JP6283288B2 - 扁平形非水二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた信頼性を有する扁平形非水二次電池に関するものである。
一般にコイン形電池やボタン形電池と称される扁平形の非水二次電池は、正極と負極とがセパレータを介して対向して構成された電極群と、非水電解液とを、外装缶と封口板と絶縁ガスケットとで形成された電池容器内に収容した構造を有している。
前記のような扁平形非水二次電池では、正極および負極に、集電体の片面または両面に正極合剤層や負極剤層を形成し、かつ集電体の一部を、正極合剤層や負極剤層を形成せずに露出させ、これを集電タブとして利用し、各正極および各負極の集電タブを、それぞれ纏めて溶接などすることで、全ての正極同士や全ての負極同士を電気的に接続しているものがある(例えば、特許文献1)。
特開2003−142161号公報
近年では、扁平形非水二次電池の適用範囲が広がるにつれて、小形化などの要請もあり、例えば、電池容器の内容積をより有効に利用するために、通常の封口板で採用されている周辺部分の折り返しをせずにカシメ封口することが検討されている。また、それに応じて、封口板や外装缶の強度を高めるなどの理由から、封口板や外装缶に特殊な形状のものを使用することも検討されている。
ところが、特に小形の扁平形非水二次電池では、内容積に余裕がないため、封口板や外装缶が特定の形状を有している場合には、これらの内面と正極や負極の集電タブとの距離が非常に短くなって、電池の使用時などに接触する虞がある。前記の通り、扁平形非水二次電池の封口板や外装缶は端子を兼ねていることから、対極の集電タブが接触することで短絡が生じてしまう。
よって、特定の形状とした封口板や外装缶を用いた扁平形非水二次電池においては、これらの内面と正極や負極の集電タブとの接触による短絡の発生を抑えて、その信頼性を高める技術の開発が求められることもある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた信頼性を有する扁平形非水二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の扁平形非水二次電池は、正極集電体上に正極活物質層が形成された正極と、負極集電体上に負極活物質層が形成された負極とがセパレータを介して積層されてなる電極群と、非水電解液とを、外装缶と封口板とが、絶縁ガスケットを介してカシメ封口されて形成された空間内に収容した扁平形非水二次電池であって、前記外装缶は、平板部および断面がL字状の周縁部を有する底面と、前記底面の端部から上方向に伸びる側壁とを有しており、記外装缶は、前記正極および前記負極のうちのいずれか一方である電極Aの集電体と導電接続され、前記封口板は、前記電極Aと対極の電極Bの集電体と導電接続されており、前記外装缶の内面の、前記周縁部における、前記平板部の端部から上方向に向かう部分、対極との短絡を防止する厚みが50μm以下の絶縁被膜が形成されたことを特徴とするものである。
電池業界においては、高さより径の方が大きい扁平形電池をコイン形電池と呼んだり、ボタン形電池と呼んだりしているが、そのコイン形電池とボタン形電池との間に明確な差はなく、本発明の扁平形アルカリ電池には、コイン形電池、ボタン形電池のいずれもが含まれる。
本発明によれば、優れた信頼性を有する扁平形非水二次電池を提供することができる。
本発明の扁平形非水二次電池の一例を模式的に表す縦断面図である。 本発明の扁平形非水二次電池に係る負極の一例を模式的に表す平面図である。 本発明の扁平形非水二次電池に係る正極の一例を模式的に表す平面図である。 図1の扁平形非水二次電池に係る封口板の要部断面拡大図である。 図1の扁平形非水二次電池に係る外装缶の要部断面拡大図である。 実施例で作製した扁平形非水二次電池を模式的に表す縦断面図である。
図1に、本発明の扁平形非水二次電池の一例を模式的に表す縦断面図を示す。図1に示す扁平形非水二次電池1は、複数の正極5および複数の負極6を、セパレータ7を介して、それらの平面が電池の扁平面に略平行(平行を含む)となるように積層した積層型の電極群と、非水電解液(図示しない)とが、外装缶2、封口板3および絶縁ガスケット4により形成される空間(密閉空間)内に収容されている。封口板3は、外装缶2の開口部に絶縁ガスケット4を介して嵌合しており、外装缶2の開口端部が内方に締め付けられ、これにより絶縁ガスケット4が封口板3に当接することで、外装缶2の開口部が封口されて電池内部が密閉構造となっている。外装缶2および封口板3は、ステンレス鋼などの金属製であり、絶縁ガスケット4は、ポリプロピレンなどの絶縁性を有する樹脂製である。
図1に示す扁平形非水二次電池1では、電極群の有する電極のうち、図中最下部に位置する電極は、集電体の片面に正極活物質層(正極合剤層)を有し、集電体の他面が露出している正極5であり、その集電体の露出面と外装缶2の内面とが接触することで電気的に接続している。そして、扁平形非水二次電池に係る電極群の有する電極のうち、図中最上部に位置する電極は、集電体の片面に負極活物質層を有し、集電体の他面が露出している負極6であり、その集電体の露出面と封口板3の内面とが接触することで電気的に接続している。すなわち、図1に示す扁平形非水二次電池1では、外装缶2が正極外部端子を兼ね、封口板3が負極外部端子を兼ねている。
