチョークの他の実施形態を示す図である。 本発明に係るコモンモードチョークの他の実施形態を示す図である。 本発明に係るコモンモードチョークの他の実施形態の一部を示す拡大図である。 本発明に係るコモンモードチョークの他の実施形態を示す図である。 本発明に係るコモンモードチョークの他の実施形態を示す図である。 コモンモードチョークのインピーダンス特性を示す図である。 コモンモードチョークのインピーダンス特性を示す図である。
以下、本発明に係るコモンモードチョークの実施形態を図を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各実施形態において説明する構成は、他の実施形態の趣旨を損なわない限りにおいて他の実施形態においても適用することが可能であり、その場合、重複する説明は適宜省略する。
図1は本発明のコモンモードチョークの実施形態を示す図である。図1に示すコモンモードチョーク100は、複数の磁心1、2を突き合わせて構成された磁心部200と、磁心部200に巻装されたコイル部300を有する。なお、図1の(a)は磁心部200の窓(磁心部に形成された空間部分)を望む方向(z方向)から見たコモンモードチョーク100の底面図、(b)はコイル部300の巻回軸方向(x方向)から見た側面図である。
磁心部200は、中脚6と、前記中脚6の両側に配置された一対の外脚7、8を有する。コイル部300は複数のエッジワイズコイル3〜5を有し、エッジワイズコイル3〜5は、磁心部200の中脚6の軸方向(x方向)に並置されるように中脚6に巻装されている。図1に示す実施形態では、三つのエッジワイズコイルを用いて三相のコモンモードチョークが構成されている。
平角線を用いるエッジワイズコイルは大きな導体断面積を確保できるため、大電流用途に好適であるものの、必然的に導体の幅が大きくなる。そのため特許文献2のように複数のエッジワイズコイルをコイルの径方向に並置する構成は、平角線の広い幅方向にコイルを並置することになるため、コモンモードチョークの小型化の障害となる。これに対して、図1に示すように複数のエッジワイズコイル3〜5を同軸上に並置することで、エッジワイズコイルを用いたコモンモードチョークの小型化が可能である。
また、三相のコモンモードチョークを構成する場合には、特許文献2のように、対向する二つのコアに各相に対応した三つのコイルを巻装しようとすると、無駄なく、バランスよく巻くことが困難である。これに対して、図1に示す実施形態のように、一つの中脚に三つのエッジワイズコイルを巻装すれば、同じ巻回形態のエッジワイズコイルを用いることができるとともに、中脚の長さをコイル部の巻装領域に応じて無駄なく設定することができる。
ボビンを介してコイル部300を磁心部200に巻装することもできるが、図1に示す実施形態では、ボビンを用いずにコイル部300を磁心部200に巻装している。平角線を用いるエッジワイズコイルは、コイル自身に形状維持能があるため、ボビンを省略してコモンモードチョークの小型化や構造の簡略化が可能である。この場合、絶縁シートを介してコイル部300を磁心部200に巻装することが好ましい。図1(b)に示すように、エッジワイズコイルの巻端9、10は磁心部200のz方向の一方側に導出されている。図1(b)では便宜上、x方向端部に配置されたエッジワイズコイルの巻端9、10しか図示されていないが、中央および反対側のエッジワイズコイルについても同様の形態で巻端が導出されている。
図1(a)のA−A’の突合せ位置でコモンモードチョーク100を展開した形態を図1(c)に示す。符号13は中脚の突合せ面を表し、符号11および12はそれぞれ中脚の両側の外脚部7および8の突合せ面を表している。エッジワイズコイルは、円柱状の中脚の形状に合わせて、巻回軸方向から見て円形に巻回されたものを用いている。コイル部(エッジワイズコイル4)の巻回部分は、y方向(中脚と外脚の並置方向)では中脚と外脚の間に収められ、z方向では、磁心部(磁心2)の両側に突出している。外脚をz方向に大きくし、コイル部の巻回部分を磁心部から突出しないようにして、コモンモードチョークの組み立て時の安定化を図ることもできる。但し、小型化を優先する場合には、図1に示すようにコイル部の巻回部分が磁心部から突出している構成を採用することが好ましい。
