JP6282877B2 - ヒータ - Google Patents
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Description
セラミック体1は、内部に発熱抵抗体4が埋設された部材である。セラミック体1の内部に発熱抵抗体4を設けることによって、発熱抵抗体4の耐環境性を向上させることができる。セラミック体11は、例えば四角柱状あるいは円柱状等の柱状の部材である。
発熱抵抗体4は、電流が流れることによって発熱する部材である。発熱抵抗体4は、セラミック体1に埋設されている。発熱抵抗体4に電圧が加えられることによって電流が流れ、発熱抵抗体4が発熱する。この発熱によって生じた熱がセラミック体1の内部を伝わって、セラミック体1の表面が高温になる。そして、セラミック体1の表面から金属ケー
ス2に熱が伝わり、金属ケース2から被加熱物に対して熱が伝わることによって、ヒータ10が機能する。金属ケース2の表面から熱を伝えられることになる被加熱物としては、例えば水もしくはオイル等の液体または空気もしくは窒素等の気体が挙げられる。
ヒータ10は、さらに2つの電極5を有している。電極5は、発熱抵抗体4の両端を外部電源(図示せず)にそれぞれ電気的に接続するための部材である。電極5は、発熱抵抗体4に電気的に接続されている。電極5は、セラミック体1の後端側の外面(表面)に設けられている。電極5は、AgまたはCu等の金属材料から成る。電極5は、例えば、スクリーン印刷等によって形成される。セラミック体1の外面における電極5の形状は、例えば四角形状である。電極5の寸法は、例えばセラミック体1の長さ方向の長さを5mm、幅を1mm、厚みを20μmに設定することができる。
リード端子6は、外部電源から電極5を介して発熱抵抗体4に電流を流すための部材である。リード端子6は、それぞれの電極5に別々に設けられている。リード端子6は、一端が電極5に接続されており、他端が金属ケース2の外部に引き出されている。金属ケース2の外部に引き出されたリード端子6は、外部電源に接続される。リード端子6と電極5とはろう材によって接合されている。ろう材としては、例えば銀ろう、金−銅ろうまたは銀−銅ろうを用いることができる。リード端子6は、例えばNiから成る。リード端子6のうち電極5と接合される部分または外部電源に接続される部分以外の領域は、絶縁性のチューブによって覆われている。チューブは、例えば樹脂材料から成る。特に、耐熱性に優れるフッ素樹脂から成ることが好ましい。
金属ケース2は、セラミック体1を保護するための部材である。具体的には、セラミック体1が被加熱物に接することを防止するための部材である。発熱抵抗体4が発熱している状態でセラミック体1が被加熱物に接してしまうと、セラミック体1のうち被加熱物と接触した部分の温度が急激に低下する。この場合には、セラミック体1の内部に大きな熱応力が生じてしまうおそれがある。その結果、セラミック体1にクラック等が生じるおそれがある。これに対して、本実施形態のヒータ10のように、セラミック体1が金属ケース2に挿入されている場合には、被加熱物がセラミック体1ではなく金属ケース2に接触することになる。そのため、セラミック体1に大きな温度変化が生じることを抑制できる。その結果、セラミック体1の内部に生じる熱応力を低減できる。
して、蓋状の部材の寸法は、外径は筒状の部材と等しく、厚みを0.5mmに設定することができる。なお、本実施形態のヒータ10においては、蓋状の部材が筒状の部材の端面を塞ぐように設けられているが、これに限られない。具体的には、筒状の部材の先端側の開口を塞ぐことができれば、蓋状の部材の形状および取付位置は適宜変更することができる。例えば、蓋状の部材の外周面と筒状の部材の内周面とが接するように、蓋状の部材が筒状の部材に嵌めこまれていてもよい。また、蓋状の部材が、キャップ状であるとともに、筒状の部材の側面に接しながら筒状の部材の端面を塞ぐように取り付けられていてもよい。
充填剤3は、セラミック体1から金属ケース2への熱の伝達を良好に行なうための部材である。充填剤3は、セラミック体1の少なくとも先端側の外面と金属ケース2の内面との間に配置されている。本実施形態のヒータ10においては、充填剤3は、金属ケース2のうちセラミック体1の長さ方向の中央部よりも先端側に充填されている。充填剤3は、例えばマグネシア、アルミナまたは窒化アルミニウム等のセラミックス等の絶縁材料から成る。
上述の実施形態のヒータ10においては、充填剤3が金属ケース2の内側のうち先端側にのみ設けられていたが、これに限られない。例えば、充填剤3が金属ケース2の内側のほぼ全面に設けられていてもよい。図5に示すように、本発明の変形例1のヒータ10は、セラミック体1の全体が電極5の一部とともに金属ケース2に挿入されており、充填剤3が電極5を覆うように配置されている。これにより、電極5を封止することができるので、周囲の空気と反応して電極5が酸化してしまうことを抑制できる。