このように、本発明の扁平形非水二次電池では、外装缶が正極外部端子を兼ね、封口板が負極外部端子を兼ねていてもよいが、電極群の構成によっては、外装缶が負極外部端子を兼ね、封口板が正極外部端子を兼ねていてもよい。
図2に、負極6の平面図を模式的に示している。負極6は、本体部600と、平面視で、本体部600から突出した、本体部よりも幅(図2中上下方向の長さ)の狭い集電タブ部601とを有している。集電タブ部601の幅は、例えば本体部600の幅の5〜60%とすることができる。
負極6の本体部600は、集電体62の片面または両面に、負極活物質などを含有する負極活物質層61が形成されている。そして、負極6の集電タブ部601は、集電体62表面に負極活物質層が形成されておらず、集電体62が露出している。
図1に示す扁平形非水二次電池では、電極群の有する4枚の負極6のうち、電極群の最外部(最上部)に位置するものは、前記の通り、集電体の片面にのみ負極活物質層を有しており、他の3枚の負極6は、集電体の両面に負極活物質層を有している。なお、電極群の最外部に配置される負極も、集電体の両面に負極活物質層を有していてもよい。
また、図3に正極5の平面図を模式的に示している。正極5は、本体部500と、平面視で、本体部500から突出した、本体部500よりも幅(図3中上下方向の長さ)の狭い集電タブ部501とを有している。集電タブ部501の幅は、例えば本体部500の幅の5〜60%とすることができる。
正極5の本体部500は、集電体52の片面または両面に、正極活物質などを含有する正極活物質層(正極合剤層)51が形成されている。そして、正極5の集電タブ部501は、集電体52表面に正極活物質層が形成されておらず、集電体52が露出している。
図1に示す扁平形非水二次電池では、電極群の有する4枚の正極5のうち、電極群の最外部(最下部)に位置するものは、前記の通り、集電体の片面にのみ正極活物質層を有しており、他の3枚の正極5は、集電体の両面に正極活物質層を有している。なお、電極群の最外部に配置される正極も、集電体の両面に正極活物質層を有していてもよい。
図1に示す扁平形非水二次電池においては、電極群を構成する全ての正極5の集電タブ部501が纏められており、これらは互いに溶接されて一体化している。また、図4には、図1に示す扁平形非水二次電池の有する封口板3を模式的に表した要部断面拡大図を示しているが、正極とは対極の負極外部端子を兼ねる封口板3は、図4に示すように、平板部311および断面がL字状の周縁部312を有する上面壁31と、上面壁31の端部から下方向へ伸びる側壁32とを有している。そして、上面壁31の周縁部312の、平板部311の端部から下方向へ向かう部分312aの電池内側となる面には、対極である正極との短絡を防止するための絶縁被膜313が形成されている。
電極群が、正極および負極のうちのいずれか一方の電極A(例えば、正極)を少なくとも2枚有しており、かつこれらの電極A同士を、図1に示すように、それらの集電タブ部を纏めて互いに溶接して一体化することで電気的に接続すると共に、電極Aとは対極の電極Bの外部端子(例えば、負極外部端子)を兼ね、かつ図1および図4に示すように断面がL字状の周縁部を含む上面壁を有する封口板を用いた扁平形非水二次電池においては、各電極Aの集電タブ部の一体化物と封口板との距離が短くなるために、前記一体化物と封口板の内面との接触による短絡が生じやすい。特に小形化した扁平形非水二次電池では、内容積にあまり余裕を持たせ難いため、各電極Aの集電タブ部の一体化物と封口板の内面との距離が非常に短くなることから、こうした問題が生じやすい。
図4に示すような形状の封口板3を用いた扁平形非水二次電池では、封口板3における周縁部312の、平板部311の端部から下方向へ向かう部分312aが、各電極Aの集電タブ部の一体化物との距離が最も近く、接触する可能性が高い。よって、本発明では、図4に示すような形状の封口板を使用する場合には、この封口板の上面壁の周縁部の、平板部の端部から下方向へ向かう部分の電池内側の面に、対極との短絡を防止するための絶縁被膜(以下、「封口板に形成する絶縁被膜」という場合がある)を形成し、電極Aと封口板の内面との接触による短絡の発生を抑制して、扁平形非水二次電池の信頼性を高めている。本明細書でいう「封口板の上面壁の周縁部の、平板部の端部から下方向へ向かう部分」とは、図4に示す断面図で説明すると、上面壁の周縁部312のうち、平板部311の端部から、横方向に向かう部分312bとの境界(図4中のAの箇所)までの部分を意味している。図4中のAの箇所は、曲率が最も大きくなる点と考えればよい。なお、例えば、封口板に形成する絶縁被膜は、上面壁の周縁部のうちの、平板部の端部から下方向へ向かう部分の電池内側の面に形成されていればよく、図4に示しているように、横方向に向かう部分312bとの境界Aを超えて、横方向に向かう部分312bの電池内側の面にも形成されていてもよい。