次に、磁心部200について図2を用いてさらに詳述する。図2(a)は磁心部の窓15を望む方向(z方向)から見た図であり、図2(b)は一方の磁心2の突合せ面側から見た図である。磁心部200は、同形状のERコア同士を、平行な三つの脚の部分で突き合わせて構成されている。中脚の突合せ面形状(断面形状)は円形であり、外脚の突合せ面形状は略長方形である。但し、磁心部200を構成する磁心の形状はこれを特に限定するものではない。例えば、図1および2に示す実施形態においては、外脚の断面形状は、コイル部の形状にならって、中脚側が円弧状であるが、円弧部分のない長方形でもよい。また、中脚の断面形状は楕円形でもよいし、正方形、長方形などの角形でもよい。この場合は、コイル部も中脚の断面形状に合わせて、同種の形状にすることが好ましい。但し、コイル長を最小にする観点、エッジワイズコイルの生産性を高める観点からは、中脚の断面形状を円形として、かかる中脚形状に合わせて円形に巻回したエッジワイズコイルを用いることがより好ましい。
磁心1と磁心2はギャップを設けずに突合せることも可能であるが、磁心部200の中脚に磁気ギャップが設けられた構成がより好ましい。図2に示すように、中脚の突合せ部分に磁気ギャップ14を設けることによって、磁気飽和を防ぎ、より大きな電流にも対応可能なコモンモードチョークを提供することができる。図1および図2に示す実施形態では、磁気ギャップ14は中脚の軸方向の中央に設けられ、エッジワイズコイル4の内側に収まるように配置されている。かかる構成によって、磁束の漏洩を抑制することができる。
磁心に用いる磁性体はこれを特に限定するものではない。例えば、Mn−Zn系やNi−Zn系などのフェライト、圧粉磁心、積層磁心等を用いることができる。このうち、フェライトが形状の自由度やコストの観点からより好ましい。
次に、コイル部300について図3を用いてさらに詳述する。図3(a)は磁心部の窓15を望む方向(z方向)およびコイル部300の巻回軸方向(x方向)に垂直な方向から見た図であり、図3(b)はコイル部300の巻回軸方向(x方向)から見た図である。図1および図3に示すように、各エッジワイズコイル3〜5は円形に巻回され、その巻端は一方向(z方向上側)に略平行に導出されている。隣接するエッジワイズコイルの巻端同士は中脚を挟んでy軸方向の反対側に位置するように離れて導出されているため、巻端と他の装置、部品等との接続が容易である。また、各エッジワイズコイル3〜5は、絶縁を確保するための所定の間隔を隔てて、互いに離間して配置されている。かかる所定の間隔は各エッジワイズコイル間にスペーサを配置することで確保できる。
各エッジワイズコイル3〜5は、1ターン毎に間隔をおかずに密に巻回して構成することもできるが、図1および図3に示すように、各エッジワイズコイル3〜5には1ターン毎にギャップが設けられていることがより好ましい。エッジワイズコイル3の一部を拡大した概念図を図3(c)に示す。なお、図3(c)では、1ターン毎の位置関係を示す便宜上、コイルの連続性を捨象して各ターンを分離した状態で図示してある。
エッジワイズコイルの導体断面の形状は略長方形(幅>厚さとする)であり、エッジワイズコイルの巻回軸方向を厚さ、それに垂直な方向を幅とする。エッジワイズコイル3の各ターン3a〜3dは所定の線間ギャップdを介して巻回されている。エッジワイズコイルは、各ターンの対向面積が大きいため、線間容量が大きくなりやすい。そのため、特に高周波側でのインピーダンス特性が劣化しやすい。これに対して、各エッジワイズコイル3〜5に1ターン毎に線間ギャップを設けることで、線間容量を低減し、インピーダンス特性を改善することができる。線間ギャップを設けるためには、各ターン間にスペーサを挿入すればよいが、かかる線間ギャップの形成の仕方の詳細については後述する。