変形例1のヒータ10および変形例2のヒータ10においては、セラミック体1の長さ方向と金属ケース2の長さ方向とが揃うように、セラミック体1を金属ケース2に挿入していたが、これに限られない。具体的には、金属ケース2にセラミック体1を斜めに挿入してもよい。図6および図7に示すように、変形例2のヒータ10および変形例3のヒー
タ10においては、セラミック体1の長さ方向と金属ケース2の長さ方向とが交差するようにセラミック体1が配置されている。このようにセラミック体1を斜めに配置することによって、金属ケース2の周方向における熱の分布の偏りを低減することができる。セラミック体1を傾ける角度としては、例えば、セラミック体1の長さ方向と金属ケース2の長さ方向との成す角が5〜50°程度になるように設定できる。
上述の実施形態のヒータ10においては、四角柱状のセラミック体1における長さ方向に平行な4辺のいずれかは、金属ケース2の内面に接触しないように配置されていたが、これに限られない。具体的には、図8および図9に示すように、セラミック体1の長さ方向と金属ケース2の長さ方向が揃うようにセラミック体1が金属ケース2に挿入されているとともに、セラミック体1における長さ方向に平行な4辺の全てが金属ケース2の内面に接していてもよい。これにより、セラミック体1を金属ケース2に嵌めこませることができる。そのため、ヒータ10を振動環境下で使用したときに、ヒータ10に位置ずれが生じてしまうことによって電極5とリード端子6との接合に不具合を生じさせてしまうという事態の発生を低減できる。
1および試料2の金属ケース2の表面に熱電対を取り付けた状態で、発熱抵抗体4に電圧(100V)を印加して発熱抵抗体4を発熱させた。そして、金属ケース2の表面の温度が300℃になるまで要する時間を測定した。その結果、昇温に要した時間は、試料1が10秒であったのに対して、試料2が20秒であった。この結果から、本発明のヒータ10の構成を採用することで、昇温に要する時間が少なくなることが確認できた。
2:金属ケース
3:充填剤
4:発熱抵抗体
5:電極
6:リード端子
10: ヒータ
Claims (3)
- 柱状のセラミック体と、該セラミック体の先端側の内部に設けられた発熱抵抗体と、前記セラミック体の少なくとも先端側が挿入された金属ケースと、前記セラミック体の少なくとも先端側の外面と前記金属ケースの内面との間に配置された充填剤とを備えており、前記セラミック体の先端側の外面の一部が前記金属ケースに接しており、前記セラミック体の長さ方向と前記金属ケースの長さ方向とが交差するように前記セラミック体が配置されていることを特徴とするヒータ。
- 前記セラミック体の後端側の外面に設けられて前記発熱抵抗体に電気的に接続された電極をさらに備えるとともに、前記セラミック体の全体が前記電極の一部とともに前記金属ケースに挿入されており、前記セラミック体の後端側の外面および前記電極の一部と前記金属ケースの内面との間に空隙が確保されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
- 前記セラミック体の後端側の外面に設けられて前記発熱抵抗体に電気的に接続された電極をさらに備えるとともに、前記セラミック体の全体が前記電極の一部とともに前記金属ケースに挿入されており、充填剤が前記電極を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
Priority Applications (1)
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JP2014021090A JP6282877B2 (ja) | 2014-02-06 | 2014-02-06 | ヒータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014021090A JP6282877B2 (ja) | 2014-02-06 | 2014-02-06 | ヒータ |
Publications (2)
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JP2015149174A JP2015149174A (ja) | 2015-08-20 |
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Family
ID=53892402
Family Applications (1)
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JP2014021090A Active JP6282877B2 (ja) | 2014-02-06 | 2014-02-06 | ヒータ |
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- 2014-02-06 JP JP2014021090A patent/JP6282877B2/ja active Active
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