封口板の周縁部における平板部の端部から下方向へ向かう部分の電池内側の面に形成する絶縁被膜は、厚すぎると、電池の内容積が減少して、電池内に導入できる活物質量や非水電解液量が少なくなる虞があることから、その厚みは、50μm以下である。
封口板に形成する絶縁被膜の構成材料には、ポリ−p−キシリレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ダイヤモンドライクカーボン、またはシロキサンを使用することが好ましい。これらの構成材料を含有する絶縁被膜であれば、電池の有する非水電解液に対する耐性が高く、また、前記のように薄くしても大きな強度を有し、封口板とは対極の各電極Aの集電タブ部の一体化物との接触による破れなどの欠陥の発生を抑え得ることから、封口板内面と前記一体化物との接触による短絡の発生を良好に抑制することが可能となる。
封口板に形成する絶縁被膜には、前記例示の構成樹脂のうちの1種のみを用いてもよく、絶縁被膜による前記の効果を損なわない組み合わせであれば、2種以上を併用してもよい。
ただし、封口板に形成する絶縁被膜が薄すぎると、強度が小さくなって、絶縁被膜の形成による短絡発生の抑制効果が小さくなる虞がある。よって、封口板に形成する絶縁被膜の厚みは、3μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。
また、図1に示す扁平形非水二次電池においては、電極群を構成する全ての負極6の集電タブ部601が纏められており、これらは互いに溶接されて一体化している。また、図5には、図1に示す扁平形非水二次電池の有する外装缶2を模式的に表した要部断面拡大図を示しているが、負極とは対極の正極外部端子を兼ねる外装缶2は、図5に示すように、平板部211および断面がL字状の周縁部212を有する底面21と、底面21の端部から上方向へ伸びる側壁22とを有している。そして、底面21の周縁部212の、平板部211の端部から上方向へ向かう部分212aの電池内側となる面には、対極である負極との短絡を防止するための絶縁被膜213が形成されている。
電極群が、正極および負極のうちのいずれか一方の電極B(例えば、負極)を2枚以上有しており、かつこれらの電極B同士を、図1に示すように、それらの集電タブ部を纏めて互いに溶接して一体化することで電気的に接続すると共に、電極Bとは対極の電極Aの外部端子(例えば、正極外部端子)を兼ね、かつ図1および図5に示すように断面がL字状の周縁部を含む上面壁を有する外装缶を用いた扁平形非水二次電池においても、各電極Bの集電タブ部の一体化物と外装缶との距離が短くなるために、前記一体化物と外装缶の内面との接触による短絡が生じやすい。特に小形化した扁平形非水二次電池では、内容積にあまり余裕を持たせ難いため、各電極Bの集電タブ部の一体化物と外装缶の内面との距離が非常に短くなることから、こうした問題が生じやすい。
図5に示すような形状の外装缶2を用いた扁平形非水二次電池では、外装缶2における周縁部212の、平板部211の端部から方向へ向かう部分212aが、各電極Bの集電タブ部の一体化物との距離が最も近く、接触する可能性が高い。よって、本発明では、図5に示すような形状の外装缶を使用する場合には、この外装缶の底面の周縁部の、平板部の端部から上方向へ向かう部分の電池内側の面に、対極との短絡を防止するための絶縁被膜(以下、「外装缶に形成する絶縁被膜」という場合がある)を形成し、電極Bと外装缶の内面との接触による短絡の発生を抑制して、扁平形非水二次電池の信頼性を高めている。本明細書でいう「外装缶の底面の周縁部の、平板部の端部から上方向へ向かう部分」とは、図5に示す断面図で説明すると、底面の周縁部212のうち、平板部211の端部から、横方向に向かう部分212bとの境界(図5中のBの箇所)までの部分を意味している。図5中のBの箇所は、212aと212bの間で曲率が最も大きくなる点と考えればよい。なお、例えば、外装缶に形成する絶縁被膜は、底面の周縁部のうちの、平板部の端部から上方向へ向かう部分の電池内側の面に形成されていればよく、図5に示しているように、横方向に向かう部分212bとの境界Bを超えて、横方向に向かう部分212bの電池内側の面にも形成されていてもよい。
外装缶の周縁部における平板部の端部から上方向へ向かう部分の電池内側の面に形成する絶縁被膜においても、厚すぎると、電池の内容積が減少して、電池内に導入できる活物質量や非水電解液量が少なくなる虞があることから、その厚みは、50μm以下である。
外装缶に形成する絶縁被膜の構成材料にも、ポリ−p−キシリレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ダイヤモンドライクカーボン、またはシロキサンを使用することが好ましい。これらの構成材料を含有する絶縁被膜であれば、電池の有する非水電解液に対する耐性が高く、また、前記のように薄くしても大きな強度を有し、外装缶とは対極の各電極Bの集電タブ部の一体化物との接触による破れなどの欠陥の発生を抑え得ることから、外装缶内面と前記一体化物との接触による短絡の発生を良好に抑制することが可能となる。