各ターン毎の線間ギャップが大きいほど線間容量が小さくなるため、線間ギャップの大きさは、好ましくは平角線の幅の10%以上、より好ましくは20%以上である。一方これが大きすぎると、コモンモードチョーク全体が大きくなってしまうので、線間ギャップdは平角線の厚さtよりも小さい範囲にすることがより好ましい。さらに、エッジワイズコイルをその巻回軸方向に並置することの、小型化に対する利点を生かすためには、線間ギャップも含めた各エッジワイズコイルの巻回軸方向(x方向)の厚さTが、それに垂直なy方向の最大寸法(図1および3に示すような円形のエッジワイズコイルの場合は外径に相当)よりも、小さいことがより好ましい。各エッジワイズコイルの導体断面の寸法はこれを限定するものではない。但し、各エッジワイズコイルはその軸方向に並置されるので、導体断面の厚さ(平角線の厚さ)tに対する幅wの比は大きいことが好ましい。例えば、好ましくは、厚さtに対する幅wの比は2以上であり、さらに好ましくは3以上である。
次に、他の実施形態のコモンモードチョークについて図4を参照しながら説明する。図4に示すコモンモードチョーク400では、磁心部200とコイル部300はケース17に収容され、樹脂封止されている。図4は、箱型のケース17に収容された磁心部200とコイル部300を、y方向(中脚と外脚の並置方向)から透視的に見た図であり、収容されている磁心部200とコイル部300は点線で示してある。
収容された磁心部200とコイル部300は、巻端がケースの開口側に突出するように、すなわち磁心部200の窓の部分がケースの開口側になるように配置され、ポッティング用の樹脂18によって封止されている。樹脂18はコイル部300の巻回部分が覆われる高さまで装填され、樹脂18の表面にはエッジワイズコイルの巻端部分のみが露出している。磁心部200とコイル部300を樹脂18で樹脂封止することによって、各エッジワイズコイル間およびコイル部/磁心部間の絶縁をより確実に高めることができる。
かかる樹脂としては、例えばシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂など、絶縁性に優れる樹脂が用いられる。また、ケースの材質もこれを特に限定するものではなく、一般的に用いられるPBT、PETなどの樹脂を用いることができる。
次に、他の実施形態のコモンモードチョークについて図5を参照しながら説明する。図5に示すコモンモードチョーク500は、図4に示す実施形態と同様、磁心部200とコイル部300はケース19に収容され、樹脂封止されている。かかる樹脂封止に係る部分は図4に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。図5に示す実施形態は、ケースの内側の構造が図4に示す実施形態のそれと異なる。図5はコモンモードチョーク500をコイル部の軸方向(x方向)から透視的に見た側面図である。
ケース19の内側には、磁心部200の一対の外脚をケースの底面側からそれぞれ支持するための支持部20が、x方向に延設された状態で設けられている。かかる支持20よって、磁心部200の中脚および外脚で構成される面がケース19の底面21に平行になるように支持され、樹脂18から突出する巻端の方向も安定する。支持部20を設けていない、図4に示す実施形態においても、磁心部とケースの側壁との間のクリアランスを適正な範囲に設定することで、磁心部とコイル部とのある程度の位置決めは可能である。しかしながら、上記のような支持部20を設けることで、磁心部20、さらにはそれに巻装されたコイル部の位置決め、および固定がより確実なものとなる。
ケース19内の両側に設けられた支持部20はケース19内のx方向全体に渡って延設されていてもよいし、複数箇所に分けて配置されていてもよい。また、図5に示す実施形態では、支持部20はケース19の底面21および側壁から突出するように形成され、x方向から見たその断面は矩形であるが、支持部20の構成はこれに限定するものではない。例えば、支持部は、側面から離間した位置で底面から突出するように形成してもよいし、逆に底面から離間した位置で側壁から突出するように設けてもよい。また、支持部の断面形状も矩形に限定するものではなく、三角形等、磁心部200を支持できる形状であればよい。また、支持部20が磁心部200を支持する位置は、磁心部200の下端がケース19の底面から離間するような位置であることがより好ましい。
なお、支持部20に相当する構成をケースと別体に用意して磁心部200の下に挿入して位置決めを行うことも可能であるが、部品点数削減のためには、図5に示すようにケースと一体であることがより好ましい。