外装缶に形成する絶縁被膜には、前記例示の構成樹脂のうちの1種のみを用いてもよく、絶縁被膜による前記の効果を損なわない組み合わせであれば、2種以上を併用してもよい。
ただし、外装缶に形成する絶縁被膜が薄すぎると、強度が小さくなって、絶縁被膜の形成による短絡発生の抑制効果が小さくなる虞がある。よって、外装缶に形成する絶縁被膜の厚みは、3μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。
本発明の扁平形非水二次電池においては、封口板が前記の絶縁被膜を有する封口板であるか、または外装缶が前記の絶縁被膜を有する外装缶であればよいが、封口板が本発明の封口板であり、かつ外装缶が本発明の外装缶であってもよい。扁平形非水二次電池において、封口板にのみ本発明の封口板を使用する場合には、外装缶には、例えば、底面が、断面L字状の周縁部を有しない形状の外装缶(底面の全体が略平板状の外装缶)を使用することができる。また、扁平形非水二次電池において、外装缶にのみ本発明の外装缶を使用する場合には、例えば、上面壁が略平板状で、側壁の端部(封口板の端部となる側の端部)が上方に折り返されており、かつ上面壁と側壁との間の部分が湾曲した形状(断面がL字状でない形状)の封口板を使用することができる。
これまで、図1から図5を用いて本発明の封口板、外装缶および扁平形非水二次電池を説明してきたが、図1から図5は、本発明の説明を容易にするために作成されたものであって、そこに示されている各部材の形状、サイズについては、必ずしも正確ではない。
本発明の扁平形非水二次電池の有する電極のうちの正極の電極剤層、すなわち、正極合剤層は、正極活物質、導電助剤、バインダなどを含有する層である。
正極活物質としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1−y、LiCo1−y、LiNi1−y、LiMnNiCo1−y−z、LiMn、LiMn2−yなどのリチウム遷移金属複合酸化物などが挙げられる(ただし、前記の各リチウム遷移金属複合酸化物において、Mは、Mg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、AlおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、0≦x≦1.1、0<y<1.0、2.0≦z≦2.2である。)。これらの正極活物質は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用しても構わない。
また、正極の導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、鱗片状黒鉛、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、繊維状炭素などが挙げられる。更に、正極のバインダとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンラバーなどが挙げられる。
正極は、例えば、正極活物質と導電助剤とバインダとを混合して得られる正極合剤を水または有機溶剤に分散させて正極合剤含有ペーストを調製し(この場合、バインダは予め水または溶剤に溶解または分散させておき、それを正極活物質などと混合して正極合剤含有ペーストを調製してもよい)、その正極合剤含有ペーストを金属箔、エキスパンドメタル、平織り金網などからなる集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後、加圧成形することによって正極活物質層(正極合剤層)を形成して作製される。ただし、正極の作製方法は、前記例示の方法のみに限られることなく、他の方法によってもよい。
正極の組成としては、例えば、正極を構成する正極合剤100質量%中、正極活物質を75〜90質量%、導電助剤を5〜20質量%、バインダを3〜15質量%とすることが好ましい。また、正極活物質層の厚みは、例えば、30〜200μmであることが好ましい。
正極の集電体の素材としては、アルミニウムやアルミニウム合金が好ましい。なお、正極の総厚みを小さくし、電池内における正極および負極の積層数を増やすことで正極活物質層と負極活物質層との対向面積を大きくして、電池の負荷特性を高める観点からは、集電体には金属箔を使用することが好ましい。また、集電体の厚みは、例えば、8〜20μmであることが好ましい。
本発明の扁平形非水二次電池に係る負極には、活物質に、リチウム、リチウム合金、リチウムイオンを吸蔵放出可能な炭素材料、チタン酸リチウムなどを有するものが使用できる。
負極活物質に用い得るリチウム合金としては、例えば、リチウム−アルミニウム、リチウム−ガリウムなどのリチウムと可逆的に合金化するリチウム合金が挙げられ、リチウム含有量が、例えば1〜15原子%であることが好ましい。また、負極活物質に用い得る炭素材料としては、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、低結晶性カーボン、コークス、無煙炭などが挙げられる。
負極活物質に用い得るチタン酸リチウムとしては、一般式LiTiで表され、xとyがそれぞれ、0.8≦x≦1.4、1.6≦y≦2.2の化学量論数を持つチタン酸リチウムが好ましく、特にx=1.33、y=1.67の化学量論数を持つチタン酸リチウムが好ましい。前記一般式LiTiで表されるチタン酸リチウムは、例えば、酸化チタンとリチウム化合物とを760〜1100℃で熱処理することによって得ることができる。前記酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型のいずれも使用可能であり、リチウム化合物としては、例えば、水酸化リチウム、炭酸リチウム、酸化リチウムなどが用いられる。
負極は、負極活物質がリチウムやリチウム合金の場合は、リチウムやリチウム合金を金属網などの集電体に圧着することで、集電体の表面にリチウムやリチウム合金などからなる負極活物質層を形成して得ることができる。他方、負極活物質として炭素材料やチタン酸リチウムを用いる場合は、例えば、負極活物質としての炭素材料やチタン酸リチウムとバインダ、更には必要に応じて導電助剤を混合して得られる負極合剤を水または有機溶剤に分散させて負極合剤含有ペーストを調製し(この場合、バインダは予め水または溶剤に溶解または分散させておき、それを負極活物質などと混合して負極合剤含有ペーストを調製してもよい)、その負極合剤含有ペーストを金属箔、エキスパンドメタル、平織り金網などからなる集電体に塗布し、乾燥した後、加圧成形することによって負極活物質層(負極合剤層)を形成して負極を作製することができる。ただし、負極の作製方法は、前記例示の方法のみに限られることなく、他の方法によってもよい。
なお、負極に係るバインダおよび導電助剤には、正極に用い得るものとして先に例示した各種バインダおよび導電助剤を用いることができる。
負極活物質に炭素材料を用いる場合の負極の組成としては、例えば、負極を構成する負極合剤100質量%中、炭素材料を80〜95質量%、バインダを3〜15質量%とすることが好ましく、また、導電助剤を併用する場合には、導電助剤を5〜20質量%とすることが好ましい。他方、負極活物質にチタン酸リチウムを用いる場合の負極の組成としては、例えば、負極を構成する負極合剤100質量%中、チタン酸リチウムを75〜90質量%、バインダを3〜15質量%とすることが好ましく、また、導電助剤を併用する場合には、導電助剤を5〜20質量%とすることが好ましい。
負極における負極活物質層(負極合剤層を含む)の厚みは、例えば、40〜200μmであることが好ましい。
負極の集電体の素材としては、銅や銅合金が好ましい。なお、負極の総厚みを小さくし、電池内における正極および負極の積層数を増やすことで正極活物質層と負極活物質層との対向面積を大きくして、電池の負荷特性を高める観点からは、集電体には金属箔を使用することが好ましい。また、集電体の厚みは、例えば、5〜30μmであることが好ましい。
セパレータには、熱可塑性樹脂製の微多孔膜で構成されたものを使用することができる。セパレータを構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィンが好ましく、電池が高温に曝された際に、セパレータの構成樹脂が溶融してその孔を塞ぐシャットダウン機能を良好に確保する観点からは、その融点、すなわち、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度が、100〜180℃のポリオレフィンがより好ましい。
セパレータを構成する熱可塑性樹脂製の微多孔膜の形態としては、必要な電池特性が得られるだけのイオン伝導度を有していればどのような形態でもよいが、従来から知られている乾式または湿式延伸法などにより形成された孔を多数有するイオン透過性の微多孔膜(電池のセパレータとして汎用されている微多孔フィルム)が好ましい。
セパレータの厚みは、例えば、5〜25μmであることが好ましく、また、空孔率は、例えば、30〜70%であることが好ましい。
前記の正極、負極およびセパレータは、図1に示すように積層して積層型の電極群として使用するが、複数の正極を使用し、それらの集電タブ部同士を纏めて溶接して一体化する場合には、各正極の集電をより容易とする観点から、各正極の集電タブ部が、電極群の平面視で同一方向を向くように配置されていることが好ましい。
また、複数の負極を使用し、それらの集電タブ同士を纏めて溶接して一体化する場合には、各負極の集電をより容易とする観点から、各負極の集電タブ部が、電極群の平面視で同一方向を向くように配置されていることが好ましい。