次に、コモンモードチョークの他の実施形態について図6を参照しながら説明する。図6は図4、図5等で示したコモンモードチョークのケース部分の変形例である。それ以外の部分は図4等に示した実施形態と同様であるので説明を省略する。図6は図3(c)と同様に、エッジワイズコイル3の一部とそれに隣接したケースの底面を拡大した概念図である。
上述のようにエッジワイズコイル3の各ターン3a〜3dを所定の線間ギャップdを介して巻回する場合、各ターン間にはスペーサが配置される。スペーサはコイル部の側面側または上面側から挿入することができるが、スペーサの挿入が煩雑であるとともに、位置決めが安定しにくい。これに対して図6(a)に示す実施形態では、ケースに、線間ギャップを形成するための突起群23が設けられている。スペーサをケースと一体とすることで、スペーサの挿入に係る上記問題を解決することができる。
図6(a)では、ケースの底面22から上方に向かって同じ高さの突起群23が設けられ、各突起が各ターン間に挿入されて、線間ギャップが形成される。y方向から見た各突起の断面形状は略矩形であるが、その先端は丸くしてあり、ターン間に挿入しやすくなっている。丸くする代わりに、先端部分を三角形にしてもよい。なお、突起の断面形状はこれを限定するものではないが、コイル部が抜けにくくなるように、底面から一定の高さまでは幅が変わらない略矩形が好ましい。突起群23はケース底面のy方向全体にわたって延設してもよいし、コイル部の下端の部分のみ、すなわちケース底面のy方向の中央に跨った領域に部分的に設けてもよい。また、突起部を、底面に代えて、または底面に加えて、側面や図5に示すような支持部から突出するように形成することもできる。
図6(b)に示す実施形態でも、図6(a)に示す実施形態と同様に、ケースの底面24から上方に向かって突起群25が設けられ、各突起が各ターン間に挿入されて、線間ギャップが形成される。図6(b)に示す実施形態では、突起群25の各突起の高さが、エッジワイズコイルの巻回軸方向に対して単調に変化している。かかる構成を採用することによって、各突起を各ターン間に挿入する際に、高い方の突起から順番に挿入することができるため、突起の高さが同じ場合に比べて、組立作業の煩雑さが大幅に改善される。
上記の実施形態では、一対のE字状磁心を突き合わせて磁心部を構成しているが、磁心部の構成の仕方はこれに限定されるものではない。例えば、図7に示すようにE字状磁心26とI字状磁心27とを突き合わせて構成した磁心部を用いてもよい。かかる構成において磁気ギャップを形成する場合には、通常磁気ギャップ28はエッジワイズコイルの外側に配置される。エッジワイズコイルを中脚の最先端に配置して、磁気ギャップ28を覆うように配置することも可能である。
また、上記の実施形態は、三相のコモンモードチョークを対象としているが、上述の各構成が、単相のコモンモードチョークについても同様に適用できることは言うまでもない。図8はその一例である。中脚と、前記中脚の両側に配置された一対の外脚を有する磁心部は、E字状の磁心29、30を突き合わせて構成され、コイル部は二つのエッジワイズコイル31、32で構成され、二つのエッジワイズコイル31、32は、磁心部の中脚の軸方向に並置されるように中脚に巻装されている。かかる場合も三相の場合と同様に、コモンモードチョークの小型化等の効果を得ることができる。なお、図8に示す実施形態の場合、磁気ギャップはエッジワイズコイルの外側(二つのエッジワイズコイルの間)に配置されているが、中脚および外脚の長さ異なる二つの磁心を用いて磁気ギャップの位置を中央からずらす等の方法により、磁気ギャップをエッジワイズコイルの内部に配置することもできる。
以下の要領で、図4に示す実施形態のコモンモードチョークを作製した。ER形状のMn−Zn系フェライトコアを突き合わせて磁心部とした。中脚の径は14.0mm、磁気ギャップの大きさは0.15mmとした。また、厚さtが1.4mm、幅wが5.5mmの断面寸法を有する平角線を4ターン巻回して一つの円形のエッジワイズコイルを形成し、かかるエッジワイズコイル三つで磁心部を構成した。エッジワイズコイルの内径は15.6mm、外径は26.6mmであった。上記コイル部に上記磁心部の中脚を挿入した後、ケースに収容した。各ターン間にスペーサを挿入して1mmの線間ギャップを形成した後、シリコン樹脂で封止した。