更に、複数の正極と複数の負極とを使用する場合には、各正極の集電タブ部と、各負極の集電タブ部とは、電極群の平面視で互いに接触しないように配置されていればよいが、これらの接触をより良好に抑制し、かつ電池の生産をより良好にする観点からは、各正極の集電タブ部と各負極の集電タブ部とは、電極群の平面視で互いに対向する位置に配されていることがより好ましい。
また、正極、負極およびセパレータを積層して構成した電極群は、その外周を、耐薬品性を有するポリプロピレンなどで構成された結束テープで結束して、各構成要素(正極、負極およびセパレータ)の位置ずれを抑制することが好ましい。
更に、図1では、セパレータ7として、正極5と負極6との間に介在するだけの態様のものを示したが、例えば、袋状の形態のセパレータを使用し、ここに正極または負極(特に、一般に、よりサイズの小さいものが使用される正極)を挿入して電極群を構成してもよい。
電極群に係る正極および負極は、合計枚数を3枚以上(4枚、5枚、6枚、7枚、8枚など)で構成するのが一般的である。ただし、正極および負極の積層数をあまり多くすると、扁平形電池としてのメリットが小さくなる虞があることから、通常は、13枚以下とすることが好ましい。
電極群と外部端子を兼ねる封口板との電気的接続は、図1に示す扁平形非水二次電池に関して先に説明したように、電極群の最外部に位置する電極のうち、封口板側の電極を封口板と同一極のものとしておき、この電極の封口板側は活物質層を形成せずに集電体を露出させておいて、この集電体の露出面と封口板の内面とを接触させることで行ってもよく、電極の封口板側の面にも活物質層を形成している場合や、電極群の封口板側の最外部に封口板とは対極の電極を配置した場合には、封口板と同一極の電極の集電タブ部を封口板内面に溶接などすることで行ってもよい。なお、電極群の封口板側の最外部に封口板とは対極の電極を配置した場合には、封口板と前記電極との接触による短絡を防止するために、封口板と前記電極との間に絶縁体(樹脂製のシートなど)を介在させる。
また、電極群と外部端子を兼ねる外装缶との電気的接続は、図1に示す扁平形非水二次電池に関して先に説明したように、電極群の最外部に位置する電極のうち、外装缶側の電極を外装缶と同一極のものとしておき、この電極の外装缶側は活物質層を形成せずに集電体を露出させておいて、この集電体の露出面と外装缶の内面とを接触させることで行ってもよく、電極の外装缶側の面にも活物質層を形成している場合や、電極群の外装缶側の最外部に外装缶とは対極の電極を配置した場合には、外装缶と同一極の電極の集電タブ部を外装缶内面に溶接などすることで行ってもよい。なお、電極群の外装缶側の最外部に外装缶とは対極の電極を配置した場合には、外装缶と前記電極との接触による短絡を防止するために、外装缶と前記電極との間に絶縁体(樹脂製のシートなど)を介在させる。
なお、電極群の最外部の電極における集電体の露出面を封口板や外装缶の内面と溶接せずに接触させるだけとした場合には、使用時などに電池に付加される振動などによって電極群の位置ずれが容易に生じ得るため、封口板の内面や外装缶の内面と、各電極(対極の電極)の集電タブ部の一体化物との接触も生じやすい。しかしながら、本発明の扁平形非水二次電池においては、前記絶縁被膜の作用によって、これらの接触による短絡の発生を良好に抑制することができる。
電池に係る非水電解液としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状炭酸エステル;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステル;1,2−ジメトキシエタン、ジグライム(ジエチレングリコールメチルエーテル)、トリグライム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、テトラグライム(テトラエチレングリコールジメチルエーテル)、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメタン、テトラヒドロフランなどのエーテル;などの有機溶媒に、電解質(リチウム塩)を0.3〜2.0mol/L程度の濃度に溶解させることによって調製した電解液を用いることができる。前記の有機溶媒は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。
前記電解質としては、例えば、LiBF、LiPF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiN(CSOなどのリチウム塩が挙げられる。
本発明の扁平形非水二次電池の平面形状には特に制限は無く、従来から知られている扁平形電池の主流である円形の他、角形(四角形)などの多角形状でもよい。本明細書でいう電池の平面形状としての角形などの多角形には、その角が切り落とされた形状や、角を曲線にした形状も包含される。また、正極および負極の本体部の平面形状は、電池の平面形状に応じた形状とすればよく、略円形としたり、長方形や正方形などの四角形などの多角形としたりすることもできるが、例えば、略円形とする場合には、対極の集電タブ部が配置される箇所に相当する部分は、対極の集電タブ部との接触を防止するために、図2および図3に示すように切り落とした形状としておくことが好ましい。