得られたコモンモードチョークは、ケース外形寸法で、縦(y方向)45mm、横(x方向)53mm、高さ(z方向)40mmであり、ケース込みのコモンモードチョークの縦方向の寸法をエッジワイズコイルの外径の二倍未満に抑えることができた。また、スペーサによるギャップを設けないで構成したコモンモードチョークも作製した。
各ターン間に線間ギャップを設けたコモンモードチョークのインピーダンスの周波数特性を図9に、各ターン間に線間ギャップを設けなかったコモンモードチョークのインピーダンス周波数特性を図10に示した。図9および図10から明らかなように、スペーサによって各ターン間に線間ギャップを設けることで、高周波側のインピーダンス特性が改善されており、エッジワイズコイルコイルの各ターン間に線間ギャップを設ける構成が特に有効であることが確認された。また、各ターン間に線間ギャップを設けなかったコモンモードチョークでは、樹脂封止前に比べて樹脂封止後の高周波側のインピーダンス特性が劣化するのが確認された。一方、各ターン間に線間ギャップを設けたコモンモードチョークでは、樹脂封止の前後で高周波側のインピーダンス特性に変化は見られず、かかる構成が樹脂封止をする場合に特に有効であることもわかった。
1、2:磁心
3〜5:エッジワイズコイル
6:中脚
7、8:外脚
9:巻端
10:巻端
11〜13:突合せ面
14:磁気ギャップ
15:窓
16:線間ギャップ
17:ケース
18:樹脂
19:ケース
20:支持部
21:底面
22:底面
23:突起群
24:底面
25:突起群
26、27:磁心
28:磁気ギャップ
29、30:磁心
31、32:エッジワイズコイル
33:磁気ギャップ
100:コモンモードチョーク
200:磁心部
300:コイル部
400、500:コモンモードチョーク

Claims (9)

  1. 複数の磁心を突き合わせて構成された磁心部と、前記磁心部に巻装されたコイル部と、前記磁心部と前記コイル部を収容するケースと、を有するコモンモードチョークであって、
    前記磁心部は、中脚と、前記中脚の両側に配置された一対の外脚を有し、
    前記コイル部は複数のエッジワイズコイルを有し、
    前記複数のエッジワイズコイルは、線間ギャップを有しており、前記磁心部の中脚の軸方向に並置されるように前記中脚に巻装され、
    かつ、前記ケースには、前記線間ギャップを形成するための突起群が設けられていることを特徴とするコモンモードチョーク。
  2. 前記磁心部の中脚に磁気ギャップが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコモンモードチョーク。
  3. 前記エッジワイズコイルには1ターン毎に線間ギャップが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のコモンモードチョーク。
  4. 樹脂封止されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコモンモードチョーク。
  5. 前記ケースの内側には、前記磁心部の一対の外脚をケースの底面側からそれぞれ支持するための支持部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のコモンモードチョーク。
  6. 前記突起群の各突起の高さが異なり、前記エッジワイズコイルの巻回軸と前記各突起の先端との距離が異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のコモンモードチョーク。
  7. 各エッジワイズコイルは、所定の間隔を隔てて、互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のコモンモードチョーク。
  8. 前記突起群が、前記ケースの底面に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のコモンモードチョーク。
  9. 周波数30000kHzでのインピーダンスが200Ω以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のコモンモードチョーク。
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