本発明の扁平形非水二次電池は、従来から知られている扁平形非水二次電池と同様の用途に適用することができる。
本発明の扁平形非水二次電池は、そのサイズについては特に制限はないが、例えば、絶縁ガスケットの開口面積が100mm以下といった非常に小さなサイズとする場合にも好ましく適用できる。ただし、絶縁ガスケットの開口面積があまり小さな電池は、それ自体生産が困難となる傾向にあるため、本発明の扁平形非水二次電池に係る絶縁ガスケットの開口面積は、例えば、20mm以上であることが好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
正極活物質としてLiCoOを、導電助剤としてカーボンブラックを、バインダとしてPVDFを、それぞれ用いて正極を作製した。まず、LiCoO:93質量部とカーボンブラック:3質量部とを混合し、得られた混合物とPVDF:4部を予めN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させておいたバインダ溶液とを混合して正極合剤含有ペーストを調製した。得られた正極合剤含有ペーストを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の片面または両面にアプリケータにより塗布した。なお、正極合剤含有ペーストの塗布に際しては、塗布部と未塗布部とが5cmおきに連続するように、かつ集電体の両面に塗布したものでは、表面で塗布部とした箇所は、裏面でも塗布部となるようにした。続いて、塗布した正極合剤含有ペーストを乾燥して正極合剤層を形成し、その後、ロールプレスし、所定の大きさに切断して、帯状の正極を得た。なお、この正極は、幅を60mmとし、正極合剤層形成部の厚みを、集電体の両面に形成したものでは150μm、集電体の片面に形成したものでは75μmとなるようにした。
前記の帯状の正極を、正極合剤層形成部が本体部(円弧の部分の直径7mm)とし、正極合剤層未形成部が集電タブ部となるように、図3に示す形状に打ち抜いて、集電体の片面に正極合剤層を有する電池用正極と、集電体の両面に正極合剤層を有する電池用正極とを得た。
<負極の作製>
負極活物質として黒鉛を、バインダとしてPVDFを、それぞれ用いて負極を作製した。前記黒鉛:94質量部とPVDF:6質量部を予めNMPに溶解させておいたバインダ溶液とを混合して、負極合剤含有ペーストを調製した。得られた負極合剤含有ペーストを厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体の片面または両面にアプリケータにより塗布した。なお、負極合剤含有ペーストの塗布に際しては、塗布部と未塗布部とが5cmおきに連続するように、かつ集電体の両面に塗布したものでは、表面で塗布部とした箇所は、裏面でも塗布部となるようにした。続いて、塗布した負極合剤含有ペーストを乾燥して負極合剤層を形成し、その後、ロールプレスし、所定の大きさに切断して、帯状の負極を得た。なお、この負極は、幅を60mmとし、負極合剤層形成部の厚みを、集電体の両面に形成したものでは180μm、集電体の片面に形成したものでは90μmとなるようにした。
前記の帯状の負極を、負極合剤層形成部が本体部〔円弧の部分の直径(最大径)7mm〕とし、負極合剤層未形成部が集電タブ部となるように、図4に示す形状に打ち抜いて、集電体の片面に負極合剤層を有する電池用負極と、集電体の両面に負極合剤層を有する電池用負極とを得た。
<電池の組み立て>
前記の電池用正極および電池用負極を用いて、図6に示す構造の扁平形非水二次電池を作製した。なお、図6では、電極群800を、これを構成する電池用正極、電池用負極およびセパレータを区別せずに示している。また、図6に示す扁平形非水二次電池では、封口板3が絶縁被膜313を有しており、かつ外装缶2が絶縁被膜213を有しているが、実施例1の扁平形非水二次電池では、封口板3にのみ絶縁被膜313を形成し、外装缶2には絶縁被膜を形成していない。
集電体の両面に正極合剤層を形成した電池用正極14枚と、集電体の片面に正極合剤層を形成した電池用正極1枚と、集電体の両面に負極合剤層を形成した電池用負極14枚と、集電体の片面に負極合剤層を形成した電池用負極1枚とを用意し、集電体の片面に正極合剤層を形成した電池用正極および集電体の片面に負極合剤層を形成した電池用負極がそれぞれ最外部の電極になるように、これらの電池用正極および電池用負極を、厚みが16μmのPE製微多孔膜セパレータを電極同士の間に介在させつつ、絶縁ガスケットを装着した封口板内で交互に重ねた。
封口板には、鋼板の片面にニッケル層を有し、他面に銅層を有するクラッド材を使用し、銅層側が電池内側となるように、平面視で円形かつ断面が図6に示す形状に成形した後、上面壁の周縁部における平板部の端部から下方向へ向かう部分の電池内側の面に、ポリ−p−キシリレン樹脂を用いて厚みが30μmの絶縁被膜を形成したものを用いた。
そして、各電池用負極の集電タブ部を纏めて溶接し、更に、各電池用正極の集電タブ部を纏めて溶接した。
次に、封口缶内に非水電解液(LiPFをエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの体積比1:2の混合溶媒に、1.2mol/lの濃度で溶解した溶液)37mgを入れた後、SUS340製で、平面視で円形かつ断面が図6に示す形状とした外装缶を被せ、周囲をかしめて、直径9mm、厚み3.7mmの扁平形非水二次電池を得た。
実施例2
実施例1で用いたものと同じ形状の外装缶の、底面の周縁部における平板部の端部から上方向に向かう部分の電池内側の面に、ポリ−p−キシリレン樹脂を用いて厚みが30μmの絶縁被膜を形成した。
前記の外装缶を使用し、また、実施例1で用いたものと同じ形状の封口板を、絶縁被膜を形成せずに使用した以外は、実施例1と同様にして扁平形非水二次電池を作製した。
実施例3
実施例2で使用したものと同じ外装缶(絶縁被膜を有する外装缶)を用いた以外は、実施例1と同様にして扁平形非水二次電池を作製した。
比較例1
実施例で用いたものと同じ形状の封口板を、絶縁被膜を形成せずに使用した以外は、実施例1と同様にして扁平形非水二次電池を作製した。
実施例および比較例の扁平形非水二次電池について、下記の落下試験を行った。実施例および比較例の扁平形非水二次電池各100個について、9mAhの電流値で電圧が4.2Vになるまで充電を行った後に、1.9mの高さから落下させる落下試験を10回実施し、その後に0.1V以上の電圧低下または20℃以上の温度上昇(発熱)が生じた電池の個数を調べた。
上記の評価結果と、各扁平形非水二次電池における封口板および外装缶の絶縁被膜に関する構成を表1に示す。
Figure 0006283288
表1に示す通り、電池内側の面の特定箇所に絶縁被膜を形成した封口板や外装缶を使用した実施例1〜3の扁平形非水二次電池は、絶縁被膜を持たない封口板および外装缶を使用した比較例1の電池に比べて、落下試験時における電圧低下や発熱の発生個数が極めて少なく、優れた信頼性を有していた。
1 扁平形非水二次電池
2 外装缶
21 底面
212 底面の周縁部
213 絶縁被膜
22 側壁
3 封口板
31 上面壁
312 上面壁の周縁部
313 絶縁被膜
32 側壁
4 絶縁ガスケット
5 正極
500 本体部
501 集電タブ部
6 負極
600 本体部
601 集電タブ部
7 セパレータ
800 電極群

Claims (6)

  1. 正極集電体上に正極活物質層が形成された正極と、負極集電体上に負極活物質層が形成された負極とがセパレータを介して積層されてなる電極群と、非水電解液とを、外装缶と封口板とが、絶縁ガスケットを介してカシメ封口されて形成された空間内に収容した扁平形非水二次電池であって、
    前記外装缶は、平板部および断面がL字状の周縁部を有する底面と、前記底面の端部から上方向に伸びる側壁とを有しており、
    記外装缶は、前記正極および前記負極のうちのいずれか一方である電極Aの集電体と導電接続され、前記封口板は、前記電極Aと対極の電極Bの集電体と導電接続されており、
    前記外装缶の内面の、前記周縁部における、前記平板部の端部から上方向に向かう部分、対極との短絡を防止する厚みが50μm以下の絶縁被膜が形成されたことを特徴とする扁平形非水二次電池。
  2. 前記電極Bは、集電体と活物質層とを有する本体部と、平面視で、前記本体部から突出し前記本体部よりも幅が狭く、活物質層が形成されていない集電タブ部とを有しており、
    前記電極群は、前記電極Bを少なくとも2枚有しており、前記各電極Bの集電タブ部が纏められ、互いに溶接されて一体化されている請求項1記載の扁平形非水二次電池。
  3. 前記封口板は、平板部および断面がL字状の周縁部を有する上面壁と、前記上面壁の端部から下方向へ伸びる側壁とを有しており、
    前記封口板の内面の、前記周縁部における、前記平板部の端部から下方向へ向かう部分に、対極との短絡を防止する厚みが50μm以下の絶縁被膜が形成されている請求項1または2に記載の扁平形非水二次電池。
  4. 前記電極Aは、集電体と活物質層とを有する本体部と、平面視で、前記本体部から突出し前記本体部よりも幅が狭く、活物質層が形成されていない集電タブ部とを有しており、
    前記電極群は、前記電極Aを少なくとも2枚有しており、前記各電極Aの集電タブ部が纏められ、互いに溶接されて一体化されている請求項に記載の扁平形非水二次電池。
  5. 前記電極群を構成する各電極は、前記外装缶および前記封口板の扁平面に略平行に積層されている請求項1〜のいずれかに記載の扁平形非水二次電池。
  6. 前記絶縁被膜は、ポリ−p−キシリレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ダイヤモンドライクカーボン、またはシロキサンを構成材料とするものである請求項1〜のいずれかに記載の扁平形非水二次電池。
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